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http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/news/news2010/kn100716b.htm
対策の不十分さ露呈 失敗許されない試験再開
(2010/07/16)
使用済み核燃料再処理工場のガラス固化体製造試験で、溶融炉の底に金属がたまった原因について、日本原燃は「炉内の電力調整が不適切だった」と結論付け、これまでの対策が不十分だったことを明らかにした。長期中断で信頼が大きく揺らいだ国産の固化体製造技術。未使用の溶融炉(B系統)に技術確立の活路を求めた原燃は「背水の陣」で試験再開に臨むことになる。
15日に国へ提出した改善報告書によると、茨城県東海村の実規模試験施設での試験結果で、溶解過程で溶けなかった白金族を含む金属などの「不溶解残さ」投入後の金属堆積(たいせき)は、炉底の温度が高いために起こったことが確認された。
2007年11月の固化体製造試験開始後、炉底から固化体容器にガラス溶液を注入するノズルが詰まるトラブルが発生。ノズルの温度を上げようと底部を加熱したが、結局は、これが裏目に出たことになる。
さらに、残さを投入した後の炉内温度を把握する対策や、たまった金属を洗い流す洗浄運転の効果も不十分だったことも判明した。
原燃は、模擬廃液を使って良好な運転データを得られた東海村の試験結果を実際の試験に反映させるため、B系統で試験を再開する方針だ。これまで温存してきたB系統での失敗は許されない。
ほかの多くの工程が海外からの輸入≠ネのに対し、溶融炉などガラス固化については国内で開発した技術を採用した原燃。その最終段階の製造試験で足踏みが続く試運転は、国産技術のままで前進できるかどうかの大きな節目を迎える。
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