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世界経済の成長を投資に結びつけるための分散投資(KlugView)
2009/01/30 (金) 19:26
1月28日、国際通貨基金(IMF)は、世界経済見通しの改訂版を発表し、今年(2009年)の世界全体の成長率が、戦後最低となる0.5%になるとの見方を示しました。昨年11月時点では、世界全体の成長率を2.2%としていたので、わずか3ヶ月で1.7%も下方修正されたことになります。
IMFの見通しの内訳を見ると、米国の成長率はマイナス1.6%、ユーロ圏はマイナス2.0%、日本はマイナス2.6%と、先進国は総崩れです。前回(昨年11月)には5%近くの成長率が見込まれていたロシアも、今回の改訂で成長率がマイナス0.7%となっています。
ここまで成長率が下方修正された理由として、IMFは、金融セクターの機能不全を指摘しています。またIMFは、金融機能が回復し、クレジット市場の収縮が緩和されるまで景気回復は望めないとし、貸倒損失の把握、中期的な存続可能性に基づく金融機関の分類、資本注入や不良資産の分離による存続可能な金融機関に対する公的支援といった政策対応が必要とまとめています。
IMFの指摘は、それなりに的を得たものとはいえ、現実に金融機能を回復させるのは、言葉にするほど容易なものではありません。米国を中心とする住宅ローン債権の毀損(きそん)は、これからも進む見通しで、多額の住宅ローン債権を抱える金融機関は、たとえ公的資金を投入されても、すぐに機能が回復するわけではないからです。
ただ、先進国が、そんな状況でも、世界全体の成長率見通しが、(小幅とはいえ)マイナスではなくプラスであることは興味深いと思われます。IMFの見通しでは、世界経済が減速しているとはいえ、中国の成長率はプラス6.7%、インドはプラス5.1%と、以前に比べれば成長率は低下しているものの、水準は高めといえます。
どんな時代であっても、人々は、より豊かな生活を目指し、懸命に働きます。その結果、経済成長は、どこまでも続きます。地域や経済水準によっては、経済成長が停滞したりマイナスになったりすることもあるでしょうが、世界全体で経済成長がマイナスになる、言い換えれば、世界中の誰もが、過去より貧しくなる事態は、大規模な自然災害が多発したり、世界大戦が起きない限り、あまり考えられません。我々が、特定の地域や特定の資産に投資をせず、投資対象となる地域や資産を分散させることは、世界全体の経済成長を投資の成果に結びつけるための知恵のように思われます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
IMFの見通しによると、今年(2009年)の
中国の経済成長率はどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
プラス6.7%
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/01/30/004472.php