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一般住宅に小規模なソーラパネルの設置の勧誘も多い。概ね10年程度で建設費が回収できるとされているが、10年すると設備は老朽化するだろうし、メンテナンスなどの費用を考えると経済的にペイするか怪しい。ソーラで儲けようなどとは考えず、エコの一役買う心意気で設置される方が多いだろう。
ソフトバンクを始めとしてメガソーラの建設も数多く計画されている。孫さんのお話などから、採算よりエコに貢献することを主に計画されているように思われることも多い。
本当にエコを推進するために私財をなげうったりしてメガソーラを計画しているのだろうか。実はメガソーラを美味しい投資なのだと思う。カラクリはメガソーラと一般住宅規模のソーラが同じ買い取り価格という点にある。常識的にこれだけ規模が違って価格が同じなど考えられない。
一般住宅にソーラ設備を設置する場合の設備費は1kwあたり60万円程度である。一方、ソーラパネルの価格は1kwあたり10〜20万円程度のようである。20万円のパネルを一般住宅に設置費用は、電力の変換・制御装置やその他の資材と工事費、もちろんソーラパネル業者の一定の利益を考えると60万円/kwはほぼ妥当なものだと考えられる。
メガソーラの場合は事情は大きく異なる。恐らくパネルの価格は10万円以下だろう。変換・制御装置や建設費は規模が大きくなると単価は大きく下がるだろうから、メガソーラの建設単価は60万円とは比較できない程に安いと思われる。
家庭用の小規模な設備には割増価格で買い取る合理性がある。まず家庭で電力会社から購入している電力の単価は30円程度であり、発電量の多くを自家消費してしまうから固定買い取り価格の42円/kwhで売電する量は実際には非常に少ないだろう。しかし、メガソーラは全量売電するので、固定買い取り価格42/kwhの恩恵を100%受けることになる。
ソーラ発電普及のためのインセンティブは必要であろうが、価格の基準は既存の価格でないだろう。一般住宅では家庭用の電気料金の30円程度に奨励価格を上乗せして42円は妥当だろうが、メガソーラの場合の売電価格の基準は電力会社が買い入れる卸の電力価格で、それに自然エネルギー活用奨励の上乗せした価格にすべきだろう。
ソーラ発電の普及のための奨励制度は必要であり、そのための消費者負担もやむを得ないが、メガソーラなど事業として行う場合については発電原価を十分に吟味して固定買い取り価格が決定されるべきだろう。
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