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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1764071324&owner_id=6445842
こんな記事が有りました。
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■(読売新聞 - 08月17日 09:16)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1709706&media_id=20
【ワシントン=山田哲朗】米国やオーストラリアで、地球温暖化に警鐘を鳴らす著名な気象学者らが、温暖化に懐疑的な勢力から嫌がらせや脅しを受けている。
危機感を強めた科学者団体が、個人攻撃を非難する声明を出し防戦する事態となっている。
温暖化問題そのものを否定する勢力の拠点となっている、米国の調査研究機関アメリカン・トラディション・インスティテュート(ATI)は、温暖化について発言する米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙研究所のジェームズ・ハンセン所長に関する資料公開を請求。NASAがプライバシーを理由に拒否すると、6月に訴訟を起こした。
バージニア州では、クチネリ司法長官が昨年、温暖化研究の権威マイケル・マン教授を標的に、研究費の獲得過程について調査に乗り出した。教授が2005年まで在籍したバージニア大に、数千点の電子メールや書類の提出を要請。「学問の自由」を理由に拒む大学とのにらみ合いが続く。
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その「嫌がらせ」や「脅し」とされる物の内容が具体的に書かれて居ないので判断出来ませんが、この記事は公平を欠いて居る可能性が有ります。
その理由として、こう言ふ指摘が有るので、お読み下さい。
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(以下引用)
地球温暖化に対する人々の関心は、1980年代に急速に広がった。しかし、もともと非常に複雑な惑星大気科学のテーマである地球温暖化という現象が、なぜあっという間に一般社会の関心事になったのか。
当時の科学界の動きを記憶している人にとっては、その理由はいかにもわかりやすいものである。地球温暖化が引き起こすとされる環境変動の恐ろしさ、おどろおどろしさを一般大衆やメディアに容易に受け入れさせるために、巧みな表現や比喩が頻繁に用いられたのだ。
そのもっとも強力かつ説得力をもつ予言が、温暖化によって南極の氷がすべて溶け出して世界の海面が上昇し、海抜の低い都市が海に没するというものだった。以来、南極の氷は、いまに至るまで地球温暖化のシンボルであり続けている。
しかしこのような地球温暖化の議論は、いったい誰がいつ始めたのか?そこには、人類に迫り来る悲劇に重大な警告を発した科学者、あるいは人々を地球レベルの騒動に巻き込んだ張本人が存在する。それは、アメリカの首都ワシントン郊外に近いメリーランド州にあるNASAゴダード宇宙飛行センターの大気学者センターの大気象学者ジェームズ・ハンセン(図1・1)である。
筆者は1980年代半ばにゴダード宇宙飛行センター(図1・2)を訪れた。それは地球温暖化に関してではなく、当時建造中であったハッブル宇宙望遠鏡がさまざまなトラブルに見舞われていることを知り、その様子を取材に行ったのだ。
トラブルに見舞われた大規模な科学プロジェクトは当事者にとっては大きな苦痛だが、科学ジャーナリズム的には興味深い事実である。どんな科学プロジェクトにも計画段階では予想もされなかった出来事が次々と起こる。それは技術的トラブルだけでなく、予算獲得の困難、人的あるいは組織上の混乱、社会状況の変化などさまざまな要素を含んでいる。
ハッブル宇宙望遠鏡は、1990年にスペースシャトルによって地球軌道に打ち上げられて以来、天文学の分野で驚くべき成果を上げてきた。だがこの望遠鏡は、打ち上げられるまで深刻なトラブルの連続であった。
1985年には何とか組み立てられたものの、その翌年に宇宙飛行士全員が死亡するというスペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故が起こったことにより、NASAの打ち上げスケジュールは大混乱に陥り、ハッブル望遠鏡もまた、打ち上げがほとんど無期延期の状態となった。打ち上げを待っているだけで、この高価な望遠鏡は年間数百億円に相当する維持費を要した。
しかし、筆者はこのときにはまだその重要性に気付かなかったものの、宇宙望遠鏡の管理を担当するゴダード宇宙飛行センターの内部からはすでに、大きな社会衝撃性をもつことになるひとつの科学論文が発信されていた。それが、この研究所に所属するジェームス・ハンセンが共同研究者6人との共著で「サイエンス」に投稿した「増大する大気二酸化炭素の気象への影響」である。(*)
ハンセンらはこの論文で次のように述べていた。
「次の世紀(21世紀)に予想される地球温暖化はほとんど前例のない規模のもので、エネルギー消費の伸びを低下させ、化石燃料と非化石燃料の併用を進めても最大2.5度Cの温度上昇が見込まれる。−−これは恐竜が生きた中生代の暖かさに近ずくほどのものである。この温暖化によって南極の氷が溶け、その結果海面が上昇して多くの都市が水没し、内陸部は砂漠化するおそれがある」
ハンセンらの論文が発表された直後は、当時の科学界もメディアもそれがどれだけの意味をもっているかを理解しなかった。だが時間がたつにつれて人々がその重大性に気ずき始めると、問題はたちまち世界的関心事へと拡大していった。他の科学者たちも、それまであまり重要な研究分野とは考えていなかった地球大気の問題を、切迫した環境問題として見ることを迫られた。
(矢沢潔『地球温暖化は本当か?』(技術評論社・2007年)14〜18ページ)
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こう述べた後、矢沢氏は、更に述べます。
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(以下引用)
1988年、47歳のジェームズ・ハンセンはアメリカ議会に呼ばれて証言を求められた(図1・3)。彼は物静かな、しかし張りのある明瞭な声と言葉で、議場を埋めた議員たちに向かってこう述べた。「観測されている気温と人間が大気中に排出する温室効果ガス(24ページコラム@)の間には強い因果関係が存在するのです」
科学者として大胆ともいえる彼の発言は、議員たちだけでなく取材中のメディアをも驚かせた。その発言は科学的予測というだけでなく、政治的な意味合いを含んでいたからだ。彼の証言は、人間の経済活動が地球大気を温暖化させて人間と自然環境を脅威にさらすというものであり、それはすなわち、地球環境の安定を保つには経済活動を抑えなくてはならないとする警告だったのである(図1・4)。
議会証言の翌日、彼の名はニューヨーク・タイムズの一面を飾り、テレビのトップニュースとなって、たちまち全米と世界に知れ渡った。その直後にアメリカ国内で行われたいくつもの世論調査では、ちょうどこの時期にアメリカを襲っていた記録的な熱波と旱ばつは人間活動による地球温暖化が原因だと、ニュースに影響されたアメリカ市民が答えたのであった。
(矢沢潔『地球温暖化は本当か?』(技術評論社・2007年)20ページ)
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上の記事は、こうした背景を述べずに、ただ、「温暖化懐疑派、警鐘鳴らす学者に嫌がらせや脅し」と言ふ題名の下、その具体的内容には触れずに、「温暖化に懐疑的な勢力」をテロリストか何かの様に印象ずけようとして居ます。
この記事は、公平な物なのでしょうか?
平成23年8月17日(水)
西岡昌紀(内科医)
(関連する私のミクシイ日記です)
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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1753627677&owner_id=6445842
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