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2011 年9 月22 日
東北6 県の地熱開発有望地区について
日本地熱開発企業協議会
日本地熱開発企業協議会(会長および事務局:奥会津地熱株式会社、東京都品川区大
崎)は地熱開発に関わる14 社*の協力を得て、地熱開発に向けた共同検討を実施しまし
た。
具体的な共同検討の作業内容としては、東北地方復興の観点から、東北6 県の地熱開
発有望地区の抽出を行い、@有望地域図、A開発可能量表、B3 万キロワットモデルケ
ース工程・コスト表を作成しました。火山国日本の地下に埋蔵される地熱エネルギーの
ポテンシャルに関する研究成果から、日本は2,340 万キロワットの地熱発電出力を有す
る世界三大地熱資源大国の一つであることが発表されていますが、ポテンシャル評価か
ら更に一歩進んで、限定的ながらも地上データおよび地下温度データがある程度存在す
る地域について具体的な地区毎の開発可能量を東北6 県に関して推定する作業を行った
ものです。
その結果、甚だデータの乏しい地域を除く6 地域17 地区において合計約74 万キロワ
ットの発電出力を推定するに至りました。これらの地区は自然公園の外と内にまたがり、
その内訳は、自然公園の第2 種および第3 種特別地域内に分布する地熱開発可能量が約
57 万キロワットであり、自然公園の外に分布する量が約17 万キロワットであるという
結果でした。この作業では、自然公園の特別保護地域と第1 種特別地域を除外し、地形
的な制約も考慮したため、別途、計算したポテンシャル(約550 万キロワット)の結果
と比べるとかなり小さな数字となりましたが、自然公園の第2 種および第3 種特別地域
内に分布する量が東北全体の約8割を占めていること、福島県に位置する磐梯地域の合
計が約27 万キロワット(全体の約4 割)と東北最大であることが明らかとなりました。
地熱発電は化石燃料の輸入を必要としない国産の再生可能エネルギーであり、長期的
な視点から見ると安い電源です。更に24 時間365 日安定して発電できる長所を有し、
地方分散型なので地方の直接雇用と日本の間接雇用に貢献する内需喚起型の電源です。
また、地球温暖化問題を引き起こしている二酸化炭素排出量は、化石燃料系の火力より
もはるかに低いクリーンな電源です。この様な長所を持つ地熱発電を推進する上で、日
本地熱開発企業協議会は、温泉事業者や地域住民との対話を通じて温泉事業と地熱事業
の共存共栄を図るとともに、自然公園内における秩序ある地熱開発などを通して、国民
に理解が得られる地熱開発を推進し、このための国の指導と助成を期待しています。こ
うした立場に立って、国が先導的に自然公園特別地域内の地熱調査と環境アセスメント
調査を実施すること、その結果として、環境アセスメントを含めた開発リードタイムの
短縮が図られることを希望します。
これらの施策に加えて、再生可能エネルギーの全量買取制度における20〜24 円/kWh
程度の適正な買取価格が実現すれば、地熱発電は長期的に見て経済的で安定した安全な
電気をもっと国民に供給できるようになるものと日本地熱開発企業協議会は確信し、全
力で地熱開発に取り組む所存です。
以上
*順不同・株式会社を略、@出光大分地熱・出光興産、A奥会津地熱・三井金属鉱業、B
日鉄鹿児島地熱・日鉄鉱業、C三菱マテリアル、D日本重化学工業、E地熱エンジニア
リング、F地熱技術開発、GJFE エンジニアリング、H石油資源開発、I国際石油開発
帝石、JJX 日鉱日石金属、K富士電機、L環境エネルギー政策研究所、Mソフトバン
ク
50 km
東北地方地熱資源開発可能出力検討地域
八幡平北部地域:384〜767 MWe
八幡平南部地域:479〜959 MWe
栗駒北部地域:279〜558 MWe
栗駒南部地域:84〜168 MWe
八甲田地域:230〜460 MWe
蔵王:データなし
下北半島地域:25〜50 MWe
N
磐梯地域:1251〜2502 MWe
項目
単価
(百万
数量単位
金額
(百万円)
仕様1年目2年目3年目4年目5年目6年目7年目8年目9年目
・地質地化学調査
・物理探査
・ターゲット選定
合計150
・土木工事15 8 箇所120 敷地造成8箇所
60 4 式240 道路敷設
・調査井掘削250 4 本1,000
中口径傾斜井(2000m×4本)
観測井に転用
・生産井掘削600 8 本4,800
傾斜井(2000m×8本)
蒸気40t/h・本
・還元井掘削300 8 本2,400 傾斜井(1500m×8本)
合計8,560
・短期噴気試験20 10 式200
・長期噴気試験等100 1 式100
合計300
・発電計画
・貯留層評価
・経済性評価
合計50
・環境影響評価20
・設計20
・蒸気設備0.20/kW 30,000 kW 6,000 補助金なし54万円/kW
・発電設備0.36/kW 30,000 kW 10,800 補助金なし36万円/kW
・送電線100/km 5 km 500
・試運転
17,320
合計26,400
日本地熱開発企業協議会
地熱発電東北地方新規開発可能量検討チーム
2011/9/22
4.総合解析
5.環境調査
6.建設・試運転
地熱発電30MWモデルケース工程・コスト表
1.地表調査
2.坑井調査
3.噴気試験
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