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http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0003152078.shtml
原発輸出/シャンシャンでいいのか
日本がインドと原子力協定締結に向けて交渉を始めた。
原発建設計画が次々に打ち出されるインドでは、これから米欧を中心に原子力ビジネスが活発化するとみられる。インドと協定を結ぶことによって、原発関連機器の輸出競争に乗り遅れないようにしたいという政府の意図が働いている。
しかし、慎重に事に当たらないと将来禍根を残すことになりかねない。
インドは、核拡散防止条約(NPT)に非加盟のまま核開発を続けてきた。核兵器開発と原子力利用の境界があいまいだとして、日本はインドとの協定締結にこれまで慎重だった。唯一の被爆国として、堅持すべき姿勢といっていい。
ところが2008年、情勢が変わる。日米などNPT加盟国が参加する原子力供給国グループ(NSG)は、NPT加盟国以外への原子力関連機器や技術の輸出を禁じてきたが、インドへの輸出を、核不拡散を実行していることを条件に「例外」として認め、日本も追随したのである。
インドが原子力ビジネスの有望な市場だからだ。しかし、こうした大国のご都合主義ともいえる対応は、インドと緊張関係にある核保有国のパキスタンや、核開発疑惑が持たれるイランなどに付け入るすきを与えている。
そうしたなか、日本がインドに原子力機器や技術輸出へ安易に踏み出せば「反核平和よりビジネス」ととられかねない。
協定交渉では、まず日本がインドにNPT加盟を促すのが筋だ。その上で核廃絶に向けた取り組みを確認するとともに、日本の機器が核兵器開発に利用されないよう検証可能にしておくことが欠かせない。さらに、インドと交渉するに至った経緯などについても説明できるようにするべきだ。
一方で、温暖化対策が焦眉(しょうび)の急となり、温室効果ガスを排出しない原発を見直す動きが広がっている。政府が掲げた新成長戦略は原発を含むインフラ輸出促進を盛り込み、原子力ビジネスの機会拡大を求める産業界にとっても渡りに船に違いない。
しかし、いくら温暖化ガスを排出しないといっても、原発がクリーンエネルギーと呼べるかどうかには異論もある。何より安全性や核廃棄物という問題を残す。
その点にふたをして、原発輸出へためらいなく方針転換した菅政権の姿勢には違和感が残る。今からでも遅くない。言葉を尽くして説明すべきだ。
(2010/07/01 09:56)
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