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富士電機、下水処理のガスで発電
自治体に売電促す 新興国にも販売
富士電機は下水処理施設で発生するメタンガスを利用した発電システムを開発、自治体や企業の工場向けに販売する。メタンなどバイオガスでつくった電気は再生可能エネルギーの全量買い取り制度の対象となる。一定の売電収入が確保できるため、需要が見込めると判断した。下水で発生するガスを発電に応用する仕組みは世界的にも珍しく、中国など新興国でも販売する方針だ。
メタンガスから水素を取り出す装置を新たに開発した。工場やオフィス向けに販売している産業用燃料電池を組み合わせて電気をつくり出す。電池の出力は100キロワットで、システムの価格は1台7千万円前後。下水処理施設の自家発電設備として一般的に使われているガスエンジンに比べて4割ほど安い。発電効率が高く騒音も少ないのが特徴で、防音設備を設置するコストも減らせる。
昨年7月、国内で再生可能エネルギーの買い取り制度がスタートした。バイオマス発電は同制度の対象となっているが、初期投資が太陽光発電システムなどに比べて高いことなどが原因で普及が遅れている。2013年1月末までに電力会社から認定を受けた再生可能エネルギー設備のうち、バイオマス発電は約1%にとどまる。
富士電機は自治体や企業に民間の発電事業者を紹介、発電ビジネスへの参入を促して需要を開拓する。すでにこの事業モデルを栃木県には提案済みで、今期中にもシステムを導入する見通し。同県によると維持費は約2千万円なのに対し、売電収入は年間約6千万円が見込めるという。
急速な経済成長で電力不足に陥っている新興国は多い。富士電機は今後、自家発電設備として活用も可能な同システムを中国や東南アジアなどでも販売する考え。
これまで産業用燃料電池として工場やオフィス向けに年間4〜5台を納入してきたが、国内ではバイオマス発電設備としても売り込む一方、海外市場も開拓し、13年は20台の販売を目指す。燃料電池などを販売する発電・社会インフラ事業本部の売上高を14年度には12年度比3割増となる2千億円にする考えだ。
[日経新聞5月3日朝刊P.11]
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