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ドイツ 2012年温室効果ガス排出量は前年比で上昇したものの京都議定書目標値は達成見込み 「EICネット」
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/952.html
投稿者 蓄電 日時 2013 年 11 月 04 日 18:50:49: TR/B2VKXCoTU6
 

ドイツ 2012年温室効果ガス排出量は前年比で上昇したものの京都議定書目標値は達成見込み]
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&oversea=1&serial=29490


 ドイツ連邦環境省は、2012年の温室効果ガス排出量暫定値を示し、前年比で1.6%増加したものの、1990年比では25.5%削減し、京都議定書目標値(2008年から2012年の平均値で基準年から21%削減)を大幅に達成する見込みであることを公表した。

暫定値は、連邦環境庁が算出したもの。2012年の排出量は合計で9億3100万トン(CO2換算)であり、最大の増加は二酸化炭素であった(2%増加)。これは、発電における褐炭と石炭の利用が増加したことと例年よりも冬が寒く、住居の暖房にガス利用が増加したことが要因として挙げられている。

一方で再生可能エネルギーの拡張は排出量の増加の抑制に貢献したという。この暫定値は、京都議定書第一約束期間における初めての報告となるもの。連邦環境省のアルトマイヤー大臣は、「これまで達成された削減は、削減目標に向けた歩みにおいて重要な里程標である。

一方で、気候変動に配慮したエネルギー供給への転換には更なる取り組みが必要であることを示している」と述べた。ドイツの野心的な気候目標を達成するために、EU排出量取引制度の変更、建物のエネルギー改修の拡張、持続可能なモビリティへの努力が必要不可欠であるとしている。

また、連邦環境庁のフラスバース長官は、「原発廃止による温室効果ガス排出量の増加は、再生可能エネルギーの拡張により生じなかったものの、発電における石炭利用の増加傾向が気がかり」とコメントした。【ドイツ連邦環境省】  

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01. 2013年11月04日 20:54:03 : e9xeV93vFQ
スペインのIngeteam社、南アフリカでの大規模太陽光発電所の建設に関わる
 2013年11月1日 14:00  

ソーラープロジェクトに参加
電気機器やモーター、発電機などを手がけるスペインのIngeteam社は、南アフリカで建設される大規模太陽光発電所「Sishen Solar Facilitiy」に同社のパワーコンディショナーが採用されることを発表した。

太陽光発電
(IngeteamHPより)

大規模な電力生産
今回のメガソーラープロジェクトでは、250haの土地に32万枚の太陽電池を設置する予定。2014年7月末にも電力供給を始め、年間216GWhもの発電を見込んでいる。これは、日本で例えるならば、約48000世帯分の年間消費電力量に匹敵する。しかし、南アフリカでは日本よりも1世帯あたりの消費電力が少ないため、より多くの地域で電力をまかなうことができると考えられている。

クリーンエネルギーの活用
南アフリカを含めた南部アフリカ地域は、新興国や途上国としてこれからの発展が非常に期待されている。また、大規模な平地に恵まれていることから太陽光発電などのクリーンエネルギーに関する事業に注目が集まっている。特に、南アフリカでは経済発展に電力供給が追いついていない実情があり、安定的な電力生産は早急に解決すべき課題となっている。

Ingeteam社は、2012年に南アフリカで事業を始めてわずか1年足らずで、国内のいくつかの大規模発電所にシステムを供給してきた。さらに、今回の発電所の建設によって、Ingeteam社の南アフリカでの影響力がよりいっそう高まっていくと考えられる。


外部リンク

Ingeteam Press room
http://www.ingeteam.com/Pressroom/
http://www.africa-news.jp/news_Wto2iQJCE.html
 

2013年 10月 23日 21:44 JST
南アフリカのCPI上昇率、9月は6%−中銀目標に収まる 
 【ロンドン】南アフリカのインフレ率は9月に低下し、南ア準備銀行(中央銀行)の目標の上限と一致した。食品価格の伸びが抑えられたことが背景にある。

 南ア統計局が23日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比6%上昇し、エコノミスト予想と一致した。8月は同6.4%上昇した。

 南アでは食品、燃料価格を中心にインフレ圧力が根強く、中銀は景気支援のための利下げに踏み切れずにいる。政策金利は2012年7月以降、40年ぶり低水準の5%に据え置かれている。

 中銀の予想では、今年の国内総生産(GDP)成長率は2%にとどまる見込み(12年は2.5%)。世界経済の低迷や国内での労働争議が、主要産業である鉱業・製造業部門の足かせになっているためだ。マーカス中銀総裁はこの成長率について、25.6%に上る失業率を引き下げるにはあまりに低いとの見方をこれまでに示している。

 

石炭産業

南アフリカの石炭に隠された闇

記事を転載・利用する この記事を印刷する お勧め(ログインする必要があります。) 経済

スイスから南アへのエネルギー投資
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南アフリカの炭鉱は石炭と頭痛の源だ南アフリカの炭鉱は石炭と頭痛の源だ (swissinfo)
スーザン・フォーゲル・ミシュカ, swissinfo.ch
ヨハネスベルク
2013-10-24 11:00

石炭は、南アフリカでは経済を動かす燃料であり、重要な輸出品でもある。しかし、その代償は高いうえ、鉱山近辺で暮らす人々の生活水準はいまだ低い。南ア政府がさらなる鉱山開拓を計画している現地で、この天然資源に隠された暗い一面を探った。
 平日の渋滞もないのに、巻き上がった赤いホコリが記者の目を刺激する。何度か瞬きをしたり、またはそこを車で去ってしまえば何の問題もないのだが、北東に位置するムプマランガ州ベルファスト近郊の住人はそうはいかない。

 祖母であり、家主でもあるマリア・ムツウェニさんは、炭鉱まで徒歩で行ける距離に暮らしている。オンフェルダハト炭鉱を運営するのは、スイスの商品取引企業グレンコア(Glencore)と契約を交わしている南アの採掘会社ジェネット(Genet)だ。鉱山がオープンした2006年、鉱脈への坑道を確保するための爆破が始まった。

 ムツウェニさんの弁護士、コース・プレトリウスさんによると、爆破の影響でムツウェニさんの泥と粘土でできた家の一部が陥没し、庭に穴が開いた。壁には大きなひびが入り、中には手が入るほどの割れ目もあった。近くのサクランボ農園を営むプレトリウスさんは、ムツウェニさんなど近隣の人たちに無償で法律相談にのっている。

マリア・ムツウェニ「他に住むところがない。ここがすべて。家はどんどん壊れていくが、私は基本的にはここから動かない。炭鉱の人たちを見るたびに、死にたい気持ちになる。これがいつもストレスの原因になる。心のすべてが変わってしまって、普通に機能しなくなってしまった。神様が助けてくれるかもしれないが、もう信仰心なんてなくなってしまった」
 この状況についてグレンコアに尋ねたところ、広報担当者から以下のメールが返ってきた。「状況評価では、当該家屋に関し、我々の鉱山で行われた爆破による損傷は全くないという結論に至っている」

 しかし、同社はムツウェニさんに対し、金網や泥による損傷部分の修復を申し出ている。だが、これにはムツウェニさんは満足していない。

 不満は他にもある。炭鉱とは違い、ムツウェニさんが毎月年金を受け取っている事務所は徒歩で行ける距離にはない。雨季には特に問題で、道路が通行止めになる。「石炭を運搬するトラックが道路を台無しにするんだ。夏の雨では冠水するから、スクールバスが児童を迎えにいけない。そして年金生活者は月々の年金を取りにいけない」
ビッグビジネス

 グレンコアに炭鉱の視察または南ア事務所の訪問を願い出たが、拒否された。

 数兆円規模の産業にもなる石炭は、それを所有する人とそれを求める人に優先権がある。石炭が手に入れば、電気も手に入る。燃料がなければ、国は経済的、社会的に発展できない。炭鉱会社が地元地域のインフラ設備に貢献することはある。例えばグレンコアによれば、同社は道路の状態を実際に改善し、健康や教育に関するプロジェクトを支援しているという。

 世界石炭協会(WCA)の統計では、石炭は世界の一次エネルギーの約30%、電力の41%を賄っている。世界の鉄鋼生産の70%にも利用されている。
スイスから南アへのエネルギー投資

スイス連邦経済省経済管轄局(SECO)が一部資金提供しているプロジェクトでは、南ア企業のエネルギー効率向上支援が行われている。それが2010年創設の「産業エネルギー効率プロジェクト」だ。エネルギー費用削減に関心のある企業の評価などを無料で行ったり、ノウハウを安く提供したりしている。期間は2014年3月まで。

プロジェクトではこれまで2億6800万キロワット時(Kwh)の電力が節約され、25万t近くの二酸化炭素(CO2)排出量が削減できた。

スイスは、南アのエネルギー分野などにスイス企業に投資のチャンスがあるとみている。スイス貿易振興会(旧OSEC)のダニエル・キュング最高経営責任者(CEO)はスイスインフォに対し、「エネルギー分野は、スイス企業にとって南ア市場への足がかかりになると期待できる」と語るが、地下資源の採掘や炭鉱は投資から除外するという。
 世界の石炭生産量は毎年78億トン。その半分が中国で生産され(35億トン)、ほとんどが国内消費されている。対照的に、南アの生産量は2億6千万トンで、その4分の1が輸出されている。同国のエネルギー需要の4分の3を石炭が賄っている。

 世界石炭協会によると、石炭産業は世界中で700万人分以上の雇用を創出。南アでは6万5千人以上が炭鉱関連に従事し、総年収は10億ドル(約9700億円)以上。南アでの炭鉱関連の仕事1人分で、子どもたちや年配の親族など10人分の衣食が賄える計算だ。
死んだウシ、漏れるトイレ

 こうした仕事の従事者の一人が、石炭が豊富なムプマランガにある英米系炭鉱会社フーデホープ・コリャリー(Goedehoop Colliery)の技術者、ニコルス・マベナさん。休日には弁護士のプレトリウスさんと共に、家族や親族が直面している問題の解決に取り組んでいる。ミッデルブルク近郊のオプティマム炭鉱関連でトラブルが続いているのだ。

 事の始まりは、オプティマム炭鉱の採掘会社オプティマムがマベナさんの家族と近隣住人に対し、新炭鉱に通じる道路建設のために2009年に転居を要求したことだった。マベナさんにとって転居自体に抵抗があったわけではないが、問題は、ロックデール地区に自分たちの家畜を持ってこられない事だった。国の農業部門に勤める獣医師の調査によると、同社が提供する牧草地は放牧にはあまり向いておらず、結果として80頭の家畜が栄養失調で死んだ。

 2012年後期の話し合いから数カ月後、マベナさんらはオプティマムから「家畜が死亡したことには我々は責任はない」と書かれた手紙を受け取った。だが同社は、家畜の所有者であることが証明できれば、所有者に対し死んだ家畜の半分を補償すると申し出た。しかし、家畜が死んでからすでに長い時間が経っているため、証明は難しいことだった。

 オプティマムはさらに、生きた家畜をすべて炭鉱に売却してはどうかとも提案してきた。マベナさんたちはこれまで、炭鉱近くでの放牧を許可する「訪問権」をオプティマムから認めてもらってきたが、もし提案を受け入れればこうしたシステムに終止符を打つこともできた。だが、マベナさんは「これは搾取だ」と言い放った。

ニコルス・マベナ「転居する前に、どんな財産でも維持する必要がある。企業家ではない我々黒人にとって、家畜は投資財産だ。炭鉱から搾取されているのではと思うことがある。炭鉱が我々の財産を買い占めてしまったら、我々の投資財産も持っていかれ、生活の糧がなくなってしまう」
 他の問題としては住宅問題がある。引っ越しの際に、オプティマムがマベナさんらに用意したのは新築の家だった。だが、家は住人たちの名前では不動産登記されておらず、配管に不具合のある家もあった。他にも問題があった。例えば、温水が出なかったり、トイレが故障してバスルームが水浸しになったり、台所に収納棚がなかったりなど枚挙にいとまがない。
石炭から離れる

 石炭が環境に与える悪影響は甚大だ。大気中の二酸化炭素(CO2)濃度を上昇させる大気汚染だけではない。生産時や炭鉱のメンテナンス時には、膨大な量の水が使われる。炭鉱閉鎖の際は酸性鉱山排水(AMD)の問題も発生する。この問題は、米環境保護庁や環境保護団体グリーンピースが指摘するところだ。酸性鉱山排水とは、高濃度の塩、硫酸塩、金属で汚れた水のことで、近辺の土地や地下水への汚染が懸念される。マベナさんのウシのように、人や動物に健康被害をもたらす汚染物質だ。

 こうした理由から、環境団体は持続可能なエネルギーの形を要求している。

 「南アのエネルギー改革を促進するためのキャンペーンをしている。石炭からのシフトだ」と、グリーンピース・アフリカのメリタ・ステーレさんは話す。石炭利用の火力発電を新たに3基建設するという政府の計画は、石炭からの脱依存を支持する姿勢と矛盾するという。

 南アのエネルギー省が掲げるプランでは、2030年までにエネルギー供給源にはさまざまなエネルギーをミックスすることを掲げており、目標は再生可能エネルギーの割合を42%に引き上げることだ。

 国有企業エスコム(Eskom)によると、現在、南アのエネルギー需要の72%を石炭が占めており、この割合は今後もあまり変化しない。世界エネルギー会議(WEC)の見積もりでは、世界の石炭の埋蔵量は140年分に相当する8600億トン。南アは300億トンだという。

 ステーレさんはエネルギーの安定供給における石炭の重要性を認めながらも、火力発電所にはCO2排出量を削減するための装置を備え付ける必要があると訴えた。
行く場所がない

 電力について何も心配していないのは、スプリンカーン・マサンゴさん。読み書きのできない農業従事者だ。年老いた母親、失業中の兄弟、親戚の子どもなどたくさんの親類を支えるため、健康なウシ、ヒツジ、ヤギ系48頭を飼っている。

 マサンゴさんの法律顧問によると、マサンゴさんが1980年代から住み続けている土地が、グレンコアとつながりのある炭鉱会社から違法に買収されたという。結果として、その土地には多くの人が押し寄せ、家畜は狭いエリアに固まることになった。牧草地が減るばかりか、水も足りなくなった。

スプリンカーン・マサンゴ「どうにかして家畜を減らさねば。さもなければみんな死んでしまう。だが、負担は大きい。家畜は私の年金であり、貯蓄でもあるからだ。新しく越してきた人たちには腹を立てないが、炭鉱会社には怒っている。あいつらが土地を買い占めたとき、私はどうなるのかと聞いたんだ。すると彼らは私をただ無視した。ここから動いてやるものか」
 希望のないような状況ではあるが、マサンゴさんは野火の跡が残る土地で暮らしていこうと、そこで生活する権利の獲得に向けて戦おうとしている。しかし、土地から出ていかなかったことで払う代償もあった。炭鉱会社は近隣農家に無料で家畜用の牧草を配っているが、マサンゴさんだけは「罰」として除外されたのだ。

 それでも、マサンゴさんには夢がある。30年も暮らした土地で、家族のためにレンガでできた家を建てることだ。だが、未来が見えないのでまだ着手はしていない。
(英語からの翻訳・編集 鹿島田芙美)
リンク

グレンコア・エストラータ(英語)
グリーンピース南アフリカ(英語)
南アフリカエネルギー省(英語)
エスコム(英語)
産業エネルギー効率プロジェクト(英語)
http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=37182764


 

南アフリカがイスラエルとの関係縮小を要請
イランラジオ-2013/11/02
南アフリカの与党が声明を発表し、アフリカの人々に対して、イスラエルに圧力を加えるあらゆる措置を支持するよう求めまし ... 南アフリカの与党・アフリカ民族会議はまた、自らの将来決定に向けたパレスチナ人の努力を、正式に支持しました。


南アフリカで盛り上がる地ビールビジネス
CNN Japan-2013/11/02
南アフリカ・ケープタウン(CNN) 今世界は、各地域の独立した地ビール醸造所ブームに沸いているが、最近、南アフリカでも地ビールビジネスが盛り上がりを見せており、小規模の地ビール醸造所が増えつつある。 ケープタウンでも最近いくつ


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02. 2013年11月06日 10:05:58 : e9xeV93vFQ
スマートエネルギー情報局 TOP>JBpress>エネルギー
米国で急速に開発が進む木質バイオマス 国防の観点から軽油、ジェット燃料の生産を視野に
2013.11.06(水)藤原 秀樹

これまで、バイオマスが今後の再生可能エネルギーとして最も期待されていること(第1回)、OECD(経済協力開発機構)諸国では化石燃料のうち石油・石炭が減少し、バイオマスとその他再生可能エネルギーが増加すること(第2回)を紹介してきた。
 原子力発電所は2008年の時点では伸びると予想されていたが、福島第一原子力発電所事故以後は不明である。いずれにせよ、バイオマスの重要性は増加しても減少することはない。
米国がバイオマス利用に熱心なのは安全保障上の理由から
ナショナル・バイオフュエル・アクション・プラン(2008年)
 ところで、バイオマスからのエネルギー、すなわちバイオエネルギーの中で、穀物から作るバイオエタノールと木質資源(主に木材)から作るバイオ燃料は大きく異なる。この違いを米国の例で示そう。
 米国と言えば、京都議定書の批准をしていなかったり、どうも環境対策に熱心ではないと思われる方々も多いのではないだろうか。ところが、実際にはバイオマスの利用については非常に熱心なのである。
 2008年のジョージ・W・ブッシュ政権下で、バイオマス研究開発委員会(Biomass Research and Development Board)が、「ナショナル・バイオフュエル・アクション・プラン」というのを発表した。
図1:米国の石油生産能力と消費(出典:ナショナル・バイオフュエル・アクション・プラン、2008年)
 それによると、バイオエネルギーによるCO2削減より先に述べられている重要なことは、米国国内での石油生産の減少である。
 図1(和文は著者)のように、年々石油の米国内での生産が減少しているが、需要は伸び続けているのだ。
 シェールガスでガスの供給は増しているものの、石油の生産が減少していることに変わりはない。それに伴い、石油の輸入が次第に増加している。
 これを米国は安全保障上の問題として捉えている。国内で再生可能なエネルギーで、しかも石油の代替になるものを作る。この方針はバラク・オバマ政権になっても引き継がれた。
次の話は、ワシントンで米国エネルギー省(Department of Energy)の役人が、2009年11月に、ある会合で20人ほどを前にしてプレゼンテーションした内容である。日本人の出席者は筆者1人だけである。
 オバマ政権の下での再生可能燃料に関する要点は次の4項目である。
1.液体燃料を確保する
2.ディーゼル燃料が必要(トラック、船舶など輸送用)
3.ジェット燃料が必要
4.2022年までに年間生産量を360億ガロン(1億3620万キロリットル)にする
 補足すれば、2022年に360億ガロン(実現可能かどうかは今のところ不明)というのは、米国の現在の年間需要量8億5000万キロリットルの16%、現在の米国内生産量の約2分の1である。日本の原油輸入量が、2億1000万キロリットルであるから、やはり2分の1強である。
 このような膨大な量を穀物主体のバイオエタノールで確保するには無理がある。それに、そもそもバイオエタノールではディーゼル燃料やジェット燃料にはならない。ディーゼル燃料やジェット燃料ができれば、いざとなれば戦車や戦闘機にも使えるのだ。
図2:米国における石油の各フラクションの割合
 図2(和文は著者)は、米国での石油の各フラクションの割合である。ガソリンフラクションが19.15%と一番多いが、19.15%しかないとも言える。バイオエタノールでは19.15%の代わりにしかならないのである。
 この時のプレゼンテーターの表現によれば、「セルロース由来のエタノールは、ライトデューティーなガソリンフラクションの置き換えにすぎない。樽(バレル)全体を置き換えるにはヘビーデューティーなディーゼルフラクションが必要」なのである。
 つまり、穀物由来のエタノールだけでなく、木質資源(セルロース)を原料としたエタノールも、目的にそぐわないと言っているのだ。もちろん、これは米国エネルギー省の人間の発言であるから、公式の見解と思っていいだろう。
穀物主体のエタノールに代わる「新型バイオ燃料」の生産を伸ばす
 やはりブッシュ政権時代に制定された、EISA(Energy Independence Security Act of 2007、2007年エネルギー独立性及び安全保障法)により、開発目標は図3(和訳は著者)のように制定されている。

図3:エネルギー独立安全法(EISA)で承認された生産目標
 2015年までに図3の黄色の部分、すなわち穀物の澱粉を原料としたエタノールの生産を年間150億ガロンとするが、それ以上は増やさない。従って、バイオマス燃料=穀物主体のエタノールといったものはもう開発しないのである。
 代わって増加するのは図の濃い緑と薄緑の部分「新型バイオ燃料(原文では Advanced Biofuel)」である。計画では2020年までに、全量360億ガロンのうち、210億ガロンはこの「新型バイオ燃料」で賄う。
 そして、「新型バイオ燃料」のうち大半を占めるのが、図の濃い緑、セルロース性バイオ燃料である。この中には澱粉ベースのエタノールは含まれないが、セルロースベースのエタノールは含まれる。
 しかし、先のプレゼンテーターの発言からしても主な目標はディーゼル燃料、ジェット燃料であるだろう。すでに、それらを利用した米軍での運用テストは行われているようだ。
 今のところ、セルロース性バイオ燃料の製造法は、原料、製造法ともにいろいろ提案され実施もされている。しかし、再生可能であることや原料の入手のしやすさ、運搬手段を考えると、将来的には原料は木質資源(木材)に置き換わると考えられる。
遺伝子操作でバイオ燃料製造のプロセスを効率化する研究開発も
スウィッチグラス(ウィキペディアより)
 北米には、それでも木材以外のセルロース原料が存在する。スウィッチグラスという雑草があるが、これを原料とする試みも行われている。
 筆者は昨年11月、テネシー州にあるジェネラエナジー社を訪問した。ここはテネシー州、テネシー大学が出資するバイオマス集荷・貯蔵会社であり、50以上の農家と提携して、スウィッチグラスを栽培し、収穫、保存を行なっている。保存はサイロを使用していた。
 雨の日の収穫はどうするのか聞いたところ、それが問題だとの答えである。木と違って草は水分を束の中に含むのだ。当然乾燥も問題になる。
このスウィッチグラスを原料にしてバイオエタノールを生産するデュポン社のパイロットプラントが、ジェネラエナジー社の近くにある。パイロットプラントといっても、実証設備であり、ちょっとした工場並みの規模である。
 研究開発に必要なラボも充実している。内部のオフィスも米国の通常の生産会社のそれと全く遜色がない。酵素によるエタノール製造法を採用している。酵素もデュポンの開発品であるそうだ。
 屋外には蒸留塔が立っている。しかし、酵素によるエタノール製造残渣は現在のところ廃棄処理だそうだ。この残渣の処理自体が問題となることがある。
 同時期に訪れたオークリッジ国立研究所・バイオエネルギー科学センターでは、バイオエタノールの収率アップのために、スウィッチグラスの研究も行われていた。
 バイオ燃料製造という視点から、遺伝子操作で変性された植物により、製造プロセスを簡略化する研究開発が進行している。実際に変性・改良された植物の栽培(ポプラ、スウィッチグラス)も行われている。
 樹木の遺伝子操作は、パルプ・紙製造の観点から行われるのが、今までの世界の趨勢であった。しかし、バイオ燃料に適したものという視点からは、異なったアプローチが必要とされる。
 日本でも国土に適したバイオ燃料用の樹木の開発をしてはどうだろうか。
Nexterraガス化装置(オークリッジ国立研究所資料)
 ちなみに、オークリッジ国立研究所は第2次大戦中、秘密研究所であり、プルトニウム製造のための原子炉の1つが設置された場所である。
 今では、米国エネルギー省最大の研究所で、4500人の人員と年間1600億円の予算で運営されている。
 驚いたことに、そこには、すでに3台の木材ガス化装置が設置されていて、研究所内に蒸気を供給していた。Nexterra(商品名)というガス化装置であり、問題となり得る腐食の問題も同時に研究するためだそうだ。
 次回は、日本のバイオ燃料のもととなる林業について考える。

一覧 »

米国で急速に開発が進む木質バイオマス2013.11.6JBpress

「借金は原油で返せ!」中国の圧力に負けて開発が進むエクアドル2013.10.30現代ビジネス

バイオ燃料で世界から取り残され始めた日本2013.10.3JBpress

『電力システム改革の本質』【後編】 ドイツの“地元”電力会社「シュタットベルケ」に学ぶ ――松井英章・日本総合研究所創発戦略センター マネジャー
http://goo.gl/jDd7Gn
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38977


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03. 2013年11月06日 19:51:48 : e9xeV93vFQ
米国産LPG輸入2018年に約300万トンまで増加−LPガス協会会長

  11月6日(ブルームバーグ):液化石油ガス(LPG)の元売り会社などが加盟する日本LPガス協会の山崎達彦会長は都内で会見し、価格が安いために増加傾向にある米国からのLPG輸入が2018年には約300万トンに達し、1500万トン程度に増える輸入量の20%程度を占めるとの見通しを示した。
同協会の資料によると、12年度のLPG輸入量は1319万トン。このうち米国産は46万2000トンで構成比は3.5%。サウジアラビアやカタールなど中東産が83.8%を占めている。山崎氏は、米国産の輸入が増えれることで中東産、とりわけ石油化学向けに国内需要が増えている「サウジアラビアからの輸入が減る可能性が高い」と話した。山崎氏は、出光興産と三菱商事のLPG事業部門が統合して設立されたアストモスエネルギーの社長を務めている。
サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコが毎月発表する公示価格「CP」(コントラクト・プライス)が指標となっており、現在中東産などほとんどのLPG輸入は、CPの月間平均価格を基準に値決めされている。一方で、米国産のものについてはテキサス州モントベルビューで取引されるLPGの価格 が指標となっている。米国ではシェールガスの生産増に伴い、同時に取り出されるLPGの生産も増えており、価格が下落している。
同協会の資料によると、10月のプロパンガスのCP(1トン当たり820ドル)は、米国モントベルビューのプロパンガス価格(同591ドル)より229ドル高い。米メキシコ湾から大西洋を経由し約45日かかる海上輸送の費用を上乗せしても米国産LPGが安いことから、山崎氏は米国産LPGの輸入増はサウジのCPに対して「かなりけん制する」要因になると話した。
LNGと類似
既存の供給源からの価格が高く米国産が安いという状況は液化天然ガス(LNG)と同じ。同協会の加盟各社も、安定供給確保や調達価格を削減するために、供給源の多様化を進めている。山崎氏は、LNGの生産増に伴ってLPGも増産されることから、米国産だけでなくカナダ西海岸や豪州、東アフリカからの供給についても「非常に重要だと認識している」と話した。
東京電力は2月、米国産LPGを13年から3年間、計20万トンをアストモスエネルギーから購入すると発表した。東電は、同社の発電所で唯一LPGの貯蔵設備を持つ姉崎火力発電所(千葉県市原市)でLPGを燃料として使用している。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 岡田雄至 yokada6@bloomberg.net;東京 稲島剛史 tinajima@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Alexander Kwiatkowski akwiatkowsk2@bloomberg.net
更新日時: 2013/11/06 17:44 JST

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04. 2013年11月18日 20:41:20 : KlAbY4HZc2
環境NGOが日本に「特別化石賞」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131116/k10013104711000.html

ポーランドで開かれている地球温暖化対策を話し合う国連の会議、COP19で、これまでより数値が大幅に低い温室効果ガスの削減目標を決めた日本に対し、
交渉に後ろ向きだとして、環境NGOのグループから「特別化石賞」が贈られました。

「化石賞」は世界各国のおよそ850の環境NGOで作るグループが、「最も交渉に後ろ向きな対応をした」と判断した国や地域に皮肉を込めて、COPの会期中、毎日贈っています。
このグループが日本時間の15日午後、COP19の会場で会見を開き、2020年までに温室効果ガスを2005年と比べて3.8%削減するとした新たな目標を決めた日本に対し、
「化石賞」よりさらに交渉に後ろ向きだとされる「特別化石賞」を贈ることを発表しました。

理由について、このグループは、日本の削減目標の数値が1990年と比べて25%削減するというこれまでの目標より大幅に低くなったうえ、
1990年より排出量が増加する目標で交渉に悪影響を与えるおそれがあるためだとしています。
日本には、ここ数年開かれたCOPで毎回「化石賞」が贈られていますが、会期中に「特別化石賞」が贈られたのは初めてです。

これについて日本政府は、「新しい目標について中身が正確に伝わっていないと思われるので、理解を得られるよう説明に努めていきたい」と話しています。
今回のCOPでは、オーストラリアやポーランドなどにも「化石賞」が贈られています。



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