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日刊ゲンダイ 2009年10月26日(24日発売)
押尾裁判 残された謎と闇
押尾学 残された謎と今後の展開
脱法ドラッグ「MDMA」を使い、麻薬取締法違反で逮捕された押尾学被告(31)。きのう(23日)の初公判で押尾は薬物の使用を認め、検察側は懲役1年6月を求刑した。だが元銀座ホステスの田中香織さん(享年30)の死因など肝心な部分は語られず、謎は深まるばかりだー。
再逮捕は時間の問題。これから始まる第2幕
「軽い気持で飲んでしまいました」「薬物とは縁を切りたいです」――。
押尾は事件当日、六本木ヒルズの一室でMDMAを使用したことを認めた。死亡した田中さんはMDMAを3回飲み、押尾は1回飲んだという。この日の裁判で検察が執拗に聞いたのは押尾のクスリ歴だ。押尾は2年前に米国でMDMAを試し、今年は3月と7月にやはり米国で服用したことを認めた。
しかし、検察は肝心の田中さんの変死については触れずじまい。死に至った状況や、その後、押尾がどうしたのか、質問すら出なかった。裁判を傍聴していた田中さんの父親も「きょうは(娘に)何も報告できません」とガッカリしていた。
死因など肝心な部分は語られず
芸能リポーターの石川敏男氏が言う。
「これぞ捜査当局が”次”を考えている証拠でしょう。きのうの裁判の容疑は麻薬取締法違反。だから田中さんの死には触れなかった。しかし、それでは世間は収まらない。
”次”は当然、保護責任者遺棄致死で押尾被告を再逮捕し、別の裁判で真相を明らかにしようとしてるのでしょう」
当初は、遺棄致死については書類送検でチョン……の可能性もあったが、最近は検察が強くプレッシャーをかけていて、警察もやる気だといわれる。
第2の幕開けはこれからだ。
「空白の3時間」には何か行われていたのか
田中さんの死亡推定時刻は8月2日午後6時頃。押尾の知人が119番通報したのは同日午後9時19分だ。検察側は触れなかったが、「空白の3時間」に何が起きていたのか。
押尾以外に現場に居合わせたのは4人。うち2人は当時の所属事務所のマネジャーで、ひとりは衣類の輸入・ネット販売を手がけるA氏、もうひとりは大手スポーツマネジメント会社の若手社員B氏だ。A氏とB氏は押尾の遊び仲間で、焦った押尾から携帯電話で呼び出された。
「A氏は週刊文春の取材に『夜8時を回った頃、学の着信に気付き、慌てて連絡を取り、30分ほどでヒルズに着いた。マネジャー2人は先に到着していた』と答えています。その後、現場に到着したB氏が『大至急救急車呼べよ』と一喝し、119番通報したのです」 (捜査事情通)
A氏とB氏が現場に到着するまで、押尾とマネジャー2人は田中さんを放置していたのだ。
「田中さんの携帯電話はヒルズの植え込みから見つかっており、押尾らが故意に捨てた証拠隠滅の疑いが強い。遺体の位置を変えるなど”自然死”に見せかける工作を行った可能性もささやかれているし、押尾が田中さんの携帯で知人に連絡したとの情報もある。とにかく、ドタバタやっているのです。この部屋には他の芸能人や、スポーツ選手、政界関係者らも出入りしていたとされ、とくに政界関係者には注目が集まっている。現場のすぐ近くにいたとの情報もあります」 (捜査事情通)
こちらの裁判の冒陳が楽しみだ。
”やり部屋”に出入りしていた芸能人はだれなのか
押尾は検察から田中さんと肉体関係を持ったかと聞かれ、「勘弁してください」と明言を避けた。しかし、検察側はすぐさま「田中さんとは3ヵ月前からの関係で、10回ぐらいセックスした」と押尾が取り調べでしゃべっていることを暴露した。この部屋では真っ昼間から薬物セックスが行われていたのだ。
「別名がエクスタシーで ”下半身のクスリ”とも呼ばれていることからも分かるように、MDMAはセックスの快感をグンと高めてくれます。覚醒剤ほど強くはないものの、かなりの陶酔感が得られるし、人によっては幻覚症状も出る。この部屋が”やり部屋”だった可能性があります」 (マスコミ関係者)
ヒルズの部屋には押尾のほかにもタレントが出入りしていたといわれ、KやI、Mなどの名前が取りざたされている。今後、意外な名前が出てくるかもしれない。
押尾が裁判で□をつぐんだウラにある”闇”の深さ
「(薬物は)外国人の友達のひとりが入手した。その人の名前は言えません」−−。
検察側の被告人質問で、押尾は少なくとも計3回、米国のクラブでMDMAを服用したことを認めたが、クスリの提供者の名前は最後まで明かそうとしなかった。
今回の事件まで「日本では薬物を服用したことはなく、MDMAは亡くなった田中さんからもらった」とも証言していたが、本当なのか。
「公判で検察側は押尾が田中さんと会う直前に 『来たらすぐいる?』と のメールを送ったことを暴露しました。押尾本人は『自分の陰茎がいるか』という意味だというようなことを弁明しましたが、『MDMAがすぐに必要か?』と解釈することもできる。だとすると、クスリは押尾が持っていたことになる。本当に彼女からMDMAをもらったのか、疑問が残ります」 (司法記者)
死人に□なしで彼女に罪を押しつけているのではないか。そう疑っている捜査事情通は多いのだ。MDMAの入手先を明かせば、困る人物が背後にいるのでは――。こんな見立ても浮かんでくる。何しろ、押尾は名だたる大物たちとのネットワークを築いてきた。
事件現場のヒルズの一室の借り主で、下着通販会社「ビーチ・ジョン」の野口美佳社長、田中さんを紹介したパチンコ・パチスロ卸量大手「F」のY会長。保釈金400万円を捻出したと目されるのは、リクルート事件やイトマン事件で名前が取りざたされた政界フィクサーである。
捜査当局は押尾事件を突破□に芸能界麻薬ルートや闇資金の解明に乗り出すという情報も流れている。だとすると、押尾事件はこれから大がかりな展開になる。