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原油が枯渇しても大丈夫。シェールガスが地球を救う
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120429-00000003-president-bus_all
プレジデント 4月29日(日)10時30分配信
イランが核開発を加速しているとして、アメリカは2011年12月に対イラン経済制裁を発動した。ガイトナー米財務長官に協力を求められた安住淳財務相はイランからの原油調達について、「核開発は世界にとって看過できない問題だ。10%ある(イランの)シェアをできるだけ早く計画的に減らしていきたい」(朝日新聞、2012年1月13日付)と表明した。
日本の原油輸入量は2億1430万キロリットル(2010年)、そのうち中東諸国からの輸入は86.6%を占める。以下、ロシア7.1%、アジア3.6%、アフリカ1.4%、その他1.3%で、中東からの石油は日本の経済にとって極めて重要だ。サウジアラビアからの輸入量が最大で全体の29.2%、以下アラブ首長国連邦20.9%、カタール11.6%、イラン9.8%、クウェート7.0%で、この5カ国で全体の78.5%になる。
イランは核開発と並んでペルシャ湾への通路であるホルムズ海峡の封鎖をほのめかしているが、ここを封鎖されると中東諸国からの原油の輸送がままならなくなり、日本にとっては死活問題となる。そういうこともあって、日本はイランと事を荒立てたくなかったのだが、今回のアメリカの経済制裁は、イランからの原油輸入量を減らさない限り、決済に使われるイラン中央銀行と取引する金融機関に制裁を科すという厳しいもので、日本としてはアメリカに同調せざるを得なかったのだろう。
ところで、今回の措置によって原油の供給量が減り、原油価格が高止まりすると心配する専門家が多い。原油価格は変動が激しく、ここ10年間の推移を見ても、02年の夏頃までは1バレル(約159リットル)20ドル前後であったが、アメリカがイラク侵攻を決めた後に値上がり傾向が続き、08年7月に147.27ドルの最高値を付けた。その後、一時リーマン・ショックで急落し09年2月には39.15ドルの底値を付けたものの、現在は約100ドルである。第2次大戦後から1973年の第1次オイルショックまで、原油価格はずっと2〜3ドルだったことを考えると、雲泥の違いだ。それだけ原油は貴重になったのである。
原油はエネルギー以外にもプラスチックの材料となるなど使い道が沢山あり、枯渇と価格高騰により、いずれエネルギーとしては使えなくなるであろう。
代替エネルギーとして人口に膾炙(かいしゃ)しているのは太陽光や風力などの自然エネルギーだが、まだ効率が悪くて(エネルギーとしては高価で)全面的な代替にはほど遠い。今、世界的に注目されているのはシェールガス。頁岩(けつがん。泥質の堆積岩で、面に平行に薄くはがれやすい性質がある)の間に埋蔵されている非在来型の天然ガスで、採掘技術が進歩したおかげで、安価に提供できるようになった。埋蔵量も少なくとも在来型天然ガスと同等以上あると考えられており、火力発電のエネルギー源としては、近い将来最も重要なものとなろう。
頁岩の中にはガスばかりでなくオイルも埋蔵されており、これはオイルシェールと呼ばれる。オイルは砂岩にも入っており、これはオイルサンド。この二つを合わせた埋蔵量は石油の2倍といわれる。安く取り出すことさえできれば、エネルギー枯渇の心配はなさそうだ。
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