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仏ルモンド紙「モンサントの遺伝子組み換え食品に毒性の疑い」
http://vogelgarten.blogspot.jp/2012/09/blog-post_5857.html
jeudi 20 septembre 2012 Canard Plus ♡ Tomos und Entelchens Blog
Un OGM de Monsanto soupçonné de toxicité
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/09/19/un-ogm-de-monsanto-soupconne-de-toxicite_1762236_3244.html
メスには乳房に腫瘍、オスには肝臓や腎臓障害、そして両方の性で寿命の短縮・・・ Food and Chemical Toxicology誌の次号に掲載される予定であるカーン大学の生物学者ジル・エリック・セラリーニが行った研究が物議を醸している。と言うのも、ラットを対象に行ったこの研究は、モンサント社が商業化している遺伝子組み換えトウモロコシ(別名NK603)の摂取が、(遺伝子組み換えトウモロコシが耐性を持たされている除草剤ラウンドアップとの組み合わせのあるなしに関わらず)有毒な効果を持つと初めて主張するものだからである。
研究者達はとりわけ野心的な規定の実験を実現させた。対象は200匹以上のラット、実験期間は2年間。これらのラットには遺伝子組み換えトウモロコシ(除草剤とセットで栽培されたものと、そうでないもの)を三段階の異なる分量(11%、22%、33%)混ぜた食事がそれぞれ与えられた。
さらに別の三つのグループに、遺伝子組み換えトウモロコシとは組み合わせずに除草剤のみを、量を同様に増加させながら与えられた。それぞれ20匹のラットから成る合計9つのグループ(遺伝子組み換えトウモロコシを与えられたグループ3つ、遺伝子組み換えトウモロコシとラウンドアップを組み合わせて与えられたグループ3つ、ラウンドアップを与えられたグループ3つ)が、遺伝子組み換えトウモロコシに最も近い種類を除草剤を使用せず栽培したトウモロコシを与えられた対照グループと比較された。
上昇した死亡率
すべての実験グループ群において、対照グループに対する最も明確な差が現われたのは1年後だった。オスの間では肝臓のうっ血や壊死が2.5〜5.5倍多かった。また重度の腎臓障害も1.3〜2.3倍現われた。また対照グループに対してすべての実験グループにおいて乳房の腫瘍が多く監察されたが、その現われ方には必ずしも統計的な意味性は読み取れなかった。
死亡率も、すべての実験処置を加えたグループで上昇した。対照グループの平均寿命は624日、メスにおいては701日であり、「平均寿命を過ぎた後の死因はすべて寿命によるものと見なされる」と研究者達は書く。「この平均寿命に達する前に、対照グループではオスの30%、メスの20%が自然死したのに対して、遺伝子組み換えトウモロコシを与えられたグループのオスの50%、メスの70%が(早期)死亡した。 」
また、発見された健康被害の過半数が、ラットの与えられていた遺伝子組み換えトウモロコシまたは除草剤の量とは比例していないと研究者達は指摘する。このように量と生物学的な反応との間に相関関係の見られないケースは(少量の摂取によっても大量摂取よりも大きな影響が発生する可能性がある)、今ではホルモン体系を乱す物質において詳細に記録されている。
つまりラウンドアップは内分泌液のかく乱物質と似たような作用を持つと考えられると研究者達は言う。ただし、この説明によっては遺伝子組み換えトウモロコシのみを与えられたラットに監察された健康被害の原因を明かすことは出来ない。遺伝子組み換えトウモロコシの遺伝構成は癌の発生を予防する効果のある芳香族アミノ酸の合成に必要な酵素 (ESPS synthase と呼ばれる)の変容を誘導するのではないかと研究者達は考える。このアミノ酸の生産が減少することから、遺伝子組み換えトウモロコシのみを与えられたラットにおいて発病の増加が監察された事実が説明できるかもしれないと彼らは言う。
予算3百万ユーロ
セラリーニ氏の研究発表は間違いなく遺伝子組み換えに対する賛否両派の衝突を再興させるだろう。この雑誌がいわゆる”ピア・レビュー”を行った後に初めて論文を掲載する重要な媒体であるだけになおさらである。つまり提示されている結論に対して、発表前に専門家による技術的な査証が行われるのである。しかし異例なのは、ルモンド紙が9月19日午後に失効する親展扱いの合意書にサインをしてからでなければ、公表の禁止されている研究を目にすることが出来なかったことである。つまりルモンド紙は、セラリーニ氏の研究を他の研究者に回覧し、意見を求めることが出来なかった。これまで発表されてきた研究内容と正反対の結論を導いている研究についてはとりわけ専門家の意見を求めるのが慣例である。
現在まで異なる遺伝子組み換え食品に対して、異なる被験動物を使って数多くの中毒学研究が行われてきたが、対照グループと実験処置を加えた動物との間には、大きな生物学的差異は認められて来なかった。これらの研究は、最近英国ノッティンガム大学チェルシー・スネルの編集する文学雑誌に集められ、今年一月Food and Chemical Toxicology に発表されたが、2年よりもはるかに短い期間の実験であり、被験動物に対する生物学的パラメーターの数もずっと少ない。その上ほとんどすべての研究が農化学会社自身が直接行ったか、または出資をしたものだった。
一方で本人によれば3百万ユーロ以上にのぼると言うセラリーニ氏の研究費用はシャルル・レオポルト・メイエール財団、(特に大規模販売企業の集まったものである)CERES(社会党教育研究センター)、フランス科学研究省、そしてバイオテクノロジーに対して反対活動を進めているグループであるCriigen (遺伝に関する独立研究及び情報委員会)から出資されている。 いずれにしてもこの新たな発表は科学界、農化学界全体の注視の下に置かれ、実験の欠点や可能な逃れ口上が追求されることは間違いない。セラリーニ氏は、彼の実験によって反論された人々が再分析を行うことが出来るよう、科学界に対して実験の元のデータを提供する姿勢であるとルモンド紙の質問に対して答えた。この手の実験を行う農化学者達はデータの開示は行ってこなかった。
ステファヌ・フカール記
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/09/19/un-ogm-de-monsanto-soupconne-de-toxicite_1762236_3244.html
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