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トマトはなぜ味気ないか−薄緑色の遺伝的特性、糖分を犠牲に
2012年 6月 29日 12:36 JST
薄緑に均等に色づくトマトは収穫時期が判断しやすいとして生産者から長年高く評価されてきたが、米大学などの研究チームは、そうした薄緑のトマトの遺伝的特性が実は糖分、つまり甘さの抑制要因にもなっていることが分かったという。この研究は、米カリフォルニア大学(UC)デービス校、コーネル大学、それにスペインの研究機関の科学者チームが行った。
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Associated Press
研究チームは、サンドイッチによく使われる「スライサー」と呼ばれるトマトからチェリートマトに至るまで、25種類のトマトを分析した。研究結果は科学誌サイエンスの今週号に掲載された。
論文の共同執筆者の一人で、UCデービス校で植物学を担当する生化学者アン・LTパウエル氏は「トマトの味を決める要素は非常にたくさんある」と述べ、同チームが散漫な味(dull flavor)を出すのに寄与する遺伝的要素を発見したと語った。
トマトの生産者は、色づきにムラがあるトマトよりも、薄緑に均等に色づいたトマトの方を好む。収穫に適した時期を常に簡単に見分けることができるからだ。しかしパウエル氏によると、この色づきを薄緑にする特性は、突然変異の一つで、植物が糖の生成に利用するGLK2というタンパク質の働きを抑制してしまうことが分かったという。
同氏によると、GLK2は葉緑体(緑色植物の細胞中に存在する色素体)の発育を決める。葉緑体は植物が光合成というプロセスを通じて太陽光線を糖に変えるため、葉緑体の発育が悪いと糖分がより少なくなる。
果実の糖の約70〜80%は植物の葉の中で光合成によって生成され、その糖を植物の葉が果実に送り届けている。残りの20〜30%の糖は果実そのものから来ている。
パウエル氏は、散漫な味を出す遺伝的特性が今回特定されたことから、今後は生産者がこの遺伝的特性を使って品質の向上、例えば逆に甘みを強くすることも可能になるかもしれないと述べた。ただし同氏は、糖分が味に影響を及ぼす要素の「たった一つ」に過ぎないことも認めている。他の要素には、トマトを真っ赤にするリコピンなどがある。
トマト栽培プログラムを推進しているオハイオ州立大学のデービッド・フランシス准教授は、今回の研究結果が重要である理由として、光合成の裏に潜むあまり知られていないメカニズムの解明が可能になることを挙げた。しかし同准教授は、今回の研究で、特定の遺伝子が甘みに影響を及ぼすことが証明されたかどうかは不明だと注意を促した。そして、他の未知の遺伝子も甘さに影響しているかもしれないと指摘した。
ラトガース・ニュージャージー農業実験センターで農業プログラムの副代表を務めるジャック・レービン氏は「糖分が全てではない」と述べ、フランシス准教授の見解に同意した。レービン氏によると、トマト生産者は輸送に耐えられるようにするため、より固いトマトを作ってきた。つまり、トマトの果肉の部分を増やして安定性を高め、非常に甘いゼリー状の部分を減らしてきた。
その一方で、レービン氏は「こういった研究の積み重ねが、われわれが消費者の求めるトマトを作るのに役立つだろう」とも語った。
記者: JIE JENNY ZOU
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