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遺伝子操作でマスに“腹筋”(ナショナルジオグラフィックス)人間の胃袋を満たすために怪物が作られる http://www.asyura2.com/09/gm15/msg/134.html
遺伝子操作でマスに“腹筋” 遺伝子操作によって“6つに割れた腹筋”と筋肉隆々の“肩”を持つ何百匹もの魚の変異体が作り出された。美人コンテストでの優勝は望めそうにないが、遺伝子操作で生まれたこのニジマスは通常より1匹当たり15〜20%も肉付きがよいため、魚市場では人気を博す可能性があるという。 養殖化を視野に入れて始められた今回の遺伝子操作マスの開発は、ロードアイランド大学水産動物獣医学学部のテリー・ブラッドリー氏率いる研究チームの10年に及ぶ研究の成果である。 今回の研究では、別の種から採取した様々なタイプのDNAをニジマスの卵2万個に注射して遺伝子を組み換えた。DNAの注射はミオスタチンというタンパク質を抑制することが目的で行われた。DNAを注射された卵のうち約300個でその効果が確認され、“筋肉質のスーパーニジマス”が誕生した。 マスに組み込まれた遺伝子は、筋肉の異常発達した食肉牛“ダブルマッスル”としても知られるベルジャンブルー種から見つかったミオスタチン抑制タンパク質を参考に作られたものだ。ミオスタチンにはヒトを含む哺乳動物の筋肉の発達を抑制する作用があることが確認されており、ミオスタチンの働きを抑えることでヒトの筋肉の消耗を引き起こす疾患の治療に効果があるかもしれないという。 今回の“筋肉質”のマスの開発により、ミオスタチン抑制が魚類と哺乳類に同様の効果を及ぼすことが初めて実証された。魚類には腹筋はないが、遺伝子操作マスの体の側面は鍛えられた6つに割れた腹筋のようで、背中には隆起も見られるとブラッドリー氏は報告する。「見事な結果が出た。水産養殖業界にとって大きな意義がある」と同氏は声明の中で述べる。 承認が得られれば、この遺伝子操作によって水産業者は同じ量の餌でより大きなマスを生産することができ、消費者はより安価で買うことができるようになるだろうという。 スウェーデンにあるヨーテボリ大学の動物学者フレデリック・スンドストルー氏によると、遺伝子を組み換えたマスの放流が過去に許可された例はあるが、異なる種のDNAを組み込んだマスの販売が許可されたことはないという。 ほかにも、生長期間の短縮、耐病性、いわゆる“不凍遺伝子”による低い水温での生存能力の向上などを目指して、マスの遺伝子操作の研究が進行中だ。 遺伝子操作マスが野生の環境に戻った場合の危険性を研究するスンドストルーム氏によると、遺伝子操作マスは自然の川でも問題なく繁殖できるばかりか、人工的に操作された遺伝子が野生のマスとの交配で後の世代に受け継がれることも研究で示されているという。 「遺伝子操作されたマスの生存率は、条件次第で野生のマスより高くもなれば低くもなる。遺伝子操作されたマスの方が餌の豊富な環境ではより大きく成長できるが、周りに捕食者がいる場合はより餌食になりやすい」とスンドストルーム氏は説明する。 しかし、今回の遺伝子操作マスが立派な体格を維持できるだけの餌が自然界にあるのか、また、膨れあがった体で捕食者を機敏にかわすことができるのか、疑わしいともいう。 それでも、鳥が捕食できなくなるほど幼魚が大きく成長するなどして野生で生き延びられれば、遺伝子操作マスは生態系を覆す存在になるかもしれないと同氏は懸念する。例えば、遺伝子操作マスは体が大きいために通常のマスより競争で優位に立ち、通常のマスは餌が得られず危機に追いやられる可能性があるという。 James Owen for National Geographic News ■ 関連コンテンツ
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