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★ 2009年01月26日月曜日
● 今回の世界大恐慌の流れは、一昨年11月段階で、とっくに決定していた。この頃、副島隆彦は「恐慌前夜」を出版し、金子勝と同様に、世界大恐慌の必然性が100%確実だと指摘していた。船井幸雄は「資本主義の崩壊」を指摘していた。藤原直哉はラビ・バトラを翻訳し、資本主義の大爆発が避けられないと力説していた。
それに対して経済界がとった態度は、彼らを追放しようとするもので、あの船井に対して融資を拒否(たぶん三菱UFJ)し、藤原の業務契約が激減し、副島は実務から干された。だが、現実の展開は、100%彼らの預言に忠実に進んでいる。
筆者も、一昨年、同時期から、読者に対して「すべての株を手放せ、すべての投機から手を引け!」と繰り返し書いてきたわけだが、日本経済界の大部分が、あまりに甘い特権階級・上流社会の幻想に住み続けて、現状分析も認識もできないのを見て正直驚いたというしかない。
とりわけ@昨年7・9月に総額5000億円を超えるシティ・サムライ債(金利2.33%・3.22%)が即日完売したこと。A三菱UFJが9月にJPモルガンに1兆円を投資したこと B野村Hがリーマン日本・欧州・中東支社を買収したこと には驚きを通り越して唖然とするしかなかった。
「日本の経済界は、ここまで救いのないバカ、開眼盲人しかいないのか!」 と本当にたまげたし、年末にトヨタやキャノンが内部留保、それぞれ20兆円・8兆円を抱えながら、底辺の労働者を情け容赦なく寒空に放遂したこと、を見て、さらに輪をかけてたまげるしかなかった。
はっきりいって、日本企業の経営者は無能を通り越して120%痴呆症である! こんなことをすれば1年後にどうなるか、自分自身に絞首刑の判決を下したに等しいと、驚き嗤うしかなかったのだ。
彼らには一様に、世界を動かす本質が、まったく見えていない。ほとんどの経営者が政治家と同様に二世三世で、ろくに経営の苦労も知らず、ましてや労働の苦労も理解できず、生まれたときから特権階級で可愛がられ、人の生き血をエサにして贅沢浪費三昧にふけってきた連中だから、世の中がどういう仕組みで成り立っているのか、感じたことも考えたこともない、例えば金正男(金正日長男)のような脳天気ボンボンであって、人の値打ちが八百長ゲームのようなテストの成績で決まると勘違いしているバカ丸出し思想の連中なのだ。
彼らは、フリーメーソンが用意した上流階級のなかで見栄を張り合うことだけが人生の価値観であると洗脳され続けてきた。 高級車・豪邸やゴルフスコアや美人妻・妾の数を競い合い、経営者として、労働者をどれほど搾り取ったか、どれほど利益を自分だけに還元できたか、を競い合うことに血道をあげるばかりで、労働者を同じ人間として、例えば中村屋の相馬愛蔵のように、社員を自分の家族同様に遇し、その幸せを自分の幸せとして見るような真の経営者の価値観は皆無である。
そもそも、彼らが上流階級に君臨できた本当の理由を、彼らの誰一人も分かっていないのだ。
戦後、朝鮮戦戦争による軍需物資の莫大な消費こそが、1929年大恐慌を本当に終焉させたものであったこと。ベトナム戦争によって、そして果てなく虐げられた人民の血によって巨大なニーズが作り出され、特権階級の地位が購われたものであること。
第二次大戦で凄まじい苦難を経験した大衆が得たもの、すなわち助け合いこそ、人生最高の価値であると信ずる善意の価値観だけが戦後30年間の世界を大好況に導いたものであったこと、そして、経営者が、特権を求め、ますます利己的な金儲けに邁進し、自分たちを真に支えた労働者を迫害し、切り捨てたことで世界大恐慌が今、勃発していることなど、いったい、どこの経営者が気づいているというのだ?
経団連の会長であり、キャノン最高経営者である御手洗富士夫が、あらゆる企業に先んじて、もっとも弱い立場の自社従業員を情け容赦なく、即時、大量に切り捨て、これによって勇気づけられた多くの企業が後に続いて労働者切り捨てを加速させたということが何を意味するのか?
キャノンという会社は、計上されただけで3兆円もの内部留保があったのだ。隠された(金や不動産などに飛ばされた)内部留保の実体は8兆円とも噂されている。これを使えば、儲けゼロでも数年間の雇用を確保できたわけだが、ビタ一文使うことなく、数千名の労働者を労働基準法さえ踏みにじって追放し、寒空に住む場所さえ失った労働者への援助を国や自治体、民間の善意に押しつけて、あまつさえ経団連会長として、「雇用確保が企業の課題」などと、真っ先に雇用を大規模に破壊した張本人が許し難い美麗字句で自分たちを正当化しているのだ。この男を売国奴、人間のクズと断罪せずして、日本の犯罪者すべてを断罪するな!
キャノン創業者とされる叔父の御手洗毅は、戦前から産婦人科医で、その博士論文は「妊娠中のウサギに毒ガスを吸わせる」という実験であった。これは731部隊が行っていたもので、どうも御手洗は731部隊と関係がありそうだ。(これを週刊現代に書いた斉藤貴男氏は御手洗に2億円の賠償訴訟を起こされた。財産皆無、命もいらない筆者は賠訴を起こされても屁とも思わないのでご安心を。経営側の賠償請求による口封じ攻撃で、もう筆者のような無財産貧乏人でなければ、本当のことは書けないようにされてしまった) 戦後、日本医学界は731部隊出身でなければ医学部教授や医師会幹部にはなれないという不文律があったことから、こうした731類似研究には必ず彼らの影が見える。
人間社会に生きていることで他人に対する配慮、思いやりを前提にしなければ成り立つはずのない経営理念・道義に、新自由主義・市場原理主義による金儲けだけを唯一の価値として、人を経営操業に都合の良い機械部品のようにしか思わないような非人間的な経営理念の行く末は、いったい何であるのか?
このことが即座に理解できない読者には、武田信玄の【人は城、人は石垣、人は堀。情けは味方、仇は敵なり】を思い出していただきたい。
すなわち、企業の本質が何であるのか? ということだ。企業は本社があり、工場があって生産体制が存在しているが、それは最初から最後まで人によって行われている。その組織に集う一人一人のメンバーが、その組織に依存し、大切に思う心の上に成立しているのである。だから、信玄は、城というものは見せかけの形骸には何の意味もない。本当に城の機能を支えている者は一人一人の人であって、石垣や堀ではないと断じ、自分の居城をありふれた屋敷にとどめたのである。
今、企業経営者のやっていることは何か? それは、城を支えている一人一人を追放し、堀と石垣だけの形骸を城と信じてしがみついているのだ。そこには城の機能を作り出していた人は追放されておらず、家臣も、その食を支えてきた農民も、実際に戦ってきた雑兵もいない。ただ城主と重役がいるだけだ。これで企業(城)を守っていると勘違いしている実に滑稽な絵図が、ことの本質なのである。
企業にとって、本当の財産は、工場や機械ではない。それを扱う人でありノウハウであり、熟練なのだ。そのことさえ理解できない、あまりに稚拙で無知蒙昧な経営者が、儲からないからと従業員を追放して、貯め込んだ資産だけを守っている。だが、カネも使う人あってのカネであり、買えるものを作る人あってのカネなのだ。だから、本当に大切にしなければならないのは、そこに集う一人一人の人なのだ。
しかるにキャノン御手洗富士雄のやったこと、トヨタ自工のやったことは何か? 組織を底辺で支え続けた善意の大衆を追放したことであり、クソの役にも立たない無駄遣いしか知らない悪意の幹部を残したことであった。
だから、キャノンもトヨタも、そして、彼らに追従した日本のあらゆる企業も倒壊する運命しか残されていない。食を作り出してきた社員を追放し、食もない、人のいない城にしがみつく彼らを「最低のバカ」と嘲笑するしかないのだ。
もちろん、こうした経団連の愚行に追従せず、従業員こそ企業の命と認識して決してリストラせずに、ワークシェアで対応している、いくつかの企業もあり、こうした会社は、従業員から、地域住民から感謝の気を送られ、その信頼感は大きく高まり、どんな不況になっても、決して倒産せずに、社会的使命を果たし続けるであろう。
我々は、経団連・御手洗の愚行の対極で、非リストラ企業の当然の判断を賞賛するしかないのである。その好印象は、後に数千倍の価値になって還るにちがいない。
http://www1.odn.ne.jp/~cam22440/yoti01.htm
カンブリア宮殿で、外食産業で唯一黒字になっている餃子の王将を
取り上げていた、まさしく人は城 人は堀 情けは味方 仇は敵なり。