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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu184.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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金融立国の末路、アイスランドの次はイギリスが国家破綻か?
やがては金融立国アメリカも破綻する。ドル債券は全部売れ!
2009年1月21日 水曜日
ポンド/円 週足 チャート
◆ポンド、対円最安値 英金融危機懸念で 1月20日 日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090120AT2C2000X20012009.html
20日の外国為替市場で英ポンドが急落、対円で1ポンド=125円台をつけ、1973年の変動相場制移行後の最安値を更新した。英大手銀ロイヤルバンク・オブ・スコットランドが2008年12月期に過去最大の赤字に陥った見通しとなり、金融危機への懸念からポンド売りが加速。前日から10円以上も円高・ポンド安が進む場面もあった。
英国では金融問題に加え、失業率の上昇など実体経済の先行き不安も強まっている。英イングランド銀行(中央銀行)は8日に政策金利を史上最低の年1.5%に引き下げたが、市場では一段の金融緩和を予想する声も出ており、ポンド売りの材料になっている。ポンドは対ドルでも急落し、一時7年7カ月ぶりの安値をつけた。 (20日 19:20)
◆回復困難なアメリカ経済 1月20日 田中 宇
http://tanakanews.com/090120economy.htm
欧州ではドイツも大変だが、それよりずっと大変なのは英国である。英国は80年代のサッチャー政権以来、米国と同じ金融システムを全面的に採用し、金融界の大きな利益が英国経済の根幹で、金融に頼る度合いは米国以上だった。ドイツは、米英から「欧州大陸型の金融システムは利幅が少ない。儲かる英米型を導入せよ」と圧力をかけられても、慎重に英米型を導入していた。
英国は、07年夏までの金融の儲けも大きかった代わりに、その後の金融危機による経済全体への打撃も巨大だ。英政府はうまく情報を隠し、金融危機の全容を見せずにいるが、いずれ全崩壊を隠しきれなくなるだろう。英国のシンクタンクによると、英経済は今年2・7%のマイナス成長という、1931年以来の大不況が予測され、経済は「自由落下状態」だという。(UK is in freefall, warns think-tank)
これを書いている間にも、バブル的な資産を増やしすぎた英国のロイヤル・スコットランド銀行(RBS)が、英企業として過去最大の損失を発表し、同行の株価が急落、英政府が公的資金の追加注入(政府の株式持ち分を58%から70%に増やす)を検討せざるを得なくなっている。英政府は、金融危機と経済難で税収が先細る中で、金融システム崩壊防止のための公金注入増を余儀なくされ、財政破綻に向かっている。(RBS Plummets Amid Concern Bank May Be Nationalized)
オバマは、英国の困難な状況に拍車をかけている。ブッシュ政権までの米国は、英国との関係について、ほとんど唯一の「特別な関係」を明言してきた。だが、オバマはこれを解消して「米国にとって特別な関係の国はいくつもあり、英国はその中の一つにすぎない」という方針に転換すると表明した。英国外務省は、この転換が脅威であると認めている。(Obama Plans to Make US/UK Relationship Less Special Than Before)
このオバマの転換は、非常に深い意味を包含している。米国が第二次大戦以来の「米英中心主義」を捨てることを意味しうるからである。私が以前から予測してきた「米国が、米英中心主義から多極主義に転換する」ということが、オバマの就任とともに片鱗を見せ始めた観がある。これについては、次回に分析する。
◆グレート・ブリテン 1月20日 ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/1317cb58ff1f479a18c0f3e12bf91804
この記事では通期の赤字がいくらか、とも出ていない。
280億ポンドです。今の為替で も約400億ドル、4兆円。
世が世なら6兆円。
何のことはない、シティーよりでかいじゃん・・・・
そして、アメリカ政府がシティー一行救済できずに四苦八苦しているのに、イギリス政府はこんなRBSをほんとに救済できるのか。疑問を持たない方がおかしいだろう。
事実、BOEはすべての不良債権を保証、証券買取までコミットしてしまったのですが、心配なのは勿論ポンドな訳です。 ヘッジファンドが生きてなくて本当によかったです、まじ。
くどいようですが、証券化商品の販売実績から見ると残高は欧州全体でアメリカの6倍あります。
そしてまだ損失がまともに評価された形跡はありません。アメリカの銀行はそれでも必死になって20だの30だのまで評価を落としていますので、さすがに同じものをいや、80です、とは言えないくなってきた訳ですね。
農中もきっかけはメリルが20と評価したものと同じシニア債券をたまたまもっていて、それを80台で評価したのがばれたから。
勿論売却した形跡はみられませんしね。(買い手が限られているので彼らと話をすればすぐにわかること)
さらにロンドン。
規制の厳しいニューヨークから逃げた怪しいロシア、アラブのお金 はここに集中しています。
住宅価格の上昇率はそのおかげでニューヨークの倍です。 国家財政も惨憺たるものでしかも金融以外ろくな産業がありません。
一方、ユーロはどうでしょうか。
域内の東欧諸国は産業すらま ともに育成されていないのにエマージングバブルでそれこそ世界中の金を集めてしま いました。
ドイツ、フランスだけで支えられるのでしょうか?
まあ、「素朴な疑問レベル」で危ないことはわかりそうなもんですよね。
イギリスもRBSを国有化するのはいいですけど、共倒れになるおそれもあり、その意味ニュー スとしてはかなり重大なのですが、いつものように日本の新聞だけ読んでいると事ほど左様に事態を過小評価します。
一方どうでもいいニュースが大きかったりしますけどね。
実際アメリカよりも深刻な事態で、ポンドの急落、そしてなにより国債発行がどうなってしまうのか・・・ということですね。
そういえばブンズは未達だったりしましたけどね。ユーロの場合も国債は楽観できません。
昔と違って全部ユーロ建てで発行されます、あたりまえだけど。
ドイツもフランスもイタリアもスペインもハンガリーもすべてユーロ建てで国債を出す訳です。
流動性があっていい、ということも言えますが、投資家から見るとそんなにユーロばっかりいらないよ、という面もあるんですよ。その意味での怖さは満点ですね。
(私のコメント)
最近はニュースが津波のように大量に押し寄せてきていますが、日本のマスコミは本当に重要なニュースがどれなのかが分からないようだ。定額給付金とか消費税がどうのこうのと言ったニュースに終始していますが、イギリスのポンドについては一昨日の株式日記で少し触れましたが、大変な事態になって第二次ポンド危機が来ている。このままではアイスランドに次いでイギリスが国家破綻するだろう。
金融立国が危ういのは、失敗すれば莫大な借金が残って跡には何も残らないからだ。一度金融で儲ける味を覚えてしまうと二度と真面目に働く意欲が無くなり国家は没落していく。アメリカも大戦後までは製造業大国だったのですがドイツや日本の追い上げでコストの安い中国などに工場を移転させてしまった。レーガン政権以降のアメリカは製造業を見捨てて金融立国を目指した。
金融立国の危うさはアイスランドを見れば一目瞭然なのですが、アイスランドは高金利で世界から投資資金を集めて世界に再投資して高利益を上げてきた。ところが投資資金が一斉に引き揚げるとアイスランドの銀行は破産して国家まで破綻してしまった。イギリスでも同じ事がおきつつあるのであり、イギリスから投資マネーが一斉に引き揚げていけばイギリスの銀行は破綻するしかない。
ポンドが急落すればイギリスの国債を誰が買うのでしょうか? イギリスのポンドはもはや基軸通貨ではなくUSドルのように紙幣を印刷してばら撒くという事ができません。イギリスも製造業はもぬけの殻であり、金融や不動産が産業として成り立たなくなれば、あとを支える産業は見つからない。分かりやすく言えばアイスランドと大して変わらないのだ。イギリスでも5人に1人が金融業で働いているので、多くの人が失業してしまう事になる。
日本の経済学者は昨日も書いたようにバカばかりだから米英を見習って金融立国を目指せと言う意見が沢山ありましたが、日本の経済学者は失業の心配が無いからデタラメな事を言い放題だ。日本が物を作れなくなれば食料もエネルギーも海外から輸入しているから飢え死にするか寒さで凍え死ぬしか無くなるだろう。江戸時代にまで戻るにしても人口を3000万人に減らす必要がある。
バラク・オバマ新大統領はアメリカの製造業を復活をかけて、中国に移転させた工場を戻す政策を打ち出すかもしれない。そうしなければ1300万人の失業者が救済できない。金融立国を産業の中心に据える事が不可能ならば製造業を復活させていかなければアメリカの復活は無くアイスランドやイギリスの後を追うだろう。
◆価格競争を超越した強さ:伊藤洋一(住信基礎研究所主席研究員)(1) 1月16日
http://news.goo.ne.jp/article/php/business/php-20090116-03.html
金融業の敗北、製造業の勝利
まず、危機に晒されている国のかたちから考えてみよう。まだ現在進行形だから結論は急ぎたくないが、いまの時点でどんな国が壊れ、どんな国が価値を高めているのかは、かなり鮮明だ。壊れたという意味で最も分かりやすいのは、「金融立国」と呼ばれる一群の国々である。その代表例がアイスランドであり、その次に来るのがイギリスとアメリカだ。
それにしても、「金融立国」を一時は世界に誇ったアイスランドの壊れ方は、見ていても気の毒になるほどだ。あまりにも急激で、国民もいったい何が起こったのか分からないうちだっただろう。いまやアイスランドは、IMFやEUの支援さえ受けねばやっていけない国になった。
製造業がないとまではいわないが弱体化してしまい、金融立国であることを経済発展の柱にしていたイギリスも、置かれている状況は厳しい。何よりもイギリスの通貨ポンドが対円で演じた急落が、この国の状況の激変を物語っている。英ポンドが最近の高値である1ポンド=240円だったのはわずか1年前である。それがいまはどうだ。この原稿を書いているのは2008年12月の第1週だが、1ポンドはわずかに140円を買えるにすぎない。ポンドの史上最安値である。同国が置かれている状況の厳しさを端的に物語る。
いまのイギリスには、これといった製造業部門の、これといった輸出企業はない。ポンドの急落は、金融立国イギリスの置かれた立場がいかに脆弱だったのかを物語っている。
GEやキャタピラー、ボーイングなど世界的に有名な製造業企業を数多く残しながらも、アメリカもこのところずっと金融に経済成長の軸足を置いてきた。NASAや米軍にいた科学者や数学者が米金融界に入り、さらに冷戦の終結後はロシア、インド、中国、東欧など世界中から数学者や科学者を集めた。そのウォール街をいってみれば心臓にし、その心臓を肥大化させて世界に大きな覇を唱えてきたのがアメリカだ。ドル高も、この金融での跳梁あっての力だった。
しかし危機からわずか2カ月後の金融立国・アメリカ経済の惨状は、目を覆うばかりだ。何よりも雇用の吸収先がないので、たとえば2008年11月の非農業部門の就業者数は53万人(当初発表)も減った。この原稿の執筆時点では12月の統計は出ていないが、金融危機発生後の数カ月の大幅雇用減少によって、2008年1年間の米雇用減少数は250万人に達しそうである。
収入の源泉である雇用がこれだけ減少すれば、消費が振るわず、住宅を差し押さえられる人の数が増えるのは当然だ。2008年のアメリカにおける住宅差し押さえ件数は225万に達すると見られる。通常の年は100万件程度で、225万件は悲惨な数字である。
製造業の衰退が激しいイギリスも同じような状況で、その経済の深刻さを雄弁に物語るように、同国の中央銀行であるイングランド銀行は2008年の最後の3カ月だけで政策金利を4%近くも引き下げた。
つまり今回の金融危機が明らかにしたのは、人々が生活するうえでどうしても必要とするモノをつくる製造業をもたない国が置かれた惨状なのだ。
筆者は10月と11月に2回、それぞれ9日ほどニューヨークやシカゴに出張したが、本気で「この国は、いったいこれから何で食べていくのだろうか」と思った。思いついたのはごく一部の製造業と観光業、それに農業くらいだ。自動車はついにアメリカを支える産業に数えることができなかった。
GM、フォード、クライスラーの3社が資金繰りのところで国家資金を仰いでいる状態では、また米メーカーには売れる車が十分にないことを考えれば、自動車はアメリカにとっての有望産業から外れたと考えるのが自然だ。
そういう意味ではアメリカの先行きは暗い。(後略)
(私のコメント)
馬鹿な経済学者やエコノミストは円高で競争力がなくなるから中国やアジアに工場を移転しろと言いますが、アメリカ企業のように移転させた結果がどうなるか考えた事があるのだろうか? 本社だけがアメリカにあり工場が中国に行ってしまったら、その結果どういうことが起こったか? 現場軽視の技術の空洞化で、いくらIT革命で生産の合理化が出来てもテレビ会議で打ち合わせをしても物理的な距離は埋まらない。
◆アメリカ製造業の衰退 2007年9月30日 タイムコンサルタントの日誌から
http://brevis.exblog.jp/6549247/
アメリカという国が、製造業に対する興味を失って、大分たつ。かつてはあの大国の国民経済を支えた製造業が、今やGDP比率で14%以下しかない。雇用面で見ても、製造業で働く人間は、10人中1人ちょっとしかいない。私の友人には技術者が多いが、彼らはもはやかなり少数派の、マイノリティ的存在である。米国APICSの会誌も、年々薄くなっていき、もはや同封の広告程度になってしまった。
それに平行するように、製品リコールも増大している。記憶にあるかぎりでも、制御弁、PLC(機械制御用のロジック・コントローラ)、液体用安全弁、などなど様々な製品が欠陥が見つかり、回収対象になった。われわれプラント・エンジニアリング会社はそうした製品をつかって作った工場の顧客にたいして、きちんとした情報提供をする義務がある。しかしそうした欠陥製品を生み出す米国メーカーはたいがいどこかに買収されており、ひどく事務的な木で鼻をくくったような対応しかしない。なぜかって? ちょっと考えてみてほしい。働いている人間は、いつ首を切られるか分からないのだ。だとしたら、顧客よりも経営者の方だけを見て動かざるを得なくなる。
「マネジメントを科学する」に書いたように、アメリカはテイラーの科学的管理法の理論を生み出し、さらにフォードの流れ作業方式による大量生産工場を生み出した。その二つは、米国を製造業によって世界第一の大国に押し上げる力をもたらした(それ以前の米国はむしろ農業国だった)。しかし、'80年代に入る頃には、米国製造業にはさまざまな問題が発生していた。ワシントンの政治家たちは、海外企業のダンピングだとか為替のせいにしたがったが、明らかに製造業の経営自体に、何かおかしな点があったのだ。どこでどうしてこうなってしまったのか?。
その答えは、アメリカの経営思想の中にあるはずだ。とくに、本社重視・現場軽視の思想の中に。それは、製造現場を単なるコストセンター、単なる道具と見なす考え方につながっていく。おかげで、80年代から米国企業は安い製造コストを求めて、どんどん海外に工場を移転していった。'90年代の初め頃、米国の友人が「In this country, 'production' means buying something that looks productive」と手紙に書いてきたのを思い出す。
その結果、何が起こったか。技術の空洞化である。技術とは、(私もエンジニアのはしくれだから書くのだが)科学の理屈だけでなく、現実からのフィードバックによって確立していくものである。その現場を、すべて自分の外に出してしまったのだ。「お前はおれの設計図と契約書の通りに作ればいい」という風に指示することがエンジニアの仕事になってしまった。そうなると、現場の問題から生まれる知恵や改良は、外注先のものになる。こんな状態が3年も続けば、賭けたっていい、自分の技術勘が無くなっていくのだ。
私は、米国人の技術屋の友人たちの顔を思い起こすたびに、こんな状態を残念に思う。彼らだって、エンジニアらしく、良い仕事をして満足したいのだ。しかし、経営がそれを許さない。
とはいえ、ふと我に返って思うこともある−−はたして我々の国でも、それは他人事なのだろうか、と。