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(回答先: なるほど、そうですか。 投稿者 Ddog 日時 2009 年 1 月 19 日 15:49:47)
小生が池田blogの記事をトンデモとした理由はコメントに記したとおりで、池田氏そのものに反感を持っているわけではありません。
彼の経済やIT分野における思考法には反感を持っていますが。
Ddogさんも読まれている(と思う)「泉の波立ち」の著者も彼の思考法に反感を持っているようですが。
「派遣社員と市場原理」(nando ブログ)
http://nando.seesaa.net/article/102268021.html
悪しき現実の原因は、経済学者にある。いわゆる古典派経済学者は、見なそうだ。
特にひどい例を示す。ネットでも有名な「池田信夫」の言説だ。
日雇い派遣を禁止したら、日雇い労働はどうするのか。……建設業や荷役作業など、単純労働の多い産業は大打撃を受け、失業者があふれるだろう。
直接雇用を増やすために必要なのは、正社員の雇用コストを非正規社員の2倍にしている社会保険などの義務を廃止し、解雇要件を法的に明確化して司法による事実上の解雇禁止をなくし、正社員と非正規社員の差別を撤廃して労働需要を増やすことだ。
( → 該当ブログ )
これは形式的には正しい。「正社員の雇用条件を派遣社員のように自由に流動化すれば、派遣社員が減って、直接雇用の正社員が増える」ということは、まさしく成立する。
では、そのことで、状況は改善するか? いや、改善しない。ここでもたらされる結果は、
「派遣社員が正社員になって、恵まれた状況になる」
ということではなくて、
「正社員もまた現在の派遣社員のように、ひどい状況になる」
ということだ。
つまり、悪のまじった状況が善なる状況に統一されるのではなく、善のまじった状況が悪しき状況に統一される。これでは、本末転倒だろう。