http://www.asyura2.com/09/genpatu6/msg/630.html
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2010/08/17
「発電時にCO2を出さない」はウソだった
排出量統計では、発電所での発電時のCO2 排出を電力の最終消費部門に割り振って算定する「間接排出」方式がとられています。「発電所等配分前」は、間接排出で計算するために割り振る前の、発電所で実際に排出した量に当たります。ほとんどの沸騰水型原発でこの排出量が報告されているのは、沸騰水型炉の主要設備である補助ボイラーによるもののようです。
沸騰水型炉では、タービン軸封部(タービン車軸とケーシングの隙間)から放射能を帯びた蒸気が漏れることを防止するため、原子炉の起動・停止時には補助ボイラーで発生させた蒸気でシールしています。補助ボイラーの燃料は重油か電気で、廃棄物処理や屋外タンクの加温、建物の暖房等にも利用するため、原子炉の起動・停止時に限らず常時動いています。福島第二原発の補助ボイラーはすべて電気なので報告対象にあがってこないようです。つまり表に名前のある沸騰水型原発は重油を補助ボイラーの燃料として常時燃やしてCO2を排出していることになります。「発電時にCO2を出さない原発」という宣伝はウソといえるでしょう。
http://homepage3.nifty.com/ksueda/ondanka3.html
によりくわしい検討結果が載っています。
2009年4月30日しんぶん赤旗の記事もわかりやすいですね。
日本の原子力発電所や核燃料製造施設などから、中規模火力発電所一カ所分並みの年間約82万トンの温室効果ガス(CO2とフロン)が出ていることが、本紙が資料公開請求した経済産業省と環境省の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」(2006、07年度)の集計データから分かりました。原子力関係の排出実態がわかったのは初めてです。 (宇野龍彦)
政府資料で判明 政府・財界は「原発は世界に貢献。CO2ゼロ」 などと宣伝し、「低炭素社会の切り札」と位置づけ増設しようとしていますが、そのインチキぶりが明らかになりました。
核燃料製造や使用済み核燃料の処理、原発の保守点検・放射性物質管理などで大量の電力消費をともないます。もっとも多かったのは青森県六ヶ所村にある核燃料製造施設(ウラン濃縮、使用済み核燃料再処理)の日本原燃。関連施設の運転にともない、中規模火力発電所クラスの約22万トン(07年度)も排出していました。
原発でもっとも多かったのは石川県の志賀原子力発電所で約10万9千トン。開示資料に北海道電力、関西電力の各原発と東京電力福島第2原発の排出データはなく、これらを除く商業用原発の排出量の合計は約28万トンでした。
このほか福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」が約4万トンで、運転停止中にもかかわらず、原子炉冷却用のナトリウムを固まらないように加熱するため、多量の電気使用にともなうCO2の排出源となってきました。
核燃料製造施設では日本原燃、三菱原子燃料など四社あわせて約24万トン。
茨城県や福井県などにある日本原子力研究開発機構の全施設で約30万トンも排出していました。
電力会社などは、さきごろ横浜市で開かれた日本原子力産業協会の年次総会で、「CO2ゼロ」と原発を持ち上げましたが、実態は大違い。業種別でみても、原発の運転に直接かかわる関連事業所だけで、運輸業・郵便業(約90万トン)に迫る排出源となっています。
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http://homepage3.nifty.com/ksueda/ondanka3.html では各原発、関連施設ごとの表が出ていて、その総量を次のように「116万トン(2008年度)」と集計しています。
表1の原発とあわせて116万トン(2008年度)という排出量は、山梨県の全事業所排出量(都道府県別で下から3番目)とほぼ同じ値です。 原子力からの多量のCO2排出の実態は、原発が温暖化対策に役立たないことを改めて示しています。
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