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ISIIA調査部コラム「一目当然?」(第11回) 〜日米両国の国債残高
2009-02-05 12:00:00 | IISIA調査部コラム「一目当然?」
2007年夏のサブプライム問題噴出後、金融システム不安が深刻化する中で、国家による金融機関や企業に対する救済策の重要性が増している。その結果、欧米各国の財政支出が急激に増加し、財政赤字の拡大が問題視される状況に到っている。金融システム不安の震源地であるアメリカの状況は、典型的である。
2007年後半から、それまでも徐々に増加する傾向にあった米国債の残高は、その速度を増した。特に2008年の第3四半期(9月期)には、50兆ドル以上の増加を見せている。アメリカは同10月以降、金融機関への資本注入をはじめとして多くの救済策を行ってきた。オバマ新政権でも大きな財政支出を伴う経済政策を打ち出していることから、今後もアメリカの財政赤字及び国債残高は積み上がっていくものと想像される。
これに対し、日本国債の残高は、大きく異なる推移を見せている。2005年には急激に残高を増した日本国債の増加速度は、その後、緩やかなものとなった。四半期毎の増減を見ると、増加速度が継続して落ちる傾向にあることが分かる。政府目標であった「プライマリー・バランスの黒字化」に着実に向かっていたことが見て取れる。
金融機関がサブプライム問題で被った被害が比較的小さく、救済に要する資金も欧米各国に比べて少ないであろうと思われることから、財政の悪化も限定的である可能性が高いと考えられよう。
金融システム不安が更に深刻化し、より安全な投資先(Safe Heaven)が求められる状況になったとき、日本が選ばれる可能性が高いと考える所以の一つである。
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