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「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳及び権利について平等である」。一九四八年一二月一〇日、「世界人権宣言」が国連総会で採択された。 「世界人権の日」にあたる一〇日午後、在日ビルマ人団体や国際人権団体のヒューマン・ライツ・ナウ、アムネスティ・インターナショナル日本、ビルマ市民フォーラムが呼びかけて、渋谷の国連大学本部前の広場に約三〇〇人が集まった。ビルマやコンゴ、エチオピア、トルコ、イラク、チベットなどから逃れ、日本政府に庇護を求めている難民や難民支援者たちだ。 「今日は世界人権の誕生日。でも私たちの国には、自由や平和が存在しない。毎日のように家族や友人が捕まり、殺されている」 「ビルマだけでなく、世界各地の人権侵害についても知ってほしい。日本の入管施設でも、未成年者や多くの難民申請者が長期間収容されて苦しんでいる。外にいる家族もとても不安。二度目の迫害だ」 参加者は「世界中の人々に人権と自由を」と相次いで訴えた。 一九八一年に難民条約に加入して以来、「難民鎖国」と言われ続けてきた日本政府だが、昨年は難民申請者数が一五九九件に上り、難民認定数は五七人、人道的な配慮による在留特別許可は三六〇人になった。 しかしそのほとんどがビルマ人難民で、在留資格も家族呼寄せが難しい「特定活動」が増えている。また、本国の政治・治安状況の悪化などを理由に再申請した難民申請者の仮放免延長が許可されず、異議申立手続き中や訴訟中であるにも拘わらず、二回目三回目と収容される難民申請者が今年の六月以降、急増している。この状況は政権交代後も続き、収容期間が長期化し事態は深刻化している。 法務省入国管理局の統計では、一一月五日現在、全国の入管施設に三三一人の難民申請者が収容され、中でも、東日本入国管理センターには一七八人、東京入管には一〇三人の難民申請者が収容されている(一〇月末現在)。 国費による強制送還もされている。八月三一日には仮放免中のスリランカ人難民申請者が、参与員の審尋を受けることなく異議却下され東京入管に再収容、本人の意思に反して収容四日後に強制送還された。さらに八月二一日にはビルマ少数民族の難民が異議却下され東京入管に収容、提訴準備中の一〇月二九日に強制送還された。適正手続きを無視した難民申請者の強引な収容や強制送還に対し、在日ビルマ人難民申請弁護団やアムネスティ・インターナショナル日本などが抗議声明を発表した。 一一月下旬に来日したアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は記者会見で「提訴の意思がある難民申請者の強制送還は二度とあってはならない。収容も極力避けるべきだ。出身国により公平さを欠く難民認定手続きにも問題がある」と日本政府の難民行政の現状を厳しく批判した。 七月に可決・成立した改定入管法には「拷問等禁止条約等の送還禁止規定」が明文化され、民主党も基本政策集やマニフェストに、「難民保護・難民認定委員会」や「国内人権救済機関」の創設、国際人権規約の「個人通報制度」の批准などを掲げ、千葉景子法務大臣も就任の記者会見で言及した。 また法務省は七月に「在留特別許可に係るガイドライン」を改定した。その結果、子どもの人権に配慮した在留特別許可が出る一方で、在日歴が二〇年近い長期非正規滞在家族や、難民申請者の収容も相次いでいる。新政権は、難民申請の適正手続きや、在留特別許可制度の運用改善を検討するプロジェクトチームを急いで立ち上げ、国際人権基準に則った制度にすべきだ。 |