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巨大地震、福島原発で原発震災の恐れ
2011年 3月 11日 22:04《福島》 【取材ニュース】 カテゴリーなし <原発> <災害・事故>
東井怜
とうとう地元住民への避難勧告だ。半径2キロ以内という。なぜ2キロでいいのか。
今投稿しようとして下記記事を書いている最中に、上記速報が流れた。
民報である。ようやく分かりやすい報道が出てきた。21時過ぎだ。
21:23 今度は3キロ以内に屋内退避…つまり地震が来ても外へ避難するなということ。近くの頑丈な屋内へ避難するようにという、原発事故防災の避難想定が現実になってしまった。
恐れていたことが起こっている。現在進行形だ。
東京電力福島第一原発が、炉心損傷の危機にさらされているのである。米スリーマイル事故と同じ冷却材喪失事故だ。最悪の事態に近づいている。
さいわいなことに、今回の地震は陸域の直下で起きる直下型ではなかったため、道路の損傷などほとんどなく外部からの応援を受けることができるので、おそらく事態を無事収束できるだろうということと、そう強く期待するということをはじめに強調しておきたい。住民の不安を煽ることはしたくないからだ。
ただし、漫然と事態の収束を待つのではなく、いつでも避難できるような準備をされるよう、強くお勧めしておく。持ち物、食品など原発事故の防災対策にあるような準備である。地元の自治体は、こうしたことを広報しているのだろうか。
ともかく20:45現在でもなお、東電のHP も保安院の緊急時情報もろくに真相を掲載していないのだから、全くもって許せない。
ようやく夜7時半すぎ枝野官房長官が記者会見、政府が「原子力緊急事態宣言」を発し対策本部を設置したことを公表。ところがこれがどういう意味をもつのかさっぱり説明がない。これは原発事故による避難勧告の手前「原子力災害の拡大の防止をはかる」ための応急対策を実施するというものである。
何が起きたかというと、原発の空炊きだ。原発は揺れを察知して緊急停止しても、膨大な発熱が続く。これを冷やし続けて、通常は約12時間かけてようやく消火確認に至る。そうしなければスリーマイル事故と同じ冷却材喪失事故に至る。
冷やすにはもちろん電動によるポンプで海水を取り込むのである。原発が地震で全機停止してしまえば、外部から送電線で逆送するのだが、それも停電でできない。そのために非常用ディーゼル発電機が常時スタンバイしている。
ところが、福島第一原発の1号機と2号機がこのバックアップを全部失っているという。さらに3号機や第二原発1号機では緊急炉心冷却装置が作動したらしい。こちらは非常用電源により、消火栓を抜いて放水したという意味だ。
非常用ディーゼル発電機がダウンしてはそれもできない。電源車を派遣して電力を供給するしかない。東電や自衛隊から電源車が向っているとの報道は6時ころから聞こえてきた。外部からのこの援助は道路事情が悪ければかなわない。巨大地震にもかかわらず、なんという幸いか。
送でなければ今ごろは大変な騒ぎとなっているはず。
ともかくなんとか電源確保と冷却をとげてほしい!
東海原発でも同じ事態、宮城県の女川原発でも火災や水の浸入(津波か?!)などの報道が流れ始めている。
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