投稿者 クマのプーさん 日時 2010 年 4 月 02 日 18:33:07: twUjz/PjYItws
http://www.niigata-nippo.co.jp/editorial/20100402.html
原発点検漏れ 中国電力に限った問題か
お粗末を通り越して、開いた口がふさがらない。一つ間違えば、取り返しのつかない事故を招く恐れがある原子力という仕事に従事している自覚があるとは到底思えない。
松江市に立地する中国電力島根原発1、2号機で過去に実施した定期検査において、機器の点検漏れや部品の未交換などの不備が少なくとも123件あったことが分かった。
うち57件は、国が機器の安全機能の重要度を示す4段階のランク中、最重要ランクに当たるというから、ことは深刻である。
運転中の1号機は手動停止され、定期点検で停止中の2号機とともに詳細な調査に入った。点検不備を理由とした原子炉停止は初めてだ。点検漏れの主因は、担当部署間で情報が伝わらなかったなど、人為的ミスだという。
東京電力による原発トラブル隠しなどの発覚を受け、中国電力はより厳格な品質管理システムを導入したが、これが全く機能していなかった。
経済産業省原子力安全・保安院は「中国電力の組織の特異的な問題」と指摘した。果たしてそうだろうか。
原発全体の信頼性を大きく揺るがしかねない問題を、一企業の組織、体質の問題に封じ込め、他の電力会社、原発に波及させないようにという意図が伝わってくる。
外国で原子力事故があると、「安全技術が優れている日本ではあり得ない」と言い、茨城県東海村のウラン加工工場で臨界事故が起きると「違法な社内マニュアル」「会社の体質」「人」のせいにしてきた。
島根原発の点検漏れが発覚した同じ3月30日、閣議報告された「2009年版原子力安全白書」は、過去の電力会社の不正などに触れ、「信頼回復が喫緊の課題」とした。
今回の点検不備問題は、氷山の一角と見るべきだ。新たな不安、不信の種がまかれた以上、国内全原発の総点検をするのが安全・安心を担保する近道だろう。急がば回れは、これまでの教訓である。
政府がまとめた地球温暖化対策基本法案に原発の推進が明記された。国のエネルギー政策の指針となる30年までの「エネルギー基本計画」骨子案には、20年までに原発8基を増設することが目標に盛り込まれた。
国は定期検査の間隔を開けることなどにより原発の設備稼働率を上げようともくろんでいる。原発の高齢化時代を迎え、耐用年数の延長も認めた。「世界最高の技術」をうたい文句にした、途上国向けの原発セールスは官民総掛かりの様相だ。
あらためて言うが、それらの前提となるのは安全・安心である。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
フォローアップ:
次へ 前へ
▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > 原発・フッ素6掲示板
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの
引用、転載、リンクを許可します。
確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > 原発・フッ素6掲示板