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http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20130410/201304101112_19761.shtml
2013年04月10日11:12 岐阜新聞
核融合発電の基礎研究を行っている土岐市下石町の自然科学研究機構・核融合科学研究所は9日の会見で、世界最大の超伝導核融合実験装置である大型ヘリカル装置を使った高温プラズマ生成実験で、1立方センチ当たり10兆個の密度でプラズマの原子核(イオン)温度が8500万度、電子温度が1億5千万度をそれぞれ記録し、今までの研究記録を更新したと発表した。10〜12日に同研究所で行われる昨年度研究成果報告会で発表する。
イオンの最高温度は、昨年11月27日の実験で確認された。超高温にプラズマを加熱する運転方法の改善で、2011年に記録した最高温度8千万度を500万度上回った。
電子温度は昨年11月13日の実験で確認。加熱するマイクロ波の周波数をこれまでの77ギガヘルツから154ギガヘルツに倍増させた新しい加熱装置の導入で電子の加熱が可能になった。1立方センチ当たり10兆個の密度で、これまで最高だった1億万度を5千万度上回った。
将来の核融合発電炉では、1立方センチ当たり100兆個以上の密度で、イオン温度と電子温度が同時に1億2千万度を超える超高温プラズマ状態を達成する必要がある。今まで使ってきた水素ガスを重水素ガスに変えるとプラズマの性能が向上するため、同研究所は重水素実験の早期開始を求めてきた。
小森彰夫所長は「重水素実験で最終目標を達成するには、6〜7年はかかる」と話していた。
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