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技術革新と経済発展の源泉である海洋は、広大なエネルギー貯蔵庫です。フランスには海洋熱や洋上風力をはじめ、海流・波・潮汐エネルギーなど、活用すべき切り札があります。というのも、1,100万平方キロメートルに及ぶ世界2位の水域を保有するからです。ナント、サン=ナゼール、ブレスト、トゥーロン、レユニオン島など、本国ならびに海外県・海外領土の各地で、大規模なプロジェクトが始動しています。
目標は洋上で6,000メガワットの電力を生み出し、再生可能エネルギーに占める割合を2020年をめどに23%まで引き上げることです。
他方、世界海洋フォーラム「バイオマリン・ビジネス会議2011」が2011年9月7日から9日まで、シテ=ナント=イベント・センターで開催されます。
フランスは海洋再生可能エネルギー分野において、本国および海外県・海外領土に、豊富な天然資源を保有しています。例えば、うねり、波力、海流、潮汐、海洋温度差などが挙げられます。フランスは年間発電量550GWhのランス発電所を擁し、潮力発電分野で世界的リーダーの地位を占めています。
海洋再生可能エネルギーは重大な課題です。フランスは海洋再生可能エネルギーの開発に積極的に取り組む姿勢を示しました。広大なエネルギー潜在能力は、洋上で6,000メガワットを発電できると見込まれています。今後2020年までに、再生可能エネルギーに占める割合を23%まで引き上げると同時に、1万人近い雇用創出を促進するという目標が掲げられました。
フランス北西部の大西洋沿岸地方は絶好の立地条件に恵まれ、フランスの海洋再生可能エネルギーの潜在能力の90%を秘めています。行政当局はFondeol計画(洋上風力発電所の基礎工事)、Poseole計画(洋上風力発電機の敷設船)、Watteole計画(洋上風力発電施設のための変電所)に関して、造船会社のSTXフランスと223万ユーロ規模に上る3つの技術革新支援協定を結ぶなど、関連産業部門の主要企業との連携に乗り出しました。波・海流エネルギー関連計画を得意とするナント中央学校は、海洋再生可能エネルギーに関する海上試験用プラットフォーム(Semrev)を設置し、浮体式洋上風力発電の実験用施設(Sem-Reef)の準備を進めています。
株式の75%を国が、25%をタレス・グループが保有する造船大手DCNSは、浮体式洋上風力発電所計画『Winflo』に参加しています。この計画は2009年10月にスタートした実証基金プログラム『海洋エネルギー』の一環として、フランス環境・エネルギー管理庁によって採用されました。国内の送電網に接続したプロトタイプによる実験が、ブルターニュ沿岸地方で2013年から始まる予定です。この実証実験を経て、2015年には沿岸から遠く離れた地点に洋上風力発電のモデル施設が設置されます。DCNSは海洋温度差発電でもリーダー的な地位を占めています。同社はレユニオン島、ポリネシア、マルティニックで3つの計画を指揮しています。DCNSの責任者によれば、「海洋再生可能エネルギーはいずれヨーロッパおいて、年間60億から80億ユーロ規模の市場になる」可能性があるのです。
フランス海洋開発研究所が立案した『フランス海洋エネルギー』計画は、『メール・ブルターニュ』と『メールPACA』の2つの競争力拠点から認定を受けています。同計画は合計54の企業、研究機関、高等教育機関、パートナー機関からなる大規模なコンソーシアムを中心に成り立っています。その目標はフランス西部をヨーロッパの真の海洋首都にすることです。
『メール・ブルターニュ』と『メールPACA』は、互いに連携して国際的活動を進めています。両拠点は開発・優先目標戦略を決定しました。何よりもまずヨーロッパ、そして地中海、大西洋北部・英仏海峡、北海・バルト海などの主要な海洋、世界のそれ以外の地域も長期的な視野に入れています。それに沿って『メール・ブルターニュ』拠点は、イギリス南東部海洋「クラスター」、フランス・ノルウェー財団、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン「クラスター」、ケベック海洋「クレノー」など、外国の産業クラスターと協力協定を結びました。
バイオ資源および海洋再生可能エネルギーに関する国際会議「バイオマリン・ビジネス会議」が2011年9月7日から9日まで、フランス西部のナントで開催されます。海洋再生可能エネルギー、エネルギー、環境、水産養殖などの各部門の主要関係者(科学者、企業経営者、投資家)が世界中から一堂に会するほか、計画の紹介、講演会、双方向型討論会などが開かれます。
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