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(回答先: ポンドが対ドルで7年半ぶり安値、1.38ドル下回る=ロイターデータ(ロイター) 投稿者 近藤勇 日時 2009 年 1 月 21 日 18:11:47)
焦点:ポンドの下落が加速、通貨危機を懸念する声も
2009年 01月 21日 15:32 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-35996220090121
[ロンドン 20日 ロイター] 世界的な景気後退と金融危機にあえいでいるのは英国に限ったことではない。しかし本格的な通貨危機の危険性に直面しているという点では、英国は先進国のなかで特異な存在かもしれない。
英金融機関に対する投資家の信頼感の急速な悪化、また景気対策の導入で英政府の債務残高が急速に膨れ上がっていることなどを背景に、今週に入り英ポンドの下落が加速。
こうしたなか、英国の経済情勢や国家財政の急速な悪化で英国のソブリン格付けが引き下げられるのではないかとの懸念がアナリストの間で台頭。「通貨危機」という言葉がささやかれ始めた。
ソブリン格付けが引き下げられた場合、英国への外国からの投資が鈍る可能性がある。英政府は、経常赤字を穴埋めし、金融安定化策を賄う資金を確保するためにも外国からの投資を必要としており、なんとしても避けたい状況だ。
英国はユーロ圏に属していないため、ポンドはユーロと違って大きな経済ブロックによる支援は期待できない。また、米ドルのように主な外貨準備として使用される基軸通貨でもない。
このためポンドの下落に歯止めはかからず、20日には対米ドルで下落幅を4%まで拡げ、2001年6月以来の安値となる1ポンド=1.3860米ドルまで下落。1日の下落幅としては、ユーロ導入の準備段階として創設された経済通貨同盟(EMU)から英国が1992年に離脱して以来、最大となった。また対円では過去最低水準に落ち込み、対ユーロでは等価水準に近づくなど、ポンドは全面安となった。
ポンド安が英国の輸出を後押しするとしてポンドの下落を容認してきたイングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は、21日2020GMT(日本時間22日午前5時20分)に今年初めてのキーノートスピーチを行う。ロンドンに本拠を置くヘッジファンド、ECUグループのディレクター兼チーフ・エコノミストであるニール・マッキノン氏は「ポンドの下落が本格的な通貨危機に発展する危険性は十分にある。英政府と英中銀は早急にポンドに対する姿勢を変える必要がある」と警告する。
キング中銀総裁に加えダーリング財務相も、ポンド安は英国の輸出を支える効果があると指摘してきた。しかし世界経済が第2次世界大戦以降最悪の低迷期に陥った今、需要自体が減退しているため、英国の輸出競争力を高めたとしても意味がないとして、アナリストの間では当局のスタンスは実態に即していないとの声が高まっている。
また、ポンドの下落が海外投資家の英国に対する信頼危機を引き起こ可能性があるとの懸念が台頭、一部アナリストの間からはキング総裁はこうした懸念を打ち消すべきだとの声も聞かれる。
ある銀行アナリストは「ポンド危機は間近に迫っている」と警告。市場の方向性は、英中銀が為替政策を変更する必要があることを明確に示していると指摘し、市場はキング総裁にそうしたメッセージを送っていると分析。「20日のポンド急落は英中銀の金融政策の今後の見通しとは全く関係がない」と述べた。
一方、ブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)の財務相会合に主席したダーリング財務相はポンドの下落を懸念しているかとの質問に対し「政府は英経済、および英国民と英企業を支えるためにあらゆる手段を尽くすと常に明言してきた」と述べるにとどまった。
(ロイター日本語ニュース Jamie McGeever記者;翻訳 広神綾子)