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http://netallica.yahoo.co.jp/news/64395
●自動車、電機、小売りが有力
またしても血税が企業救済に使われることになる。政府は金融機関だけでなく一般企業へも、公的資金を注入する制度を新設する方針だ。
「日産自動車のゴーン社長が、日本政府も欧米のように裾野の広い自動車産業を支援すべきだと主張していますが、その通りになってきた」(経済ジャーナリスト)
楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元氏も言う。
「地域経済への影響が大きい企業を中心に注入するといわれます。しかし線引きが曖昧になる危険性は高い」
表面上は「日本政策投資銀行」が優先株などを引き受ける形を取るが、引受先企業が破綻すれば最終的に国民負担となるだけに、どんな企業に注入されるかは大問題だ。
帝国データバンク情報部の中森貴和氏が言う。
「自動車を筆頭に、薄型テレビが世界的に需要低迷する電機業界が有力です。円高も進行していますし、製造メーカーは、どこもかしこも業績悪化にあえいでいます。内需でも、百貨店や外食は大ピンチ。いざという時のための内部留保が薄い企業に注目が集まるでしょう」
そこで業績悪化の目立つ自動車や電機、小売りをはじめ、08年度決算が赤字予想の会社や派遣社員の大幅カットに踏み切った会社などの内部留保をまとめた(別表)。公的資金注入と直接結び付くわけではないが、参考にはなる。
自動車業界を見渡すとトヨタとホンダ以外は日産を下回り、三菱自動車にいたってはマイナス。再建途上の三洋電機と、半導体不況が直撃したエルピーダメモリもマイナスだった。
「景気悪化で内部留保が3月末にはもっと減少している恐れがあります」(前出の中森氏)
注入額は、09年度以降を含め数兆円規模に達する可能性がある。公的資金を受けた企業は、体力回復のため一段とリストラを迫られる。首切りが横行し、失業者がいま以上にあふれかねない。お先真っ暗だ。
◇社名/内部留保
◆トヨタ自動車/12兆2931億円
◆ホンダ/4兆5754億円
◆日産自動車/2兆8204億円
◆スズキ/7457億円
◆富士重工業/2093億円
◆いすゞ自動車/2074億円
◆マツダ/1910億円
◆三菱自動車/▲7030億円
◆パナソニック/2兆8729億円
◆ソニー/2兆850億円
◆日立製作所/1兆3428億円
◆シャープ/8340億円
◆村田製作所/7087億円
◆ローム/6901億円
◆TDK/6377億円
◆東芝/3840億円
◆NEC/1724億円
◆富士電機HD/1002億円
◆パイオニア/325億円
◆曙ブレーキ工業/238億円
◆エルピーダメモリ/▲111億円
◆荏原製作所/184億円
◆三洋電機/▲7683億円
◆コマツ/7911億円
◆日立建機/1684億円
◆セブン&アイHD/1兆2556億円
◆イオン/4112億円
◆高島屋/1691億円
◆三越伊勢丹HD/1259億円
◆J。フロント リテイリング/704億円
◆サイゼリヤ/262億円
◆ロイヤルHD/138億円
◆田崎真珠/▲157億円
◆ANA/1501億円
◆JAL/779億円
(08年度の通期、四半期決算ベースの利益剰余金などから算出)
(日刊ゲンダイ2009年1月28日掲載)
2009/1/31 10:01 更新