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世界初!熱湯流すだけで発電するチューブ パナ、18年の実用化目指す
2011.6.21 05:00
パナソニックが開発に成功した熱発電チューブ(中央部分)【拡大】
パナソニックは20日、熱湯や蒸気を流すだけで発電できる世界初の「熱発電チューブ」を開発したと発表した。普及が今後期待される地熱発電のほか、温泉水や工場、ゴミ焼却施設などの廃熱を使って発電することも可能で、2018年の実用化を目指すとしている。
熱エネルギーを電力に変える「熱電変換技術」を利用した。チューブは、熱が流れにくい合金(熱電変換材料)と熱が流れやすい金属を交互に接合して形成。チューブの周囲に冷水を満たした状態を保ち、チューブ内に熱湯や高温の蒸気を流すことで、温度差を生じさせて発電する仕組みだ。
従来型の熱電変換素子と比べて4倍の発電量を実現しており、試作した長さ10センチのチューブでは約1.3ワット時の発電に成功したという。
また、配管そのもので発電するため、熱を取り込む際のロスも少なく、複雑な配線も不要となるのもメリットだ。
配管に熱湯や高温の蒸気を流し続ければ、太陽光発電システムと同じ水準のエネルギー効率で、24時間発電することが可能という。理論的には、チューブを長くするほど発電量も増加するという。
例えば温泉施設では、源泉から適温に水温を下げる部分にこのチューブを使い、給湯と発電を両立するなどの利用法にも期待が高まる。
パナソニックは今後、3年をかけて生産プロセスの確立や温泉地での実証試験などを続け、早期の実用化を目指す方針だ。
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