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高病原性鳥インフルエンザについて知っておくべきことの簡易版
http://www.asyura2.com/09/gm15/msg/234.html
投稿者 taked4700 日時 2014 年 4 月 13 日 23:14:34: 9XFNe/BiX575U
 

<font size='4' color="#00084">高病原性鳥インフルエンザについて知っておくべきことの簡易版

 高病原性鳥インフルエンザはウィルス病。ウィルスは生体内でしか生存・増殖できない。つまり、宿主が死亡するとウィルスも死滅してしまう。だから、養鶏場で鳥インフルエンザが発生するとその感染可能性がある同一鶏舎の鳥は全て殺処分することが基本とされる。

 高病原性とは鶏において感染すると死亡するという意味であり、野鳥では感染しても発症しない場合がある。人間には普通感染しない。

 高病原性鳥インフルエンザは基本的に鳥の呼吸器や消化管、つまり、食道や気管、腸管などで増殖する。よって、鳥の糞を調べることで、その地域の野鳥に感染があるかどうかをある程度知ることが出来る。ウィルスは鳥の体外へ出てもある程度の期間生存する。はっきりしないが条件によっては数週間程度生存する可能性がある様子。ただし、生体外では基本的に増殖はしない。野鳥の糞便検査は全国的に行われていて、その結果が環境省のサイトに載っている。基本的に10月から4月まで行われる。これは大陸(中国など)から日本への渡り鳥が日本にいるのが秋から春であり、夏にはこういった渡り鳥は大陸へ戻っているため。( http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/index.html

 高病原性鳥インフルエンザの調査はその他に、野鳥の捕獲調査や死んで見つかった鳥の調査なども行われている。結果はやはり環境省のサイトに掲載される。

 2007年に宮崎県で全県的に高病原性鳥インフルエンザが発生したが、この時、各種の野鳥の高病原性鳥インフルエンザでウィルスの発見は全国的になかったはず。その後の全国各地の鶏舎での発生時も、野鳥の感染が見つかることはあまりなかった。

 担当の官庁は農林水産省と環境省。以下、関係するページへのリンク:
農林水産省の鳥インフルエンザに関するページ(アジアにおける鳥インフルエンザの発生状況なども載っています)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/index.html
 
環境省の関係ページ:
野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル簡易版(高病原性鳥インフルエンザの発生防止や感染拡大防止について、どんな対策があるか、どんな鳥がウィルスを運びやすいかなどの情報があります)
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/manual/pref_0809/list_ap1.pdf

渡り鳥の飛来状況調査について
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit13/index.html

熊本県内の唯一の渡り鳥の調査地である江津湖の概要が載っています。ただし、今回の鳥インフルエンザの発生地とは多少距離があります。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit13/site_gaiyo/1150_ezsuko.html

宮崎県内の唯一の調査地である二ツ立調整池の概要
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit13/site_gaiyo/1160_futatsudate.html

鹿児島県の唯一の調査地である出水・高尾野の概要
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit13/site_gaiyo/220_izumitakaono.html

宮崎県と鹿児島県にまたがる調査地である霧島の概要
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit13/site_gaiyo/210_kirishima.html

マガモの飛来状況(霧島のグラフが載っています)
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit13/sp_graph/magamo_graph.html

熊本での鳥インフルエンザ発生のニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140413/t10013699941000.html
熊本でH5型鳥インフルエンザウイルス検出
4月13日 12時20分

熊本県多良木町の養鶏場で、ニワトリが大量に死に、県が行った遺伝子検査で「H5」型の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。
熊本県は、現場から10キロ以内の養鶏場に対して、ニワトリや卵の移動や出荷を禁止するなど、ウイルスの感染拡大を防止する措置を取りました。

熊本県によりますと、県南部の多良木町の養鶏場で、11日から13日朝までに、飼育されていたニワトリ、5万6000羽のうち、およそ1100羽が死んだということです。
簡易検査で鳥インフルエンザの陽性反応が出たため、県が詳しい遺伝子検査を行ったところ、10羽のうち2羽から、「H5」型の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。
熊本県は蒲島知事も出席して午前9時半から対策会議を開きました。
この問題で熊本県は、この養鶏場に加え、経営者が同じ相良村の養鶏場の合わせて2か所から、それぞれ半径3キロ以内の養鶏場に対して、ニワトリと卵の移動を禁止するとともに、10キロ以内の養鶏場に対しても、ニワトリと卵の域外への出荷などを禁止する措置を取りました。
さらに、この2か所の養鶏場で飼育されている合わせて11万2000羽のニワトリの処分を決め、午前10時半から処分を始めたほか、周辺の道路で車両の消毒を行うなどして、ウイルスの感染拡大を防止する措置を取ったということです。
蒲島知事は、緊急の対策本部会議で、「緊急事態には初動が最も重要で、全庁を挙げて取り組む必要がある」と述べました。
熊本県は、職員およそ1000人を現地に派遣し、ニワトリの処分や周辺の合わせて11か所で車両の消毒に当たっているということです。
また、熊本県相良村は13日午前7時すぎに対策本部を設置しました。
相良村役場では、すべての職員が出勤して、飼育されているニワトリの数を把握したり、国道に2か所設ける消毒ポイントの確認などを行ったりしていました。

鳥インフルエンザウイルスとは
鳥インフルエンザは、もともとはカモなどの水鳥にいたウイルスが、ふんなどを通じてニワトリをはじめほかの鳥に感染し、せきなど呼吸器の症状を引き起こす病気です。
国内では、平成16年に山口県や京都府などの養鶏場で79年ぶりに発生が確認されました。
鳥インフルエンザのウイルスは、平成22年から翌年にかけて、鹿児島や宮崎、それに千葉など全国9つの県の養鶏場のニワトリで確認されたほか、少なくとも16の道府県で野鳥に感染していたことが分かっています。
これまでにない広い範囲で感染が広がっていたことから、大陸からの渡り鳥が各地にウイルスを持ち込んだ可能性が高いと考えられています。
鳥インフルエンザのウイルスは、ニワトリに対する毒性によって病原性の分類が行われ、感染させたニワトリで10日以内の致死率が75%以上になると「高病原性」と判定されます。
今回検出されたH5型の鳥インフルエンザウイルスのうち最もよく知られているのは、H5N1型です。
これまでに世界50か国以上でニワトリや野鳥への感染が確認され、平成16年以降、国内の養鶏場でもたびたび感染が起きています。
また、ことし1月にはH5N8型の鳥インフルエンザウイルスが韓国で食用のアヒルやニワトリから検出され大流行となっています。
農林水産省によりますと、感染は、先月末までに韓国の28の農場で発生していて、これまでに1100万羽以上が殺処分されています。

専門家「警戒態勢を」
鳥インフルエンザに詳しい京都産業大学鳥インフルエンザ研究センターの大槻公一センタ−長は「韓国でも鳥インフルエンザが大流行していて、いつ国内で感染が広がってもおかしくない状態が続いていた。ゴールデンウイークが終わる頃までは渡り鳥の移動の時期で、感染がさらに広がる可能性がある。養鶏場や鳥を飼育している施設では、防疫対策の徹底など警戒をしてほしい」と話しています。
**********************


最後に、いつも感じる疑問:

1.感染が発生した鶏舎の形式が報道されていない。ウィンドレス鶏舎、ケージ型鶏舎、そして平飼いの三方式があるが、平飼いは基本的に外気に直接接しているので、野鳥との接触も多い。ウィンドレス鶏舎の場合は人の出入りも少なく、野鳥や昆虫などが入り込む可能性はない。ケージ型の場合は窓を開閉して換気をすることが多く、窓には金網などが付いていることが普通。昆虫などは入り込む可能性がある。

2.ウィルスには遺伝子型があるが、その遺伝子型のウィルスがどこから来ているのかの情報がない。ウィルスの遺伝子型は変化することがあるので、必ずしも外国のどこが発生地と特定はできないのかもしれませんが、平成4年か5年頃には、地球の裏側で発生していた遺伝子型が関東地方で発見された例があったはず。つまり、普通に考えると渡り鳥による感染ではないということ。

3.日本国内で自然発生する可能性は多分ほとんどないはずで、海外からの侵入であるはず。しかし、そういった侵入経路が特定されることはない。鳥の伝染病なので、発生地ではかなり大規模に野鳥に感染しているはずで、そうであるのなら、日本に来た野鳥でも相当数感染している鳥がいて、糞便検査で見つかるはずだが、発見例はない。更に、上の報道記事にもあるように、平成16年までは79年間、日本国内では鶏舎を含めて感染例がない。野鳥が運んできたとして、特定の鶏舎に感染するまでには、相当に野鳥に感染が広がっている必要があるのではと思うが、よく分からない。今回も4月と言う既に中国からの渡りは終わり、中国へ戻る時期に発生している。どの種類の鳥がどこの地域から運んできたのかの特定ができないのはおかしいと思う。あり得るとすると夏鳥、つまり、春にアジアのより暖かい国から日本へ渡ってくる鳥での感染だがH5亜型の発生があるのだろうか?

2014年04月13日22時35分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:46076  

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