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「幸福の科学を悪者にするしかない」清水富美加の“暴露”恐れる芸能界の不気味な村社会(日刊サイゾー)
http://www.asyura2.com/09/geinou2/msg/554.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2017 年 2 月 15 日 11:14:00: KqrEdYmDwf7cM gsSC8YKzgqKBaYKigWo
 

(回答先: 清水富美加 直近年収1000万超 「月給5万円」糾弾もブレーク後は急騰 投稿者 てんさい(い) 日時 2017 年 2 月 15 日 08:29:47)

http://news.livedoor.com/article/detail/12674373/
2017年2月14日 23時30分 日刊サイゾー

 女優の清水富美加が、仕事を中断して所属事務所レプロエンタテインメントとの契約を解除する意向を示し、宗教団体「幸福の科学」の活動に専念するとしたため、業界内は大混乱だ。

 何しろ撮影済みの映画3本ほか、2社とCM契約中の身。これには業界関係者から「清水と教団を徹底的に悪者にするしか道はない」という話が聞かれる。

「要するに所属事務所に不満があって精神的に参ってしまったということなんだろうけど、そこがクローズアップされると芸能界のタレント契約問題や仕事の在り方に疑問が生じる。奴隷契約みたいになっているのは事実だし、それでやってきたんだから、今さら変えられない。だから業界側はとにかく、清水って子が無責任でおかしな奴なんだ、とするしかない。“教団に洗脳されている”と、向こう側を悪者にすることが、この業界を守ることになる」

 こう話す業界関係者によると、レプロと近い別の大手事務所の幹部は、芸能リポーターなどに、そういう方向でテレビコメントするよう伝えたという話だ。それが原因なのかはともかく、芸能リポーターの井上公造氏は、情報番組内で「事務所でもない、教団でもない第三者の病院で、ちゃんと調べてもらうのが一番正しい結果になる」と、両者の争点から目を逸らすかのような解説をしていた。

 タレントの坂上忍も「事務所に対する配慮がない。俺は擁護する気は一切ない。結果論としては仕事飛ばしているわけだから」と清水に厳しい批判。同じ事務所のベッキーが不倫騒動を起こしたとき、「あいつ本当にいい奴で俺と違って本当に真面目な奴なんで、今回だけは許してあげて」と擁護していた芸人のカンニング竹山も、今回は「仕事を残したことによって不幸になる人がいっぱいいる。まず、その人たちのことを考えてきれいにしてから行きなさい」と批判的だ。

 タレントが宗教やカルト教団にハマって仕事に悪影響を与えたのは、過去に桜田淳子、X JAPANのToshl、辺見マリらの洗脳騒動が思い出されるが、清水の場合は、当人が事務所への不満を述べている点が違っている。さらに自分を見失っているようには見えないメッセージも、他とは違う印象だ。

「お世話になっていた現場や、共演者さん、スタッフさん、関わらせて頂いた方々にご迷惑をおかけしている事、しっかりと自覚しております」

「お仕事の内容に心がおいつかない部分があり、しっかりとした生活が送れず、毎日がギリギリの状態でした」

「幸福の科学という宗教に出家しました。(中略)皆さんにとっては、何もかもが意味不明だと思います」

「神とか仏とか、あの世とか、確かめようのないもの、この目で見たこともないものを、私は信じ、神のために生きたいと思いました」

「皆様から見たら洗脳とも取れるであろうこの一連の出来事やこの8年間で感じてきた素直な気持ちを、これから、偽りなく、明かしていきたいと思います」
(本人のメッセージより抜粋)

 芸能プロ側が恐れるのは、最後の「これから、偽りなく、明かしていきたいと思います」という部分だろう。良くも悪くも芸能界は村社会であり、内部の情報を表にされることには、強い嫌悪感を見せる世界だ。

 だからこそ、直接関係のない業界人が「相手を悪者にするべき」と言っているのだろう。

 清水は08年に所属事務所主催のオーディションを受けてデビュー。15年、準主役を務めたNHK連続テレビ小説『まれ』で大人気となり、映画やバラエティー番組など多方面で活躍していた。

 しかし「幸福の科学」の弁護士によって、清水が水着を着せられるなどイヤな仕事をさせられたり、当初歩合制だったものがブレーク後に月給5万円ボーナスなしの給料制にさせられたことなどが明かされている。

 清水はTwitterでも「力ある大人の怖い部分を見たら、夢ある若者はニコニコしながら全てに頷くようになる。そんな中ですり減って行く心を守ってくれようとしたのは事務所じゃなかった」と書いており、明らかに、事務所に対して反感を抱いている様子だ。

 一方、事務所サイドはこちらも弁護士が反論。「やりたくない仕事を押しつけたことはない」と否定し、給与についても「内容に見合う適切な報酬」と主張した。

 契約問題だけに沿って言えば、映画やCMに損害を与えているのは事実で、その責任が問われることにはなりそうだが、前出の業界関係者は「それでも、もし裁判になれば、清水の方から一般社会とかけ離れた芸能界特有のルールをどんどん暴露されるだろうから、徹底してこちら側は彼女の悪評を集めてメディアに伝えてもらうしかない」と口にした。

 この方向性が芸能界の総意なら、今後はカンニング竹山が述べたような、彼女の無責任な行為をクローズアップして批判するタレントらの意見が増えていきそうだが、清水側弁護士は「清水さんは業界のルールに逆らうと干されるとの恐怖心から(事務所に)断れなくなっていた」とする隷属的支配の部分を明かしており、世間の注目はそこに集まる可能性はある。

 同じレプロから独立した能年玲奈(現・のん)も、当初は“洗脳騒動”と叩かれたが、後から事務所への不満があったことが漏れ伝わった。清水の問題は、対立する両者の協議がこじれたら、芸能界では“当たり前”のタレント支配システムが白日の下に晒される可能性があるわけだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)  

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コメント
 
1. てんさい(い)[624] gsSC8YKzgqKBaYKigWo 2017年2月15日 11:16:14 : 0kUGInjLpY : VLecBnM2280[288]
http://news.livedoor.com/article/detail/12671440/
伊集院光、清水富美加を巡る騒動に「意見が一色なことに気持ち悪さを感じる」
2017年2月14日 16時50分 スポーツ報知

 タレント・伊集院光(49)が14日、自らパーソナリティーを務めるTBSラジオ「伊集院光とらじおと」(月〜木曜・前8時半)で、宗教団体「幸福の科学」の活動に専念することを表明した女優の清水富美加(22)を巡る騒動に関して意見した。

 伊集院はデリケートな問題だけに自分のノートに「どちらの味方にもならないように気をつけよう」とメモ書きしたとした上で、「それにしても皆さんにちょっと聞きたい、尋ねたい、問いかけたいんですが、この芸能界の中からコメントがいっぱい出てくるじゃないですか。今なお仕事をして中堅、ベテランになっている人、いわゆる発言権が与えられている人の意見が、あまりにも“彼女は身勝手だ”“仕事を放棄して迷惑をかけるのはけしからん”というのが多いと思う。(その意見は)間違っているとは言ってないし…。でも、あまりにもそれ一色なことに気持ち悪さを感じる」と語った。

 「芸能界という一般の会社と違う、一般の社会と違うというのは分かっているけど、そこで勝ち抜いた人の意見って、バイアスがかかっちゃっている気がする」と話し、過去のスポーツ選手を例に話を展開。“ウサギ跳び”は膝に負担がかかるので良くないことが現在は定説になっているが、かつてウサギ跳びをこなしながらケガをせずに強靱(きょうじん)な体力で活躍した選手からは“ウサギ跳び”を否定する意見は出てこないと説明した。

 さらに「町工場でも放送局でもいい。寝ずに働いて『俺もう無理です』という若者に、『俺たちの若い頃はもっと仕事していたぞ』とか『他の人に迷惑を掛けるから頑張れ』と言うのを良しとしていた時代があるけれど、もはや違うだろうと俺は思う。彼女は死にたいと思っていて、そういう人に『仕事の責任を取っていないのにやめるな』というのは俺は違うと思う」と話した。

 そして、騒動を解決する提案として「迷惑を掛けられた人も、彼女が不満に思ったことでも、ちゃんと法律のもとに裁判をした方がいい。裁判して法にのっとってやるべきだと思う。彼女の味方かっていうとそうじゃないという意見はあるけれど、あまり著名な人の意見が、バランス感覚を欠いている気がする」と語った。


2. てんさい(い)[625] gsSC8YKzgqKBaYKigWo 2017年2月15日 15:33:53 : 0kUGInjLpY : VLecBnM2280[289]
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170215-00158536-toyo-soci
東洋経済オンライン 2/15(水) 6:00配信

芸能事務所の「特殊かつ旧態依然」とした体質

今回の騒動から見えてきたものは……(左から、遠藤要、清水良太郎、清水富美加)

 週末に、2つの芸能ニュースがセンセーショナルに報じられました。そのニュースは、「清水富美加の『幸福の科学』出家」と「清水良太郎、遠藤要の違法賭博疑惑」。

 特に前者は宗教団体が絡んでいるため過熱していますが、気になるのは報道が「洗脳されているのでは?」「仕事の責任問題」という点に終始していること。また、違法賭博に関しても、「本当にやったのか?」「活動休止による影響」ばかりをフィーチャーした報道に違和感が残ります。

 今回の騒動と、それに対する芸能人たちのコメントを聞いて見えてきたのは、芸能事務所の特殊かつ旧態依然の体質でした。もちろん本人たちに反省すべき点もありますが、芸能事務所に一般企業とは大きく異なる現実があるのは間違いないでしょう。

 これまで数多くのタレントや芸能事務所の人々と接してきた経験を踏まえつつ、その問題点に迫っていきます。

■芸能事務所を擁護するメディア

 まずは、清水富美加さんの出家騒動から。お断りしておきたいのは、私は「特定の個人や宗教をフォローするつもりはない」ということ。それらよりも「宗教と仕事放棄」だけを問題視して「芸能事務所」を擁護するメディアの姿勢に疑問を抱いているのです。

 各局のワイドショーがこぞって取り上げているのは、富美加さんサイド(『幸福の科学』が発表)と所属事務所サイドの言い分。まさに180度正反対の状況なのです。

 "給料と待遇"について。富美加さん「月に31日間働いていても月給5万円で残業代ゼロ。深夜早朝でも送り迎えがなかった」、事務所「そういう時期もあったが、住居費、食費、交通費は与えていた。売れてからは仕事に見合った高額な報酬を与えている」。
仕事の強要については?

 "仕事の強要"について。富美加さん「水着が『嫌です』と言っても『すでに入っている』とやらされた。『人を食べる』というキャラクターに葛藤を抱えて精神的な限界になった」、事務所「水着は当初は嫌がっていたけど、話し合いを経て納得していた。(葛藤も)特に聞いていないし、むしろ強く希望していた」。

 "体調"について。富美加さん「『6カ月安静にせよ』とドクターストップがかかっている。病名は個人情報なので言えない。セカンドオピニオンも得ている」、事務所「そういう認識はまったくない。診断書にも疑問をもっている」。

 "契約"について。富美加さん「事務所を辞めると本名すら使えない。体調不良で仕事ができない状態のため、早期の契約解除を希望」、事務所「本人の希望で1年契約になった。法的には1年間の延長が可能で、来年5月20日までと考えている」。

 現段階でこれらの真相はわからないのですが、ワイドショーの出演者たちは、仕事の責任問題を盾に"芸能事務所擁護"の立場を取るか、「もったいない」「わからない」とごまかすばかり。しかし皮肉にも彼らのコメントこそが、芸能事務所のパワハラ体質を証明する形になっていたのです。

■ベテランタレントには期待できない

 2月13日放送の「バイキング」(フジテレビ系)で坂上忍さんは冒頭で、「両者の会見を見ましたが、『幸福の科学』さんは芸能界のプロではないから」と一線を引きました。いきなり「芸能界は特殊な世界なので」とくぎを刺していることが分かります。

 続けて坂上さんはラサール石井さんらとともに、「若手の月給5万円は正当なもの」とし、「僕らのときもそうだった」と言い切りました。さらに、「人気が出たあとは、月給か歩合の2択が提示される」と芸能界の仕組みを熱弁して話を進めましたが、思えば「月給5万円」は富美加さんと同じ事務所の能年玲奈さんが独立騒動を起こしたときにも聞いたフレーズ。「旧態依然の体質に問題があるから同じ騒動が起きている」という議論にならないのが、芸能界特有のパワハラ体質を象徴しています。

 それどころか、富美加さんの書いた直筆メッセージに対して、「追い込まれていたのはわかるけど、8年間も所属した事務所に対する配慮がないし、さらに事務所や業界批判のツイートをしている」と厳しい言葉を続けました。フィフィさんの「精神を崩していたのでは?」という意見には声を荒らげて認めず、「結果論として仕事を飛ばしちゃっているわけだから」とシャットアウト。結果しか見ないのは、芸能界のベテランらしいといえばそうなのですが、数々の労働問題が取りざたされ、他業界が苦しみながら変革を模索している今、「芸能界だけが変わらずにいられる」という考え方は虫がよすぎる気がします。

「誰かの支え」が新興宗教だった

 「とくダネ!」(フジテレビ系)の小倉智昭さんも、「『幸福の科学』の広告塔になってしまったような辞め方」と宗教団体の思惑を予想しつつ、「信仰の自由がありますから出家しようが自由なんですが、何で所属事務所に対する苦言をここまで呈する必要があったのかなと思います」と芸能事務所のフォローもきっちり。「芸能事務所に問題点があったかもしれない」という視点を避けるところに、「活動歴の長いベテランはさすが処世術に長けているな……」と、やるせなさを感じました。

 ただ、菊川怜さんは「(富美加さんが)『大変そうだった』というのはわかる部分もあります。芸能人の仕事はちょっと特殊で、若いころは『大人と対峙したときに自分の意見を言えるかな』という苦労がありますから。そういうときに精神的に“誰かの支え”がないと難しい世界」と富美加さんの気持ちを思いやりました。

 これが芸能事務所所属のタレントが言える精いっぱいのコメントなのかもしれません。現在38歳の菊川さんが22歳の富美加さんにこんな言葉をかけられたのは、芸能界の特殊な体質がずっと続いていることを物語っていました。今回の騒動は、「たまたま“誰かの支え”が宗教団体だったから大きな話になった」わけですが、副産物として芸能事務所のパワハラ体質疑惑が浮かび上がったのです。

■タレントを襲うリアリティショック

 その他のワイドショーも、判で押したようなコメントが並び、芸能事務所の体質に迫るコメントをした人はいませんでした。それどころか、富美加さんが「嫌がっていた」という水着の映像や写真をわざわざ引っ張り出し、繰り返し使う無慈悲さが際立っていたのです。

 テレビ解説をしている立場としては非常に残念なのですが、芸能事務所に所属しているタレントと“タレント文化人”で固めた現在のワイドショーではこれが限界。芸能事務所に疑問を呈するコメントが飛び出すことはタブーのように扱われているのです。

 多くのタレントは、過酷な労働と薄給に加えて、「意見を言ったら干される」という強迫観念、「先行投資してやっているんだ」という圧力、「いつかこうしてあげるから」という口約束などの厳しい条件に耐えながら活動しています。さらに、能年玲奈さんが過酷な状況下に置かれているように、一般人のような転職(事務所移籍)もままならず、絶望感に襲われる人も少なくありません。

 もちろん厳しい労働環境や不満はどの業界でもあるものですが、タレントにはプライベートの不自由や、そこから来る苦痛も多く、そのプレッシャーは計り知れないものがあります。たとえば、「気軽に街を出歩けない」「イメージどおりの言動をしなければいけない」「髪型や服装を自由に変えられない」「異性と並んで歩くことさえ許されない」「性的な対象にされる」など。過重労働、パワハラ、プライベートの不自由が重なり、「自分一人の力では持ちこたえられない」というタレントは多く、これまで私も何人かの相談を受けてきました。

針のムシロのマネジャーは

 そもそも芸能界は、「新たな職に対する期待と現実とのギャップに悩む」、いわゆる“リアリティショック”が最も大きい業界。華やかさにあこがれて飛び込んだ分、マイナスギャップで悩みが深くなりやすい面があり、一般労働者以上のフォローアップが欠かせないのに、それが十分ではないことが多いのです。

 そして、フォローアップが欠かせないのは、富美加さんのようなタレントだけではありません。今回の騒動で富美加さんと同等以上に混乱しているのは、担当マネジャーでしょう。これまで二人三脚でマネジメントしてきたつもりが、まさかの音信不通状態……。各所への謝罪行脚だけでなく、自分を見る社内の厳しい目にさらされ、針のムシロという状態ではないでしょうか。

 加えて富美加さんが、「力ある大人の怖い部分を見たら夢ある若者はニコニコしながらすべてにうなずくようになる。そんな中ですり減っていく心を守ってくれようとしたのは事務所じゃなかった」と事務所批判のツイートを続けていることが追い打ちをかけています。

■「私はぺふぺふ病にかかっている」

 マネジャーは当然ながら“一般人”という立ち位置ですが、大半の人が特殊な業界で生きていくための教育やケアを受けられていません。私は1000人を超えるマネジャーと接してきましたが、個々のスキルにバラつきが大きいうえに「不規則な業務に追われ、冷静さを保つのに必死」という印象の人が目立ちます。そんな姿を見て、「タレントを落ち着いてマネジメントできる精神状態なのか?」「芸能事務所にはマネジャーを育成する環境がないのか?」、疑問を抱いてきました。

 誤解のないように書いておきたいのは、「富美加さんの所属事務所が取り立ててひどいのか?」という点は、疑惑の段階にすぎず、むしろ「多くのチャンスを得られる」という面では優良そのもの。一事務所というよりも、多くの芸能事務所にあてはまる問題として注視したいのです。

 タレント・マネジャーそれぞれが「仕事内容や社風に合うか?」「2人の組み合わせが最適か?」という基礎的な問題以上に大きいのは、担当マネジャーのコミュニケーション力に依存したマネジメントスタイル。

 実際、富美加さんは2015年ごろからブログの内容がネガティブになり、最後に更新した昨年3月には、「最近生きてる気がしませんでしたが なんとかまた、行けそうです」「まじゴミクズでした」「今年もまた色んなやばいことが 私を待っているだろうけど そこで終わりたくないです」「気持ちの切り替えのためにブログを更新しました。すいません、もうちょっと頑張りますね」と危ういフレーズを連発していました。

今までの「当たり前」がいよいよ通用しない時代に

 また、昨年発売されたフォトブックにも、「私はぺふぺふ病(独自に命名した謎の病)にかかっている」「虚無感がぬぐえないのである」などとSOSのようなフレーズをつづっていたのです。このような危機的サインを受け止めて適切な対応ができていたら……、担当マネジャーだけでなく組織的な管理体制を整えてフォローできていたら……という感覚は、芸能関係者より一般人のほうが持ち合わせているのではないでしょうか。

 今回は富美加さんのやり方にも問題がありそうですが、芸能事務所の「これくらいのことはタレントなら当たり前」という意識は、いよいよ通用しない時代に突入しています。そんな時代の要請を認められるかどうか?  今後、芸能事務所のリスクヘッジはこの点が重要になってくるでしょう。

■「会見なしで乗り切ろう」、説明責任を放棄

 そして、もう1つの「違法賭博疑惑」。

 両所属事務所が『FRIDAY』発売前日にコメントを発表し、ともに闇カジノへの出入りを認めたものの、「違法賭博の認識はなかった」「おカネは賭けていない」と主張しました。遠藤さんは謹慎処分、清水さんも出演舞台の降板やディナーショーが中止されるなど事実上の謹慎状態となっています。

 週刊誌の発売前に謝罪コメントをリリースするなど、対応のスピードはすばらしく、これは昨年続いた不倫騒動を経ての学びでしょう。しかし、本人たちの会見はなく、多くの人々に疑惑を与え、関係者たちを困らせたことに対する説明責任を果たしているとはいえません。

 本当に「知らなかった」「おカネを賭けていない」など、報道が事実と異なるのであれば、「遺憾の意を表し、法的措置を視野に入れる」のが筋というもの。それをしない以上、イメージダウン必至であり、「やはり芸能事務所の隠蔽体質は変わっていない」などといわれてしまうのです。

 芸能事務所は一般企業と同等以上にイメージが大切な商売であるにもかかわらず、クライシスコミュニケーション(危機的状況時に被害を最小限に抑える活動)が遅れていて、特に情報開示や初動対応のまずさは、まだまだ変わっていません。

 今回の闇カジノについて、知人のノンフィクションライターに話を聞いたところ、「おカネを賭けないのはありえない」「紹介のない人がたまたま入れる店はない」「看板のない雑居ビルに入るリスクがわからないはずがない」と断言しました。

芸人の不倫ですら許されない時代に

 それだけに、さらに疑惑を深めてしまう言い訳のようなコメントは、正しい初動対応とはいえません。事実として、今回の発表は多くの人々が「稚拙な言い訳」と感じているようですし、「本人の会見なしで乗り切れる」と思っているところに芸能事務所の隠蔽体質が表れています。

 もし芸能事務所の人々に「見ている人あってこその芸能活動」という強い意識があれば、一般の人々に「だまされないぞ」と思われてしまうようなコメントはしないでしょう。芸人の不倫ですら許されない時代になった今でも、いまだ芸能界が絶対的なあこがれで、尊敬を集めていたころの感覚を引きずっている気がしてならないのです。

 ワイドショーの出演者たちは、こちらのニュースに関しても、芸能事務所の体質に疑問を呈することはありませんでした。その意味では、「気づいていながらも現状を変えられないテレビマンたちが問題の一端を抱えている」ともいえるでしょう。

■人々の暮らしに溶け込む芸能界へ

 週末に飛び込んだ2つの芸能ニュースは、「宗教団体への出家」「闇カジノでの違法賭博」という強烈なフレーズでセンセーショナルに報じられましたが、くしくも浮き彫りになったのは芸能事務所の体質。密接な関係性のあるテレビ業界、広告業界、音楽業界、出版業界なども時代の流れに応じて変化しはじめているなか、芸能界だけが身動きが取れない状態なのが気掛かりです。

 いわゆる大手芸能事務所の「ドン」と呼ばれる大物たちは高齢であり、「世代交代が進まないという原因がある」としても、年々賢くなり、情報収集力が上がる一般の人々は旧態依然とした体質を見逃してはくれません。いまや所属タレントだけでなく芸能事務所の名前も知られるなど、厳しい目にさらされているのは明白であり、それをスルーできない状況にまで来ているのです。

 現在、タレントや芸能事務所に最も求められているのは、「正直さと親近感」。芸能界だけに通じる常識や慣習をいかになくし、かつてのような雲の上の存在ではなく、「人々の暮らしの中に溶け込んだ芸能界」を確立していくことが期待されているのです。自らの意思で表舞台に別れを告げた清水富美加さんはともかく、清水良太郎さんと遠藤要さんが復帰し、順調な芸能活動を送るためには、芸能事務所も変わらなければいけないでしょう。

 報道されていないものも含めて、これまで芸能界では、「才能と意欲にあふれた人材が、苦しい日々を耐えて頑張ったものの、結局つぶれてしまった」というケースがたくさんありました。そのような悲しい事態が減ることを願ってやみません。


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