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経済産業省は16日、企業の自家発電設備の活用拡大策を発表した。発電した電気を電力会社に売ると、その分が節電したとみなされるしくみ。当面は、今冬の節電で数値目標を掲げる関西電力と九州電力の管内が主な対象になる。企業に自家発の利用を促し、節電が生産に与える影響を最小限にとどめる。
政省令の改正などは伴わないため、すぐに実施が可能になる。まず企業が電力会社に自家発電の余剰電力の買い取りを要請。企業は買い取られた分の電力を節電したとみなすことができるため、節電数値目標を上回る電力使用が可能になる。
自家発電設備と節電が必要な工場が異なる電力会社管内にあっても適用する。例えば関電管内に工場があり、東京電力管内に自家発がある企業は、東電が買い取った余剰電力を関電管内の工場の節電に算入できる。
電力会社は自家発の余剰電力買い取りに消極的だったが、企業に節電を要請する立場上、買い取りに応じる。買い取り価格は企業と電力会社間で自由に決定するため、自家発のコストが高い場合は企業側が「逆ざや」になる可能性もある。
原発停止が長引けば、来夏の電力供給不足がより深刻になる。来夏以降、電気事業法27条に基づく電力使用制限令が再発動された場合も、自家発活用による「みなし節電」が適用される可能性がある。
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