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両親が強制送還されたカルデロンのり子さんのその後−JanJanニュース
http://www.news.janjan.jp/living/0908/0908198999/1.php
両親が強制送還されたカルデロンのり子さんのその後
日本に残る決意をしたのり子さんを「14歳、がんばれ!」と応援したい
宮崎節子2009/08/22
18日の東京新聞に、カルデロンさん一家のその後の記事があった。一家の長女のり子さんは日本に残ったが、フィリピンに両親が強制送還されてから4ヶ月が過ぎた。のり子さんは今、叔母さんの家で暮らしている。
両親は当初、親子3人で帰ることを考えていたという。しかし、のり子さんは日本に残りたかった。フィリピンには行ったことがないし、言葉も分からない。以前、両親とともに強制送還された小学生の子が、6年生なのに1年生の学級でぽつんと座っている写真を見た。
「自分もああなっちゃうのかなって。友だちも、勉強も、将来の夢もつぶしたくなくて」と、日本に残った理由を語っている。一番の楽しみは、インターネットでお互いの顔をパソコンの画面で見ながら話せる電話だという。
のり子さんは、「お父さんは一生懸命な人。体を壊すんじゃないかと思うくらい働いていた」と話す。
記事には、「両親が日本に入国したのは不法滞在数がピークだった1990年前半。その多くが製造業の『3K』職場で働いた。ところが2004年3月、製造業への派遣も認める改正労働者派遣法の施行とともに、外国人の不法滞在者への取り締まりが強化された」と、日本の事情が書かれている。両親の日本での生活は16年以上になるという。
のり子さんは「…空港で別れたときのことを思い出すと、最初は毎晩泣いていた。…今は泣いても始まらないから、一緒に暮らせる日まで頑張ろうと思う」と語っている。
一方、フィリピンに送還されたお父さんのアランさんとお母さんのサラさんは、マニラ市の低所得者層の地域トンドで暮らしている。両親の悩みはまだ仕事が見つからないこと。のり子さんについては、「…いろんな人が助けてくれて本当にありがたい。でもやっぱり親として心配なんです」と親心を語っている。
法のことも強制送還のことも脇に置いて、とにかく、のり子さんには、心配してくれる愛情溢れるご両親がいるのだし、もう14歳、私は、「がんばれ!」と伝えたい。だが、新聞に掲載されたのり子さんの目が、いつになく厳しく感じられた。そのことに胸を痛めた。
それは、新聞の「デスクメモ」に、カルデロンさん一家離散の2日前、日の丸を手にした百人ほどの一群が、のり子さんの通う中学にデモをかけた。「犯罪一家を日本からたたき出せ」の声が響いた。当時のり子さんは校内にいたという。そして、このデスクメモ氏は「彼らは一見普通の市民だ」とも書いている。
2日前、といえば、不法入国だったとはいえ、日本の法に従って両親は送還日がきまり、のり子さんの日本滞在許可も下りていたはずだ。のり子さんの胸は、学校にいても、両親との別れの慟哭を懸命にこらえていただろう。まだ義務教育中の年端の行かない女の子1人に、百人もの大人が日本国旗を手に、犯罪的な心ないことをするなんて、日本の国旗が泣いただろうに…。
突然、一見関係のないことのようだが、9月に「蘇州夜曲」「ああモンテンルパの夜は更けて」などで知られる昭和の歌姫・故渡辺はま子さんのドキュメンタリーがテレビで放映されるという。戦後7年が過ぎて、フィリピンのモンテンルパ刑務所には、108人の元日本兵が収容され、死刑執行を待っていた。
国交がなく、日本政府も救出の手だてのない中、元日本兵たちの故郷を思う心情を託した「ああモンテンルパの夜は更けて」を渡辺はま子さんは切々と歌った。この歌に「胸を打たれた」当時のフィリピン大統領は、「未来に禍根を残さないために」と、死刑執行を待っていた元日本兵を全員釈放した。
その国の法律で、死刑と決まっていても、百人以上の死刑囚を釈放する。言葉に表せないほどの、残虐の限りを尽くしたと言われる日本兵を…。過去には、そんな事実もあるというのに、育った日本を好きになってくれ日本に残る決意を決めたのり子さんを、日本国旗を持って追い出そうとするとは…。
せめてのり子さんを「14歳。がんばれ!」と応援したい。そしてクリスマスには、のり子さんに、ご両親の日本訪問をプレゼントできないだろうか。
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