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http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=aNDPRlYlJ7.w&refer=jp_news_index
進むシティ帝国の解体−「金融スーパーマーケット」構築の夢ついえる
1月14日(ブルームバーグ):米銀シティグループのビクラム・パンディット最高経営責任者(CEO)は、銀行の生き残りを賭けて、前任者らが築き上げた金融帝国の解体を進めている。
シティは13日、証券部門のスミス・バーニーの経営権をモルガン・スタンレーに譲る方向であることを明らかにした。消費者金融部門のシティファイナンシャルも売却する公算だ。日本の日興アセットマネジメントも最終的には売却する計画。さらに、事情に詳しい複数の関係者によれば、自己勘定トレーディングも縮小する計画だという。
パンディット氏が前任のサンフォード・ワイル氏とチャールズ・プリンス氏からシティ帝国を引き継いで1年1カ月。この間にシティは200億ドル(約1兆 8000億円)の損失を出し、米政府による救済の受け入れを余儀なくされた。パンディット氏は、半年前に自ら「真に世界的なユバーサルバンク」と呼んだ帝国の解体に乗り出した。
シティ株を保有するスミス・アセット・マネジメントの創業者、ビル・スミス氏は、「金融のスーパーマーケット」という事業モデルは「成功するはずがなかった」と指摘。「1年後のシティは見分けがつかないほど変わっているだろう」と話した。
相次ぐスピンオフ(分離・独立)後に残るのは、支店を通じた銀行業務とM&A(企業の合併・買収)助言、証券引き受け、決済、法人向け融資、顧客のための取引執行だと関係者らは述べた。ただ、パンディットCEOがシティの強みだとする「世界性」を維持するため、海外事業は続ける見込みだ。
サブプライム
シティの歴史は1812年のシティバンク(ニューヨーク)創業にまでさかのぼる。現在の形への転機は1998年のトラベラーズ・グループとの合併だった。証券会社のスミス・バーニー・ホールディングスを保有していたトラベーズは、その前年に名門投資銀行ソロモン・ブラザーズの親会社、ソロモンを買収し、ソロモン・スミス・バーニーを誕生させていた。
トラベラーズとの合併の立役者だったワイル元CEOの下で、同氏が1986年に獲得した消費者金融会社コマーシャル・クレジット・コープの新規株式公開(IPO)から同氏のCEO退任の2003年までに、シティ株は2699%のリターンを上げた。
しかし、ワイル氏は十分なテクノロジー投資をせず、買収した各部門の統合に失敗したと批判する声もある。パンディット氏は当初、ワイル氏の後を継いだプリンス氏がやり残したこの統合作業を完了させることを目指していたが、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン危機に足をすくわれ、これを達成する時間を与えられることはなかった。