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新聞メモ2
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/283.html
投稿者 びぼ 日時 2011 年 4 月 02 日 09:07:15: 0cYXJ4o7/SPzg
 

静岡産野菜など輸入停止=小松菜から放射性物質−シンガポール
2011年4月1日0時6分
【シンガポール時事】シンガポール政府は31日、福島第1原発事故を受けて実施している日本産輸入食品に対する放射能検査で、静岡県産の小松菜からヨウ素131など3種類の放射性物質を新たに検出したため、静岡産の野菜、果物の輸入を即日停止すると発表した。

 同国政府によると、静岡産小松菜の放射性物質の検出量は、ヨウ素131がサンプル1キロ当たり648ベクレル、セシウム134が同155ベクレル、セシウム137が同187ベクレル。このうちヨウ素131の量は、シンガポール政府が参照する国際ガイドラインの1キロ当たり100ベクレル以下という基準を上回っている。

 日本産食品に関してシンガポールは24日に福島、茨城、栃木、群馬の4県産の牛乳、乳製品、果物、野菜、魚介類、肉類の輸入停止を決めたのに続き、千葉、愛媛、神奈川、東京、埼玉の5都県の野菜、果物の輸入停止も相次いで決定。同国の輸入停止措置は静岡県で10都県に広がった。 [時事通信社]
http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201103310174.html  

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コメント
 
01. 2011年4月02日 12:21:41: lP7e80Pkc2
1号機核燃料「最大で7割損傷」 米エネルギー省認識

米エネルギー省(DOE)は1日、福島第一原発1号機、2号機の核燃料について「1号機は最大で70%、2号機は最大で3分の1が損傷している」との認識を明らかにした。米ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が同日報じた。

 報道によると、DOEのチュー長官は同日、福島第一原発について「依然、重大な懸念がある」と述べた。燃料の損傷具合については「かなり」としか言及しなかったが、具体的な損傷度合いは同紙がDOEに確認した。

 1979年の米スリーマイル島原発事故では、原発がトラブルで停止してから約1時間40分後に原子炉内の水が減って燃料棒が露出。原子炉の冷却機能が回復した十数時間後までに炉心全体の少なくとも45%が溶融したとされる。福島第一原発で地震発生時に運転中だった1〜3号機は、いまだに炉心の冷却機能が回復せず、外部から水を入れて冷やす作業が続いている。

 また、同長官は1〜4号機の核燃料プールは「日本政府高官とDOEの科学チームの議論の結果、全基のプールに水があると考えている」との認識を明らかにした。

 米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は3月16日、下院公聴会で4号機のプールについて「水がない」との認識を示したが、東京電力などは反論していた。(ワシントン=勝田敏彦)
     ◇

 東京電力は原子炉建屋の爆発などが続いた3月14〜15日時点の1〜3号機の燃料損傷の割合について、格納容器内の放射線量のデータから、それぞれ70、33、25%とする推定結果を25日に発表している。ただ、どのような損傷なのか、詳細は明らかにしていない。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104020194.html


02. 2011年4月02日 14:15:34: lP7e80Pkc2
高濃度汚染水が海に直接流出 政府関係者明かす
2011年4月2日 14時01分

 政府関係者は2日、福島第1原発事故をめぐり、2号機の高濃度汚染水の海への直接流出を確認したことを明らかにした。(共同)


03. 2011年4月02日 17:07:25: lP7e80Pkc2
原発事故、国内の経験総動員を…専門家らが提言

福島第一原子力発電所の事故を受け、日本の原子力研究を担ってきた専門家が1日、

「状況はかなり深刻で、広範な放射能汚染の可能性を排除できない。

国内の知識・経験を総動員する必要がある」として、原子力災害対策特別措置法に基づいて、国と自治体、産業界、研究機関が一体となって緊急事態に対処することを求める提言を発表した。

 田中俊一・元日本原子力学会長をはじめ、松浦祥次郎・元原子力安全委員長、石野栞(しおり)・東京大名誉教授ら16人。

 同原発1〜3号機について田中氏らは「燃料の一部が溶けて、原子炉圧力容器下部にたまっている。現在の応急的な冷却では、圧力容器の壁を熱で溶かし、突き破ってしまう」と警告。また、3基の原子炉内に残る燃料は、チェルノブイリ原発事故をはるかに上回る放射能があり、それをすべて封じ込める必要があると指摘した。

 一方、松浦氏は「原子力工学を最初に専攻した世代として、利益が大きいと思って、原子力利用を推進してきた。(今回のような事故について)考えを突き詰め、問題解決の方法を考えなかった」と陳謝した。

(2011年4月2日01時42分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110401-OYT1T00801.htm


04. 2011年4月02日 21:12:58: lP7e80Pkc2
放射性物質予測、公表自粛を 気象学会要請に戸惑う会員
2011年4月2日19時25分
福島第一原発の事故を受け、日本気象学会が会員の研究者らに、大気中に拡散する放射性物質の影響を予測した研究成果の公表を自粛するよう求める通知を出していたことが分かった。自由な研究活動や、重要な防災情報の発信を妨げる恐れがあり、波紋が広がっている。

 文書は3月18日付で、学会ホームページに掲載した。新野宏理事長(東京大教授)名で「学会の関係者が不確実性を伴う情報を提供することは、徒(いたずら)に国の防災対策に関する情報を混乱させる」「防災対策の基本は、信頼できる単一の情報に基づいて行動すること」などと書かれている。

 新野さんによると、事故発生後、大気中の放射性物質の広がりをコンピューターで解析して予測しようとする動きが会員の間で広まったことを危惧し、文書を出した。

 情報公開を抑える文書には不満も広まり、ネット上では「学者の言葉ではない」「時代錯誤」などとする批判が相次いだ。「研究をやめないといけないのか」など、会員からの問い合わせを受けた新野さんは「研究は大切だが、放射性物質の拡散に特化して作った予測方法ではない。社会的影響もあるので、政府が出すべきだと思う」と話す。

 だが、今回の原発事故では、原子力安全委員会によるSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)の試算の発表は遅すぎた。震災発生から10日以上たった23日に発表したときには、国民に不安が広まっていた。

 気象学会員でもある山形俊男東京大理学部長は「学問は自由なもの。文書を見たときは、少し怖い感じがした」と話す。「ただ、国民の不安をあおるのもよくない。英知を集めて研究し、政府に対しても適切に助言をするべきだ」

 火山防災に携わってきた小山真人静岡大教授は、かつて雲仙岳の噴火で火砕流の危険を伝えることに失敗した経験をふまえ、「通知は『パニック神話』に侵されている。住民は複数の情報を得て、初めて安心したり、避難行動をしたりする。トップが情報統制を命じるのは、学会の自殺宣言に等しい」と話している。(鈴木彩子、木村俊介)
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104020166.html


05. 2011年4月02日 21:14:19: lP7e80Pkc2
放射性物質:食品などの暫定規制値見直さず 厚労省が方針

 厚生労働省は2日、食品や飲料水から摂取する放射性物質の暫定規制値を見直さない方針を固めた。放射線の健康への影響について検討する内閣府の食品安全委員会が先月、暫定規制値の算出根拠となる年間被ばく許容量を「妥当」とする評価結果をまとめたことなどから判断した。

 厚労省は、4日に開かれる薬事・食品衛生審議会分科会で了承を得たい考えだが、暫定規制値に基づき、政府から野菜の出荷停止などの指示を受けた福島、茨城などの各県は見直しを要望しており、反発も予想される。

 有害物質を含む食品の販売などを禁止する食品衛生法には放射性物質の基準がないため、厚労省は震災発生後の3月17日、急きょ、原子力安全委員会が98年に定めた摂取制限の指標値を暫定規制値として採用した。

 暫定規制値は、食品や飲料水からの年間被ばく許容量(放射性ヨウ素50ミリシーベルト、放射性セシウム5ミリシーベルト)に基づき、野菜や飲料水など飲食物ごとに算出。放射性ヨウ素の場合、「野菜」(根菜、芋類を除く)は1キロ当たり2000ベクレル、「飲料水」や「牛乳・乳製品」はそれぞれ300ベクレル−−などと定めている。

 厚労省幹部は、「仮に暫定規制値を緩和しても、原子力安全委員会の指標値は残るため二重基準になる。突然、基準を変え、それまで駄目としていたものを途中から安全と言い換えても、国民の理解は得られない」と説明した。【佐々木洋】
http://mainichi.jp/life/health/medical/news/20110403k0000m040095000c.html


06. 2011年4月02日 21:15:32: lP7e80Pkc2
東電 供給計画に“原発増設”
4月2日 19時43分
福島第一原子力発電所の事故による深刻な状況が続くなか、東京電力が、国に提出が義務づけられている電力の「供給計画」に原発の増設を例年どおり盛り込むと福島県に伝えていたことが分かりました。県側は「県民感情を逆なでする」として強く反発していますが、東京電力は「震災前に取りまとめた計画で、影響を反映させることができなかった」と説明しています。

電力会社は、今後の電力需要の見通しや、新しい発電所の建設などを示した「供給計画」を毎年3月末までに国に提出するよう電気事業法で義務づけられていて、東京電力は平成7年度から福島第一原発の7号機と8号機の増設計画を盛り込んでいます。福島県によりますと、第一原発で深刻な状況が続いていた先月26日に、新年度の供給計画にも例年どおり7号機と8号機の増設を盛り込むと東京電力側から伝えられていたことが分かりました。これに対し、県側は「事故の影響が広がるなかで県民感情を逆なでする」として強く反発しています。東京電力の供給計画は、法律に基づいて先月31日に7号機と8号機の増設計画を盛り込んだまま国に提出されましたが、資源エネルギー庁は「震災の影響が反映されていない」として公表を見送っています。福島県の野崎洋一企画調整部長は、「最終的に供給計画に盛り込まれたかどうかは確認していないが、事実だとすれば憤りを感じる」と話しています。NHKの取材に対し、東京電力では、「計画は震災の前に取りまとめたもので、影響を反映させることができなかった」と説明しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110402/t10015066621000.html


07. 2011年4月03日 09:09:23: lP7e80Pkc2
被爆国がなぜ世界3位の原発大国になったのか

なぜ、広島、長崎の被爆国が、しかも狭い国土の日本がアメリカ、フランスに次ぐ54基もの原発大国になったのかを知る事ができる。そして日本のメディアの中で読売新聞というのがどういうポジションなのかもよくわかる。

広島、長崎に原爆を投下した1年後のアメリカのビキニ諸島の水爆実験。第五福竜丸が被曝し船員が亡くなった。そして原水爆禁止運動=反米運動が起きる。

日本が共産主義化するのを防ぐために原子力の平和利用をという名目で原発を作ればいいとアメリカが心理戦略計画を実行する。毒(原爆)をもって毒(原発)を制すという論理で。

アメリカのその心理戦略計画に協力したのが、読売新聞、日本テレビの社主正力松太郎。メディアを使い原子力アレルギーのある日本人に原子力の平和利用を刷り込む。

さらに正力松太郎は、富山二区から衆議院選挙に立候補、当選。正力松太郎は、財界に働きかけ原子力平和利用懇談会を発足させ、代表世話人に就任。日米原子力条約締結される。正力松太郎は鳩山内閣に入閣、原子力担当大臣となる。茨城県東海村に原子力センターができる。

すごい要約ですのでぜひ番組を見る事をお勧めします。

NHK現代史スクープドキュメント・原発導入のシナリオ〜冷戦下の対日原子力戦略
3分割されています。

http://www.youtube.com/watch?v=k0uVnFpGEms

http://www.youtube.com/watch?v=C5gA18Q5UZ0&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=rQuvSIvu6gk&feature=related

http://www.webdice.jp/topics/detail/2989/


08. 2011年4月03日 09:50:52: lP7e80Pkc2
米CNNが東電・人形町社員寮へ突撃取材

From the new CNN.com: Public anger growing against TEPCO
Added On April 2, 2011

http://edition.cnn.com/video/?/video/world/2011/04/02/lah.japan.hating.tepco.cnn


09. 2011年4月03日 12:00:51: lP7e80Pkc2
放射性物質止まる時期「数カ月後が目標」 細野補佐官
2011年4月3日10時36分
東京電力福島第一原子力発電所の事故対応を担当している細野豪志首相補佐官は3日朝、民放のテレビ番組に出演し、事故に伴う放射性物質の放出を止められる時期について「おそらく数カ月後が一つの目標になる」と述べた。

 細野氏は「国民に不安を与えないためにも目標を設定すること(が大事だ)。原子炉を冷却する仕組みを完全に作って安定させるという目標がある。試行錯誤で行っていることを説明する時期が来た」と述べ、放射性物質の放出が止まる時期の見通しを語った。

 細野氏は3月15日に東電本店内に設置した「福島原子力発電所事故対策統合本部」(本部長=菅直人首相)に常駐し、政府と東電との調整のほか、米国との協力の統括役を務める。

 細野氏は一方で、「使用済み核燃料が1万本以上あり、処理するのに相当時間がかかる」とも指摘。放射性物質の放出を食い止めても、事態の完全収束まではさらに時間がかかるとの見通しも示した。細野氏はまた、番組後に記者団に対し

「事故発生直後は炉心溶融(メルトダウン)の危機的な状況を経験したし、原子炉格納容器が破断するのではないかという危機的状況も経験した。

しかし、そういう状況は脱した。若干落ち着きを取り戻している」と説明した。
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY201104030041.html


10. 2011年4月03日 13:27:03: lP7e80Pkc2
賞与7万円アップで妥結=東電 2010年 3月 19日 6:24 JST

東京電力〈9501〉は18日、同社の労働組合(組合員数3万2189人)との間で、

賞与の年間支給額について組合員平均で昨年実績を7万円上回る168万円とする

ことで妥結したと発表した。賞与が前年を上回るのは3年ぶり。[時事通信社]
http://jp.wsj.com/index.php/Japan/Companies/node_43232


11. 2011年4月03日 14:09:18: lP7e80Pkc2
飯舘村 子ども被ばく量問題無し 4月3日 10時45分

国は、福島第一原子力発電所から40キロ前後離れた飯舘村などで、放射性物質の影響が出やすいとされる子どもを対象に、甲状腺の被ばく量を調査したところ、いずれも健康に問題のない量であることがわかりました。

これは、国の原子力災害現地対策本部が2日夜に会見して、明らかにしたものです。この調査は、子どもの甲状腺が放射性ヨウ素を取り込みやすく、特に乳幼児では、一定量以上体内に取り込まれると、数年から数十年後に甲状腺がんを引き起こすおそれがあるとされることから、現地対策本部が先月から行っているものです。3回目となる今回の調査は、先月30日までの3日間、原発から40キロ前後離れた飯舘村と川俣町の公民館などで、1歳から15歳まで、合わせて946人の子どもを対象に行われました。その結果、測定された放射線量は、最も高い値で0.07マイクロシーベルトと、国が健康に影響が出ないとしている、1時間当たり2マイクロシーベルトの基準を大きく下回っていました。原子力災害現地対策本部は「さらなる調査は、今のところ予定していないが、住民や自治体の要望などに合わせて、今後も調査を行っていきたい」と話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110403/k10015071621000.html


12. 2011年4月03日 14:16:40: lP7e80Pkc2
▼然る著名なる進歩的文化人として名高き自称「国家主義者」某法学教授の今回の震災と核禍についてのコメントを築地のH君より聞く。

・今回露わになったのは「国家の不在」。一私企業の東電に対し国家は何ら為す術もない。国家主義者として残念に思うが、しかしポストモダン流の「国家はいらない」「国家はもう関係ない」という議論の無効性も明らかになった。

・海外メディアと国内の世論の温度差。これ何なのか。海外メディアの中には明らかに煽りすぎのものも目立つが、国内の危機感のなさもまた異常。

・政府や東電だけでない。世論の関心の希薄さは、かつての「一億総懺悔」を思いださせる。「こんなときに批判は控えよう」とか、きわめて日本的な言説だが、それって結局「死ぬときはみな一緒だから」ということでしかない。

・下々の民草が、自分の判断を放棄している。一方で支配層も何も考えていないのは「八月十五日」と同じ。理屈ではアメリカに勝てない、原子炉は危険、とわかっていても「まさか、国が滅びるようなことにはならないだろう」「そこまで行く前になんとかなるだろう」と根拠もなく楽観し、結果的にカタストロフを迎えた。同じ歴史を繰り返している。

・庶民は、「東大を出た秀才(陸士を出た秀才)なら、それくらい考えてるだろう」と思っているが、実は、エリートは何も考えていなかったし、いま現在も何も考えていない。原発事故によって、東大理学部の失墜は、いずれ明らかになるだろう。

・こんなときにふだん「国を守るために命を捨てろ」とわめいていた右派、保守派の連中は何をしてるのか。今こそ命を捨ててでも原発を冷やしに行けばいいだろう。「これを機会に憲法改正」とか言ってる櫻井よしこは論外の外。
と。

御意。
http://d.hatena.ne.jp/fookpaktsuen/20110331


13. 2011年4月03日 15:17:12: lP7e80Pkc2
スリーマイル島事故とチェルノブイリ事故からの教訓

1)事故は思いがけないことから起こり、予想外の経過をたどる。
2)フェイルセーフ、フールプルーフはあり得ない。
3)事故の際の現場担当者は、信じられないほど楽観的である。
4)事故の通報は遅れる。
5)関係者はあらゆる手を尽くして事故を秘密にする。
6)事故の影響は過小評価される。
7)経済性のためには、少々の安全は犠牲にされる。
8)被害者は、因果関係がはっきりしないのをいいことに切り捨てられる。

瀬尾健(1995)『原発事故 … の時、あなたは!』風媒社


14. 2011年4月03日 17:17:53: lP7e80Pkc2
原子炉立地審査指針
http://www.nsc.go.jp/shinsashishin/pdf/1/si001.pdf

立地条件の適否を判断する際には、上記の基本的目標を達成するため、少なくとも次の三条件が満たされていることを確認しなければならない。

2.1 原子炉の周囲は、原子炉からある距離の範囲内は非居住区域であること。

2.2 原子炉からある距離の範囲内であって、非居住区域の外側の地帯は、低人口地帯であること。

2.3 原子炉敷地は、人口密集地帯からある距離だけ離れていること。


15. 2011年4月03日 17:41:36: lP7e80Pkc2
京都大学原子炉実験所 小出裕章氏講演 2011年3月20日

「原子力の専門家が原発に反対するわけ」
http://www.youtube.com/watch?v=4gFxKiOGSDk


16. 2011年4月03日 20:54:36: lP7e80Pkc2
菅首相、東電「指導力なし」 海外も酷評 2011.4.3 14:40

 震災を伝える海外メディアの報道では、福島第1原発事故が長期化、深刻化するにつれ、東京電力や日本政府の対応を批判する記事が増えている。特に「指導力の欠如」が問題視されている。東南アジア各国が申し出たさまざまな人的、物的支援が、日本側の事情で遅れたり足止めされるケースも相次ぎ、戸惑いの声が出ている。

「驚くべき社長不在」
 「消えたミスター・テプコ」(イタリア紙)。共同通信によると、欧米メディアは、東電の清水正孝社長(66)が震災発生から2日後の13日夜に記者会見して以来、公の場に姿を見せていないことを「驚くべき不在」などと一様に酷評した。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは、第1原発の事故対応マニュアルに、緊急時に自衛隊など外部に支援を要請するための指針がほとんどないと指摘。ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙も原子炉を冷却する海水の注入が遅れたことなどを厳しく非難。東電経営陣の危機管理能力に疑問を呈している。

原発とのなれ合い
 日本政府にも厳しい目が向けられている。フランスのルモンド紙は「首相の存在感が希薄だ。首相の演説はメディアの関心を引かず、新聞の4ページ目を探さなければ出てこない」と批判。ドイツ紙ウェルトも「情報公開に消極的」と日本政府の対応の不備を指摘した。

英誌エコノミストは日本政府と原子力関連産業の関係を「なれ合い」と指弾。原発の安全に関する議論を押さえ込み、原発がはらむリスクを極端に低く見積もってきたと非難した。

宙に浮いた外国支援
 3月13日に福島県相馬市に派遣されたシンガポールの救助隊は16日には帰国の途へ。原発事故で日本政府から退避を勧告されたためだが、シンガポール政府関係者は「被災地で実質的な活動はできなかった」と明かす。

 タイは日本人の口に合うようにとタイ米1万トンのほか、もち米5000トンを送る計画だったが「輸送先などの明確な返答がなく」(タイ外務省当局者)支援を断念した。

 インドネシアは毛布約1万枚を送ったが「(毛布の厚みなど)仕様が合わない」と日本側から説明され、準備し直した。インドネシア国家災害対策庁は「日本は自然災害で外国からの支援を受けた経験が乏しい。受け入れルールもなく対応が難しいようだ」と話した。

 外務省によると、これまでに134の国・地域と39の国際機関が支援の意思を表明したが、日本が受け入れた国・地域と機関は約30にとどまる。支援を断られた国からは「一括した受け入れ窓口がなく、情報が錯綜(さくそう)している」と日本の混乱ぶりに不満も出ている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110403/dst11040314450022-n1.htm


17. 2011年4月04日 00:03:35: lP7e80Pkc2
孫正義氏が義援金100億円 ソフトバンク社長、個人で
2011年4月3日 23時18分

ソフトバンクは3日、孫正義社長が東日本大震災の被災者に向けて義援・支援金100億円を寄付する、と発表した。孫社長は2011年度から引退するまでの役員報酬の全額も寄付し、震災遺児らの支援に充てるとしている。

 個人の義援金では、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が10億円の寄付を発表するなどの動きが出ているが、孫社長の寄付額はこれまで判明している中で最大とみられる。

 米誌フォーブスの11年版世界長者番付によると、孫社長は日本でトップの81億ドル(約6800億円)の資産を保有。ソフトバンクの有価証券報告書によると、09年度の役員報酬は1億800万円だった。

 ソフトバンクは企業としてもグループ全体で10億円を寄付する。さらに、ソフトバンクモバイルが店頭などで義援金を募っており、これまでに約1億円を集めたという。 (共同)


18. 2011年4月04日 08:23:23: lP7e80Pkc2
「避難民、原子力発電所有者、東京電力に怒りを向ける」、(東電社長高血圧入院に、避難民、「俺も高血圧。東電には怒りのみ」)これは日本の新聞の報道ではありません。4月3日ワシントン・ポスト紙でした。http://twilog.org/magosaki_ukeru

http://www.washingtonpost.com/world/in-japan-evacuees-direct-anger-at-nuclear-plant-owner-tokyo-electric-power-co/2011/04/03/AFv4KeWC_story.html


19. 2011年4月04日 08:25:22: lP7e80Pkc2
国 放射性物質の予測公表せず 4月4日 4時15分

福島第一原子力発電所の事故で、国は、爆発が起きた翌日の先月16日、原発の北西にある福島県飯舘村などに放射性物質が多く流れると予測したコンピューターシミュレーションの報告を受けましたが、「データが正確でない」として公表を見送っていました。こうした予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです。

この予測は、先月14日から15日にかけて、福島第一原発で爆発などが相次いだことを受け、国の委託を受けた分析機関が翌日の16日に「SPEEDI」というコンピューターシステムを使い、計算されました。このシステムは、原子炉の温度や圧力などさまざまなデータを基に、原発から放出された放射性物質の量を見積もり、気象データなどから放射性物質の広がりを予測するものです。分析機関では、震災で原子炉のデータが十分に得られないため、その時点で公表されているデータなどを基に、放射性物質の放出量を仮定し、15日の午前0時から24時間にわたって放出されたと想定しました。その結果、放射性物質は南西の方向に加えて飯舘村など北西の方向にも帯状に流れ、こうした地域では屋外で24時間過ごした場合に、乳幼児が受ける甲状腺の内部被ばくの量が人体に影響が出る可能性があるとされる100ミリシーベルトを超える所があるとしていました。SPEEDIは、原子力事故が起きた際に放射性物質の広がりを予測し、政府が避難や屋内退避の指示などを決める際の判断材料にするために作られたものですが、この予測は公表が見送られました。これについて国の原子力安全委員会は「その時点では、放射性物質が放出された場所や量などが特定できておらず、データが正確ではないため公表しなかった」としています。一方、被ばく医療に詳しい長崎大学の長瀧重信名誉教授は「国は、どれぐらいの被ばくが予想され、どれぐらいの危険があるかをもっと公表し、住民と共に避難などの対策を決めるべきだ」と話すなど、今回のような予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110404/t10015080851000.html


20. 2011年4月04日 08:33:23: lP7e80Pkc2
福島第一原子力発電所6号機の点検停止について
                           平成15年4月14日
                           東京電力株式会社

 当社は、原子力安全・保安院からの「福島第一原子力発電所1号機における
格納容器漏えい率検査の偽装を踏まえた厳格な検査の実施等について」(平成
14年10月28日)にもとづき、「運転中原子力発電所の格納容器漏えい率検査の
ための停止計画」(平成14年12月12日)を提出し、計画的にプラントを停止し
て、格納容器漏えい率検査を実施することとしております。
 福島第一原子力発電所6号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)につき
ましては、4月15日からプラントを停止し、準備を整えた上で、格納容器漏え
い率検査を行いますのでお知らせいたします。
 これにより、当社の保有する原子力発電プラント17基(合計1730.8万キロワ
ット)全てが停止することとなります。

                                以 上

<参考>当社原子力発電所の現況

福島第一・1号機( 46万キロワット)    定期検査中
     2号機( 78万4,000キロワット)  定期検査中
     3号機( 78万4,000キロワット)  定期検査中
     4号機( 78万4,000キロワット)  定期検査中
     5号機( 78万4,000キロワット)  定期検査中
     6号機(110万キロワット)    4月15日から停止予定
福島第二・1号機(110万キロワット)    定期検査中
     2号機(110万キロワット)    定期検査中
     3号機(110万キロワット)    定期検査中
     4号機(110万キロワット)    定期検査中
柏崎刈羽・1号機(110万キロワット)    定期検査中
     2号機(110万キロワット)    定期検査中
     3号機(110万キロワット)    定期検査中
     4号機(110万キロワット)    定期検査中
     5号機(110万キロワット)    定期検査中
     6号機(135万6,000キロワット)  定期検査中
     7号機(135万6,000キロワット)  停止中

http://www.tepco.co.jp/cc/press/03041401-j.html


21. 2011年4月04日 08:36:11: lP7e80Pkc2
「電源喪失で容器破損」東電報告書検討せず

東京電力福島第一原子力発電所2、3号機で使われている型の原発は、電源が全て失われて原子炉を冷却できない状態が約3時間半続くと、原子炉圧力容器が破損するという研究報告を、原子力安全基盤機構が昨年10月にまとめていたことがわかった。

 東電は報告書の内容を知りながら、電源喪失対策を検討していなかったことを認めている。

 国は2006年に「原発耐震設計審査指針」を改定し、地震の想定規模を引き上げた。これを受け、国の委託で原発の安全研究に取り組む基盤機構が、09年度から様々な地震被害を想定した研究を始めた。

 1970年前後に開発された、2、3号機の型の沸騰水型原発(出力80万キロ・ワット)については、地震で電源喪失した場合、原子炉内の温度や水位、圧力などがどう変化するかを計算した。

 その結果、3時間40分後には圧力容器内の圧力が上がって容器が破損し、炉心の核燃料棒も損傷。格納容器も高圧に耐えきれず、6時間50分後に破損して、燃料棒から溶け出した放射性物質が外部へ漏れるとした。

(2011年4月4日03時08分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110404-OYT1T00076.htm?from=main1


22. 2011年4月04日 08:46:28: lP7e80Pkc2
東京電力、被災者受け入れわずか24世帯 2011.4.1 05:02

全国各地で被災者の受け入れが進む中、原発事故の当事者である東京電力が、保養施設や社宅を多数保有するにもかかわらず、わずかな人数しか受け入れていないことが31日までに分かった。

 東電は12都県に21の社宅や保養施設、461の独身寮や厚生施設を所有しているが、31日までに被災者に提供されたのは、新潟県柏崎市にある社宅24世帯のみだ。

 同じ電力会社でも、東北電力は地震発生当日の11日から女川原発(宮城)敷地内の体育館に、約240人を受け入れた。中部電力も、社宅650世帯分と保養施設90室で受け入れる方針を示しており、その差は際立つ。

 また、東電のグループ企業が運営するリゾートホテルでは料金を徴収していることも判明。新潟県のリゾートホテル「当間高原リゾート ベルナティオ」(十日町市)も154室に約520人の収容が可能だが、市役所を通じた受け入れは36人まで。「直接お申し込みいただいた方は大人お1人さま1泊3食で6000円、市役所から要請を受けた被災者については同じ条件で無料となります」(広報担当者)。

 東電本社では「今後も、弊社施設による被災者の皆さまの受け入れ拡大を検討して参ります」(広報部)としているが、“消極的”としかみえない東電の姿勢に疑問の声が上がりそうだ。(紙面から)
http://www.sanspo.com/shakai/news/110401/sha1104010504014-n1.htm


23. 2011年4月04日 08:51:27: lP7e80Pkc2
福島第1原発 東電、ベント着手遅れ 首相「おれが話す」
毎日新聞 4月4日(月)4時0分配信

東日本大震災から一夜明けた3月12日午前6時すぎ。菅直人首相は陸自ヘリで官邸屋上を飛び立ち、被災地と東京電力福島第1原発の視察に向かった。秘書官らは「指揮官が官邸を不在にすると、後で批判される」と引き留めたが、決断は揺るがなかった。

「総理、原発は大丈夫なんです。構造上爆発しません」。機内の隣で班目(まだらめ)春樹・内閣府原子力安全委員会委員長が伝えた。原発の安全性をチェックする機関の最高責任者だ。

 第1原発は地震で自動停止したものの、原子炉内の圧力が異常に上昇した。東電は格納容器の弁を開放して水蒸気を逃がし、圧力を下げる作業(ベント)を前夜から迫られていた。班目委員長は「視察の前に、作業は当然行われていたと思っていた」と振り返る。だが、着手は遅れた。

 首相は官邸に戻った後、周囲に「原発は爆発しないよ」と語った。

 1号機でようやくベントが始まったのは午前10時17分。しかし間に合わず、午後3時半すぎに原子炉建屋が水素爆発で吹き飛ぶ。「原発崩壊」の始まりだった。致命傷ともいえる対応の遅れは、なぜ起きたのか。

 ◆        ◆

 11日、東電の勝俣恒久会長は滞在先の北京で震災の一報を知る。心配する同行者に「情報がない」と漏らし顔をゆがめた。衛星携帯で本店と連絡を取り続けたが、帰国できたのは翌12日。清水正孝社長も出張先の関西から帰京できない。東電はトップ不在のまま対策本部を置く。

 一方、官邸の緊急災害対策本部。当初、直接東電とやりとりするのではなく経済産業省の原子力安全・保安院を窓口にした。「原子炉は現状では大丈夫です」。保安院は東電の見立てを報告した。

 しかし、事態の悪化に官邸は東電への不信を募らせる。菅首相は11日夕、公邸にいる伸子夫人に電話で「東工大の名簿をすぐに探してくれ」と頼んだ。信頼できる母校の学者に助言を求めるためだった。

 11日午後8時30分、2号機の隔離時冷却系の機能が失われたことが判明する。電源車を送り込み、復旧しなければならない。「電源車は何台あるのか」「自衛隊で運べないのか」。首相執務室にホワイトボードが持ち込まれ、自ら指揮を執った。

 官邸は東電役員を呼びつけた。原子炉の圧力が上がってきたことを説明され、ベントを要請した。しかし東電は動かない。マニュアルにはあるが、日本の原発で前例はない。放射性物質が一定程度、外部へまき散らされる可能性がある。

 「一企業には重すぎる決断だ」。東電側からそんな声が官邸にも聞こえてきた。復旧し、冷却機能が安定すればベントの必要もなくなる。

 翌12日午前1時30分、官邸は海江田万里経産相名で正式にベントの指示を出した。だが、保安院は実際に行うかどうかについて「一義的には東電が決めること」という姿勢を変えない。国が電力各社に文書で提出させている重大事故対策は「事業者の自主的な措置」と位置づけられている。

 「東電はなぜ指示を聞かないのか」。官邸は困惑するばかりだった。首相は「東電の現地と直接、話をさせろ」といら立った。「ここにいても何も分からないじゃないか。行って原発の話ができるのは、おれ以外に誰がいるんだ」。午前2時、視察はこうして決まった。

 事故を防ぐための備えは考えられていた。しかし、それでも起きた時にどう対応できるか。班目委員長は取材に「自分の不明を恥じる」と言ったうえで、こう述べた。「その備えが足りなかった」

      ◆

 東日本大震災から人も国も再び立ち上がるには何が必要なのか。教訓を得るというには重すぎる出来事を後世にどう伝えればいいのか。あらゆる現場を見つめ直し、長い時間をかけて考え続けなければならない。随時掲載する「検証 大震災」の初回は、かつてない原発の大事故に政府や東電が当初どう対処したのかを報告する。【震災検証取材班】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110404k0000m010149000c.html


24. 2011年4月04日 09:50:36: lP7e80Pkc2
世界あちこちの専門家が高い分析能力をもっていて、実は日本の福島原発の原子炉の中で起こっていることについてかなり詳細な情報をもっていること。公開されないのが多い。(NY Times)
http://www.nytimes.com/2011/04/03/science/03meltdown.html?_r=2&pagewanted=1&hp

25. 2011年4月04日 09:52:55: lP7e80Pkc2
公的機関 ツイッター活用促進へ 4月4日 7時8分

今回の震災では、防災無線が壊れて使えないなど、行政からの情報発信の手段が限られるなか、携帯電話からもアクセスできる「ツイッター」などのサービスを一部の自治体が活用して情報発信に力を発揮しました。そのため、経済産業省や総務省などは、緊急時により多くの公的機関がこうしたサービスを活用するよう促すことになりました。

今回の震災では、被災地の多くの自治体で、防災無線が壊れたり、自治体のホームページのサーバーがダウンしたりして、住民に情報を発信できない状態が続きました。こうしたなか、一部の自治体は、地震の当日からツイッターを活用して、避難場所や治療が受けられる医療機関などの情報を発信し、その後、多くの自治体のほか、総理大臣官邸もツイッターを使い始めました。ツイッターは、インターネット上に短い文章を投稿して多くの人が見ることができる民間のサービスで、通話が制限された携帯電話からでも、比較的アクセスしやすかったため、災害時の情報発信の手段として注目が集まっています。こうした状況を受けて、経済産業省や総務省などは、より多くの公的機関に活用を促すことにしたもので、ソーシャルメディアと呼ばれるツイッターなどのサービスをまだ使っていない自治体や中央官庁に対して、利用を呼びかけることになりました。近く、活用方法や注意点などをまとめた公的機関向けの指針を発表する予定です。また、ツイッターの運営会社も本物の公的機関であることを認証する手続きの迅速化を進めることにしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110404/t10015081161000.html


26. 2011年4月04日 09:58:37: lP7e80Pkc2
東日本大震災:福島第1原発事故 原発の問題点を聞く/上 /京都

東日本大震災で発生した東京電力福島第1原発の事故。放射性物質の流出や拡散は多方面に巨額の経済的被害をもたらし、他の電力会社も含めて安全対策の大幅な見直しを迫られている。事故前からエネルギーの費用計算で原発政策の問題点を指摘し、昨秋に原子力委員会で識者として提言した大島堅一・立命館大国際関係学部教授(経済学)に原発に関する問題点などを聞いた。【聞き手・太田裕之】

 ◇事故前から最も割高−−大島堅一・立命館大教授
 −−まず、原発費用の分析結果は?

 ◆原発では、(1)発電に直接要する費用(燃料費、減価償却費、保守費など)の他に、(2)原発に特有の「バックエンド費用」(使用済み燃料再処理費、放射性廃棄物処分費、廃炉費)(3)国からの資金投入(開発・立地のための財政支出)(4)事故に伴う被害と被害補償費−−を考える必要がある。

 (1)(2)は料金原価に算入されており、この合計を発電単価とする。電力9社が公表している有価証券報告書総覧のデータ(1970〜2007年度の合計)を経済産業省の料金算定規則に基づき電源別に推計すると、1キロワット時当たり、火力9・80円▽原子力8・64円▽水力7・08円だった。

 ここで注意が必要なのは、原発は出力調整が出来ないため、需要の少ない深夜電力で水をポンプで上げて貯水し、昼間に発電する「揚水発電」をしている点だ。原発のコストは「原子力+揚水」で見なければいけない。水力のうち、揚水は51・87円、一般水力は3・88円。「原子力+揚水」は10・13円となり、火力を上回り最高額となる。

 −−(3)の財政支出はどうなってるのか?

 国家財政からの資金投入は、一般会計と電源特会から行われている。電源別に計上された財政資料は存在しないため、「国の予算」を基に可能な限り再集計した。1970〜2007年度の合計で見ると、95%が原子力に費やされていた。火力の106倍、水力の27倍だ。

 そして、(1)(2)に(3)を加えた「総単価」を電源別にみると、原子力10・68円▽火力9・90円▽水力7・26円。一般水力3・98円、揚水53・14円で、「原子力+揚水」は12・23円に跳ね上がる。原発は安価ではないどころか、国民にとっては最も割高であることが明らかになった。

 −−バックエンド費用に問題があると指摘されているが。

 原発の最大の課題は放射性廃棄物の処理・処分を含む発電後の放射性物質の扱いだ。使用済み燃料の再処理を含む核燃料サイクル事業、放射性廃棄物の処理・輸送・処分、原子炉の廃止措置など(2)の「バックエンド費用」は04年の政府審議会報告書で総額18・8兆円とされた。前述の単価計算でも含んでいる。

 ここで問題なのは、劣化ウラン、減損ウランは高速増殖炉で利用できるとして廃棄物に分類されていないことだ。だが、高速増殖炉の見通しが立たない現状では廃棄物として加わる恐れがある。また、使用済みのMOX燃料(ウランとプルトニウムを混ぜた混合酸化物燃料)の再処理または処分の費用も含まれていない。さらに再処理費(11兆円)に算入されたのは使用済み燃料の半分しか対応しない六ケ所再処理工場だけで、単純に考えて全量では倍額になる。高速増殖炉サイクルに関する事業も含まれていない。

 そして、これらの事業は世界でも大規模な実施例がない。高レベル放射性廃棄物とTRU(長半減期低発熱放射性)廃棄物は処分地が未定だ。不確実な再処理工場の稼働率も考慮すると、現在のバックエンド費用の見積もりは過小評価ではないか。海外の再処理工場の実績稼働率は07年で仏56%、英4%。政府が想定する100%は不可能で、実際には数倍に膨れ上がる恐れがある。

 −−こうした指摘に対し、反応はどうか。

 これらの調査・分析の結果は講演会などで報告し、昨年3月に東洋経済新報社から出版した。昨年9月には原子力委員会が原子力政策大綱を見直すかどうかの検討で識者として意見を述べた。その場でも疑問や反論があれば議論して正確にしたいと要望したが、特に大きな反論はない。公表データに基づいているので、反論しようがないのではないか。 =(下)は10日掲載予定

 ◇大島堅一教授
 1967年、福井県生まれ。92年一橋大社会学部卒、97年同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。経済学博士。高崎経済大経済学部助教授、立命館大国際関係学部准教授を経て08年より現職。専門は環境経済学、環境・エネルギー政策論。近著に「再生可能エネルギーの政治経済学」(東洋経済新報社)がある。

http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20110403ddlk26040355000c.html


27. 2011年4月04日 10:07:42: lP7e80Pkc2
候補者のエネルギー政策を知りたい有権者の会

このサイトは2011年4月に行われる統一地方選挙の立候補者が、
原子力発電について下記の問いの答えのうちどちらを選択するのかを知りたいと思い,賛同人一同で立ち上げたものです。

http://energy-policy.net/


28. 2011年4月04日 10:19:58: lP7e80Pkc2
Newly Released TEPCO Data Provides Evidence of Periodic Chain Reaction at Fukushima Unit 1

http://fairewinds.com/content/newly-released-tepco-data-provides-evidence-periodic-chain-reaction-fukushima-unit-1

http://fairewinds.com/


29. 2011年4月04日 10:34:47: lP7e80Pkc2
http://www.taro.org/2011/04/post-972.php
原子力環境整備促進・資金管理センターという天下り団体がある。専務理事は経産省の天下り、10人の評議員のうち8人は電力又は原子力村出身。

この団体に、電力業界は3兆円を超えるお金を積み立てている。そのうち使用済燃料再処理等積立金には6年間で2兆4491億円を積み立てた。この約4割は東京電力が消費者から徴収したお金だ。法律を変えれば、この積立金を福島原発の損害賠償に使うことができる。電気料金の値上げなどを大臣が口走る前にやれることはたくさんある。

これは再処理に使うお金だ云々と言うかもしれないが、これだけの事故を引き起こして、まだ新規立地を進めるのか。もんじゅのこの現状を目の当たりにして、まだ、再処理を進めるのか。絵空事を言う前に、きちんと損害賠償を行わせるべきだ。

もちろんこれに加えて、電力会社は社内に数々の引当金を積み立てている。

責任を持って、政府が電力会社の賠償能力を明確にすべきではないか。


30. 2011年4月04日 11:31:03: lP7e80Pkc2
「もう、パンと見世物の時代は終です。終わってしまったんです。それにハッと目覚めていただきたい。無念に対するこれが出来得る唯一の意志です。」

http://blogs.yahoo.co.jp/dullesist/19611700.html


31. 2011年4月04日 12:25:28: EGaQ73B5yp
>>28


"Newly Released TEPCO Data Provides Evidence of Periodic Chain Reaction at Fukushima Unit 1,"
by Arnold Gundersen, Nuclear Power Engineer

http://www.fairewinds.com/


Newly Released TEPCO Data Provides Evidence of Periodic Chain Reaction at Fukushima Unit 1
http://www.fairewinds.com/content/newly-released-tepco-data-provides-evidence-periodic-chain-reaction-fukushima-unit-1


http://www.fairewinds.com/content/who-we-are

Arnold Gundersen

Arnie is an energy advisor with 39-years of nuclear power engineering experience. A former nuclear industry senior vice president, he earned his Bachelor's and Master's Degrees in nuclear engineering, holds a nuclear safety patent, and was a licensed reactor operator. During his nuclear industry career, Arnie managed and coordinated projects at 70-nuclear power plants around the country. He currently speaks on television, radio, and at public meetings on the need for a new paradigm in energy production. An independent nuclear engineering and safety expert, Arnie provides testimony on nuclear operations, reliability, safety, and radiation issues to the NRC, Congressional and State Legislatures, and Government Agencies and Officials throughout the US, Canada, and internationally. In 2008, he was appointed by the Vermont Senate President to be the first Chair of the Vermont Yankee Nuclear Power Plant Oversight Panel. He has testified in numerous cases and before many different legislative bodies including the Czech Republic Senate. Using knowledge from his Masters Thesis on Cooling Towers, Arnie analyzed and predicted problems with Vermont Yankee’s cooling towers three years prior to their 2007 collapse. His Environmental Court testimony concerned available and economically viable alternatives to cooling towers in order to reduce consumptive water use and the ecological damage caused by cooling tower drift and heated effluents. As the former vice president in an engineering organization, Arnie led the team of engineers who developed the plans for decommissioning Shippingport, the first major nuclear power plant in the US to be fully dismantled. He was also an invited author on the first DOE Decommissioning Handbook. Source term reconstruction is a method of forensic engineering used to calculate radiation releases from various nuclear facilities after nuclear incidents or accidents. Arnie is frequently called upon by public officials, attorneys, and intervenors, to perform source term reconstructions. His source term reconstruction efforts vary. Arnie has calculated exposures to oil workers, who received radiation exposure while working on wells. He has also calculated radiation releases to children with health concerns, who live near a nuclear facility, like the one that carted radioactive sewage off-site and spread it on farmers' fields. Finally, he has performed an accurate source term construction of the radiation releases from the Three Mile Island nuclear accident. Also involved in his local community, Arnie has been a part-time math professor at Community College of Vermont (CCV) since 2007. He also taught high school physics and mathematics for 13 years and was an instructor at RPI's college reactor lab.


32. 2011年4月04日 12:33:49: lP7e80Pkc2
上空の放射線量10倍 2011年4月4日 朝刊

文部科学省は三日、福島第一原発から三十キロ以上離れた上空をヘリコプターで調査、福島県で通常の十倍以上の放射線量を計測したと発表した。文科省は「より上層へ放射性物資が拡散している」と分析した。

 文科省は二日、福島県の九カ所と栃木県那須塩原市、茨城県北茨城市の高度約一六〇〜六五〇メートルで測定し、福島県川俣町上空で毎時〇・三〇マイクロシーベルト、同県いわき市で〇・一五マイクロシーベルト、福島市で〇・一四マイクロシーベルト、同県白河市近辺で〇・一三マイクロシーベルトを計測した。同県上空の放射線量は通常、毎時〇・〇一〜〇・〇三マイクロシーベルトとされる。

 また文科省が同県内の土壌や雑草を一日に採取した調査で、原発から約三十五キロ北西の川俣町の雑草が最も高く、セシウムは一キログラム当たり九十六万八千ベクレル、ヨウ素は五十万三千ベクレルを検出した。

 これまで高い数値で検出されている約四十キロ北西の飯館村の雑草ではセシウムは七十二万五千ベクレル、ヨウ素は二十一万九千ベクレルと大幅に下がった。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040402000040.html


33. 2011年4月04日 12:35:07: lP7e80Pkc2
事故前、炉心溶融「考え得る」 安全・保安院長が答弁
2011年4月3日 20時47分

経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が昨年5月、電源が失われて核燃料が冷やせなくなって一部が溶ける「炉心溶融」が国内の原発で起こることが論理的にあり得ると国会答弁していたことが、3日までに分かった。

 電源喪失に伴う炉心溶融は福島第1原発で実際に起きているとされるが、政府は数時間後に電源が回復し、溶融は起きないとの想定を変えず、今回の事故を防げなかった形だ。

 寺坂院長は昨年5月26日、衆院経済産業委員会で、共産党の吉井英勝議員の質問に対し、「外部電源が全部喪失されて冷却機能が失われると、その時間にもよるが、長時間にわたると炉心溶融につながることは論理的には考え得る」と答弁。ただ複数の非常電源を備えたりして「安全性は確保している」とも述べた。

 福島第1原発は今回の地震で、運転中だった1〜3号機は緊急停止したが、津波で非常用電源が使えなくなり、冷却水で燃料を冷やす機能を喪失。このため燃料が発する熱により冷却水が沸騰、水位が下がって燃料がむき出しになった。燃料の温度は1200度以上に達したとみられ、東電は、1号機で70%、2号機で33%、3号機でも一定程度が損傷したと推定している。

 保安院によると、原発の安全設計は、電源が喪失しても数時間後には復旧させると想定。実際に炉心溶融に至ったことについては「従来の想定を超えたことは明らか。何らかの対応をしないといけない」としている。(共同)


34. 2011年4月04日 12:37:37: lP7e80Pkc2
海中深くでも放射性物質を検出

福島第一原発事故の影響を継続して調査している文部科学省は3日、福島県内の大気中の放射線量などの測定結果を公表した。

 海水の調査では、同原発を中心とした太平洋岸沖合約30キロ・メートルの5地点で今月1日に採取した海水の表層から、1リットルあたり放射性ヨウ素131を最大12ベクレル、同セシウム137を15・7ベクレル検出。

 水深113〜160メートルからの採取でも、ヨウ素131を最大4・8ベクレル、セシウム137は11・4ベクレル検出した。ただ、いずれも原発区域外での水中の濃度限度の基準(1リットルあたりヨウ素131は40ベクレル、セシウム137は同90ベクレル)を下回っていた。

 原子力安全委員会は3日、放射性物質は拡散して魚に取り込まれるまでには相当薄まるとしつつ、水深の深い所でも検出したことから「注視していく必要がある」とした。 (2011年4月4日03時36分 読売新聞)


35. 2011年4月04日 13:39:37: lP7e80Pkc2
17歳一人でも泣かない 大家族6人不明、妹を葬送
2011年4月4日 13時32分

東日本大震災で宮城県気仙沼市の高校三年、三浦美咲さん(17)は両親と二人の妹ら七人の家族を失った。一家で残ったのは自分だけ。市内の親戚宅で生活しながら、思い出の物を探しにがれきと化した家に通う。悲しみの底から三週間余り。「前を向こう」と自分に言い聞かせている。 (佐藤夏樹)

 三月十一日の震災発生時、美咲さんは市内のショッピングセンターにいて難を逃れた。揺れが来て津波に襲われるまでの短い間、携帯電話で母の美江子さん(41)とメールを交わした。「(自分は)大丈夫」と送ると、「どこにいたの?」と返ってきた。ショッピングセンターにいたことを伝えた。それきりになった。

 両親と二人の妹、祖父母と曽祖母の家族全員が津波にのまれたらしいと聞かされた。自分がおかしくなるぐらい泣いた。叔母(47)の家に身を寄せた。数日後、中三の妹美穂さんが遺体で見つかった。残る六人は安否が分からない。

 自宅に行ったが、跡形もない。周りの家も木くずになっていた。母と妹と一緒に滑り台で遊んでいる写真が見つかった。昨年、家族で牧場に行った時の一枚だ。

 両親の婚約指輪、妹のランドセルもあった。母のブレスレットは手首に巻いた。涙が込み上げる。思い出がよみがえる。

 父芳弘さん(43)はイチゴ農家。「家を継いでくれ」とよく言われた。管理栄養士になる夢があり、渋った。「妹が跡取りになればいい」。手伝いを頼まれても断った。「お父さん、ごめん」と今、謝る。

 母は料理が上手だ。でも、照れくさくて「おいしい」と言えなかった。「素直に伝えれば良かった」と悔やむ。最後のメールは消さないでいる。

 六歳の妹美輝ちゃんは、美咲さんに懐いてそばを離れなかった。「みーちゃん」と呼ぶ声が今も聞こえる。

 二つ違いの美穂さんとはささいなことでけんかした。「受験生なんだから勉強しなさい」と叱ることもあった。自分と同じ高校を受けた。被災後に合格発表があった。後輩になっていた。

 美穂さんを二十一日に火葬した。翌日に中学校の卒業式があった。代理で卒業証書を受け取った。

 叔母さんは温かくしてくれる。友達は励ましの言葉を掛けてくれる。カレンダーは四月になった。

 「もう泣きません。家族に顔向けできないから」

(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040490133256.html


36. 2011年4月04日 17:52:25: 5NTuSX1Ayg
福島原発:「天災ではない」佐藤栄佐久・前知事

福島県知事在職中に、国の原子力政策に疑問を投げかけていた佐藤栄佐久氏(71)に、東京電力福島第1原子力発電所の事故について聞いた。佐藤氏は「深刻な事態は国の原子力政策が招いたもので、天災によるものではない」と強調した。【岩佐淳士、松本惇】

 −−未曽有の事故に、東京電力は「想定外の事態」と繰り返した。

 ◆私でさえ安全と思っていた。経済産業省は「二重三重のチェックをしている」「自然災害による事故も絶対あり得ない」と言っていた。国がそれだけ言えば、地域社会が信用するのは当然だった。

 −−88〜06年の知事在任時、福島第1、第2原発で事故やトラブル隠しが発覚。安全管理に疑問を唱えていた。

 ◆原子力政策は、国会議員や福島のような立地県もタッチできない。政策の基本を定める長期計画策定会議のメンバーの大半は電力関係者の「味方」。政策を実際につくるのは経産省の官僚だ。彼らにとって、良いのか悪いのかは別問題で、一度方針を決めると後戻りしない体質だ。

 −−原子力安全・保安院の経産省からの分離が検討されている。

 ◆分離しないといけない。02〜06年に原発トラブルなどに絡んだ内部告発が、県に21通も寄せられた。保安院に情報提供しても対応もせずに東電へ情報が流されると、告発者は恐れていた。原発の運転を前提に安全面をチェックしろと指示してきたと指摘されるのも、保安院が経産省の一組織だからだ。

 −−第1原発敷地内からは、微量のプルトニウムも検出された。

 ◆3号機で使用中のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料から出た可能性もある。プルサーマルは、専門家から安全性に懸念の声もあったが、国は推進してきた。

 −−多くの住民が原発関連の仕事に従事してきた現実もある。

 ◆原発のない町に帰っても働く場もないという問題は確かにある。ただ、第1原発がある双葉町を見てほしい。原発ができて永久に栄えると思っていたが、すぐに2機増設してほしいという話が出た。財政上の優遇もあったが、09年には自主的な財政運営が制限される「早期健全化団体」に転落した。原発立地の損得を、冷静に考えるべきだと思う。

 −−東電は、第1原発1〜4号機の廃炉を表明した。5、6号機や第2原発はどう扱うべきか。

 ◆第2原発を再稼働させるべきかどうか、まだ自分の中で整理ができていない。原発は1カ所の立地点で1兆円の投資となる。原発の扱いは、エネルギー政策の根幹にかかわる問題だから。

 【略歴】さとう・えいさく 日本青年会議所副会頭などを経て83年参院議員、88年に福島県知事。5期目途中の06年県発注工事を巡る汚職事件が表面化し、同10月に収賄容疑で逮捕された。無罪主張しているが1審、2審では有罪判決が出て、上告中。02年の東京電力の原発トラブル隠し問題では、原発立地県の知事として、プルサーマル計画への「事前了解」を白紙撤回した。

◆福島第1原発と佐藤栄佐久氏◆

71年3月 福島第1原発1号機が営業運転開始
88年9月 佐藤栄佐久氏が福島県知事に初当選
98年11月 県と地元2町が福島第1原発3号機でのプルサーマル計画受け入れを表明
02年8月 東京電力の原発トラブル隠し発覚
 9月 佐藤氏がプルサーマル計画への事前了解を白紙撤回
03年12月 福島、新潟、福井の3県知事が原子力安全・保安院の経済産業省からの分離を国に要請
06年9月 県発注工事を巡る談合事件で実弟らが逮捕された道義的責任を取り、知事を辞職
 10月 佐藤氏が県発注工事を巡る収賄容疑で逮捕される
10年8月 福島県がプルサーマル計画受け入れ表明
10月 福島第1原発3号機でプルサーマル発電による営業運転を開始
11年3月 東日本大震災発生

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110404k0000e010064000c.html


37. 2011年4月04日 18:20:58: 5NTuSX1Ayg
日本で公表されない気象庁の放射性物質拡散予測
読売新聞 4月4日(月)14時30分配信

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、気象庁が同原発から出た放射性物質の拡散予測を連日行っているにもかかわらず、政府が公開していないことが4日、明らかになった。

 ドイツやノルウェーなど欧州の一部の国の気象機関は日本の気象庁などの観測データに基づいて独自に予測し、放射性物質が拡散する様子を連日、天気予報サイトで公開している。日本政府が公開しないことについて内外の専門家からは批判が上がっており、政府の原発事故に関する情報開示の在り方が改めて問われている。

 気象庁の予測は、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づくもの。国境を越える放射性物質汚染が心配されるときに、各国の気象機関が協力して拡散予測を行う。

 同庁では、東日本大震災当日の3月11日から毎日1〜2回、拡散予測を計算している。具体的には、IAEAから送られてきた放射性物質の放出開始時間や継続期間、どれくらいの高さまで上ったかを、風向きや天候など同庁の観測データを加えた上で、スーパーコンピューターに入力し、放射性物質の飛ぶ方向や広がりを予測している。


38. 2011年4月04日 18:22:37: 5NTuSX1Ayg
東電、低レベルの放射線汚染水を海に放出へ 法定濃度の100倍 
2011.4.4 16:33

 福島第1原子力発電所の1〜6号機のタービン建屋などに強い放射性物質(放射能)を含む汚染水がたまっている問題で、東京電力は4日、比較的、汚染レベルの低い水がたまっている集中廃棄物処理施設内と5、6号機の地下水を、それぞれ5日から海に放出すると発表した。東京電力によると、海へ放出する低レベルの放射性廃液は法律で定める濃度の約100倍。

 2号機のタービン建屋地下の高濃度の放射能汚染水が何らかの経路で2号機取水口付近のピット(穴)から海に漏れ続けている。汚染水を移す仮設タンクの設置が間に合わない中で、一時的な保管先を確保するため、やむなく低レベルの汚染水を海に放出することにした。

 海への放出は、原子炉等規制法64条1項に基づく措置。東電が放射性物質を含む水を意図的に海に放出するのは事故後初めてとなる。海に放出するのは、集中廃棄物処理施設内の滞留水が約1万トン、5、6号機の地下水が合計1500トン。

 東電によれば、集中廃棄物処理施設内にたまった水の放射性物質の濃度は、ヨウ素131で1立方センチメートル当たり6.3ベクレル、5号機で16ベクレル、6号機で20ベクレルと、1〜4号機などの数値に比べて低いとしている。

 1〜4号機のタービン建屋のうち、2号機には放射性物質の濃度の強い大量の地下水がたまっており、この汚染水を保管するには集中廃棄物処理施設への移送が欠かせないと判断している。このため、集中廃棄物物処理施設などの濃度の低い汚染水を排出する必要があり、やむなく海への放出を決めた。

 この汚染水の海洋放出に伴う海への汚染影響は、近隣の魚介類や海藻などを毎日、摂取すると、年間約0.6ミリシーベルト被曝(ひばく)する計算となる。これは自然界などから受ける年間線量(2.4ミリシーベルト)の4分の1に当たる。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110404/dst11040416330025-n1.htm


39. 2011年4月04日 18:26:26: 5NTuSX1Ayg
国 放射性物質の予測公表せず 4月4日 4時15分

福島第一原子力発電所の事故で、国は、爆発が起きた翌日の先月16日、原発の北西にある福島県飯舘村などに放射性物質が多く流れると予測したコンピューターシミュレーションの報告を受けましたが、「データが正確でない」として公表を見送っていました。こうした予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです。

この予測は、先月14日から15日にかけて、福島第一原発で爆発などが相次いだことを受け、国の委託を受けた分析機関が翌日の16日に「SPEEDI」というコンピューターシステムを使い、計算されました。このシステムは、原子炉の温度や圧力などさまざまなデータを基に、原発から放出された放射性物質の量を見積もり、気象データなどから放射性物質の広がりを予測するものです。分析機関では、震災で原子炉のデータが十分に得られないため、その時点で公表されているデータなどを基に、放射性物質の放出量を仮定し、15日の午前0時から24時間にわたって放出されたと想定しました。その結果、放射性物質は南西の方向に加えて飯舘村など北西の方向にも帯状に流れ、こうした地域では屋外で24時間過ごした場合に、乳幼児が受ける甲状腺の内部被ばくの量が人体に影響が出る可能性があるとされる100ミリシーベルトを超える所があるとしていました。SPEEDIは、原子力事故が起きた際に放射性物質の広がりを予測し、政府が避難や屋内退避の指示などを決める際の判断材料にするために作られたものですが、この予測は公表が見送られました。これについて国の原子力安全委員会は「その時点では、放射性物質が放出された場所や量などが特定できておらず、データが正確ではないため公表しなかった」としています。一方、被ばく医療に詳しい長崎大学の長瀧重信名誉教授は「国は、どれぐらいの被ばくが予想され、どれぐらいの危険があるかをもっと公表し、住民と共に避難などの対策を決めるべきだ」と話すなど、今回のような予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110404/t10015080851000.html


40. 2011年4月04日 20:15:54: 5NTuSX1Ayg
魚の暫定基準値 早急に検討へ

茨城県沖のコウナゴから1キログラム当たり4000ベクレルを超える放射性ヨウ素が検出されました。これについて、厚生労働省は「食べたとしても直ちに健康に影響を及ぼす値ではない」としたうえで、魚については暫定基準値が設定されていなかったため、早急に基準値を検討する方針を示しました。
厚生労働省によりますと、北茨城市沖1キロ付近で今月1日に取れた「コウナゴ」から1キログラム当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されました。
放射性ヨウ素は、野菜類については1キログラム当たり2000ベクレルという暫定基準値が設けられていますが、肉や魚、卵、それに穀類には暫定基準値が設けられていません。
これにについて、厚生労働省は「放射性ヨウ素は、放射性セシウムと違って半減期が8日間と短い。海では拡散するスピードも速いため、魚の場合は、人が食べるまでには相当程度薄まると考えられていたため」としています。
また、今回のコウナゴの数値について、厚生労働省は「食べたとしても直ちに健康に影響を及ぼす値ではない」としたうえで、魚の暫定基準値を早急に検討する方針を示しました。 4月4日 20:02更新


41. 2011年4月04日 21:34:20: YbdMjhIGQs
情報開示 一元化を 米スリーマイル事故 当時の州知事に聞く
2011年4月3日

【ワシントン=岩田仲弘】一九七九年に米ペンシルベニア州のスリーマイル島の原子力発電所で大事故が発生してから三十二年。事故の際に危機管理の陣頭指揮に当たったリチャード・ソーンバーグ元州知事(78)は本紙の取材に、原発事故への対応では、正確な情報の収集と情報開示の一元化が重要だと指摘した。

 −福島第一原発の事故発生時の印象は。

 「スリーマイルの事故と気味が悪いほど似ていると思った。ただ、われわれは大地震や津波に対応する必要はなかった。最大の違いは(福島では)冷却システムを稼働させる電気系統が故障してしまったことだ。事態は依然として深刻だろう」

 −事故発生時、最も困難だったことは。

 「当初は情報を事業者(電力会社)に頼ったが、彼らは情報を隠すだけでなく誤った説明をするため事実関係を把握するのに二日間かかった」

 −正確な情報をどのように得たのか。

 「とにかく事業者に質問を重ねた。私は検事出身なので、時には詰問調になったが、さまざまな事実を積み重ねることで、結論を導くことができた」

 −避難勧告が出たのは事故から二日後で、半径八キロ圏内の妊婦と就学前幼児に限られた。

 「高齢者を含む避難には困難が伴い簡単には決定できない。危機が本当に深刻な状況だったら、最大二十五万人を避難させる必要があった。結果的に放射性物質はどこからも測定されなかった」

 −米政府は福島の事故では、半径八十キロ圏内の在日米国人に避難を勧告したが、日本政府の指示は半径二十キロ圏内にとどまった。

 「数値の算出根拠や日米両国が調整しなかった理由は分からない。ただ両国民に混乱したメッセージを送ることになったのではないか」

 −日本の首相官邸、原子力安全・保安院、東京電力は別々に会見を開いている。

 「声を一つにしないと、混乱と懸念を招くだけだ。会見は一元化した上で、専門家を同席させればいい。私は事故後、一人で会見を続けた」

 −福島の事故の余波で米国の原子力政策は後退するか。

 「既存の原子炉百四基の停止までは要求されないだろうが、建設計画の減速は避けられないだろう」

 リチャード・ソーンバーグ氏 ペンシルベニア州ピッツバーグ市出身。1979年から87年まで2期8年にわたり同州知事を務めた。88年から91年までレーガン政権の司法長官。現在は弁護士。


42. 2011年4月04日 22:28:47: 5NTuSX1Ayg
気象庁が放射性物質の拡散予測 国内では公表せず 2011年4月4日22時1分

気象庁が、福島第一原子力発電所の事故を受けて放射性物質の拡散を予測し、国際原子力機関(IAEA)に提供していたことを、枝野幸男官房長官が4日の記者会見で明らかにした。同庁は、国内対策の参考にならないことなどを理由に公表していなかったが、枝野長官は「公表すべきだった」と述べた。

 国の防災基本計画では、放射性物質の拡散は文部科学省の緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)で予測することになっている。気象庁が行っていた予測はこれとは異なり、世界気象機関(WMO)の枠組みの中で実施され、放射性物質が地球規模でどのように広がるかを予測するのが狙いだ。

 具体的には、IAEAが放出継続期間や放出物などのデータを気象庁に提示。同庁が気象条件を加味して予測し、東日本大震災が起きた3月11日以降、1日1〜2回報告している。

 枝野長官は会見で、気象庁が公表してこなかった理由について、予測が仮定の数値に基づくことや、対応している範囲が100キロ四方と粗く、国内の対策の参考にはならないと説明した。気象庁企画課は「国の仕組みとしてはSPEEDIがある。IAEAのデータの根拠も把握しておらず、公表は適切でないと考えているが、隠す必要もないので、要望があれば公表したい」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0404/TKY201104040357.html


43. 2011年4月05日 09:43:46: 5NTuSX1Ayg
チェルノブイリ原発事故での経験
 
 私は、ちょうど25年前にチェルノブイリ原発事故の放射能の体験をしました。ウクライナからスウェーデンに、大雨とともに、チェルノブイリから放出されたセシウム137 の5%が降下したのです。放射能は主に、スウェーデン東海岸北部のウメオ市から南部のストックホルム市を汚染しました。

 しかし、パニックにはなりませんでした。兄から、日本に避難するようにと電話があったのですが、その必要はないと伝えました。理由は、自分が住んでいる地域の放射性物質の濃度や、その健康への影響についてスウェーデン政府の放射能検査院からテレビやラジオ、新聞を通して詳しく説明があったからです。また、心配な人は、いつでも放射能検査の専門家に電話して個人的に質問することもできました。

 私はすぐに、葉物野菜、ブルーベリー、キノコ、野生のシカやトナカイ、ヘラジカの肉、ミルクを飲まないなどの対策をしました。どのような対策をすればいいかの具体的な情報があったので、安心して日常生活を過ごすことができました。


スウェーデンの再生可能なエネルギー率は、現在43.3%で、2020年に50%にすることを目指しています。私のアパートの電力は、風力発電から買っています。暖房は、ストックホルムの地域暖房で、海水を利用したヒートポンプです。そして、車はエタノール車です。

http://www.nikkeibp.co.jp/ecomom/column/sw/sw_039.html


44. 2011年4月05日 10:43:26: 5NTuSX1Ayg
「津波想定甘かった」 耐震指針関与 入倉氏が謝罪
2011年4月5日 朝刊

東日本大震災による大津波で、深刻な事故を引き起こした福島第一原発。その安全性のもとになる国の「耐震設計審査指針」改訂作業の中心となった国の原子力安全耐震設計特別委員長の入倉孝次郎・京都大名誉教授(70)が本紙の取材に応じ、「今回のような津波の予測ができなかった。申し訳なく思っている」と謝罪した。震源近くで福島第一だけ事故が発生したことにも言及。「多重防護システムに弱点があった」と認めた。 (梅田歳晴)

 −今回、原発事故が起きてしまったことをどう考えるか。

 「地震学者の一人として、非常に申し訳なく思う。私たちの津波評価が正しくなかったことは事実。想定以上の大地震が来たことは理由にならない」

 −どこに問題があったのか。

 「震源域には四つの原発があり、東北電力女川原発が一番近い。四つとも原子炉は止まり、基本的には揺れに対しては大丈夫だったが、その後で津波が来た。女川や福島第二はそれに耐えたが、福島第一は多重防護システムに弱点があった」

 −津波は指針に「随伴事象」としか書かれておらず、あいまいだ。

 「指針には『想定以上の地震が来るのは否定できない。リスクを最小にするために努力してほしい』と書いてある。揺れについてはバックチェック(見直し作業)で活断層などを再評価している。しかし、津波に対して不十分だった」

 −東電の津波想定が甘かったと考えるか。

 「津波が(福島第一の対策の)テーブルに乗れば、(最大で)五・七メートル(実際は十四メートル以上)ということは少なくともなかった。地震の専門家からみたら、地震動と津波はセットです。スマトラ沖地震(二〇〇四年、M9・1)の経験を日本でも生かすべきだった。海外を含めて、史上最大はどれくらいかを考えて設計しなくてはいけない」

 −貞観(じょうがん)地震(八六九年)を想定に入れるべきだったのでは。

 「貞観地震まで考えるのは合意ができていた。だが『貞観地震プラス(他の地震の)連動』だと、専門家の意見は分かれたのではないか」

 −連動するのは「想定外」だったと。

 「想定以上のことが起こっても安全なように設計されていないといけない。科学の力が及ばないということは絶対に言ってはいけない。それが原発の『設計思想』のはずだ」

 「何があっても多重防護で大丈夫って言ってきたのが、うそだった。人災だと思う」

 −今回の事故から学ぶべき教訓は。

 「自然の怖さを知って原発を設計することです。自然のせいにしてはいけない。自然では人知を超えたものが起こりうるんです」

●いりくら・こうじろう 京都大名誉教授。愛知工業大客員教授でもある。専門は強震動地震学。2001〜03年に京都大防災研究所長、04年に同大副学長を務めた。原発の耐震安全性の評価に関わり、07年に新設された国の耐震安全性評価特別委員会の委員長を務めている。1940年8月生まれ。中国山東省青島市出身。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040502000041.html


45. 2011年4月05日 10:49:17: 5NTuSX1Ayg
家族ダブり 泣く隊員 若い母子遺体 言葉もない
2011年4月5日 朝刊

かつて市民が暮らした住宅地の面影はない。砂煙が舞うがれきの山を、迷彩服にゴーグル、マスク姿の隊員が黙々と取り除く。東日本大震災で千人が行方不明になっている宮城県名取市で三、四の両日、陸上自衛隊第三五普通科連隊(名古屋市守山区)の捜索活動に同行した。「一刻も早く家族の元へ」。その一念が五百人の若い隊員たちを支える。 (石屋法道)

 屋根や鉄くずを重機ではがし、その下を隊員が手作業で探る。「ご遺体、はっけーん」。神妙な声が響き五、六人の隊員が集まって来た。丁寧に掘り起こした遺体は、袋や毛布に包み、保管所に運ぶ。

 これまでに市内で六百二十四体を収容した。夫婦か、恋人同士なのか、男性が女性をかばうように二人折り重なっていたり、携帯電話を握りしめたままだったり。さらには子どもを抱きかかえた若い母親。母と子を毛布にくるんだ時、竹田勇介三曹(31)は、むせび泣きをこらえることができなかった。

 名古屋市の自宅には生後七カ月の長男と妻が待つ。小さな亡きがらを見るたび、わが子への思いとダブる。自衛隊員といえども、実際の遺体を見ることはまれだ。「ショックだった。言葉で表現できない世界がここに広がっていた」

 下田高史三曹(27)も今回の捜索で初めて遺体を目にした。「現実という感覚が湧かないほどの数」。作業を終えた夜は、家族の顔が思い浮かぶ。間もなく二歳になる長男の誕生日には、帰れないだろう。でも「いずれ息子と会える自分は幸せなんだ」と痛感する。

 名取市の隣、岩沼市では、第三三普通科連隊(津市)が運河を捜索していた。寒風吹きすさぶ中、無数に浮かぶ車を重機で引き上げる。先輩隊員が「後部座席、確かめて」。泥の詰まったカバンを取り出す。医療関係者が乗っていたのか、医学書や骨の標本も出てきた。人の姿はなかった。

 初めて被災地支援に出動した石田大輔三曹(23)は「最初は正直、遺体があってほしくないと思った。でも、行方不明者がもし自分の家族だと想像したら…。何としても、今すぐにでも、見つけてあげたい」。捜索は今日も、明日も続く。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040502000037.html


46. 2011年4月05日 10:52:11: 5NTuSX1Ayg
「冷たい所に残せるか」 帰港の漁師 200遺体収容
2011年4月5日 朝刊

東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた宮城県気仙沼市に、地元のマグロ漁船「第18滝浜丸」が青森県八戸市沖から戻ったのは、震災翌日の三月十二日だった。乗っていた相楽直樹さん(39)が目にしたのは、重油まみれの海に投げ出された人々のおびただしい遺体だ。流されていく車の中に赤ちゃんを抱いたまま閉じ込められた女性、屋根につかまったままの姿で水に漂う男性…。

 遺体があまりに多く、接岸できない。海上保安庁に連絡しても「すぐには行けない」と言われ、逆に収容を依頼された。「こんな冷たい所に残していけるか。一人でも多く連れていこう」。仲間六人と船のクレーンで車を釣り上げては中から遺体を引き出し、浮いている遺体は抱えて積んだ。

 作業の合間に、港に近い集落も見えた。だがそこにあるはずの自分の家はなかった。「家族もだめなのか…」。絶望的な気持ちで、計二百体余りの遺体を収容しては別の船に運んだ。

 三日後にようやく陸に戻ったが、妻尚子さん(42)らの携帯電話につながらない。五日後にインターネットの安否サイトを見た人から、家族の無事を知らされた。

 尚子さんは、宮城県大崎市の病院に手術のため十二日に入院する予定だったが、検診が一日早まり、二人の娘と病院にいた。すぐに駆け付け、妻や娘と抱き合って泣いた。

 相楽さんはもともと水産庁の漁業取締船の乗務員だったが、尚子さんの医療費を稼ぎ出すため、一月にマグロ漁船に乗り換えた。津波で事務所や漁具も流され、会社は解散が決まった。海から収容した遺体を埋葬してもらうため、岩手県陸前高田市の広田湾まで届けたのが、漁師として最後の仕事になった。

 それでも一番大切な人は生きている。「海の仕事しかできないから、新しい職を探すには地元を離れなくちゃいけない。でも妻の病気が良くなるまで失業保険で食いつなぎ、見守ってあげたい」 (鷲野史彦)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040502000036.html


47. 2011年4月05日 10:53:29: 5NTuSX1Ayg
茨城、千葉で津波7〜8メートル 浦安は4分の3が液状化
2011年4月5日 朝刊

東日本大震災では、震源から遠い関東でも広範囲で強い揺れによる液状化現象が多発。専門家は「戦後に造成された比較的、新しい埋め立て地や新興住宅地で被害が目立つ」と話す。また、茨城、千葉両県を襲った津波は最大七〜八メートルに達することも分かった。

 地盤工学会による現地調査では、▽千葉県浦安市▽千葉市美浜区と花見川区▽千葉県我孫子市▽東京都江東区新木場▽横浜市金沢区金沢八景▽茨城県潮来市とひたちなか市−などで液状化を確認。東京湾沿岸を中心に広範に広がっているとみられるが、全体像の把握はできていない。

 浦安市によると、市の面積約十七平方キロの約四分の三に当たる埋め立て地の大部分で液状化を確認。約八千八百戸が応急危険度判定を受け、少なくとも約四百八十戸が全半壊とされた。内陸の我孫子市でも利根川沿いの住宅地で液状化、百十戸以上が全壊したという。

 東大大学院工学系研究科の東畑郁生教授(地盤耐震工学)によると、住宅地で被害が目立つ一方、工業地帯はこれまで被害の報告が少なく「造成時に『締め固め』という工法などで液状化対策を施した地域と、そうでない地域の差が出た可能性がある」と指摘。一般的に住宅向け分譲地は地価を安く抑えるため、十分な対策がなされていない所があるという。

 東大地震研究所の都司嘉宣准教授(地震学)の現地調査では、茨城県北茨城市・平潟港の津波は最大八・二メートル、千葉県旭市飯岡で七・六メートルに達したとみられる。震源に直接、面していない旭市を七メートル超の津波が襲ったことについて都司准教授は「海底の地形が影響した可能性がある」とみている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040502000040.html


48. 2011年4月05日 11:26:45: 5NTuSX1Ayg
ロシア懸念「海水汚染、我が国にも影響」

【ニューヨーク=柳沢亨之】ロシアのイワノフ副首相は4日、米外交問題評議会で講演し、福島第一原発からの放射性物質流出について「海水が汚染されれば、我が国に影響するのは間違いない」と懸念を示した。

 副首相は、ロシア当局のこれまでの調査では同国上空や海域の放射能汚染はないとした上で、「海水の汚染により、我々が福島の100マイル(約160キロ・メートル)沖で取る魚は非常に危険になる」と語った。

 副首相はまた、「(露米の)専門家は日本側の協力態勢に不満だった」などと述べ、事故状況を海外の原子力専門家に開示すべきだったとの見解を示した。

(2011年4月5日10時40分 読売新聞)


49. 2011年4月05日 11:29:38: 5NTuSX1Ayg
「隣国に通報なし」韓国が放射能汚染水放出に反発
2011年4月5日10時42分

福島第一原発で放射能汚染水の海への放出が始まったことに対し、韓国で反発の声が上がっている。5日付の朝鮮日報は、「隣国の韓国に一言も通報なし」との見出しで一面トップで報道。「何の協議もなく汚染物質を海に廃棄することは当然、抗議すべきことだ」とする政府高官の発言も報じた。

 韓国外交通商省は4日、駐日大使館を通じて日本の外務省に事実関係を確認した。外交通商省は、今回の汚染水の海への放出が国際法上、問題がないかどうかを検討しているという。

 一方、韓国各紙は、放射性物質の混じった雨が7日にも韓国で降る可能性があるとする気象庁の予測も伝えるなど、放射能への警戒感を強めている。

 韓国では先月28日、ソウルなどで大気中からヨウ素などの放射性物質がごく微量検出され、各メディアは「日本の放射能が韓半島全域に上陸」(中央日報)などと報道。連日、各地での検出結果も伝えている。(ソウル=中野晃)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104050132.html


50. 2011年4月05日 11:33:54: 5NTuSX1Ayg
「怖い、怖い」泣きじゃくる園児30人、救った背中 大槌保育園
2011.4.5 10:00  

女性保育士とスーパーの従業員らは、四つんばいでしかはい上がれない急斜面を園児30人を背負って駆け上がった。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた岩手県大槌町の大槌保育園。園舎も避難場所も津波に襲われたが、保育士らの必死の避難で園児を守った。

 八木沢弓美子園長(45)によると、地震発生時は昼寝が終わったばかり。園児約100人はパジャマのまま防災ずきんをかぶり外に出た。向かったのは国道沿いの小高い丘にあるコンビニ。町の指定避難所は空き地で寒さをしのぐ建物がない。保育園は、津波浸水想定区域のぎりぎり外にあるこのコンビニを独自の避難場所と決めていた。

 八木沢さんはコンビニ店内で、迎えに来た親に園児のうち約70人を引き渡し、外を見た。「家の屋根をたくさん浮かべた高い波」が迫ってきた。「怖い、怖い」と泣きじゃくる園児ら。覚悟を決めた。「山に逃げよう。先生のそばにいれば大丈夫」

 国道は市街地から逃げる人や車で大渋滞。八木沢さんらは、1歳から年長まで残っていた園児30人を散歩用の台車に乗せて車道を駆け上がり約300メートル先の山のふもとへ。近くのスーパー従業員約30人も避難していた。

さらに津波が迫ってきた。もう考えているひまはなかった。目の前には30度を超えるような急斜面。でも登るしかない。八木沢さんら女性保育士20人と男性保育士1人、さらにスーパー従業員の男女が手分けして園児をおんぶし、斜面に張り付くように四つんばいになって、切り株や木に手をかけて登り始めた。上へ、上へ。

 必死だった。登りながら振り返った。大槌湾から押し寄せる波が、コンビニと園舎、指定避難所の空き地に向かう道路をのみこんでいった。

 山頂は雪。眼下で火事も起きていた。山頂まで何分かかったか覚えていない。20分だったか、30分だったか…。

 気持ちが落ち着いたら、山頂からふもとにつながる細い山道があることに気付いた。歩いてふもとに下りたのは真夜中だった。

 コンビニで親に引き渡した園児のうち9人が、死亡または行方不明になっていた。最後に引き渡した女児は、乗用車の中で防災ずきんをかぶった姿のまま遺体で見つかった。

 「あそこで引き渡さなければ、あの子は助かったんだろうか」。八木沢さんは保育士を辞めようと思い詰めたが、保護者の声に支えられ保育園再開のために汗を流そうと決めた。亡くなった子供や親の分まで、自分にできることを精いっぱいやるつもりだ。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst11040510020021-n1.htm


51. 2011年4月05日 11:40:56: 5NTuSX1Ayg
津波を生き延びた原発作業員、再び仲間がいる「戦場」へ
2011年04月04日 17:03 発信地:加須/埼玉

4月4日 AFP】東日本大震災で東京電力(Tokyo Electric Power Co.、TEPCO)福島第1原子力発電所が大きな被害を受けてから3週間がすぎたいま、原発作業員のコウノ・ヒロユキ(Hiroyuki Kohno)さん(44)は炉心溶融を防ごうと奮闘している仲間たちのもとに帰ろうとしている。

 10代後半から原子力産業で働いてきた放射線管理士のコウノさんは、多くの人が断ったこの仕事が、この業界での最後の仕事になるとはっきりと理解している。

 埼玉県加須(Kazo)市でAFPのインタビューに応じたコウノさんは、「正直言って、この仕事に行きたい人なんていませんよ。福島第1の放射線レベルは普通の環境とは比べものにならないほど高い。今回行けば、二度と原発で働けない体になることは分かっています」と語った。

 10年ほどまえから福島第1原発で働いてきたコウノさんは、地震後まもなく被災地を離れた。しかし約2週間後、所属する東電の下請会社から、半ば予期していた電子メールが届いた。そこには、福島第1で働くことはできないか、との内容が書かれていた。

 独身で眼鏡をかけ、穏やかな口調で話すコウノさんは、福島第1に戻るのは自分の義務だと感じている。「仕事のローテーションはどんどん厳しくなってきています。そして私の友人たちには戻るべき家族がいますし」

 長男でもあるコウノさんはこの話を両親に伝えるとき、危険性をなるべく小さく思わせようとした。しかし長年にわたり電気技術者として福島第1原発で働いた経験がある父親は危険性を十分に理解している。それでも父親は、自分が考えた通りにしろ、と言った。母親はもっとシンプルに、できるだけ早く帰ってきてね、とだけ言った。

■再び「荒海の岩礁」のようだった原発へ

 コウノさんは、自分の身を待ち受ける厳しい環境は想像しかできないが、マグニチュード(M)9.0の地震に見舞われた日のことははっきりと思い出せる。タービン建屋にいたとき、突然、近くの机が震えだした。だれかがいたずらをしたのかと思ったが、数日前に小さな地震があったことを思い出し、余震だと思った。

 しかし、周囲の設備がきしみながら大きく揺れ始めた。「それまでの人生で聞いたこともない音でした。その瞬間、『この地震はデカい』と思いました」

 立っていることができず壁に寄りかかったが、その壁が激しく揺れていた。作業員たちは、通常定められている放射線チェックもせず建屋の出口に殺到し、近くの小高い場所に逃げた。

「『津波が来るぞ!』という叫び声が聞こえ、海から白い波がこちらに向かってくるのが見えました。本当に怖かった」

 小高い場所に上がったコウノさんは津波が10メートルの高さを示すポールを超え、原発を飲み込むのを目の当たりにした。福島第1原発の6基は荒れ狂う海の不毛の岩礁のようだった。

 「うちの家族は全員無事でしたが、家族を亡くした知り合いもたくさんいます」

 日本全体が戦後最悪の災害からの復旧に取り組むなか、福島第1原発では作業員たちが昼夜を分かたず危機を封じ込めるために闘っている。

 3月11日の津波で冷却システムを失った福島第1原発は、数回の爆発と火災を起こし、放射性物質を放出して大気と土壌、そして海を汚染し続けている。作業員たちは、放射性物質で汚染された大量の水やがれきを除去しつつ、放射線レベルを計測し、冷却システムを稼働させようと電源ケーブルの接続に取り組んでいる。

 コウノさんは、自分は福島第1原発の免震重要棟に行くことになるだろうと語った。1時間で普通の環境で1年間に浴びるのと同じだけの放射線を浴びる場所だ。世界中のメディアが「フクシマ・フィフティ(Fukushima Fifty)」と称賛したチームに加わることになるが、ヒロイズムが理由ではないと言う。

■『同じ釜の飯を食った』、だから行く

「日本語には『同じ釜の飯を食う』という言葉があります。つらいことも楽しいことも分け合った仲間という意味です。それが私が行く理由です」

 コウノさんが所属する会社の約50人の作業員のうち、いま現場にいるのは約10人。大半は行くのを断ったのだろうとコウノさんは言う。「そのことを思うと、私も色々と考えます。また福島第1に行くと伝えた後の4日間はとても不安でした。特に夜には」

 すでに少なくとも19人の作業員が高いレベルの放射線を浴びて負傷している状況では、先行きの危険を完全に頭から追い出すのは難しい。友人たちからは、常に透過性が高いガンマ線に脅かされる中での、劣悪な作業環境の話も聞こえてくる。

「彼らは口には出して言いませんが、本音では全員が早く誰かに代わって欲しいんです」

 数日間休みなく働いて2〜3日の休むというシフトで、同僚たちと同じように、缶詰とエネルギーバーの食事を食べることになるだろう。

「お互いに話すんです。第2次世界大戦で徹底的に打ち負かされた日本は、今また灰燼(かいじん)に帰した。戦場は違うけれど、俺たちは現在の神風特攻隊なんだ、と」

 しかし第2次大戦当時とは違う点もある。米国はもはや倒すべき敵ではなく大切な友人だ。そして特攻隊員と違って、コウノさんは死にに行くつもりはない。それでも今回の任務には畏怖を覚えざるを得ない。

「今回の敵は当時とは違います。でもおそらく今回の方がずっと恐ろしい」とコウノさんは語った。(c)AFP/Kimiko de Freytas-Tamura
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2794086/7037762


52. 2011年4月05日 11:53:21: 5NTuSX1Ayg
東日本大震災:最後までみんな一緒 がれきから一家の遺体

東日本大震災で甚大な津波被害を受けた宮城県気仙沼市で、車椅子を使う息子や乳幼児らと一緒に車で避難しようとして行方不明になった家族がいる。一家5人は震災発生から20日後の先月31日、自宅近くのがれきの下から車ごと見つかった。遺族らは悲しみに打ちひしがれながらも「最後までみんな一緒にいたのは家族の絆の証し」と自らに言い聞かせている。

 亡くなったのは、気仙沼湾の海岸から約700メートルの同市幸町で美容室を営んでいた白幡南津子さん(60)と、長男で障害者の健治さん(36)、次女久美さん(33)、その長男天芯(てんしん)くん(2)と次男藍丸(らんまる)くん(4カ月)。

 地震直後、一家は協力して健治さんを軽乗用車に運び、子どもたちをおんぶしたりチャイルドシートに乗せて家を出た。車に乗りきれなかった南津子さんの夫守さん(67)と美容室で働いていた長女の小山美和さん(39)はオートバイで2人乗りして出発した。海と川に挟まれた路地で渋滞に遭い、動けずにいた時に津波が両方向から襲い、車とバイクは離れ離れになった。

 津波が引くと、辺りは高さ5メートル近いがれきに覆い尽くされていた。近くの高台から目撃した住民は「津波がいろんな角度から襲い、動けずにいた車や流された住宅が路地に挟まっていった」と証言。親類たちは「歩けない健治を車に残して逃げるような家族ではない」と言い切る。

 ◇「返事してくれ」
 仕事先で被災を免れた久美さんの夫竜次さん(39)や高台まで逃げ切った守さんらは「一緒にいるに違いない」と自宅周辺のがれきの山を捜し回った。「返事してくれ」。5人の名前を呼ぶ叫び声が連日、辺りに響いた。

 重機がやっと自宅近くまで入り、車や木片が除去され始めると、5人はやはりその下にいた。よそから流されてきた木造住宅の1階に車ごとはまり込んでいた。遺体の損傷は軽く、逃げた時のままの姿だった。

 守さんによると、健治さんは約10年前にスノーボードの事故で半身不随になったが、数年後から投てき競技に打ち込み、昨秋の全国障害者スポーツ大会では宮城県選手団主将も務めた。

 「健治は車で避難するしかなかった。もし車で逃げる人が少なければ渋滞は起きなかったかもしれないが、あのパニックの中では誰を責めることもできない」と守さんは話す。

 天芯くんと藍丸くんの姉日菜(ひな)さん(11)は小学校にいて無事だった。31日、全員生きて帰ってくると信じていた日菜さんに避難先で父竜次さんが声をかけた。「みんな見つかったよ」。しかし、向かった先は遺体安置所だった。「どうしてここなの?」。日菜さんはそう言って黙り込み、五つ並んだひつぎの前で泣き崩れたという。【丹野恒一】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110405k0000e040048000c.html


53. 2011年4月05日 12:03:46: 5NTuSX1Ayg
燃料の「崩壊熱」止まらず 原発、核分裂は制御 2011年4月4日11時23分

止まっているはずの原子炉と、使用済みの燃料棒が次々と熱を発し、対応に苦慮する日々が続いている。様々な放射性物質の放出も止まらない。なぜこうなってしまったのか。原子力発電所と、エネルギーを生み出す核分裂反応の仕組みにさかのぼっておさらいした。

■「臨界」とは
 原子力発電は、核燃料から出る熱で水を沸かして蒸気をつくり、蒸気で風車のようなタービンを回して発電機を動かす。

 蒸気で発電するのは火力発電と同じだが、核燃料を使うのか、石炭や天然ガス、石油を使うのかが違っている。

 普通の原子力発電は、核燃料に3%ほど含まれるウラン235の原子が核分裂を起こすときに出る大きな熱を使っている。1グラムのウラン235が出すエネルギーは、石炭なら3トン分、石油なら2千リットル分に匹敵する膨大なものだ。

 核分裂は、原子の中心にある原子核が分裂すること。原子核は、中性子と陽子という2種類の粒子からできている。

 ウラン235に、外からきた中性子がぶつかると、小さな原子核に分かれて新しい中性子と熱エネルギーを出す。飛び出した中性子は、さらに近くのウラン235の原子核にぶつかり、核分裂が次々と起きて、大きな熱エネルギーを生み出す。

 核分裂を繰り返し、熱を出し続ける状態を「臨界」といい、発電をしているときはこの状態が保たれている。核燃料は細長い棒状の形。核分裂の状態は、中性子を吸収しやすい材料で作られた制御棒を出し入れして調整している。

■炉で湯を沸かし、発電
 核分裂させて湯をわかす巨大な装置が原子炉。東京電力などが採用する沸騰水型の原子炉では、蒸気を管を通して隣にある建物に運びタービンを回して発電している。発電後の蒸気は、復水器という装置で海水を使って冷やして水に戻され、再び原子炉に運ばれ、この循環を繰り返している。

 発電に使う水は、蒸気を作るためだけではなく、原子炉のなかで中性子の速度を落とし、反応を効率よく進める役割も果たしている。核分裂で出る中性子は飛ぶ速度が速すぎて、そのままでは、うまく次の核分裂を起こせないからだ。

 「水がなければ中性子が減速されず、連続的な核分裂反応が起こることはない」と京都大原子炉実験所の宇根崎博信教授は話す。つまり、原子炉が水のない空だき状態なら連続した核分裂はまず起きないことになる。

 核燃料から出る熱は、核分裂によるものだけではない。

 ウラン235が核分裂すると、いろんな原子核にわかれ、100種ほどの核分裂生成物と呼ばれる物質ができる。ほとんどが不安定な放射性物質。安定な状態になるまで、ベータ線などの放射線を出しながら「崩壊」を繰り返し、熱を出し続ける。その熱は核分裂を止めた直後で臨界状態のときの数%。核分裂生成物を多く含む使用済み核燃料は、平常時でもプールに入れて数年間、水で冷やし続ける必要がある。

 崩壊する速度は生成物によって違い、量が半分になるまでの時間を示す「半減期」は、1秒以下から1千万年以上までさまざま。原発事故ではヨウ素131(半減期8日)とセシウム137(30年)の検出が目立つ。

 東京工業大の鈴木達也准教授(放射化学)は「半減期が短いとすぐ崩壊してなくなり、長すぎると検出しにくい。ヨウ素131とセシウム137は検出されやすい半減期で量も多い」と説明。この2種は人体に取り込まれやすく、健康被害も心配される。

■冷却水、循環せず
 原発では、放射性物質をしっかり閉じこめる必要がある。核燃料を覆う管、厚さ16センチほどある鋼鉄製の圧力容器、厚さ3センチほどの鋼鉄製の格納容器、約2メートルの厚さのコンクリート壁などが、多重の壁とされてきた。

 福島第一原発では、制御棒を使って原子炉を緊急停止させ、核分裂を繰り返す臨界状態は止められた。だが、核燃料の中では核分裂生成物の崩壊が続いて熱を出し続けている。これを止める手だてはなく、冷やす水を循環させなければならない。

 しかし、そのためのポンプなどが津波で動かなくなった。原子炉や使用済み燃料プールにある核燃料を冷やすことができず、放射性物質の放出が続く重大な局面が続いている。(本多昭彦、吉田晋、米山正寛)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104040105.html


54. 2011年4月05日 12:06:43: 5NTuSX1Ayg
原発事故処理作業員「ジャンパー」が助言 「状況熟慮し理性的に」
2011.4.5 11:26

原子力発電所で深刻な事故が起きると、高い放射線量が計測される場所に飛び込み素早く任務をこなす「ジャンパー」と呼ばれる男たちがいる。東京電力も今回の福島第1原発事故の処理作業に当たるジャンパーの募集を始めた。そんな折、1986年4月の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故(原子炉爆発)の処理作業に当たったジャンパーがロイター通信にその「地獄の体験」とこれから福島に向かうジャンパーたちへのアドバイスを語った。

チェルノブイリで23回出撃

 男性は、現在シンガポールの研究所に勤務するウクライナ系米国人の科学者、セルゲイ・ベリヤコフさん(55)=写真(ロイター)。ベリヤコフさんは家族の反対を押し切り、86年7月から8月にかけて40日間、事故後のチェルノブイリに滞在。この間、ジャンパーとして23回、現場に「出撃」し、「6回、(退却が遅れて)地獄(死)の入り口を見た」という。

 ジャンパーとは、跳びはねるように危険な場所から瞬間移動する能力を持つ者という意味でこう呼ばれている。チェルノブイリ原発事故では、約800人のジャンパーが動員された。東電は現在、原発技術者などをあっせんするバートレット・ニュークリア社(米マサチューセッツ州)を通じて、まず10人のジャンパーを募集。求めているのは原子力産業の経験者で、ロイター通信によると5000ドル(約42万円)の日当を保証しているとされる。

ベリヤコフさんは86年当時、ウクライナ大学の助教授だったが、陸軍で化学兵器の処理を学んだ予備役でもあったため「義務感から事故処理を志願した」。現場では、主に原子炉をコンクリートで覆って「石棺」にする作業に当たったが、放射線量を示す計測器の数値は恐怖そのもだったという。「被(ひ)曝(ばく)線量の上限は240ミリシーベルトに定められたが、誰も守れやしなかった。40日間ほぼ1日おきに作業してこの数値を守ろうとしたら、せいぜい1日2分ぐらいしか働けない。現実を無視したお題目だけの上限設定だった」

状況熟慮し理性的に考えよ

 東電は今回、事故現場での作業員の被曝線量限度を特例として100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げたが、チェルノブイリ原発事故では大多数のジャンパーがこの数字を大幅に上回る放射線を浴びていたとみられる。

 「数十人いた同じ作業班のメンバーで、知っているだけでも5人がその後10年以内に40歳を前にして死亡した。今、こうして自分が生きていられるのは神の恵みとしか思えない」とベリヤコフさんは振り返る。

 福島で活動することになるジャンパーたちへは「一歩一歩でいいから勇気を振り絞ることだ。そして勇気とは、自然に備わったものではない。状況を熟慮し、何を成すべきかを論理的に考えてこそ生まれる。臆病風やヒーローになろうとする思いも敵と心得るべし」とアドバイスする。

ベリヤコフさんは当時の日当については明かさなかったが、作業後、ソ連政府から18日間のインド旅行を贈られたという。同行したジャンパー全員にとって初めての海外旅行だった。

 「私はチェルノブイリでの40日間、プレッシャーを朝食代わりに“食べて”いた。これくらいの胆力がないならジャンパーは務まらない」

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110405/erp11040511300004-n1.htm


55. 2011年4月05日 12:47:20: 5NTuSX1Ayg
水産庁、検査強化 「魚の体内で濃縮せぬ」の見解再検討
2011年4月5日12時23分

福島第一原発から約70キロ南にある茨城県北茨城市沖で採ったイカナゴ(コウナゴ)から高濃度の放射性ヨウ素が検出されたことを受け、水産庁は5日、水産物の放射性物質検査を強化することを決めた。茨城県のほか、千葉、神奈川両県と東京都で、品目を広げて5日から1日おきに調べる。

 これまで茨城県内では各漁協が任意で検査してきた。水産庁は5日から茨城県と連携し、水揚げの多い那珂湊漁港を中心に、イカナゴのほかイワシやヒラメなど多くの魚種で検査する。他都県分についても水産総合研究センター(横浜市)で分析を補助する。

 放射性物質の影響をより受けやすいとされるワカメなどの海藻は、漁期ではないことから当面見送り、魚介類を優先して調べる。同庁は「茨城県沖では現在、漁業は実施されていない」としている。

 水産庁は「放射性物質は魚介類の体内では濃縮されない」としてきた。しかし高濃度で検出されたことから、専門家に再度分析を依頼することも決めた。魚介類についてヨウ素の基準がないため、鹿野道彦農林水産相は5日、食品安全委員会に設定を求める考えを示した。

http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201104050195.html


56. 2011年4月05日 12:49:12: 5NTuSX1Ayg
米原子力空母ジョージ・ワシントン、佐世保へ初入港
2011年4月5日10時18分

米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が5日、長崎県佐世保市の佐世保港に入った。入港の理由は「人員の交代や部品調達のため」という。佐世保への原子力空母入港は2年ぶり12回目。GWは初めて。

 GWは配備先の米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)で定期メンテナンス中だったが、3月21日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた「予防措置」として横須賀港を離れ、四国沖など日本近海を航行しながらメンテナンスを続けていた。

 GWは警備にあたる海上保安庁の巡視船を伴って入港、午前7時半ごろ指定の停泊地に到着。福島第一原発から放射性物質が漏れ続けている中での入港に、佐世保市などの労組や平和団体は「住民感情を逆なでするものだ」と反発、港近くで「原子力空母は出て行け」と抗議行動をした。

 佐世保出港は当初5日夕の予定だったが、6日午前に延長された。(市川雄輝)

http://www.asahi.com/national/update/0405/SEB201104050002.html


57. 2011年4月05日 12:50:23: 5NTuSX1Ayg
米原子力空母、近く撤収 地震から1カ月がめど
2011年4月5日8時9分

東日本大震災の被災地支援のため、三陸沖に展開していた米原子力空母ロナルド・レーガンが4月上旬にも撤収することがわかった。日本政府関係者によると、米側は「地震発生から1カ月」がめどと想定し、空母撤収の準備に入る方針だという。

 空母は震災発生直後の3月13日朝に宮城県沖に到着。米軍の「トモダチ作戦」の主力として、捜索活動やヘリでの支援物資輸送の海上拠点となっていた。

 米軍の支援態勢は4日現在で総員約1万4千人、艦艇10隻、航空機約110機。今後は、原発事故対応やインフラ復旧に支援活動の重点を移し、艦艇の派遣規模は順次縮小する。

 北沢俊美防衛相は4日、空母を訪問し、約2千人の乗組員を前に「今ほど米国が同盟国であったことを頼もしく、誇りに思う時はない」と謝意を表明した。

 また、北沢氏は「米国の迅速かつ力強い支援は、半世紀にわたる日米同盟により、両国が培ってきた絆の証しだ」との菅直人首相のメッセージも代読した。

http://www.asahi.com/international/update/0404/TKY201104040465.html


58. 2011年4月05日 12:51:40: 5NTuSX1Ayg
「自粛」「不謹慎」同調圧力に警鐘 識者ら
2011年4月5日11時5分

歴史的な災厄に直面する日本社会に今、「正しさ」を錦の御旗に掲げた同調圧力が働き始めてはいないか。識者たちから、そのような懸念が聞こえ始めている。オールジャパン的な体制が必要視される状況にあって、「団結」の内実を問おうとする視点だ。

 「私は『自粛』『不謹慎』反対運動を立ち上げることにしよう」。ジャーナリストの佐々木俊尚は週刊ポスト4月1日号に、そう記した。

 ある音楽公演に「不謹慎だ」「節電しろ」と批判が相次いだことを紹介。「節電は必要だが、我々は普通に経済活動をし、日常生活を送ればいいのだ」と述べたうえで、こう警鐘を鳴らした。「『人がつながって一致団結する』ということと、『圧力をかける空気をつくりだす』という行為は表裏一体で、容易にダークサイドに転ぶ」

 フランス現代思想が専門の内田樹も同誌で、「『この非常時に、そんなふるまいが許されるか』という恫喝(どうかつ)から『非国民』という名指しまではわずかの距離しかない」と述べた。

 作家の高橋源一郎は3月下旬、ツイッターで「祝辞 『正しさ』について」と題する連続ツイートをした(http://togetter.com/li/114133)。

 震災を前に「なにかをしなければならないのだけれど、なにをしていいのかわからない」と訴える学生に、「『正しさ』への同調圧力」に押しつぶされないように、と助言する。悲劇を前に連帯や希望を語ることは「正しい」。しかし「社会の全員が同じ感情を共有しているわけでは」ないのだよ、と。

 「自分にとって大きな負担となる金額」を寄付する意思を明かしつつ、それも「正しいから」ではなく「ただ『時期』が来たから」するのだと、正月に還暦を迎えた作家は記した。

 「気をつけて」と、高橋はツイートで次世代に呼びかけている。「『不正』への抵抗は、じつは簡単です。けれど、『正しさ』に抵抗することは、ひどく難しいのです」(塩倉裕)

http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201104050161.html


59. 2011年4月05日 13:03:02: 5NTuSX1Ayg
米の放射能人体実験 次々崩れた機密の壁

http://homepage.mac.com/ehara_gen/jealous_gay/plutonium_experiment.html


60. 2011年4月05日 13:44:49: 5NTuSX1Ayg
日本経済メルトダウンの危機  by 大前研一 家計と個人消費の現状

http://www.youtube.com/watch?v=vDtbsQXrqAE


61. 2011年4月05日 15:02:02: 5NTuSX1Ayg
福島第1原発、汚染水流出付近で最大750万倍のヨウ素
2011.4.5 13:18
 東京電力は5日、東日本大震災による福島第1原子力発電所事故で、2号機タービン建屋からとみられる水が流出している付近の海の放射性ヨウ素の濃度が4日午前9時段階で、1立方センチメートルあたり20万ベクレルだったと発表した。法令基準濃度の500万倍にあたる。

 東電はまた、同じ場所での2日、3日段階での濃度についても発表。2日は30万ベクレル(法令濃度の750万倍)、3日は7万9千ベクレル(同200万倍)だった。

 東電は2日に採取した流出汚染水の分析に着手した段階で、流出先付近の海の汚染のレベルについて「法令基準の1千万倍程度」と説明していた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst11040513190032-n1.htm


62. 2011年4月05日 15:21:58: 5NTuSX1Ayg
東日本大震災 福島第一原発元モニターからの証言 Reported by MIKE-T

http://www.youtube.com/watch?v=EcF_75slgwk


63. 2011年4月05日 15:29:39: 5NTuSX1Ayg
流された乳牛14頭、宮城農高に帰ってきた!

東日本大震災の津波で校舎が破壊された宮城県名取市の県立宮城農業高校で、津波にさらわれた実習用の乳牛34頭のうち14頭が生き延びて戻ってきた。

 生存をあきらめていた学校関係者は「よく生きていてくれた」と喜び、牛とともに学校の再生を誓っている。

 地震発生の3月11日、同高実習助手の渥美勇人さん(36)は牛舎で生徒約10人と実習していた。津波の警報を受けて生徒といったん校舎に避難したが、「牛を助けなければ」と引き返した。だが、全頭を避難させることはできない。「せめて逃げてくれ」との思いで牛の首輪を外した。牛舎近くの高台のやぐらに避難した渥美さんは、牛たちが濁流にのまれ、苦しそうに顔だけを出してもがく姿を見た。「生きてくれ」と祈ることしかできなかった。

 ところが、この日の晩のうちに5、6頭が高台まで帰ってきた。さらに2日後には、数頭がけがを負いながらも戻った。「よく戻ってきてくれた」。渥美さんが1頭1頭抱きしめると顔をなめてくれ、胸がいっぱいになった。流されたのか学校から約5キロ離れた場所でも牛が見つかり、近所の人がえさや水を与えて面倒をみてくれていた。 (2011年4月5日14時01分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110405-OYT1T00500.htm


64. 2011年4月05日 15:30:40: 5NTuSX1Ayg
低濃度汚染水、海への放出続く…計2830トン

東京電力は5日も、低濃度の放射性物質を含む汚染水の海への放水を続けている。

 放水量は同日午前9時現在で計2830トンになった。

 一方、2号機取水口付近からの高濃度汚染水の流出も続いており、流出経路とみられる電源ケーブル用トンネル周囲の地中に止水効果のある凝固剤の注入を行う。海への放水は、4号機南側にある集中廃棄物処理施設で4日午後7時過ぎから始まり、10台のポンプを使って1時間当たり約200トンを排出。たまっている約1万トンのうち2800トンの放水を終え、6日夜には作業を完了する見込みだ。

(2011年4月5日12時40分 読売新聞)


65. 2011年4月05日 15:42:15: 5NTuSX1Ayg
生活保護200万人に迫る 1952年度以来の水準

生活保護の受給者数が200万人に迫った。厚生労働省が5日に公表した今年1月の受給者数は199万8975人。毎月の平均で204万人を超えた1952年度以来の水準となった。東日本大震災の影響もあり、200万人突破は確実な状況だ。

 厚労省によると、1月の受給者は前月より9398人増加。2010年1月と比べると、17万1338人増えた。統計を取り始めた51年度以降、200万人を超えたのは、51、52の両年度しかない。

 1月に生活保護を受けた世帯数は144万1767世帯。前月より6612世帯増え、過去最高を更新し続けている。全体の4割は、高齢者世帯が占める。

 一方、増加が目立つのは現役世代だ。金融危機後の09年1月と比べると、「高齢者」「母子」などの世帯が1.2倍程度。これに対し、「その他」世帯は約1.9倍と突出する。「その他」の世帯は全体の2割弱を占め、職を失った現役世代が多く含まれる。

 東日本大震災でも、多くの被災者が生活基盤を失った。厚労省の担当者は「津波で生活基盤を根こそぎ失った人も多く、少なからず生活保護が増える影響はある」とみて、実態把握を進める考えだ。
http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201104050264.html


66. 2011年4月05日 18:34:59: 5NTuSX1Ayg
欧州、放射性物質の拡散予測 気象当局、福島原発事故で
2011年4月5日 18時17分

 【ベルリン共同】ドイツや英国、フランス、オーストリアなどの気象当局や原子力当局が、福島第1原発から放出された放射性物質の拡散状況を独自に予測、ホームページ上で公開し、注目を集めている。

 こうした予測の背景には、1986年に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で放射性物質が欧州に飛来し、飲料水や野菜などが汚染されたことがある。

 国際原子力機関(IAEA)からの要請を受け、日本の気象庁も放射性物質の拡散予測を行っているが「仮定の数値のため、予測精度が低い」として非公表にしてきたのとは対照的。インターネット上では「日本政府は頼りにできない。貴重な情報源だ」などと評価する声が多い。

 ドイツ気象庁は、時間の経過とともに放射性物質が拡散する範囲などを予測、日本を中心とした東アジアの地図上で色分けして示している。国際機関から入手したデータなどを基にしている。

 ただ、予測結果は「実際に放射性物質が放出される濃度を示すものではない」と強調。ある一定の気象条件下で「放射性物質が拡散し、薄まるイメージを示したもの」と指摘している。

 ノルウェーやフィンランドでも拡散予測が行われ、公開されている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040501000732.html


67. 2011年4月05日 18:38:16: 5NTuSX1Ayg
1号機なお200度以上 2号機水漏れ 原子炉冷却難航

2011年4月5日12時53分
東日本大震災で被害を受けた福島第一原子力発電所の炉心を冷やし安全停止するための作業が難航している。1号機は密閉性が残っているためか原子炉の温度が高く、注水量を調整しながら制御するしかない状況だ。炉が損傷したとみられる2号機では、高濃度の放射能汚染水の流出が止まらない。流出防止に向けた地盤改良工事を5日午後、始める。

 第一原発の6基の原子炉のうち、1〜3号機は地震発生時には運転中だった。原子炉内の温度が100度未満になると炉が安定して停止した状態である「冷温停止」になるが、東電は当面、この冷温停止状態にすることを目指している。このため炉内に消火用の配管などから大量の水を入れ続けている。

 地震後、1〜3号機の原子炉圧力容器内の温度はいったん300〜400度まで達した。地震で計測機器も被害を受けたため、どこまで正確な数値かは確認できていないが、5日午前6時現在、2号機は原子炉圧力容器上部で142度、3号機は85度(底部は114度)という値になっている。

 しかし1号機はなかなか温度が下がらず、3月23日にも400度を示した。その後は次第に下がりつつあるが、5日午前6時現在で、234度と依然として高い状態が続いている。

 東京電力では「1号機だけが高温の理由はよくわからない。3号機は温度も下がっているが、圧力容器の圧力も大気圧とほぼ同じまで下がっている。炉内の蒸気が外に漏れている可能性も否定できない」という。

 2、3号機は圧力容器につながる配管などが壊れて外部とつながり、圧力の逃げ場が生じている可能性がある。これが結果として、水の注入を促し、温度を下げているとの見方もある。あふれた水は敷地外に漏れている。特に格納容器が破損した2号機からは高濃度の放射能汚染水が出ていると見られている。

一方で1号機は、圧力容器内の圧力が5日午前6時現在で3〜6気圧という値を示しており、一定程度密閉性が保たれているようだ。

 1号機の圧力容器内の温度を下げるためには、注水して燃料を水で冷やすほかない。しかし、高温の状態の中に水を入れると、熱で蒸気が発生して内部の圧力を高めてしまう。実際に3月23日に水の量を毎時2トンから18トンに増やしたところ圧力が高まった。水素や水蒸気爆発につながる恐れもあるため、現在6トンまで水を減らしている。

 圧力容器の底部の温度は115度と上部が200度を超えているのと比べると低い。注入している水が下部から入っているためで、上部は燃料が露出して破損し温度が高いとみられる。

 5日午前現在、2号機からの高濃度の放射能汚染水の海への流出が止まっていない。同日午後から、汚染水がたまっている穴の下に敷き詰められた砕石の部分に、ガラスや陶磁器の接着剤などの成分に使われる硬化剤を入れる工事を始める。

 また、高濃度の放射能汚染水を収容する場所をつくるために、4日夜に始まった比較的汚染度の低い水の海への放出は5日も続けられている。5、6号機の建屋周辺の地下水は5日に300トンを海に放出、放射性廃棄物処理施設にたまった水は約4800トンを出す予定だ。

 さらに、タービン建屋で復旧作業をするための障害になっている、地下の高濃度の放射能汚染水のたまり水を復水器に入れなければならない。このため、復水器にたまっている水を復水貯蔵タンクに移す作業が5日も1、2号機で続けられている。3号機でも5日に始める予定だ。

http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201104050214.html


68. 2011年4月05日 20:50:20: 5NTuSX1Ayg
核実験――機密にされた軍の文書館
フランスが決して告白しようとしなかったこと
http://www.antiatom.org/GSKY/jp/Rcrd/Politics/-99/98_franceexperiment-BIKINIDAY.html

69. 2011年4月05日 20:52:48: 5NTuSX1Ayg
フランス初の核実験から50年、今なお続く被爆者の苦しみ
2010年02月13日 17:03 発信地:ヴァルデシー/フランス
http://www.afpbb.com/article/politics/2694425/5315677

70. 2011年4月05日 21:15:33: 5NTuSX1Ayg
Full meltdown in full swing? Japan maximum nuclear alert

RT talks to Professor Christopher Busby, of the European Committee on Radiation Risks.

http://www.youtube.com/watch?v=MognnB0g56Y


71. 2011年4月05日 21:18:44: 5NTuSX1Ayg
417,000 cancers forecast for Fukushima 200 km contamination zone by 2061

Scientific Secretary of the European Committee on Radiation Risk (ECRR), Professor Chris Busby, has released calculations of the cancer incidence to be expected in fallout areas of Japan.

http://www.llrc.org/indexpage.htm

http://www.llrc.org/fukushima/fukushimariskcalc.pdf


72. 2011年4月05日 22:36:46: 5NTuSX1Ayg
放射性物質の拡散予測を公表 気象庁HP

2011年4月5日20時51分
福島第一原発の事故で、気象庁は5日、国際原子力機関(IAEA)の要望を受けて提供していた放射性物質の拡散予測の資料をホームページ(HP)で公開した。

 枝野幸男官房長官が4日、公表を促していた。仮の放出量に基づいた予測で、実際の汚染状況を反映していない。放射性物質の実際の放出量などが不明なため、IAEAが放出量を仮に「1ベクレル」、放出する高度を「標高20メートル〜500メートル」などと仮定。今後72時間でどの程度飛散するかなどを、同庁が風向きなどのデータを加味して予測している。

 地球規模の分布を予測しているため、予測範囲を100キロ四方と大きく区切っており、同庁は「国内の対策には役に立たないので公表していなかった」としている。色分けなどはしていないという。

 1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故後、IAEAを支援しようと世界気象機関(WMO)が定めた枠組みで同庁が97年から予測の態勢を整えていたが、運用したのは今回が初めて。今回、IAEAやアジアなどの各国に提供していた。

 公表したのは、地上から標高500メートルまでの大気中の放射性物質の濃度分布や、地上への降下量などの予測図。同庁のHP(http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/kokusai_eer.html)で閲覧できる。
http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201104050511.html


73. 2011年4月05日 22:42:11: 5NTuSX1Ayg
震災発生時の様子生々と 福島原発で作業の男性

先月11日の震災発生当時、福島第1原発4号機内で作業中だった山田町出身の男性(66)が現在、町内の避難所に身を寄せている。原発が壊れそうなほどの揺れ、近くには炉心―。恐怖と隣り合わせの中、必死で避難した当時を振り返った。

 男性は東京電力の孫請け企業に当たる設備会社の職員で昨年11月から、同原発内の作業員として「シュラウド」と呼ばれる機器の取り換え工事に当たっていた。東京電力のホームページによると、シュラウドは原子炉圧力容器内部にある筒状の構造物で、燃料集合体や制御棒などを覆っている。

 地震発生時、男性は4号機5階の使用済み核燃料プールがすぐそばに見える場所でクレーンに乗り作業中。「燃料プールが落下するんじゃないか」というほどの激しい揺れだった。

 揺れが収まると、原発内は停電。床面には燃料プールからあふれた水がこぼれていた。クレーンから降りた男性は、その水を避けるように1階へ駆け降りた。施設を出て海側を見ると大きな津波が迫っている。男性は後ろを振り向かず、全速力で高台にある現場事務所へ駆け込んだ。

 男性は全国各地の原発で作業経験を持ち、地震に強いという原発へのイメージもあり「大きな被害はでないんじゃないか」と考えていた。しかし、あまりの揺れと津波で「1〜3号機は壊れたかもしれない」との予感もあった。

 事務所から近くの避難所に移ると、ラジオからは水蒸気爆発など原発の危機的内容が報じられていた。放射線の影響を調査するスクリーニングで被ばくしていないことが分かったが、二度と原発へ戻ることはなかった。

 福島県内で避難所暮らしを続けていた3月29日、青森県の親戚が車で迎えに来て、30日に実家のある山田町入り。今は町内で避難所生活を続けている。

 男性は「福島県民も大変困っている。早く収束してほしい」。原発の行く末を案じる毎日だ。(2011/04/05)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110405_15


74. 2011年4月06日 00:09:06: 5NTuSX1Ayg
年間の被曝限度量、引き上げを検討 原子力安全委

2011年4月5日22時21分
原子力安全委員会は5日、放射線量の高い地域の住民の年間被曝(ひばく)限度量について、現在の1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げるべきか検討を始めた。放射線の放出が長引き、「長く生活する観点で考えないといけない」とし、現実路線への見直しを検討する。

 会見した代谷誠治委員は「防災対策での退避は通常、短期間を想定している」と指摘。すでに数週間に及ぶ退避や避難の考え方について、政府から見直しを検討するよう相談されていることを明らかにした。 原発から半径30キロ圏外の福島県浪江町の観測地点で放射線量の積算値が上昇している。先月23日から今月3日までの積算値は10.3ミリシーベルトになった。日本では人が年間に受ける被曝限度量は現在、一律1ミリシーベルト。国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告では、緊急事故後の復旧時は1〜20ミリシーベルトを目標としている。

http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201104050616.html?ref=rss


75. 2011年4月06日 08:05:10: 5NTuSX1Ayg
原子力安全・保安院:経産省から分離…新たな規制機関へ

東京電力の福島第1原発での事故を受け、政府は5日、経済産業省の外局である原子力安全・保安院を同省から切り離し、内閣府の原子力安全委員会と統合させて新たな規制機関を設置する方向で検討に入った。新たな規制機関は、原発を推進する立場の経産省とは完全に分離し、米国の原子力規制委員会(NRC)のような強い権限を持った専門家集団としたい考えだ。【三沢耕平】

 ◇安全委と統合、原子力規制強化
 実現すれば、1978年の安全委設置、01年の保安院設置に続く、原子力安全体制の抜本的な見直し。

 現行制度では、安全委が原子炉の安全審査や事故時の政府に対する助言を行い、保安院は各原子力施設に保安検査官を配置して事業者を監督する。しかし、今回の事故では、保安院に「東電の事故対応を適切に監督できなかった」、安全委にも「政府に対する助言機能を十分に発揮できなかった」との批判がある。

 保安院は原発を推進する側の経産省(資源エネルギー庁)の外局にあたり、人事交流もある。このため、「推進と規制が厳密に分かれていない状況では、適正な監視はできない」との批判もあった。また、保安院は地方の検査官や事務職も含めて約790人の職員を抱えるが、大学院などで原子力工学を学んだ人材がそろう電力会社や原発メーカーに比べれば層が薄い。「電力会社から専門知識を学ぶ検査官もおり、教え子が教師を監督するようなもの」(経産省幹部)との指摘もあった。

 一方、安全委は国家行政組織法8条に基づいて設置される審議会と同等の位置付け。原子力に精通した委員5人とスタッフ約100人がいる。

 米国では、原子力規制を担う目的で74年にNRCを設置。法律で政権や他省庁などからの独立性が確保され、約4000人が勤務。このため政府内では、NRCにならって国家行政組織法3条に基づく公正取引委員会のような強い権限を持つ規制機関にする案を軸に検討が進む見通しだ。

 原発の安全規制を巡っては、菅直人首相が先月30日、首相官邸で会談した社民党の福島瑞穂党首から保安院の分離を要請された際に「今後、議論になる」との見方を示した。

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110406k0000m040179000c.html


76. 2011年4月06日 08:06:28: 5NTuSX1Ayg
放射性物質:工業製品も風評被害…福島県検査に業者が殺到

福島第1原子力発電所事故の影響で、自動車部品やかばんなど工業製品までも敬遠され、福島県内の製造業者らは風評被害に苦しんでいる。県が4日から始めた工業製品の放射性物質汚染を調べるスクリーニング検査には、県内の業者から予約が殺到。製品1万個の検査を要望する業者や、取引先から「安全証明書がなければ契約を打ち切る」と通告された業者もいる。県職員からは「工場内で作った製品に汚染の心配はないのに」と過剰反応を疑問視する声もある。【内橋寿明】

 ◇職員困惑「心配ないのに」
 工業製品の検査は、県内企業からの強い要望を受けて県が独自に実施を決めた。検査場は郡山市の工業団地にある工業製品の試験研究機関・県ハイテクプラザ。精密機器を持ち込んだ県南部の業者は「証明書の添付を顧客から求められた」と頭を抱え、「次の検査日はいつになりますか」と切羽詰まった様子で県の担当者に質問していた。

 製品1万個の検査を要望した医療機器メーカーは、取引先に全数検査を求められた。あるかばん製造業者も大手百貨店から「今後は安全が確認できなければ購入しない」と通告されたという。家内工業で手作り製品を出荷してきたが「国や東京電力がかばんまで補償してくれるとは思えない。大口の顧客を失えば倒産するしかない」と嘆く。

 県によると、4、5日だけで予約は既に100件を超え、電話による問い合わせは約400件に上る。検査に持ち込まれるのは注射器などの医療機器、自動車のメーターやエンジン部品、掃除機や着物などさまざまだ。

 だが、測定器は国から借りた1台だけで、検査できるのは1日数社。1社あたり5品と制限したため、繰り返し検査を希望する業者も多く、検査終了のめどは立たない。

 検査責任者の大越正弘・主任専門研究員は「製品に放射性物質がしみ込むことはなく、人体に影響があるとは考えられない。屋内で作った製品まで検査する必要があるのか」と疑問を投げかける。県によると、県内には約9000の製造業者があり、出荷額は年間約5兆円で東北地方最大。大越さんは「風評被害が続けば損害額は計り知れない」と表情を曇らせる。

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110406k0000m040165000c.html


77. 2011年4月06日 08:13:14: 5NTuSX1Ayg
原発80キロ圏、上空から放射線量測定に米国協力 文科省
2011.4.5 22:37
 文部科学省は5日、米エネルギー省と共同で福島第1原発から半径80キロ圏の放射線量などを上空から測定すると発表した。原発事故を受けた周辺環境の調査で、外国の協力を受けるのは初めて。

 専用機器を備えた小型機とヘリコプターが高度約150〜300メートルから測定。避難や屋内退避区域を設定するデータとして活用するという。エネルギー省はこれまで原発周辺の放射線量を独自に観測、公表している。

 米軍からは放射線管理などの専門部隊が既に来日しており、緊急の放射性物質の除染作業などに備えている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst11040522380064-n1.htm


78. 2011年4月06日 08:15:15: 5NTuSX1Ayg
茨城“すべての漁を見合わせ”
4月6日 5時30分

茨城県北茨城市沖で、4日にとれたコウナゴから、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたことを受けて、茨城県内のほとんどの漁協では当分の間、すべての漁を見合わせるとしています。

茨城県によりますと、4日、北茨城市沖4キロの海で、放射性物質の量を調査するためにとった「コウナゴ」から、国の暫定基準値の1キログラム当たり500ベクレルを上回る、526ベクレルの放射性セシウムが検出されました。これを受けて、県内の合わせて13の漁協と支所で作る「茨城沿海地区漁業協同組合連合会」が対応を話し合った結果、すべての漁協と支所では、当分の間、コウナゴ漁の中止を決めました。そのほかの漁については、各漁協の判断に任せることになりました。これについてNHKが各漁協などに取材したところ、▽仲買人や小売店に取り引きしてもらえない、▽魚の値段が安くなり、漁をすればするほど燃料費がかさんで赤字になってしまう、などの理由で、ほとんどの漁協が、すべての漁を当分の間、見合わせるとしています。茨城沿海地区漁業協同組合連合会の小野勲代表は「この状況が続けば、漁師にとっては死活問題だ。汚染された海では漁はできないので一刻も早く対策をとってほしい」と話しています。コウナゴから国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたことについて、海洋環境学が専門の東京海洋大学の石丸隆教授は「原発から流れ出た汚染された水は、これまでは、すぐに拡散すると考えられてきたが、実際には比較的高い濃度を保ったまま南に流れ、付近のコウナゴに放射性物質が蓄積したと考えられる。現在行われている調査だけでは汚染状況は正確につかめないので、水質を調べるポイントを増やすとともに、魚だけでなく、貝や海藻など多くの生物でモニタリングを進めるべきだ。そして、得られた情報を素早く公表することで、漁業者だけでなく、消費者の安心につなげられるのではないか」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110406/k10015124311000.html


79. 2011年4月06日 08:41:37: 5NTuSX1Ayg
原発ジプシー

「ジプシーのような浮き草のような生活を始めて2年目のこと、佐賀県にある玄海原子力発電所で働いている時に、原子炉の炉心部に入ることになった。」

http://www.janjanblog.com/archives/27114


80. 2011年4月06日 08:44:59: 5NTuSX1Ayg
上記の続編
http://www.janjanblog.com/archives/27477

81. 2011年4月06日 08:47:32: 5NTuSX1Ayg
【佐藤優の眼光紙背】このままだと日本は「原子力犯罪国家」の烙印を押される
2011年04月05日16時00分
http://news.livedoor.com/article/detail/5468191/

82. 2011年4月06日 08:56:47: 5NTuSX1Ayg
福島原発事故の現状について 小出裕章先生(京都大学原子炉実験所)に聞く
再臨界の可能性 ---2011/4/5/火
http://www.youtube.com/watch?v=JT2YkREVTNA
http://www.youtube.com/watch?v=hiK0dXsENkY&feature=channel_video_title

83. 2011年4月06日 09:07:30: 5NTuSX1Ayg
姿見えぬ原子力安全委 事故時の助言役、果たせず 2011年4月5日12時16分
http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201104050218.html

原子力の安全確保の基本方針を決める原子力安全委員会の存在が、揺らいでいる。事故時には専門家の立場から政府や事業者に助言をする役割も担うことになっているが、福島第一原発の対応では本来の使命を十分に果たせていない。未曽有の大事故に、能力の限界を指摘する声も内部から上がっている。

 安全委は内閣府に置かれた、省庁から独立した機関。作業員2人が死亡、住民ら約660人が被曝(ひばく)した核燃料施設JCOの臨界事故(1999年)の反省から、直接事業者を規制する原子力安全・保安院が経済産業省の中に設けられ、その保安院の安全規制を監視するお目付け役として、独立色を強めたはずだった。

 安全委の委員は、原子力や放射線などの専門家5人。約100人の職員が事務局として支える。ふだんは安全審査や原子力防災の指針を定めるなどの仕事をしているが、今回のような事故時には、緊急に専門家集団を設けて首相に技術的助言をすることが原子力災害対策特別措置法で決まっている。

 だが、安全委は当初沈黙を続けた。住民の被曝や汚染の広がりの予測に役立つ放射能拡散の試算もなかなか公表しなかった。

 班目(まだらめ)春樹委員長が初めて会見したのは、地震発生から12日後の3月23日。「助言機関として黒衣に徹してきた」と釈明した。2号機の建屋外で高濃度の放射能汚染水が見つかった28日の会見では、「どんな形で処理できるか知識を持ち合わせていない。保安院で指導してほしい」と自らの役割を否定するような発言も飛び出した。

 安全委は事故発生当日、専門家集団を招集するとともに、現地へ職員を派遣した。官邸や保安院、東電にも連絡係を置いて情報を集めてきた。だが、委員の一人は「今の安全委では人手が足りない」と漏らす。

代谷(しろや)誠治委員は「原子炉の圧力などの重要なデータが時々刻々で入ってこない」と打ち明ける。4月1日に始まった原発敷地内での飛散防止剤散布も「漏れ伝わってきた程度」といらだちを隠さない。

 JCO事故の際に陣頭指揮を執った安全委員経験者らからは「今回は安全委の顔がみえない」「技術的側面の支援をしていない」との批判まで出ている。

 政府内でも存在感は薄れていくばかり。菅直人首相は3月16日から29日にかけて原子力などの専門家6人を内閣官房参与に次々と起用。4月1日には放射線医学の専門家を首相官邸に招いて意見交換した。その一方で、政府は保安院の院長や審議官の経験者を安全委事務局に送り込み、てこ入れを図り始めた。

 安全委は4日に開いた定例会で、地震後初めて保安院から事故の正式な報告を受けた。報告内容はすでに入手済みの情報ばかり。班目委員長は「保安院とのコミュニケーションが足りないと思っていた。今回の報告が改善の一歩になれば、というのが本音だ」と話した。


84. 2011年4月06日 09:15:41: 5NTuSX1Ayg
放射性物質拡散予測、またはシミュレーションの解釈を間違えるとデマのもと
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1302031557

図を見るといかにも関東以西の太平洋側には、九州に至るまで放射性物質が大量に拡散したような印象を受けます。

このドイツ気象庁の予測を取り上げて、「こんなに放射性物質が広がっている」という主張がネット上に多く見られました。不安に思ったかたも多いようです。

しかし、これはまったくの誤りです。実際、各地の放射線のレベルは毎日発表されており、東京では完全に平常時の値になっていますから、この説明は何かおかしいと気づくべきでしょう。

では、この図は何を表しているのか。幸い、元のドイツ気象庁のウェブサイトを日本語に翻訳しているかたがおられます。未読のかたは、以下の山本堪さんのサイトをどうぞ。

http://www.witheyesclosed.net/post/4169481471/dwd0329

これによれば、この図は「発電所からの仮想上の放出が天候条件によってどのように分布し希釈化されていくのか」を予測したものです。どうやら、朝6時に放射性物質が放出されたとすれば、今後どのように広がるかという予測になっているようです。読売新聞の説明では単に「原発からの放出量は不明とした上で」と書かれていて、これでは放出そのものはあったかのように勘違いしてしまいますが、そうではなく、「放出があったと仮定」なのですね。
ですから、これは現実の放射性物質の分布を表したものではありません。現実には放射線レベルは下がってきています。

kamimariさんというかたから、実際にドイツ気象庁に問い合わせたというコメントをいただきました(4/5 11:11)
....................
私も少し前にある雑誌記者の図のみのツイートが拡散されているのを見て、ドイツ気象庁にメールして確かめました。翌朝にはご説明の通りの内容の返事をしていただきました。シミュレーションという言葉の意味を勘違いしている方が多いんだと思います。
......................

ドイツ気象庁は「仮に放射性物質が放出されたとすれば、その後どうなるか」を知りたいからこの計算をしたわけです。

もうひとつ、この図で注意したいのは、色で表されている濃度が対数表示であることです。色が一段階変わるごとに濃度がひと桁(ひと桁の半分とかかもしれませんが)ずつ変わる、つまり、色が薄くなると、その色で表現されている濃度は濃度は急激に小さくなるわけです。

こういう対数表示は、濃度が低いところを詳細に見るには適していますが、一方で、一見すると実際よりもはるかにたくさんの放射性物質が拡散しているように思わせてしまいかねないという問題もあります。実際には中程度の色の部分でも「非常に薄まっている(considerably diluted)のです


さて、気象庁の予測シミュレーションの結果も公表されました
詳しくは説明を読んでいただきたいのですが、これはドイツ気象庁の計算と同様に「仮に放射性物質が放出されたとしたら」という仮定のもとでの計算です。説明によるとIAEAの要請は「72時間にわたって1ベクレルの放射性物質が放出される」という仮定で計算することだそうです。たとえば、計算例として挙げられている

http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/EER/eer_sample.pdf

を見ると、4/2の12時(たぶん世界標準時・・かな)から72時間にわたって放出が続いた場合が示されています。もちろん、これは現実に福島の原発から放出されているという意味ではありません。


85. 2011年4月06日 09:33:26: 5NTuSX1Ayg
内部被曝という問題をどう考えるのか、矢ヶ崎克馬先生との対話
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/9c98824df0ad8a411720bd9b712bae34

86. 2011年4月06日 09:38:55: 5NTuSX1Ayg
闇の声:2011/04/06(水) 08:55:24.73 ID:G+hbsqF7
今、ブラックジャーナルの連中と誰かが一緒になって東電管理職以上の家族動静を
探っているよ・・・既にかなりの数が海外に逃げている。
当然役員クラスは相当数逃げているらしいな。
これを公表したらどうなるか、公表しない為には幾ら包んでくれますかとその様な話になるんだろう。
これはある筋から聞いたんだが、東電は社員も知らない役員専用の海外避難所があってリゾート地のホテルらしい・・・面白いのはオフを狙って場所を選ぶ。
バカンスシーズンは避けるらしい。
その方が目立たないからだ・・・また、ハワイのプライベートビーチを他人名義で借りてそこにも逃げているとか。
地震直後に逃げたのが相当いて、これを公表されると国民の怒りが大爆発するだろうし社内の士気も失せてしまう・・・それをやったって事だな。
東電は最初それほどの大事になるとは思っていなかったから、一週間逃げていれば何も無かった事になる・・・
地震直後はそう踏んでいただから12日に関空から韓国に逃げてそこからトランジットでそれぞれの地に向かったとか。
しかしそれが長期化し・・・隠し通す事は出来なくなりつつある。


87. 2011年4月06日 10:10:17: 5NTuSX1Ayg
安全委、「電源喪失は考慮不要」 原発対策遅れの原因か
2011年4月6日 09時56分

東京電力福島第1原発では、地震後に外部電源が切れ非常用電源も起動しない状態が続いて事故が拡大したが、国の原子力安全委員会の指針で原発の設計の際に「長期間にわたる全電源喪失を考慮する必要はない」と規定されていることが6日、分かった。

 電力会社は国の指針に基づいて原発を設計、建設しており、この規定が設備の不備や対策の遅れにつながった可能性もある。

 今回の事故を受け、経済産業省は3月末に、津波による長期の電源喪失に備えて非常用電源を確保するよう電力会社などに指示したが、電力関係者からは「そもそも国の指針に不備があるのではないか」との声も出ている。

 指針は1990年に定めた「発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針」。

 59項目のうち、27番目の「電源喪失に対する設計上の考慮」で、外部電源などの全交流電源が短時間喪失した場合に、原子炉を安全に停止し、その後の冷却を確保できる設計であることを要求。

 その解説で、長期間の電源喪失は「送電線の復旧または非常用交流電源設備の復旧が期待できるので考慮する必要はない」としている。

 第1原発は地震で外部電源を喪失。復旧に10日程度かかり、非常用電源も一部しか機能しなかったため原子炉が冷却できず、核燃料の損傷や原子炉建屋の爆発が起きた。

 経産省の関係者は「指針は必要に応じて見直すべきではないか」としている。

(共同)


88. 2011年4月06日 10:12:19: 5NTuSX1Ayg
原子力安全委員会委員
http://www.nsc.go.jp/annai/iin.htm

班目 春樹 (専門:流体・熱工学)
1972.3. 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
1990.11. 東京大学工学部教授
1995.4. 東京大学大学院工学系研究科教授
2010.4. 原子力安全委員会委員(常勤)

久木田 豊 (専門:原子力熱工学)
1975.3. 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了
1990.4. 日本原子力研究所東海研究所安全性試験研究センター
原子炉安全工学部熱水力安全研究室長
1996.10. 名古屋大学大学院工学研究科教授
2009.4. 原子力安全委員会委員(常勤)

久住 静代 (専門:放射線影響学)
1972.3. 広島大学医学部医学科卒業
1988.5. 日米共同研究機関・放射線影響研究所臨床研究部副部長
1989.4. 広島大学原爆放射能医学研究所非常勤講師
1996.4. (財)放射線影響協会放射線疫学調査センター審議役
2004.4. 原子力安全委員会委員(常勤)

小山田 修 (専門:原子炉構造工学)
1970.3. 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
2002.4. (株)日立製作所技師長
2005.10. (独)日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門長
2007.10. (独)日本原子力研究開発機構原子力科学研究所所長
2009.4. 原子力安全委員会委員(常勤)

代谷 誠治 (専門:原子炉物理・原子炉工学)
1974.3. 京都大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学
1996.4. 京都大学原子炉実験所教授
京都大学大学院エネルギー科学研究科教授(兼任)
2003.4. 京都大学原子炉実験所長
2010.4. 原子力安全委員会委員(常勤)


89. 2011年4月06日 10:13:20: 5NTuSX1Ayg
放射性物質、海底に沈殿の恐れ 仏研究所が影響予測
2011年4月6日 09時15分

【パリ共同】フランスの放射線防御・原子力安全研究所(IRSN)は6日までに、福島第1原発から流出する高濃度の放射性物質を含む水などが海洋に与える影響予測を発表した。微粒子の形で海底に沈殿する放射性物質の危険性を指摘し、長期の監視が必要と警告。放射性物質が魚介類の体内で濃縮される可能性も指摘した。

 IRSNは、海流のデータなどを基にしたコンピューターシミュレーションの結果から、放射性物質のうち海水に溶け込んだものについては水中で拡散し、海流で遠方に運ばれるため危険性が少ないと示唆。一方で、微粒子の形で海中にとどまる物質は海底に沈み、長期間汚染が続く可能性があるとした。

 特にセシウム134は数年、セシウム137は約30年にわたって海中にとどまるとして「沈殿が疑われる日本の海岸地域では、長期にわたる調査が必要だ」と指摘した。

 放射性物質が魚介類の体内に蓄積され濃縮される可能性については、セシウムの場合、軟体動物や海藻の濃縮率が50倍であるのに対し、魚類は400倍と危険性が高まることを指摘。放射性ヨウ素の場合は逆に、魚類で15倍だが、海藻で1万倍になるなど、物質と生物種の組み合わせで、汚染の状況が多様になるとの見解を示した。

 コンブなどの褐藻類は放射性ヨウ素131に汚染されるリスクを抱えているが、この物質は半減期が短いため、重大な危険があるのは数カ月間にとどまるだろうとしている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040601000153.html


90. 2011年4月06日 10:14:19: 5NTuSX1Ayg
建屋のシート遮蔽は9月以降 放射線量高く着工早くて6月
2011年4月6日 08時29分

政府が東京電力福島第1原発事故で実行方針を固めた原子炉建屋の特殊シートによる遮蔽は着工が早くても6月以降、完成は最短でも9月となる見通しであることが5日、分かった。建屋周辺の放射線量が高く、当面は作業が困難と判断した。複数の政府関係者が明らかにした。事故対処の長期化は必至だ。

 原子力専門家からは遮蔽について、放射性物質の拡散抑制効果が限定的だとして、疑問視する声が上がっている。着工が早くても2カ月近く先になることに加え、シートなど資材の調達や作業員の確保に手間取る可能性があり、政府内で消極論が強まる展開も否定できない。

 政府と東電の事故対策統合本部に属する放射性物質漏えい防止チームの4日の会合で、検討を要請された大手ゼネコンが工期の見通しを報告した。その際、米原子力規制委員会(NRC)の専門家は、遮蔽シートが地震や台風で倒壊した場合でも、内部の使用済み燃料プールを破損しない構造とするよう求めた。

 政府内の原子力専門家が指摘していた内部の放射線量上昇や再爆発のリスクに関しては、放射性物質を吸着する素材をシート内側に張ったり、フィルター付きの換気口を設置して水素だけ外部に逃がす対策が検討されている。

 建屋周辺の放射性物質対策では、ちりやほこりの飛散を防ぐため東電が粘着性合成樹脂の散布試験を実施。ただ樹脂に放射線を遮る効果はないため、政府は遮蔽工事の着手には線量の低下を待つ必要があると判断した。

 特殊シートは建屋の周囲に骨組みを建てて張り巡らせる構想。1〜4号機の全てで実行した場合、費用は約800億円と見積もられている。政府が東電に可否を検討するよう指示していた。(共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040501000969.html


91. 2011年4月06日 10:16:24: 5NTuSX1Ayg
宿泊客激減 計画停電も追い打ち/山梨

日本でも有数の観光地、富士河口湖町の旅館やホテルの宿泊客数が、東日本大震災の影響で激減している。計画停電にも振り回されており、町観光連盟は「計画停電をするなら曜日を決めるなど、早めに対応してほしい」と訴えている。

 同町には100人規模の旅館・ホテルが36軒あり、年間の宿泊客は約200万人。このうち、外国人は18万人、中国人が45%を占める。

 震災が発生したのは、行楽シーズンが始まる時期。福島第1原子力発電所の事故も加わり、震災発生後の2、3日間で、4月の予約の99%はいったんはキャンセルになった。その後は幾分は持ち直したが、外国人の宿泊客は姿を消したままだ。新年度計画の売上額が前年度の20〜30%にとどまる宿泊施設もあるという。

 計画停電についても、同連盟国際観光推進委員会会長の山下茂さん(67)は「実施日が早めに決まっていれば、停電以外の日は客が動くので対応できるが、今のままでは見通しが立たない」と話す。国際観光推進委員会は原発の安全宣言が出されれば、海外に出向いて観光PRも計画している。【小田切敏雄】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110406k0000m040186000c.html


92. 2011年4月06日 10:25:46: 5NTuSX1Ayg
直前にファクス1枚 「漁業者を愚弄」

東京電力が低濃度の放射性物質を含む汚染水を福島第一原発から海に放出し始めたことに対し、福島県内の漁協関係者は東電や国への不信感を強めている。県漁業協同組合連合会(県漁連)は5日までに東電に対して抗議文を出し、放出停止を要請した。いわき市漁協は5日の緊急対策会議で国と東電に放出の経緯や具体的な補償などを求める要望書を提出することを決めた。放出に関する東電からの連絡が直前にファクス1枚で知らされたとし、「漁業者を愚弄(ぐろう)している」との怒りの声も上がっている。
 県漁連の抗議文は「(汚染は)低レベルとはいえ、漁業者は不安を募らせている」などとし、清水正孝社長に対して放出の停止を強く要求。県漁連によると、東電から放出のファクスが届いたのは、放出が始まる2時間余り前の4日午後5時すぎで、これに対する反発も渦巻く。野崎哲会長は「謝罪の言葉が一言もない。漁業者を愚弄するもので、断じて許せない」と憤る。
 県漁連は今年度初の県下漁協組合長会議を7日に福島市で開き、今後の対応を協議する。
 小名浜港は、津波で陸に乗り上げた多くの船が放置されたまま。卸売市場の建物も破壊された。「汚染水は大打撃だ。仕事再開はさらに遠のいた」。魚介類の搬送業、久田雅勝さん(44)は恨めしそうに話す。
 東電は、被害住民や農家に対し、原子力損害賠償制度に基づく賠償金の仮払いの準備を進めている。県漁連幹部は「何も聞いていない。われわれは生活補償を求めていくだけだ」と述べた。
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9819295&newsMode=article


93. 2011年4月06日 10:47:56: 5NTuSX1Ayg
そのとき、記者は......逃げた The Media Fallout 2011年04月05日

冷静さを失い、事態を必要以上にあおった外国メディアの大罪
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/04/post-2039.php?page=1


94. 2011年4月06日 12:55:41: 5NTuSX1Ayg
"As a background to the ongoing crisis at the Fukushima Daiichi nuclear plant I am putting up a film I made a while ago called A is for Atom. It was part of a series about politics and science called Pandora's Box."

ドキュメンタリー映画  ”A is for Atom”
http://www.bbc.co.uk/blogs/adamcurtis/2011/03/a_is_for_atom.html


95. 2011年4月06日 13:33:12: 5NTuSX1Ayg
濃度限度の1億3500万倍 海へ流出の放射性ヨウ素

東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機の取水口付近にあるコンクリート製の穴(ピット)の周辺から海へ流出している水に含まれる放射性ヨウ素(ヨウ素131)の濃度が、国が海水などで定めている濃度限度の1億3000万倍以上だったことがわかりました。東電が5日、発表しました。専門家は、非常に深刻な汚染で、止めるための対策を早急に進めることを求めています。

 東電によると、2日午後4時半に採取した流出水から水1立方センチ当たり540万ベクレルのヨウ素131を検出。これは濃度限度の1億3500万倍に相当します。

 セシウム134とセシウム137は、濃度限度の3000万倍と2000万倍でした。

 ピット内で2日正午前に採取した水からも、濃度限度の1億3000万倍のヨウ素131を検出しました。

 流出水がまざった海水からは濃度限度の750万倍に相当する水1立方センチ当たり30万ベクレルのヨウ素131を検出しました。

 1、3、4号機の取水口付近で2日午後に採取した海水からも、濃度限度の35万〜48万倍のヨウ素131を検出。汚染は2日以降も続いており、4日午前9時時点で、2号機ピットの前の海水から濃度限度の500万倍のヨウ素131を検出しました。

 流出水は、損傷した核燃料から溶け出した放射性物質を含む原子炉水とみられ、通常運転中の原子炉水の数万〜10万倍の放射能で汚染されています。

深刻な汚染 早急な対策を
 野口邦和・日本大学専任講師(放射線防護学)の話 これほど高濃度のヨウ素131が検出されたというのは驚きだ。半減期が短く希釈・拡散するとは言っても、非常に高レベルなので心配だ。

 一方、タービン建屋地下の水や海水からは、ヨウ素などと違って気体になりにくいバリウム140が検出されている(東電がデータを再確認中)。このことは核燃料がバラバラになっており、そこを通過した水が直接流れ出ていることを示しており、ストロンチウム90が出ている可能性も高いことを示している。ストロンチウム90は、骨に濃縮して長期間ベータ線を出し続けるので、骨がんを誘発する恐れがある。比較的短期で体外に出て行くセシウムよりもはるかに危険だ。また、コウナゴのような小魚などの骨に取り込まれれば、人が丸ごと食べてしまうことも心配される。

 早く漏えい箇所をつきとめて、非常に深刻な汚染を引き起こしているこの状況を止めることが必要だ。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-06/2011040601_01_1.html


96. 2011年4月06日 18:20:26: 5NTuSX1Ayg
福島第一原発の安全不備 非常設備は改修せず  2011年4月6日11時41分

東京電力の福島第一原発が津波に襲われた後、被害が拡大した理由に、非常用ディーゼル発電機などの設置場所など安全設計上の問題があった疑いが浮上した。1970年代から第一原発の運転を続ける中で、東電は改良工事など対策を講じることはできなかったのか。

■「大工事になり金かかる」関係者証言

 「福島第一原発は、ほかの原発と比べても極端に津波に弱い」。原発の安全確保の基本方針を決める原子力安全委員の一人は、事故から復旧の見通しが立たない中で、こう指摘した。

 福島第一原発は、国内の商業用原発としては最も古い部類に入り、60年代から70年代にかけて建設された。その後、耐震性などを強化するため、70〜80年代にかけて大規模な改良工事が行われた。

 この工事にかかわった元東電社員の原子力技術者によると、各建屋につながれている電気ケーブルやパイプなどをコンクリートで覆い、岩盤と接するように工夫した工事などが繰り返されたという。ただ、今回、津波の被害を拡大させた疑いがある、非常用ディーゼル発電機の設置場所や、海水ポンプがほぼむき出しの状態で置かれていたことを見直すことについては、この技術者は「検討課題にはなっていなかった」。

 この理由について、原子力技術者は「想定した津波の高さで原子炉建屋は安全な位置にあると判断していることがまずあるが、発電機の位置などを変えようとしても、原子炉建屋の中に収納できるようなスペースはなく、設計の大幅な変更につながる。その発想は当時なかった」。また、東電の中堅幹部は、「もし、改修に踏み切ったとしたら、大規模な工事になり、多額のカネがかかる。当時は設計通りに作ることが至上命題だった」と話した。

 この背景には、60〜70年代の建設当時、原発先進国・米国の技術を移入し、日本側はそれを学ぶ過程にあったことがある。東電元幹部はこう説明する。「福島第一はゼネラル・エレクトリック(GE)の設計を東芝と日立製作所が試行錯誤しながら学ぶ練習コースみたいなものだった」

 福島第一原発に六つある原子炉のうち、1〜5号機はGEが開発をした、「マーク1」と呼ばれるタイプの沸騰水型炉。関係者によると、福島第一の非常用発電機の場所や、ポンプの構造は、GEの基本設計の通りだという。一方、6号機からは、原子炉建屋により余裕のある「マーク2」が採用され、70年代中ごろから90年代にかけて建設された福島第二と、柏崎刈羽両原発では「マーク2」の改良炉が主になっている。非常用発電機の位置やポンプを覆う建屋の建設も、東芝や日立製作所が経験を積み、改良していった点だ。

 だが、後発の原発に盛り込まれた安全設計の進展が、福島第一に活用されることはなかった。原子力技術者は「福島第二などの建設からも何年もたっているわけで、なぜ、福島第一に安全思想をリターンしなかったのかという点は、この大震災があったからこそ悔やまれる。東電は今後、厳しく検証を迫られることになるだろう」と指摘した。

■「後から直すと、当初の対策が甘かったと指摘される」

 一方、「日本では大きな原発事故はありえない」という、「安全神話」に頼る意識も影響した。

 東日本大震災が起きる前から、想定以上の津波が起きる危険性は指摘されていた。「防波堤をもっと高くできたはずだ」という声は東電社内でも起きている。ただ、東電の中堅幹部がかつての上司に「なぜ改良しなかったのか」と聞いたところ、「後から高くすると、当初の津波対策は甘かったという指摘を受ける。それを避けたかった」ということを言われたという。この中堅幹部は「非常用発電機を原子炉建屋に移すことについても、同じ考えがあったと思う」と話す。

 安全確保を目的とした、国の規制も改良を妨げたという指摘もある。原子力安全委員の一人は「日本は非常用発電機一つの位置を変えるにも、複雑な許認可が伴う。いまさら言っても遅いが、そのあたりが硬直化している」と話した。(板橋洋佳、市田隆、小島寛明)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104060163.html


97. 2011年4月06日 18:21:51: 5NTuSX1Ayg
もろさの背景 米国の古い設計      2011年4月6日11時34分

福島第一原発の安全設計はなぜ、これほどもろかったのか。

 技術評論家の桜井淳さんは、福島第一原発が古い設計思想で作られていることを理由にあげる。

 災害などで外部電源が失われた場合、非常用発電機は原発にとっての命綱となる。それが、最も強固な原子炉建屋の中ではなく、構造が比較的簡素なタービン建屋内にあるのは、「米国の設計思想が基礎になっており、日本ほど地震や津波に対する警戒がなかったため」と話す。

 桜井さんはさらに、原発の安全設計に関する考え方が、福島第一の6号機が営業運転を開始した1979年に米国で起きた、スリーマイル島(TMI)原発事故の前と後で、根本的に変わっていると指摘する。「深刻な事故が起こりうることを認識し、その対策をとっているかどうかが、設計の違いに表れている」という。

 「今回のトラブルを踏まえると、日本の原発は津波対策として新たに防波堤を設ける必要がある。また、非常用ディーゼル発電機は厳重な建屋の中に移す必要がある」と桜井さんは提言する。

 宮崎慶次・大阪大名誉教授(原子炉工学)も「原子炉建屋は最重要の施設であるため、タービン建屋と比べても耐震強度が高く設計されている。非常用のディーゼル発電機は炉心を冷やす電源系統の中でも極めて重要で、タービン建屋の中に置いていたのは、位置づけが甘かったといわれても仕方がない」と認める。

 宮崎名誉教授は、津波に備えるという意味では、「水への防御を高める必要があるだろう」とも話し、非常用電源が置かれている場所の防水性を高める必要もある、と指摘する。

 経済産業省は既に、福島第一原発の被災を受けて、電力各社に対策を求めている。3月30日に出した指示では、短期的には外部電源と非常用電源の双方を喪失した場合に備えて電源車を配置することなどを求め、中長期的には防潮堤や水密扉を設置し、空冷式のディーゼル発電機なども確保するよう、求めている。(小松隆次郎、野口陽、舟橋宏太)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104060161.html


98. 2011年4月06日 18:38:04: 5NTuSX1Ayg
U.S. Sees Array of New Threats at Japan’s Nuclear Plant

http://www.nytimes.com/2011/04/06/world/asia/06nuclear.html?pagewanted=1&_r=1&partner=rss&emc=rss


99. 2011年4月06日 18:50:30: 5NTuSX1Ayg
ロシアの平均寿命推移
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/8985.html

100. 2011年4月06日 20:15:35: 5NTuSX1Ayg
Chernobyl: A Million Casualties   2011年3月5日放送
http://www.youtube.com/watch?v=Oc72kT_gFNQ

101. 2011年4月06日 20:22:01: 5NTuSX1Ayg
福島原発危機 現場ジャーナリストが伝える「生々しい証言」 2011年3月31日
http://t24.in/2011/03/post-410.html

冷却しなければならないのに放射能に汚染された水が漏れ、八方塞がりの福島第一原発。いち早く現地に入り、取材活動を続けている記者のヨーコさんが避難者たちの生々しい証言を寄稿してくれた。証言をしてくれた人の中には東電の下請け作業員もいて、その言葉は重い。

 ヨーコさんが避難した人々の話を聞いたのは福島第一原発からわずか21.6キロしか離れていない避難場所、川内中学校だ。

証言者A(東電の下請作業員 4号機タービン建屋作業員 50代ぐらい 川内中学校避難所にて)
「原因は津波でも地震でもなんでもない。老朽化が原因だ。
満潮や干潮の時期には、海水が地下二階のフロアーに漏れ出すような、
酷い状態だったが、東電はあと10年は運転させると言っていた」

証言者B(東電下請け作業員 (4号機タービン建屋) 38歳 川内中学校避難所にて)
「震災時は地下1階で作業中でした。4号機は運転を停止していて、点検作業中でした。
慌てて逃げたんですが、作業員は4号機に何千人もいます。その人数が一気に出口に殺到し、6つしかないゲートに殺到していたから、4号機を出るまでに3〜40分ぐらいかかりました。運転を停止し、点検をしていた4号機までこんなことになるとは......。東電社員はミサイル攻撃にも耐えられると言っていましたし、車の幅ぐらいもあるコンクリート壁が、あちこちにあるので私たちもその言葉を信じていました」

証言者C(東電作業員(詳しい役職は不明) 50代 川中中学校避難所にて)
「どうやってここまで来た?」と筆者に聞くC氏、私がガソリンの予備タンクを2つ用意したことを伝えると......
「そのタンクをいくらで売る? そのタンクを売ってくれたら、こんな所からオレはとっとと逃げ出すよ。
ここの避難所の人間は東電関係者しかおらんよ。この村も周辺一帯の村も、東電しか仕事がないから。事故の原因は老朽化が原因だと、絶対に書いておいてくれ!!」

証言者D(年金生活者 (福島第一原発の元労働者) 70代 川内中学校)
「老朽化した原子炉を建て直すコスト。すなわち廃炉にした原子炉の放射能を何万年も封じ込めるコストと、新しい土地を確保し、新たな原子炉を建てるコスト。ゴミのように移動させて捨てる訳にはいきませんから、建て直すにはこの二つのコストがかかる訳です。
 点検と補強を繰り返し、村に金を落とし、住民を潤し、議員を丸め込むコストの方が、圧倒的に安かったということです」
 
証言者E(年金生活者の老人 詳細不明 川内中学校) 
「考えてもみなさい、30年前、40年前のテクノロジーで出来た建造物ですよ。30年前、40年前のテレビにリモコンが出来ただけでも画期的な技術だったでしょう。でも今となってはたかがリモコンでしょう? あの原子炉はその程度の技術でしかないんです。そんな技術で作った原子炉、老朽化した原子炉が壊れない方がおかしくないか?」

証言者F(詳細不明 50代 川内中学校)
「ああ、この避難所にも東電社員は一人いるよ。女だけどね。でも、インタビューしたって無駄だよ。なんにもしゃべらないだろうね」

証言者G(息子が東電で働いているという女性 60代ぐらい 川内中学校)
「インタビューにはお答えできません。うちの家族はみな東電で働いているんです。お世話になっている会社の内情をお話しすることなんて出来ないでしょう?インタビューはお断りします!!」
(※周りの方の情報によると、彼女の息子は13日の時点で、第一原発内で作業をしており、まだ避難できていなかったとのこと)

証言者H(東電孫請け作業員 31歳 4号機タービン建屋 川中中学校)
「タービン建屋は地下2階まであります。地下一階の踊り場のような所で地震に遭いましたが、壁に背をもたせてへばりつき、踏ん張らないと立っていられない、そんな揺れが2分ぐらい続きました。

 逃げるどころかその場にいることしか出来ない。崩れ落ちる粉塵状態のコンクリート片の中、停電はしていましたが、車ぐらいの大きさの配管が、1メートルぐらいの幅で揺れていました。

 うちの親父もここで働いていますが、初めての出来事だと言っています。

仮設電源も機能せず、懐中電灯で煙のような粉塵の中を、退路を探していた時にも地震がありました。偶然仲間を見つけ一緒に待避しましたが、靴を脱ぐべき所、作業着を脱ぐ場所などが、本来は事細かに決められているのですが、何千人かの靴や作業着が散乱している中、それらを踏み分けて、まずは"退出モニター"のゲートを通りましたが、横で東電社員が「認証は行わずに出られます」と、避難誘導を行っていました。しかしゲートの数が圧倒的に少なすぎ、雑踏のなかで列は全く進まず、6つしかない回転式のゲートをくぐり抜けて、ゲートの右手上階にある、更衣所で私服に着替えるまでに、30分ぐらいはかかったと思います。ゲート左手の一階にある更衣所にロッカーを持っている人は、もっと早く退出できていたと思います。階段に人が殺到してとにかく混乱していました。あとで聞いた話によると、筋彫りの入れ墨の人が、パンツ一丁で逃げてきたという話もある程です(笑)。

 今の段階では(3/14の20:00頃)、今回の爆発はそんなにビックリすることはない、チェルノブイリとは違いますから。

 避難所で今の原子炉の状態をこんな例え話で説明する人もいます。袋に入ったまんまのあんパンを、電子レンジで温めすぎると、袋が破裂してしまいますが、中のパンは破れておらず、あんこが飛び散ってもいない。要するに燃料棒のある格納容器がまだ破れていないから、あんパンのあんこがチェルノブイリとは違うということです。

 だからここにいる友人達には、もう少しここで様子を見てみよう、電話は全く繋がらないけれども、
一応の食料はある、暖房もある、風呂は無くとも水はある。ライフラインの復旧していない他の避難所に行くのは、生活のレベルが低下する恐れもあるからと、話し合っています。

 それに放射能のレベルも、今はまだマイクロシーベルトの単位でしかありません。僕たち作業員は1日で100マイクロシーベルトを浴びることもありますが、今のところはまだマイクロの単位でしかありません。距離で言えばメートル単位とキロ単位の違いですから。なので、僕はまだ少し楽観視しているのです。

 でも、1号機と3号機の爆発を止められなかった、そして2号機の水位もまた同じように危険な状態になっていますよね。2号機は明日中に爆発するでしょう。何時とは言えませんが明日であることは間違いないと思います。なぜなら、1号機と3号機で失敗してしまった、同じ方法を用いて、2号機を制御しようとしているからです。失敗するのは目に見えていますよ。良くも悪くも言うつもりはありませんが、東電には頭のいい人が揃っているのに、全く同じ方法で爆発を止めようとしている。結果は火を見るより明らかですよ。(翌日の早朝 3/15未明、H氏の予測は的中した)

 彼らのやっていることは、最小限の対応で最大限の爆発を起こしたようなものです。

 何らかの形で建屋に穴を開け、多少放射性物質が漏れても、圧力を逃がすべきだった。前もってこれこれこういう方法で穴を開けます。それに伴い放射能が漏れますが、大爆発を防ぐための処置であり、この非常事態には致し方ありませんと、事前に世間に公表して、穴を開けていたならば、地域の住民も理解し納得していたでしょう。あんな爆発を起こすこともなく、こんな世界的なニュースになることもなかったはずです。放射能漏れのニュースにしかならなかったでしょう。完全なメルトダウンを起こしたチェルノブイリとは違うんですから。東電は被害を最小限に抑えるよりも、水素で爆破するまで放置したといっても過言ではない。先に穴さえ開けておけば......と、本当にそう思います。遅かれ早かれ爆発するのなら、もっと早く開放した方が良かった。

 老朽化の問題は確かにあります。構内で(地震前から)地割れしているところもあった。4号機の地下二階で、海水が染み出しているのも、貴女が仰るとおり事実です。第二原発では放射能を浴びない場所でも、第一原発では浴びました。第一の方が古いからです。こう言ったことを、東電は公表すべきだと思います。

 今の心配事は、いつまでここにいるのか? ということでしょうか。ストレスで役場の人や消防、この学校の教頭とケンカになる人もいる。オレだって被災者だと教頭は言ったそうですが、家があるだけマシ、仕事があるだけマシですよ。

 今のところは3食おにぎりが一個ずつ配られています。川内村の炊き出しもたまにありますが、豚汁を作ってもらっても、皆に行き渡る量はお玉に一杯分です。毎日食べれるのかという不安もありますね。水はありますが、お風呂はありません。衛生面も心配ですし、放射能の不安、帰れないことによる孤独感。家を失い、仕事を失い、家族の安否も解らない人ばかりですから、皆、何重もの絶望感の中で過ごしています。

 この避難所にも前は1000台近く車が止まっていました。でも、今はかなり減っています。もっと安全な所へという気持ちからでしょうが、野宿になるぐらいならここにいようかと考えています。ここを一度出てしまえば、他の避難所が気に入らないからと言って、舞い戻ってくることは出来ないからです。
それにガソリンも不足していますから、どこまで行けるのか不安もあります。

 4号機で被災して、自宅に戻りました。原発から10キロぐらいの所の自宅ですが、思った程損壊はなかった。家族全員が無事で自宅に戻ってきたのですが、翌日全員が避難しました。

 今後の仕事に対する不安はあまりない。いつ帰れるのかという焦りだけです。いつまで休んでいいのか、原発の避難勧告の解除があれば、すぐに仕事に行きたい。現場をみてみたいです。

 でもしばらくは仕事もないだろう。足場解体や片付けの仕事はあるでしょうが......。再開したならば耐震性に関する仕事は増えると思います」

(取材・文 ヨーコ)


102. 2011年4月06日 20:57:43: 5NTuSX1Ayg
20ミリシーベルトで避難指示を 原子力安全委が政府に
2011年4月6日 20時41分

原子力安全委員会は6日、1年間積算の被ばく放射線量が20ミリシーベルトを超える可能性がある場合、住民に避難指示などの対策を取るよう政府に伝えたことを明らかにした。事態の長期化に伴う住民の健康影響を重く見た形で、これまで数日間で50ミリシーベルトだった避難指示の基準を事実上、厳格化する。被災住民の今後の生活にも大きな影響を与えそうだ。

 代谷誠治委員は記者会見で、20ミリシーベルトを超える場合に避難区域とするか屋内退避区域とするかは「行政側の判断」と説明。屋内退避している人に避難を求めるケースがあり得ることを示唆した。

 一方で長期にわたる屋内退避は現実的ではないとし、新たな屋内退避区域の設定には否定的な見方を示した。

 原子力安全委は、外部被ばくが10〜50ミリシーベルトになると予測される場合を屋内退避、50ミリシーベルト以上を避難の基準としているが、代谷委員は「事故発生後の短期間を想定しており、実情に合わなくなった」としている。

 国際放射線防護委員会(ICRP)は、緊急時の被ばくについて20〜100ミリシーベルトの範囲を超えないよう勧告。代谷委員は20ミリシーベルトの根拠にICRPの基準を挙げた。 (共同)


103. 2011年4月06日 21:01:16: 5NTuSX1Ayg
原発周辺の汚染マップ、文科省が作成・公表へ

福島第一原発事故の影響を調査している文部科学省は6日、同原発周辺の放射性物質汚染マップを作成、公表することを明らかにした。


 同日始まった米エネルギー省と合同の、航空機による放射性物質汚染調査の結果を基に作成する。完成すれば、実測に基づく放射能汚染の分布が「面」で把握できることになる。

 文科省によると、日米合同調査は1週間ほど実施される予定。米軍所属の小型機や文科省が使用するヘリコプターなどが、同原発から80キロ圏内を飛行し、放射線を測定することで、地表面に沈着した放射性物質の汚染状況を調べる。

 同原発周辺の放射性物質の拡散状況の把握では、原子力安全技術センターの予測システム「SPEEDI(スピーディ)」が、計器故障などで前提となる放射性物質の放出量が分からず、使用できないでいた。文科省では同原発から20〜60キロ圏内で、車両などによる観測を継続してきた。

(2011年4月6日20時01分 読売新聞)


104. 2011年4月06日 21:03:17: 5NTuSX1Ayg
被ばく限度量引き上げ、官房長官が検討を指示

枝野官房長官は6日の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、「年間1ミリ・シーベルト」と定めている一般人の被曝限度量の引き上げを検討するよう、原子力安全委員会に指示したことを明らかにした。

 枝野長官は、現在の基準について「安全性を強く考慮した非常に高いハードル」としたうえで、「現実に生活している皆さんの健康への影響との関係で、どれくらいが安全性を確保できる線なのか、専門家に最終的な詰めをしてもらっている」と語った。「20ミリ・シーベルト」を一案として検討していることも明らかにした。

 限度量の引き上げは、厳格な基準を維持した場合、避難・屋内退避指示地域の拡大を迫られたり、さらなる社会的混乱を招いたりしかねないことから、有害ではないと見られる範囲内で緩和することを狙ったものだ。国際放射線防護委員会(ICRP)は日本政府に対し、一般人の被曝限度の目安を20〜100ミリ・シーベルトに引き上げるよう求めている。 (2011年4月6日19時22分 読売新聞)


105. 2011年4月06日 21:59:32: 5NTuSX1Ayg
気象庁がIAEA報告の資料を公表
2011.4.6 21:05
 東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、気象庁は国際原子力機関(IAEA)に報告している放射性物質の拡散予測の公表を5日からホームページで始めた。気象庁では震災発生の3月11日から計算を実施していたが、3週間以上公表していなかった。

 気象庁はデータを非公表としていた理由について、「実測値に基づくものではなく、国内の防災対策に適切なデータではない。政府は文部科学省の拡散予測システムが正式予測としており、違う情報を出すと混乱すると考え、控えていた」と説明している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110406/dst11040621070059-n1.htm


106. 2011年4月06日 22:10:10: 5NTuSX1Ayg
【インタビュー】東電は甘くはなかった=経団連の米倉会長
2011年 4月 6日
http://jp.wsj.com/Japan/Companies/node_217459

米倉氏:現在、9つほどの原発計画があると思うが、これについても(今の問題の)原因を解明し、安全性を計画に反映すれば、もっと安全な原発になるのではないか。

WSJ:延期か廃止ということではないのか?

米倉氏:廃止するという必要はないと思う。

WSJ:タイミング的には少し伸ばす必要があるか?

米倉氏:Intentional(故意による)に伸ばすということではない。結果的に国民の信頼を回復するには時間がかかるということだろう。

WSJ: 国のクライシス・コントロール(危機管理)はうまくできているのか?菅政権への評価は?

米倉氏:原発の問題で、菅総理、それから枝野官房長官は、これだけに時間を取られているというようなことで、そのほかの救援物資の輸送やガソリンの輸送についてはちょっと手を打つのが遅れたと思う。

 これは経団連が政府に代わって解決した。最初の1週間は大変だったがそこからはガソリンも全部うまく運べるようになった。リファイナリー(製油所)も稼働を上げて、ガソリン等々の増産に努めている。

 一番怖いのは風評だ。東北地方は美味しいコメの生産地だが、ここがやられたとして、コメが買い占められている。ちょうど秋に収穫され新米がようやく出てきている段階であり、まだまだコメはたくさん残っている。古米も政府の倉庫に眠っており、心配の必要はない。

 そういったところまで国民は心配している。インターネットでいろいろな情報を流すものだから、余計そういったことが広まるわけだ。対策としては、政府がきめ細かく放送するとか、あるいはネットで発信するとか、いろいろなことがある。フルに広報活動をしていく必要がある。

WSJ:当局への不信が国民にみられる。東電の責任問題、情報公開問題はどうか?

米倉氏:一生懸命やっている。考えられていないが、東電自体が被災者だ。従業員が津波に流され、機器も津波に流されているところがある。そういったなかで一生懸命努力をしている。政府としては、東電が最大限努力しやすいような環境を作るべきだと思っている。いろいろ見ていると、政府の内部で考え方が食い違ったりしており、非常に憂慮している。

WSJ:東電は甘かった?

米倉氏:甘かったということは絶対にない。要するにあれは国の安全基準というのがあって、それに基づき設計されているはずだ。恐らく、それよりも何十倍の安全ファクターを入れてやっている。東電は全然、甘くはない。

WSJ:円安傾向にある。為替をどうみている?

米倉氏:震災が起こった後、急激な円高になった。これは聞くところ、われわれには理解できないのだが、要するに日本の保険会社、あるは被災した企業が、資金が必要なために海外資産を売却するだろうと。だから円高、円を買っておけ、というようなことで。非常に不謹慎極まるインベンスター、ファンドがいる。

 資本主義の発展は、高い倫理観がベースにある。これがなければ資本主義はうまく回転しない。これにもかかわらず、金儲けのためだけにこういった為替のディールをやるということは、私は経済人として許しがたい。こういったことだから、協調介入が合意されたのだろうと思う。

 今、ようやくにして元に戻ってきたように思う。リーマンショックの前は(対ドルで)90円とか100円近くにあったのがどんどん上がってきて、それで82〜83円でずっと定着していた。これはその当時でさえ、日本企業にとっては非常に大きな打撃だった。85円は歓迎すべき動きだろうと思う。

(聞き手はチェスター・ドーソン記者)


107. 2011年4月06日 22:12:53: 5NTuSX1Ayg
1号機格納容器に窒素注入へ…水素爆発を阻止
読売新聞 4月6日(水)21時31分配信

 東京電力は6日、福島第一原子力発電所1号機の格納容器で水素爆発が起きるのを防ぐため、格納容器内への窒素ガス注入を同日中に始めると発表した。

 1〜3号機では原子炉内の燃料集合体の70〜25%が損傷しているとみられ、格納容器内では高い放射線量も依然検出されており、復旧作業は困難を極めそうだ。

 1号機では、原子炉の圧力容器内で核燃料棒を包む被覆管のジルコニウムが熱で損傷、水蒸気と反応するなどしてできた水素が外側の格納容器内に漏れ出ている可能性が高い。水素の濃度が4%以上になると、酸素と結びついて水素爆発を起こす恐れがあるため、あらかじめ窒素を注入して爆発を防ぐ。ただし、窒素注入すると、格納容器内の放射線量の高い空気が外に漏れてしまう。

 注入する窒素は約6000立方メートルで、作業は6日間かかる見込み。2、3号機でも準備が整い次第、窒素を注入する方針だ。 .最終更新:4月6日(水)22時2分


108. 2011年4月07日 08:00:51: 5NTuSX1Ayg
原発事故、緊急措置を早めて公表 政府、重要情報に説明なし
2011年4月7日 05時12分

政府の原子力災害対策本部が、福島第1原発事故の詳しい経過を説明する首相官邸ホームページ上の公開記録で、東日本大震災翌日の3月12日に1号機の炉内の圧力を下げるため実施した緊急措置「ベント」の開始時刻を、同日午後2時半から同午前10時17分に変更していたことが6日、分かった。

 4時間余り開始時刻を早める書き換えは3月27日に行われたが、理由は説明されていない。ベントは放射性物質を含む蒸気を排出する作業で「住民の被ばくに関わる重要情報にもかかわらず、的確な説明が国民にないのは問題だ」(宇根崎博信・京大原子炉実験所教授)との声が出ている。

 経済産業省原子力安全・保安院の広報担当者は「当院は事故当初から、ベント操作着手の時刻を10時17分としてきた。(官邸ホームページは)『14時30分ベント開始』となっていたため、官邸に指摘し、表記が変わった」と説明。10時17分が「ベント操作着手」でなく「ベント開始」となっている点については、「官邸側に提起したい」と述べた。実際のベント開始は、午後2時に格納容器の二つ目の弁を開放した後とみられている。

 書き換え翌日の28日、震災後初めて国会審議が行われ、野党は政府の初動対応の遅れを追及した。保安院は「(書き換えと)国会審議は関係ない」としている。

 保安院によると、ベント実施のため12日午前9時すぎに一つ目の弁を手動で開け、10時17分に二つ目の弁の開放に着手。だが不具合で開放が確認できず、急きょ調達した空気圧縮機を使って午後2時すぎに再度開放を試みた結果、同2時半に蒸気排出が確認できた。

 炉内の圧力を下げることには成功したが、約1時間後、1号機建屋が水素爆発で損壊した。

 公開記録は「福島第一・第二原子力発電所事故について」との題で、毎日更新されている。 (共同)


109. 2011年4月07日 09:36:28: 5NTuSX1Ayg
ネットの流言飛語、管理者の自主削除を要請

総務省は6日、インターネットサービス事業者ら通信各社に対し、東日本大震災に関するネット上の流言飛語について、表現の自由に配慮しつつ、適切に対応するよう要請した。

 ネットのサイト管理者らに、法令や公序良俗に反する情報の自主的な削除などを求める。

 震災後、地震や原発事故についての不確かな情報がネット上で流れ、国民の不安をいたずらにあおり、被災地などでの混乱を助長しているとして、関係省庁で対応を協議していた。 (2011年4月6日22時36分 読売新聞)


110. 2011年4月07日 09:41:12: 5NTuSX1Ayg
「窒素注入」苦渋の決断、放射能放出の危険

水素爆発を防ぐため、東京電力は福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器に窒素を注入する作業を始めたが、注入によって高濃度の放射性物質を含む水蒸気が格納容器から漏れ出す危険性もある。

 大きな事故を防ぐための手段とは言え、「苦渋の決断」が続く。

 水素は、高温になった核燃料棒の被覆管(ジルコニウム)が水蒸気と反応して生成するほか水が放射線で酸素と水素に分解されてできる。原子炉内は燃料の一部が露出したままで放射線量も高く、水素は生成し続けている。外側の格納容器にたまった水素の濃度は現在1・5%になっている。

 水素の濃度が4%以上になると、酸素と反応して爆発を起こす危険性がある。同原発でも先月12、14日に1、3号機で相次いで水素爆発が起きた。いずれも原子炉建屋での爆発だったが、もし格納容器で爆発が起きれば、原子炉も損傷して大量の放射性物質が拡散する最悪の事態になりかねない。

 今回の注入は、反応性が低く安定な窒素で、水素と酸素の濃度を薄めて、爆発を避けるのが狙いだ。

 しかし、1〜3号機の格納容器の圧力は低下しており、隙間があいている可能性が高い。実際に、原子炉内から漏れたたまり水も見つかっている。

 東電は格納容器の圧力や放射線量を監視しながら、格納容器の体積とほぼ同じ6000立方メートルの窒素を注入するとしているが、放射性物質を含む水蒸気が、押し出されるように放出される危険は避けられない。

 「気密性が完全ではなく、放射性物質が漏れる可能性はあるが、より大きな事故を防ぐために必要な措置」。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は理解を求めた。東電は、1号機に続き、2、3号機でも窒素注入を行う予定だが、両号機の格納容器の圧力はほぼ大気圧にまで下がっており、注入で放射性物質が漏れ出す危険性は1号機よりも高い。 (2011年4月7日08時16分 読売新聞)


111. 2011年4月07日 09:47:53: 5NTuSX1Ayg
電源喪失、認識の甘さ陳謝 保安院・安全委トップら
2011年4月7日0時25分

東京電力福島第一原子力発電所で深刻なトラブルを招いた、非常用を含めた電源喪失事故。経済産業省原子力安全・保安院や原子力安全委員会のトップらが、6日の衆院経済産業委員会で、電源喪失を「想定外」としていた過去の認識について陳謝した。

 この日、これまでに原発問題を国会で追及してきた吉井英勝衆院議員(共産)が質問。原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は昨年5月の同委で、電源喪失は「あり得ないだろうというぐらいまでの安全設計はしている」と発言していたが、この日は「当時の認識について甘さがあったことは深く反省をしている」と述べた。

 これまでの法廷証言などで電源喪失の可能性を否定してきた班目春樹・原子力安全委員長は「事故を深く反省し、二度とこのようなことが起こらないようにしたい」と答えた。

 また、過去に同様の見解を示してきた前原子力安全委員長(現・日本原子力研究開発機構理事長)の鈴木篤之氏も「国民の皆様に大変申し訳ないと思っている。痛恨の極み」。電源喪失の事態に備えてこなかったことは「正しくなかった」とした。(野口陽)
http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060520.html


112. 2011年4月07日 10:26:09: 5NTuSX1Ayg
原発事故に敏感、外資系社員帰国の動き

東日本大震災と東京電力の福島第一原子力発電所の重大事故の影響で、外資系企業の一部に、外国人社員を帰国させるといった動きが出ている。


 情報技術(IT)システム構築などを手がけるタタ・コンサルタンシー・サービシズ・ジャパン(横浜市)は震災後、大半のインド人社員を帰国させた。今も数十人がインドにとどまったままだ。社員を戻すかどうかは「原発事故の行方を見ながら、本社の決定を待つ」と説明する。

 独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン(愛知県豊橋市)は、本社から出向中の外国人社員12人のうち9人が帰国した。チェルノブイリ事故の記憶が残る欧州の社員は「原発事故の影響に非常に敏感」(関係者)といい、帰国した社員はドイツにとどまったままだ。

 物流にも影響が出ている。外国コンテナ船が原発事故による影響を懸念して、日本への寄港を避ける動きが出ており、国土交通省によると、東京港や横浜港への寄港を見送った外国のコンテナ船は3日時点で計27隻に上った。

 ただ、いったんは本国に帰国させた社員を呼び戻したり、本社機能を東京に戻したりする企業も出始めている。

 たばこ大手フィリップ・モリス・ジャパン(東京都)は本社機能の一部を大阪に移したが、3月24日には東京に戻した。ソフトウエア開発大手のSAPジャパン(東京都)も震災後に一部の外国人を海外に帰国させたが、全員が日本に戻った。家具販売大手イケア・ジャパン(千葉県船橋市)も、震災後、いったん本部機能を神戸市に移し、約60人の外国人社員を香港などに移動させたが、現在はほぼ震災前の業務体制に戻した。 (2011年4月7日09時46分 読売新聞)


113. 2011年4月07日 10:28:44: 5NTuSX1Ayg
福島原発80キロ圏内の高放射地域が大幅に減少 米エネルギー省
2011.4.7 10:08

 米エネルギー省は6日までに、福島第1原発から80キロ圏を中心とする地上の放射線量を3月30日から4月3日にかけて観測した最新の結果を公表、3月17〜19日の観測結果に比べると線量の高い地域は大幅に減少した。

 同省は、19日以降まとまった放射性物質の蓄積は起きていないとしている。

 今回は、地上の測定機器や航空機を使って観測、原発のすぐそばで毎時125マイクロシーベルトと高い線量が観測された。原発から北西方向に向かって毎時21マイクロシーベルトを超える地域が30〜40キロにわたって帯状に延びており、この帯から離れるにつれて線量は下がっていた。

 3月17〜19日と比べると125マイクロシーベルトの地域はごくわずかになった。

 一方、東京周辺の線量は毎時0・32マイクロシーベルト未満で、健康に悪影響を及ぼす量ではなかった。(共同)


114. 2011年4月07日 10:31:36: 5NTuSX1Ayg
福島第1原発:欧州委員、また「制御不能のまま」発言

 【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU)のエッティンガー欧州委員(エネルギー担当)は6日、フランス東部ストラスブールで開かれた欧州議会本会議で、福島第1原発は「制御不能のままだ」との見解を示した。

 エッティンガー委員は原発事故を受けてのEUの対応を説明する中で、福島第1原発について「復旧作業が依然として続いており、原発を制御するには至っていない」と発言した。

 エッティンガー委員は東日本大震災直後の3月16日にも「原発は制御不能に陥っている」と述べ、日本当局の対応を「場当たり的」と批判、欧米株式市場の急落を招いた。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110407k0000e030005000c.html


115. 2011年4月07日 10:36:22: 5NTuSX1Ayg
福島第1原発:認知症の母、避難先で凍死 家族行き場なく

東京電力福島第1原発の事故で避難指示が出された福島県富岡町の認知症の女性(62)が、避難先の新潟県田上町で亡くなった問題で、記者が現場近くから遺品の靴を見つけたことをきっかけに、長女(41)が再発防止につながればと毎日新聞の取材に応じた。認知症の母に加え、90歳近い祖母、耳が聞こえない妹(40)やその娘(2)も一緒に避難所を転々とした生活は困難を極める。富岡町に戻れるめどは立たず、十分なケアを受けられる落ち着き先は今も見つかっていない。【堀智行】

 ◇無線の声届かず
 東日本大震災が起きた3月11日、造園業の父(67)と母、祖母は自宅にいた。「堤が決壊し水没する」との町の指示で町内の中学校へ行き、すぐ警察から再避難を指示された。

 町内に住む妹は娘と原発近くの公園にいたが、難聴の妹に防災無線の声は届かない。妹の夫は知的障害者施設の職員で、入所者の避難に追われ帰宅できなかった。父は何とか妹らと合流したが、5人が乗った車は大渋滞に巻き込まれ、避難所はどこも満員だった。避難や屋内退避の指示範囲拡大に追われるように川内村、田村市、三春町の避難所を渡り歩き、14日に郡山市の避難所にたどり着いた時にガソリンが尽きた。

 転々とするうち、震災前は畑仕事や家事をこなしていた祖母は体中が痛み、動けなくなった。母の認知症も悪化し、避難所で何度も迷子になった。スキューバダイビングなどスポーツ万能だった妹は避難生活を強いられた理由を理解できずパニック状態に。物を投げて大声を出し、娘の世話もできなくなった。

 ◇足りぬガソリン
 避難所を移るたび、登録の際に家族の健康状態を伝えたが保健師の巡回はなく、郡山で1回だけ医師の診察を受けた。「ガソリンがなくて病院にも行けねえ」。父は携帯電話で長女に窮状を訴えた。

 長女は仕事先の仙台市で被災し、20日に南相馬市の自宅へ戻れた。21日、市に家族の受け入れを相談すると、「役所が開くかも分からない。自身の判断で来てください」。

 5人が24日、一家を心配した避難者が工面してくれたガソリンで南相馬に着くと、長女は変わり果てた姿に驚いた。父は被災後のことが思い出せないほど精神的に参っていた。母は屋内退避圏と説明しても、日課の散歩に行きたいとせがんだ。郡山市の避難所でもらった賞味期限切れのパンなどで食いつないだが、26日に新潟県田上町へ避難を決めた。

 ◇娘と最後の散歩
 27日午後4時、田上町に到着。落ち着いた様子で保健師の問診を受けた母に長女は「妹たちと散歩に行っていいよ。必ず一緒に戻ってね」と声をかけた。母は「ありがとう」とうれしそうに出て行った。10分後、戻ったのは妹と娘だけだった。

 28日午前8時半、母は林道の雪の上で遺体で見つかり、靴は履いていなかった。凍死だった。手前数メートルの雪の中に片方の靴が埋まっていた。

 母はいったん、避難所の前に戻ったようだった。長女は「約束通り2人を送り届け、いつも通り夕方の散歩に出たんだと思う。見つかった母の顔は笑っているようだった。富岡町のように田んぼが広がる景色の中を散歩できてうれしかったんだと思う」と話す。

 ◇よみがえる記憶
 妹を診察した医師からは「症状が強く治療に時間がかかる」と説明を受けた。妹の娘は公園に連れて行くと被災時の記憶がよみがえったのか、「怖い」と長女にしがみつき、夜泣きがひどくなった。妹の夫は千葉県に避難した施設の子どものもとを離れられない。避難所生活で症状が悪化しかねないため、医師の指示で新潟県内のホテルに身を寄せた。

 今は長女が4人の面倒を見ているが、いずれ南相馬に戻らなければならず、仙台にいる三女や自分の近くで過ごさせたい。だが、福島県内で受け入れ施設は見つからず、仙台市にも「どこもいっぱいで県外の人のケアまでは難しい」と断られた。

 長女は言う。「症状が悪化しても、医者にも行けず役所も頼れない。そういう人はたくさんいるはず。少しでも目をかけられる状況になってほしい」。国や自治体は実態把握を進めている。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110407k0000m040161000c.html


116. 2011年4月07日 10:38:23: 5NTuSX1Ayg
福島第1原発:枝野長官、不手際「反省」…汚染水放出

枝野幸男官房長官は6日の記者会見で、東京電力が福島第1原発の低レベルの放射能汚染水を海に放出した際、国内外への連絡が不十分だったとの批判を受け「早い段階から政府内で準備を進め、関係省庁や各国との事前の相談や報告の手配がどうなっているか、私が指示すべきだったと反省している」と陳謝した。海洋汚染の拡大を阻止する狙いだったが、方針決定で総合調整を担う首相官邸の不手際を認めた形だ。【影山哲也、野口武則】

 枝野氏は6日の会見で「高濃度の(汚染)水をキープする(ためておく)場所を確保しないと、今後も(海に)流れ続けかねないという強い危機感があり、丁寧な手順を怠ってしまった」「より丁寧な説明ができたのではないか。(放水)決定前の段階から、(説明の)準備に入ることが必要だった」と反省の弁を繰り返した。

 汚染水の放出を巡っては6日、全国漁業協同組合連合会(全漁連)が東電や経済産業省に抗議。日本政府が放出発表後に各国に連絡したことには韓国外交通商省が不満を示すなど波紋は海外にも広がっている。

 海への放出について政府は「海洋汚染をより小さくするためのやむを得ない措置」(枝野氏)と説明しているが、国内外から一斉に批判が出たのは、政府の事前の調整不足が不安をあおった側面も強い。

 水産庁を所管する鹿野道彦農相は5日、東電から事前連絡がなかったことについて、東電を所管する海江田万里経産相に「(東電から)何ら具体的な報告がなかった。厳しく指導してほしい」と不快感を示した。

 海江田経産相は5日の会見で連絡不足について「4日に放水せねばいけないと、4日の段階で聞いた。汚染を少しでも少なくする手法を議論し、実際に(放出を)行うまで半日だった」と、急な決定だったと釈明した。

 批判は野党からも噴き出した。6日の与野党と政府の震災対策実務者会合では、自民党の西村康稔衆院議員が「(関係機関に)事前に知らせなかったのはよくない。菅直人首相がメッセージを出すべきだった」と指摘。

 社民党の阿部知子政審会長は「放出は本当に避けられなかったのか」と東電の判断に疑問を呈した。外国向けに連絡しなかったことについて原子力安全・保安院の担当者は「反省している」と陳謝した。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110407k0000m010103000c.html


117. 2011年4月07日 10:39:20: 5NTuSX1Ayg
福島第1原発:炉内の圧力を東電が換算ミス 厳重注意

東京電力は6日、福島第1原発で事故直後から公表していた原子炉内の圧力データに一部誤りがあったと発表した。復旧作業に直ちに影響は出ない見込みだが、経済産業省原子力安全・保安院は「注水作業の基礎になるデータを誤った」として、東電を口頭で厳重注意した。東電が今回の事故に絡み、分析データの誤りで保安院から口頭で厳重注意を受けるのは2回目。

 間違えたのは3月13日以降の1、3号機のデータ。地震後、電源が失われるなどして中央制御室の機能が使えなくなり、計器が示す電圧の値を所員が気圧に換算していたが、1、3号機でその換算式が誤っていたという。1号機では、例えば本来「0.350メガパスカル」だったのを「0.315メガパスカル」といったようにやや低めの数値を、3号機では逆にやや高めの数値を、誤って出していた。【平野光芳、関東晋慈】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110407k0000m040128000c.html


118. 2011年4月07日 10:50:46: 5NTuSX1Ayg
6万トンの汚染水、どうする 「処理したことのない高レベル」
産経新聞 4月7日(木)7時57分配信

 ドラム缶30万本分、貯蔵場所は

 東京電力福島第1原子力発電所事故で、高濃度の放射性物質(放射能)を含む汚染水の海への流出はひとまず止まったが、課題は山積したままだ。推計6万トンに上る汚染水の排出・回収は難航しているうえ、その先には処理という難題が待ち構える。「玉突き排水」のあおりで低濃度汚染水を海に放出したことに対し、漁業者や海外から猛烈な批判が噴出。汚染水は原子炉の冷却機能の復旧にも最大の障害となっており、抜本的な対策を早期に打ち出すことを迫られている。

 「止めたからにはどこかで水が噴出することが想定される」

 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は6日の会見で、流出を止めても、問題解決にはならないとの認識を示した。

 保安院は1〜3号機のタービン建屋地下や配管トンネル「トレンチ」にたまった汚染水を6万トンと推計。復水器から復水貯蔵タンク、東電は共用サージタンク、集中環境施設へと「玉突き」で移す考え。さらに静岡市から購入した人工浮島「メガフロート」の内部に1万トンを貯水することも検討中だ。

 合計容量は約6万3400トンで、何とか6万トンを回収できる。しかし、集中環境施設を空にするため、たまっていた低濃度汚染水1万トン近くを海に放出することを余儀なくされた。しかも、1〜3号機とも満杯の復水器の水をタンクに移す作業中で汚染水は依然、手つかずだ。その間にも、原子炉に注入している冷却水が漏出し、汚染水は増え続けており、いずれ容量を超える恐れがある。

 容量を確保するには汚染水を処理することが不可欠。しかし、処理設備のある集中環境施設を貯水タンクとして利用するため、別の施設に運ぶか新設する必要がある。

 通常、発電に利用した低濃度汚染水は濾過(ろか)や蒸留によって放射性物質を取り除き、再利用したり、基準値以下なら海に放出したりしている。だが、今回は通常運転時の原子炉の水の最大約10万倍という高濃度。東電も「これほど高レベルの水を処理したことはない」と戸惑いを隠さない。

 海江田万里経産相は6日の衆院経済産業委員会で、「(仏原子力大手)アレバに放射性物質除去の技術について協力をお願いした」と述べ、同社のノウハウに期待を示した。ただ、核燃料再処理の専門家は「破損した燃料棒から溶け出した放射性物質を含む水は、使用済み燃料の再処理過程でも扱ったことがない」と、その困難さを指摘する。

 さらに汚染水は最終的にドラム缶に封じ込め、放射性廃棄物処理施設で外部に漏出しないよう貯蔵する必要がある。通常のように蒸留による濃縮ができないと、6万トンならドラム缶30万本にも上り、貯蔵施設の確保も簡単ではない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110407-00000120-san-soci


119. 2011年4月07日 10:53:54: 5NTuSX1Ayg
放射性物質:第2原発周辺で濃度70倍に上昇
2011年4月6日 23時26分 更新:4月7日 2時27分

 東京電力が実施している福島第1原発周辺の海水の放射性物質モニタリングで、同原発から南に10〜15キロ離れた福島第2原発周辺の放射性物質濃度が、4日午前から5日午前にかけての24時間で最大約70倍に上昇したことがわかった。東電は4日夜から、低レベルの放射性物質を含む汚染水約1万1500トンの海への放水を始めており、東電はこの影響が出た可能性もあるとみて、原因を調べている。放水の影響が確認されれば初めて。

 東電によると、福島第1原発から南へ約16キロ離れた岩沢海岸では、ヨウ素131の濃度が52倍、セシウム134が70倍、セシウム137が56倍になっていた。

 また、第1原発から南へ約10キロ離れた福島第2原発北放水口付近でも、ヨウ素131が5.6倍、セシウム134が6.3倍、セシウム137が5.8倍に上昇した。【酒造唯】
http://mainichi.jp/select/today/news/20110407k0000m040130000c.html?inb=tw


120. 2011年4月07日 11:12:54: 5NTuSX1Ayg
線量限度の被ばくで発がん 国際調査で結論

 【ワシントン30日共同】放射線被ばくは低線量でも発がんリスクがあり、職業上の被ばく線量限度である5年間で100ミリシーベルトの被ばくでも約1%の人が放射線に起因するがんになるとの報告書を、米科学アカデミーが世界の最新データを基に30日までにまとめた。報告書は「被ばくには、これ以下なら安全」と言える量はないと指摘。国際がん研究機関などが日本を含む15カ国の原発作業員を対象にした調査でも、線量限度以内の低線量被ばくで、がん死の危険が高まることが判明した。  低線量被ばくの人体への影響をめぐっては「一定量までなら害はない」との主張や「ごく低線量の被ばくは免疫を強め、健康のためになる」との説もあった。報告書はこれらの説を否定、低線量でも発がんリスクはあると結論づけた。 2005/06/30 12:03 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/200506/CN2005063001003768.html


121. 2011年4月07日 11:19:04: 5NTuSX1Ayg
もう内政干渉の是非をとやかく議論する場合ではない。行動するのみである。
ジャック・アタリ 2011年4月1日付
http://genpatsu.wordpress.com/2011/04/05/jacques-attali-slate/

訳注:ジャック・アタリ氏略歴(Wikipedia:「ジャック・アタリ」記事 より)
(仏: Jacques Attali, 1943年11月1日 – )は、フランスの経済学者、思想家、作家。アルジェリアの首都アルジェ出身のユダヤ系フランス人。パリ政治学院卒業。経済学国家博士。初代欧州復興開発銀行(BERD)総裁。フランソワ・ミッテランの側近中の側近で81年から91年まで大統領補佐官。91年から93年まで初代欧州復興開発銀行総裁。指揮者としてオーケストラを指揮したこともある。2011年1月10日、菅直人首相が八重洲ブックセンターに立ち寄り、アタリ著『国家債務危機』を購入したと報道された。


福島原発が放射性物質を大量に撒き散らすのを防ぐために、国際社会はただちに行動を起こすべきである

事態は深刻である。中期的に人類の安泰を脅かしかねないシナリオが現実のものとなる可能性はもはや排除できない。もし福島の原子炉の使用済み核燃料を貯蔵している容器やプールが熱や爆発もしくは余震で損傷を受ければ、大量の放射性物質が液体や気体の形で、大気、海ももしくは地中に放出されることになり、とりわけ三号機の場合、それは大量なプルトニウムの放出となる。そうなれば、日本国土の一部は居住不可能になるほど汚染されることは確実であるが、地球全体に汚染が及ぶ可能性さえもある。

これもすべては日本の原子力行政当局が、純粋に財政的採算性のために、この原発を建ててはいけないところに建て、そのうえ、提案されるあらゆる安全措置の設置を怠ったからである。そして、事故の当初から、この同じ当局は事故の処理にミスに次ぐミスを重ね、原子炉を何日も冷却せずに放置し、まだ正常だった保護システムを修理不可能にまで損傷させた。そして、プライドと秘密主義の混ざった心理からか、国際的援助を長い間拒みつつ、最初から世界規模の動員を要する大災害だとおそらく認識しておきながら、真実を明らかにしようとしないのである。

このようにして日本当局は最小限の情報しか与えないことにより、素晴らしい日本国民、とりわけ低賃金で適切な訓練も受けずに大変危険な作業に投入されている作業員たちを危険にさらしている。自分たちの嘘がばれないために、これらの責任者は外国専門家の協力を受け入れようとせず、地球全体をも危険にさらすのである。

それにしても、少々でも人権侵害があるとすぐに反応したり、憤慨したりしてきた(それ自体は良いことではある)国際社会が、このケースに限って変に遠慮深くなるのはなんとも不思議である。日本の責任者に何をやっているのですかと恭しく尋ねたり、こちらが申し出た援助を断られてもそのまま引き下がったり、自国民を日本から撤収したり、平静を呼びかける声明を出したりするのである。民衆の恐慌を引き起こさないためか、それとも自国の原子力産業を救うためか。はたまた、数日の間だけ枕を高くして安眠するためか。

まったく馬鹿げている。原子力産業を救うには先ずこの事故を出来るだけ早く解決することが先決であろう。そのためにはあらゆる叡智と技能を集めた世界的なコンソーシアムを至急設けることである。われらが日本の友人たちは、事故処理に長けた世界中の最良の専門家たちをただちに受け入れるべきである。この原発の中になにがあったかを把握するにはこれしかないのである。これら専門家の意見を待たずに、いまからでも、ヘリコプター、消防器具、ロボット、セメントミクサーなど、ありとあらゆるものを空輸し、これらの原子炉を封じ込め、この災害を終結させなければならないのである。もう内政干渉の是非をとやかく議論する場合ではない。行動するのみである。

出典記事:http://www.slate.fr/story/36383/sauver-fukushima-japon-humanite



122. 2011年4月07日 14:50:30: 5NTuSX1Ayg
チェルノブイリ原発事故のNHKスペシャル
「汚された大地〜チェルノブイリ 20年後の真実」
http://uskeizai.com/article/194653172.html

123. 2011年4月07日 14:55:47: 5NTuSX1Ayg
「放射能雨」に不安、韓国で臨時休校相次ぐ 2011年4月7日11時56分

福島第一原発から放出された放射性物質への懸念から、韓国各地で雨が降った7日、首都圏では約100の幼稚園や小中学校が臨時休校に踏み切った。

 ソウル近郊京畿道(キョンギド)の教育庁によると、同日、道内で56の幼稚園と小学校41校、中学校1校が学校長の判断で休校した。同庁は前日、「保護者の心配を受けての安全措置」として校長の裁量で休校できるようにする緊急通知を出していた。ソウル市教育庁も同日朝、屋外での授業や活動をできるだけとりやめるよう、各学校に通知した。

 韓国原子力安全技術院によると、7日未明、済州島で採取した雨水からごく微量の放射性ヨウ素やセシウムが検出された。韓国では先月28日、ソウルなどで大気中からごく微量の放射性物質が検出されたのを機に、各地の検出結果が連日報じられている。7日はそれ以降初めての全国的な雨となり、「放射能雨」への憂慮が高まっていた。(ソウル=中野晃)
http://www.asahi.com/international/update/0407/TKY201104070104.html


124. 2011年4月07日 15:15:59: 5NTuSX1Ayg
“海水注入命令は翌日になった” 海江田経産相

人災の一つは、地震や津波などによる全電源喪失が原子炉の冷却機能を破壊し炉心溶融を招くことを、吉井氏が2005年以来、質問主意書や国会質問で取り上げてきたのに、政府が耳を傾けなかったことです。吉井氏は、今回の危機について「国も電力会社も原子力安全・保安院も“原発安全神話”を信仰し、情報を公開せず、国民の安全より企業利益第一主義に走ったのが最大の要因だ」と告発しました。

 昨年5月、国会で全電源喪失による炉心溶融は現実には起こらないと吉井氏に答弁していた寺坂信昭・経産省原子力安全・保安院長は、「当時の認識に甘さがあったことを深く反省している」と答弁。鈴木篤之元原子力安全委員長(現・日本原子力研究開発機構理事長)も、「現実にこのような事故が起きた。申し訳ない」と陳謝しました。

 吉井氏は、原子力安全基盤機構(JNES)の研究報告が、全電源喪失で0・6時間後に核燃料が落下、1・8時間後に圧力容器が破損すると警告していたと言及。重大局面に菅直人首相や班目(まだらめ)春樹原子力安全委員長が現地視察のため4時間半も原子力災害対策本部を離れたことは「重大な問題だ」と指摘。さらに、「視察から戻ってからも、12日の20時5分に経産相が東電に海水注入などを命令するまで10時間以上もきちんとした対策をとらなかったことが、今日の重大な事態を招いた」とのべ、重大な局面で対策を断行しなかった“もう一つの人災”について批判しました。

 班目原子力安全委員長はJNES報告を知らず、「どれぐらい緊急を要しているか把握していなかった」と弁明。海江田万里経産相は、ベント(蒸気排出)や海水注入を命令したのは「日をまたいでから」だったと認めました。

 吉井氏は、多くの研究者や技術者から、政府に提言を受け付ける窓口がないとの声が上がっていると述べ、「受付部門をつくり、日本の英知を総結集して、深刻ないまの事態を食い止めるべきだ」と主張。枝野幸男官房長官は、「おっしゃるとおりだ。関係当局と相談したい」と応じました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-07/2011040701_01_1.html


125. 2011年4月07日 15:29:01: 5NTuSX1Ayg
WHO Japan Earthquake and Tsunami Stiuation Report

"Focus on food safety and water quality" WHO SITREP NO 24

http://www.wpro.who.int/NR/rdonlyres/C8F59957-A7B5-4008-B903-79A8BCC6F8DD/0/Sitrep24.pdf

http://www.wpro.who.int/sites/eha/disasters/2011/jpn_earthquake/


126. 2011年4月07日 20:45:40: 5NTuSX1Ayg
福島第1原発事故 「原子力村」というところ

◇学者集落は200〜300人 「危ない」言えない雰囲気 規制値3000倍でも「安全」
 東日本大震災の発生から間もなく1カ月。今も福島第1原発から放射性物質が漏れ続け、テレビは連日、東京電力、経済産業省の原子力安全・保安院の会見を映し出す。でもなぜだろう。見れば見るほどよく分からなくなり、不信感が増す。会見場に足を運び、「原子力村」について考えてみた。【宍戸護】

 ◇専門分化、反原発警戒で排他 一般の知識人との交流必要
 1日の東電会見。JR新橋駅に近い本店3階の大ホールは、200人はゆうに入れる広さで、記者100人ほどが詰めかけていた。節電のため廊下は真っ暗だが、ここは明るい。松本純一原子力・立地本部長代理が中央に立ったまま説明を始める。左右の席には原子力設備管理部の課長4人。さらにその脇で数人の社員がひたすらメモを取る。

 連日テレビで見る東電社員をしげしげと眺めると、小林照明課長はサラサラヘア、居並ぶ課長たちも知的な雰囲気、松本本部長代理は品が良い。

 記者 津波の規模が想定外だったと繰り返しているが、2005年に市民団体が、想定された津波の高さは低すぎると、当時の社長に申し入れをしている。

 松本氏 申し入れがあったとは把握しています。

 記者 想定外としたのは、申し入れは取り上げるに当たらないと判断した?

 松本氏 津波対策につきましては土木学会さんのほうで評価指針が作られておりまして、日本全国のどの原子力発電所もその評価指針に基づいて津波の評価を行い、安全性、健全性の確認をしてきました。その結果、福島第1では5・7メートルという評価をしていただいた。考えられないといいますか、当時といたしましては私どもはそういったプロセスを踏んだ結果として評価をしておりましたので、こんなに大きな津波が起こって、海水系のポンプが全滅するというところまでは考えておりませんでした。

 −−それって市民団体の申し入れは無視したってことでは? 驚いているうちに、質疑は続く。

 記者 多重防護ができていないという意味では、人災だという指摘があります。

 松本氏 私どもが多重防護で考えておりましたのは、一般的な原子力発電所で申しますと、非常用発電機などは少なくとも3、2系統用意しておりまして、1系統が故障して使用できない場合でも、他がバックアップし事故の拡大を防ぐ設計で運用してきました。しかし、今回のように津波で複数の系統が全て機能喪失するということは考えていなかったということです。

 −−多重防護ができていないとも、人災とも答えない。松本本部長代理は滑らかな口調だったが、合点がいかない。

 会見後、会場にいた仏国営放送の記者にテレビカメラを向けられ、いきなりこう質問された。「あなたは東電が情報を隠していると思いませんか」

 海外からもそう見られているんだ……。

    ■

 「原子力の専門家は完全な身内社会です」。断言するのは、原発推進派でありつつ「地震で倒れる原発はダメだ」という立場を堅持する武田邦彦・中部大学教授。東大卒業後、民間企業で約20年間、原発の燃料であるウランの濃縮に携わり、昨春まで原子力安全委員会専門委員も務めた。「原子力の専門家を育てる大学は、東大を頂点に旧帝国大や一部の私立大学に限られている。ざっくりというと、僕ら原子力村の学者集落は200〜300人。みんな顔見知りですよ。民間企業も含め原子力産業の中核になる仕事に携わる人は、数千人くらいでしょう」と武田教授。当然東電内でも、東大卒の武藤栄副社長を筆頭に「原子力村」は一大勢力と言われる。

 1956年、原子力基本法などいわゆる原子力3法が施行され、原子力の開発、利用は始まる。基本法2条では「民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとしその成果を公開」するとしており、これが今も原則だ。当初「夢のエネルギー」ともてはやされたが、79年の米スリーマイル島原発事故をきっかけに、世論は賛成派と反対派のまっ二つに。武田教授は「原子力関係者は常に賛成、反対を問われ、何が何でも賛成か、絶対反対に突き進む。原子力村にいると『原発は危ない』と言いにくい雰囲気ができ、そこにみんなのみ込まれていく」と語る。

 一例として、海水から法令基準の約3000倍の放射性ヨウ素が検出されたという東電の発表(3月30日)に対し、「健康に被害がない」とした保安院の姿勢を挙げる。武田教授は「(官僚主体の)保安院だけでは判断できない。原子力の専門家の助言が当然ある」としたうえで、「ならば何倍ならば危険なのか。規制値の3倍とか10倍ならば安全だと言うのは分からないではないが、3000倍で安全とは、世間の常識とかけ離れている」。

    ■

 前東大学長の小宮山宏・三菱総合研究所理事長(化学システム工学)は「研究者はどこの分野でも針のように専門分化していくが、原子力の専門家は反原発運動への警戒感もあり、その傾向が特に強かった。結局、ほかの科学者、技術者に門戸を閉じ、タコツボ化してしまった」と語る。

 現在、小宮山さんは東電の社外監査役も務めている。「原子力村の人たちだけが『原子力は絶対に安全』と唱えても、世の中には浸透しない。これまではそれでも原発は推進されてきたが、今後は違う。車だって、利用者の客観的な評価や評論家の意見が広まって、安全だと認められる。原子力の専門家は原子力村に閉じこもるのではなく、一般の科学者、技術者、医師、文系の知識人との交流が必要だ。例えば、トヨタ自動車の安全担当の技術者との交流を通して、自らの考えを修正し知見を広げる。相手には原子力の知識を共有してもらう。村に閉じこもっていてはダメだ」

    ■

 東電会見をのぞいた同じ日、保安院の会見にも足を運んだ。西山英彦審議官が記者の質問に答えるなか、後ろに控える職員の一人が一瞬コクリとして、手元の書類を持ち直していた。不眠不休で疲れているのか、緊張感がうせてしまったのだろうか。

 記者 原子炉は、今の状態から逆戻りして炉心溶融することは絶対にない?

 西山氏 絶対ということは、どんな場面でもなかなか難しいのですが、そうならないようにベストを尽くしています。

 なんとも言えない歯切れの悪さ……より不安が増してくるのは、私だけだろうか。

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110407dde012040011000c.html


127. 2011年4月08日 08:00:01: 5NTuSX1Ayg
青森東通原発・六ヶ所再処理所、非常電源で電力

経済産業省原子力安全・保安院は8日、東北電力女川原子力発電所1〜3号機(宮城県)で、7日深夜に起きた地震により、外部電源3系統のうち2系統が停電したと発表した。

 同原発では3月11日の東日本大震災で運転を停止しており、原子炉は安定した状態にあるという。保安院で情報を集めている。

 一方、同電力東通原発(青森県)と、日本原燃六ヶ所再処理事業所(同)は、いずれも外部電源が停電し、非常用発電機で電力を供給している。このうち東通原発の使用済み核燃料一時貯蔵プールでは、非常電源で冷却が続いている。観測される放射線量などの異常は見つかっていない。 (2011年4月8日00時40分 読売新聞)


128. 2011年4月08日 08:24:45: 5NTuSX1Ayg
頑張ろう、頑張ろうって言うけど、家が流されたんだよ?
と、福島の兄に電話したら、言われました。

おまえ、ちゃんと分かってるの?
超つらいとき、「とりあえず帰りたい、もう帰りたい」っていう、
あの帰る家がね、全部流されたんだよ。
俺、もう、家ないの。
明日も頑張ろう!って決意するような場所がね、ないわけ。
今日も疲れた―!ってドア開けてホッとするような所がね、
全員、一瞬にして、心の準備もなく、いきなり11日から消えたわけ。
おまえ、家ないのに頑張れる?
服も漫画も、化粧道具も、アルバムも、大事にしてたもんも、全部いっきに無い。
よし、頑張ろう!って思える?
すげぇ言われてるんだけど、CMとかで、頑張れ頑張れとか。
ちょっと気を許すと、「一緒に頑張ろう!1人じゃない!」とか言うわけ。
いや、おまえら家あるじゃん?そのCM撮ったら家帰ってるじゃんって。
仕事もあるじゃんって。
おれ、船、なくなったんだぞって。
多分、漁師はもうできないと思ってる。
もう、なーーーんもない。
どう考えたら、今、頑張れるんだよ。
ちょっとでも頑張れる何かが、今、俺たちにあるのか?
「いや、今はこっちで頑張るから、おまえらは1年ハワイでゆっくりしてきな」
とか言われたい。
「おまえらが帰ってくるまでに片づけとくから。家も建てとくから」
とか言われたい。そしたら、俺だって頑張るよ。
毎晩、うなされるし、夜いつまでも眠れない。
流された人を何人も見た。
顔見知りも流された。
その頭にある映像を何回も思い出す。
そのたび、津波がこうくるって分かってたら、あの人を助けられたかも、とか。
時間が戻せたら、隣のおばあちゃんちに寄ってあげたかった、とか。
1人でも助けて英雄みたくなったら、まだやる気が起きたかな、とか。
俺、1人で逃げてきたわけ。
誰も助けなかった。おばちゃんとか、何人も追い抜いて逃げた。重そうなもの持ってる人とかもいたのに。
もう100万回くらい、100通りくらい後悔している。
4日目にやっと町に行っていいと言われて、
どっから手をつけていいかわからないどころか、
いっそもう何もしたくなくなるような町だった場所を見て、
ここを復興だなんて、微塵も思えない。今も。
蓋をしたい。見たくない。
町を見ると、死にたくなる。
自分の人生は、もう終わったなって思うよ。
こっからは、もう、どう頑張っても金持ちにもなれないだろうし、
家だって、もう、二度と持てる気がしない。
何も希望なんかないよ。
そんな俺たちがさ、避難所で、CMでアイドルや俳優を見てさ、
「一緒だよ、1人じゃない」とか言われるたびに、
ああ、あの世界は自分たちとは、もう全然違ってしまったんだと思う。
家がある人の言葉だなーと。安定してるなーと。
そんなCMとかして充実もしてんだろうなーと。
家が流されてなくてさ、帰る場所があって、仕事があって、
地に足が付いてる人が、すげぇ神妙な顔で、お洒落な服で、こっち見て何か言ってるな、と。
おまえに言われたくないと。ほんとに。何も言わないでほしい。
大丈夫なわけがない。
おまえらに大丈夫だよ、とか言われても、大丈夫なわけがない。
どう見たら、この状況が大丈夫になるのか、胸倉つかんで聞いてやりたい。
でも、怒る元気もない。やる気もない。
ボランティアや取材のやつらも来て、色々写真とか撮って、
「実際みると、テレビとかとは全然違いますね」とか言ってて、
数日たったら「元気出して頑張って!」とか言って、
自分たちの家に帰っていく。
正直、復興なんてクソ喰らえだと思うよ。

「何か、できることある?」
何を言っていいかわかんなくなって、兄に泣きながら聞いたら、
「正直、不幸になってくれたら嬉しい」
と言われた。
「俺たちを幸せになんてふざけたこと思わないで、
 俺たちの分、そっちもみんな不幸になってくれたらなー」
と言われた。
「俺たちを想って歌とか作られても今は不愉快だから、
 東京も全部流されて、それでも「頑張ろう」って言われたら、
 頑張るよ。その人の歌なら聴く。
 知らないやつに、馬鹿みたいに「頑張って」とか「大丈夫」とか言われると、
 今は正直、消えてほしくなるよ。
 募金は嬉しいよ。で、ボランティアじゃなくて、ビジネスで、仕事として、
 町を復興に来てくれた方が、こっちも気兼ねなく色々頼めて気が楽。
 正直、ボランティアに「ありがとう」とか言うのも苦痛。」
と。

http://anond.hatelabo.jp/20110407001402


129. 2011年4月08日 09:25:24: 5NTuSX1Ayg
1号機 震災の夜燃料露出直前

東京電力、福島第一原子力発電所の事故で、1号機では、先月11日の地震当日の夜までに原子炉の水が核燃料が露出する直前まで減り、安全のために最も大切な「冷やす機能」を十分に保てなかったことが、NHKが入手した資料で分かりました。
専門家は「その後さらに水が減り、核燃料が露出したことで、地震の翌日という早い段階で水素爆発が起きたのではないか」と指摘しています。
NHKが入手した資料には、地震当日の先月11日に福島第一原発の1号機から3号機で測定された原子炉の「水の高さ」や「圧力」などの値が示されていますが、東京電力などは、これまで地震の翌日以降の値しか公表してきませんでした。
資料によりますと、1号機では、地震発生から7時間近くたった午後9時半に、原子炉の中で核燃料が露出するまでの水の高さが残り45センチとなり、通常の10分の1程度に減っていたことが分かりました。
1号機から3号機では、地震と津波によってすべての電源が失われ、2号機と3号機では非常用の装置で原子炉を冷やし、水の高さが4メートル前後に維持されていました。
これに対し1号機では、地震当日の夜までに、すでに安全のために最も大切な「冷やす機能」を十分に保てなかったことになります。
また核燃料が水から露出するまで、2号機と3号機では、地震から1日半から3日程度かかっているのに対し、1号機では18時間ほどしかありませんでした。
東京大学の関村直人教授は「1号機では、『冷やす機能』が維持できなくなったあと、さらに水が減り核燃料が露出したことで、地震の翌日という早い段階で水素爆発が起きたのではないか」と指摘しています。
一方、東京電力は「調査はこれからで詳しいことは分からない」と話しています。
4月8日 8:30更新
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/index.html


130. 2011年4月08日 09:35:37: 5NTuSX1Ayg
へ放水 米、3日前に内諾
2011年4月8日 朝刊

 東京電力福島第一原発から低濃度放射性物質を含む汚染水を海へ放出するにあたり、政府が事前に米国側と協議し、内諾を得ていたことが分かった。米国政府関係者が一日に政府高官と面会したり、東電での関係者間の対策会議に参加したりする中で「米国は放出を認める」と意向を伝えていたという。

 汚染水放出をめぐっては、韓国や中国、ロシアなどが「事前説明がなかった」と批判している。日本政府は放出発表後に各国に報告したが、放出を始めた四日の三日前に米国とだけ協議していたことで反発が強まる可能性もある。

 日本側関係者によると、米エネルギー省の意を受けた同省関係者が日本人研究者とともに一日、官邸で政府高官と面会。「汚染水を海に放出し、早く原子炉を冷却できるようにしないといけない。放射性物質は海中に拡散するので問題ない。米政府は放出に抗議しない」とのメッセージを伝えたという。

 政府関係者によると、東電本社内で開かれた政府や米国大使館による対策会議でも、米側から海洋投棄を認める発言があった。

 官邸筋は「海に流すのを決めたのは、日本政府の原発チーム。米政府の依頼によるものではない」と説明。一方で「米側から『大丈夫だ』という話はあった」と話している。

 他の近隣国に事前に説明しなかったことについて、枝野幸男官房長官は六日の記者会見で「私が指示すべきだったと反省している」と陳謝している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011040802000030.html


131. 2011年4月08日 09:53:04: 5NTuSX1Ayg
原発安全神話の宣伝に貢献した原発タレント文化人

内橋克人氏はPA戦略について説明している。PA戦略とは、原発を社会に受け入れさせるための戦略で、以下の3つである。

1.電気事業連合会がメディアに抗議書を送り続ける。
2.小学校から高校まで授業でエネルギー環境教育という原発是認教育をする。
3.文化人を起用して、原発の安全性を宣伝させる。

佐高信氏が「週刊金曜日」(4月1日号)と「創」(5・6月号)で実名を挙げて批判していた。二つの雑誌に名前が挙げられていた原発タレント文化人は以下の人たちである。

茂木健一郎、養老孟司、弘兼憲史、荻野アンナ、幸田真音、勝間和代、森山良子、渡瀬恒彦、吉村作治、蟹瀬誠一、福島敦子、星野仙一、金美齢、福澤朗、C・W・ニコル。

 とりわけ大学教授の経歴を持つ養老孟司氏や茂木健一郎氏の責任は大きいだろう。C・W・ニコル氏も推進に加担していたとはちょっと驚きだ。

http://onigumo.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-ac65.html


132. 2011年4月08日 09:57:26: 5NTuSX1Ayg
茂木健一郎は、電気事業連合会の広告にも出ております。

痛いテレビ 茂木さんの原発広告が封印

では、対話形式で行われた電事連の広告から、茂木先生のお言葉を引用します。

「自分たちがおかれている状況を客観的に見れば、原子力発電の果たす役割が大きいこともわかると思います。確かに原子力にはリスクもありますが、リスクがゼロの暮らしなんてありえないでしょう。交通事故や飛行機事故、地震などの災害もあるし、小惑星がぶつかってくる可能性も……。僕たちはそういう世の中に生きているんですね。」

(『婦人公論』2011年1月号・新春特別座談会/茂木健一郎氏×内田麻理香氏×山下宏文氏、司会:三木哲男氏 2011年、いよいよ実践されます!日本の「エネルギー環境教育」)


「私たちが持っている記憶のシステムは、感情が揺さぶられるような経験をすると、そのことを「脳」に深く刻むようにできています。ですから、チェルノブイリの原発事故や、まったく違うものではありますが、原子力という言葉から連想される広島や長崎の原爆被害も、ニュースで見た映像などを介して人々の「脳」に鮮明に記憶されている。これは「脳」のメカニズムなので、取り除くのは難しいです。その一方で、人間の脳には論理で理解するという働きもありますから、感情が揺さぶられるような経験を克服してもらうには、筋道を立てた論理的な説明や議論を重ねることが必要です。」

(『婦人公論』2010年3月号・茂木健一郎氏×山名元氏 特別対談「脳と原子力、じつは切っても切れない関係です」)

「つまり、原子力のしくみもリスクもわかっていればこわくない。我々のような研究者の使命は、その論理や根拠を示していくことだと思います。」
(同上)

「資源が乏しく、エネルギーや食料の自給率も低い日本が、豊かな暮らしと繁栄を維持していくには、科学技術の力は欠かせません。原子力の果たす役割も大きいと思いますし、先生の研究にも期待しています。」
(同上。引用終わり)

http://d.hatena.ne.jp/denpatiro/20110403


133. 2011年4月08日 10:09:56: 5NTuSX1Ayg
福島第一原発 「水棺」冷却を検討
2011年4月8日

福島第一原子力発電所の事故で、政府と東京電力の事故対策統合本部が、核燃料棒が入った圧力容器とその外側の格納容器の内部を水で満たすことで、原子炉を継続的に冷却する「水棺(すいかん)」を検討していることが七日、分かった。水棺は原発事故の処理方法として研究されているが、実際に行われれば世界で初めてとなる。

 政府と東電の関係者によると、福島第一原発では大量の高濃度汚染水が建屋内などにたまり、復旧作業が難航している。対策本部は水を循環させて海水との熱交換で水を冷やす「残留熱除去系」の復旧を目指しているが難航している。仮に復旧しても、海水を大量に注入したことで冷却機能が落ちている恐れもあり、水棺による冷却案が浮上した。

 水棺では、圧力容器と格納容器をともに燃料棒の高さ付近まで水で満たし、高い熱を持つ燃料棒を冷やす。燃料棒が破損して放射性物質が漏れるのを抑える狙いもある。熱で蒸発する水は外部から注入。燃料棒が冷めて取り出せるようになるまで、少なくとも数年は続けるとみられる。

 同本部は、現在1〜3号機で進めている格納容器への窒素の注入が終わった後で、1号機から作業に入ることを検討している。

 格納容器は厚いコンクリートで囲われており、水を満たしても一般に強度の問題はないが、地震などで損傷していないことが条件。2号機は格納容器の圧力抑制室に損傷の疑いがあり、汚染水が外部に漏れ続ける恐れがあるため事前チェックが必要となる。水棺は、米国でも冷却水を喪失した重大事故時に取り得る手段として研究されている。福島第一原発の事故に関しても、米原子力規制委員会(NRC)が水棺に言及。「水の重さと格納容器の耐震性に留意すべきだ」と助言している。

 一九八六年に原発史上最悪の事故を起こした旧ソ連のチェルノブイリ原発は格納容器がなく、放射性物質を閉じこめるため全体をコンクリートで覆う「石棺」が行われた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2011040802100019.html


134. 2011年4月08日 18:06:39: 5NTuSX1Ayg
作詞作曲:斉藤和義
「ずっとウソだった」
http://shachoublog.net/nyu-su/zuttousodattanndaze.html

この国を歩けば原発が54基
教科書もCMも言ってたよ安全です

俺たちを騙して言い訳は「想定外」
懐かしいあの空くすぐったい黒い雨

ずっとウソだったんだぜ やっぱバレてしまったな
ほんとウソだったんだぜ 原子力は安全です
ずっと嘘だったんだぜ ほうれん草食いてぇなあ
ほんと嘘だったんだぜ 気づいてたろうこの事態
風に舞う放射能はもう止められない
何人が被曝すれば気がついてくれるのこの国の政府

この街を離れてうまい水見つけたかい?
教えてよやっぱいいやもうどこも逃げ場はない

ずっとクソだったんだぜ 東電も北電も中電も九電ももう夢ばかり見てないけど
ずっとクソだったんだぜ それでも続ける気だ
ほんとクソだったんだぜ 何かがしたいこの気持ち

ずっと嘘だったんだぜ ほんとクソだったんだ

※現在youtube動画、ニコニコ動画では削除されてしまいましたが、見つかり次第アップしようと思います。


135. 2011年4月09日 08:48:05: zceuNfFKUM
玉木正之blogより

3月12日(土)
津波の強烈さもさりながら福島の原発事故はヤバイ。あれは天災?人災?東電ではないけど他の電力会社から昨年(代理店を通じて)原発の広報記事への登場を依頼されて「玉木さんの言いたいことを言ってください」といわれたうえにギャラの多さ(インタビュー記事1回500万円)も魅力やったので出てみようかと思たけど「こちらの言いたいこと(原発は基本的に作らない方がいい)」で折り合いがつかずボツになった経緯があった。こちらの言い分を曲げなくて(ギャラの魅力に負けなくて)良かったとつくづく思う。
http://www.tamakimasayuki.com/


136. 2011年4月09日 09:24:33: zceuNfFKUM
2004年映画『東京原発』
YouTube - 原発の危険性 http://t.co/sQIhftl

137. 2011年4月09日 09:33:08: zceuNfFKUM
水素爆発は想定外の事態だった…保安院認める

東京電力福島第一原発の1、3号機で発生した水素爆発は、経済産業省原子力安全・保安院が想定していない事態だったことがわかった。

 保安院が8日夜、記者会見で明らかにした。

 水素ガスは、原子炉内の水位が低下し、核燃料棒が水から露出して高温になると発生する。

 しかし、保安院によると、圧力容器を囲む原子炉格納容器には通常、窒素を充満させており、水素と反応して爆発を引き起こす酸素はほとんど存在しない。実際には、1号機で3月12日、3号機では同14日に、格納容器のさらに外側の原子炉建屋で、水素爆発が起きた。

 保安院側は「設計上は格納容器から水素が漏れないようになっている。国の安全審査でも、漏れてしまったらどうするかという設計上の手当てはされていない」と認めた。 (2011年4月8日22時27分 読売新聞)


138. 2011年4月09日 10:00:30: zceuNfFKUM
全電源喪失、国は「考慮する必要はない」と解説

国や電力会社は、原子炉制御の“命綱”ともいえる電源を、どう位置づけてきたのだろうか。


 規制当局である内閣府の原子力安全委員会は、1990年に定めた発電用軽水炉の安全設計審査指針の解説に、長時間の全電源喪失について「考慮する必要はない」と明記している。

 理由は「送電線の復旧または非常用交流電源設備(非常用ディーゼル発電機)の修復が期待できるため」としており、国は外部電源を失ってもすぐに非常用発電機が作動すると想定してきた。

 各原発は、同指針に基づいて設計されており、非常用電源を含むすべての電源喪失に対して万全の備えをしてきたとは言い難い。東北電力関係者は「外部送電線など電源確保の方法はたくさんあると考え、これまでは全電源喪失は想定していなかった」と話す。東京電力は急きょ、11日に柏崎刈羽原発で全電源喪失などを想定した訓練を行うことにした。 (2011年4月9日08時33分 読売新聞)


139. 2011年4月09日 10:02:03: zceuNfFKUM
「福島県民お断り」入店・宿泊、風評被害相次ぐ

 東京電力福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故で多くの避難者が出ている福島県の災害対策本部会議で8日、風評被害の事例が報告された。

 放射線に関する県の相談窓口に寄せられたもので、ある運送業者から「他県のガソリンスタンドに『福島県民お断り』との貼り紙があった」という相談があった。ほかにも、福島県民であることを理由に、「レストランで入店を断られた」「ホテルに宿泊できなかった」「車に落書きされた」などの被害があったという。

 県によると、3月17日の窓口開設から8日朝までに計6967件の相談があり、うち162件が風評被害に関するもの。県は風評被害払拭のため、これまで国に対して正確な情報発信に努めるよう要請している。

(2011年4月9日09時14分 読売新聞)


140. 2011年4月09日 10:06:06: zceuNfFKUM
東通原発、非常用発電機全て使えず 女川も1台故障

2011年4月8日23時29分
7日深夜に起きた余震では、東北地方の複数の原子力施設で外部電源からの電力供給が途絶した。このうち東北電力東通原発や女川原発では、バックアップ用の非常用ディーゼル発電機が使えないなど、危うい状態が続いたままだ。今回は辛うじて難を免れたが、今後も予想される大規模な余震の揺れと津波に、原発は耐えられるのか。

 東北電力によると、東通原発(青森県東通村)1号機は、余震で外部からの電力供給が2系統とも遮断されたため、非常用ディーゼル発電機による冷却に切り替えた。

 8日午前3時半、外部電源が復旧。外部電源とともに非常用発電機による電力供給も続けたところ、午後2時10分ごろ、発電機の燃料循環ポンプ付近で燃料の軽油がもれているのを作業員が見つけ、運転を止めた。燃料漏れの理由は調査中。

 同原発は3月11日の東日本大震災時には定期検査中で、原子炉に燃料棒はなく、現在、外部電源で使用済み核燃料貯蔵プールの冷却を続けている。非常用ディーゼル発電機は3台あるが、もう2台も、点検中のためすぐには起動できないという。

 女川原発(宮城県石巻市、女川町)1号機でも、非常用ディーゼル発電機2台のうち1台が壊れたまま、1週間にわたって必要な機能を果たせない状態にあることがわかった。経済産業省原子力安全・保安院が8日、明らかにした。

 保安院によると、同電力が今月1日、1号機の発電機の定期点検をしたところ、2台のうち1台が発電所内の電源にうまく接続できないことが分かった。

 東北電力は接続不良の原因をつきとめて8日、原子炉等規制法に基づいて保安院に報告したが、この間、新たな発電機の配備はないという。

女川原発はこの状態のまま7日の余震にあい、外部電源3系統のうち2系統が途絶。1系統は生き残ったが、一時は綱渡りの運転を余儀なくされた。

 東通、女川の両原発で、この状態が続いたまま再び外部電源が失われた場合、どう対処するのか。東北電力は保安院などに対し、福島第一原発の事故を受けて配備した電源車で最低限の冷却はできる、などと説明しているという。

 女川原発ではまた、地震の揺れの影響で、各号機の使用済み核燃料貯蔵プールの冷却装置が自動停止した。容器の振動で水が波打つように大きく揺れる「スロッシング」という現象が起き、ポンプに負荷がかかってモーターが停止したという。

 約1時間後に再起動したが、放射性物質を微量に含むプールの水が約3.8リットルあふれ、専用のナプキンで拭いた。周囲の放射線の値に変化はないという。

 日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)でも、外部電源が途絶え、非常用ディーゼル発電機で使用済み燃料貯蔵プールの冷却を続けたが、8日午後3時ごろ外部電源が復旧した。
http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY201104080592.html


141. 2011年4月09日 10:13:12: zceuNfFKUM
【原発事故7場面検証】 2011.4.9

(1)電源喪失 安全とコストを天秤
 東日本大震災から1カ月がたとうとする今も、「安全」どころか「安定」すら取り戻せない東京電力福島第1原子力発電所。津波による電源喪失、冷却機能の停止、燃料溶融、水素爆発…。次々に襲う「想定外」の事態に対処できず、判断ミスも重なり、危機が連鎖した。なぜ危機を想定できなかったのか。どこかで連鎖を食い止められなかったのか。「天災」なのか、それとも「人災」なのか。7つの場面を検証した。

 「最大規模の津波を考慮してきた。想定を大きく上回るものだった」

 東電の原子力担当の武藤栄副社長は、3月25日の会見で弁明に追われた。想定した津波は最大5・7メートル。実際の津波は約14メートルに達し、海面から5・5メートルの堤防をのみ込み、同約10メートルの敷地に押し寄せ、海側の発電用タービン建屋に侵入し、地下にある非常用ディーゼル発電機が冠水。1〜3号機ですべての電源が失われた。

 東電幹部は「津波の敷地への上陸は想定していなかった」と悔やむが、予見する機会はあった。

平成21年6月に同原発の安全性について議論された経済産業省の審議会。委員の岡村行信産業技術総合研究所活断層・地震研究センター長は「約1100年前の貞観地震では内陸3〜4キロまで津波が押し寄せた」との最新の研究結果を受け、対策の必要性を強く訴えた。

 だが、東電は「学術的な見解がまとまっていない」と応じなかった。岡村氏は「精度の高い推定が無理でも備えるべきだ」と食い下がったが、審議会も東電を支持した。

 「過剰な安全性基準はコスト高につながり、結局、利用者の電気料金に跳ね返ってくる」

 震災前に東電幹部がよく口にした言葉だ。

 国の原子力安全委員会の設計指針も、「電源を喪失した場合、復旧を急げばいいという思想に基づいており、過大な防護への投資を求めてこなかった」(関係者)。

 安全とコストを天秤(てんびん)にかけた結果、危機の連鎖が幕を開けた。

(2)炉心溶融 「可能性ゼロ」現実に
電源喪失により、1〜3号機では、安定的に原子炉に水を注入できなくなった。燃料棒内部の放射性物質(放射能)が放出する「崩壊熱」で水が蒸発し、水面上に露出。熱に強いジルコニウム合金製の「被覆管」が溶ける1200度以上に達し、日本原発事故史上最悪の「炉心溶融」が始まった。

 「小さい確率の事態が全部実現すれば、炉心溶融につながることは論理的には考え得る」。昨年5月の衆院経済産業委員会での経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長の答弁だ。

 「多重防護の考え方で設計されており、安全性は確保されている」とも語り、可能性はほぼゼロに近いと否定してみせた炉心溶融は、1年もたたずに現実となった。

 原発は「5重の壁」を安全性の大前提としている。燃料のウランを陶器のように焼き固めたペレットに加工し、被覆管で覆い、圧力容器に納め、格納容器で守り、建屋が囲む。

 原発安全3原則のうち「止める」は機能したが、電源喪失により「冷やす」機能が失われたことで、「閉じ込める」機能もすべて破られ、放射能汚染が広がった。

 原子力安全委員会は平成4年5月に電源喪失などの「シビアアクシデント」に対応できる備えを政府や電力会社に要請した。だが、「数時間後には復旧できるという考え方に基づく設計」(保安院)が見直されることはなかった。

 「電源喪失で何が起きるかを想定すれば、とるべき対策があったはずだ」。宮健三東京大名誉教授は“想定外”は言い訳にならないと断じた。

(3)ベント作業 10時間ロスで致命傷
 原子炉内の水が失われ、炉心溶融が進む一方、蒸気で内部の圧力が高まり、原子炉圧力容器や格納容器が、損傷する恐れが高まった。1号機の格納容器内では一時、設計想定の5気圧の倍近い9・4気圧を計測した。

 圧力を下げるには、原子炉内部の放射性物質を含む蒸気を外部に逃す「ベント(排気)」と呼ばれる措置が必要になる。しかし、その作業は、大きく遅れた。

 「半径3キロ以内の避難や3〜10キロの屋内退避を実施しているので住民の安全は保たれる」。海江田万里経済産業相がベントを表明したのは、12日午前3時05分。しかし、東電が作業に入れたのは、午前10時17分。放出が行われたのは午後2時半で、表明から10時間以上もたっていた。

 遅れの最大の理由は、12日朝の菅直人首相の視察ではなく、電源喪失だった。東電は手作業によるベント開放に手間取ったのだ。この間に炉心溶融が進み、圧力や高熱で圧力容器や格納容器が損傷し、「閉じ込め」機能が失われた可能性がある。

 実際、2号機では14日に圧力上昇を受けベントで蒸気を放出したが、海水注入の失敗も重なり、2度にわたって燃料棒が全面露出。15日早朝に爆発が起きた。直後に格納容器につながる圧力抑制室の圧力が急低下。損傷し亀裂や穴が開き、そこから特に濃度の高い汚染水が漏出しているとみられている。

 「炉心溶融後にベントを行えば、放射性物質の漏出が増える。もっと早い段階で行うのが定石だ」。大阪大の宮崎慶次名誉教授は、着手も含めた対応の遅れを指摘した。

(4)海水注入 「廃炉」回避 決断鈍る?
 東電がベント作業にまごつく間に、1号機の圧力容器内の水位は低下を続けた。12日午前9時半までに燃料棒の上部55センチが露出し、午前11時20分に90センチ、午後0時35分には170センチに達した。

 電源がなくても原子炉の余熱でつくった蒸気を利用して原子炉に注水する非常用冷却システムを使い、6千リットルの真水を注入できていたため、より多くの量を確保できる海水注入には踏み切らなかった。

 しかし、午後2時12分、施設内で放射性物質のセシウムを検出。本来は燃料棒に閉じ込められ、「核実験か原発事故の後ぐらいしか見つからない物質」(保安院)の漏出で、炉心溶融が確実となる。午後3時36分には1号機で水素爆発が発生。その30分後に海水注入を発表し、午後8時20分に実行に移した。

 海水を注入すると、塩などの不純物が内部に付着して使えなくなり、「廃炉」の可能性が高まる。原発は1基3千億円規模に上る建設費に加え、地元同意などで莫大(ばくだい)なコストがかかる。だが、建設すれば、「減価償却が進むにつれ、安定的に利益を生み出してくれる」(業界関係者)。

 武藤副社長は3月21日の会見で、「淡水の確保が十分でなくなったときは、比較的早い段階で海水を入れることを念頭に入れてきた」と、注入の躊躇(ちゅうちょ)を否定する。

 だが、内藤正則エネルギー総合工学研究所部長は今も疑念が拭えない。

 「海水を入れたら何千億円も損をするという発想があったのではないか。経営のことを考えて、元通りにしようという発想では非常事態には対応できない」

(5)燃料プール 炉を優先、放置続ける
 15日午前6時、4号機で爆発音とともに火の手があがり、建屋の壁が崩れた。4号機は震災当時、定期点検のため停止中で、原子炉内に燃料棒もなかった。安全と思われていた4号機の爆発は、「核燃料貯蔵プール」の存在をクローズアップさせた。

 「事故発生の初期段階から、米国から燃料プールは大丈夫なのかとの指摘があり、現場にもそう連絡していた」。原子力安全委員会の鈴木達治郎委員長代理は、こう明かす。

 プールには高熱を持つ使用済み核燃料が大量にある。その数は同原発全体で1万本超(1755トン)。防護壁は放射線を遮る水とコンクリートの建屋しかない。4号機には昨年11月の検査で原子炉から出したばかりの特に温度が高い燃料があることも、東電は分かっていた。

 だが、「水があるうちは大丈夫」と、1〜3号機の原子炉の冷却を優先し、何ら手を打たなかった。

 4号機では、燃料の熱でプールの水が蒸発して水面から露出、水素が発生し爆発したとみられている。燃料が一部溶融し、放射性物質が外部に直接漏出したとみる専門家もおり、原子炉の冷却よりもプールへの放水が、「今は最優先」(保安院)と、位置づけが逆転する。放水には自衛隊ヘリや消防車、東京消防庁ハイパーレスキュー隊の特殊車両などを総動員。放水中は、外部電源の復旧作業が中断された。

 「事故発生直後から気をつけていれば、もっと早く収束できたはずだ」。鈴木氏は、東電のプール放置が復旧を大きく遅らせたと指摘した。

(6)汚染水 3人被曝し存在判明
 「見たくもないような数字だ」。保安院の西山英彦審議官は3月27日の会見後に、2号機タービン建屋地下にたまった汚染水が放つ放射線量に顔をしかめた。

 線量計の針はかざした瞬間に最大値の1時間当たり1千ミリシーベルトを振り切った。今回の事故に限り引き上げられた緊急時作業員の年間被曝(ひばく)線量限度の250ミリシーベルト(通常は100ミリシーベルト)の4倍。放射能濃度は、通常運転時の原子炉内の水の約10万倍に達した。

 24日に足が水につかる状態で作業をしていた3人が被曝し、初めて汚染水の存在が判明した。汚染水の量は1〜3号機だけで推計6万トン。事故発生当時、失われたことで危機を招いた水が今は復旧の最大の障害となっている。

 汚染水の水源は、「原子炉に注入を続けている冷却水」(東電)だ。圧力容器や格納容器の損傷で漏出。「トレンチ」と呼ばれる建屋外の配管トンネルにもたまり、2号機では海に直接流出した。

 貯水場所を確保するための「玉突き排水」の結果、低濃度の汚染水を海に放出する前代未聞の事態に追い込まれる“泥縄”で、回収のめどはたっていない。

 タービン建屋地下には、ポンプや配電盤など冷却機能の復旧に欠かせない設備があるが、「作業員も容易には近づけない」(東電)。

 「原発事故で漏水の有無をチェックするのは基本。2週間もたってから汚染水の存在が明らかになったことは理解できない。早く気づいていれば、早く手を打てた」。宇根崎博信・京都大原子炉実験所教授は、汚染水を予見できなかったことを問題視している。

(7)冷却装置 既存設備復旧に固執
 東電が原子炉を100度未満の「冷温停止」状態にするため、全力で復旧を目指しているのが、「残留熱除去システム」だ。注水だけでは、水が蒸発してしまい冷却できない。水を循環させ、外部から海水との熱交換で水を冷やす同システムが欠かせない。蒸気で圧力が上昇し原子炉が危険な状態になったり、漏出によって汚染水が増え続けるといった「悪循環」を断ち切る切り札でもある。

 だが、重要設備のあるタービン建屋地下の高濃度汚染水の存在で、復旧作業は事実上中断したままだ。汚染水を除去しないと、故障や損傷の有無も確かめられない。

 「原子力技術者は融通がきかず、既存設備に固執しすぎる。広く知恵を借りるべきだ」。復旧作業にかかわるゼネコンの幹部は、こう苦言を呈する。

 そもそも、頑丈な圧力容器や格納容器が損傷しており、通電しても同システムが動く保証はない。

 九州大の工藤和彦特任教授は「既存設備の復旧を前提として排水にこだわっていると、いつまでもイタチごっこが終わらない」と指摘し、外部に新たに冷却システムを構築すべきだと提案する。

 政府と東電でつくる事故対策統合本部もようやく外部構築の検討に着手したが、具体的なプランは描けていない。既存設備にこだわった結果、貴重な時間が失われた。復旧が長期化すれば、それだけ放射能漏れが続く。

 「東電や政府には物事の先を見通す勘をもった人間がいないのではないか」

 大阪大学の宮崎慶次名誉教授は、こう総括した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040908290008-n1.htm


142. 2011年4月09日 10:17:34: zceuNfFKUM
原発事故1カ月…水失った原子炉、崩れた「神話」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040908190006-n1.htm

「なんとしても燃料棒冷やして」

 東日本大震災から11日で1カ月となる現在も収束のめどすらたたない東京電力福島第1原子力発電所。すべては原発の安全の生命線である「水」が失われたことから始まった。

 「2号機の原子炉に注水ができなくなっています」

 3月11日午後2時46分の地震発生から6時間後。政府の原子力災害対策本部で、現地からの報告を聞いた原子力安全委員長の班目(まだらめ)春樹は、背筋が凍り付く思いがした。水喪失が何を意味するのか。安全性にお墨付きを与えてきた班目は、知りすぎていた。

 「なんとしても燃料棒を冷やしてください。炉内の圧力を下げるための排気(ベント)も必要です」

 班目は本部長の首相、菅直人に繰り返し具申する。

 2号機の注水停止は、やがて混乱と錯綜(さくそう)による誤報と判明する。だが1号機では班目の頭をよぎったシナリオが進行しつつあった。

 時計の針を少し戻す。地震からほぼ1時間後。東京都千代田区の東電本店にいた原子力担当副社長の武藤栄は、「様子を見てくる」と、ヘリで飛び立った。地震発生時に運転中だった1〜3号機は、核分裂を止める制御棒が挿入され、自動停止し、冷却装置も作動していた。

だが想定を超える約14メートルの津波で事態は一変。13台あった非常用発電機が6号機の1台を除きすべて冠水。午後4時36分、1〜3号機は「全電源喪失」という緊急事態に陥った。

 「早く電源車をかき集めろ」。武藤は現地対策本部で声を張り上げた。

 原子炉には余熱で発生した蒸気を利用して原子炉に注水できる非常用冷却システムがある。だが、バッテリーが切れると、原子炉の弁が閉じてしまい注水ができなくなる。タイムリミットは、7〜8時間。

 各地から53台が福島に向かい、午後9時すぎに東北電力から2台が到着。12日午前0時すぎには、さらに2台も駆け付けた。

 だが、弁を開けるには、低電圧の電源が必要だったが、4台はいずれも高電圧車だった。電圧を変換しようとしたが、がれきに阻まれ、ケーブルの長さが足りず届かない。原子炉のつなぎ込み口も、津波で水没していた。報告を受けた経済産業省原子力安全・保安院の幹部は、力なく笑うしかなかった。

 「なぜ東電はベントをやらないんだ」

 対策本部で経済産業相、海江田万里はいらだっていた。12日午前3時に会見までして指示を出したが、東電からは何の連絡もない。

 同じころ武藤は愕然(がくぜん)として部下の報告を聞いていた。「中央制御室の停電で準備が思うように進みません」。暗闇の中、手動による作業は難航した。

 午前5時、保安院審議官の中村幸一郎は会見で、「1号機でベントをやる。国内では例がない」と決意を示した。原子炉内の放射性物質(放射能)と一緒に蒸気を放出するベントは東電には重い決断だった。

午前7時には菅が、後にベント作業の妨げになったと批判された視察に到着する。東電には首相に放射能を浴びせないよう配慮するような余裕はなかった。電源喪失で東電は弁を開けたくても開けられなかったのだ。ベント開始は、午後2時30分。海江田の指示から10時間が経過していた。

 綱渡りの注水を続けていた1号機では炉内の水位が低下を始め、計器は午後0時半に4メートルある燃料棒のうち1・7メートルが水面から露出していることを示していたた。

 「計器が故障している可能性があります」。東電は、より多くの量を確保できる海水の注入を見送り、保安院も報告をうのみにする。午後3時36分、1号機で水素爆発が起き、建屋上部が吹き飛んだ。

 原子炉内では、露出した燃料棒が高温になって溶け、放射性物質が漏れ出す「炉心溶融」が起きていた。班目が恐れた国内最悪の原発事故が現実となった。2、3号機もやがて同じ道をたどり始める。爆発は、「7つの場面」で連鎖した幾重の危機の一つでしかなかった。(敬称略)


143. 2011年4月09日 10:20:54: zceuNfFKUM
米政府の80キロ避難は2号機の破壊想定 実測データに基づかず
2011.4.9 07:34
 米政府が3月16日に在日米国人に対して福島第1原発から80キロ圏外への避難を勧告した際、米原子力規制委員会(NRC)は実測データではなく2号機が完全に破壊されたとの想定に基づき判断していたことが8日までに分かった。

 NRC幹部が外部の専門家でつくる委員会で説明したとAP通信が報じた。日本政府は同時期に20キロ圏からの避難と20〜30キロ圏の屋内退避を住民に指示、米側との違いが表面化していた。

 NRCで安全基準を担当するランディ・サリバン氏は委員会に対し、80キロ圏からの避難勧告は2号機が100%破壊され、16時間にわたって放射性物質が漏れ続けることを想定したと解説。委員会メンバーは「仮定に基づく判断」を批判したが、別のNRC幹部は「限られた情報の中で米国民を守るためだ」と反論した。(共同)


144. 2011年4月09日 10:25:38: zceuNfFKUM
捜索阻む原発風評 建設業者敬遠、重機足りない 福島

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110409t63024.htm
東日本大震災で被災した相馬市や南相馬市の沿岸部で、行方不明者の捜索が難航している。福島第1原発事故で避難指示が出た半径20キロ圏内に南相馬市小高区や原町区の一部が含まれたことによる風評被害で、建設業者が入りたがらず重機が不足しているためだ。地元業者は「相馬地方の放射線量はほかの地域に比べ低い。復興に協力してほしい」と訴えている。
 約200人が行方不明の相馬市。磯部地区はコウナゴやホッキ漁で知られていたが、津波でほぼ壊滅状態になった。原発からは約40キロ。半径20〜30キロの屋内退避圏にも当たらないが、捜索は進んでいない。
 周囲を見回すと、重機は数台。「数が全然足りない。これだけ広いのに、何日かかると思ってるんだ」。がれきが埋め尽くす捜索現場で、男性作業員がこぼす。
 重機不足の大きな要因は、放射能漏れによる風評被害だ。
 相馬市の建設業者は県外企業に重機のリースを依頼した際、「放射性物質が付着したら困る。リースではなく買い取り契約にしてほしい」と言われたという。
 建材販売会社の南相馬支店にも住宅用資材を頼んだが、「東京本社から南相馬から出るよう命令が出ている」と断られた。建設業者は「原発に近い相馬地方に近づくな、という雰囲気がある」と困惑する。
 屋内退避圏の外に当たる南相馬市鹿島区で6日にあった捜索では、重機約50台が使われた。ほかの地域からの重機は少なく、ほとんどが地元業者が用意した。
 伊達市から駆け付けた業者は「業界団体の依頼で来たが、相馬地方以外から来たのはうちだけ」と苦笑した。「口にこそ出さないが、どの業者も放射性物質への恐怖心があるようだ」と明かす。
 各市の独自調査によると、8日午前10時現在の大気中の放射線量(1時間当たり)は相馬市が0.54マイクロシーベルト、南相馬市が0.8マイクロシーベルト。県内では決して高い数値ではない。屋内退避圏とその隣接地ということだけが障害になっている形だ。
 県建設業協会相馬支部の草野清貴支部長は「がれきを撤去しないと、行方不明者を見つけ出せない。少ない重機で撤去を急ぐと、がれきに埋もれる人を傷つける恐れがある。風評に惑わされず、作業に力を貸してほしい」と呼び掛けている。
(加藤敦)


145. 2011年4月09日 10:27:03: zceuNfFKUM
頼りない命綱安全に疑問 女川原発冷却一時停止

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110409t13042.htm
7日深夜の宮城県沖を震源とするマグニチュード(M)7.1の大きな余震で、東北電力の女川、東通両原発では、使用済み燃料プールの冷却機能が一時停止したり、プールの水があふれたりした。東日本大震災による福島第1原発事故が、なお収束のめども立たない中、地震国・日本の原子力関連施設が抱える課題の大きさが、あらためて浮き彫りになった。

<「共振」原因か>
 7日の地震後、東通、女川原発の計4基の使用済み燃料プールの冷却系が一時ストップ。両原発とも、冷却系停止は最大約1時間20分で、温度上昇など大きな問題は起きなかった。だが、詳しい停止の原因などの解明が求められる。
 停止の原因の一つとして疑われているのが、地震の揺れとプールの水が共振する「スロッシング」と呼ばれる現象。2003年に起きたM8.0の十勝沖地震では、震源から離れた北海道苫小牧市の石油タンク内で発生、波立った液面に火が付き火災を引き起こした。
 東北電力が調査したところ、7日の地震ですべての使用済み燃料プールで1.8〜3.8リットルの水があふれていた。07年7月の新潟県中越沖地震で、東京電力の柏崎刈羽原発でも1〜6号機すべての燃料プールから、スロッシングが原因と思われる水のオーバーフローが起きた。
 原子力安全・保安院は「今回の地震でも女川原発でスロッシングが起きた可能性がある」としている。スロッシングにより、プールの水を循環させるポンプの吸い込み口の圧力が急激に変化、女川原発1号機プールの冷却系が停止したのではないかとみている。

<軽油漏れ停止>
 一方、原発は外部の電源供給が無くなっても所内の非常用電源により原子炉の冷却機能などを保つのが大前提。電源はいわば原発の「命綱」であり、福島第1では外部電源の喪失に加え、津波で非常用電源も失われたことが事態を深刻化させる要因となった。
 今回の余震でも、東通原発で2系統あった外部電源が地震のため停止。非常用電源が立ち上がったが、この電源のディーゼル発電機は8日午後2時前になって軽油漏れが見つかり、停止せざるを得ない状況に追い込まれた。外部電源が既に復旧していたため事なきを得たが、非常用電源の停止は、福島第1の事故後だけに、何としても防がなければならない一線だった。
 未曽有の被害を招いた福島第1の電源喪失と紙一重。東北電力は「事態を重く受け止めている。原因をしっかり分析して再発防止に努めたい」としている。


146. 2011年4月09日 12:22:09: zceuNfFKUM
放射線調査 県は消極的
2011年04月08日

茨城県沖のイカナゴ(コウナゴ)から基準を超える放射性物質が検出されたことを受け、国が県沖の水産物検査に踏み切った。これまで各漁協に対応を任せ、検査の主導に消極的だった県は、いまだに表だった関与を見せていない。

 「那珂湊から出漁したという話は聞いていない」

 7日午前、水産庁の依頼でサンプル捕獲にあたる漁船が那珂湊漁港を出港した後、県漁政課の担当者はこう語った。事前に国との協議はなかったという。

 水産庁幹部は5日、県の魚介類検査への対応について苦言を呈していた。「検査をやって公表してもマイナスになるだけだから、と言っている。めちゃくちゃだ」。この幹部は、漁協が独自に行ってきた検査についても「ぜんぶ国の施設でやり直すべきだ」と不信感をあらわにした。こうした不信が、今回の国の検査につながった可能性もある。

 一方、休業に追い込まれた各漁協からも、これまで積極的に海産物を検査する姿勢を見せてこなかった県への不信の声があがる。

 県の検査を早くから求めてきたはさき漁協(神栖市)によると、水揚げ先の千葉県の銚子漁協から茨城県沖の水産物の安全確認を求められたため、はさき漁協は3月下旬以降、県に何度か魚の検査を行うよう要請した。しかし、県は検査を行わなかった。逆に、漁の自粛を同漁協に要請した。

 漁協は県担当者を呼び、検査しない理由を組合員に説明するよう求めた。県担当者は「県産の水産物から基準を超す放射性物質が出れば、今後に影響する。当分は様子を見た方がいい」と説明したという。

 業を煮やした同漁協は大洗町、鹿島灘の2漁協と共同で今月1日、ヒラメやサヨリ、イカナゴなど6品目を採取し、県の検査機関で分析。結果的に、基準をすべて下回った。はさき漁協幹部は「一日も早く漁に出たかった。検査をして状況を確認しないことには何も始まらないのに、県は悪い値が出るのを恐れた」と憤る。

 日立市の河原子漁協は独自検査を当面見送る方針だ。県からは「漁協単独の結果が出るたびに騒ぎになって、風評被害につながる」といった懸念が示されたという。

 県は、各漁協に検査を任せてきた理由について、「津波で港や漁船に被害を受け、漁再開の時期はそれぞれ異なる。県が一律で検査する必要性は少ないと判断した」と説明する。

 橋本知事は4日夜、報道陣から、県が主体的に調査をする考えがあるかどうかを問われ、こう語った。「漁協に頼まないと、もの(検体)がとれませんから。ですから、各漁協がやっております。それで対象としては十分だと思います」

http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001104080005


147. 2011年4月09日 13:01:26: zceuNfFKUM
原発五つの壁が破れた、と反省 経産省の西山審議官
2011年4月9日 12時53分

 「五つの壁があるなんて言ってきた。私も多重防護で絶対大丈夫と信じてやってきたが、こういう事態になった」。経済産業省の西山英彦官房審議官(原子力安全・保安院担当)は9日午前の記者会見で反省の弁を述べ、これまでの原発の安全規制に甘さがあったことを認めた。

 東京電力福島第1原発では多重防護が破れて放射性物質が周辺に拡散、事故が一向に収束できない状態が続いている。西山審議官は「国民の不安が高まっている。すべてのことについて、安全の方向に、早急に手を打つ必要がある」と自らに言い聞かせるように話した。

 発言のきっかけとなったのは、7日深夜の余震で、東北電力東通原発の非常用ディーゼル発電機がすべて使えなくなったこと。西山審議官は「東通で起こったことを考えると、これまでの対応は十分でなかった」とした。保安院は9日、原発が停止中でも2台以上の非常用ディーゼル発電機を確保するよう、電力各社などに求めた。 (共同)


148. 2011年4月09日 13:02:16: zceuNfFKUM
非常用発電機、2台以上を 保安院、対応「不十分」
2011年4月9日 12時52分

 東日本大震災の余震で、東北電力東通原発1号機で非常用ディーゼル発電機がすべて使えなくなった問題を受け、経済産業省原子力安全・保安院は9日、原発を持つ電力会社などに対し、原子炉が冷温停止中でも2台以上の非常用ディーゼル発電機を接続、動作可能な状態にするよう求め、各原発の保安規定変更を指示した。

 保安院は、冷温停止中は非常用発電機1台が稼働できればよいとしていたこれまでの対応について「今回東通原発で起きたことを考えれば、不十分だったと言わざるを得ない」との認識を示した。

 東通原発では7日深夜の余震の影響で外部電源の供給がストップ。3台あった非常用ディーゼル発電機のうち1台が稼働したが、8日午後になってトラブルで停止した。ほかの2台は点検中で使用できなかった。

 ディーゼル発電機の1台が停止した際、外部電源は既に復旧していたため電源供給上の問題はなかったが、保安院は事態を重視。これまでは冷温停止中や燃料交換中は1台稼働できればいいとしてきた非常用発電機に関する規定を、2台以上に変更する。

 保安院は「多重防護で絶対大丈夫と信じてやってきたが、これまで(の措置)にとらわれず、すべてのことについて安全の方向で見直しをやっていく必要がある」とした。

 福島第1原発では外部電源の供給が失われた後、非常用発電機もストップし、原子炉の冷却などができなったことが大事故につながった。 (共同)


149. 2011年4月09日 13:03:49: zceuNfFKUM
街角景気 下げ幅最大 「震災、急激に厳しい」
2011年4月9日 朝刊

内閣府が八日発表した三月の景気ウオッチャー調査は、街角の景気実感を三カ月前と比べた現状判断指数が前月比で二〇・七ポイント低下の二七・七と急落し、二〇〇〇年一月の調査開始以来、最大の下げ幅となった。景気の総合判断は「東日本大震災の影響で急激に厳しい状況になっている」と下方修正した。

 調査は三月二十五〜三十一日に行われた。震災後の状況を反映した政府の初めての経済指標で、震災が日本経済に与えたダメージの大きさを裏付けた。

 消費者心理が冷え込み、不要不急の買い物を控える動きが広がり、自粛ムードで外食や旅行のキャンセルが続出。企業の生産活動は部品の調達網が寸断されて停滞し、採用を凍結する動きもあった。

 関東では、電力不足による計画停電の影響が大きく、「休業や営業短縮を余儀なくされ、客数は約30%落ち込んだ」(ショッピングセンター)などの声や工場の稼働率が低迷した。

 地域別でみると、東北の落ち込みが三二・一ポイントと最大で、関東も二四・二ポイント低下。西日本でも「直接地震の影響のない地区の需要までもが自粛ムードとなった」(北陸の旅行代理店)。一方で「外国人観光客の予約が三カ月先まですべてキャンセル」(北海道のホテル)と風評被害も深刻だ。

 また二〜三カ月先の見通しを示す先行き判断指数も二〇・六ポイント低下の二六・六となり、過去最悪の落ち込みだった。先行きの不安材料に、収束の兆しが見えない福島第一原発事故を挙げる声が多い。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2011040902000023.html


150. 2011年4月09日 13:26:55: zceuNfFKUM
1700万円を自民側に献金=東電役員、07年から3年間−「組織ぐるみ」の指摘も
時事通信 4月9日(土)2時44分配信

 東京電力の役員の大半が自民党の政治資金団体「国民政治協会」に対し、2007年から3年間で計1703万円の政治献金をしていたことが8日、明らかになった。組織ぐるみの「事実上の企業献金」との指摘が出ている。福島第1原発の事故をめぐり東電と経済産業省の「もたれ合い体質」が問題視される中、これまで原子力政策を推進してきた自民党と東電との関係も問われそうだ。
 現在、閲覧可能な政治資金収支報告書は07〜09年分。国民政治協会の収支報告書によると、東電役員は、07年は42人が543万円、08年は50人が591万円、09年は47人が569万円をそれぞれ献金した。
 献金額は職位ごとにほぼ横並びで、例えば09年は勝俣恒久会長と清水正孝社長が30万円、6人の副社長は全員が24万円、9人の常務は1人を除き12万円だった。
 役員の献金は07年以前も行われていたとみられる。官報によると、勝俣会長に関しては00年と01年に各24万円、社長に就任した02年以降は毎年30万円献金していた。
 09年分の献金は12月に集中しており、同年8月の衆院選で敗れ、野党に転落した後も自民党への資金提供が続いていたことになる。一方、民主党の政治資金団体「国民改革協議会」の収支報告書には、役員からの献金はなかった。
 政治資金団体は、政党が1団体に限り届け出ることができ、企業・団体献金の受け取りも認められている。ただ、東電は石油ショック後の1974年、電気料金引き上げへの理解を得るため、政治献金の廃止を決めた経緯がある。東電役員の献金について、同社広報部は「あくまで個人の判断で役員が名を連ねた。会社が指示したり、強制したりしたことはない」と説明。また、国民政治協会事務局も「純粋な個人献金として受け取り、収支報告書に記載している。企業献金との認識はない」としている。


151. 2011年4月09日 20:22:27: zceuNfFKUM
2・5倍の被ばく新限度適用せず 原発作業員の放射線量
2011年4月9日 18時59分

高い放射線量下で進む福島第1原発の作業で、厚生労働省が事故後急きょ100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げた作業員の被ばく線量上限を、派遣企業の多くが「現場が納得しない」などとして適用せず従来基準に従っていることが9日、共同通信の取材で分かった。

 基準緩和は経済産業省などの要請によるもので、線量管理下での延べ作業時間や作業員数を増やすのが狙い。電源復旧のほか、がれき撤去や汚染水の処理など作業が拡大・長期化する中、急造の新基準の妥当性が今後議論になる可能性がある。

 厚労省は引き上げ根拠について、緊急時の上限を500〜1000ミリシーベルトとした国際放射線防護委員会(ICRP)見解を参考に「医学的知見から白血球の一時的減少など健康被害が出ない上限を採用した」としている。

 上限線量は原発事故などで緊急作業従事者が被ばくする実効線量の限度とされ、1999年に茨城県東海村で臨界事故が起こった後も100ミリシーベルトを維持。福島第1原発事故を受け、放射線審議会への諮問を経て3月15日に引き上げが決まった。

 東京電力によると、累積の被ばく線量が100ミリシーベルトを超えた作業員は4月9日現在で21人。3月24日には「協力企業」関電工の社員と下請け会社の3人が被ばくにより負傷し、作業員を派遣する多くの企業が作業員の安全に敏感になっている。

 関電工の広報担当者は「いきなり引き上げても現場の作業員に納得されない」と漏らす。負傷した3人の外部被ばく量は173〜180ミリシーベルト。「うちは慎重にならざるを得ない。安全を考え、100ミリシーベルトを維持していく」と明言した。

 東電子会社の東京エネシス(東京)は「現地での管理目標値は100ミリシーベルト。実際は、余裕を持って線量管理するためさらに低く80ミリシーベルトに設定している」と説明。がれき撤去にあたるゼネコンの鹿島や大成建設も100ミリシーベルトを基準にしている。

 一方、日立製作所は「200ミリシーベルトを社内規定とした」(広報担当)。東電は新基準を適用したが、4月初めにはアラーム付きの個人線量計が現場で不足し、作業員全員が線量計を持てない状況だったことが明らかになっている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040901000739.html


152. 2011年4月09日 21:05:11: zceuNfFKUM
コウナゴから基準上回るセシウム 福島県沖で初めて
2011年4月9日 20時35分

 厚生労働省は9日、福島県いわき市沖で取れたコウナゴ(イカナゴの稚魚)から1キログラム当たり570ベクレルの放射性セシウムが検出され、食品衛生法の暫定基準値500ベクレルを上回ったと発表した。福島県沖の魚から基準を超える値が出たのは初めて。

 福島第1原発事故を受け、福島県沖への出漁は自粛されており、周辺海域のコウナゴは出荷されていない。

 茨城県沖のコウナゴが基準値を上回ったことを受け、福島県はコウナゴの検査を実施することを決定。7日にいわき市の漁船が沖合約1キロ、水深10〜14メートルでサンプルを採取した。

 検査した4検体のうち、1検体がセシウムの基準値を超えたほか、他の3検体も480〜500ベクレルと基準値近辺だった。放射性ヨウ素は1100〜1700ベクレルと基準値2千ベクレルをやや下回った。

 茨城県の検査では、ひたちなか市沖で取れたババガレイ(ナメタガレイ)とマコガレイから、最大26ベクレルのヨウ素と最大8ベクレルのセシウムが検出された。いずれも暫定基準値を大きく下回った。県によると、8日に地元漁協が取ったものを国が検査。10日以降も引き続き、ひたちなか市沖の魚介類を調査する。

 福島県のイチゴやニラなどの農産物は不検出か、基準値を下回った。新潟県はホウレンソウとコマツナ、キュウリ、イチゴを調べた結果、いずれも放射性物質は検出されなかった。 (共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040901000683.html


153. 2011年4月10日 09:17:14: zceuNfFKUM
近藤誠・慶大医学部講師が緊急寄稿「100ミリシーベルト以下の被曝量なら安心」はウソっぱち! 2011年4月7日 掲載

http://gendai.net/articles/view/syakai/129864
福島第1原発事故に関し、マスコミに登場する放射線専門家は安全を強調するが、本当なのか?日刊ゲンダイ本紙で「やっぱり、がんと闘うな!」を連載中の慶応大学医学部講師(放射線治療科)の近藤誠氏は、「ウソやごまかしが多すぎる」と断じる。

● 数百万人が低線量被曝すれば、数万人ががん死するかもしれない
 私はどんな患者さんにも、がん告知をします。患者さんは事実を知ったうえで、その後の行動を選択する自由があるからです。
 人心を安定させるため、政治家は時に事実を隠すことがあるのでしょうが、それは医師や科学者の“仕事”ではありません。
 そんな私が“これはひどい”と思うのは「1年間の被曝(ひばく)量100ミリシーベルト(mSv)以下なら安全」という放射線専門家たちの発言です。
 これはまったくのウソっぱちです。
 たとえ原子力推進派であっても専門家ならせめて「100mSv以上の被曝と発がんは明確な相関関係にあるが、100mSv以下の低線量被曝のデータは少なく、いまのところ発がんリスクはゼロでなく、正確に分からない」と言うべきです。
 放射線による健康被害は、被曝後数週間以内に症状が表れる「急性障害」と、数カ月あるいは数十年先に表れる「晩発性障害」があります。
 低線量被曝による健康被害は、「晩発性障害」を引き起こしやすく、短期の追跡調査では表れにくい。しかも、線量計で被曝線量を測定する人はまずいないので、データはほとんどありません。
 だからといって安全というのはウソです。
 そもそも100mSv以下の低線量被曝による発がんリスクには、2つの有力な仮説があります。
 すなわち、
(1)被曝線量が100mSv以下だと発がんリスクはほとんどないが、それを超えると急上昇する「しきい値仮説」、(2)100mSv以下でも被曝線量と発がんリスクが増大する「直線仮説」です。
 (1)は放射線の毒性を軽く見せたい原発やがんCT検診の推進派が、(2)はその反対派や中間派がそれぞれ支持してきました。
 ところが、いまは国際的に権威のある、米国科学アカデミーの委員会(BEIR)や国際放射線防護委員会(ICRP)らが支持するなど、「直線仮説」が有力です。
 米国は1950年から広島や長崎の被爆者9万人(近距離被爆者5万人、遠距離被爆者4万人)と非被爆者3万人を対象に寿命調査をしていますが、1980年代に入り、低線量被曝であってもがんになる確率が高くなることが分かったからです。
 しかも05年に英国の有力医学雑誌に掲載された15カ国の原発労働者40万人を追跡調査したリポートでは、50mSv以下の被曝線量であっても発がんリスクが高まると報告されたのです。
 それでも「しきい値仮説」を支持する人は、「人間には放射線被曝による傷を治す能力がある」「低被曝は細胞を刺激し、かえって健康になる」などと主張しますが、それを信じる専門家は少数です。
 放射線の専門家は当然、こうした事実を知っています。「低線量被曝でも発がんの危険性はある」と明言すべきなのです。
 なかには低線量被曝の危険を認めながらも、「100人の死者のうち被曝によるがん死が1人増える程度」と、被害を軽く見せようと発言する放射線の専門家がいます。しかし、低線量の被曝者が数百万人に上ると、数万人ががん死するかもしれないのです。
 いまこそ、放射線の専門家は低線量被曝のリスクを明らかにし、しっかりした対策を講じるべきではないでしょうか?



154. 2011年4月10日 13:09:43: zceuNfFKUM
東電副社長はエネ庁幹部の指定席

東日本大震災にともなう東京電力福島第1原発の未曽有の事故で、原発の安全のための規制機関を原発推進の官庁から切り離すことの重要性が浮き彫りになっています。こうしたなか、日本共産党の塩川鉄也衆院議員の調べで、東電副社長が原発推進官庁である経済産業省(旧通商産業省)幹部の「天下り」指定席になっていることがわかりました。

 東電には、ことし1月1日付で、前資源エネルギー庁長官の石田徹氏が顧問として「天下り」したばかり。同氏の前に東電に天下りした旧通産省官僚は4人にのぼり、1962年からほぼ切れ目なく、東電に役員として在籍していたことになります。(表参照)

 1957年6月、通産事務次官を退官した石原武夫氏は、古河電工(取締役、常務)を経て、62年5月に東電取締役に就任し、常務、副社長、常任監査役を歴任しました。

 資源エネルギー庁長官、通産審議官などを務めた増田實氏は、東京銀行顧問を経て、80年11月に東電顧問に就任。常務、副社長を務めました。

 資源エネルギー庁次長、経企庁審議官などを務めた川崎弘氏は、日本輸出入銀行理事を経て、90年12月に東電顧問に就任。その後、常務、副社長となりました。

 同じく、資源エネルギー庁次長、通産省基礎産業局長、日本輸出入銀行理事などを歴任した白川進氏も、増田、川崎両氏と同様、99年10月、顧問として入社後、副社長まで務めました。

 天下りは、2007年の国家公務員法改悪までは、「原則禁止」でしたが、禁止期間は2年間だけ。石田氏以前の天下り官僚が、いずれも退官後、銀行顧問など他の企業ですごした後に天下りしているように「抜け道」がありました。

 国公法改悪で、「原則禁止」から「あっせん禁止」となりました。昨年8月に経産省を退職した石田氏は、わずか4カ月後の東電顧問就任。民主党・菅直人内閣は、官庁側の「あっせん」がなかったから「天下り」に該当しないといいますが、天下りそのものです。

 塩川議員は、「『指定席』ともいえる経産省と電力会社との癒着が、今回の福島原発事故の背景にあったことは明らか。今回の事故を踏まえれば、『あっせん』があったかどうかではなく、高級官僚が所管企業に再就職すること自体が天下りであり、明確に禁止するべきです」と話しています。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-10/2011041001_02_1.html


155. 2011年4月10日 13:12:29: zceuNfFKUM
原発事故、見えぬ将来 “漂流”続く福島の避難者
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110410t63036.htm

東京電力福島第1原発の事故で、福島県浜通り地方の多くの住民が避難生活を余儀なくされている。第1原発が立地する双葉町の住民は埼玉県に移り、第2原発立地町の富岡町の住民は郡山市に身を寄せる。ともに役場機能も避難先に移った。いつになったら戻れるのか。不安を抱えながら、慣れない土地での暮らしが続く。

◎双葉→県内転々→埼玉 難しい「地域」の維持

 「本当は、双葉でのびのびと学校生活を送らせたかったけど…」
 8日にあった埼玉県加須市騎西小の入学式。新入生の次女実加ちゃん(6)の姿を、母親の菊池郁子さん(38)は複雑な心持ちで見守った。
 この1カ月、家族7人で5カ所の避難所を経験した。
 震災当日の3月11日は地元、福島県双葉町内の避難所に向かい、翌日は北隣の浪江町へ。さらに県内の川俣町、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)を経て、今は加須市の旧県立騎西高校舎で暮らす。
 何の荷物も持たずに逃げた。実加ちゃんは支援物資のランドセルを背負い、騎西小PTAから借りたワンピースを着て、式に出席した。
 「2、3日すれば家に戻れると思った。知らない土地の暮らしは不安が大きくて」と郁子さんは嘆く。
 双葉町は3月12日、原発事故による避難指示によって、約40キロ北西の川俣町に役場機能ごと集団移転した。事故の状況が悪化したために、役場機能はさらに、さいたまスーパーアリーナ、旧騎西高へと移り続けた。
 家族6人で旧騎西高に避難している渡辺博樹さん(30)は5年ほど前から、東京電力の協力企業で働いてきた。自宅は原発からわずか3キロほどしか離れていない。
 着の身着のまま逃げたため、渡辺さんの手元にあるのは運転免許証ぐらい。「財布も置いてきた。お金は全くない」と漏らす。
 「しばらく帰れない」と渡辺さんは今、生活拠点を埼玉県内に移すことを考えている。
 3人の子どもの小学校や幼稚園での生活が落ち着いたら、ハローワークで職探しをするつもりだという。「収入がないまま、いつまでも好意に甘えているわけにはいかないから」
 先月末、旧騎西高に移った双葉町民は約1200人。今月に入ってから新たに約200人が合流し、校舎内で共同生活を送る。
 双葉町は、旧騎西高の避難者も含めて約4000人の所在は確認しているが、残り2900人はどこにいるのか分からない。事故の長期化につれ、地域コミュニティーの維持はさらに難しくなっていく。
 町民離散という、思いもよらなかった現実を前に、井戸川克隆町長が話す。「町民の現状把握には限界がある。連絡を待つしかない。これから避難先などに定着し、町民でなくなってしまう人も出てくるだろう」
(大橋大介)

◎富岡→川内、郡山 自立への道のり遠く

 これから自立していけるのだろうか。何十回、何百回と繰り返し考えても、解決策は出てこない。
 郡山市の福島県産業交流館「ビッグパレットふくしま」に避難している富岡町の畳店経営岡田好秀さん(55)は、展望が開けない生活にいら立ちを募らせる。「ここにいると、買い物がてらの散歩ぐらいしか、することがない」
 震災が起きた3月11日、結婚を控えた長女美沙希さん(26)の引っ越しを手伝うため、妻美也子さん(54)らとともに茨城県にいた。翌12日の朝、福島第1原発の事故によって、富岡町の住民の多くは役場機能とともに西隣の川内村へ避難した。
 川内村で父親の好光さん(79)と合流、自宅は無事だったと聞かされた。16日には郡山市へ。ビッグパレットでは今、町民(約1万6000人)の1割近い1300人が避難生活を送る。役場機能もある。
 原発事故がいつ終わるのか、見通しは立たない。富岡町に戻れるのは何カ月、何年先になるのかも分からない。避難所の中では「ずっとここにいればいい」と、あきらめにも似た雰囲気が漂う。
 だが、岡田さんが望むのは自立だ。避難生活が長引き、無気力になっていくことが怖い。「アパートでも借り、当てはないけど、仕事を探したい」。切実にそう思う。
 収入の道は絶たれ、これまでの蓄えを切り崩すばかり。避難所で暮らしていても出費は伴う。支給される食事だけでなく、別におかずなども買って食べたい。洗濯はコインランドリー。店を立て直す資金も残しておかないとならない。
 そう思うと、これから本当に生活を立て直すことができるかどうか、遠い道のりに思えてくる。
 行政への不満も募ってきた。福島県は1泊5000円の料金を負担し、原発から遠い会津地方の旅館に滞在してもらう考えを示している。
 「1カ月なら、1人15万円。それを毎月支給してくれるのであれば、生活再建へ踏み出せるかもしれない。仮設住宅の建設に何カ月かかるか分からないし…。早く生活資金を配分することが必要なのではないか」
 原発から30キロ圏内の各世帯に35万円の義援金が配分されることになった。「でも、あくまで一時金。長期的な生活の保証を得ることはできないのだろうか」と表情は浮かない。
 津波で家を失ったわけではない。帰る家はある。「それなのに、逃げることしかできない」と不満をぶつける。(太楽裕克) 2011年04月10日日曜日


156. 2011年4月10日 13:14:28: zceuNfFKUM
生産者「作る責任全う」 風評に対抗、敢然と 福島
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110410t62032.htm

福島県の農水産業は福島第1原発事故による風評被害にさらされているが、現場では逆境に敢然と立ち向かう生産者もいる。放射線の影響を自ら検査したり、顧客との絆を生かしたりして、懸命に「作る責任」を全うしようとしている。
 「個々の消費者と結び付く直販は、ほとんど風評被害がない。逆に支援の便りが相次いでいて、勇気づけられる」と語るのは農産物販売会社ジェイラップ(須賀川市)の伊藤俊彦社長(53)。
 同社は県内を中心に、全国の農家約300戸と栽培契約を結ぶ。品質と安全性を重視する販売方針が評価され、顧客は大手通販会社経由も含めれば約6万世帯。年商は二十数億円に達する。
 3月12日の福島第1原発1号機爆発に始まる事故への対応は早かった。15日には主力のコメで、行政に先駆けて放射線検査を専門機関に依頼。キュウリでも出荷に合わせ、22日に実施した。いずれも安全性に問題はなかったが、その後も検査を繰り返して結果を公表している。
 「消費者に毒は絶対食べさせられない。検査は今後も続ける。安全性が確認された農産物は、これまで通り食べてほしい」と伊藤社長は訴える。
 須賀川市周辺は地震でかんがい施設が大きな被害を受けた。同社はこの地域の水田約300ヘクタールと契約するが、耕作可能面積は不明という。「行政による復旧作業に全面的には依存しない。あえて耕作しない田を設け、貯水用に使うなど自主的に水を確保し、生産する責任を果たす」と伊藤社長は強調する。
 その上で伊藤社長は、消費者にも生産者を支えてほしいと願う。「風評被害は買う責任、食べる責任の放棄。農家を困窮させ、離農を促すだけではなく、農産物の異常な高騰を招き、結局は消費者の首を絞める」と警鐘を鳴らす。
 内水面のサケ・マス養殖で国内最大シェアの林養魚場(西郷村)は、ふ化場や観光釣り場の調理場が被災し、福島、宮城両県などの釣り場4カ所への来場が激減した。高級食材として全国に出荷する養殖魚「メイプルサーモン」も風評被害の影響が大きいという。
 それでも林総一郎副社長(39)は積極性を失わない。「稚魚の出荷先である宮城のギンザケ生産者の被害の大きさを思えば、うちは大した被害ではない」
 同社は1998年8月の大水害で、壊滅的な打撃を受けた。それ以来、リスクを分散するため他県にも生産拠点や釣り場を配置。養殖魚種も需要に合わせて多様化させた。
 「復興は組織改革のチャンス。被害を嘆くより前を向こう」と林副社長は呼び掛ける。宮城県蔵王町で進める養殖施設の増設は、計画通り実施。メイプルサーモンの生産を現在の年30トンから倍増させる考えだ。 2011年04月10日日曜日


157. 2011年4月11日 08:10:57: zceuNfFKUM
http://www.taro.org/2011/04/post-975.php
これが需給調整契約だ
2011年4月10日 19:16
需給調整契約の約款が経産省電力需給流通政策室から提出された。

東京電力から契約約款を取り寄せていたので時間がかかったそうだが、経産省の電力需給流通政策室は、需給調整契約のことを知らずに、無計画停電をやらせたのだろうか。

緊急時調整契約B約款
対象 事前の連絡により、3時間以上継続して契約電力の20%以上または1000kW以上の調整をできる顧客。

期間 4月1日から3月31日

契約調整電力 事前の依頼により調整できる付加設備を基準に協議により決める。

調整依頼 調整の3時間前までまたは1時間前までに依頼をする。

調整時間 1回につき原則として3時間。

契約調整回数 あらかじめ協議の上、期間ごとに契約調整回数を決める。

料金 料金からこの契約をすることによって割り引かれる予約割引額、及び実施された場合に割り引かれる実施割引額の合計を差し引いたものとする。


この他に、瞬時に遮断可能な負荷設備により原則として10000kW以上を1時間以上にわたり調整する瞬時調整電力契約、6月1日から9月30日までの期間に10%以上または500kW以上の調整をする緊急時調整契約A、あるいは夏季休日契約、夏季操業調整契約、午後1時から午後4時までの間に調整をするピーク時間調整契約などの契約形態もある。

こうした契約があるにもかかわらず、全ての消費者に一律の無計画停電を強いたり、法令で全ての消費者に電力の使用抑制を強制しようというやり方は明らかにおかしい。

経産大臣、あるいは節電大臣は、なぜ、このような需給調整契約を使わないのか、また、夏に向けて、このような需給調整契約を拡大していかないのかをきちんと説明するべきだ。

経産省と東電の天下りをはさんだ癒着といわれてもしかたがないことが起きている。


158. 2011年4月11日 08:16:04: zceuNfFKUM
震災孤児「津波に負けない」 両親失い…それぞれの旅立ち
2011.4.11 08:01

震災で母を亡くし、父も行方不明となった宮城県南三陸町の高校3年、村田龍生(りゅうせい)さん(17)は、鳥取県で暮らすことになった弟の天翔(てんしょう)さん(15)の小さな背中を見送った。もうこの町に家族はいない。一人、ひっそりと悲しみをこらえる。

 あの日、ミニバイクで海沿いの道を走っていた。のけぞるほどの揺れ。潮が引き、海底が見えた。津波が来る。山の方に逃げた。

 父の敏(さとし)さん(43)、母の慶子さん(43)はともに小学校教員。「午後2時46分」。携帯電話に母からの着信履歴が残っている。だが、何度かけ直してもつながらない。友人宅で一夜を過ごし、高台の避難所に向かうと、町があった場所には何も残っていなかった。

 弟は無事だったが、両親が見つからない。祖母のところには地震直後、母から「勤務先の小学校近くにいる」と連絡があったことを後から知った。


弟とも離れ離れ

 弟は鳥取県の祖母が引き取り、現地の高校に入ることになった。3月27日。中学の卒業証書が入った学生かばんを握り締め、大型バスに乗り込む弟に「頑張れ」と声を掛けると、弟は「うん」とだけ答えた。窓越しに手を振り、見送った。

 母の遺体が、がれきと化した自宅近くで見つかったのは、それから間もなくのことだった。安置所で対面。弟に母の死を伝えようと電話をかけると、既に伝え聞いていた。

 「入学式もあるし、火葬には来られないな」

 「うん」
短いやりとりだった。母は6日に荼毘(だび)に付すことが決まり、高校の入学式は7日。後で祖母から「布団の中ですすり泣いていた」と弟の様子を聞いた。


「阪神」経験者が支援

 阪神大震災で小学1年の時に両親を亡くした大学生、西山雅樹さん(23)は、支えてもらったあしなが育英会の支援活動に参加するため、近く宮城県に入る。

 大きくなった今、困るのは、明確な父親像がなく、大人の男性の振る舞い方が分からないことだ。「家族という切っても切れない関係が、僕には欠落している」

 ようやく最近「結局は自分でどう乗り越えるか考えないといけない」と思い至った。周囲が本気で支えてくれたのは分かっている。ただ、本音でぶつかれず、人の顔色をうかがって生きてきた。

 家族を再び失うのが怖くて「結婚はしない」と考えた時期もあった。でも「自分こそ一番、家族を持ちたいんじゃないか」と思い始めている。

 「目標は父が生きていた年まで生きること。同じ年に並んだ時、どんな景色を見てるんだろう。楽しみです」

 西山さんは避難所を回り、あしなが育英会の支援策を紹介しながら体験を話す予定だ。夫や妻を失った人にも「負けないで」とエールを送ろうと考えている。

 厚生労働省の1次調査によると、今回の震災で両親とも失った震災孤児は8日時点で岩手、宮城、福島各県の計82人。阪神大震災の68人を上回った。

 いずれかの親を亡くした子供の数は多過ぎて、把握し切れなていない。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110411/dst11041108010005-n1.htm


159. 2011年4月11日 08:18:49: zceuNfFKUM
イスラエルの医療部隊「むしろ多くのことを学んだ」
2011.4.10 23:19
 東日本大震災で多くの住民が避難所生活を余儀なくされている宮城県南三陸町には、イスラエルの医療部隊が入り、10日までの約2週間にわたって被災者の診療にあたった。今回の震災で、外国政府による最初の医療支援隊だった。

 大津波で甚大な被害を受けた南三陸町は全ての医療施設が壊滅。医療スタッフや医薬品が不足し、疾患を抱える高齢者らの2次被害への懸念が広がっていた。

 先月29日に派遣されたイスラエル軍の医師や看護師ら約50人は避難所で診療を開始。大津波の恐ろしさを体験しながらも懸命に前を向こうとする被災者の姿に、「助けにきたつもりがむしろ多くのことを学んだ」と感銘していたという。

 同部隊は帰国にあたり、日本に持ち込んだ最新のX線検査装置などの機器を町に寄贈することを決定。「一刻も早く復興してほしい」とメッセージを残し、同町を後にした。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110410/mds11041023210011-n1.htm


160. 2011年4月11日 08:25:09: zceuNfFKUM
東日本大震災:県境越えて捜索 父「あきらめつかない」
 
 「体だけは見つけてやりたい。このままだとあきらめもつかない」。岩手県陸前高田市の県立高田高3年、佐藤千明さん(17)を父健二さん(48)ら家族が懸命に捜している。9日は同高から約8キロ離れた宮城県気仙沼市の海岸を捜索。流れ着いた材木をかきわけ、健二さんがささやくように語りかけた。「ちー、迎えに来たよ」。しかし返ってきたのは、空を舞うカモメの鳴き声と、打ち寄せる波音だけだった。

 県境を越え家族で捜索に来たのは、9日が3回目。左目尻のほくろなどを頼りに遺体安置所を回っても見つからず、人の霊の言葉を伝えるという地元の「オガミサマ」に相談すると「材木が浮いている気仙沼市寄りの海の中にいる。『出てこい』という呼びかけが必要」と告げられたという。

 目指した大理石海岸は、遊歩道が津波で崩落。雨でぬかるんだ急ながけを健二さん、母良子さん(45)、兄実沙樹さん(19)、弟春希さん(14)の4人が下りていく。湾内に自衛艦が停泊する海辺に立ち、良子さんは心の中で叫んだ。「出ておいで。みんな待ってっから」

 あの日。千明さんは陸前高田市の海が目の前の室内プールにいた。水泳部の練習前で、制服の下に水着を着て遅い昼食を取っていたという。仕事中だった良子さんは地震発生後、近くの高田高第2グラウンドに避難。教諭に「水泳部は?」と尋ねると「顧問が車でプールに向かったけど、連絡が取れません」。

 祖母ヨシ子さん(75)を含め家族5人は無事だったが、千明さんだけ連絡が取れない。水泳部員3人の遺体が市民会館で発見されたと聞き、健二さんたちは車を走らせた。「建物の壁がドーンと無くなっていて、見た瞬間に『駄目だこれは』と思った」。同級生の話などから、千明さんもプールから市民会館に逃げたと分かった。

 卒業後は短大に進学し、保育士の資格を取ろうとしていた千明さん。健二さんは言う。「心の中では『早く出てこないと置いていくぞ。いつまで待たせんだ』って。何で出てこないんだろう。嫌われてんのかな」

 9日の捜索では何も見つからなかった。何度でも来るつもりだ。この日は捜索前、春希さんの同級生の葬儀に参列し、夜はいとこの火葬に立ち会うと話していた健二さんたち。別れ際、同行した記者に頭を下げた。

 「なんかあったら教えてください。どんな小さなことでもいいですから」

【佐藤敬一】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110411k0000m040154000c.html


161. 2011年4月11日 08:27:26: zceuNfFKUM
早く抱きしめたい」不明の乳児捜す両親

 津波は生まれたばかりの子供までも両親から引き離した。岩手県山田町の会社員、武田俊仙(としのり)さん(32)、幸子さん(28)夫妻の長男龍征(りゅうせい)ちゃん(3カ月)は、今も行方不明のままだ。「早く見つけて抱きしめてあげたい」。夫妻は連日、現場や遺体安置所を訪ね歩き、小さなからだを捜している。

 「あったよ!」

 幸子さんががれきの中から泥だらけのハンディーカメラを拾い上げ俊仙さんに見せた。震災から4週間目。久しぶりの笑顔になった。「画像が残っているといいんだけど」

 幸子さんは今でも自らを責める。「なぜあの時、買い物になんて行ったのか」。1カ月前。幸子さんは龍征ちゃんと愛犬ショコラを連れて岩手県宮古市田老地区にある俊仙さんの実家を泊まりがけで訪問。義母愛子さん(62)に龍征ちゃんと犬を預け、昼過ぎに市街地に出掛けた。

 津波被害で道路がふさがれ、田老地区に戻れたのは2日後。がれきと化した実家を前に立ちすくんだ。「避難しているかも」。愛子さんとショコラの遺体が見つかり、その期待は消えた。龍征ちゃんだけは見つからない。

 2人は08年に結婚。龍征ちゃんは待ちに待った第1子だった。強く育つようにと命名した名前は、数年前から決めてあった。

 生後2カ月で「あー」と声を出したこと。おむつ交換の時、服を自ら脱ぐような仕草をすること。生まれたばかりの我が子が与えてくれた笑顔は、数え切れない。

 あの日以来、田老地区の現場や遺体安置所、近隣の避難所を訪ね歩いている。よく似た赤ちゃんの遺体があると聞き、100キロ離れた大船渡市近くの安置所にも出向いた。幸子さんは悪い夢にうなされるようになった。俊仙さんも、仕事に身が入らない毎日だ。

 カメラを見つけたその日の深夜、自宅のパソコンで残っていた映像を再生した。久しぶりに我が子の声を聞いた。「うー」。無邪気な表情で手足をバタバタさせている。延べ約30分の成長の記録。「この姿で戻ってきてくれれば……」。涙が止まらなかった。

 希望は捨てていないが、覚悟もできた。幸子さんが持ち歩くバッグには、龍征ちゃんの服とおむつが入っている。「すぐに着せてあげたくて」。再会できたら、声をかけるつもりだ。「一人で怖かったね。もう寒くないよ」【伊澤拓也】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110411k0000m040153000c.html


162. 2011年4月11日 13:39:58: zceuNfFKUM
非常電源配備「十分でなかった」 東通トラブルで保安院
2011年4月9日23時47分
7日深夜の余震の後、東北電力東通原発1号機の非常用ディーゼル発電機から燃料の軽油がもれて動かなくなった問題で、東北電力は9日、油漏れ防止用のゴム製パッキンを裏表逆に取り付けたことが原因と明らかにした。分解点検して組み立てた際の人為ミスの可能性が高いという。

 東通原発には発電機が3台あったが、余震時、残る2台は点検中で、一時は3台とも動かない状態になった。保安規定では、原発の運転停止中は1台で良いとされていたが、経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は9日、「(従来の考え方は)十分ではなかったといわざるを得ない」と認めた。

 保安院は同日、2台以上の非常用ディーゼル発電機を確保するよう保安規定の変更を電力各社に指示。同審議官は「今回の経験をふまえ外部電源や非常用電源が一度に使えなくなることがありうると認識した。社会の不安もふまえ対応した」と説明した。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104090520.html


163. 2011年4月11日 15:08:45: zceuNfFKUM
3人の子 亡くした母 自責の念「どう生きれば…」
2011年4月11日 13時38分

激しい揺れと、巨大な津波に襲われたあの日から、十一日で一カ月。東日本大震災の痛ましい爪痕が残る被災地は復興へ向けて動き始めた。だが家族や友人を失った悲しみは深く、愛する人を守れなかった自分を責める人も少なくない。現地では心の傷を癒やす取り組みも始まっている。

 「左耳が耳鳴りしたり、聞こえないときもあるんです。病院でちゃんと診てもらうべきなんでしょうか」

 宮城県石巻市の避難所。巡回診療に来た医師に、遠藤綾子さん(42)が耳の異常を訴える。「せっかく助かった命を大事にしてくださいね」と医師が声を掛けると、遠藤さんは「もう、どうでもいいかなと思うときもある」とつぶやいた。

 三月十一日。介護助手の遠藤さんは、勤務先で大きな揺れを感じた。自宅は海岸に近い。中学一年の長女花さん(13)、小学四年の長男侃太(かんた)君(10)、小学二年の次女奏(かな)ちゃん(8つ)や隣家に住む義母(69)が心配だった。

 自宅から約五キロの所まで近づいたが、道路の水が腰の高さに達し、市役所に避難した。花さんと義母、夫伸一さん(42)の行方は分からなかったが、少しだけ安心した。「小学校の子どもたちは全員無事です」と携帯電話にメールが来たからだ。

 水が引かず、地震から三日後の朝にようやく、侃太君と奏ちゃんが避難しているはずの小学校に向かった。だが、居合わせた保護者たちの視線は、腫れ物に触るようだった。

 近くの避難所の一室で、花さんと、生きているはずの奏ちゃんがかわいい顔で並んで寝ていた。息はしていなかった。

 あの日、花さんは既に帰宅。地震後、孫たちを心配した義母が侃太君、奏ちゃんを学校から連れて帰ったところ、四人は義母の自宅ごと数十メートル流された。義母だけが一命を取り留めたという。

 まだ見つからない侃太君を捜し、無事だった夫と自宅周辺を歩き続けた。「ごめんね」。泥だらけの街に一人残されていると思うと、涙が止まらなかった。ようやく三月下旬に自衛隊員が見つけてくれた。

 子どもたち三人の遺体は、近くの墓地に埋葬した。

 避難している保育所からは、侃太君と奏ちゃんの通っていた小学校が見える。だが、あの日以来、近づくのを避けている。

 「なぜ子どもを守れなかったのか。夫も私もおばあちゃんもみんな自分を責めている」。心労が重なった義母は親戚宅に預けた。

 街をさまよい、がれきの山の中から見つけ出した洋酒を口に含んでみたが、眠ることはできなかった。

 そのうち左耳に異常を感じるようになった。「にぎやかだったのに急に静かになってしまって。夫と話すんです。これからどう生きようかって」  (鷲野史彦)

(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011041190133823.html


164. 2011年4月11日 16:26:44: zceuNfFKUM
両陛下、御所で黙祷される
2011.4.11 15:11
 宮内庁によると、天皇、皇后両陛下は東日本大震災から1カ月を迎えた11日、地震が発生した午後2時46分に合わせ、お住まいの皇居・御所で黙祷(もくとう)された。

 皇太子ご夫妻も同様に東宮御所で黙祷されたという。

 また、両陛下はこの日の午前中に休園日の皇居・東御苑を訪問し、都内の避難所から宮内庁が招いていた被災者18人に声をかけられた。訪問は予定されていたものではなく、両陛下が決められたという。


165. 2011年4月11日 16:36:32: zceuNfFKUM
東通原発 非常用発電機燃料漏れ 部品取り付けミス

東北電力東通原子力発電所1号機(東通村)の非常用ディーゼル発電機から燃料が漏れた故障について、東北電力は9日、部品の欠損が原因とする点検結果を発表し、「取り付けミスで破損したと考えられる」と説明した。外部電源がすべて断たれ、そのバックアップ機能を果たす発電機で起きた人為的なミス。今後、批判が高まるのは必至だ。

 1号機は東日本大震災の余震が発生した7日夜、外部電源をすべて失った。使用済み核燃料プールを冷却するため発電機が自動的に稼働したが燃料の軽油漏れが分かり、停止した。すでに外部電源は復旧していたものの、ほかの発電機は点検中で、また外部電源が断たれた場合に備え、電源車も待機させる事態に陥った。

 発電機を点検して燃料漏れの原因を調べた結果、軽油が流れるパイプと、エンジン部をつないでいるゴム製部品「オイルシール」(直径約4・5センチ)が約7ミリ欠けていた。表裏が逆に取り付けられていたことも判明した。漏れ出した軽油は約200リットルだった。9日午前までに修理を終えて復旧した。

 1号機は今年2月に定期点検を始め、発電機は協力会社が分解して点検した。オイルシールはこのとき新品に交換したといい、会見した東北電力は、取り付けミスが欠損を招いた可能性が高いとの見方を示し、「人為ミスと推測される」とした。点検後の動作確認では漏れなど異常はなかったといい、「今後、さらに詳しく調査したい」と述べた。

 1号機は6月中にも定期点検を終えて、国内では初となる「16か月以内」の長期運転を目指している。東通村への説明では、予定通りに長期運転を実施するとしているが、今回のトラブルが計画に影響を及ぼす可能性もある。

(2011年4月10日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20110409-OYT8T00737.htm


166. 2011年4月11日 16:44:21: zceuNfFKUM
地盤沈下 続く苦難 満潮時に海水「住めない」
2011年4月11日 16時38分

多くの命と街をのみ込んだ東日本大震災の発生から11日で1カ月となった。行方不明者の捜索は今も続き、地盤沈下した港町は将来像が描けない。日常を取り戻せる日はいつになるのか。

 震災の影響で、宮城県石巻市や南三陸町などの沿岸部は60〜70センチ地盤が沈下した。石巻市では毎日2回の満潮時に、自宅の玄関まで海水が入り込む家も。「ここにはもう、住み続けられねぇ」。震災から1カ月たっても続く災難に、住民は再興を期す気力すら奪われつつある。

 海岸から300メートルほど離れた石巻市東部の塩富町。9日の夕方、満潮が近づくと、道路脇の側溝からじわじわと海水が湧き出した。

 30分後には市街地を通る道路は500メートルにわたって水浸しになり、水深が40センチに達する所も。車や自転車が波しぶきを上げながら通り抜けていく。

 「これじゃあ、とてもじゃないが住んでいられねぇ。金さえあれば引っ越したいんだが」。地元の理容師、阿部正晴さん(60)が水面を眺めながら話す。

 津波で自宅兼店舗は床上浸水したが、建物の損壊は免れた。2階で妻、母親と3人で暮らす。だが、90歳の母親は、海水に漬かった自宅前は歩けない。毎日続く水難に、希望が見えない。

 「店を再開しても、この状態じゃあ、お客が来られない」

 西に3キロ離れた同市の湊町。ここも地盤沈下し、満潮時には側溝からあふれた海水で、国道398号は300メートルほど水没する。

 「工場を再建したいが、この水では…」。国道沿いで、自動車整備工場を営む千葉栄光さん(60)は、ため息をつく。

 塩水の中を車が走ると、車体がさびて傷みやすい。工場は津波で90センチ浸水し、やっとヘドロを片付け終えた。だが、工場を再開しても、車を浸水させてまで修理に来る客がいると思えない。

 200メートルほど北側では、家や工場が丸ごと流され、壊滅状態となった風景が続く。「この土地に再び、人が戻ってくる日が来るんだろうか」と漏らした。

 石巻市の担当者は「家を失った被災者の支援に手いっぱいで、何世帯が浸水しているか把握できていない。今後の方針も今は立てられない」と話す。

 名古屋大の水谷法美教授(海岸工学)によると、地盤沈下した土地の浸水被害を防ぐには、いったん住宅を取り壊して地盤をかさ上げするか、一帯の周囲を堤防で囲って海水をポンプでくみ上げる方法がある。いずれも数百億円規模を要する。

 だが、水谷教授が挙げる最も有効な手段は、街ごと高台に移すこと。今回の震災では、岩手、宮城、福島の3県で沿岸部の広範囲にわたり、街が壊滅的な被害を受けた。そのすべてを高台に移すだけの場所はあるのか。解決策が見えず、どこも共通の悩みを抱えている。(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011041190150803.html


167. 2011年4月11日 16:45:56: zceuNfFKUM
被災者支援「ふじ丸」、大船渡に到着 入浴や食事を無料提供
2011年4月11日 15時00分

被災者支援のため、9日に東京を出航した客船「ふじ丸」(23、235トン)が11日朝、最初の寄港地、岩手県大船渡市に到着した。正午から船内を開放して、被災者へ入浴や食事の無料提供を始めた。

 大船渡には2日間停泊し、11日は3回に分けて計1000人の被災者を受け入れる。16の避難所からバスで送迎された被災者が次々、港に着き、船員やボランティアらの応対を受けていた。

 船内では入浴や食事の合間に、客室で家族だけの時間を過ごしてもらうほか、映画上映も行われる。食事はビュッフェ形式で、メニューはトンカツやグラタン、サラダなど23品目。午前10時から1000人分の調理が始まり、神田輝志総料理長は「被災地の食事は栄養の偏りがあると聞く。生野菜やフルーツなど、栄養バランスよく食べてもらいたい」と腕をふるう。

 大船渡港では、接岸とともに地元の海洋少年団がふじ丸の入港を歓迎。手旗信号で「ふじ丸 ありがとう ようこそ大船渡へ」と船員へメッセージを送った。

 少年団の熊谷萌々さん(9つ)は「津波の後、これだけ大きな船が来るのは初めて。みんなの喜ぶ顔が見られそう」と船を眺めていた。

 ふじ丸は大船渡市のあと、17日までに同県の釜石市、宮古市を回り、今回の支援活動を手掛ける商船三井は計6千人の利用を見込んでいる。(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011041190145841.html


168. 2011年4月11日 16:47:29: zceuNfFKUM
県外避難6人に1人「もう限界」 共同通信アンケート
2011年4月10日 17時25分

東日本大震災発生から1カ月を前に、被災地から県境を越えて避難した160人を対象に共同通信が実施したアンケートで、6人に1人に当たる18%が自宅から遠く離れて避難生活を続けることを「もう限界」と回答した。不安なことは生活費や仕事が多く「眠れない」など精神的なショックが続いている人が半数を超えた。

 福島第1原発事故が収束しない中、先が見えない避難生活の疲れや憤りを訴える声が多かった。当面の生活費や就労の支援のほか、帰宅が実現する時期のめどや補償方針を示すなど、被災者が生活再建の青写真を描けるような支援が急がれる。

 アンケートは4〜8日、各地の避難所や公営住宅を訪問するなどして実施。回答者の内訳は福島県から逃れた人が145人、宮城県12人、岩手県3人。

 県外避難に耐えられる期間は「1カ月、もう限界」が18%、3カ月が17%、半年14%、1年10%だった。「休職し、生活費が入らずに過ごすのはそろそろ限界」(仙台市から福岡市、30代女性)、「知人宅に世話になるのは1カ月が限界」(福島県南相馬市から北海道釧路市、50代女性)、「先が見えず途方に暮れている」(福島県浪江町からさいたま市、20代女性)などの声があった。

 不安なことを三つ挙げてもらうと「お金(生活費)」が53%で最多。職を失った人が多く「仕事」50%が続き、他は「住まい」40%、「残した家や財産がどうなるのか」30%、「自分や家族の健康・病気」28%、「子どもや孫の教育」25%。

 震災による精神的なショックが続いている人は55%。「地震や津波の夢を見る」「ストレスで帯状疱疹(ほうしん)になった」「テレビで津波の映像を見ると気分が悪くなる」といった訴えが相次いだ。

 地元自治体と連絡が取れず、情報が入らないという人は43%いた。「(仮設住宅の申請など)地元の状況がつかめない。情報が一番ほしい」(南相馬市から東京都内、40代男性)との声も。

 一番の望みは「家に帰りたい」「元の生活に戻りたい」が圧倒的に多い。「原発が収まってほしい」(福島県いわき市から千葉県成田市、60代男性)「故郷に残った孫の笑顔が見たい」(宮城県気仙沼市から札幌市、60代男性)「行政は健康上の問題や補償をはっきり説明して」(いわき市から長野県軽井沢町、30代女性)などの意見が寄せられた。 (共同)


169. 2011年4月11日 22:41:52: zceuNfFKUM
東日本大震災:弁当箱あった!…亡き息子へ黙とう後に発見

東日本大震災の発生から1カ月を迎えた11日、岩手県陸前高田市の村上健剛さん(52)と智子さん(50)は、津波の犠牲になった長男寛さん(24)の勤務先だった市民会館で手を合わせた。黙とう後、がれきが散乱する館内で村上さんが声を震わせた。「弁当箱あったー」

 智子さんが3月11日朝、寛さんに渡した黒い弁当箱が、2階と3階を結ぶ階段付近に落ちていた。智子さんが開けると、中は、おかずを分ける銀紙があるだけで、空だった。「いつもは嫌いな物を何か残すのに。こんなにきれいに食べて」。両手で弁当箱を慈しむように握り、おえつした。

 あの日、寛さんは市民会館で避難誘導に当たった後、消防団活動に向かおうとして津波に襲われた。5月末に初めての子を授かる予定だった。遺体は1週間後に見つかった。

 黙とうに際し、智子さんは自宅の庭で育てたスイセンやチューリップなどの花束を手向けた。震災から1カ月となった今も、よく眠れないという。【佐藤敬一、写真も】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110412k0000m040064000c.html


170. 2011年4月12日 07:47:13: zceuNfFKUM
@masason 孫正義
I will stop my tweet for next 3days. Japanese government has passed the law to damage freedom of speech over internet.

菅政権ネット規制強化 国民をもっと信用すべきと専門家指摘
NEWS ポストセブン 4月11日(月)16時5分配信

菅政権は長く問題点が議論されてきたコンピュータ監視法案を、震災のドサクサの中で閣議決定した。 これは捜査当局が裁判所の捜査令状なしでインターネットのプロバイダに特定利用者の通信記録保全を要請できるようにするものだ。

指宿信・成城大学法学部教授はこう指摘する。

「当局が通信傍受を行なう場合は組織犯罪に限るなど厳しい制限があり、国会報告も義務付けられている。しかし、この法案はやろうと思えば誰のネット通信記録でも安易に取得されてしまう危険性がある」

この法案の閣議決定と歩調を合わせるように、警察庁はネット上の「デマの規制強化」に乗りだし、名誉毀損などで摘発も検討する方針を打ち出した。

警察庁OBの大貫啓行・麗澤大学教授が語る。

「ネットの掲示板にはデマも多いが、それをデマだと打ち消す情報もある。大震災や原発事故にかかわるネット情報が氾濫していることに、捜査当局がパニックになって冷静な判断ができていない印象がある。言論の自由が浸透する日本国民をもっと信用すべきです」

※週刊ポスト2011年4月22日号
http://newscatch.net/dqnplus/1302511053/


171. 2011年4月12日 08:52:59: zceuNfFKUM
最大で1時間1万テラベクレル 国際尺度、最悪の7も
2011年4月12日 01時28分

福島第1原発の事故で、原子力安全委員会は11日、原発からは最大で1時間当たり1万テラベクレル(テラベクレルは1兆ベクレル)の放射性物質が放出されていたとの試算を明らかにした。

 政府はこれを受け、原発事故の深刻度を示す「国際評価尺度(INES)」で最も深刻な、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に並ぶ「レベル7」とする方向で検討に入った。

 INESの評価によると、放射性のヨウ素131換算で外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上である場合は、レベル7であるとしている。

 原子力安全委の班目春樹委員長は、1時間当たり1万テラベクレルの放出が「数時間」続いたとの推計を明らかにした。

 1時間当たり1万テラベクレルの放出が数時間続けば、レベル7に当たることになる。現在は同1テラベクレル以下になったとみられるとしており、安全委は、放射性物質の総放出量については「検討している」とするにとどめた。

 政府は暫定的に「レベル5」としている現在の評価を見直し、レベル7に格上げすることの検討を始めた。(共同)


172. 2011年4月12日 08:58:44: zceuNfFKUM
原発作業員、体内被曝量「わからない」 検査求める声
2011年4月12日3時1分

高濃度の放射能に汚染された福島第一原発の復旧作業にあたる作業員の間で、放射能への不安から早期に体内の被曝(ひばく)量を検査するよう求める声が高まっている。第一原発の被災後、その検査が十分にできない状態が続いているという。

 体の表面についた放射性物質はシャワーで洗い流せるが、呼吸で体に入った放射性物質の一部は体内に蓄積される。東京電力などによると、体内の被曝量を測る機械「ホールボディカウンタ」は、第一原発内に4台設置されているが、被災後は使えない状態。機械を積んだ車両を他の原子力関係機関から借り、いわき市内で検査している。

 だが、復旧のため短期に作業員を大量動員した非常事態の中で、初めて原発内に入る作業員の入所時の検査は行われていない。成人男性の平均的な被曝量を見積もって、その後の被曝量の上積みを測るやり方にしているという。

 また、以前から原発の放射線管理区域内で働いていた作業員は、被曝前歴などを記した「放射線管理手帳」を持っているが、避難指示が出ている第一原発周辺に事務所がある企業が多く、手帳を取りにいけないまま作業に入っている人もいるという。

 こうした状況に加え、3月中は放射線量を測る携帯線量計が不足し、グループで1台だけ持たせる状態だった。このため、作業員から「体内の被曝量もどれだけになっているか、わからないのではないか」と不安を訴える声が出ていた。

 原発に入所後のホールボディカウンタによる検査は3カ月ごとと定められているが、作業員を派遣している協力企業幹部は「危険な環境にいる全作業員対象で、早期に検査を受けさせるべきだ」と強調。他の電力会社関係者も「現場に詰めっぱなしの東電やメーカー幹部の体も心配で、調べる必要がある」と話した。

 安斎育郎・立命館大学名誉教授(放射線防護学)は「呼吸や食事などで放射性物質を体内に取り込む内部被曝は、放射線を体の中から長時間浴びることになるので極めて危険。専用のマスクなどでしっかりと予防することが重要だ。内部被曝は検査をしなければわからない。作業員の不安を和らげるためにも、ホールボディカウンタなどで検査しながら作業することが望ましい」と指摘した。

 東京電力広報部は「必要に応じて、定期的な検査も検討していく」としている。(小島寛明、奥山俊宏、佐々木学、中村信義)

     ◇

 〈ホールボディカウンタ〉身体を透過してきた放射線を検出するなど精密な検査をする機械。各電力会社は、放射線管理区域内の業務従事者について、入所時、3カ月ごと(女性は1カ月ごと)、退所時などに体内の放射線量を測定している。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104110626.html


173. 2011年4月12日 08:59:39: zceuNfFKUM
東電、1号機格納容器から気体漏出の見方
2011年4月12日1時19分

東京電力は11日、福島第一原発1号機の格納容器から気体が外部に漏れているとの見方を明らかにした。水素爆発を防ぐために窒素を注入しているが、格納容器の圧力上昇が2気圧で止まっているため。漏れ出しているルートは不明。敷地内での放射線量のモニタリング結果から、多量の放射性物質の漏れはなく、基本的な封じ込め機能は損なわれていないとみている。注入は今後も続け、現在の2気圧を維持するという。当初の計画では、6日間の窒素注入で格納容器内を2.5気圧まで高める目標だった。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104110652.html


174. 2011年4月12日 09:05:13: zceuNfFKUM
「僕は泣かない。お父さんがいちばん悲しいから」
2011.4.12 00:43
3月11日午後2時46分。あの日、あの瞬間から1カ月を迎えた東日本大震災では、多くの子供たちが親を亡くした。宮城県女川町の木村夢吹(いぶき)君(7)も母の成美さん(35)を失った。周囲を気遣っていまだに涙を見せず、その小さな胸に悲しみを抱え込んだままだ。(八木択真、写真も)

 朝と寝る前には、笑顔の母の写真に「おはよう」「おやすみ」とあいさつをする。でも家族が成美さんの話をすると、「寂しくなるからいわないで」と怒ったような顔をする。

 成美さんはこの夏、待望の第2子が生まれる予定だった。夢吹君は、初めてのきょうだいの誕生を心待ちにしていたという。夫の隆征さん(41)は思い出す。「『ケンガができるから弟がいいな』って。間があいてできた子だったから、みんな喜んでね」。甘えん坊だった夢吹君も、成美さんの妊娠がわかった後は進んで家事を手伝うようになっていた。

 成美さんは隆征さんと同じ自宅近くの水産加工会社で働いていた。海岸から1キロ以上離れた場所に建つ頑丈な鉄骨の工場。しかし大津波は工場を突き抜け、成美さんは数日後、同僚ら十数人とともに工場内で折り重なって見つかった。隆征さんは当時工場におらず、安置所で亡きがらと対面した。傷ひとつない眠るような顔が、せめてもの救いだった。

 家族が泣き崩れるなか、夢吹君は涙を見せなかった。悲しみの対面から数日後、隆征さんが「悲しいときは泣けよ」と避難所で声をかけると、夢吹君はこう答えたという。「お父さんがいちばん悲しいから、僕は泣かない」

その後も夢吹君が涙を見せることはないが、やんちゃっぷりに拍車がかかった。隆征さんは、夢吹君が無理をしていることはわかっている。避難所で一緒に寝起きしている祖母の豊子さん(63)も、「寂しいって言ってくれた方が安心なんだけど…」と気をもむ。

 隆征さんとの職場結婚から8年。成美さんは出産に備え、震災の10日後に退職する予定だった。次の検診ではおなかの子の性別がわかる予定で、男女どちらでもいいように2つの名前も考えていた。妻とまだ見ぬわが子を亡くした1カ月前から、隆征さんの時間は止まったままだった。何も考えられず、助けられなかった悔しさが心を埋めていた。

 震災から丸1カ月となる11日、隆征さんは自宅近くで重機に乗り、周囲を覆うがれきを動かしていた。黙祷(もくとう)するために重機を止めた午後2時46分、直前に動かしたがれきの中に見覚えのある服が目に入った。結婚後、初めて成美さんが買ってくれたお気に入りのジャージー。近くに成美さんの存在を感じずにはいられなかった。

 隆征さんは今、夢吹君と成美さんのために前を向こうと思っている。再出発の第一歩として、近く仮設住宅の入居を申し込むつもりだ。12日には2年生になった夢吹君も始業式を迎える。

 「子どもがいっから、頑張んなきゃ。夢吹が強く、優しく育つことが成美の願いだったから」。そう口にし、雨が降り始めた空を見上げた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110412/dst11041200450002-n1.htm


175. 2011年4月12日 09:17:52: zceuNfFKUM
ドイツ気象局が発表した「放射性物質拡散予想」に難癖をつける日本の無責任政府
週プレNEWS 4月11日(月)23時36分配信

10日、福島県は県内2700ヶ所余りで独自に放射線量の測定を実施し、県民にその情報を提供すると発表した。

 これは、福島県民の「地元の詳しい放射線量を知りたい」という要望により実施されるもの。背景には、「放射能漏れは直ちに健康に影響を及ぼすものではない」と繰り返すだけの政府や東電の見解に対する不信感があるのは明白だ。その証拠に、福島県は東電による謝罪を拒否し続けている。

 政府や東電による情報公開の「遅さ」と「不透明さ」は周辺国からも非難の対象となった。例えば、原子力安全委員会が緊急時の放射能予測システムである「SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)」の一部データを公表したのは、震災から約2週間が経過した3月23日のこと。しかも、自発的にではなく、IAEA(国際原子力機関)の強い非難を受けての公表だった。

 しかし、放射性物質拡散の予測は天候によって刻々と変わるため、本来はリアルタイムで配信しなければまったく意味がない。そしてついには、日本の対応に業を煮やしたかのようなタイミングで、ドイツ気象局が日本よりも先に放射性物質拡散予報のネット動画配信を開始したのだ。

 先を越されメンツ丸潰れとなった日本の原子力安全委員会と気象庁関係者らは、太平洋や中国大陸方面へ汚染地域が不気味に広がるドイツの配信映像に対して、「分析結果が信頼に欠ける」と難癖をつけたが、元放射線医学研究所研究員の古川雅英博士(琉球大学理学部教授)はドイツの対応をこう評価する。

「このドイツのシミュレーションは、福島第一原発の上空数百メートルから拡散する放射性物質の動きをスーパーコンピューターを使って精密に予測したもので、十分に信頼できると思います。すでに福島原発事故は日本国内だけの問題ではなくなっており、世界中の科学者や政府関係者、企業が正確な最新データを欲しがっている。ところが、日本の公式発表があまりに乏しいため、やむをえずドイツの気象局が各国の要望に押されて“実力行使”に出たんでしょう」

 情報を迅速に、そして正確に発表し続けることが、国民や諸外国に対する国家の責任だということを、はたして日本の政府は自覚しているのだろうか。

(取材/有賀 訓)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110411-00000303-playboyz-soci


176. 2011年4月12日 09:19:03: zceuNfFKUM
下水で懸念される放射性物質 農作物や建築資材への影響も
ダイヤモンド・オンライン 4月12日(火)8時30分配信

「今は1日も早い事態収束を祈るほかない」。お手上げの状態に、下水道行政を管轄する国土交通省の担当者は天を仰ぐ。

 東日本大震災による福島第1原発事故で、関東一円の水道水から摂取基準値を超える放射性物質が検出されるなか、水面下では“もう一つ”の水汚染問題が懸念されている。それは“下水”の放射性物質汚染だ。

 現在、水道水と違い直接的に摂取しないという理由で、対処が後回しとなっているが、事態が深刻化すれば、公共事業や農業への悪影響もありうるという。

 下水道行政は、国交省が管轄、各自治体が事業主体だ。下水処理場で汚水を水と汚泥に分離し、浄化された水は河川や海に、汚泥は2007年から廃棄物処理法の改正で海洋投棄が禁止になったことで、すべて焼却処分されている。

 その処理過程で関係者を不安にさせているのが、汚泥焼却後に残された“灰”だ。下水に含有する放射性物質は、浄化水よりも汚泥により濃く残されると見られているが、汚泥は焼却温度850度程度の一般的な焼却炉で処理される。このため「灰に濃縮された放射性物質がそのまま残る可能性がある」(首都圏の自治体幹部)という。

 国交省によると、全国の汚泥の年間発生量は乾燥時で約221万トン(08年度)。問題なのはこの灰のうち、埋め立て処分されているのが15%程度にすぎず、4割がセメントや建築資材などにリサイクルされるという点だ。さらに深刻なのは、汚泥に多量のリンが含まれるため、灰の1割が農作物肥料として流通していることだ。

「汚染された水道水や雨水が流れ込む下水の汚染は確実」と自治体幹部。だが国交省からは3月31日現在、なにも通達がないという。

 国交省担当者は「汚染の実態も規制基準も不明」とし、「国から自治体に検査などを求めるのは不可能だ。各事業主体で対処していくほかはない」と明かした。なぜなら下水の汚染物質を規制する下水道法と水質汚濁防止法が放射性物質を想定していないからだ。

 国が動かないなか、すでに下水の汚染状況の調査に乗り出した自治体もある。北朝鮮の核実験を契機に、たまたま放射線量測定器を自前で購入していた関東のある自治体が調査したところ、汚泥からごく微量の放射性セシウムが検出されたという。法的な規制基準もなく、人体への影響も考え難い値のため公表は控えているが、継続してモニターする方針だ。

 ところが、放射線量測定器を備える自治体はわずか。別の自治体担当者は「国が率先してほしい」と切望する。しかし国交省担当者は「被災地の下水道復旧工事で、人手が足らない」とし、「下水道法と水質汚濁防止法の規制対象と規制基準を決める環境基本法そのものを変える議論が必要」と話す。

 だが原発事故同様、被害を最小限に抑えるには、迅速な初期対応が必要だ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 宮原啓彰)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110412-00000000-diamond-bus_all


177. 2011年4月12日 09:48:58: zceuNfFKUM
放射性物質検出で“水パニック”適正基準なく水質も計測できず
第139回】 2011年4月5日 週刊ダイヤモンド編集部
http://diamond.jp/articles/-/11723

178. 2011年4月12日 09:57:54: zceuNfFKUM
福島第1原発:4号機で火災、間もなく消火

福島第1原発の放水口サンプリング建屋内から火が出た様子=東京電力社員が12日午前6時40分ごろ撮影(東京電力提供) 東京電力によると12日朝、福島第1原発4号機の放水口近くのサンプリング建屋から火が出ているのを作業員が発見し、間もなく消し止めた。周辺の放射線量に変化はない。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110412k0000e040005000c.html

179. 2011年4月12日 10:07:02: zceuNfFKUM
その時、トップは…試された企業の危機管理 
2011.4.12 00:05
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110412/biz11041200070002-n1.htm
発生から1カ月が経過した東日本大震災は、企業活動に深刻なダメージを与えると同時に、各社の危機管理能力が厳しく試された。決定的に重要な初動では、経営トップらが単なる一企業の危機ではなく、「国難」と位置付け、24時間態勢で情報収集や陣頭指揮にあたった。東京電力福島第1原子力発電所事故をめぐり原発関連企業は、今も危機対応が続く。

 ■できること全部やる

 「津波で(原子炉冷却用の)電源に異常がある」

 福島第1原発に原子炉などを納入した東芝の佐々木則夫社長が、報告を受けたのは、3月11日午後2時46分の地震発生からしばらくたった夕刻だった。

 原子力畑出身で冷却不能となった場合の危険性を熟知する佐々木社長は、即座に社内に原発緊急対策本部を設置。「原子炉への注水が必要だ」などと、原子力事業部に指示を飛ばした。この日は都内の本社に泊まり込み、帰宅したのは翌朝だった。

 13日には首相官邸に菅直人首相を訪ね、「できることは全部やる」と全面協力を表明。原子力事業拠点の磯子エンジニアリングセンター(横浜市磯子区)などから約800人の技術者を招集し、うち約250人を現地に派遣した。現在も本社をほとんど離れず、事態収拾に向けて陣頭指揮を執っている。

 4号機の建設を担当した日立製作所。中西宏明社長は、地震発生直後に地震対策統括本部の設置を指示。さらに24時間態勢で事故対策や復旧をバックアップする原発緊急対策室も即座に設けた。これまでに現地に350人を派遣。外部電源の復旧や原子炉の冷却など、「刻一刻の対策」(同社)に従事している。

 ■コストは関係ない

 その瞬間、社長室の柱がたわみ、周囲のビルが大きく揺れた。「これは尋常じゃない」

 震災の発生当時、東京・品川の本社社長室で書類に目を通していたローソンの新浪剛史社長は、5分後に対策本部を立ち上げた。だが、被災地と連絡が取れず、店舗などの被害状況がいっこうに明らかにならないまま夜を迎える。

 「これは国難だ」。新浪社長は、対策本部のメンバーに、告げた。コンビニエンスストアは、これまでの大規模震災でも、食料品や生活必需品を供給し、被災地の「ライフライン」となってきた。「コストがいくらかかっても構わない。何としても被災地に物資を届ける」と指示を飛ばした。

 翌12日夕には、被災地に向け、本社社員と物資を乗せたトラック4台が東京を出発。15日には、燃料確保に取り組むよう指示し、ガソリンスタンドを経営する京都府の加盟店が軽油を被災地に運んだ。

 「復旧支援は売り上げや利益よりも優先する」。コマツの野路国夫社長は地震直後、グループ全社員にこんな緊急メッセージを発信。14日には被災地に建機やプレハブ、発電機などの無償貸与を決め、行動で示した。

 ■早期復旧へ決断

 「人的被害はないのか」。震災発生直後に対策本部を立ち上げた住友金属工業。友野宏社長は、滞在中の大阪本社から全国事業所を結んだテレビ会議システムを通じ、情報収集に全力を注ぐよう命じた。

 しかし、大きな被害を受けた鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市)とは連絡が途絶したまま。そのころ鹿島には大津波警報が発令され、全従業員が付近の高台に避難中だった。午後7時半、ようやく現地鹿島製鉄所からメールで連絡が入った。「従業員は全員無事」。ホッとする間もなく、火災発生やクレーンの倒壊などの被害情報が送られてきた。

 状況把握もままならない混乱が続く中、友野社長は早くも復旧へ動き出す。秘策は、来秋の合併で合意している新日本製鉄への支援要請。鹿島の近くには、新日鉄の君津製鉄所(千葉県君津市)があった。

 翌12日に友野社長が電話をかけた新日鉄の宗岡正二社長も即座に承諾。共同で設備修復などに取り組んだ結果、20日には高炉再開にこぎつけた。

 「震災は大きな試練だが、両社の関係を強固にした」。関係者は、こう指摘した。


180. 2011年4月12日 10:09:09: zceuNfFKUM
松島基地の操縦士 三沢で訓練
4月12日 4時3分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110412/k10015249471000.html
今回の津波で大きな被害を受けた宮城県の航空自衛隊松島基地では、パイロットの教育訓練に使用する戦闘機がすべて水没したことから、航空自衛隊は、12日から同じタイプの戦闘機が配備された青森県の三沢基地でパイロットの教育訓練を行うことになりました。

宮城県東松島市にある松島基地では、今回の津波によって、パイロットの教育訓練に使用するF2戦闘機18機がすべて水没したため、この機種のパイロットの育成が中断しています。航空自衛隊は、このままの状態では日本の防空体制に支障が出るおそれもあるとして、12日から当面の間、同じF2戦闘機が配備された青森県の三沢基地で教育訓練を行うことになりました。ただ、三沢基地に配備されている訓練用のF2戦闘機は数機だけで、一度に多くのパイロットの教育訓練を行うのは難しいということです。航空自衛隊は、現在、松島基地のF2戦闘機について修復が可能かどうか詳しい調査を行っており、その結果を踏まえたうえで、今後、どのようにパイロットの教育訓練を行うか検討することにしています。


181. 2011年4月12日 10:11:29: zceuNfFKUM
積算推定 20ミリシーベルト超も
4月12日 4時34分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110412/k10015250031000.html
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、国が行った5日までの放射線の積算量の推定で、原発の北西24キロの福島県浪江町赤宇木椚平で34ミリシーベルトとなるなど、浪江町の3か所で、11日に政府が「計画的避難区域」とする目安として示した20ミリシーベルトをすでに上回っているとみられることが分かりました。原子力安全委員会の班目春樹委員長は、11日の記者会見で、「20ミリシーベルトを超えたら、急に何か起こるということではない。現在、放射線量が下がっていることを考えると、少なくとも1か月以内には避難していただきたい」と述べています。

国は、原発周辺の20キロからおよそ60キロの範囲にある53か所について、大震災翌日の先月12日から、今月5日までの放射線の積算量を推定して公表しました。積算量は、実際に計測した放射線量のデータや、データがない日についてはほかのデータから安全側になるように計算し、1日8時間、屋外に出ていると仮定して、実際に浴びる量を推定しました。その結果、放射線の積算量の推定値は、原発の北西24キロにある福島県浪江町赤宇木椚平で34ミリシーベルトとなるなど、同じ浪江町赤宇木の3か所で20ミリシーベルトを超えていました。

このうち椚平では、現時点での放射線量がこのまま続くと仮定すると、事故発生から1年となる来年3月11日までの放射線の積算量は、313.9ミリシーベルトと、健康に影響を与える可能性のある放射線量の100ミリシーベルトを大きく上回るとしています。

今回、浪江町の3か所で超えた20ミリシーベルトは、11日に政府が「計画的避難区域」とする目安として示した1年間の放射線の積算量で、この値に達すると予測される地域の住民については、おおむね1か月をめどに避難してほしいという考えを示しています。すでに20ミリシーベルトに達しているとみられる地域があることについて、国の原子力安全委員会の班目春樹委員長は、11日の記者会見で、「20ミリシーベルトを超えたら、急に何か起こるということではない。できるだけ早くと期待したいところだが、すぐに避難するというのは、その後の生活が非常に不便になるため、現在、放射線量が下がっていることを考えると、少なくとも1か月以内には避難していただきたい」と述べました。


182. 2011年4月12日 11:48:54: zceuNfFKUM
米原子力空母 きょう佐世保入港

米海軍横須賀基地(神奈川県)を母港にしている米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が12日から14日までの予定で、米海軍佐世保基地(長崎県)のある佐世保港に入港します。これに対し日本共産党の山下千秋佐世保市議ら長崎県北部地区委員会は11日、佐世保を原子力空母の臨時母港にするなと、朝長則男佐世保市長あてに緊急の申し入れを行いました。

 福島第1原発事故による放射能汚染を避けるためとして3月21日に横須賀を離れたGWは、今月5日に佐世保に初寄港したばかりです。同港では、東日本大震災の救援活動「トモダチ作戦」を終えた米原子力空母ロナルド・レーガンも今月入港する計画がとりざたされており、異常な寄港ぶりとなっています。福島第1原発事故が収束しない限り、佐世保が米原子力空母の臨時母港になる危険性が高まっています。

 佐世保基地広報部によると、GWの12日の寄港目的は5日の寄港と同じ「人員の交代と部品や機材の補給」。5日の寄港ではGWの洋上での定期修理に携わっていた米海軍造船所の労働者ら約300人が下船しましたが、今回は残り約150人の労働者らが下船するとみられます。

 山下佐世保市議らは申し入れで、原発の安全神話は福島原発事故で崩壊したとし、事故後に動く原発である危険な原子力艦船が入港したのは佐世保だけだと指摘。日本政府の検証すらできないまま米国の一方的な安全宣言だけで佐世保市民の命と安全を危険にさらしていいのかと強調し、(1)原子力事故遭遇の危険を高める原子力空母の臨時母港化に反対する(2)定期修理の際に発生する放射性廃棄物を艦外から搬出しない―ことなどを政府に申し入れるよう求めました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-12/2011041201_03_1.html


183. 2011年4月12日 11:54:13: zceuNfFKUM
放射性物質はどのように拡散するのか――情報開示に消極的な気象庁
Business Media 誠 4月12日(火)9時45分配信

福島第1原発から大気中に放出された放射性物質は大気中をどのように拡散していくのか――。放射性物質の拡散を予測した気象データ「放射性物質拡散シュミレーション」があるのを知っている人は少ないだろう。

 ドイツ気象局やオーストリア気象・地質局が原発事故直後から最新のシュミレーションを公表し続けているのに対し、日本の気象庁(以後、気象庁)が同様のデータを公開したのは4月4日になってから。それも政府から指摘を受け、重い腰を上げた。さらに、一般公開を前提としていないから情報の分かりにくさにも問題がある。

 私たちはこの放射性物質拡散シュミレーションをどうとらえればいいのだろうか。この点について、ドイツ気象局のキルシェ広報課長に電話で話をうかがった。

●Webサイトのスタートページで公表

松田:お忙しいところ、お時間を取っていただきありがとうございます。

課長:このところ日本から多くの問い合わせをいただいています。

松田:ドイツ気象局ではWebサイトのスタートページに福島第1原発の放射性物質拡散シュミレーション(以後、シュミレーション)を掲載しています。世界的な重要事項であることは確かですが、それでもドイツにとっては他国の事故。あえてスタートページで公表している理由は?

課長:現在はスタートページですが来週(4月10日)からは、下のほうに移す予定にしています。

 公表した理由はドイツ人も大きな関心を持っているからです。「ドイツにも放射性物質が飛んでくるのか知りたい」「日本に家族や知人がいる」「ドイツの会社が日本で事務所を運営している」といった理由が多いですね。また、ドイツだけでなく他の欧州諸国でも関心が高いため英語版も配信しています。

松田:シュミレーションは独自のデータから作成しているのですか? それとも日本が発表するデータを利用しているのですか?

課長:我々はインターネットでも公開されている気象データを使用しており、福島第1原発の特別な情報を使っているわけではありません。各国の気象局は日頃から気象情報を発信し互いに情報を共有しているので、その情報を用いて毎日2回シュミレーションを更新しています。

●シュミレーションの見方

(1)ある時点(上の図ならば4月8日12時)で福島第1原発から放射性物質が大気中に放出されたとする。ただし、放射性物質の種類、量、状態(粒子の大きさなど)、放出の条件(蒸気と一緒か爆発かなど)を設定しているわけではない。

(2)予想される気象条件により、放射性物質がどのように拡散していくかをシュミレーションし、濃度を6色に分けている。色はあくまで相対的なもので具体的な濃度ではない。

(3)図には以下のような重要注意事項が併記されている。「大気中の粒子の実測値はシュミレーションに反映されていません。また、放出される放射性物質の量も設定していません。原発から放出された放射性物質が気象条件によってどのように薄まるかを示しているだけです」

●あくまで参考資料

松田:重要注意事項は承知していますが、例えば日本にいる人が「明日は自分が住んでいる地方に風が吹き、濃い放射性物質が来そうだから不要な外出は避けよう」といった形で利用することは妥当でしょうか?

課長:シュミレーションは概念的な拡散の様子です。放出される放射線の量が、例えば1ベクレルなのか1000ベクレルなのかも不明ですし、あくまで拡散の仕方を予想したものです。住んでいる地域に来る放射性物質の具体的情報に関しては、気象庁をはじめとした日本の現地情報をご利用ください。

 これは福島第1原発事故のために準備したシュミレーションプログラムではなく、3〜4日後を想定した通常の気象予測の1つです。

松田:日本の気象庁は、一般公開を前提としたシュミレーションは発表していません。その理由は「仮定に基づくものであって、実際に観測された放射線量などは反映されていません」「極めて粗い分解能で行われているものであり、このため、この結果は国内の対策には参考になりません。」というものです。この点について、どう思われますか?

課長:気象庁の活動については、コメントする立場にはありません。

 我々が公表しているシュミレーションに関して言えば、降雨予想と同じで100%正しいモデルというわけではありません。(気象庁の注意事項にある「不確かさ」に関して言えば)そもそも理論的に完全な気象予測はあり得ません。

松田:もし、ドイツ国内で福島第1原発と同様の事故が起きたら、同じようにシュミレーションを公開しますか?

課長:もちろんです。それが我々の義務ですから。ドイツはチェルノブイリ原発事故の際に「情報の混乱」を経験しました。その教訓を生かし、市民の知る権利を守るため情報公開システムの改善に取り組みました。

 そもそも気象情報は一般公開されているものなので、(設備とプログラムさえあれば)誰でも同じようなシュミレーションが可能です。秘密の情報でもありませんし、「シュミレーションを公開しない理由」は特にありません。

●参考資料でも知りたい

 シュミレーションはあくまで気象情報の1つであり、利用に際しては十分な注意が必要となる。不確かではあるが「需要があるから公開する」し、注意事項を併記した上で「その見方、利用の仕方は利用者自身の責任」というのがドイツ気象局の基本的な考えだ。実にシンプルで理にかなった話だと思う。

 参考資料であってもぜひ知りたい。これが筆者の率直な意見である。

 ドイツ気象局のWebサイトについて書くと、何より問い合わせ先を見つけやすいのがいい。また、文字通り回答者の顔が見える仕組みになっていて、回答内容に対する責任の所在をはっきりさせる覚悟がみてとれる。ちなみにドイツの公共機関や大きな企業はWebサイト上で同様の広報窓口を設けるのが常識となっている。

 気象庁のWebサイトでもプレス向けのページを探したが見つからず、仕方がないので「ご意見・ご感想」をクリックし、「気象庁に対するご意見・ご感想は、こちらからお寄せください」にメールを送った。筆者の用件はご意見でもご感想でもないのだが、とりあえずこれしか選択肢がない。

 試しに英語版も開いてみたが、やはり連絡先は見つからない。日本の報道関係者なら何とかなるとして、もし日本語のできない海外の報道関係者が質問を出そうと思ったら、いったいどうすればいいのだろう? 情報の公開度とはいったい何なのか、考えさせられた。

  ドイツ気象局にメールを出した同じ日、日本の気象庁にも問い合わせのメールを出し、返事をいただいた。次回、シミュレーションに関する気象庁の回答を紹介しながら、情報開示のあり方について考えていきたい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110412-00000001-zdn_mkt-soci


184. 2011年4月12日 11:57:12: zceuNfFKUM
千人以上が福島第1原発で稼働 メーカーやゼネコン派遣

福島第1原発の電源復旧や、がれき撤去、放射性物質で汚染された水の処理などの作業のため、原子炉メーカーやゼネコンなどが現地に派遣した作業員が、敷地外で待機する交代要員を含め千人を超えることが8日、共同通信の取材で分かった。

 「協力企業」社員らの詳細な稼働状況は公表されておらず、東京電力は、8日早朝時点での構内作業員352人のうち東電社員でないのは62人だけと説明。労働実態には不明な部分も多く、日々の作業内容によって作業人数は増減する。大量被ばくの可能性を含め、過酷な環境下で新たな事故も懸念されている。

 福島第1原発では、3月24日に協力企業などの3人が高線量の放射線被ばくで負傷。福島で震度5強を記録した7日深夜の地震では、屋外にいた協力企業の13人が退避した。東電は「敷地内に入る際に所属と作業内容は把握している」としている。

 東電の依頼を受け、作業員を派遣しているのは原子炉建設に関わった日立製作所や東芝のほか、大手ゼネコン大成建設や鹿島、電気設備工事大手の関電工などで、それぞれ数十〜数百人。東電グループからは東京エネシスや東電環境エンジニアリングが派遣している。

 日立製作所によると、現地ではグループ内の原発関連企業が中心となり1日あたり百数十〜二百数十人、これまで約300人が働いた。配管設置や汚染水の処理など多岐にわたる作業は長期化し、交代しながら続けている。

 関電工はピーク時で約100人を派遣。延べ200〜300人が作業。3月の事故では3号機でケーブル敷設をしていた作業員がたまり水につかり大量に被ばくし、負傷した。現在も事故前から勤務する約20人を中心に作業を続ける。

 鹿島や大成建設はがれき撤去を請け負い、それぞれ130〜150人。被ばくを抑えるため、リモコンによる遠隔操作で重機を操作できるようにする計画があるという。

 これら各社にグループ企業や下請けも加わり、作業員の構成は複雑だ。約20キロ離れ、自衛隊や消防も拠点とするサッカートレーニングセンター「Jヴィレッジ」(福島県広野町など)や福島第2原発に寝泊まりする人もいるほか、同県いわき市などで待機している人もいる。  2011/04/08 23:45 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040801001297.html


185. 2011年4月12日 13:06:16: zceuNfFKUM
東電、「チェルノブイリ超える懸念も」
2011.4.12 12:39

 東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は12日午前の記者会見で、政府が同日、福島第1原発事故を国際的な評価に基づく事故評価を最悪の「レベル7」に引き上げたことについて、「福島第1原発は放射性物質の放出を止め切れておらず、(放出量は)チェルノブイリ原発事故に匹敵、または超える懸念がある」との認識を示した。

 原子力安全・保安院は同日午前の会見で、福島第1原発事故の放射性物質の放出量について、チェルノブイリ原発事故の1割とみられるとしている。ただ、福島第1原発では1〜3号機の圧力容器や格納容器が損傷している恐れがあり、松本本部長代理は「原子炉から放射性物質が100%外に出れば、チェルノブイリを超える可能性もある」と説明した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110412/dst11041212400027-n1.htm


186. 2011年4月12日 13:56:20: zceuNfFKUM
福島事故 最悪のレベル7 
2011年4月12日 13時36分

東京電力福島第一原発の事故で、経済産業省原子力安全・保安院は十二日、1〜3号機から大気中に大量の放射性物質が放出されたとして、原発事故の深刻さを示す国際評価尺度(INES)でレベル5としていた暫定評価を、最も深刻なレベル7に引き上げると発表した。

 福島第一原発の事故は、原子炉が溶融後に爆発し大気中に大量の放射性物質が放出された旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(一九八六年)と並び、世界で二例目の最悪の原子力事故となった。

 国内の原子力関係施設の事故ではこれまで、レベル4の東海村臨界事故(九九年)が最悪の評価だった。レベル5は、原子炉圧力容器の底に燃料が溶け落ちた米スリーマイル島原発事故(七九年)と同レベル。

 保安院と国の原子力安全委員会は十二日、記者会見し、引き上げの根拠を「(1〜3号機から)大気中に放出された放射性物質の総量」と説明した。

 事故後の環境測定データや原子炉の損傷状況などを基に、放射性ヨウ素131とセシウム137の放出量を推計。ヨウ素131に換算して保安院は三七万テラベクレル(一テラベクレルは一兆ベクレル)、安全委は六三万テラベクレルとし、チェルノブイリ事故の総放出量五二〇万テラベクレルの「一割前後」とした。

 INESでは、外部放出量が数万テラベクレル以上の場合、レベル7とされている。安全委の班目(まだらめ)春樹委員長は十一日に、一時間当たり一万テラベクレルの放射性物質が「数時間」放出されたとの見解を示した。現在は一時間当たり一テラベクレル以下になったとしている。

 保安院は当初、1号機について「外部への大きなリスクを伴わない」レベル4とした。しかし、三月十八日に1〜3号機の状況を、数百〜数千テラベクレル相当の放射性物質の外部放出があったスリーマイル島事故と同じレベル5と暫定評価し直していた。

 今回のレベル7への引き上げも暫定評価で、最終的な評価は、事故の原因究明と再発防止策がなされた後、専門家によるINES評価小委員会で行う。

■「不確か」と判定に1カ月

 福島第一原発事故の国際評価尺度(INES)が最悪のレベル7とされた。大気中に放出された放射性物質の大半は三月十五日までに出ている。原子力安全委員会は同二十三日に推定値を公表し、ヨウ素131の総量はレベル7級の三万〜一一万テラベクレルとしていたが、判定に至るまでに一カ月以上を要した。

 放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「スピーディ(SPEEDI)」は当初から稼働したが、政府は「データが不確か」として三月二十三日に一度公開しただけ。結果はヨウ素の総量が最大一一万テラベクレルという高い値だったが、INESはレベル5にとどめた。

 安全委は「観測ポイントが三カ所しかなかった」と、信頼性が不十分だったと説明。観測ポイントを三十三カ所に増強し「確からしさが増した」として、レベル7に引き上げた。

 チェルノブイリ原発事故に詳しい古川路明名古屋大名誉教授は「放射性物質の測定が十分ではなかった。放射線測定は積み重ねが大切。三月二十日ぐらいまでもっとちゃんと測るべきだったが、そういう努力が全然なかった」とデータ集めの体制が弱かったことが、判断を遅らせた可能性を指摘する。

 十一日には政府から計画的避難地域が新たに公表された。だがスピーディでは、飛散した放射性物質のほとんどが事故後の数日間に出されたと推測。海外の研究所などからは、事故から一週間程度で「レベル7に相当する可能性がある」との指摘が出ていた。

 京都大原子炉実験所の小出裕章助教は「防災はまず最悪から考え、徐々に解除していくのが原則。政府は安全安心を言いたいがため都合のいいデータだけ出して過小評価しようとした」と政府の姿勢を厳しく批判する。

(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011041290133656.html


187. 2011年4月12日 14:06:20: zceuNfFKUM
原発事故評価「レベル7」に

東京電力、福島第一原子力発電所で相次いで起きている事故について、経済産業省の原子力安全・保安院は、広い範囲で人の健康や環境に影響を及ぼす大量の放射性物質が放出されているとして、国際的な基準に基づく事故の評価を、これまでの「レベル5」から最悪の「レベル7」に引き上げることを発表しました。
「レベル7」は、旧ソビエトで起きたチェルノブイリ原発事故と同じ評価ですが、福島第一原発事故の放射性物質の放出量は、チェルノブイリ事故の1割前後としています。
原子力安全・保安院と国の原子力安全委員会は、12日午前11時半前から合同で記者会見を行い、福島第一原発で相次いで起きている事故について、広い範囲で人の健康や環境に影響を及ぼす大量の放射性物質が放出されているとして、国際的な評価基準に基づく評価を、これまでの「レベル5」から最悪の「レベル7」に引き上げることを発表しました。
この評価は、1号機から3号機の全体の評価だということです。
「レベル7」は、25年前の1986年に旧ソビエトで起きたチェルノブイリ原発事故と同じ評価になります。

記者会見によりますと、福島第一原発での事故で外部に放出された放射性物質の量は、放射性のヨウ素131とセシウム137を合わせて、原子力安全・保安院の試算では37京ベクレルに、原子力安全委員会の試算では63京ベクレルに当たると推定され、いずれも『レベル7』に相当するとしています。
「京」という単位は「1兆」の「1万倍」です。

そのうえで福島第一原発事故の放射性物質の放出量は、現時点では、520京ベクレルを放出したチェルノブイリ事故の1割前後だとしています。
記者会見した原子力安全・保安院の西山英彦審議官は「チェルノブイリでは急性の大量被ばくで亡くなった人が29人いるが、福島第一原発の事故ではいない。また、チェルノブイリでは原子炉そのものが爆発して、大量の放射性物質が広範囲に拡散したが、福島第一原発では漏れ出た水素が爆発したが格納容器や原子炉は原型をとどめている」と説明しました。
また、西山審議官は「レベル7は、現状についての評価で住民の避難など、特に何か行動に制約を与えたり、変更を迫ったりするものではない」と話しました。
原子力施設で起きた事故は、原子力安全・保安院が国際的な評価基準のINES=国際原子力事象評価尺度に基づいて、事態の深刻さをレベル0から7までの8段階で評価することになっています。
原子力安全・保安院は、福島第一原発の1号機から3号機について、先月18日、32年前にアメリカで起きたスリーマイル島原発での事故と同じ「レベル5」になると暫定的に評価していました。
一方、原子力安全委員会は、今回のレベル7の根拠となった放射性物質の放出量について、「周辺の放射線量が先月15日から16日にかけて急速に立ち上がっている。15日の午前6時に福島第一原発の2号機の格納容器につながる圧力抑制室=サプレッションプールで異常があった」と述べ、今回の放出量の多くは、この2日間に放出されたという認識を示しました。
また、原子力安全・保安院は、今回の評価は、あくまで現時点のものだとしたうえで、「今後、海に放出された放射性物質なども評価する必要がある」としています。
枝野官房長官は東京都内で記者団に対し、「大変大きな事故だということが改めて裏付けられ、周辺住民や国民、国際社会に対し、こうした事故に至ったことを大変申し訳なく思う。ただ、旧ソビエトで起きたチェルノブイリ原発事故と違って、事故による直接的な健康被害を出さずにきており、今後も、健康被害を出さないことを最優先に取り組んでいきたい」と述べました。
さらに、枝野長官は「規模としては、チェルノブイリ原発事故と同じレベル7となってしまったが、事故の形態や内容は、大きく質的に異なる経緯をたどっている」と述べました。

4月12日 13:15更新
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/index.html


188. 2011年4月12日 21:11:23: zceuNfFKUM
安全委がレベル7の可能性認識 危険性認識も見直し求めず

原子力安全委員会の代谷誠治委員は12日、経済産業省原子力安全・保安院が福島第1原発事故の深刻度を国際評価尺度(INES)の暫定評価で「レベル7」としたことについて、3月23日の時点でレベル7に相当する危険性があると認識していたが、これまでに暫定評価の見直しを保安院に求めなかったことを明らかにした。

 代谷委員は記者会見で「尺度評価は保安院の役割だ。(安全委が評価見直しを)勧告しなければならないとは考えない」とし、原子力安全委は関与しないとの姿勢を強調。事故から1カ月経過してレベル7としたことも「遅くなったとは思わない。われわれの事故への対応は変わらない」と述べ「レベル7への格上げが遅れたのではないか」との批判に反論した。

 3月23日には、放射性物質の放出量がレベル7の基準である数万テラベクレルを超える10万テラベクレルに達する可能性を認識していたという。早期にレベル7として市民に注意を促す必要性について代谷委員は「いろいろな考え方がある」と述べるにとどめた。

 原子力安全委は、ヨウ素換算で63万テラベクレル(テラは1兆)の放射性物質が放出されたと推定。4月5日ごろには同程度の値を推定していたが「より精度を上げたかった」として公表を見送っていたという。

2011/04/12 20:50 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041201001126.html


189. 2011年4月12日 21:24:30: zceuNfFKUM
「国は事故を過小評価」専門家から批判の声も

福島第一原子力発電所の事故の国による評価は、事故発生直後の「4」が3月18日に「5」に、そして20日以上たった4月12日になって最悪の「7」に変わった。専門家からは「国は事故を過小評価しようとしてきたのではないか」との批判の声も上がっている。

 原子力安全委員会が12日に公表したデータによると、外部に放出された放射性物質の大半は、1〜3号機で核燃料が全露出し、1、3、4号機で水素爆発や火災が相次いだ3月16日頃までに放出されていた。

 2号機で圧力抑制室が損傷した15日には、フランス原子力安全局と米民間機関「科学国際安全保障研究所」が相次いで「レベル6か7」との見解を公表したが、保安院の西山英彦審議官は「外部への放射線量は健康にかかわるものでない」と主張し、見直す姿勢は見せなかった。

 しかし、18日には国際世論に押されるように「5」に変更した。西山審議官は「各号機とも圧力や温度などが大きく変動し、評価が難しい状況だった」と弁明。その後は「6にするには早い」と繰り返してきた。

(2011年4月12日20時20分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110412-OYT1T00883.htm?from=top


190. 2011年4月12日 23:03:00: zceuNfFKUM
福島第1原発:最悪評価、世界に衝撃…レベル7

 政府は12日、東京電力福島第1原発1〜3号機の事故を、国際的な原子力事故の評価尺度で最悪の「レベル7」と暫定評価した。レベル7は、過去には旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)しか例がない。人類史上に残る深刻な事故に肩を並べた「フクシマ」のニュースは世界を駆け巡った。だが、チェルノブイリと福島第1とでは、原子炉の構造や事故の様相に大きな違いが指摘されている。【中西拓司、奥山智己、須田桃子】

 ◇「同列」に戸惑いも
 「福島では急性の大量被ばくは発生していない。原子炉圧力容器は原形をとどめて働いており、放出された放射性物質は10分の1。チェルノブイリとはまったく異なる」

 12日、会見でレベル7への評価引き上げを発表した経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は、チェルノブイリとの違いを強調した。

 チェルノブイリ原発は、日本の原発とは構造が異なる。炉内に燃えやすい黒鉛を使用し、放射性物質を封じ込める原子炉格納容器がない。事故では、出力が急上昇して原子炉や建物が水蒸気爆発によって吹き飛び、黒鉛火災が発生して大量の放射性物質が放出された。

 石川迪夫(みちお)・日本原子力技術協会最高顧問(原子力工学)は「火災と核燃料の崩壊熱で約2800度の高温状態が4、5日続き、ウランやプルトニウムなどあらゆる種類の放射性物質が蒸発して放出された。福島はある程度冷却されているので、揮発性の高いヨウ素などしか出ていない。個人的にはレベル6だと思う」と話す。

 宮崎慶次・大阪大名誉教授(同)は「(急性被ばくによる死者が出た)チェルノブイリと同列に扱われることについては戸惑いもある」としながらも、「チェルノブイリの事故は1基だったのに対し、今回は1〜3号機に加え、核燃料プールなども損傷する複合事故だったことがレベル引き上げにつながった」と見る。

 一方、医療放射線防護連絡協議会の菊地透・総務理事は「事故当初、保安院は評価をレベル4から5に引き上げたが、海外の受け止めは当時からレベル7だった。こうした過小評価が対応の遅れにつながった面もある」と指摘する。

 ◇依然、大量放出の恐れ
 政府が公表した37万〜63万テラベクレルという放射性物質の放出量について、菊地さんは「1950年代以降に米ソなどが実施した大気圏内核実験による汚染に比べれば、わずかなレベルだ」との見解だ。

 チェルノブイリでは百数十人の職員や消防士が高線量の被ばくによる急性放射線障害を起こし、周辺住民約500万人のうち、事故当時子どもだった6000人以上が後に甲状腺がんになった。国際機関の正式な報告では、これ以外の放射線による健康影響は認められていない。

 佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「福島の場合、(原子炉自体が爆発した)チェルノブイリより爆発の規模が小さく、放出された放射性物質の量も少なかったため、環境汚染の範囲は狭く、程度も低い」という。将来のがんの増加の懸念についても、「目に見えて増える事態は考えにくい」と否定的だ。

 佐々木さんは「今後の健康リスクを予測するためにも、住民の被ばく線量を調べることは大事。事故後の住民の行動を記録しておくべきだ」と提案する。

 一方、チェルノブイリ原発事故が約10日でほぼ収束したのに対し、福島第1原発事故は1カ月が経過しても、放射性物質の放出が続き、収束のめどが立っていない。

 東電の試算によると、事故がなければ4月11日時点で1〜3号機の炉内と使用済み核燃料プールに残った放射性物質の総量は約8500万テラベクレルと見積もられていた。保安院は「今回の事故で炉内にあった放射性物質の約1%が放出された」とみている。仮に1〜3号機の放射性物質がすべて放出されると、チェルノブイリの十数倍に上る。

 石川さんは「これまでの地震や事故で、原子炉が壊れて手薄になっている状態なので、何が起こるか分からない状況になっている。余震で原子炉圧力容器の底が抜けるようなことがあれば、内部の放射性物質が大量に出てくる事態も考えられる」と指摘する。

 各原子炉では高線量の汚染水や、度重なる余震により、原子炉内の冷却作業が思うように進まない。石川さんは「冷却水を循環させ、今より強く核燃料を冷やす必要がある。なるべく放射性物質を固体にし、外に漏れにくくしなければならない」と話している。

 【ことば】テラベクレル
 ベクレルは放射線を出す能力(放射能)の強さを表す単位。テラは「1兆倍」を表す。1テラベクレルとは、1秒間に1兆回の原子核崩壊が起きる際の放射能の強さを示す。標準的なラドン温泉1トンが持つ放射能は約1000万ベクレル。一方、シーベルトは放射線の人体への影響を示すもので、1ベクレルの放射性ヨウ素を経口摂取した場合の人体への影響は、0.022マイクロシーベルトとなる。

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110413k0000m040105000c.html


191. 2011年4月12日 23:09:30: zceuNfFKUM
東日本大震災:家族5人失った石巻市職員「何を支えに…」

 楽しみにしていた末っ子のランドセル姿はもう見られない。上の子2人の誕生パーティーも濁流に消えた。大震災で家族5人が津波に巻き込まれ、ただ一人取り残された宮城県石巻市の市職員、菊地裕明さん(50)は1カ月たっても前に向かう気持ちはわき出てこない。「この先、何をよりどころに生きればよいのか」。心に開いた穴はあまりに大きい。【遠藤拓】

 妻ゆかりさん(41)と3人の子、そして母房子さん(75)との6人暮らしだった。

 「早く学校行きたいな」。ぴかぴかのランドセルを背負って、そう繰り返していた次女の美里華ちゃん(6)は近くの市立大川小に入学するはずだった。高校1年の長女日香里さん(15)は3月18日、中学1年の長男昭斗志君(13)は4月6日が誕生日だった。ケーキとオードブルを囲んだお祝いをみんなで楽しみにしていた。

 「行ってくるよ」

 その日朝早く、ゆかりさんにいつもどおり声をかけた。子供たちは寝息を立てていた。

 仕事は学校給食の調理で、勤務先から自宅までは普段は車で40分ほどかかる。あの日は大量の土砂や流木が散乱、冠水で走れない道だらけで、3回もパンクし夜半に自宅にほど近い川の対岸にたどり着いた。橋が途中でなくなっていた。

 自宅に戻るのをあきらめ、市内の妹夫婦方に身を寄せた。家族5人を捜して避難所を回る日々が続いた。1週間近くたってやっと「再会」できた。そこは避難所ではなく遺体安置所だった。

 美里華ちゃんが最初に見つかった。幼稚園から帰ったばかりだったのだろう。左腕に見慣れた名札を付けていた。そして自宅近くでゆかりさん、昭斗志君と続いた。物静かで成績の良かった昭斗志君は、あわてて避難したらしい。傍らのリュックサックには懐中電灯と財布、そして宝物にしていたゲーム機が入っていた。

 試験休みで家にいた日香里さんは、菊地さんが犬の散歩コースにしていた沼の近くで見つかった。家屋ごと津波に流されたらしい。明るくてよく笑う一家のムードメーカーだった。「両ひざが不自由なおふくろをかばい、一緒にいたんじゃないか。昔からおばあちゃん子」。だが、母の房子さんはまだ見つかっていない。

 美里華ちゃんと再会した夜、うとうとしていると帰宅する自分の姿が浮かんだ。「おかえり」。美里華ちゃんが駆け寄ってきた。ひざ元にまとわりつく懐かしい感触だ。夢だった。酒を飲まなければ眠れなくなった。家族も家財も自宅も失い、お墓まで流された。

 晴れた日、日香里さんが見つかった現場の近くで母を捜す菊地さんの姿があった。手にしたスコップを止めてつぶやいた。「おふくろが見つかるまでは頑張るよ。その後? みんなを弔いながら一人、生きていくのかな」。そばの沼では水鳥が小さく鳴いていた。

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110413k0000m040107000c.html


192. 2011年4月12日 23:12:11: zceuNfFKUM
福島第1原発:「レベル7」事前に認識 安全委

 東京電力福島第1原発1〜3号機の事故の深刻度を、政府が事故から1カ月たった12日、国際評価尺度(INES)で最悪の「レベル7」に引き上げたことについて「対応が遅すぎる」との批判が出ている。経済産業省原子力安全・保安院は同日の会見で「データを把握してからでないと正確な情報発信ができない」と反論した。

 レベル7は外界への放射性物質放出量が「数万テラベクレル(テラは1兆倍、ベクレルは放射線を出す能力の強さ)以上」を満たした場合に適用される。

 保安院によると、内閣府原子力安全委員会が蓄積した施設周辺の放射線量データと、保安院が把握できた原子炉内のデータからそれぞれ放出量を試算。これを基に「レベル7」と暫定評価し、国際原子力機関(IAEA)にも報告した。

 保安院は3月18日、1〜3号機について国内最悪の「レベル5」とする暫定評価結果を公表。約3週間後に2段階引き上げた。

 「レベル6(放出量が数千〜数万テラベクレル)の段階があったのでは」との質問に西山英彦審議官は「データの制約があり、把握しないと正確な発信ができない。今回はっきりしたので、ちゅうちょせずレベル7と発表した」と釈明した。

 評価に協力した安全委の代谷(しろや)誠治委員は12日の定例会見で「(放射性物質の拡散予測結果を発表した)3月23日の時点で、放出量がレベル7に該当する可能性が高いと分かっていた」と発言。

それでも保安院に暫定評価の見直しを勧告しなかったことを明らかにした。理由について代谷委員は、データの精度が十分でなかったことに加え「評価するのは保安院の役割」と説明した。

 一方、東電の武藤栄副社長は12日夜、会見。「大量の放射能が短い時間で放出されたチェルノブイリ事故とは様態が相当に違っている」と弁明する一方、「総量でレベル7の放射能が出ていることは重く受け止めている」と述べた。

 東電は当初、清水正孝社長名のコメントを報道陣に配布するだけの予定だったが、対応を批判され、急きょ武藤氏の会見となった。【関東晋慈、足立旬子、山田大輔】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110413k0000m040080000c.html


193. 2011年4月13日 10:53:06: HnA0WvoB5U
福島第1原発:4号機プール、再び水温上昇

 東日本大震災の4日後に原子炉建屋が爆発で大破した東京電力福島第1原発4号機で、使用済み燃料プールの水温が90度まで上昇していることが13日、東電の調べで分かった。付近の放射線量も毎時84ミリシーベルトと極めて高い。通常は、プールわきを普段着で歩くことができる0.0001ミリシーベルトだ。冷却水の注入は、プールの水があふれないよう蒸発分の補充にとどまるため、十分な冷却ができないという「ジレンマ」が改めて浮き彫りになった。

 4号機のプールには1331体の燃料集合体がある。このうち548体は炉内工事のため全量を取り出したもので、通常の使用済みの燃料棒に比べ、高い熱を放出する可能性がある。燃料の余熱でプールが沸騰し、露出した燃料棒が過熱して被覆管が水と反応。水素が発生して爆発したとみられる。コンクリート圧送車で水を補給後、燃料棒の露出は収まったとされていた。

 東電は12日、燃料棒の損傷度を調べるためプールの水を遠隔操作で採取した。この時、水温が90度と判明。爆発前日の84度を上回った。また、プールの約6メートル上空で通常の10万倍以上となる高い放射線量を計測した。燃料は水に覆われ、露出していなかったという。高線量の原因について、東電は「プール内の燃料の損傷か、圧力容器内の物質が出た可能性などが考えられる」と推測し、放射性物質の成分を分析している。

 現在、圧送車を使ってプールを冷やすための水を補給しているが、その量を増やせば、放射性物質に汚染された水があふれて対応が難しくなる。一方、余熱で蒸発した分だけを補給する現状では沸騰は避けられない。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「(海水で冷やす)通常の循環冷却装置を早く復旧させたいが、建屋内の放射線量が高く作業ができない」と話す。【山田大輔】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110413k0000e040019000c.html


194. 2011年4月13日 11:24:42: HnA0WvoB5U
放射性ストロンチウム 初検出

福島第一原子力発電所から30キロ以上離れた場所の土と植物から、骨に蓄積する性質のある放射性ストロンチウムが検出されました。
福島第一原発の事故で放射性ストロンチウムが検出されたのは初めてですが、文部科学省は極めて微量で健康に影響はないとしています。
文部科学省は、福島第一原発の事故の影響を調べるため、福島県内で土や雑草に降った放射性物質について分析しています。
先月16日と17日に原発から30キロ余り離れた浪江町と飯舘村の3か所で採取した土を分析した結果、放射性のストロンチウム90が1キログラム当たり、3.3ベクレルから32ベクレル検出されたということです。
一方、福島県が先月19日に福島第一原発から40キロから80キロほど離れた大玉村・本宮市・小野町・西郷村の合わせて4か所で採取した植物からも微量のストロンチウム90が検出されました。
ストロンチウム90は放射線の量が半分に減る「半減期」が29年と長く、骨に蓄積する性質があるため、がんを引き起こすおそれがあるとされていますが、文部科学省は、今回検出された量は極めて微量で仮に土を1キログラムを吸い込んだとしても、健康に影響はない、としています。
放射性ストロンチウムは、ウランが核分裂するときに出来るできる放射性物質で、放射線の量が半分になる期間「半減期」が29年のストロンチウム90と、50日のストロンチウム89などがあります。
大気中に放出されると、牧草や野菜に付着し、特に牧草を食べた牛の牛乳を通じて体内に入り込むおそれがあります。
カルシウムと性質が似ているため、骨に蓄積して長期間にわたって放射線を出し続け、がんを引き起こすおそれがあるとされています。
ほかの放射性物質と見分けがつきにくいベータ線という放射線だけを出すことから検出が難しく、放射性ストロンチウムが土壌に含まれているかどうか分析するには1か月程度かかることもあるということです。
1960年代には核実験の影響で世界中で大気中の濃度が上がったほか、1986年のチェルノブイリ原発事故の際にも周辺地域から検出されていますが、大気中に放出された放射性ストロンチウムが健康にどのような影響を及ぼしたかについてははっきりと分かっていません。
環境中の放射性物質に詳しい日本分析センターの池内嘉宏理事は「今回検出された放射性ストロンチウムは極めて微量なので、吸い込んで体の中に入ったとしても、受ける放射線の量は非常に小さく、健康への影響はないと考えてよい。放射性物質の対策としては、むしろ数万倍の量が検出されている放射性のセシウムやヨウ素によって健康に影響が出ないよう検討を進めるべきだ」と話しています。
原子炉から出る放射性物質に詳しい東京大学大学院の長崎晋也教授は「ストロンチウムは本来、核燃料の中にあるが、先月16日に採取された土壌から検出されたことは、すでにその時点で原子炉か燃料プールの核燃料がそれなりのダメージを受けていたことを裏付ける。ちょうどそのころには3号機などで水素爆発が起きており、粒子の状態で外に出て風で運ばれたとみられる。今後、土壌や植物への拡散、濃度の分布などについても調べる必要がある」と話しています。

4月13日 4:40更新
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/kanren.html


195. 2011年4月13日 11:38:32: HnA0WvoB5U
飯舘の水田、検出セシウム増 村全域で作付け見送り決定

2011年4月13日2時43分
福島県飯舘村の水田から、コメの作付け基準の6倍近い、土壌1キロあたり約2万9千ベクレルの放射性セシウムが検出された。県の土壌調査で判明し、12日に発表した。飯舘村は、6日に県が公表した1回目の調査結果で基準の3倍だった。

 今回調査したのは県内の54地点。1回目に高い数値が出て再調査になった7市町村が主な対象で、飯舘村は前回の2地点から8地点に拡大した。前回最高の1万5千ベクレルだった同村長泥は今回、2万9千ベクレルと大幅に増えた。

 前回は調べられなかった福島第一原発から半径30キロ以内の4町村も、今回は対象になった。このうち浪江町でも約2万9千ベクレルのセシウムが検出された。

 国は、土壌1キログラムあたり5千ベクレル超の場合、コメの作付けを制限する基準を示している。この基準をあてはめると飯舘村と浪江町は作付けが難しくなる。農林水産省は近く、調査がほとんどできていない原発から半径30キロ圏内や、「計画的避難区域」に指定された川俣町も含め、福島県内の稲の作付け制限地域を決める。

 県は12日、これらの地域を除いた県内全域で、稲の作付けが可能との考えを示した。畑や果樹園の土壌も現在調べており、近く結果を発表するという。

 2回の調査ともに数値が高かった飯舘村は12日、今年はすべての農作物の作付けを見送ると決めた。村全域が計画的避難区域に指定されることになり、コメ以外も含め、農作業が実質的に不可能になると判断した。
http://www.asahi.com/national/update/0412/TKY201104120556.html


196. 2011年4月13日 11:40:38: HnA0WvoB5U
出荷自粛のサンチュ、東京の店頭に 出荷停止前に供給

2011年4月13日5時1分
福島第一原発事故による食品の放射能汚染問題で、千葉県から出荷自粛を指示されていた同県旭市産の葉物野菜のサンチュが今月上旬、東京都品川区内の大手スーパーで販売されていたことがわかった。政府は「出荷を自粛していて流通しない」としていたが、実際には出回っていた。

 農林水産省と千葉県によると、このサンチュは4月7日、同省が店頭での食品表示の監視を依頼している「食品表示ウオッチャー」がスーパーの店頭で見つけた。表示は「千葉産」だったが、裏面に記載された集配業者の所在地が旭市で、同省に通報があった。

 同省や千葉県が調べたところ、集配業者は旭市内の複数の農家からサンチュを仕入れていた。いずれもハウス栽培だったという。

 旭市では3月22日に採取したサンチュやシュンギクなど5品目から基準を超えた放射性ヨウ素が検出されたことが同25日に発表され、同市が出荷自粛を決定。同県は同29日に旭市や農協に対し、出荷自粛を指示した。政府はこの指示に基づき「基準を超えた地域の該当農産物は流通しない」と説明。今月4日に出荷停止を指示した。

 ところが、旭市は3月28日に独自にサンチュの検査を実施。ヨウ素が1キロあたり1700ベクレルで、基準(同2千ベクレル)を下回ったとして、出荷を止めていた集配業者はスーパー側と話し合い、「基準以下になったので出荷を控える必要はない」と判断。翌29日から、出荷停止が指示された今月4日まで出荷を続けていたという。

 福島県などの野菜で基準を超えた際、政府は2日後に出荷停止を指示した。その後、政府は全県でなく地域を限定して停止できるようルールを変更し、旭市などに停止が指示されたのは検査から10日後になった。千葉県は首都圏への野菜の一大供給地になっている。

 スーパー側は「詳しい流通経路は調査中」としている。千葉県は「出荷自粛に法的拘束力はなく、出荷を止められなかった」と釈明。農水省は「流通したサンチュを食べても直ちに健康に影響が出るわけではない。出荷停止になっていない野菜を流通させても原子力災害対策特別措置法には違反しない」と説明している。(大谷聡)
http://www.asahi.com/food/news/TKY201104120637.html


197. 2011年4月13日 11:46:40: HnA0WvoB5U
第1原発内に残る放射能は放出量の250倍 漏出阻止へ具体策急務

http://sankei.jp.msn.com/life/news/110413/trd11041300490004-n1.htm
東京電力福島第1原発事故が国際原子力事象評価尺度(INES)で最悪の「レベル7」に引き上げられた。放射性物質(放射能)の放出量は、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の約1割にとどまるが、福島第1原発内には、放出量の250倍に上る放射能が残されている。政府や東電は、これ以上の外部漏出を阻止すると同時に、安定化に向けた具体的な方策を早急に示すことを迫られている。人体や環境への影響など正確で迅速な世界への情報発信も重要だ。

 「累積放出量の推計が出たので淡々と決めた」(政府関係者)。チェルノブイリに並ぶという日本にとって重い評価は、極めて事務的に下された。

 根拠となる累積放出量は、3月23日に原子力安全委員会が公表したデータから10万テラ(テラは1兆)ベクレル以上との推計があった。ただ、当時は放射線量の計測地点が3カ所だけで、「信頼性が低い」として引き上げを見送った。

 その後、33カ所に増えたデータを基に改めて試算したところレベル7の基準を1桁も上回り、引き上げが避けられなくなった。

 東電が12日に公表した推計によると、震災時の3月11日時点で、同原発1〜6号機の炉心燃料や貯蔵されている使用済み核燃料内には、核分裂で生成された7億2千万テラベクレルの放射能が存在した。寿命の半減期がすぎ、4月11日時点では1億5千万テラベクレルまで減少した。

安全委が推計する放出量は、残存量の250分の1の63万テラベクレル。大半を閉じ込めることができたともいえるが、なお大量の放射能が残されている。

 データの信頼性が向上したことで、漏れ出した場所はほぼ特定されつつある。1時間当たり最大1万テラベクレルの大量放出が始まった3月15日早朝、2号機の原子炉建屋内で爆発音が確認された。原子炉を覆う格納容器につながる圧力抑制室内の圧力が急低下しており、亀裂や穴が生じ損傷した可能性が高い。安全委に助言する立場にある広瀬研吉内閣府参与は「総放出量の相当部分がこの時点で出た」と、推測する。

 事故の評価がレベル7には引き上げられたが、今も大量放出が続いているわけではなく、安全委は最大時の1万分の1まで低下したとみる。

 一部溶融した燃料棒がある1〜3号機の原子炉には、冷却のため、注水が続けられており、放射能は水に溶けている。燃料棒の熱も徐々に低下しており、注水した水が蒸発し、放射能を帯びた蒸気の漏出も大幅に減少しているとみられ、大気中への放出で広範囲に拡散する状況にはない。

 問題は、大量の放射能を含む汚染水の漏出だ。INESの評価には、水に含まれた放射能は対象外。2号機では、通常運転時の原子炉内の水の約10万倍という高濃度の汚染水がたまり、海に直接流出していた。保安院は、海への放出量を加えても、「(総放出量の)数値が大幅に跳ね上がることは考えにくい」としているが、国際的な信頼を得るには、きちんとした推計が必要になる。

水を循環させる安定的な冷却システムの復旧のめどがたたないなか、原子炉への注水を続けざるを得ず、漏出によって汚染水が増え続けるという悪循環にある。専門家からは、これ以上の漏出を阻止する上でも、「外部構築も含め、冷却システムの復旧プランを早期に示すべきだ」(北海道大の奈良林直教授)との指摘が高まっている。

 京都大の宇根崎博信教授は、「環境や人体に与える被害をいかに最小限にとどめるかが最も重要だ。避難指示など政府の対応は遅すぎる。土壌の汚染除去も手つかずで、速やかに対応できる態勢を整えることが必要だ」と指摘している。


198. 2011年4月13日 13:27:46: HnA0WvoB5U
枝野氏、原子炉爆発でも「現在の避難区域でよい」
2011.4.13 13:08
 枝野幸男官房長官は13日午前の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所の原子炉の格納容器が爆発した場合について「万が一起こったとしても、現在の避難指示区域でよい。原子力安全・保安院、原子力安全委員会と相談して、指示を出している」と述べ、新たに避難区域を拡大しない考えを明らかにした。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110413/plc11041313090007-n1.htm

199. 2011年4月13日 13:28:37: HnA0WvoB5U
枝野氏、最悪の危険性、3月下旬に認識していた
2011.4.13 13:03
 枝野幸男官房長官は13日午前の記者会見で、福島第1原発事故の深刻度が国際評価尺度の「レベル7」に相当する危険性があることを3月下旬に認識していたと明らかにした。原子力安全委員会が同月23日の時点で認識していたことに関し「推測の基になったデータが少なく、『確信をもって言えない』とのことだった。確実な分析ができるように指示した」と述べた。

 最終的にレベル7になるとの見通しについては、今月11日夕に経済産業省原子力安全・保安院と安全委から報告を受けたと説明した。同時に「推測の基になっているデータもすべて開示している。正確な分析だ」として、政府の対応に問題はないとの考えを示した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041313040022-n1.htm


200. 2011年4月13日 15:03:36: HnA0WvoB5U
韓国・釜山の原発、電源系統の故障で停止 放射性物質の放出なし 
2011.4.13 14:13
 韓国南部の釜山市にある古里原発の1号機で12日夜、電源系統の遮断器が故障し、運転を停止した。接触の不具合で過熱が起き、機器が損傷したとみられる。聯合ニュースが13日、伝えた。

 同ニュースなどによると、他の系統の電力供給が可能なため、現在、原子炉は安定した状態を維持している。放射性物質の放出などもない。遮断器の制御ケーブルや損傷した計器などを交換した後、15日には再稼働させることになった。

 1号機は1978年に運転を開始し、2007年に設計寿命を迎えたが、韓国政府は08年1月、10年間の運転延長を決めた。これに対し周辺住民ら97人が12日、老朽化によって事故の起きる可能性が高く、運転を停止すべきだとして、釜山地方裁判所に仮処分申請を行った。(共同)


201. 2011年4月13日 15:06:18: HnA0WvoB5U
校庭の土から放射性物質 福島の学校関係者「早く明確な基準を」
2011.4.13 14:09
 福島第1原発から20キロ圏内の避難指示区域を除く福島県内の小中学校で、校庭の土や空気中から放射性物質が検出されたことを受け、学校関係者や県教育委員会は13日、「国は早く学校利用の基準を示して」と訴えた。

 小中学校約720校のうち、12日までに授業を始めたのは原発から30キロ圏外にある約650校。ほとんどの学校が屋外活動を控えるようにしているという。

 川俣町立山木屋小では土1キログラム当たりセシウム2万9115ベクレルなどの放射性物質を検出したが、土壌には基準値は設けられていない。

 加村育夫校長は「既に学校は始まっているが、屋外の活動は自粛している。保護者も不安になっている」と話した。県教育委員会学校生活健康課の大隅義隆主幹は「3月下旬ごろから、早く明確な基準を示すよう国に何度も要請してきたが、まだ回答はない」としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041314110029-n1.htm


202. 2011年4月13日 15:37:05: HnA0WvoB5U
「避難3原則」守り抜いた釜石の奇跡 防災教育で児童生徒無事

背後を気にしながら高台を目指す子供たち。小学生は、中学生に手をひかれている。これは東日本大震災の大津波から避難する岩手県釜石市の鵜住居小学校(361人)、釜石東中学校(222人)の避難の様子を、住民が撮影した貴重な写真だ。釜石市内の児童・生徒はほぼ全員が無事に逃げ延びた。「釜石の奇跡」といわれる避難はどのように行われたのか。南海地震の大津波に備える西日本にとって学ぶべきことは多い。(北村理)

原則1「想定、とらわれるな」

 海岸からわずか約1キロの鵜住居小では地震直後、校舎3階に児童が集まった。地震では建物自体は被害がなかったことや浸水想定区域外だったのが理由だった。海岸から近いにもかかわらず浸水想定区域外だったのは、明治、昭和の津波で被害がなかったからだ。

 しかし、児童が3階に集まり始めたころ、隣接する釜石東中では生徒は校庭に駆け出していた。校内放送は停電のため使えなかったが、これを見た児童たちは日頃の同中との合同訓練を思い出して自らの判断で校庭に駆け出した。

 児童・生徒ら約600人は、500メートル後方にある高台のグループホームまで避難。ここも指定避難場所だったが一息つく間もなく、裏側の崖が崩れるのを目撃する。危険を感じて児童生徒はさらに約500メートル先の高台にある介護福祉施設を目指した。その約30秒後、グループホームは津波にのまれた。

原則2「最善を尽くせ」

 背後から聞こえる轟音と防潮堤にぶつかる白い波しぶきを見た児童・生徒はたどり着いた介護福祉施設からさらに高台へ駆けた。写真はまさにこの時の様子だ。津波は介護福祉施設の約100メートル手前で止まった。すべてが避難開始から10分足らずの出来事だった。

 「間一髪で小学生全員が津波に巻き込まれるところだった」と、釜石市の小中学生の避難行動を調査した群馬大学大学院災害社会工学研究室の片田敏孝教授と金井昌信助教。もちろん津波は小中学校をのみ込み、鵜住居小では3階まで流されてきた自動車が突き刺さっていた。

原則3「率先し避難せよ」

 釜石市教委は平成17年から片田教授らとともに防災教育に取り組んでいたが、翌年の千島列島沖地震の際には避難率は10%未満だった。このため、片田教授は子供たちにも登下校時の避難計画も立てさせた。津波の脅威を学ぶための授業も増やし、年間5〜10数時間をあてた。そして、「避難3原則」を徹底してたたき込んだ。(1)想定にとらわれない(2)状況下において最善をつくす(3)率先避難者になる。今回の大津波で児童が校舎3階から校庭に駆け出して高台に向かったこと、中学生が率先避難者となって小学生を導いたことなどすべてが「避難3原則」にあてはまる。

市内では、すでに7割の児童が下校していた釜石小学校(児童184人)もあったが、全員が無事だった。祖母と自宅にいた児童は、祖母を介助しながら避難▽指定避難所の公園にいた児童は津波の勢いの強さをみてさらに高台に避難するなど、ここでも「避難3原則」が生かされていた。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110413/edc11041314070001-n1.htm


203. 2011年4月13日 15:50:20: HnA0WvoB5U
イオン、出荷自粛のサンチュ販売=7都県で2200パック

 大手スーパーのイオンは13日、福島第1原発事故の影響で規制値を超える放射性物質が検出されたため、千葉県が出荷自粛を要請していた同県旭市産のサンチュ(ツツミナ)を、7都県57店舗で販売していたと発表した。3月30日〜今月7日に約2200パックを売った。
 販売した店舗は、東京都7店と神奈川県9店、千葉県23店、埼玉県6店、茨城県10店、栃木県1店、山梨県1店。(2011/04/13-14:35)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=fdg&k=2011041300515


204. 2011年4月13日 22:51:52: HnA0WvoB5U
福島第1原発:子どもは年10ミリシーベルト目安

 福島第1原発事故の影響で、福島県内の一部の小中学校などで大気中の放射線量の値が高くなっている問題で、内閣府原子力安全委員会は13日、年間の累積被ばく放射線量について「子どもは10ミリシーベルト程度に抑えるのが望ましい」との見解を示した。同委員会は、10ミリシーベルトを目安とするよう文科省に伝えたという。

 10ミリシーベルトは、政府が福島第1原発から20キロ圏外の「計画的避難区域」の基準とした年間被ばく放射線量の20ミリシーベルトの半分にあたる。子どもは、大人よりも放射線の影響を受けやすいとされている。代谷誠治委員は会見で「校庭で土壌から巻き上げられた放射性物質を吸い込み、内部被ばくする場合もあることを考慮すべきだ」と述べ、「学校でのモニタリング調査を継続して実施する必要がある」とした。

 震災後にできた現地の市民団体「原発震災復興・福島会議」が、福島県が4月上旬に実施した小中学校や幼稚園などの校庭・園庭での調査結果を基に独自に集計したところ、県北地域を中心に、全体の2割で、大気中(地上1メートル)で毎時2.3マイクロシーベルト(0.0023ミリシーベルト)以上の放射線量が検出された。仮に、校庭に1年間いた場合に20ミリシーベルトを超える値で、同団体は線量の高い学校での新学期の延期や学童疎開の検討を要請している。【須田桃子】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110414k0000m040112000c.html


205. 2011年4月13日 22:54:38: HnA0WvoB5U
4号機プール、90度に上昇 燃料一部損傷の可能性も

2011年4月13日21時35分
東京電力福島第一原発4号機の核燃料貯蔵プールの水温が90度まで上昇していることがわかり、東電は13日未明、緊急に195トンの水をプールに放水した。水位は燃料棒の上端から約2メートル上の位置まであるとみられるという。プールの水の放射能を分析したところ、核燃料の一部が損傷しているらしいこともわかった。

 4号機の燃料貯蔵プールでは12日、コンクリートポンプ車を使って放射性物質を調べるための水約400ミリリットルを採取していた。水温は90度で、プール床面から6メートルの地点の空気中の放射線量は、1時間あたり84ミリシーベルトと、かなり高い値を示した。

 燃料貯蔵プールの水温は通常40度以下に保たれているが、4号機では冷却システムが稼働しておらず、温度が上昇しているとみられる。

 ただ、ポンプ車の先端部の動きを解析したところ、水面の位置はプールの床面から約5メートル下のところにあり、逆算すると、燃料棒の上端部から約2メートル上になるという。東電は13日未明からの放水で「水位は1メートルほど上がったとみられる」としている。

 プールから採取した水の放射能はヨウ素131で1立方センチあたり220ベクレルで、通常よりやや高いレベル。東電は「燃料の一部は破損しているが、大部分は健全」とみている。

 一方、東電は12日夜から2号機タービン建屋の外にある坑道にたまった汚染水をポンプでくみ上げ、建屋内の復水器に移し替える作業を開始した。13日午後、合計660トンを復水器に移し替えて予定の作業を終えた。坑道のたて坑の水位は午後6時現在で6センチ下がった状態という。

 坑道には6千トン近い汚染水があるとみられ、残りは敷地内の集中廃棄物処理施設(容量約3万トン)に移す準備を進めている。

 放射能汚染水の流出防止策では、流出元になった2号機取水口付近で鉄製の止水板や海水をカーテンのように仕切る「シルトフェンス」の設置が進められた。シルトフェンスを設けるのは1〜4号機の取水口周囲など計6カ所。水の移動をある程度防げると期待される。

 1〜4号機の取水口は堤防に囲まれた構造で、内側は汚染の高い状態が続いている。検出された放射性ヨウ素131は、12日現在でも海域の濃度の基準の2500倍。ただ、日に日に薄まり、周囲へ拡散しているとみられている。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104130495.html


206. 2011年4月14日 08:04:11: HnA0WvoB5U
女川原発、余震でも想定超す揺れ 耐震指針運用見直しも

2011年4月14日0時9分
東北電力女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)で、7日夜にあった東日本大震災の余震で、2006年の新耐震指針の想定を超す揺れが観測されたことがわかった。同原発では3月11日の本震だけでなく、余震でも揺れが想定を超えたことで、耐震指針の運用見直しが議論になりそうだ。経済産業省原子力安全・保安院は13日、同社に詳細分析を指示した。

 宮城県沖を震源とする地震(マグニチュード7.1)で7日、県内で震度6強が観測された。東北電力が翌日公表した資料によると、女川原発1号機の最下階では、揺れの目安になる地震計で、想定の451ガル(上下方向、ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)を超す476.3ガル(暫定値)を観測した。

 この観測点では3月11日の本震で、水平方向の揺れが想定を超えたが、上下方向は439ガルで超えていなかった。

 原発で指針の想定を超える揺れが観測されると、機器の損傷の確認や原因の分析が必要になる。東日本大震災では規模の大きい余震が相次いでおり、仮に運転を再開したとしても、揺れで自動停止する可能性もある。

 事故を起こした福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)や、日本原電の東海第二原発(茨城県東海村)でも、本震では想定を上回る揺れが観測されている。

 保安院の西山英彦審議官は13日の会見で原発の設計の前提として想定される揺れ(基準地震動)について「基本的に超えることがあってはいけない」としたうえで、「定め方をよく吟味しなくてはいけない」と指針の運用を見直す考えも示した。

 女川原発は3月11日の東日本大震災で自動停止。1〜3号機の9カ所で想定を上回る揺れが観測された。3号機の最下階では、想定の512ガルの約1.1倍の573ガルだった。(小堀龍之)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104130486.html


207. 2011年4月14日 08:07:18: HnA0WvoB5U
「レベル7」世界で評価二分 尺度見直し論も

2011.4.14 07:49
 日本政府が、福島第1原発事故について国際原子力事故評価尺度(INES)の評価で最悪のレベル7としたことについて、各国の専門機関の評価が二分している。とくに旧ソ連のチェルノブイリ原発事故と同列視したことに国際原子力機関(IAEA)や、フランス、ロシアの専門家はそろって間違いとしている。これに対し、米国は日本政府の決定は妥当として、他の国の機関と判断を異にした。ただ、米国の原子力の専門家からは福島の事故をきっかけに、事故評価尺度そのものを見直す必要があるとの声があがっている。(SANKEI EXPRESS)

 国際原子力機関(IAEA)のデニス・フローリー事務次長は12日、ウィーンの本部で記者会見し、「福島の事故とチェルノブイリは全く違う」との認識を示した。ロイター通信によると、同次長はチェルノブイリ原発では原子炉が稼働中だったために巨大な爆発が起こり、大量の放射性物質を高層にまで巻き上げ、世界中にばらまいたが、福島第1原発は、地震のため原子炉が自動停止し、その結果、放出された放射性物質の量もチェルノブイリ原発よりはるかに少なかったことなどを挙げた。

 また、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のパトリック・グルメロン放射線防護局長も12日の記者会見で、福島第1原発事故は、チェルノブイリ原発事故には「匹敵しない」との見解を明らかにした。AFP通信によると、同局長は「現時点で福島事故は極めて重大だが、チェルノブイリ級ではなく、将来そうなることもない」と指摘した。さらに放射性物質の拡散も福島原発周辺の限られた地域にとどまり、欧州への影響もチェルノブイリ事故と比べれば無いと同じだ」としている。

さらにロシア国営原子力企業ロスアトムのセルゲイ・ノビコフ広報局長は12日、「原子炉の損傷の程度はレベル5を超えていない」として、福島をレベル7としたのは行き過ぎとの認識を示した。

 ニュース専門サイトの「ユーロニュース」のインタビューで同局長は、日本政府の対応について、「最初は事態を過小評価していたのに今度は明らかな誇張で極端すぎる」と批判し、事故の尺度については「レベル6」が適当との認識を示した。

 同局長はまた、今回の決定は、日本政府がこれ以上の批判を避けようという政治的思惑があるのでは、との見方も示した。タス通信が伝えた。

 これに対し、米原子力規制委員会(NRC)のグレゴリー・ヤツコ委員長(40)は12日、「事故が深刻であることは明らかで、決定には驚かない」と述べ、レベル7とした日本政府の決定は適切との認識を示した。さらに、これに先立って出席した上院公聴会で証言し、「まだ安定した状態ではない。原子炉の冷却能力が失われれば、さらに大規模な放射性物質の拡散もありうる」と警告した。

 一方で、米の専門家からは福島原発事故をレベル7に分類したことで、被害の度合いがまったく異なるチェルノブイリ事故との違いを説明できず、混乱を来たしたとの指摘があがる。南カリフォルニア大学のナジュメディン・メシュカティ教授は、ロイター通信に対し「福島をレベル7にするなら評価尺度を見直し、レベル8か9を加える必要がある」と語った。

 事故のレベルを決めるのは事故が起きた国や原発を運転する企業に任されていることが、事態をより複雑にしているようだ。(宮野弘之)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110414/dst11041407520025-n1.htm


208. 2011年4月14日 18:12:26: HnA0WvoB5U
汚染水との闘い「限界」 福島第1原発の作業員語る
2011年4月14日 10時22分

 福島第1原発で、放射能汚染水の除去作業を続ける東京電力協力企業の作業員男性(60)=福島県在住=が13日、本紙の電話取材に応じた。「燃料棒を冷やすための注水で汚染水が増えるいたちごっこ。作業員の体力、気力は限界に近づいている」と現場の苦労、激しい徒労感を赤裸々に語った。

 「じっとしているだけでも汗がにじんでくる。昨日は移動や待機も含めて9時間ずっとこの格好。トイレにも行けなかった」

 二重、三重に着たかっぱや靴下、ゴム手袋と、顔全体を覆うマスク。体力を奪うのは皮肉にも、放射能汚染から身を守る防護服だ。

 現場から20キロにある前線基地のJヴィレッジ(福島県広野町など)も放射線管理区域に含まれ、移動時から防護服の着用が求められている。

 男性は2号機周辺を中心に、タービン建屋地下や立て坑にたまった汚染水を、受け皿の復水器や集中廃棄物処理施設に移すホースの設置作業を行っている。作業区域は協力会社ごとに振り分けられている。

 当初、足りなかった線量計は今は1人に3個が支給された。危険度が高い場合は一度に2個身に着けるが「故障を考えてなんだろうが、逆に不気味」という。現場の放射線量は徐々に下がっているが、建屋内は局所的に高い箇所もある。

 タービン建屋地下にたまった汚染水にホースをつける作業では、現場の放射線量が高くて近づけなかった。このためホースにロープをくくりつけ、15メートルほど高所から下ろした。

 一方で、冷却系統の復旧の見通しが立たないため、注水作業も並行して行われている。「注水した水が漏れ出てまた汚染水が増えるんじゃないか。いたちごっこで、先が見えない」。疲労から体調を崩して病院に運ばれる作業員も出始めた。

 男性は震災当日、第1原発にいていったん避難。会社側の要請で3月下旬から現場に戻った。原発での作業には30年近く従事しており「頼まれたら断れない」と淡々と話すが、蓄積する疲労にこう漏らした。「妻と娘の顔がちらつきはじめたよ」 (中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011041490101214.html


209. 2011年4月15日 08:32:59: HnA0WvoB5U
福島第1原発:放出された放射性物質 炉内の2%程度の量

東京電力福島第1原発1〜3号機から外部に放出された放射性物質は炉内に元々あった量の2%程度との分析を、経済産業省原子力安全・保安院が14日、公表した。今後さらに精査し、事故原因の解明や対策に役立てる。

 圧力容器内で沈着する放射性物質や蒸気の放出(ベント)、格納容器からの漏れなどを考慮して実施した。

 その結果、東日本大震災で原子炉が停止する前にはヨウ素131が610万テラ(1テラは1兆)ベクレル、セシウム137が71万テラベクレルそれぞれ炉内にあったと算出。このうち放出されたヨウ素131は2%の13万テラベクレル、セシウム137は0.9%の6100テラベクレルだった。保安院は「原子炉格納容器の一部が壊れた2号機からの放出が最も多いのではないか」としている。

 また保安院は同日、3号機の圧力容器のふたと本体の接合部付近の温度が、12日には170度だったが、14日には254度に上昇したと発表した。計器故障の可能性もあるが、西山英彦審議官は「監視が必要」としている。

 このほか、保安院は余震などで炉内や使用済み核燃料プールへの注水が中断しないよう、予備タンクなどを整備する方針を示した。【関東晋慈、足立旬子】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110415k0000m040165000c.html


210. 2011年4月15日 08:37:53: HnA0WvoB5U
福島原発3号機、原子炉温度が上昇傾向 原因は不明2011年4月15日1時25分

経済産業省原子力安全・保安院は14日、福島第一原発3号機の原子炉内で温度が上昇傾向にあると発表した。原因は不明だが12日に約170度だったのが、13日に約200度、14日に約250度に上昇した。計測機器が地震によって破損している可能性があり正確な値を示しているかはっきりしていないが、温度が上がっていることは確かだとみられている。今後、炉内への注水量を調整して温度を下げる見通しという。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104140523.html


211. 2011年4月15日 08:38:42: HnA0WvoB5U
地下水の放射能濃度、1週間で17倍に 2号機周辺2011年4月15日1時16分

福島第一原発2号機周辺の地下水に含まれる放射能が、1週間前に比べて17倍の濃さになっていた、と東京電力が14日発表した。2号機では高濃度の汚染水がタービン建屋地下や外の坑道にたまっており、しみ出た可能性もある。経済産業省原子力安全・保安院の指示で今後、週に1回の計測を3回に増やし、警戒を強める。

 東電は13日に1〜6の各号機の周囲に付設した井戸で水を採取し分析した。その結果、2号機ではヨウ素131が1ccあたり610ベクレル検出され、6日の36ベクレルに比べて17倍になっていた。1号機も400ベクレルで6倍とほかに比べ濃かった。

 2号機では、外の坑道にたまった水から毎時1千ミリシーベルト以上と高い放射線量を計測。この水が取水口付近にある作業用の穴の亀裂から海へ流れ出していた。6日に止水し、一部はポンプでくみ出したが、大部分は残っている。

 東電は「止水で行き場が無くなった水が地下で回り込んでいる可能性もある」と説明している。

 他号機の放射能の濃度は横ばいか減少で、十数ベクレル〜1ベクレル未満だった。これらは周囲に飛散した放射能が雨などで地下に浸透した可能性がある。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104140463.html


212. 2011年4月15日 08:40:38: HnA0WvoB5U
学校再開の被曝量目安、安全委が撤回2011年4月14日21時26分

原子力安全委員会は14日、前日の記者会見で学校再開の目安を「年間被曝(ひばく)量を成人の半分の10ミリシーベルト程度におさえる」と示したことについて、委員会の決定ではないとして撤回した。理由は、学校の安全基準は文部科学省が検討しており、それに影響を与えないため、としている。

 前日、目安を示した代谷誠治委員は14日の会見で「委員会として10ミリが基準と決定したわけではない。うまく言葉が伝わらなかった」と述べた。文科省からの助言要請を待って、正式に委員会を開いて考え方を決めると話した。

 福島県では学校生活での放射能汚染が心配され、文科省が砂ぼこりを浴びる校庭の使い方や、放射線量の監視方法などを検討しているが、作業は遅れている。

 政府は年間20ミリシーベルトを基準に新しい避難区域設定を検討しており、代谷委員は「大人より被曝量を低減するべきだという考え方は必要だ」と話した。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104140401.html


213. 2011年4月15日 08:44:40: HnA0WvoB5U
福島原発1〜3号機、燃料の一部溶け落ち 原子力学会が見解
2011.4.15 06:33
 東京電力福島第1原子力発電所事故について、日本原子力学会が設置した事故調査委員会は14日、1〜3号機の炉心燃料棒の一部が溶け落ち、原子炉圧力容器の下部にたまっているとの見解を示した。溶け落ちた燃料は注水で冷やされ、固体状に固まり、原子炉に穴が開くなどの損傷の恐れはないとしている。

 同委員会では、各号機の原子炉の表面温度や内部の放射線量などのデータから、燃料棒を覆う「被覆管」が溶け、内部の放射性物質(放射能)が漏出するだけでなく、燃料の一部が、数ミリの粒状になり、溶け落ちる高温になったと推計した。

 原子炉の損傷は回避されたが、注水が2、3日間途絶えると危険な状態になるため、余震への注意が必要としている。

 調査委の澤田隆・主査は都内で開いた会見で、「現在、原子炉は安定した状態で、放射性物質の大量放出の可能性は極めて低いが、原子炉の安定した冷却には2、3カ月かかるだろう」と、述べた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110415/dst11041506350007-n1.htm


214. 2011年4月15日 09:13:25: HnA0WvoB5U
「死にものぐるいで上に行け」 津波で74人死亡・不明 宮城・大川小の「あの時」
2011.4.15 00:16
海抜ほぼゼロメートルにその学校はあった。北上川のほとりに立つ宮城県石巻市立大川小学校は、全校児童108人のうち、津波で74人が死亡・行方不明となった。学校にいて生還した教員は1人。この教諭や関係者の証言から当時の状況が明らかになりつつある。あの日、何があったのか。“その時”を検証する。(桜井紀雄、荒船清太)

赤いランドセル

 「見つかったんだ! 見つかったんだ」。作業着姿の男性(44)は、泥まみれの赤いランドセルを抱きかかえ、その上に顔を突っ伏してむせび泣いた。

 行方不明の小1だった長女(7)のもの。大川小周辺の捜索で泥の中から見つかったと、捜索に参加していた男性に知らされた。ぺしゃんこにつぶれ、中には茶色く変色したノートが残されていた。

 「これまで娘のものは一つも見つからなかった。近くで娘が見つかるかもしれない」。そう言うとランドセルが見つかった場所に向かった。小4だった次男(10)も亡くした男性は強い思いを抱き、学校跡に通い続けている。

 「あの日、本当に何があったのか、知りたい」

止まったバス

 石巻市教育委員会では、学校にいた教員11人のうち唯一生存が確認された教務主任の男性教諭から聞き取りを行った。当時の様子を知る保護者ら関係者の話と合わせ、状況を再現した。

5時間目を終えたとき、大きな揺れが襲った。子供たちは机の下にもぐり、校庭への避難が指示された。泣き出す子もいたが、女性教諭らが付き添った。学校前に自宅があり、同校に通う2人の孫を亡くした阿部文子さん(59)は「校庭に子供たちが整列しているのが見えた。ヘルメットをかぶっている子もいた」。

 校庭には、離れた地域の児童を送るためのスクールバスが止まっていた。「いま校庭に並んだ子供の点呼を取っているところで、学校の指示待ちです」。男性運転手(63)は運営会社に無線で連絡した。これが最後の通信。男性も津波で死亡した。会社側は「詰め込めば児童全員を乗せられただろう」としている。

 市教委によると、「津波の際、どこに避難するかは特に決められていなかった」という。

「上に、上へ!」

 男性教諭は、校舎内を確認しに向かった。ガラスが散らばり、児童を中に入れる状況ではなかった。校庭に戻ると、子供たちは他の教員に誘導され、裏山脇の細い農道を列を組んで歩き出していた。坂道を行くと校庭より7〜8メートル高い新北上大橋のたもとに出る。教諭は列の最後尾についた。

 「ドンという地鳴りがあり、何がなんだか分からないうちに列の前から波が来た。逃げなきゃと思った」。教諭はその瞬間をこう証言したという。波は河口とは逆方向の橋のたもと側から児童の列の先頭めがけて襲いかかった。

 気づくと、裏山を登ろうとする児童が見えた。生い茂る杉で周囲は暗いが、ゴーという音で足元まで水が迫っているのが分かった。

「上に行け。上へ。死にものぐるいで上に行け!」と叫んでいた。追いつくと3年の男児だった。くぼ地で震えながら身を寄せ合ったが、お互いずぶぬれ。「このままでは寒くて危ない」と男児の手を引き、山を越えた。車のライトが見えた。助けられた。

「山へ逃げろ」

 被害を免れた大半は津波が来る前に車で親が連れ帰った子供だった。しかし、他の児童とともに農道を歩きながら助かった5年の男児2人もいた。

 「山の中で『おーい』と人がいないか捜していると、弱々しい声で『おーい』と聞こえた。髪までぬれた男の子2人が斜面に横たわっていた」。裏山の反対側から駆け付けた石巻市河北総合支所の佐藤幸徳さん(51)は振り返る。

 「歩けるか」と声を掛けると、2人は「大丈夫です」と答えた。開けた場所まで行き、他の避難者たちとたき火をして一夜を過ごした。2人は「誰かに大声で『山に逃げろ』といわれた」と説明したが、言葉は少なく、ずっとうつむいていたという。

「ここに登れば」

 震災当時、学校を不在にして助かった柏葉照幸校長(57)も学校周辺での捜索を続けている。

 娘のランドセルが見つかった男性は捜索中、裏山を指しながら柏葉校長に疑問をぶつけた。「ここに登れば助かったんじゃないですか」。男性によると、柏葉校長は「そうですね。現場にいたらそうしたかもしれません」と答えたという。

 市教委は「想定外の津波だった。山が崩れる危険がある中、農道を行く以外に方法があったかは分からない」としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110414/dst11041419270052-n1.htm


215. 2011年4月15日 11:25:57: HnA0WvoB5U
「原発推進は決して間違いではない」 与謝野経財相

2011年4月15日10時54分
与謝野馨経済財政相は15日の閣議後の記者会見で、「今後も日本経済にとって、電力供給にとって、原子力発電は大事だ。(原発を)推進してきたことは、決して間違いではない」と述べ、東京電力福島第一原発事故を受けても「原子力は必要なエネルギー源」との認識を示した。

 与謝野氏は日本原子力発電出身で、通産相などとして原発を推進してきた。原発の安全性について「言い訳がましいことは言いたくないが、最良の知見、最善の知識、最良の技術でベストなものをその当時は作ったと確信をしていた」と説明。「原発を推進してきた立場として今回の事故に謝罪をするつもりはないか」という記者の質問に対し、「ないです」と述べた。

http://www.asahi.com/politics/update/0415/TKY201104150106.html


216. 2011年4月16日 10:34:10: HnA0WvoB5U
放出の汚染水、計1万トン 放射能1500億ベクレル
2011年4月15日22時59分

東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は15日、東電が4日から10日にかけて福島第一原子力発電所から意図的に海へ放出した比較的低濃度の放射能汚染水が、合計1万393トンにのぼったと発表した。含まれる放射能の量は、ヨウ素131やセシウム137などを足し合わせて1500億ベクレル。今後は仮設タンクを設置するなどして収容場所を確保し、保管するという。

 放出は主に、2号機のタービン建屋地下や坑道にたまった高濃度の汚染水が海に流出するのを防ぐため、その保管場所を確保することを目的に行われた。

 当初は集中廃棄物処理施設の1万トンのほか、5、6号機の周りの地下水をためている升の1500トン、計1万1500トンの放出が計画された。

 実際の放出量は、集中廃棄物処理施設で9070トン、5、6号機の升で1323トンと、計画よりやや少なめだった。放射能の総量も、放出当初の見積値(1700億ベクレル)よりやや少なかった。

 放出した水の放射能の濃度は、原子炉等規制法が定める海水での濃度の基準の100倍程度にあたる。保安院によると、今回の放出分だけに限ると、原発から1キロ以遠の魚や海藻を毎日食べた場合の年間被曝(ひばく)量は0.6ミリシーベルトで、年間に自然界から受ける放射線量(2.4ミリシーベルト)の4分の1にあたる。

 東電は放出の際、漁業関係者や周辺国への事前連絡が不十分だと批判を浴びた。今回の発表の際には、東京にある関係各国の公館、福島県や県内の原発立地4町、漁協などに連絡したという。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104150405.html


217. 2011年4月16日 10:41:29: HnA0WvoB5U
汚染「チェルノブイリ級」 矢ヶ崎琉大名誉教授、現地調査
琉球新報 4月15日(金)9時55分配信

福島第1原子力発電所の事故の影響調査を目的に、原爆症認定集団訴訟(2003〜04年)で内部被ばくを証言した矢ヶ崎克馬・琉球大名誉教授(物性物理学専門)が3月25日に福島県入りし、1週間にわたって空気中や農地、水などの放射線量や放射能汚染のデータ収集を実施した。調査を終え、14日本紙の取材に応じた。矢ヶ崎氏は「現時点でチェルノブイリと同程度の状況にある。さらに深刻化する可能性がある」などと被害の大きさを語った。
 矢ヶ崎氏は3月25〜31日の日程で、福島市、いわき市、会津若松市、喜多方市、南相馬市、郡山市、飯館村、北塩原村の8カ所を回り、福島第1原発から半径20キロの外側で放射線量計測器を使って汚染度合いを調べた。
 その結果、「場所により1対10の差はあったが、福島県全域が汚染されていた」と汚染範囲の広さを指摘。A地点では空中の放射線量が通常0・02〜0・03マイクロシーベルト毎時のところ、1・2マイクロシーベルト毎時を観測。わらが敷かれた田では4・8マイクロシーベルト毎時、わらを取り除いた地表は3・2マイクロシーベルト毎時だった。土を2センチ掘ると1・2マイクロシーベルト毎時まで下がった。
 矢ヶ崎氏は「地表から2センチ掘るだけで3分の2程度汚染を除去できるが、膨大な面積があり、農家だけでやるのは難しい」と汚染除去の厳しさを語った。
 その上で原子力発電そのものの危険性に触れ「今は放射能を安定させる技術がなく、封じ込めるしかない。そういう未熟な状態で原子力を使い始めたのがそもそも間違いだ」と話した。
 福島で感じた、沖縄の類似性にも言及。「沖縄に米軍基地が押し付けられた歴史と、内部被ばくが隠され、福島に原発が押し付けられた歴史は同根」と断言した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110415-00000001-ryu-oki


218. 2011年4月16日 10:43:00: HnA0WvoB5U
事故直後 米、50キロ圏内退避進言 政府、検証できず否定
産経新聞 4月16日(土)7時57分配信

 東京電力福島第1原子力発電所の事故直後の3月中旬、米政府が日本政府に対し、独自のデータ分析に基づき、原発の半径50キロ圏内からの退避を進言していたことが15日、分かった。日本側は検証不足を理由に進言を否定、最大でも30キロ圏内の屋内退避指示にとどめた。

 しかし、50キロ圏内には4月11日になって計画的避難区域に設定された福島県飯舘村なども含まれ、結果的に米側の進言が適切だったことになる。

 米軍は震災発生翌日の3月12日以降、グアムから無人偵察機グローバルホークを第1原発上空に展開。建屋が損壊した原発内部を撮影し、温度測定も行った。

 日本政府筋によると、米側は原発から半径50キロ圏内は放射性物質による健康への影響が高くなる恐れがあると判断。同時に原子炉が爆発した場合でも、100キロ圏外には大きな影響はないと分析し、17日のオバマ大統領と菅直人首相の電話会談や、19日のルース駐日米大使と首相の会談などで懸念を伝えたとみられる。

 だが、日本側は米側の分析結果を独自に検証する能力がなく、進言だけを根拠に避難指示の範囲変更を決めることができなかった。

 日本政府は震災当日夜、半径3キロ圏内は退避、3〜10キロ圏内は屋内退避を指示したが、事態の悪化に伴い、10キロ圏内の退避(3月12日)、20キロ圏内の退避(同日)、20〜30キロ圏内の屋内退避(同15日)と範囲を次々と拡大。枝野幸男官房長官は4月11日の記者会見で、約40キロ離れた飯舘村や葛尾村など5自治体を計画的避難区域に設定、1カ月後をめどに避難を実施すると発表した。

 飯舘村については国際原子力機関(IAEA)が3月30日、村内の土壌でIAEAの避難基準を上回る高い数値の放射性物質を検出したと発表。結果として、事態は米側やIAEAが懸念した通りの展開となった。

 ルース大使は3月17日に在日米国人の第1原発から80キロ圏外への避難を勧告した。米国務省は14日も「依然状況は深刻で、不測の事態が起こりかねない」と発表するなど、80キロ圏内の避難勧告を維持している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110416-00000124-san-soci


219. 2011年4月16日 13:56:46: HnA0WvoB5U
「原発ほぼ制御不能の所まで行った」細野補佐官

細野豪志首相補佐官は16日午前のBS朝日の番組で、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後の状況について、「どん底までいった。ほとんど制御不能のところまでいった」と述べ、一時、かなり危機的な事態に陥っていたことを明らかにした。

 その上で、「少しずつだが、コントロールできるようになった。冷却機能の回復という大きな壁を乗り越えないといけない」と強調した。

(2011年4月16日13時49分 読売新聞)


220. 2011年4月16日 13:58:44: HnA0WvoB5U
国内原発の大半、安全対策に難点 長期電源喪失想定など
2011年4月16日3時7分

東京電力福島第一原発の事故をめぐり、朝日新聞が全国の10電力会社などに安全対策に関する調査を実施したところ、大半が事故前、長期間の電源喪失など第一原発レベルの事故に対応する態勢をとっていなかったことが分かった。第一原発で被害を拡大させた疑いがある安全設計上の問題を同様に抱える原発が多数あったことも判明。各電力では、津波対策などに乗り出している。

 調査対象は、国内の17商業用原発で54基の原子炉を運転する計10電力と、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)を運転する日本原子力研究開発機構。福島第一原発事故前の(1)炉心溶融などの過酷事故の想定や訓練(2)全電源喪失時のバックアップ態勢(3)非常用ディーゼル発電機や海水ポンプの設置状態――について調べた。

 (1)では、10電力のうち東京、東北、中部各電力など7社と同機構が事故の際、非常用バッテリーが動く5〜8時間で外部電源などが復旧すると想定。第一原発事故で起きたような数日間にわたる長期全電源喪失への対策や訓練はなかった。

 (2)では、福島第一原発事故の前は、関西電力を除く9社と同機構は、原発内や付近に、外部電源などの喪失に備えた電源車を配備していなかった。

 また、(3)では、福島第一原発で、非常用ディーゼル発電機が水密性の高い原子炉建屋内に設置されていなかったことや、海水ポンプが建屋内に収容されていなかったことが、津波を受けた後の電源喪失事故に至った主要な原因ではないかと東電内で指摘されている。これらの点について、四国電力伊方原発(愛媛県)や九州電力川内原発(鹿児島県)など12カ所の計31基で、ディーゼル発電機が原子炉建屋ではなく、タービン建屋内などに設置されていた。海水ポンプも、関西電力美浜原発(福井県)や九州電力玄海原発(佐賀県)など11カ所の計34基で、屋外にほぼむき出しの状態で置かれていた。

 各電力は事故後、(1)については長期間の電源喪失を想定した緊急訓練を実施。(2)の電源車も急きょ配備を進めている。(3)については、「想定した津波より高い位置にあり、安全性に問題はない」(関西電力)との見方もあるが、非常用ディーゼル発電機が置かれた建屋の扉を水密性の高いものに取りかえたり、海水ポンプの周囲に防護壁を設置するなどの対策が進められている。(中村信義、舟橋宏太)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104150581.html


221. 2011年4月16日 14:03:17: HnA0WvoB5U
原発推進学者が次々懺悔 「国民に深く陳謝する」
J-CASTニュース 4月16日(土)13時22分配信

 東京電力の福島第1原子力発電所の深刻な事故を受け、政府の原子力安全委員会の歴代委員長を含む原発推進派学者の重鎮たちが原発の「安全神話」崩壊に懺悔を繰り返している。特に元原子力安全委員長の松浦祥次郎氏や前原子力委員会委員長代理の田中俊一氏ら原発推進の学者16人がこのほど、異例の緊急提言を行った。

 「原子力の平和利用を先頭だって進めてきた者として、今回の事故を極めて遺憾に思うと同時に国民に深く陳謝する」との謝罪を前面に掲げた提言の内容は政府や東電の発表よりも今回の事故を深刻に受け止めており、緊迫感が伝わってくる。

■大量の放射能を閉じ込めるのは極めて困難、と認める

   「私たちは事故の推移を固唾を飲んで見守ってきた。しかし、事態は次々と悪化し、事故を終息させる見通しが得られていない」「膨大な放射性物質は圧力容器や格納容器内に拡散・分布し、その一部は環境に放出され、現在も放出され続けている」 「特に懸念されることは溶融炉心が圧力容器を溶かし、格納容器に移り、大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである」

 提言は、水素爆発などで格納容器が破壊され、放射性物質が長期にわたり国土を汚染する可能性を指摘している。日本を代表する学者たちが、チェルノブイリ原発事故級の最悪の事態を想定していることがわかる。

 16人は東京大学名誉教授、京都大学名誉教授、東京工業大学名誉教授など錚々たるメンバーで、原子力安全委員会や原子力委員会の歴代委員長や委員を務めるなどした日本を代表する原子力の専門家たちだけに、発言には重みがある。

 特に気になるのは、「当面なすべきことは原子炉及び使用済み核燃料プール内の燃料の冷却を安定させ、大量の放射能を閉じ込めること。これを達成することは極めて困難であるが、これを達成できなければ事故の終息は覚束ない」と述べた点で、有効な解決策を見いだすのが難しいことを自ら認めているとも受け取れる発言だ。

 2011年4月1日、会見した田中俊一氏は「原子力の平和利用を進めて、まさかこういう事態、これほど国民に迷惑をかけるような事態は予測していなかった。結果的にこういうことになっていることについて、原子力を進めてきた人間として、国民に謝らなくてはならないという気持ちは、みんな持っていると思う」と心境を明かした。

 田中氏は提言をまとめた理由について「(我々は)余計なことを言わなくてもいい年齢だけれども、黙っていられないと。とにかく早くこの状況を抜け出して頂きたいという思いでまとめた」と述べた。学会で地位も名誉もある学者たちが、自分たちのこれまでの仕事を全否定するような今回の提言や会見が、事故の深刻さを物語っている。

■原子力安全委員会では、歴代OB、現役首脳も自己批判

 提言は、最後に事態打開策について「当面の難局を乗り切るためには、関係省庁に加え、産業界、大学等を結集し、我が国がもつ専門的英知と経験を組織的、機動的に活用しつつ、総合的かつ戦略的な取り組みが必須である」と指摘する。

 提言に加わっていない原子力安全委員会前委員長の鈴木篤之氏(日本原子力研究開発機構理事長)も4月6日、衆議院経済産業委員会に招致され、「国民にたいへん申し訳ない。私にとって痛恨の極みだ。この事故を反省し、よく考えていかないといけない」などと反省の弁を述べている。

 原子力安全委員会では、歴代OBに限らず、現役首脳も自己批判に追い込まれている。斑目春樹委員長は、やはり6日の衆議院経済産業委員会で、「今回の事故を深く反省し、二度とこのようなことが起こらないよう指導していきたい」などと弁明に懸命だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110416-00000003-jct-soci


222. 2011年4月16日 15:16:49: HnA0WvoB5U
福島第1原発:「国守る」誇りと不安と 復旧前線基地
2011年4月16日 2時32分

東京電力福島第1原発の復旧作業の前線基地となっているサッカー・ナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)に入った。日本代表選手らが合宿して練習に励んだ芝生は今、作業用車両で埋まり、白い防護服とマスクで顔を覆った「完全装備」の作業員が行き来する。取材に応じた複数の作業員は、目に見えない放射線を相手にする決意や不安を吐露した。【森禎行、袴田貴行】

 国道6号を北上し、避難指示の出ている半径20キロ圏内に取材のために入ると、ほどなく国内最大級11面の天然芝サッカー場を持つJヴィレッジに着く。中央の建物の前には玄関をふさぐほど多くの防護服やマスクが山積みに。建物内部には東電の下請け企業の事務所スペースなどがあり、建物裏には簡易トイレが並んでいた。

 中央の建物内では原発へ向かう作業員らが車座になり、代表者から作業内容や注意事項の説明を受けていた。傍らではやつれた表情の作業員が床の上でひざを抱え仮眠をとる。通路の壁には「がんばれ福島」など、作業員にエールを送る国内外からの手紙が所狭しと張り付けられていた。

 防護服に着替える作業員たちの脇を青い制服の東電社員や自衛隊員が慌ただしく通る。作業員の多くは緊張した面持ちだったが、建物裏のテラスで談笑する様子も見えた。

 駐車場の一部は車両の除染場所としても使われている。原発から戻った車は、作業員3人で水をシャワーでかけ放射性物質を取り除く。除染作業に従事するいわき市の男性(28)は「1日約40台洗う」と話す。洗っても放射線量が下がらない車もあり、放射線の半減期を待つため数十台が置かれたままになっているという。男性は「原発の中での仕事は何度も断った。こっちの仕事は日給約1万円。汚染水が(体に)はねないよう注意すれば楽な仕事だ」と明かす。

 一方、原発での作業に向かう作業員の防護服にはフェルトペンで所属会社名と氏名が書かれていた。「がんばろう原子力」と背中に記している作業員もおり、原発作業へのプライドがにじむ。

 千葉県市原市の土木会社員、板東幸二郎さん(63)は元請けのゼネコンに志願して4月1日から参加した。原子炉建屋近くで汚染水をためる貯蔵タンクを作っている。危険を伴う作業について「国を守りたくて志願した。日当はもらえなくても構わない」と力を込めた。

 不安や不満も漏れる。下請けとして壁の補修などに従事するいわき市の別の男性(28)は「びっくりしたのは支払われる金額が決まっていないこと」と明かす。「元請けに聞くと『東電から金額が降りてこない』という。これだけ働いているのに、今までと同じように1日1万円とかで危険な仕事をやらされる可能性が高い。納得できなくて現場を離れる作業員も出てくるのではないか」と懸念する。作業収束の見通しも立たず「10年は続く」と見る元請け会社関係者もいるという。

 盛岡市の男性(57)は汚染水が海へと流れていた立て坑(ピット)の止水作業を担う。勤務先が止水工事を得意とするためだが、原発での作業は初めて。強い放射線にさらされ約3時間で1日の限度の放射線量に達してしまう。「仕事だと思ったら来ない。任務だ」。男性は自身に言い聞かせるように語った。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110416k0000m040181000c.html


223. 2011年4月16日 15:20:50: HnA0WvoB5U
EU、日本からの船に放射線量検査を要請

【ベルリン=工藤武人】欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は15日、福島第一原発事故があった日本からEU域内の港に入る船舶に対し、着岸前に放射線量検査を行うよう加盟27か国に要請したことを明らかにした。

 欧州での大気や土壌の放射線量は通常、1時間あたり0・1マイクロ・シーベルト程度。欧州委は14日付の各国への通達で、船舶や積載コンテナから同0・3マイクロ・シーベルト以上が検出された場合、放射性物質を取り除く「除染」を行うよう求めた。

 欧州委によると、福島第一原発の事故後に日本を出発した貨物船が14日、オランダ・ロッテルダム港に入ったが、放射線量は基準値を下回ったという。

(2011年4月16日10時56分 読売新聞)


224. 2011年4月16日 15:22:15: HnA0WvoB5U
福島第一原発、作業員の健康状態を30年調査へ

政府は16日、東京電力福島第一原子力発電所の事故対応で現地入りした作業員の健康状態を長期的にチェックするためのデータベースを構築する方針を固めた。

 被曝(ひばく)やその影響の有無などを30年以上にわたって追跡調査する。2011年度第2次補正予算案に関連予算を計上する方針だ。

 作業員の被曝量限度は福島第一原発の事故後、年間100ミリ・シーベルトから緊急的に250ミリ・シーベルトに引き上げられた。被曝量が増えれば、疫学的にがんなどになる確率が高くなるとされ、政府は中・長期的な健康管理が必要と判断した。

 データベースへの加入は強制ではなく、作業員の同意を前提とする予定。定期的に白血球や赤血球の数、放射線白内障の傾向、皮膚の状態などを調べ、経年変化が分かるようにする。 (2011年4月16日14時37分 読売新聞)


225. 2011年4月16日 17:18:56: HnA0WvoB5U
飯館村の放射能レベル「人住めない」 京大が衝撃データ発表2011.04.15

 「計画退避」に揺れる福島県飯館村に衝撃的なデータが突き付けられた。13日に開かれた国会での報告会で、京大原子炉実験所の今中哲二助教らが飯館村は、放射線被害で人が住むのに適したレベルではないなどと発表したのだ。

 今中助教によると、同村南部の曲田地区で、毎時10マイクロシーベルトを超える放射線を確認。3月15日からの積算被曝量は95ミリシーベルトに到達し、3カ月居続けた場合は100ミリシーベルトに達するという。

 原子力安全委員会の指針では、10〜50ミリシーベルトで屋内退避、50ミリシーベルト以上では「コンクリート建屋の屋内退避か避難」とされているため、「人が住むのに適したレベルではない」との見解を示したようだ。

 1986年のチェルノブイリ原子力発電所の事故では、高汚染地域の住民が平均50ミリシーベルト、汚染地域の住民が同10ミリシーベルト被曝したとされており、これと比較しても「重大な汚染状況になっていることは確か」としている。

 一方、福島第1原発で作業にあたる関係者の被曝も深刻だったことが分かった。

 東電では、累積被曝量が最大の198・24ミリシーベルトに達した作業員について、ベントの担当する同社の社員であると公表。保安院や東電によると、従来の上限100ミリシーベルトを超えた作業員は13日までに28人で東電社員は25人。注水やベント、タービン建屋などの放射線量測定の従事者という。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110415/dms1104151600019-n1.htm


226. 2011年4月16日 18:18:27: HnA0WvoB5U
東日本大震災:福島第1原発事故 原発の問題点を聞く/下 /京都

 日本のエネルギー政策の柱として推進されてきた原発だが、東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故で根本的な見直しが迫られている。事故前から原発のコストを検証し、国民にとって最も割高だと指摘してきた大島堅一・立命館大国際関係学部教授(経済学)に聞いた。【聞き手・太田裕之】

 ◇推進路線、転換は不可避−−大島堅一・立命館大教授
 −−福島第1原発の事故をどう受け止めるか?

 まさに未曽有の事故だが、明らかに“原発震災”であり、懸念されていたことが現実のものになった。福島第1原発にとどまらず影響は大きい。

 これまでの私の計算では対象外にしてきたが、東電には事故に伴う原発自体の被害と周囲への被害補償費が生じる。全容は不明だが、少なくとも数兆円規模になるだろう。議論が先行している農業被害や漁業被害は全体の一部で、観光産業や原発のため操業できない事業などにも及ぶ。住民の健康や資産への被害もある。健康被害はアスベスト(石綿)と同様に長期的に見る必要がある。避難に伴う経済的損失も大きい。土地の価格も下がるだろう。人が住めなくなれば、その地域の人々の全財産が対象となり、天文学的金額になる。想像を絶するとしか言いようがない。

 次に原発自体も廃炉が必要で、その費用も膨大になるだろう。これまでも廃炉費用は積み立てられてきたが、以前、見積もりが甘かったとして積立額が引き上げられている。事故による汚染もあって膨れ上がるのは間違いない。

 事故を考慮すれば、原発は生み出す経済的利益よりも損失の方が大きいのではないか。福島第1原発事故のようなことがあれば、普通の企業なら倒産する。東電は、営業利益や内部留保を被害補償に充てていかなければならない。過去の巨大津波の経験から、危険性が国会でも指摘されていたにもかかわらず、東電は対策を怠ってきた。被害者には迅速な補償が必要だが、国が丸抱えで肩代わりしたらモラルハザードが起きる。

 −−東電以外への影響は?

 他の電力会社も当然、津波対策や耐震強化の見直しが必要になる。震度も従来の想定でいいのか。福島第2原発も、女川(東北電力)も止まっており、きちんと検証する必要がある。新潟県中越沖地震(07年7月)で被災した柏崎刈羽原発もそうだったが、何年も要するだろう。今回の震災を基準にすれば全国の原発全てが基準外になるのではないか。浜岡原発の1、2号機は新潟県中越沖地震の後、より厳しい耐震性が求められて廃止を決めたが、そんな事態に及ぶ可能性がある。原子力損害賠償保険の限度額(1200億円)も大幅に引き上げる必要があるだろう。

 また、今回の事故では使用済み核燃料の危険性も浮き彫りになった。前述のように廃棄物の処理コストは一応は計算されてきたが、過小評価であり、今回の震災でさらに見直さないといけない。

 −−今後の原発の行方は?

 少なくとも東電は原子力なしでやらざるを得ない。福島第1原発は再起不能だろうし、福島第2原発と柏崎刈羽の稼働も不透明だ。もはや原子力という選択肢はなく、太陽光や風力など自然の再生可能エネルギーを増やすことになるだろう。東電は今まで需要開拓に躍起だったが、事故後は需要抑制、節電に転じている。契約上、産業界の需要調整は可能なので、計画停電は不要になると思う。

 ドイツは再生可能エネルギーの電力に占める割合を10年間で約10%引き上げた。次の10年間でさらに15%上げようとしており、2030年には35%くらいまでに達する。日本でも、10年で20%に上げることは可能だ。周りは海で日差しもドイツより強く、可能性は高い。20〜30%になれば基幹電源となる。原発も1基を新設するのに10年かかる。再生可能エネルギーは今の原発に匹敵する基幹エネルギーに十分なりうる。

 −−他の電力会社はどうか?

 今まで電力会社は原発推進で一枚岩だったが、東電が原発を失い、路線を転換する影響は大きい。東電以外は置かれた状況がまだ分かっていないかもしれないが、東電に出来て、他社はなぜ出来ないのかとなる。大きな転換点だ。原発の安全神話は崩壊した。新規立地は全国どこでも無理だろう。事故防止のコストが高くなり過ぎて、電力会社にとっても割に合わなくなる。加えて事故処理と放射性廃棄物の「負の遺産」がある。原発はもはや割に合わない産業に成り果てた。他の原発も今後次々と廃炉となっていくから、20年、30年先を見るとなくなっていくしかない。

 国として「脱原発」に転じれば、原発向けの予算をほとんど再生可能エネルギーに使える。国の財政資金は原発費用として年間4000億円ぐらいある。さらに、再処理費をやめれば、その分の11兆円も回せる。再処理のため税金のようにキロワット時当たり0・5円ほど電気料金に上乗せ徴収されている金額は年間3000億円くらい。これらを使えば、再生可能エネルギーは市場でも十分に離陸できる。

http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20110410ddlk26040370000c.html


227. 2011年4月16日 20:28:37: HnA0WvoB5U
安全委が専門家の現地派遣行わず 防災計画、不履行
2011年4月16日 20時11分

東京電力福島第1原発事故で、原子力安全委員会(班目春樹委員長)が、原発事故に対処する国の防災基本計画で定められた「緊急技術助言組織(委員計45人)」の専門家の現地派遣をしていないことが16日明らかになった。また緊急助言組織は事故があれば「直ちに招集」されることになっているが、一部しか集められていなかった。

 緊急助言組織の委員の間では「助言できるのに、呼ばれない」「招集の連絡がない」と戸惑う声があり、政府・与党内からも批判が出ている。

 緊急助言組織は、原子力安全委員5人と、全国の大学教授や研究機関幹部など「緊急事態応急対策調査委員」40人で構成。防災基本計画は、事故報告を受けた場合「直ちに緊急技術助言組織を招集する」と規定。「あらかじめ指定された原子力安全委員及び緊急事態応急対策調査委員を現地へ派遣する」と定めている。

 安全委は「事務局スタッフを現地に派遣して情報収集している」と説明している。

 しかし防災基本計画では、専門的知識を持つ調査委員が現地で「情報の収集・分析」をするとともに国、自治体、電力会社などの「応急対策に対し必要な技術的助言等を行う」となっている。

 政府当局者の一人は「専門家が現地入りしていないのは問題だ。今後の事故調査でも検証すべきだ」と語った。

 助言組織の招集について安全委は「招集とは全員集めるということではない。必要な委員は招集している」としている。

 調査委員の話によると、事故後、多数の委員が一堂に会する機会はなく、一部の委員が安全委に出向いたり、電話で助言をするにとどまっている。複数の委員が「招集の連絡を受けていない」と話している。

 ある調査委員は「即時に対応できるよう準備していた。事故直後に安全委に問い合わせたが、招集予定はないと言われた」と明言。別の調査委員は「早い時期に招集の議論があったが、集まっていない」と語った。(共同)


228. 2011年4月17日 10:20:11: HnA0WvoB5U
水素爆発「考慮必要なし」 福島原発2報告書
2011年4月17日 07時04分

 東京電力が二〇〇二年と〇四年に福島第一原発などについてまとめた二つの評価報告書で、格納容器での水素爆発を「考慮する必要がない」と判断していたことが分かった。同原発では東日本大震災翌日の三月十二日に1号機、十四日には3号機の建屋で、格納容器から漏れ出た水素ガスが原因で爆発が発生。東電の広報担当者は「重く受け止めている」と話し、想定の不備を認めた。

 二つの報告書は「アクシデントマネジメント整備有効性評価報告書」(〇二年)と「アクシデントマネジメント整備後確率論的安全評価報告書」(〇四年)。炉心溶融や電源喪失など「過酷事故」(シビアアクシデント)に備えて整備した内容を、経済産業省所管の研究機関が定めた手法に基づいて自社で評価した。

 報告書によると、核燃料を覆う管が高温で損傷することにより、水素ガスが発生。水素ガスの濃度が高まると酸素と反応して水素爆発を起こし、格納容器に大きな圧力がかかる可能性がある。だが、格納容器内は不活性ガスの窒素で満たされているとして「この事象は考慮する必要がない」と記していた。

 福島第一原発では、2号機の格納容器下部にある圧力抑制室で爆発が起きたとされる。1、3号機でも、炉内で発生した水素が格納容器に漏出。配管のすき間などを通って外側の原子炉建屋上部にたまり、爆発を起こしたとみられるが、報告書ではこうした事故を想定していなかった。

 原発事業者を監督する経済産業省原子力安全・保安院も「格納容器外に水素が漏れてしまったらどうするか、安全審査では設計上の手当てはしていない」(西山英彦大臣官房審議官)と想定外だったことを認めている。(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011041790070407.html


229. 2011年4月17日 10:21:13: HnA0WvoB5U
枝野官房長官、初の福島入り 原発20キロ圏内も視察
2011年4月17日 09時20分

 枝野幸男官房長官は17日午前、福島第1原発事故の長期化に伴う避難区域拡大に地元の理解を得るため福島県を訪れた。佐藤雄平知事や、新たに計画的避難区域に指定する3市町村の首長と会談するほか、原発から20キロ圏内で遺体の捜索現場も視察。東日本大震災後、枝野氏が被災地に入るのは初めて。

 周辺地域では菅直人首相の対応への不満や、先が見えない避難生活への不安が強まっている。枝野氏の訪問は、地元自治体に政府の支援態勢を丁寧に説明することで、円滑な避難実施につなげる狙いがある。

 17日午前に県庁で佐藤知事と会談。その後は桜井勝延南相馬市長、菅野典雄飯舘村長、古川道郎川俣町長を個別に訪問。その途中で20キロ圏内の捜索現場で作業に当たっている警察官らを激励する予定だ。

 計画的避難区域は、原発から半径20キロの避難指示区域の外側で、事故発生から1年間の積算被ばく放射線量が20ミリシーベルトに達する恐れのある地域。指定から1カ月をめどに避難を始める。(共同)


230. 2011年4月17日 10:31:43: HnA0WvoB5U
下請け作業員 内部被ばくか
基準の7倍超 処置されず

 東日本大震災が発生した3月11日午後に福島第1原子力発電所構内にいた作業員が内部被ばくしている疑いがあることが、本紙が入手した内部資料で明らかになりました。

(写真)備考欄に、作業員のWBCの測定結果を記載してある申請書

 東京電力が原子力安全協定に基づいて周辺自治体に通報する判定基準となる数値の7倍以上に達している人もおり、被ばくの可能性がありながら放置されている下請け労働者が多数存在している可能性があります。

 資料は、放射線業務を行う作業員の登録を解除(契約終了)するための申請書です。備考欄に記載している数値は、登録期間の前後に義務づけられているWBC(ホールボディカウンター=別項)の測定結果です。

 測定を受けた作業員によれば、単位は体内から1分間に放出される放射線量を示すcpmで、「カウント」と呼ばれています。

 備考欄の数値のうち上段のAが事後、Bが事前で、8人中7人はAが大きく上回り、東電が自治体に通報する判定基準738も超えています。さらに、ある関係者は「福島第1では1500以上と測定された場合、精密検査の対象になっていた」と証言しますが、8人中6人はこれを超えています。しかし、作業員は、数値の意味について説明は受けておらず、何の処置も受けていないといいます。

 この申請書に記載されている作業員は3月11日まで福島第1原発の4号機原子炉建屋内で定期検査に従事していました。同日、作業を終えて1号機前のバス停にいたところで地震が発生。非常呼集を受けた後、作業は解除されました。しかし、同原発のWBCが壊れたため測定を受けられず、4月6日に新潟県の柏崎刈羽原発で測定を受けました。つまり、大震災から4週間近くたった時点でも、事前の数値を大きく上回ったのです。

 東電による判定基準の7倍以上となる5368カウントを計測した作業員は、「屋内退避」圏の福島県南相馬市に住んでいます。要介護の母親を抱えており、自主避難が困難な状況にあります。

 この作業員は、「長い間原発で作業をしてきたが、こんな数値は見たことがない。ずっと南相馬にいたから、放射能が蓄積されたのではないか」と不安を隠しません。

検査が必要
 立命館大学・安斎育郎名誉教授の話 本来なら、WBC測定の前後の数値はそう差がないはずなので、この人たちは内部被ばくの疑いがある。作業中に水のようなものが付着したか、空気を吸い込んだ可能性がある。便を採るなどの検査が必要だ。

 WBC 全身カウンターとも呼ばれます。体内に取り込まれた放射性物質から放出されるガンマ線を人体の外側から検出する計測装置で、鉄や鉛で遮蔽(しゃへい)された部屋で1分間、計測します。一般に内部被ばくを調べるものとされていますが、アルファ線、ベータ線は測定できません。琉球大学の矢ケ崎克馬名誉教授は「実際の内部被ばく量は、WBC測定値の3〜5倍と見ていい」と指摘します。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-17/2011041701_05_1.html


231. 2011年4月17日 16:17:19: HnA0WvoB5U
粉じん 被災地苦悩 震災後、肺炎3〜5倍

東日本大震災の被災地で、津波によるヘドロやがれきから飛び散った粉じんが原因とみられる感染症が増加している。粉じんには病原性物質や有害物質が含まれている恐れがある。被災地は、復興作業と健康被害防止の両立という難題とも格闘している。

 宮城県石巻市中心部は、津波で旧北上川があふれ出し広範囲が水没した。路地が入り組む飲食店街には大量の泥水が流れ込み、数十センチがヘドロ化して堆積した。
 同市中央2丁目で飲食店を経営する小野寺光雄さん(49)は、店のそばにあるヘドロを横目に「従業員がのどを痛めて病院に行った。こんな衛生状態だと再開は見込めない」と心配そうに話した。
 ヘドロは当初、黒く粘り気のある粘土状だったが、気温の上昇で乾燥し、いまは白みを帯びた状態になりつつある。ヘドロには廃棄物や有機物、微生物が含まれ、乾くと細かい粒子となって風などで飛び散る。
 石巻赤十字病院では、ヘドロを手作業で片付けた人が化学性の炎症や急性湿疹などの症状で受診するケースが目立つ。矢内勝呼吸器内科部長は「ヘドロは低酸素状態にあり、嫌気性菌が繁殖する。それが誤嚥(ごえん)性肺炎の原因となる恐れもある」と指摘する。
 病院によると、肺炎は震災後、通常の3〜5倍の発症率となっている。気管支が実を付けたように膨らむ珍しい肺炎症状もあったという。有害物質や菌の粒子の付着が原因とみている。
 損壊した船舶、自動車からは油が流れ出したり、家屋の建材や断熱材などからはアスベストが飛散したりする可能性がある。これらは粉じんとともに飛散する。
 石巻赤十字病院が3月下旬、市内の避難所で1万人を対象に実施した健康調査では、せきの症状を訴えた人が約1100人に上り、下痢・嘔吐(おうと)の約200人、高熱の約120人などに比べ格段に多かった。粉じんはせきの主要因の一つとなる。
 矢内部長は「外出時はもちろん、屋内でも土足で出入りしているような場所はほこりが立ちやすいので、マスクをしてほしい。ゴーグルの着用や、肌の露出をできるだけ避けることも有効だ」と語る。
 粉じんが媒介した菌が作業で負った傷口から入り、破傷風を引き起こしたとみられる例も報告されている。
 ボランティアで石巻市内の清掃活動をしている神奈川県鎌倉市の建設会社経営山田信和さん(56)は、現地入りする前に破傷風のワクチンを接種してきたという。「粉じんに神経質になると作業が進まないが、マスクと手袋は外さないようにしている」と話した。


2011年04月17日日曜日

東日本大震災の被災地で、津波によるヘドロやがれきから飛び散った粉じんが原因とみられる感染症が増加している。粉じんには病原性物質や有害物質が含まれている恐れがある。被災地は、復興作業と健康被害防止の両立という難題とも格闘している。

 宮城県石巻市中心部は、津波で旧北上川があふれ出し広範囲が水没した。路地が入り組む飲食店街には大量の泥水が流れ込み、数十センチがヘドロ化して堆積した。
 同市中央2丁目で飲食店を経営する小野寺光雄さん(49)は、店のそばにあるヘドロを横目に「従業員がのどを痛めて病院に行った。こんな衛生状態だと再開は見込めない」と心配そうに話した。
 ヘドロは当初、黒く粘り気のある粘土状だったが、気温の上昇で乾燥し、いまは白みを帯びた状態になりつつある。ヘドロには廃棄物や有機物、微生物が含まれ、乾くと細かい粒子となって風などで飛び散る。
 石巻赤十字病院では、ヘドロを手作業で片付けた人が化学性の炎症や急性湿疹などの症状で受診するケースが目立つ。矢内勝呼吸器内科部長は「ヘドロは低酸素状態にあり、嫌気性菌が繁殖する。それが誤嚥(ごえん)性肺炎の原因となる恐れもある」と指摘する。
 病院によると、肺炎は震災後、通常の3〜5倍の発症率となっている。気管支が実を付けたように膨らむ珍しい肺炎症状もあったという。有害物質や菌の粒子の付着が原因とみている。
 損壊した船舶、自動車からは油が流れ出したり、家屋の建材や断熱材などからはアスベストが飛散したりする可能性がある。これらは粉じんとともに飛散する。
 石巻赤十字病院が3月下旬、市内の避難所で1万人を対象に実施した健康調査では、せきの症状を訴えた人が約1100人に上り、下痢・嘔吐(おうと)の約200人、高熱の約120人などに比べ格段に多かった。粉じんはせきの主要因の一つとなる。
 矢内部長は「外出時はもちろん、屋内でも土足で出入りしているような場所はほこりが立ちやすいので、マスクをしてほしい。ゴーグルの着用や、肌の露出をできるだけ避けることも有効だ」と語る。
 粉じんが媒介した菌が作業で負った傷口から入り、破傷風を引き起こしたとみられる例も報告されている。
 ボランティアで石巻市内の清掃活動をしている神奈川県鎌倉市の建設会社経営山田信和さん(56)は、現地入りする前に破傷風のワクチンを接種してきたという。「粉じんに神経質になると作業が進まないが、マスクと手袋は外さないようにしている」と話した。 2011年04月17日日曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110417t13021.htm


232. 2011年4月18日 06:04:39: HnA0WvoB5U
再生エネが原発逆転 2011年4月16日 夕刊

【ワシントン=共同】二〇一〇年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を、米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が十五日までにまとめた。

 原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で一九八〇年代後半から伸び悩み、二〇一〇年の発電容量は三億七千五百万キロワット。一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は三億八千百万キロワットになり、初めて原発を上回った。

 報告書は、福島第一原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。

 報告書によると四月一日現在、世界で運転中の原発は三十カ国で四百三十七基。運転開始から平均で二十六年が経過、このうち百四十五基は、二〇二〇年までに運転開始から四十年を迎える。四十年を超えて運転する原発は限定的になるとみられるという。

 世界の総発電量は、石炭、天然ガス、石油などの火力発電が半分以上を占め、原発は13%程度。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011041602000186.html


233. 2011年4月18日 10:01:59: HnA0WvoB5U
枝野官房長官、福島第1原発から20km圏内での行方不明者の捜索を視察

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00197604.html
枝野官房長官は17日午後、福島第1原発から20km圏内での行方不明者の捜索を視察した。その後、「計画的避難区域」に指定した福島・川俣町などを訪問し、避難計画策定などへの協力を要請した。
白い防護服に身を包んだ枝野官房長官が、車に乗り込み向かった先は、現在「避難指示区域」になっている福島第1原発から20km圏内。
南相馬市では、警視庁の機動隊員らが、手作業で捜索活動を行っている。
横一線に並んで、水の中を、何かを探るように捜索活動を行っていた。
車で海岸線から1kmほど離れた場所を走ると、周囲には、建物などほとんどない状態。
17日現在も、およそ1,000人が行方不明とみられている福島・南相馬市。
枝野官房長官は、原発からおよそ15kmの捜索現場で車を降りた。
警視庁特科車両隊の中川隊長は「14日から入っておりますけれども、きょうまでに18人全員が、残念ながらご遺体で...。貴重品と思われるもの、アルバムなど置いてありますが、後ほど洗浄して、持ち主に返すようにしています」と話した。
枝野官房長官が「放射線量は問題ない?」と聞くと、中川隊長は「まったく問題はありません。現時点でも、0.5マイクロシーベルト」と答えた。
枝野官房長官は、その後も車で捜索現場周辺をおよそ20分間視察した。

視察は主に車内から行われ、車を降りたのは、およそ5分間だった。

枝野官房長官は「津波の脅威の大きさに、あらためて強く、その恐ろしさを感じました。大変苦労しながらですけれども、捜索活動をしていただいていることに、大変頭が下がる思いでございました」と述べた。
その後、枝野官房長官は、一部を「計画的避難区域」に指定した川俣町を訪問し、避難計画策定などの協力を要請した。
枝野官房長官は「しっかりとした対応をさせていただいて、ご迷惑をできるだけ小さくする」と述べた。
これに対し、古川町長は、一時帰宅の可能性を具体的に示すことや、風評被害への対策を講じるよう求めた。


234. 2011年4月18日 12:33:10: HnA0WvoB5U
福島第1原発:原子炉建屋線量 3号機57ミリシーベルト

 経済産業省原子力安全・保安院は18日、東京電力福島第1原発の建屋内の放射線量を米国製ロボットで計測した結果を公表した。1号機の原子炉建屋内は、線量は毎時10〜49ミリシーベルトに上ることが判明。3号機は毎時28〜57ミリシーベルトだった。

 厚生労働省は今回の事故を受け、作業員の緊急時の被ばく線量を年間100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げている。しかし、高い場所では4〜5時間で上限に達するため、高線量が今後の作業の課題になりそうだ。

 これまでに福島第1原発敷地内では、3月16日午後0時半ごろ、正門付近で毎時10.85ミリシーベルトを記録。3月24日には3号機のタービン建屋で作業中だった作業員3人が被ばくし、放射線医学総合研究所(千葉市)で治療を受けた。うち2人は、足に2000〜3000ミリシーベルト被ばくしたと推定されている。

 このほか、3月27日には2号機のタービン建屋の外のトレンチで、表面線量が毎時1000ミリシーベルト以上の放射性物質を含んだ汚染水が見つかっている。【山田大輔、西川拓】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110418k0000e040049000c.html


235. 2011年4月18日 13:45:43: HnA0WvoB5U
原子力安全委 専門家を派遣

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、国の原子力安全委員会は、技術的な助言をする専門家について、東京で対応にあたるとしてきましたが、事態収束の長期化が予想されるなか、現地で情報収集などにあたる必要があるとして、事故から1か月以上たった17日、2人を福島市に派遣しました。
原子力安全委員会は、原子力災害が起きたとき、技術的な助言をする専門家として「原子力安全委員」や「緊急事態応急対策調査委員」を国や地方自治体の対策本部などに派遣することが防災基本計画で定められています。
しかし、今回の福島第一原発の事故では、東京にある政府の原子力災害対策本部や関係省庁などから発生直後から数多くの助言を求められたなどとして、専門家を福島県に派遣していませんでした。
こうしたなか、原子力安全委員会は、事態収束の長期化が予想され、現地で情報収集などにあたる必要があるとして、事故から1か月以上たった17日、「原子力安全委員」の小山田修氏と「緊急事態応急対策調査委員」を務める日本原子力研究開発機構の野口宏氏の2人を福島市にある政府の現地対策本部に派遣しました。
これについて、原子力安全委員会事務局の加藤重治審議官は、記者会見で「防災基本計画では委員を現地に派遣することになっていて、本来ならそうすべきだった。
委員会として現地での情報収集や状況の調査に務め、役割を果たしたい」と述べました。4月18日 6:25更新
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/index.html


236. 2011年4月19日 20:26:12: HnA0WvoB5U
「揚水発電」をカウントすれば原発なしでも夏の電力間に合う
2011.04.18 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20110418_17850.html

菅直人・首相は震災発生から1か月と1日後の記者会見(4月12日)で、こう力を込めた。

「原子力事故が起きて以来、政府の責任者である私が知ったことで、都合が悪いから隠すようにといったことは一切ありません」――震災以降、批判を恐れて滅多に会見しようとしなかった「国を操る人」の言葉は、真っ赤な嘘だった。

本誌『週刊ポスト』はそのことを示す1枚の極秘資料を入手した。しかし、それが示す事実は国民には公開されていない。

資料には、『東京電力の設備出力及び地震による復旧・定期検査等からの立ち上がりの動向』と表題が記されている。東京電力のすべての原子力、火力発電所や水力発電の出力、被災状況、7月末までにどの発電所の何号機が復旧するかの見通しが一覧表にまとめられたものだ。資源エネルギー庁が官邸や政務三役、与党幹部などへの電力制限の説明資料として作成したもので、右肩に「厳秘」と入っている。

資料からは、大地震前後の東電の発電能力の変化が一目でわかる。震災前には5200万kWの供給力があったが、地震と津波で原発3か所をはじめ、7か所の火力発電所が全基停止し、3月14日時点では供給力は3100万kWに下がった。首都圏で計画停電が実施され、電車の大幅減便で通勤難民があふれたあの時である。

電力需要がピークを迎える7月末に向けて、定期点検のために休止していた東扇島や姉崎などの火力発電所はすでに運転を再開し、震災の被害により停止していた鹿島や常陸那珂の火力発電所も復旧して立ち上がる見通しだが、それでも供給力は4650万kWにとどまると記されている。

記録的猛暑だった昨年の電力消費量のピークは7月23日の5999万kW。東電の需給見通しによると、今年のピーク時電力はそれより低い「5500万kW程度」と予測されるものの、供給力が850万kWも不足する計算になる。政府や東電が「このままでは真夏の大停電が起こる」と喧伝するのは、この数字を根拠にしている。

ところが、資料を詳細に分析すると、7月の供給力には盛り込まれていない“隠された電力”がある。「揚水発電」の出力が計算されていないのだ。

「揚水発電」は、夜間の余剰電力を利用して下貯水池から上貯水池にポンプで水を汲み上げ、日中の電力消費の多い時間帯に水力発電をする仕組み。発電時間は上貯水池の水が空になるまでの数時間だが、首都圏の夏の最大電力は午後2時を中心とした5〜6時間である。揚水発電の役割は、まさにピーク時の電力を補うための非常用電源といえる。今のような停電危機にこそ有効に活用すべき設備なのである。

東電は日航機墜落事故現場で知られる御巣鷹山の地下500mをくり抜いた世界最大の揚水発電「神流川発電所」(現在は1号機47万kWが完成)をはじめ、多くの大型揚水発電所を持ち、資料によると出力は全部で1050万kWに上る。東電は「揚水発電を発電量に織り込めるかどうかは精査中です」(広報部)というが、エネ庁がこの揚水発電を使わないことにしているのは不可解すぎる。

ちなみに、通常、揚水発電は原発の夜間電力を使って水を汲み上げていると説明されているため、原発の多くが停止してしまえば使えないと誤解されている面があるが、それは違う。電気事業連合会も「原発でなくても、夜間の余剰電力があれば揚水は稼働できます」(広報部)と認めている。

そこで、東電の7月末の4650万kWに加え、揚水発電の1050万kWをフル稼働させると計算すると、7月末に使える東電の供給力は5700万kWになる。これならばピーク需要を賄うことが可能なのだ。

他にも、7月末までの稼働予定に入っていない鹿島共同火力発電所1号機(17.5万kW)、常磐共同火力発電所9号機(30万kW)などの復旧が進んでおり、供給力がもっと増える可能性も出てきている。

また、長期停止中の横須賀火力発電所も、8基中4基は稼働させる予定だが、残りの4基も早期に再開できるという指摘がある。

5500万kWというピーク時電力も毎日続くわけではない。1年のうち数日であり、東電の夏場の平日の平均最大電力は4800万kW(需給見通し)とされている。揚水発電を合わせた供給力なら900万kWも余裕がある。

資源エネルギー庁電気・ガス事業部の電力基盤整備課の担当者は、資料の存在を認めたうえで、「このデータは開示しているものではない。どこで入手したのか」と逆質問してきた。

――揚水発電を供給すれば、ピーク時の需要もまかなえるのではないか。

「使用を考えていないわけではない。が、揚水の出力1050万kWというのは最大値で、貯水池の水量の変化などによって、ピーク時に最大出力が使えるかは状況によって変わる。電力が足りない日が1日もあってはいけないと対応しているので、確実な電力だけしか供給力に計算していない」

官僚答弁の典型だ。だが、資料にはさらに目を疑う数字もある。東電の総供給能力は7800万kW。そのうち原子力は1820万kWだ。つまり、原発をすべて停止しても最大5980万kWの供給力があることになる。

現在、東電の原発は柏崎刈羽の1号機と5〜7号機が稼働(出力は4基で491.2万kW)しているが、停止中の火力が復旧すれば、柏崎刈羽の全炉を停止しても、「停電」はしないですむことを示すデータだ。

※週刊ポスト2011年4月29日号


237. 2011年4月20日 09:10:03: SvjA5SA17c
降下セシウムは核実験時代の3倍 「早く沈静化を」と専門家
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032501000755.html
2011/03/25 18:11 【共同通信

福島第1原発事故で東京に降り注いだ放射性物質のセシウム137は、最大となった降雨の21〜22日に、1960年代前半まで行われた大気圏内核実験で1年間に降った量の3倍近くに達したことが25日、分かった。

 放射線医学総合研究所の市川龍資元副所長(環境放射能)の資料と、文部科学省の発表データを比較した。市川さんは「今のレベルなら心配することはないが、これ以上(放射性物質が)外に出ないよう、早く原子炉を冷却し、沈静化させてほしい」と話している。

 市川さんによると、米国、旧ソ連、英国が63年に部分的核実験禁止条約に調印するまで、米ソは盛んに核実験を繰り返した。63年に東京で確認されたフォールアウト(放射性降下物)のセシウム137は年間1平方キロメートル当たり52ミリキユリー。換算すると1平方キロメートル当たり1924メガベクレルになる。

 文科省によると、今月18日以降、東京で降下物として検出したセシウム137は、24時間ごとの値で最大だった21日午前9時〜22日午前9時は5300メガベクレルで、63年の1年間の約2・8倍になった。降雨で降下物が多かったとみられ、翌日以降は400メガベクレル以下に減少した。

 市川さんは「問題はどれだけ体に入ってくるかだ。長引くと農作物の濃度が高まりやすく、厄介だ」としている。


238. 2011年4月20日 09:29:08: SvjA5SA17c
原発作業被ばく線量 「救命時は無制限」検討
2011年4月20日 朝刊

 福島第一原発の事故で、政府が一時、志願して現場で救命活動にあたる民間作業員や公務員に限り、放射線の被ばく線量を「限度なし」とするよう検討していたことが分かった。政府は今回の事故で作業員の線量限度を急きょ二・五倍に引き上げていたが、さらに決死の作業が迫られるほどの事態の深刻化を懸念していたとみられる。

 政府は三月十五日、同原発で事故対策にあたる作業員に限り、被ばく限度を従来の計一〇〇ミリシーベルトから二五〇ミリシーベルトにする規則の特例を定めた。十七日には自衛隊員や警察官、消防隊員などに対する限度も同様に引き上げた。複数の政府関係者によると、政府がさらに被ばく限度を引き上げようと検討を進めたのは、この直後だった。

 国際放射線防護委員会(ICRP)勧告で「情報を知らされた志願者による救命活動」は線量制限なし、その他の緊急救助活動は五〇〇ミリシーベルトを限度とされる。この勧告に基づき、志願者の救命活動は限度なし、その他の緊急時は五〇〇ミリシーベルトに限度を上げるかどうかが検討の焦点となった。

 首相官邸で菅直人首相、北沢俊美防衛相、中野寛成国家公安委員長、細野豪志首相補佐官らが集まり協議したが、結論が出ず、その後、「時期尚早」として見送られたという。

 政府関係者は「限度を二五〇ミリシーベルトとした直後に、さらに引き上げることには違和感が強かった」と指摘。検討の背景については「被ばく線量を限度なしとする志願者は、決死隊的な存在。チェルノブイリ原発事故のように、作業員に健康被害が出ても対応せざるを得ないほど深刻な状況を想定していたのではないか」と話す。

 検討が行われたとみられる三月十七〜十八日、1〜4号機の原子炉の冷却機能が既に失われ、1、3、4号機の建屋で水素爆発や火災が発生。3、4号機の使用済み核燃料プールでは燃料損傷が懸念されていた。

 十四日に起きた3号機の爆発では、自衛隊員や東電社員らが負傷した。

 十七日に自衛隊ヘリコプターから水の投下が行われ、地上でも警察、自衛隊による放水が開始。十九日未明には東京消防庁による地上からの放水も始まっており、検討は被ばくの危険の中で行われるこうした作業も念頭に置いたとみられる。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011042002000038.html


239. 2011年4月20日 09:35:34: SvjA5SA17c
米の原発売り込み、規制委が関与? ウィキリークス暴露2011年4月20日5時2分

米原子力規制委員会(NRC)の幹部らが、自国の原子炉売り込みに関与していたことが告発サイト「ウィキリークス」が入手した米外交公電で判明した。意図的な行動ではなく利用された可能性もあるが、規制当局であるNRCの独立性を疑わせる内容。ロイター通信が18日、報じた。

 報道によると、2007年2月、原発の導入を計画しているベトナムを訪れたNRCのメリフィールド委員(当時)は、フランスや日本の企業からすでに接触があったとベトナムの規制当局から聞かされ、「(米国の)ゼネラル・エレクトリック(GE)やウェスチングハウス(WH)からも話があるはずだ」と答えたという。

 原発推進中の南アフリカでは08年11月、米仏の企業のほかNRCの技術者も参加して原子力規制に関する会議が開かれたが、現地の大使館発の公電には「今回の会議の非公式の狙いは、WHの南ア進出を支持することだった」と書かれていた。

 またイタリアで09年、クライン委員(当時)が米企業幹部とともに現地大使館も共催するフォーラムに出席。公電は「クライン氏の参加は米原子力企業へのさらなる支持となった」と伝えた。イタリアは、1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて原発を凍結しているが、電力不足のため再開を検討している。

 こうした動きは、地球温暖化対策などとして原子力が見直される「原子力ルネサンス」の中、米メーカーが仏アレバなどと激しい受注争いを繰り広げていることが背景にある。現在、GEは日立製作所と連合を組み、WHは東芝の傘下に入っている。

 NRCは75年、原子力の推進と規制が一体だった旧原子力委員会を解体して生まれ、推進側のエネルギー省から独立した存在とされている。(ワシントン=勝田敏彦)

http://www.asahi.com/international/update/0419/TKY201104190522.html


240. 2011年4月20日 09:41:53: SvjA5SA17c
学校の放射線量、暫定基準を公表 文科省
2011年4月20日1時36分

福島第一原発事故を受けて、文部科学省は19日、福島県内の小中学校や幼稚園などの暫定的な利用基準を公表した。校舎や校庭を利用できるか判断する目安として、年間被曝(ひばく)量が20ミリシーベルトを超えないようにし、校庭の放射線量が毎時3.8マイクロシーベルト以上では屋外活動を制限することとした。

 現在、制限の対象は13施設。各施設に線量計を配り、変化を監視する。基準は8月下旬までに再検討する。

 今回の基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)の「緊急事態収束後の年間被曝量は1〜20ミリシーベルトの範囲で考える」という目安を参考にした。校庭の放射線量が毎時3.8マイクロシーベルト以上の学校などで屋外活動を制限する。

 この数値は、屋外で同じ線量を24時間、1年間浴びると仮定すると20ミリを超える。だが、木造校舎や室内で16時間過ごせば、被曝量は約6割になり、20ミリにおさまるという。

 この基準を超えたのは、福島市や郡山市、伊達市の13の小中学校、幼稚園、保育園(児童生徒ら3560人)。この13施設では、校庭や砂場での屋外活動は1日あたり1時間程度にとどめる。手洗いやうがい、帰宅時に靴の土を落とす、などを勧める。

 学校の汚染調査から、放射性物質が沈着した砂ぼこりを吸い込むことによる内部被曝の影響は、高い学校でも全体の被曝量の3.5%ほどで、考慮する必要はないと結論付けた。

 今後、1週間ごとに校庭や校舎の放射線量を測り、制限の解除を再検討する。

 学校の基準を巡っては、原子力安全委員会の委員が13日の会見で「(子どもの年間被曝量について)大人の半分の10ミリ程度に抑えるべきだ」との見解を示したが、翌日に正式決定ではないと撤回していた。

 原子力安全委員会の久木田豊委員長代理は19日、現実的には、校庭内の外に8時間以上いる可能性は低いことなどから「毎時3.8マイクロシーベルトを超えても、年20ミリを十分下回る見通しだと理解している」と述べた。(佐藤久恵)

http://www.asahi.com/national/update/0419/TKY201104190598.html


241. 2011年4月20日 09:51:43: SvjA5SA17c
東日本大震災:先人は知っていた 「歴史街道」浸水せず
2011年4月19日 15時0分 更新:4月19日 15時8分

http://mainichi.jp/select/today/news/20110419k0000e040095000c.html?inb=tw
東日本大震災に伴う津波で大きな被害を受けた仙台平野で、浸水域の先端が、江戸時代の街道と宿場町の手前に沿って止まっていることが、東北大の平川新教授(江戸時代史)の調査で確認された。仙台平野は400〜500年おきに大津波に見舞われており、街道は過去の浸水域を避けて整備された可能性が高いという。平川教授は「先人は災害の歴史に極めて謙虚だった」と話し、今後の復旧計画にも教訓を生かすべきだと提言する。

 国土地理院が作製した東日本大震災の浸水図に、平野を縦断する奥州街道と浜街道を重ねたところ、道筋の大部分と宿場町が浸水域の先端部からわずかに外れていたことが分かった。宿場町の整備後に仙台平野を襲った慶長津波(1611年)では、伊達領で1783人が死亡したとの記録が残る。平川教授は「慶長津波を受けて宿場町を今の位置に移したとも推察できるが、今回の浸水域と比べると見事なほどに被害を免れる場所を選んでいる。津波を想定して道を敷いた可能性は高い」と指摘する。

 同平野は明治以降も繰り返し津波に見舞われた三陸海岸と比べ、津波被害の頻度が少ないとされる。慶長津波の浸水域は明らかになっていないが、内陸約4キロの山のふもとまで船が漂流したとの記録がある。東北大の別の研究チームによれば、今回の津波は海岸線から最大5キロ程度に達し、平安時代の貞観地震(869年)の浸水域をやや上回った。

 平川教授は「残念ながら明治以降の開発において、津波の経験は失われた。復興のまちづくりは災害の歴史を重視して取り組んでほしい」と話している。【八田浩輔】


242. 2011年4月20日 11:24:58: SvjA5SA17c
米原子力空母が帰港 海軍「原発の状況改善した」
2011年4月20日 10時48分

 福島第1原発の事故を受け、事実上の母港である米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を退避していた原子力空母ジョージ・ワシントンが20日午前、同基地に帰港した。事故後の3月21日、定期メンテナンスを途中で切り上げ、急きょ出港していた。

 米海軍関係者は出港時「艦上で微量の放射性物質が検出され、空母の放射能漏れと誤解されるのを避ける目的があった」と説明。一方で、帰港については「原発の状況が改善したので、定期メンテナンスを仕上げたい」としている。

 米海軍によると、同空母は米本土から来日した技術者ら数百人を乗せて先月21日に出港。日本近海を航海しながらメンテナンスを続け4月5日と12日に、作業員の交代や乗員の休養のため佐世保港に入港していた。(共同)


243. 2011年4月20日 11:30:09: SvjA5SA17c
積算被ばく線量予測図公表 北西40〜50キロで20ミリシーベルトの恐れ 米エネルギー省 2011.4.20 09:49

 米エネルギー省は19日までに、福島第1原発の周辺地域に1年間とどまった場合の被ばく線量の予測図を発表した。

 原発から北西方向に40〜50キロにわたり、1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超える恐れがある地域が広がっている。航空機を使った観測データに基づくもので、人が屋内にいても被ばく量は減少しないと仮定して計算したとしている。

 日本政府は、積算線量が20ミリシーベルトに達する恐れがある地域を「計画的避難区域」に指定することを決めている。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110420/amr11042009510002-n1.htm


244. 2011年4月20日 11:31:38: SvjA5SA17c
英、福島原発の避難地域80キロから60キロ圏に縮小 リスク低減で
2011.4.20 07:26

 英外務省は19日までに、福島第1原発の半径80キロ圏から避難するよう英国民に求めた勧告について、対象地域を半径60キロ圏に縮小すると公表した。

 原発事故による健康被害のリスクが低減したとの専門家グループの評価を踏まえた措置としている。

 また、在東京の英国大使館で被ばく対策として行っていた安定ヨウ素剤の配布も取りやめた。

 英政府は3月17日、米政府が同原発から半径80キロ以内に住む米国民に避難を勧告したことを受け、自国民にも同様の勧告を出した。(共同)


245. 2011年4月20日 11:33:08: SvjA5SA17c
北陸、西日本で放射性物質 「健康に影響なし」
2011.4.20 01:12

 文部科学省は19日、18日朝から24時間で採取した雨やほこりなど降下物の検査で、北陸や西日本を含む計14都県で放射性物質を検出したと発表した。文科省は「福島第1原発から出た放射性物質が、気象の影響を受けて広がった。健康被害はないレベル」としている。

 1平方キロ当たりの放射性ヨウ素は、富山2・4メガベクレル(1メガベクレルは100万ベクレル)、福井3・1メガベクレル、三重30メガベクレル、和歌山24・8メガベクレル、島根1・8メガベクレル、岡山15・8メガベクレル、高知4・4メガベクレルなど。最高は埼玉の368メガベクレル。

 セシウムが検出されたのは7県で、1平方キロ当たり2・4〜160メガベクレルだった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110420/dst11042001130002-n1.htm


246. 2011年4月20日 13:23:20: SvjA5SA17c
水表面で毎時1000ミリシーベルト以上 2号機汚染水の再漏出防止へ

 東京電力は、福島第1原発2号機にある高濃度の放射性物質を含む汚染水を収容する集中廃棄物処理施設(集中環境施設)の出入り口のシャッターなどを、コンクリートでふさぐ工事に近く着手する。最大でマグニチュード8級とされる東日本大震災の余震に伴う津波が発生しても、同施設から汚染水が漏れ出さないための対策だ。

 汚染水の移送は19日に始まった。2号機のタービン建屋やトレンチ(トンネル)にある汚染水(計約2万5000トン)のうち1万トンを、約1カ月かけて同施設に移送し、地下2階に収容する。津波による浸水が起きれば、水表面で毎時1000ミリシーベルト以上という高線量の汚染水が、海など環境中に漏れてしまう恐れがある。同原発は東日本大震災による津波(推定約14メートル)で原子炉建屋などほぼすべての主要施設が4〜5メートル浸水した。

 東電から報告を受けた経済産業省原子力安全・保安院によると、集中廃棄物処理施設の1階にある出入り口のシャッターと、地下1階と地下2階の間にある開口部をコンクリートでふさぐ。人は2階か3階の窓から出入りできるようにするという。

 東電は、原子炉建屋などの地上の入り口も同様に、コンクリートで固めることを検討している。【関東晋慈】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110420k0000e040026000c.html


247. 2011年4月20日 18:12:12: SvjA5SA17c
特集ワイド:「国策民営」 日本の原子力、戦後史のツケ
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110420dde012040004000c.html

危機と対応の混乱が続く福島第1原子力発電所。この国には、この「フクシマ」を含め54基の原子炉がある。そもそも被爆国であり地震国でもある日本に、なぜ、これほど多くの原発が造られたのか? 「原子力の戦後史」をひもといた。【浦松丈二】

 ◇米国の「冷戦」戦略受け導入 政治主導で推進、議論尽くさず
 <ポダムとの関係は十分成熟したものになったので、具体的な協力申し出ができるのではないかと思う>

 早稲田大学の有馬哲夫教授(メディア研究)が05年、米ワシントン郊外の国立第2公文書館から発掘したCIA(米中央情報局)機密文書の一節である。終戦直後から60年代までに蓄積された474ページにわたるその文書には、日本に原子力事業が導入される過程が詳細に描かれていた。

 「ポダム」とは当時、読売新聞社社主で日本テレビ社長だった正力松太郎氏(1885〜1969年)の暗号名。原子力委員会の初代委員長を務め、のちに「日本の原子力の父」と呼ばれる人物だ。

 「戦後、CIAは正力氏と協力して日本で原子力の平和利用キャンペーンを進めていきました。彼が政財界の有力者とのコネを持っていただけでなく、新聞やテレビを使って宣伝できたからです」。有馬教授はそう解説する。

 米国から日本への原子力導入の働きかけ。そこには米国の「政策転換があった」と言う。転換点はアイゼンハワー大統領が53年12月の国連総会で行った「原子力の平和利用」演説だった。ソ連との冷戦で優位に立つため、関連技術を他国に供与して自陣営に取り込む戦略だった。

 唯一の被爆国でもある日本が原子力を受け入れることの戦略的意味は、米国にとって大きかった。一方、正力氏にとっては「首相の座を狙うための政治キャンペーンでもあったことが機密文書から分かります」(有馬教授)。

 54年に日本初の原子力関連予算を要求したのは当時、改進党に所属していた中曽根康弘元首相らだった。予算が衆院を通過したのは、ビキニ環礁での米核実験で漁船員らが被ばくした「第五福竜丸事件」が明るみに出る約2週間前の3月4日。中曽根氏はギリギリの日程で原発関連予算を通す。中曽根氏は原子力関連法を次々に提案し、科学技術庁(現文部科学省)の初代長官に就任した正力氏とともに、原子力事業を推進した。

 だが、急速に原子力へと傾いていったことは、日本に禍根を残す。「その一つが事故の際の住民への賠償問題です。細部の議論を尽くさずに原発を導入してしまった」。有馬教授はそう指摘する。


衆院内閣委で増原問題について答弁する田中首相(右)と坪川総務長官(前列左)  ■

 70年3月14日、日本初の商業用軽水炉として、日本原子力発電の敦賀1号機が大阪万博開幕に合わせて稼働し、万博会場への送電を開始した。正力氏はその前年に他界している。続いて新エネルギーとしての原子力に注目したのは、73年の第1次オイルショックと前後して資源外交を進めた田中角栄元首相だった。

 「田中角栄 封じられた資源戦略」(草思社)の著者でノンフィクション作家の山岡淳一郎氏は「オイルショックをきっかけに石油の限界性が強く意識されるようになりました。そして、高度成長以降、強気の電力需要予測に基づいて全国に原発が造られていった」と説明する。

 田中元首相は自民党幹事長だった69年、東京電力柏崎刈羽原発の建設誘致に動く。首相末期の74年6月には原発の立地支援のための交付金などを定めた電源3法を成立させた。「建設業界、電力業界、官僚、学会が右肩上がりの需要予測を利用して原発を推進した。『列島改造』という国土開発に原発が組み込まれた時代だったのです」

 さらに田中元首相は、米国頼みだったエネルギー政策を転換する。「田中氏は欧州の原子力大国フランスとのパイプを築き、ウラン資源を確保するとともに(プルトニウムを抽出する)再処理技術にも触手を伸ばそうとしました」。そのうえで山岡氏は「先見の明のあった田中氏であれば、そこで原子力だけではなくクリーンエネルギーにも翼を広げておけばよかったのですが……」と語る。70年代、2度のオイルショックを経て日本は原発一辺倒に突き進む。

  ■

 世界では、2度の大事故で原発は停滞期に入る。79年に米スリーマイル島事故、86年にはソ連(現ウクライナ)でチェルノブイリ事故が起き、欧米で脱原発の機運が高まった。だが、日本は97年ごろまで毎年150万キロワットのペースで原発を拡大させ続けた。

 原子力政策の専門家で、97〜09年に原子力委員会の専門委員を務めた九州大学副学長の吉岡斉教授(科学史)は「政治は自民党一党で安定し、通産省(現経済産業省)も原発を継続する強い意志を持っていた。2度の大事故の影響は日本では限られていました。世界の情勢に逆行して日本で原発が拡大した背景には、政治と行政の特殊な構造があった」と話す。

 ところが、90年代初めのバブル崩壊以降の電力需要の低迷で、原発建設はスローダウンしていく。さらに90年代半ばに発電事業者の新規参入を認めた電力自由化で、原発は岐路にさしかかる。

 「通産省内でも『補助金漬けの原発は財政的に問題で電力自由化に逆行する』『特に金のかかる核燃料再処理事業をやめるべきだ』との議論が出てきた。05年ごろまでに再び原発継続の方向で固まったが、市場原理に基づけば原発は成り立たない。電力会社も本音ではやりたくないが、国策に従っているだけです」

 吉岡教授には、忘れられないエピソードがある。高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ火災事故(95年)を受け、97年に科学技術庁が設置した高速増殖炉懇談会に委員として招かれた。


無人ヘリで撮影した福島第1原発3号機の原子炉建屋上部=15日午前撮影、東電提供 「ところが、議論のさなかに自民党が存続方針を出してしまったのです。懇談会の結論もそれを追認した。われわれの議論は何だったのかと思いました」

 戦後、日本は米国から原発を導入し、オイルショックで公共事業として推進し、バブル崩壊後も政府の手厚い保護下に置いてきた。政府が計画を立て民間の電力会社が運営する「国策民営」(吉岡教授)の二元体制。それが、福島第1原発の事故対応でも混乱を招いているのではないか。

 政治に利用され続けた原子力。それは資源小国ニッポンの宿命だとしても、代償はあまりにも大きかった。


248. 2011年4月20日 18:16:25: SvjA5SA17c
ソフトバンク孫社長 「自然エネルギー財団」設立へ 科学者100人集めて政府に提言 2011.4.20 17:45

 ソフトバンクの孫正義社長は20日、太陽電池など環境エネルギーの普及を促進するため、「自然エネルギー財団」を設置すると発表した。世界中の科学者ら約100人に参加を促し、政府への政策提言などを行うという。

 同日午後、開かれた民主党の復興ビジョン会合で明らかにした。

 孫社長は福島第1原発の事故を受け、自然エネルギーへの転換を主張。東日本大震災の被災地域を中心に「東日本ソーラーベルト」を作る構想などを提案したほか、普及促進策として自然エネルギーで発電された電力の全量買い取り制度の導入も求めた。

 孫社長は「太陽電池の輸出国として世界最大のソーラーベルトを作ろう。もう一度日は昇る。希望あふれるビジョンを作ろう」と語った。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110420/biz11042017470029-n1.htm


249. 2011年4月20日 20:37:03: SvjA5SA17c
世界の世論「原発反対」増加 9割が東日本大震災認識
日本では原発反対が28%から47%に増
2011年4月20日19時52分

東日本大震災による福島第一原発事故を受け、世論調査機関が世界47カ国・地域で調べた結果、原発賛成が震災前の57%から49%に減る一方で、原発反対は32%から43%に増えた。

 各国の世論調査機関が加盟する「WIN―ギャラップ・インターナショナル」(本部=スイス・チューリヒ)が、3月21日から4月10日までアジアや欧州、北南米、アフリカなどの3万4千人を対象に調べた。

 91%が日本での震災を知っており、81%が福島での放射能漏れについて聞いたことがあると回答。18%が「日々インターネットで情報収集している」とした。

 原発がある31カ国を国別に見ると、日本では原発反対が28%から47%に増え、原発賛成は62%から39%に激減。カナダやオランダなど3カ国とともに、反対と賛成が逆転した。中国やインド、ロシアは原発賛成が多数派だが、いずれも賛成が10%以上減った。震災前にすでに原発反対が賛成を上回っていたベルギーやドイツ、スイス、ブラジルでは、その差がさらに広がった。

 日本の経済復興については、48%が震災前と同じかさらに成長すると答え、38%は震災前のレベルに戻れないと答えた。(ジュネーブ=前川浩之)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104200520.html


250. 2011年4月20日 20:38:03: SvjA5SA17c
福島沖のコウナゴ、出荷停止・摂食制限を指示 魚介類初2011年4月20日12時28分

菅直人首相は20日、基準を超える放射性物質が検出された福島県沖のイカナゴの稚魚(コウナゴ)について、原子力災害対策特別措置法に基づき、出荷停止と摂取制限を同県の佐藤雄平知事に指示した。魚介類での指示は初めて。枝野幸男官房長官が同日発表した。

 これまで指示が出された野菜や原乳(搾ったままの牛の乳)と違い、泳ぎ回る魚介類の場合は範囲の指定が課題となった。政府は「福島県において水揚げされたもの」と指定したが、コウナゴは操業に知事の許可が必要で、「福島県沖の海域で漁獲されたもの」と一致する。

 福島県内に10ある漁港はすべて津波被害を受けており、同県では現在漁業が行われていない。茨城県沖でも基準を超えた例が出ているが、まず福島県沖で制限し、茨城県沖については検査を続ける。農林水産省によると、コウナゴは広範囲を移動しないという。

 コウナゴをめぐっては、茨城県北茨城市沖で捕獲した検体から、1キロあたり4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことが4日、発表された。政府は翌5日、同ヨウ素について同2千ベクレルとする魚介類の基準を新たに決め、農水省が検査を強化。茨城県の全漁協はコウナゴ漁を中止した。

 その後も基準を上回る検出は続き、13日には福島県いわき市沖の検体から基準(同500ベクレル)の25倍となる同1万2500ベクレルの放射性セシウムが出た。同市沖では18日採取の検体で同セシウムが29倍となった。

 魚介類での前例がないうえ、コウナゴが実質的に漁獲されていないため、政府は出荷停止の必要性を慎重に検討していたが、福島県沖で基準を大きく超える検出が続いたため決断した。東京電力と政府で漁業者の損害分を補償する。

 コウナゴは「浮き魚」と呼ばれ、水面近くを群れで泳ぐ。農水省は茨城、千葉両県沖などでサバやイワシ、ヒラメなど海中〜海底を泳ぐ魚やアサリなどの貝類、ヒジキなどの海藻も検査したが、これまでコウナゴ以外に基準を超える検体は見つかっていない。

 農水省などは放射性物質は海中で拡散されるとみていた。コウナゴでの相次ぐ検出を受けて同省が専門家に尋ねたところ、福島第一原発から出た放射能汚染水が、海水とあまり混ざりあわないまま海面近くを海流に乗って南下していった可能性が指摘されたという。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104200131.html


251. 2011年4月21日 10:24:49: YS8mljovbs
保護者恐る恐るの日々 福島13校屋外活動制限

「恐る恐るの日々が続く」。国が示した学校などの放射線量の基準値により、福島、郡山、伊達3市の小中学校や幼稚園など13校で、屋外活動が制限されることになった。放射線量が比較的高い福島県北地方の保護者や教師らに20日、落胆と懸念が広がった。
 屋外活動が制限される放射線量は毎時3.8マイクロシーベルト以上。4.3マイクロシーベルトと基準を上回った福島市の三育幼稚園の菅野久美子園長(58)は「心が曇った」と落胆した様子。
 既に外遊びは中止し、遠足の取りやめも決めていたという。「園児や保護者の不安を解消できるよう努力したい。今後、基準値を下回っても、恐る恐るの日々が続くだろう」と見えない放射線と向き合うつらさを語る。
 同園に息子の響ちゃん(5)を通わせる福島市のパート菅原あずささん(32)は「線量が一番高い時は何も指示がなかったのに今更、基準値を示されても…」と行政の対応の遅さに憤る。
 響ちゃんは外遊びの禁止がストレスになり、夜中に起きるようになったという。菅原さんは「外で遊んでいろいろ吸収できないのは心配。今後も続けばプールに入れないし、運動会もない。体力面で他の子と差がつくのではないか」と不安を募らせる。
 福島市御山小の尾下峰夫校長(58)は「基準値が示され、屋外活動の範囲も明確になった。学校生活の今後が見えてきた」と評価。同校の測定値は4.3マイクロシーベルトで、屋外活動が1時間以内に収まるよう時間割を作り直す。
 尾下校長は「子どもを守るのが一番の仕事。何がベストか分からないので、手探りでやるしかない。慎重に対応していく」と言う。
 基準を下回った学校でも不安は残る。3.5マイクロシーベルトだった同市岡山小は屋外活動の自粛を続ける。伊藤一美教頭(50)は「下回ったとはいえ、安心できない。近隣の学校の線量が高いので、子どもの安全を考えて判断した」と説明した。
 基準の3.8マイクロシーベルトは、児童らの年間の積算放射線量が20ミリシーベルトに達するかどうかを目安に算定された。根拠は国際放射線防護委員会が「非常事態収束後の一般公衆レベル」とする1〜20ミリシーベルトで、その上限を採った形だ。
 しかし市民団体「原発震災復興・福島会議」の世話人を務める川俣町のNPO法人代表の佐藤幸子さん(52)は「通常時の一般人の許容限度は年間1ミリシーベルト。今回の基準は甘すぎる」と疑問を向ける。
 「一般人が立ち入り制限になる放射線管理区域の基準に相当する毎時0.6マイクロシーベルト以上の学校は、授業を中止して学童疎開を進めるべきだ」と強調する。

◎公園などの線量、福島県が再調査

 国が教育施設の放射線量の基準を示したことを受け、福島県は20日、放射線量の再調査を実施することを決めた。国の基準より10%程度低い学校や公園などが対象で、住民の安全確保が狙い。
 調査対象は県内の小中学校、高校、特別支援学校、幼稚園、保育所、公園のうち、これまでの測定値が毎時3.4マイクロシーベルト以上だった福島、郡山、二本松、本宮各市の47施設。国が利用制限の基準としているのは毎時3.8マイクロシーベルト以上だが、安全面で余裕を取った。
 計画的避難区域や緊急時避難準備区域にある施設、国が再調査した毎時3.7マイクロシーベルト以上の施設は除いた。調査は週内の晴天の日に実施する。

2011年04月21日木曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110421t63005.htm


252. 2011年4月21日 10:37:37: YS8mljovbs
原発事故、作業員の休憩所開設 東電が長期戦へ体調管理
2011年4月21日 10時16分

福島第1原発の事故で東京電力は、原子炉の冷却や汚染水の処理などのため敷地内で働く作業員の休憩所を新設し、21日から使用を始めた。事故収束まで少なくとも数カ月と長期戦になる見通しで、作業員の体調管理に必要と判断した。

 東電によると、休憩所は、敷地内のサービス建屋の一部を除染し、放射性物質を除去できる換気装置を取り付けるなどして設置、広さ約120平方メートルで最大40人が使える。余震などの際の避難場所としても利用できる。通常は、被ばくの恐れがある区域として隔離する「放射線管理区域」に入る際、着替えなどの準備をする場所を活用した。

 大量被ばくと隣り合わせの過酷な環境下で、防護服や防護マスクを着用しての作業のため疲労が早く、梅雨や夏場を控えて熱中症対策など健康管理は大きな課題。現場などから休憩所の確保を求める声が上がっていた。

 第1原発では電源復旧やがれき撤去、放射性物質で汚染された水の処理などのため連日数百人が作業しているが、敷地内で作業員を収容できるのは対策本部がある免震重要棟だけだった。(共同)


253. 2011年4月21日 10:41:41: YS8mljovbs
福島第1原発:作業員の被ばく線量 管理手帳に記載せず

東京電力福島第1原発の復旧を巡り、作業員の被ばく線量の上限を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げた特例措置が現場であいまいに運用され、作業員の放射線管理手帳に線量が記載されていないケースがあることが分かった。関係法を所管する厚生労働省は通常規則に基づき「100ミリシーベルトを超えると5年間は放射線業務に就けない」とする一方、作業員の被ばく線量を一括管理する文部科学省所管の財団法人は「通常規則とは全く別扱いとする」と違う見解を示し、手帳への記載法も決まっていないためだ。

 ◇上限あいまい運用 補償不利益も
 運用があいまいだと作業員の安全管理上問題がある上、将来がんなどを発症した際の補償で不利益になる可能性もあり、早急な改善が求められそうだ。

 作業員の被ばく線量は、原子炉等規制法に基づく告示や労働安全衛生法の電離放射線障害防止規則で、5年間で100ミリシーベルト、1年間では50ミリシーベルトに抑えるよう定めている(通常規則)。ただ、緊急時には別途100ミリシーベルトを上限に放射線を受けることができるとの条文があり、国は福島第1原発の復旧に限り、250ミリシーベルトに引き上げる特例措置をとった。国際放射線防護委員会の勧告では、緊急時は500ミリシーベルトが上限だ。

 問題となっているのは特例措置と通常規則との兼ね合い。厚労省は「通常規則は有効で、今回の作業で100ミリシーベルトを超えた場合、5年間は放射線業務をさせないという方向で指導する」とし、細川律夫厚労相も3月25日の参院厚労委の答弁で全く同じ認識を示した。

 ◇「労災申請時などに困らないよう記載方法検討」
 一方、作業員の被ばく線量を一括管理する財団法人・放射線影響協会の放射線従事者中央登録センターは「250ミリシーベルト浴びた労働者に通常規則を当てはめてしまうと、相当年数、就業の機会を奪うことになる。全く別扱いで管理する」と説明。さらに「労災申請時などに困らないよう、手帳に記載する方法を検討している」とし、放射線管理手帳への記載方法が決まっていないことを明らかにした。

 復旧作業にあたる2次下請け会社の男性作業員(30)は3月下旬、現場で元請け会社の社員から「今回浴びた線量は手帳に載らない」と説明された。「250ミリシーベルト浴びて、新潟県の東電柏崎刈羽原発で働くことになっても250ミリシーベルトは免除される」と言われたという。

 作業員が所持する線量計のデータは通常、原発から同センターのオンラインシステムに送られ一括管理されるが、福島第1原発では事故後、オンラインシステムが使用できないという。また、作業員の被ばく線量の登録管理を巡るルールは、同協会と電力会社、プラント会社など関係約70社で話し合われるが、事故後は会議を開けない状態が続いているとされる。【市川明代、袴田貴行、森禎行】

 【ことば】放射線管理手帳

 作業員一人一人の被ばく線量や健康診断結果などを記載する手帳で、これがないと放射線管理区域には入れないことになっている。ただし法的根拠はなく、財団法人・放射線影響協会の放射線従事者中央登録センターと電力各社、元請け会社、主な下請け会社などで自主的に運用している。作業中は本人たちの手元にはなく、会社側が預かっているケースが多いとされる。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110421k0000m040166000c.html


254. 2011年4月21日 10:43:13: YS8mljovbs
福島第1原発:「ババ引くのは作業員」嘆く下請け社員

福島第1原発の復旧作業を担う作業員の被ばく線量を定めた特例措置があいまいに運用され、作業員の放射線管理手帳に記載されていないケースがあることが明らかになった。現場の作業員はあいまいな運用に不安を漏らすとともに「結局、ババを引くのは作業員」と嘆く声も聞かれた。関係者からは「線量管理がいいかげんだと、訴訟になった時に証拠が得られない可能性もあり、問題」との指摘も上がる。【袴田貴行、森禎行、日下部聡】

 ◇訴訟時、証拠ない恐れ
 「今回食った(受けた)分の放射線量は手帳に載らないから。安心していいから」。3月末に福島第1原発の復旧に従事した2次下請け会社の男性(30)は、作業開始直前、1次下請け会社の社員にそう告げられた。

 男性は3月下旬、所属するポンプ点検会社の社長から「上の会社から3日だけ人を出すよう頼まれた。(現場の状況が)ひどかったら途中で帰ってきていいから、とりあえず3日間だけ行ってくれないか」と言われ、同原発へ。作業内容は不明のまま駆り出されたが、現地に着くと、使用済み核燃料共用プールの電源復旧のためにケーブルをつなぐ専門外の作業を指示された。「とにかく人をかき集めて電源復旧をやっている感じだった」

 現場で経験者から指導を受けながら作業を進めたが、「初めてなので手間取って時間もかかったし、余計な線量を食った」。当時は線量計が足りず、6人のグループに1台だけ渡されたという。

 作業は放水の合間だったため、午前2時までかかったり、朝6時から始めたことも。待機場所の免震重要棟は「すし詰め状態で大人1人が寝っころがるのがやっと。仮眠も取れないのがきつかった。まともにやったら2日で限界」と振り返る。

 結局、3日間で計約12時間働き、線量計の数値は国が特例として引き上げた上限の5分の1、以前の上限の半分に当たる約50ミリシーベルトに達していた。「普段そんなにいくことはまずない」。日当は通常なら1日1万5000円程度だが、今回は事前に決まっていない。ただし「同じような仕事の募集が日当17万円だったらしい」。3日で50万円になる計算だ。

 男性の放射線管理手帳は、この作業時とは別の、震災前に登録していた元請け会社が管理しており、手元にはない。「ずっと自分の手元に帰ってきてないから(今回の線量が)載っているかどうかは分からない」。確認しようにも震災前の元請けは震災後、事務所が機能していない。「自分の手帳を戻すのは困難」と、今後に不安を募らせる。

 3次下請けで原発の補修に当たる建設会社社員の男性(28)は線量管理があいまいになっていることについて「そうでもしないと原発を止められない感覚があるのではないか」と指摘する。その上で「手帳の管理は下請けによって違う。将来の仕事を受注するため(社員の線量を低くしようと)下請け会社が手帳に今回の数値を載せないことも考えられる。会社は仕事をもらえるかもしれないが、結局ババを引くのは作業員だ」と訴えた。

 元原発作業員が東電に損害賠償を求めた訴訟で原告代理人を務めた鈴木篤弁護士の話 原告は4年3カ月の累積70ミリシーベルトで多発性骨髄腫を発症したとして労災を認められた。250ミリシーベルトの上限自体が高すぎる。それを別枠にするなどむちゃくちゃだ。被ばく線量を証明できても裁判所はなかなか発症との因果関係を認めない。きちんと線量管理がされなければ、作業員が損害賠償を請求しようとしても基礎的な事実さえ証明できなくなる恐れがある。

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110421k0000m040167000c.html


255. 2011年4月21日 10:44:49: YS8mljovbs
福島第1原発:80キロ圏内年1ミリシーベルト超 米予測

【ワシントン海保真人】米エネルギー省は、東京電力福島第1原発の周辺地域で事故後1年間に受ける推計の累積被ばく線量の予測図を発表した。推計では、日本政府が「計画的避難区域」の基準とした年間被ばく線量20ミリシーベルトの範囲が、原発から半径30キロ圏を超えて北西方向に40〜50キロ程度まで広がっており、先に日本政府が示した汚染拡大の予測とほぼ同じ内容となった。一方、30キロから米国が自国民に退避を求めた80キロまでの広範囲で、平常時の人工的被ばく限度1ミリシーベルトを超える恐れがあることを示している。

 同省に属する国家核安全保障局による18日付の評価結果として発表した。

 予測図によると、福島第1原発から北西へ50キロ近い地点にかけて、1年間とどまり退避しなかった場合、20ミリシーベルトかそれ以上の累積線量を受けると推計される。屋内でも浴びる放射線量は減少しないという仮定の下で推計した。1日24時間を屋外で過ごしたという計算と同じことになる。

 日本政府が公表した予測図には、20キロ圏内の累積線量値や1〜10ミリシーベルトの低線量の被ばく範囲は示されておらず、米側の方が精緻な内容だ。

 米国は福島の事故を巡り、大気収集機「コンスタントフェニックス」や無人機「グローバルホーク」を派遣するなど、最新機材で独自に情報収集してきた。今回の予測図は、航空機材による計334時間の飛行観測▽日米当局の約15万件の地上での計測値▽大気収集機などでの504件の大気サンプルの収集データ−−に基づくもの。

 同省はまた、17日までの計測の結果、放射線のレベルは引き続き低減しているが、原発の周囲の数百キロ四方で水や土壌を含む農業にかかわる監視が必要だとしている。

毎日新聞 2011年4月20日 23時03分
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110421k0000m030140000c.html


256. 2011年4月21日 10:48:29: YS8mljovbs
原子力空母 異例の出入港 放射線量と関連性?
2011年4月21日

横須賀市の米海軍横須賀基地を拠点とする原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が二十日、洋上での修理を経て帰港した。定期修理中の先月二十一日に同基地を急きょ出港して以来、一カ月ぶりの横須賀入り。今回の異例の出入港を分析すると、福島第一原発事故後、同市内で計測された放射線量との関連性が、浮かび上がってくる。 (新開浩)

 同原発事故の後、同市内で計測された最大の放射線量は、先月十五日の〇・二一マイクロシーベルト。通常値は〇・〇三マイクロシーベルト前後だが、翌十六日も〇・一八マイクロシーベルトだった。

 これを受け、横須賀基地の米海軍は同十七日、優先順位を(1)軍人らの家族(2)任務に影響しない軍人(3)任務に不可欠な軍人−の三段階に分けた避難計画に着手。同十九日には、空母が翌二十日昼に出港すると日本側に通知した。

 しかし、米海軍は空母の出港予定を翌二十一日朝に延期した後、同日朝には「出港日未定」に再変更。結局、同日午後一時すぎに急きょ出港させる、不可解な動きをみせた。

 この間、横須賀市内の放射線量は徐々に低下し、「出港日未定」となった二十一日早朝には、通常値に近い〇・〇五マイクロシーベルトまで減少。しかし、午前十時ごろから上昇し、空母出港の昼前後には〇・一五マイクロシーベルトとなった。

 市内の放射線量は先月二十三日の〇・一八マイクロシーベルトをピークに減少を続け、今回の帰港前には、〇・〇七マイクロシーベルト前後まで低下した。

 こうした放射線量と空母の動きとの関連性を、裏付ける発言もある。

 米海軍制服組トップのゲーリー・ラフェッド作戦部長は、米通信社ブルームバーグの取材に対し、GWから放射性物質が漏れたと誤解されるのを避けるため、「放射線で汚染される可能性のある場所から、空母を退避させようと考えた」と説明した。

 米軍基地監視団体リムピースのメンバー頼和太郎さんは「空母艦上で高い放射線量が計測された場合、安全確認のため、修理中の作業員を退避させる必要が生じる」と指摘。「それでは作業がはかどらないので、空母を出港させ、洋上での修理に切り替えたのではないか」と分析している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20110421/CK2011042102000030.html


257. 2011年4月21日 10:53:53: YS8mljovbs
炉内の核燃料は「溶融」 1〜3号、保安院見解
2011年4月19日

経済産業省原子力安全・保安院は十八日、福島第一原発1〜3号機で原子炉内の核燃料の溶融が起きていたとの見解をまとめ、原子力安全委員会に報告した。

 保安院は、2、3号機のタービン建屋地下のたまり水から燃料が溶けた場合に出るテクネチウムなどの放射性物質が検出されたと説明。1号機ではこの物質は未検出だが、2、3号機と同様に炉心の水位が低下して核燃料が露出したと判断し、程度の差はあるものの1〜3号機で燃料溶融が起きたとみられると結論づけた。

 燃料を覆う被覆管がいったん溶けた後、水面上で再び固化。小さな円柱状の核燃料ペレットが溶けて、その上に積み重なっていると推定した。溶融の度合いは「実際に燃料を取り出すまでは確定しない」とした。

 また、核分裂連鎖反応が起こる再臨界の可能性は「極めて低い」と指摘。核反応を抑えるホウ素を圧力容器内に注入していることに加え、ホウ素をもともと含む制御棒の一部が崩壊して燃料と混ざり合っていることを理由に挙げた。

 東京電力はこれまで1号機で70%、2号機で30%、3号機で25%の燃料が損傷したと発表。「損傷」とし「溶融」とは説明していなかった。

 保安院は「メルトダウンになったのではない」と説明しているが、安全委の班目(まだらめ)春樹委員長は十八日の会見で、「圧力容器の底に小さな穴が開き、溶けた燃料の一部が格納容器内に流れ込んでいる可能性がある」と、メルトダウンが起きた懸念もあると指摘した。

 <炉心溶融> 保安院は、炉心の損壊を▽温度上昇で相当量の燃料被覆管が損傷する「炉心損傷」▽燃料ペレットが溶融し、燃料集合体の形が崩れる「燃料ペレットの溶融」▽溶融した物質が炉心下部に落ちていく「メルトダウン」と段階的に定義した。メルトダウンの規模が大きい場合、原子炉圧力容器を貫通することもある。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2011041902100007.html


258. 2011年4月21日 10:55:50: YS8mljovbs
1号機も格納容器破損か
2011年4月18日

 福島第一原発の事故で東京電力は十八日、1号機の原子炉建屋内で毎時最大四九ミリシーベルト、3号機で五七ミリシーベルトの放射線量を計測したと発表した。1号機では、水素爆発を防ぐため格納容器に窒素を注入し続けているが、内圧は高くない。こうした点から、これまで健全とみられていた1号機の格納容器に一部破損のある可能性もある。

 放射線量は十七日、東電が遠隔操作のロボットを使って調べた。それによると、1号機では毎時一〇〜四九ミリシーベルト。3号機は二八〜五七ミリシーベルトだった。3号機は障害物が多く、狭い範囲でしか調査できなかった。十六日の東電の調査では、地点は違うものの1号機では同二七〇ミリシーベルトを計測していた。

 ロボット調査の数字にしても、現場作業員に対し現実的に運用されている年間被ばく量(一〇〇ミリシーベルト)に二時間で達することになり、経済産業省原子力安全・保安院は「作業環境は厳しい」とし、建屋内でどのような作業ができるか検討している。十八日には2号機でも調査を予定している。

 一方、七日から窒素注入を続けている1号機では、十日には内圧が一・九五気圧に上がったものの、その後はゆるやかに下がり続け、十八日午前六時時点で一・七〇気圧になった。

 東電は「格納容器が冷えたことで内圧が下がった可能性がある」としながらも、「破損の見方も否定できない。放射線量が高いことへの影響は今の段階では何ともいえない」と話している。保安院は「今の段階では何ともいえない」とする一方で、「漏れがあるのは事実。窒素は必要最小限にする」と述べている。

 また、建屋外の立て坑にたまっている高濃度の放射能汚染水の水位は、一日につき二センチ程度上がっている。東電は早ければ十数日後にあふれる可能性があるとみて、汚染水の回収先にする集中廃棄物処理施設の補修工事を急いでいる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2011041802100016.html


259. 2011年4月21日 10:58:23: YS8mljovbs
東電、1号機の燃料溶融の可能性認める 「炉心がドロドロに溶けた状態」
2011.4.21 07:09
 福島第1原発事故で、東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は、1号機の燃料溶融について「炉心の状態が確認できないが、決して溶融していないと断定して申し上げているわけではない」と燃料溶融の可能性を認めた。20日の記者会見で話した。

 松本部長代理は、炉心溶融のイメージとして「炉心がドロドロに溶けてぼたぼたとたまっている状態。被覆管が割れて燃料棒が飛び出してくる形状もあると思うが、それらを炉心溶融ととらえている」とした上で、燃料が溶融しているか損傷しているかについては「わたしどもとしては急いで定義することは考えていない」とした。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110420-OYT1T00935.htm?from=main1


260. 2011年4月21日 10:59:30: YS8mljovbs
放射性塩素38「検出せず」、東電が訂正
東京電力は20日、先月25日に福島第一原子力発電所の1号機タービン建屋地下の汚染水から見つかったとした放射性塩素38について、再分析したところ検出できなかったと当初の発表を訂正した。


 塩素38については、燃料の再臨界が起こった根拠と指摘する専門家もいたが、再臨界を示す他の放射性物質は見つかっていなかった。東電は、分析のプログラムミスが判明し、再評価を進めていた。(2011年4月20日21時46分 読売新聞)


261. 2011年4月21日 11:59:32: YS8mljovbs
女性の母乳から放射性ヨウ素…千葉県柏市
2011.4.21 07:03
 福島第1原発事故で各地の水道水や農作物から放射性物質が検出された問題を受け、市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」が独自に母乳を民間放射線測定会社に送り分析、その結果を20日に発表した。千葉県内居住の女性の母乳から1キログラム当たり36・3ベクレルの微量の放射性ヨウ素を検出、放射性セシウムは検出されなかった。(サンケイスポーツ)

 同団体は生活協同組合などを通じて呼び掛け、千葉のほか、宮城、福島、茨城県内の女性9人から提供を受けた。3月24日と30日に1人約120〜130ccずつ採取した母乳を、文部科学省の放射能測定マニュアルに基づき、民間の放射線測定会社で分析した。

 その結果、千葉県柏市の産後8カ月の女性から36・3ベクレル、茨城県守谷市の女性から31・8ベクレルを検出。茨城県つくば市の女性2人からも、それぞれ8・7ベクレル、6・4ベクレルを検出。守谷市の女性は2回目の検査で8・5ベクレルに低下したという。

 宮城県白石市、福島市、福島県棚倉町、茨城県つくばみらい市の4人からは検出されなかった。福島県郡山市の女性の母乳は分析中という。

 厚生労働省によると、原子力安全委員会は母乳に含まれる放射線量について安全基準の指標を示していない。同省は水道水の放射性ヨウ素が1キログラム当たり100ベクレルを超える場合、粉ミルクなどに入れて乳児に摂取させないよう求めているが、今回検出された数値はそれを下回っている。

 ネットワークの村上喜久子代表は「安全性について判断はまだできないが、母乳は赤ちゃんが口にする。国は早急に広範囲な調査を実施してもらいたい」と訴えている。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110421/trd11042107040001-n1.htm


262. 2011年4月21日 12:04:11: YS8mljovbs
出荷停止のホウレンソウをパル生活協同組合が宅配 千葉県が業者厳重注意
2011年4月21日 11時12分

千葉県は21日、政府の出荷停止対象とされた同県多古町のホウレンソウ74束を、パルシステム生活協同組合連合会(東京・文京区)が70人に宅配していたと発表した。

 県によると、宅配先は群馬、埼玉、千葉の3県で、一部は既に消費されていた。同県芝山町の業者が多古町から10日に出荷。業者は「自粛は知っていたが、出荷停止対象とは知らなかった」と話したため、県は口頭で厳重注意したという。

 出荷したホウレンソウを同生協が調べたところ、暫定基準値を大幅に下回る放射性物質が検出された。

 多古町のホウレンソウは、千葉県が3月25日に出荷自粛を要請。4月4日に政府が出荷停止の対象としていた。  (共同)


263. 2011年4月21日 12:07:09: YS8mljovbs
海に流れ込んだ高濃度汚染水、520トンに

東京電力は21日、福島第一原子力発電所2号機の取水口付近から海に流出した高濃度汚染水の総量に関する推計を発表した。推計によると、今月1日から、地盤凝固剤の注入などによって流出が止まった6日までに約520トンが海に流れ込んだとみられる。汚染水に含まれていた放射性物質の総量は、ヨウ素やセシウムなどの合計で約4700テラ・ベクレルに上った。

 2号機取水口付近では、海水中のヨウ素131の濃度が一時高い数値を記録していたが、19日の測定で1ミリ・リットルあたり47ベクレルにまで低下した。15日から18日にかけては、同200ベクレルを超える数値を記録していた。東電では、一時的に数字が上がった原因について引き続き調査を進める。

(2011年4月21日12時02分 読売新聞)


264. 2011年4月21日 12:09:14: YS8mljovbs
経産省原子力安全・保安院の職員ゲン 原発企業から多数採用
安全規制業務 出身企業担当も

経済産業省原子力安全・保安院に、原発メーカーや電力会社などの企業出身者が多数採用されていることが、日本共産党の吉井英勝衆院議員の調査で明らかになりました。職種は、安全規制の業務にあたる原子力保安検査官など。なかには出身企業が作った原発を担当する例や、退職後に元の企業に再就職した例もあり、これで安全規制の実効性が保てるのか、が問われています。(中村秀生)


 経産省が吉井議員に提出した資料によると、保安院が設置された2001年以来、民間から採用された職員は少なくとも82人にのぼります。出身企業などの内訳は、原発メーカーの東芝が22人と突出しているほか、関西電力とIHI(旧・石川島播磨重工業)が6人、三菱電機が5人など(別項)。採用時の職種は、50人以上が原子力保安検査官で、安全審査官や原子力防災専門職などにも採用されています。

 保安検査官は、全国各地の原子力施設近くに置かれた21カ所の事務所に約100人が常駐し、安全規制と防災対策を担当。原子力施設の巡視点検、保安規定の順守状況の検査、トラブル発生時の現場確認などを行います。

 民間出身の82人の中には、出身企業が作った原発の安全規制業務に関わる事務所の保安検査官として採用された例が複数あります。例えば、福島第1原発4号機には日立製作所が、その他の号機には東芝がメーカーとして関わっていますが、同原発を担当する保安検査官として、東芝や日立からも採用されています。

 また、JR東日本、鹿島建設、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンから採用された3人は、退職後、元の企業に再就職しています。

 一方、「原子力の推進機関とは独立した中立的な立場で行政機関や事業者を指導する」として内閣府に設置されている原子力安全委員会でも、事務局に原発関連企業から複数を採用。内閣府が吉井議員に提出した資料によると、09年4月1日から今月4日までの2年間で、三菱重工業と日立GEニュークリア・エナジーから規制調査官として各1人、原子力産業界の中核組織である日本原子力産業協会から技術参与を採用しています。


 原子力安全・保安院 原子力エネルギー利用に関する活動の安全規制をつかさどる組織。経済産業省のもとに設置され、原子力施設の設計・建設段階での許認可業務、運転段階での検査業務、原子炉の廃止措置計画の認可などを行います。原子力のほか、鉱山・火薬・都市ガスなどの産業保安規制の業務も行います。職員は約800人。


 出身企業などの内訳(カッコ内は人数)…東芝(22)▽関西電力、IHI(6)▽三菱電機(5)▽JR東日本(4)▽日立製作所、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、東芝プラントシステム(3)▽パブコック日立、富士電機システムズ、検査開発(2)▽日立エンジニアリングサービス、清水建設、三菱マテリアル、鹿島建設、トランスニュークリア、竹中工務店、茨城日立情報サービス、東芝ソリューション、東洋エンジニアリング、高速炉技術サービス、原子燃料工業、東北電気保安協会、東京電力、COEジャパン、佐藤工業、アプライドマテリアルズジャパン、大成建設、日鉄パイプライン、N・TEC大分、伊藤忠テクノソリューションズ、東電設計、日本航空インターナショナル、総合地質調査、テプコシステムズ(1)。


規制業務の独立不可欠
調査の吉井英勝議員の話
 原子力の安全規制業務に、原発の設計や建設など企業で能力を培ってきた民間の技術者を登用し、力を発揮することは大切なことです。しかし技術者が社会的責任を自覚し、誇りと良心をもって国民の立場で規制業務を行える体制になっていなければ、国民の信頼や理解は得られません。

 もともと保安院は、原子力を推進する経産省のもとにおかれており、本来の「規制機関」と言えるものではありません。推進行政から完全に独立し、業務を行うために十分な体制をもつ規制機関を確立することが必要です。

 規制業務の信頼性や実効性を保障するためには、民間から採用された技術者が将来にわたって出身企業に再就職しないなど、元の職場の影響から完全に離れることが大前提です。出身企業が直接関わっている原発を担当させないなど人事面の工夫、技術者一人ひとりが安全神話と決別することも求められます。

 原発企業だけに人材を依存しないためには、日本原子力研究開発機構などで安全研究を進めるとともに、設計や実験で経験を積んだ研究者が規制業務に関われるような人材育成も必要です。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-21/2011042101_04_1.html


265. 2011年4月21日 12:49:32: YS8mljovbs
海への流出、法定濃度の2万倍 原発、5千テラベクレル
2011年4月21日 12時29分

 東京電力は21日、今月初めに福島第1原発2号機の取水口付近から海に流出しているのが発見された高濃度の放射性物質を含む汚染水の総量は520トンで、含まれる放射性物質は5千テラベクレルに上るとの推計を発表した。法定の濃度限度の2万倍にあたる。

 1テラベクレルは1兆ベクレル。流出が発見された2日の前日から、止水できた6日までに一定量ずつ流出していたと仮定。大気中には37万〜63万テラベクレルが放出されたとの推定があり、今回はそれより少ないが、海への実際の流出量は推計より多い可能性もある。

 流出した放射性物質の量は、高濃度汚染水の保管先確保などのため、意図的に海に放出した低濃度汚染水に含まれていた量の3万倍近くに及ぶという。

(共同)


266. 2011年4月21日 12:50:51: YS8mljovbs
東電、賠償で年収2割カットへ 労組と月内合意目指す
2011年4月21日 12時46分

 東京電力が社員の年収を2割程度削減する方向で、労働組合との交渉に入ったことが21日、分かった。福島第1原発事故の被害に対する賠償金などの支払いに向けたリストラ策の一環で、月内の合意を目指している。

 東電によると、社員の賃金と賞与について、会社としての考え方を18日に提案、現在組合と交渉中としている。対象の組合員は3万人以上で、今回の提案に人員削減は含まれていない。社員とは別に役員についても、報酬削減を検討している。

 東電は賠償金などの資金を確保するため、資産売却も検討しており、保有するKDDI株などの有価証券の売却や不動産処分などで数千億円規模の資金を捻出する考えだ。(共同)


267. 2011年4月21日 12:53:41: YS8mljovbs
海に流れた汚染水、4700兆ベクレル 低濃度の3万倍
2011年4月21日12時34分

京電力は21日、福島第一原発2号機取水口付近から6日までに海へ流出した高濃度汚染水に含まれていた放射能の総量を4700兆ベクレルとする推定値を発表した。4〜10日にかけて意図的に海へ放出した低濃度汚染水は1500億ベクレル。この低濃度汚染水の約3万倍の放射能が海に垂れ流されたことになる。

 東電によると、海に流れた高濃度汚染水の総量は、流出が見つかった4月2日の前日の1日から、止水に成功した6日朝までの推定値で520トン。2号機取水口付近にある作業用の穴(ピット)付近の亀裂の大きさや流出した水の勢いなどから流量を推定した。

 意図的に放出された低濃度汚染水の総量は計約1万トンだった。海の汚染が広い範囲で確認されており、その大部分は高濃度汚染水の流出によるものとみられていた。その放射能量はわかっていなかった。
http://www.asahi.com/national/update/0421/TKY201104210192.html


268. 2011年4月21日 12:56:27: YS8mljovbs
流出放射能は4700兆ベクレル、年間許容量の2万倍、福島第1原発事故
2011.4.21 12:32
 東京電力福島第1原子力発電所の事故で、東電は21日、2号機取水口付近から一時期漏洩(ろうえい)した高濃度の放射性物質(放射能)を含む汚染水について、流出量が少なくとも約520トン、放射能量は4700テラベクレル(テラは1兆)とする推定を発表した。同原発1〜6号機から1年間に放出が許容される保安規定に定める量の2万倍にあたるという。

 東電によれば、汚染水の流出は今月2日朝に見つかり、6日朝までに工事で漏水を止めた。流出が発見された2日の前日から止水できた6日までに一定量ずつ流出していたと仮定。流出状況の写真などから毎時約4.3トンの流出が120時間続いたとして計算した。

 流出した放射能量は、高濃度汚染水の保管先確保などのため、東電が意図的に海に放出した低濃度汚染水に含まれていた量の3万倍近くに及ぶという。放射能の内訳は、ヨウ素131が280テラベクレル、セシウム134が940テラベクレル、同137が940テラベクレルだった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110421/dst11042112340015-n1.htm


269. 2011年4月21日 13:03:58: YS8mljovbs
県教委、学校活動制限で説明会 対象校の保護者向け
2011年4月21日 12時56分

 放射線量が高い小中学校などで屋外活動を制限する文部科学省の通知を受け、福島県教育委員会は21日、福島市内で、制限対象校の保護者向けに国、県の方針の説明会を始めた。保護者からは「基準は信じられない」など批判の声が上がった。対象校のある同県郡山市、伊達市でも順次開催する。

 21日は、集まった350人以上の保護者を前に、文科省の担当者が制限の基準である毎時3・8マイクロシーベルトについて「安全を重視した側に立った値」と強調。

 しかし、保護者からは「一方で安全、もう一方で屋内で過ごせというのはダブルスタンダードで信用できない」「県として子どもたちを避難させることも考えるべきだ」などの批判が相次ぎ、拍手が上がる一幕も。

 毎時3・9マイクロシーベルトだった小学校に、長女(10)と次女(7)が通う県立高校教諭の男性(44)は「子どもたちが『福島出身です』と言いながら今後の人生を歩むとき、無用の差別を受けないか心配」と話した。

 文科省は、14日の調査で屋外の放射線量が毎時3・8マイクロシーベルト以上を記録した13の小中学校や幼稚園について、校庭での活動を1日1時間程度に抑えるなど、屋外活動を制限するよう通知した。(共同)


270. 2011年4月21日 17:38:00: YS8mljovbs
線量計120個を送付 福島県の52校に文科省
2011年4月21日 16時50分

 鈴木寛文部科学副大臣は21日の記者会見で、屋外活動制限の対象となった小中学校など13校を含む福島県内の52校で、児童生徒らの被ばく放射線量を把握するため、簡易式の携帯型線量計約120個を福島県教育委員会に送付したと明らかにした。

 線量計は積算線量が計測できる機種で、教職員が実際に被ばくした線量を継続的に測定する。

 福島県内の保護者らから、より厳しい基準を求める声が上がっている点について、鈴木氏は「校庭で(活動制限の基準とした)3・8マイクロシーベルト以上の値が出た学校でも、コンクリートの敷地上や屋内ではもっと数値が低い。校舎内の活動などが中心なら、十分低い値に収まる」と述べた。 (共同)


271. 2011年4月21日 17:40:00: YS8mljovbs
福島第1原発:県、いわきのコメ作付け容認

いわき市の位置 福島第1原発の事故を受け、福島県内の周辺13市町村でのコメの作付けが凍結された問題で、県がいわき市については事実上容認したことが分かった。現在、県は土壌の放射性物質の調査結果を基に作付け可否を国と協議しているが、いわき市内の一部農家はすでに作付けを進めている。

 県が14日付で農林事務所やJA向けに出した「農業技術情報(第1号)」によると、「避難指示区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域以外では稲の作付けを行って差し支えない」とした。

 避難指示区域は原発の半径20キロ圏内。計画的避難区域は20キロ圏外で累積放射線量が多くなる恐れのある地域を指す。さらに20〜30キロの範囲で計画的避難区域以外の場所は緊急時避難準備区域に指定される可能性がある。いわき市を除く12市町村は避難指示区域に該当するか、今後、計画的避難区域、緊急時避難準備区域が設定されるとみられる。

 一方、いわき市は北部の一部が30キロ圏内にあるため市全域の作付けが凍結されたが、計画的避難区域や緊急時避難準備区域は設定されない見通しだ。4月中旬に、もみまきを始めたという市内の専業農家は「県にも問い合わせたが、『いわき市は大丈夫だろう』ということだった」と話した。

 背景には、5月下旬までに田植えを終えなければならない時間的制約がある。市内の別の農家は「可否の発表を待っていたら、間に合わなくなる」と話した。【和田武士、荻野公一】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110421k0000e040072000c.html


272. 2011年4月21日 17:49:15: YS8mljovbs
福島ナンバー拒否、教室で陰口…風評被害に苦悩

東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故で、福島県から県外へ避難してきた住民らが、心ない仕打ちを受けるケースが相次いでいる。

 長期にわたる避難生活を強いられている被災者が「人への風評被害」にも苦しめられる事態に、識者は「科学的に全く根拠のない風評被害だ」と冷静な対応を求めている。

 「福島県から来たことを隠しますか」。福島県南相馬市の男子児童は千葉県内の小学校への転入手続きで、教師からこう聞かれた。母親は意味がよく分からずに「隠さなくていい」と答えた。男児の席は教卓の前で左右は空席になっていた。

 日本弁護士連合会によると、母親は弁護士に相談し、「原発事故による一時転入なので学校に改善を求めると子供が居づらくなる」と話したという。

 南相馬市から群馬県へ避難した小学生の女子児童は、「福島県から来た」とクラスの子供から避けられたり、陰口を言われたりして不登校になった。

 千葉県船橋市教委は、南相馬市から来た小学生の兄弟が嫌がらせを受けたとする連絡があり、「子供たちに避難者の気持ちを考えるよう指導するように」と小中学校に通知を出した。

 福島県いわき市の運送会社は、「放射能の問題があるので、いわきナンバーで来ないでほしい」という取引先の依頼を断れず、東京都や埼玉県でトラックを借り、荷物を積み替えている。社長(61)は「取引先から『いわき』ナンバーで来るなと言われたら従わざるを得ない。何とも理不尽だ」とため息をつく。

 福島県田村市に工場を持つ埼玉県の会社は、福島ナンバーの車に乗った社員が首都圏のガソリンスタンドなどで利用を拒否され、埼玉県内ナンバーを使うよう指示した。 (2011年4月21日16時57分 読売新聞)


273. 2011年4月21日 17:51:21: YS8mljovbs
「官邸の指示で出さなかった」警戒区域4カ所で毎時100マイクロシーベルト超 
2011.4.21 16:39
 文部科学省は21日、福島第1原発から1〜21キロ離れた150地点で先月末以降に測定した1時間当たりの放射線量を初めて公表した。20キロ圏内の住民の立ち入りを禁じる「警戒区域」のほぼ範囲内。毎時100マイクロシーベルトを超えたのは、原発から2〜3キロ地点の福島県大熊町の4カ所だった。公表が大幅に遅れた理由について、文科省は「官邸の指示で出さなかった」とした。

 最も高かったのは原発の西北西約2キロの大熊町夫沢で4月2日に観測した毎時124マイクロシーベルト。経済産業省原子力安全・保安院は、20キロ圏内の住民の一時帰宅について、毎時200マイクロシーベルトを目安としたが、今回の測定結果でこれを超えた場所はなかった。

 測定は、3月30日〜4月2日と4月18〜19日の2回に分け、文科省と東京電力などが実施。文科省は、20キロ圏内の測定は保安院や東電が担当すると説明していた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110421/dst11042116400028-n1.htm


274. 2011年4月21日 17:53:26: YS8mljovbs
風評被害防止へ放射能検査プログラム NPO法人が開始
2011.4.21 15:30
 福島第1原発事故による放射能漏れにより、周辺の県の農産物が風評被害を受けている問題で、農家らが運営する特定非営利活動法人(NPO法人)「日本GAP協会」(東京都千代田区)は21日、農場の土壌や農産物を定期的に検査する「放射能検査プログラム」を5月1日から始めると発表した。農家は協会と個別に契約し、継続的な検査をクリアしていることを商品などに明示して農産物の安全性をアピールできる。

 残留農薬検査などを行うつくば分析センター(茨城県つくば市)、日立協和エンジニアリング(同日立市)と協力。最初に農場の土壌と農産物を調べるだけでなく、その後も毎週、農家から郵送されてきた農産物を継続して調査するのが特徴だ。

 継続調査の結果は、検出された放射性物質の量の推移をグラフにして提供。問題がなければ農家は、商品や段ボール、パンフレットなどで、プログラムに参加して継続的に検査を受けていることを示せる。農産物の輸出を視野に、農家が希望すれば英語でも調査結果を出す。

 価格は1品目につき、月1万8000円。被災地支援として、福島県の農場は最初の2カ月間無料。茨城、栃木、群馬、千葉の4県は1カ月半額(5県合わせて先着100農場まで)。

 日本GAP協会の武田泰明専務理事は「政府の出荷制限では、農家を風評被害から守れない。『この農産物なら安心』と思われることで農家の取引が戻り、売り上げが回復するようにしたい」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110421/biz11042115310029-n1.htm


275. 2011年4月21日 17:54:30: YS8mljovbs
住民の健康を数十年調査へ 広島・長崎モデルに放射線研究機関
2011.4.21 14:14

 東京電力福島第1原発事故で、放射線の専門研究機関でつくる「放射線影響研究機関協議会」が、原発周辺住民の健康状態をモニターする長期疫学調査をスタートさせる方針であることが21日、わかった。事故収束後に調査を始める予定で、広島、長崎での被爆者調査をモデルに数十年間にわたり調査を続ける。

 協議会は、放射線の健康への影響について情報交換しており、放射線医学総合研究所(放医研、千葉)、広島大学、長崎大学、放射線影響研究所(放影研、広島市)などで構成されている。

 長期にわたる放射線の人体への影響については、広島、長崎で昭和22年に米国が設置した原爆傷害調査委員会が健康調査を開始。昭和50年から放影研が引き継ぎ被爆者9万4千人を追跡調査している。これまでにがんの発症率などの膨大なデータは放射線リスク予測の基礎資料になっている。

 放影研によると、今回の福島第1原発事故に関連して、海外から調査の実施要請が、すでにあるという。

 大規模調査は、それぞれの自治体や医療機関が個別に小規模の調査を行うことを避け、調査方法や条件を統一してデータの精度を高める。被害が現在のレベルにとどまれば、低線量の放射線による健康への影響が主な調査対象となる。また、時間の経過とともに増える転居者を追跡するため、国や自治体に協力を求める方針という。

 放影研の大久保利晃理事長は「長期にわたる調査には、ノウハウだけでなく、被爆者の十分な理解が不可欠だった。放影研の経験が福島での調査でも生かせる」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110421/scn11042114160003-n1.htm


276. 2011年4月21日 17:58:40: YS8mljovbs
東電が不足“煽る”本当のワケ 検証・夏の電力は足りる!2011.04.21
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110421/dms1104211647022-n1.htm

東京電力福島第1原発事故の長期化を受け、政府は電力需要がピークとなる今夏、電気事業法に基づく使用制限を発動する見通しだ。大口需要者には25%の節電を義務づけ、一般家庭も最大20%の節電が求められる。早々と真夏のオフィスの室温“28度シバリ”を決めた企業も多い。だが、例年通りの電力使用でも夏に電気が不足することはないのではないか、との疑念が持ち上がっている。過去の“実績”や計算上からも明らかなのだが…。

 東電の藤本孝副社長は20日、夏の電力供給力を最大5500万キロワット程度に引き上げることを目指す意向を表明した。

 すでに姉崎、袖ケ浦、千葉の火力発電所の発電施設増強などによって5200万キロワットの電力を確保していたが、「揚水発電」機能を持つ水力発電所の稼働を前提に、最大5500万キロワットに“上方修正”した。これは、夜間の余剰電力でダムの下部に設置した貯水池の水をダム上部にくみ上げて貯水。電力需要が高まる昼間に落とすことでタービンを回し、電力不足を補うという仕組みだ。

 「(東電は)自前の揚水設備による発電能力650万キロワット、完成済みながら未認可の発電能力300万キロワット、電源開発による100万キロワットの最大1050万キロワットもの揚水発電能力を有しています。ただし、これは貯水池の水量などの自然条件によってブレることから、水力発電による電力供給量には含んでいません」(東電社員)

 揚水発電は、発電機を最大出力に到達させたり、逆にゼロに落とすまでの時間をごく短時間で済ませられるため、他の発電所や送電線などの事故が発生し、電気が不足したときに緊急に発電することも重要な役目という。まさに、いまが出番ということだ。

 ちなみに、酷暑に見舞われた昨夏の東電管内の最大電力需要は7月23日の5999万キロワットだが、東電が今年7月末に想定する電力需要は最大5500万キロワット。すでに、この水準の電力は確保されていることになる。しかも、この揚水発電を抜きにしても、計算上は電力不足を十分に回避できるのだ。

 東電は21日午前9時現在、震災の影響で広野火力発電所2、4号機、常陸那珂火力発電所1号機を停止中。これらの出力と、福島第1、第2原発、停止中の柏崎刈羽原発2、3、4号機の出力を足すと合計1499・6万キロワット分が止まっていることになる。

 東電の公式データによると、2009年度末の発電実績の合計は7769・2万キロワット(他社受電分を含む)。そこから1499・6万キロワットを引くと、最大6269・6キロワットの供給力があるはずなのだ。

 そんな計算結果を見ると、本当にこの夏に電気が足りなくなるのか、ますます疑念は深まる。しかし、東電本社はこれらの疑問に対し、「計算上の数値はあくまで最大出力で、運用上この通りに稼働できるわけではありません」(同)と語るのみ。こうした計算をされるのがイヤなのか、東電はこれまでホームページで公開していた発電設備ごとの出力表を削除している。

 ■02年に17基すべて止めて乗り切った実績も

 運用が数値通りにいかないのは確かにその通りだろうが、計算上の最大出力6269・6キロワットは、ピーク時の想定需要5500万キロワットに対し、769・6万キロワットも余裕がある。この数字は、福島第1、第2原発全体の総出力909・6万キロワットに迫る出力だ。この状態で、「真夏の電力不足」「電力使用制限」と言われても説得力はない。仮に柏崎刈羽原発をすべて停止しても、5788・4万キロワットは得られる計算なのだ。

 それでも、電力が不足するというのなら、東電がこれまで公開していた最大出力の数字は一体何だったのか。

 さらに興味深い証言がある。経済ジャーナリストの荻原博子氏は「東電は、原発のデータ改ざん事件で17基すべてを止めた2002年に最大需要6300万キロワットを乗りきった実績がある。この夏、電力が不足することはあり得ない」というのだ。

 「政府と東電は、巨額の賠償責任が生じる大規模停電を避けるために、必要以上に節電意識を喚起しているのでしょう。原発の有用性をアピールする側面もあると思われますが、こうした“あおり”行為は、大口需要者の自家発電切り替えを促進するだけ。『やっぱり原発は必要だ』という世論はなりません」

 それでも東電は、今夏に予定していた柏崎刈羽1、7号機(稼働中)の定期点検を「電力確保のため」に延期するという。オオカミ少年ならぬ“オオカミ節電”のにおいを感じるのは小紙だけだろうか。

 もちろん、エコロジーなどの観点からも節電自体は決して悪いことではない。だが、必要以上の節電は経済活動を停滞させる。暑いオフィスで働くサラリーマンの生産性は下がり、実直にクーラーの使用を控えた高齢者や小児、病気の人たちが体調に異変をきたさないともかぎらない。昨年夏に相次いだ熱中症死の悪夢も頭をよぎる。東電と政府は一刻も早く、本当に必要な「節電量」を公開すべきだ。


277. 2011年4月21日 18:08:05: YS8mljovbs
遺体処理で自衛隊員が壊れている 2011年4月21日 掲載

http://gendai.net/articles/view/syakai/130056
海上自衛隊の自衛官が、20日レンタルビデオ店で下半身を露出し、公然ワイセツの疑いで神奈川県警に逮捕された。捕まったのは3等海曹の神山仁容疑者(31)。
 神山は犯行の理由を、「被災地に派遣されたくなかった。逮捕されれば行かずに済むと思った」と話している。神山はすでに一度、被災地に派遣され遺体捜索をしている。「約2週間、宮城県沖の遺体の収容作業にあたった。厳しい勤務で緊張の連続だった」と吐露しているという。
 どんな理由があれ、下半身を露出するのは問題だが、被災地に派遣された自衛隊員の多くが、「ホンネでは被災地に行きたくない」と思っているという。弱音を吐くことはないが、肉体はもちろん、精神的にヘトヘトになってしまうらしい。
「現在、10万人以上の自衛官が被災地で働いている。震災から1カ月が経ち、疲労もピークに達しています。災害現場で寝泊まりし、風呂にも入れず、食事も被災者には温かいモノを配るが、隊員は缶詰を食べている。なかでもキツいのが遺体の捜索です。自衛隊は約8000の遺体を収容しているが、津波にのまれた遺体は、男女の区別がつかないくらいに傷み、手足が取れてしまうこともある。海面に体の一部だけが浮いていることもあるそうです。しかも、担架が足りないため遺体を背負って運ぶこともある。その時、隊員の背中は遺体から流れる体液でビッショリ濡れてしまうそうです。そうなると、においが取れない。遺体捜索に携わった隊員は精神的にかなりマイってしまうといいます」(防衛省関係者)
 そもそも、遺体の捜索は警察や消防の仕事で、米軍も「軍隊の仕事は生きている人を守ることだろう」と驚いていた。自衛隊員のケアも考えないと、この手の事件が続出しそうだ。


278. 2011年4月21日 18:46:51: YS8mljovbs
東日本大震災:福島第1原発事故 高濃度汚染水、海へ流出4700兆ベクレル

 ◇放射性物質、史上最悪レベル

 東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第1原発2号機の取水口付近から高濃度の汚染水が海へ流出した問題で東電は21日、汚染水によって放出された放射性物質の総量は、少なくとも4700テラベクレル(ベクレルは放射線を出す能力の強さ、テラは1兆倍)と推定されると発表した。東電の保安規定で定めた同原発1〜6号機の年間限度の約2万倍に相当する。また、流出想定量は約520トンだったという。

 1000テラベクレルというレベルは、史上最悪の海洋汚染とされる英セラフィールド核施設で70年代に放出された放射性廃液の年間の総量と同程度だという。東電は「影響については魚介類のサンプリングなどを通じて調査を続けたい」としている。

 放出されたと考えられるのは、放射性ヨウ素が2800テラベクレル、放射性セシウム134と137が各940テラベクレル。集中廃棄物処理施設(集中環境施設)などから海に放出された低濃度の汚染水に含まれた放射性物質の総量(0・17テラベクレル)の約2万8000倍に当たる。

 流出総量は、4月1日から流出が始まり6日の止水確認時まで一定量が続いたと仮定して試算した。東電は汚染水が海へ拡散するのを防止するため、1〜4号機取水口前面や取水口を囲む堤防の隙間(すきま)に「シルトフェンス」を設置するなどの対策を取っている。【藤野基文、山田大輔、八田浩輔】

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110421dde001040011000c.html


279. 2011年4月21日 18:55:08: YS8mljovbs
原発20キロ圏内の家畜、全額補償へ 農水省方針2011年4月21日18時21分

福島第一原発から半径20キロ圏内の避難指示区域にいる家畜について、農林水産省は畜産農家に対し、評価額全額の補償請求を認める方針を決めた。東京電力と政府で賠償を検討する。

 農水省によると、20キロ圏内には牛農家280戸で計3385頭、豚が8戸で計3万1486頭、鶏が17戸で計63万3千羽いる。

 原発事故で3月11、12日に避難指示が出された際、家畜をそのままにして離れた農家が多かった。1カ月以上たち、出入りして世話をしている農家を除き、畜舎内で餓死している家畜が大半とみられる。畜舎外に放たれた家畜も生息環境は厳しいうえ、放射性物質の汚染で今後の出荷は困難な可能性が高い。

 このため農水省は、この事態は原子力災害対策特別措置法に基づく指示で生じたとして、家畜の全額補償が適切と判断した。

 農水省は近く設定される予定の「計画的避難区域」や「緊急時避難準備区域」について、家畜を福島県外などに移動させる方針を決めている。だが受け入れ先の決定は困難とみられる。(大谷聡)
http://www.asahi.com/politics/update/0421/TKY201104210203.html


280. 2011年4月21日 21:43:13: YS8mljovbs
http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16contain.html

March 15, 2011 The New York Times マーク1型の欠陥について

Experts Had Long Criticized Potential Weakness in Design of Stricken Reactor By TOM ZELLER Jr.

The warnings were stark and issued repeatedly as far back as 1972: If the cooling systems ever failed at a “Mark 1” nuclear reactor, the primary containment vessel surrounding the reactor would probably burst as the fuel rods inside overheated. Dangerous radiation would spew into the environment.

Now, with one Mark 1 containment vessel damaged at the embattled Fukushima Daiichi nuclear plant and other vessels there under severe strain, the weaknesses of the design — developed in the 1960s by General Electric — could be contributing to the unfolding catastrophe.

When the ability to cool a reactor is compromised, the containment vessel is the last line of defense. Typically made of steel and concrete, it is designed to prevent — for a time — melting fuel rods from spewing radiation into the environment if cooling efforts completely fail.

In some reactors, known as pressurized water reactors, the system is sealed inside a thick steel-and-cement tomb. Most nuclear reactors around the world are of this type.

But the type of containment vessel and pressure suppression system used in the failing reactors at Japan’s Fukushima Daiichi plant is physically less robust, and it has long been thought to be more susceptible to failure in an emergency than competing designs. In the United States, 23 reactors at 16 locations use the Mark 1 design, including the Oyster Creek plant in central New Jersey, the Dresden plant near Chicago and the Monticello plant near Minneapolis.

G.E. began making the Mark 1 boiling-water reactors in the 1960s, marketing them as cheaper and easier to build — in part because they used a comparatively smaller and less expensive containment structure.

American regulators began identifying weaknesses very early on.

In 1972, Stephen H. Hanauer, then a safety official with the Atomic Energy Commission, recommended that the Mark 1 system be discontinued because it presented unacceptable safety risks. Among the concerns cited was the smaller containment design, which was more susceptible to explosion and rupture from a buildup in hydrogen — a situation that may have unfolded at the Fukushima Daiichi plant. Later that same year, Joseph Hendrie, who would later become chairman of the Nuclear Regulatory Commission, a successor agency to the atomic commission, said the idea of a ban on such systems was attractive. But the technology had been so widely accepted by the industry and regulatory officials, he said, that “reversal of this hallowed policy, particularly at this time, could well be the end of nuclear power.”

In an e-mail on Tuesday, David Lochbaum, director of the Nuclear Safety Program at the Union for Concerned Scientists, said those words seemed ironic now, given the potential global ripples from the Japanese accident.

“Not banning them might be the end of nuclear power,” said Mr. Lochbaum, a nuclear engineer who spent 17 years working in nuclear facilities, including three that used the G.E. design.

Questions about the design escalated in the mid-1980s, when Harold Denton, an official with the Nuclear Regulatory Commission, asserted that Mark 1 reactors had a 90 percent probability of bursting should the fuel rods overheat and melt in an accident.

Industry officials disputed that assessment, saying the chance of failure was only about 10 percent.

Michael Tetuan, a spokesman for G.E.’s water and power division, staunchly defended the technology this week, calling it “the industry’s workhorse with a proven track record of safety and reliability for more than 40 years.”

Mr. Tetuan said there are currently 32 Mark 1 boiling-water reactors operating safely around the globe. “There has never been a breach of a Mark 1 containment system,” he said.

Several utilities and plant operators also threatened to sue G.E. in the late 1980s after the disclosure of internal company documents dating back to 1975 that suggested that the containment vessel designs were either insufficiently tested or had flaws that could compromise safety.

The Mark 1 reactors in the United States have undergone a variety of modifications since the initial concerns were raised. Among these, according to Mr. Lochbaum, were changes to the torus — a water-filled vessel encircling the primary containment vessel that is used to reduce pressure in the reactor. In early iterations, steam rushing from the primary vessel into the torus under high pressure could cause the vessel to jump off the floor.

In the late 1980s, all Mark 1 reactors in the United States were also retrofitted with venting systems to help reduce pressure in an overheating situation.

It is not clear precisely what modifications were made to the Japanese boiling-water reactors now failing, but James Klapproth, the chief nuclear engineer for General Electric Hitachi, said a venting system was in place at the Fukushima plants to help relieve pressure.

The specific role of the G.E. design in the Fukushima crisis is likely to be a matter of debate, and it is possible that any reactor design could succumb to the one-two punch of an earthquake and tsunami like those that occurred last week in Japan.

Although G.E.’s liability would seem limited in Japan — largely because the regulatory system in that country places most liability on the plant operator — the company’s stock fell 31 cents to $19.61 in trading Tuesday.


281. 2011年4月21日 21:57:37: YS8mljovbs
Nuclear Whistleblower: “Spent Fuel Pools in US are a potential timebomb, situation can get worse than Chernobyl”

http://www.tuurdemeester.com/?p=1

April 11, 2011 by Tuur Demeester

George Galatis became world famous in 1996, when Time Magazine featured him in its cover article “Nuclear Warriors”. Today, he warns that that the situation in the USA may soon become much graver than that in Japan.

Working as a Senior Engineer at Northeast Utilities company (NU) in Connecticut, Galatis noticed that across the country, high-level radioactive waste was being stored in overfull spent-fuel pools, creating the kinds of risk that could lead to a nuclear disaster with radiological consequences greater than those in Japan today, graver than even the Chernobyl disaster. Indeed, along with a host of other safety related issues, his 1992 memo specifically mentioned that some of the pool’s cooling pipes weren’t designed to withstand an earthquake as they were required to.

After a lengthy legal battle, and dealing with an uncooperative Nuclear Regulatory Commission (NRC), the Northeast Utilities Company was eventually convicted of 25 federal felonies, was forced to sell all of its nuclear plants, and lost over $3 billion in what company CEO Bruce Kenyon called “the largest management turnaround in the history of the nuclear industry”. Eventually, NU grudgingly made the fuel pool cooling system changes that Galatis had suggested. Though treated as a hero by the public, collegues continued intimidation and threats, according to Galatis, which eventually killed his career in the nuclear industry.

In light of the Fukushima nuclear disaster, where spent fuel rods are in effect melting down in the aftermath of an earth quake and subsequent tsunami, these sentences of the 1996 Time article have a prophetic ring to them:

“Because the Federal Government has never created a storage site for high-level radioactive waste, fuel pools in nuclear plants across the country have become de facto nuclear dumps—with many filled nearly to capacity. The pools weren’t designed for this purpose, and risk is involved: the rods must be submerged at all times. A cooling system must dissipate the intense heat they give off. If the system failed, the pool could boil, turning the plant into a lethal sauna with clouds of reactive steam. And if earthquake, human error or mechanical failure drained the pool, the result could be catastrophic: a meltdown of multiple cores taking place outside of the reactor containment, releasing massive amounts of radiation and rendering hundreds of square miles uninhabitable.” (Emphasis added.)

So what does whistleblower George Galatis make of the global nuclear crisis that developed since the earthquake and tsunami of March 11?

George Galatis: “Since the start of the Japanese nuclear crisis, I have been very concerned about its consequences to the Japanese people, to the general public, and about the lack of attention to what I perceive as being the real issue.”

Tuur Demeester: What is the real issue at stake, in your opinion?

GG: “The real issue is that of nuclear safety. Right now the true risk to public health and safety associated with the generation of nuclear power is intentionally kept from the public. Because of misplaced trust, these enormous risks are in effect being enforced on the public without their knowledge or consent. People need to know about and agree to accept the real risks involved so that when a scenario like Fukushima—or worse—arises here, there is already a degree of acceptance. Without this formal public acceptance, nuclear power will never be cost effective nor will it survive.”

“And despite many years of hard work of the Union of Concerned Scientists (UCS) and others such as Robert Alvarez of the Institute for Policy Studies, the risks associated with nuclear power and in particular, the storage of spent fuel in the spent fuel pools, have not been properly addressed by the nuclear industry and its Federal regulator. Without appropriate action, the nuclear tragedy in Japan may very well be reproduced on American soil at some point in the near future.”

TD: Why were these risks kept hidden from the public?

GG: “The reason for this, in my opinion, is that the radiation dose limits of a spent fuel pool accident would now exceed the limits set by Congress and originally agreed to by the public when the license to operate or build a nuclear plant was approved. Had the radiological consequences or risks associated with a spent fuel pool accident been communicated to the public prior to the NRC and the nuclear industry opting to perform full core off loads and store vast amounts of spent fuel in the pool, the public would not have accepted them. So, the NRC opted instead to ignore this change “from original operation” and its radiological impact by offering this as their official position: “the agency [NRC] analyzes dose rates at the time a plant opens—when its pool is empty. The law does not contain a provision for rereview.” Unfortunately, the industry also went along with this line of reasoning, even though it blatently contradicts reality.”

TD: Could you name some specific risks the public is facing today?

GG: “For example, one of the big surprises the public has become aware of is that the spent fuel pools in the Japanese nuclear power plants do not have a containment structure over them to prevent the escape of radioactive contaminants. People today can not believe how the design of a plant could so grossly compromise the health and safety of the general public. Yet this is one of the key safety issues we have right here in the USA as well: 23 American reactors are based on the same ‘Mark I’ blueprint as the Fukushima plant, and all 33 US Boiling Water Reactors share the same spent fuel pool design.”

TD: What are the safety issues with the spent fuel pools?

GG: “These pools were originally designed to hold less than half of a reactor’s core of fuel as a normal mode of operation, and that on a temporary basis. They were never intended to serve as a long-term nuclear fuel storage facility. However, today most nuclear plants in the USA contain more than five cores, which is at least ten times their original design for normal operation, and at least 2-3 times more than the amount held at the Fukushima unit 4 spent fuel pool. This means the US power plants, especially those with elevated spent fuel pools, are potential ticking timebombs, waiting for earth quakes, human error, acts of malice, or terrorism to cause a radiological crisis.”

TD: Your success as a nuclear whistleblower did not turn the tide?

GG: “Only temporarily, but I knew that beforehand. Many warnings to the industry, the nuclear industry regulators, and Congress, have not been heeded at all. For example, after the 9/11 attacks here in the USA, a Congressional Commission was formed and one of the issues was how vulnerable the nuclear plants were to terrorist attacks, especially airplane attacks. In response, the Nuclear Regulatory Commission issued a public proclamation that the plants are safe because of the concrete dome protecting the ‘reactor’. Their initial answer was entirely beside the question, and the issue of the spent-fuel pools remained unanswered, in my opinion intentionally.”

TD: Worldwide, there are sixty reactors under construction in 15 countries, with most in Asia, the USA, and eastern Europe. According to the Council of Foreign Relations, the USA currently has 25 reactors in the planning stages, with $8.33 billion in loan guarantees for the construction of two nuclear reactors in Georgia. What are your thoughts about this expansion of nuclear power production?

GG: “In the USA, I would not consider any future expansion until the current nuclear safety, national security, and long-term storage issues have been addressed, approved by all stakeholders (public, industry, regulators, legislators), implemented fully, and are fully functional. It would be premature and unwise to start building new plants when the issues of the present plants haven’t been addressed yet, especially the spent fuel and national security issues. In addition, much can be learned from from the current Japanese crisis which may need to be incorporated into the new designs once that evaluation and analysis is completed. “

TD: Do you have any final words of advice to share?

GG: “In my experience, official sources of information are often confusing and of little transparency. Given the enormous risks involved, it is vitally important for everyone to do their own research and become more informed. Fortunately today, thanks to the Internet, there are sufficient resources available. As I mentioned before, I think the Union of Concerned Scientists is doing an excellent job in addressing the pressing issues at hand and educating the public. Hopefully, the industry, the NRC, and Congress will heed their advice and remember whose interests it is they are supposed to serve: those of the general public.”


282. 2011年4月21日 22:28:18: YS8mljovbs
食品安全委、ウラン・プルトニウムの指標づくり検討
2011年4月21日21時39分

食品中の放射性物質が健康に与える影響をめぐり、食品安全委員会の作業部会が21日、新たな指標づくりに向けた評価の検討を始めた。これまで食品安全委では議論していなかったウランやプルトニウムの影響も調査。7月をメドに答申をまとめる。

 福島第一原発の事故による放射性物質の放出を受けて、厚生労働省は原子力安全委員会の指標値をもとに暫定基準を設定。そのうえで、食品安全委に対し、食品中の放射性物質が健康に与える影響の評価を諮問した。

 食品安全委は、すでに野菜などから検出されている放射性ヨウ素や放射性セシウムについては、暫定基準の妥当性にお墨付きを与えたものの、ウランやプルトニウムによる影響の議論は先送りしていた。今回の作業部会では、こうした点に加え、遺伝による発がんの可能性や胎児への影響についても検討する。

 この日の初会合では、食品安全委の小泉直子委員長が「国民の関心も高く、緊急を要する案件。できる限り早く委員会に結果を報告いただきたい」とあいさつ。医師や研究者ら19人のメンバーから、山添康・東北大学大学院教授を座長に選んだ。

 メンバーからは「食品からの被曝(ひばく)量と大気なども含めた総量との関係は国際基準ではどうなっているのか」「緊急時と平常時では考え方が違う。今回はどちらを議論すべきか」などの論点が提起。次回以降に方向性を整理することになった。(小林未来)
http://www.asahi.com/food/news/TKY201104210442.html


283. 2011年4月22日 09:51:00: YS8mljovbs
検証・大震災:不信洗った、ヘリ放水 原発から白煙…政権「世界に見放される」

◇自衛隊が前面、米に覚悟示す
 晴れ渡る空に陸上自衛隊の大型輸送ヘリCH47が2機、巨大なバケツ(容量7・5トン)をつり下げて仙台市の陸自霞目(かすみのめ)駐屯地を飛び立ったのは、東日本大震災6日後の3月17日朝だった。東京電力福島第1原発3号機からは白煙が上がる。使用済み核燃料プールの水が沸騰した放射性水蒸気だ。海水をくんで放水し、プールを冷やす前代未聞の作戦だった。

 「炉心溶融が進行していれば、放水によって水蒸気爆発を起こすおそれもある」。菅直人首相らは「最悪のシナリオ」を危惧し、防衛省は搭乗隊員向けにできる限りの防護策をとった。放射線を極力遮断するため戦闘用防護衣の下に鉛製ベストを着込み、床部にはタングステン板を敷き詰めた。原発上空に停止せず、横切りながら放水する方式とした。

 「ヘリ放水開始」。午前9時48分、テレビ画像のテロップとともに映像は世界に生中継された。計4回(計約30トン)の放水で1回目が目標に命中したが、爆発は起きなかった。日本政府が命がけの作戦を開始した−−。ニュースが伝わった東京株式市場では全面安の展開だった日経平均株価の下げ幅が緩んだ。

 「自衛隊などが原子炉冷却に全力を挙げている」。作業終了から約10分後、菅首相はオバマ米大統領に電話で伝えた。その後、米国防総省は藤崎一郎駐米大使にこう伝えた。「自衛隊の英雄的な行為に感謝する」

 翌18日、米原子力規制委員会(NRC)代表団や在日米軍幹部と、防衛、外務当局や東電など日本側関係者が防衛省でひそかに会合を持った。米側の一人はヘリ放水を称賛した。「よくやりましたね」

 相次ぐ水素爆発と放射性物質の広域拡散……。原発暴走を制御できない無力な日本という印象が世界に広がりつつあり、菅政権は「日本は見捨てられる」と危機感を強めていた。「放水はアメリカ向けだった。日本の本気度を伝えようとした」。政府高官は明かした。

    ◆

 「原発の状況が分からない」。米国のいら立ちは震災直後からあった。NRC先遣隊が12日の1号機水素爆発直後に日本に派遣されたが、複数の政府関係者によると、経済産業省原子力安全・保安院は「情報開示に慎重だった」といい、米政府は原子炉の現状を推測するしかなかった。

 14日には「トモダチ作戦」に参加していた米原子力空母ロナルド・レーガンが乗員から放射性物質が検出されたとして三陸沖を離れ、16日にはNRCのヤツコ委員長が下院公聴会で「4号機の使用済み核燃料プールには水がない」と証言。17日未明にルース駐日米大使が日本の避難指示より広範な原発から半径50マイル(約80キロ)以内の米国人に圏外避難を勧告した。一連の言動は日本への不信と強い危機感の表れと映った。

 日米がかみ合わない中、打開に動いたのは防衛省だった。15日に東電側と相談して「3号機は上空、4号機は地上から」という放水作戦を立案。水蒸気爆発を懸念した菅首相は防衛省に「地上の前にまず上空から」と指示した。隊員から戸惑いの声も漏れたが、「やるしかない」と陸自幹部は覚悟を決めた。

 16日の夜には北沢俊美防衛相と制服組トップの折木良一統合幕僚長が「放射線量の数値が高くても踏み切る」と「17日決行」を決める。「隊員の命にかかわる作戦だ」。17日朝、折木統幕長が東電から「安全」を確認すると北沢防衛相に最終的なゴーサインを告げた。

 「今日が限度と判断をした」。北沢防衛相はヘリ放水後の会見で言った。米政府は好感し、現実には冷却効果が期待できないヘリ放水は二度と行われなかった。【震災検証取材班】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110422ddm001040072000c.html


284. 2011年4月22日 09:52:17: YS8mljovbs
福島第1原発:大熊町、毎時124マイクロシーベルト

文部科学省は21日、福島第1原発から半径20キロ圏内の大気中の放射線量を初めて公表した。半径約5キロ以内では一部を除いて1時間当たり10マイクロシーベルト以上の高い線量を観測。大熊町では一時、124マイクロシーベルトに達した。10時間屋外に居続けると、一般人の人工被ばくの年間許容量(1000マイクロシーベルト)を超える。内閣府原子力安全委員会によると、半減期が30年と長いセシウム137の影響が大きく、今後なかなか線量が下がらない可能性もある。このため同委は、住民が再び居住するには、放射性物質が沈着した表土除去などの対策が必要との見方を示した。

 調査は政府の原子力災害対策本部の指示で、「警戒区域」に指定された圏内への住民の一時立ち入りが可能かどうかを判断するために実施。3月30日〜4月2日と4月18、19日の2回に分けて、主な道路上の線量を2キロ間隔で測定し、計150カ所のデータを集めた。

 最も線量が高かったのは、原発から西北西約2キロの大熊町夫沢で4月2日に測定された毎時124マイクロシーベルト。この他、同約4キロの双葉町山田81.8マイクロシーベルト、西約5キロの双葉町山田山神前79.5マイクロシーベルト、南南西約4キロの大熊町熊川53マイクロシーベルト−−などの線量が高かった。経済産業省原子力安全・保安院は、20キロ圏内の住民の一時帰宅について、毎時200マイクロシーベルトを目安にしたが、今回の測定ではこれを超えた場所はなかった。

 住民の2時間程度の一時帰宅方針について、原子力安全委は「被ばくはできる限り減らすのが望ましく、高くても累積で1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)に抑えるべきだ」と説明。文科省の計測結果を踏まえ、「往復の移動時間も含め、5時間程度の滞在が見込まれるが、線量が最も高い地域でも、(累積の被ばく線量は)1ミリシーベルトに収まる」と、一時帰宅を許可した政府の判断は適切とした。

 原発からの距離が同じでも線量に高低のばらつきがあるが、安全委の久木田豊委員長代理は「事故は継続中で、今後再び放射性物質が大量放出される可能性は無視できない。当面は一律に避難する対策が必要」と述べた。

 計測された線量は、事故の初期段階で大量に放出された放射性物質が土壌に沈着したことによる影響が強いと見られるという。安全委の緊急事態応急対策調査委員を務める松尾多盛(かずもり)・原子力安全技術センター客員研究員は「ある程度予想していたが、高い線量だ。将来的に住民が自宅に戻るためには、表土を除去したり、客土をかぶせたりして線量を下げる必要がある」と指摘した。【篠原成行、西川拓】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110422k0000m040134000c.html


285. 2011年4月22日 10:01:42: YS8mljovbs
20キロ圏、汚染に濃淡 文科省、128地点の線量公表
2011年4月22日0時34分

文部科学省は21日、警戒区域となる福島第一原発から20キロ圏内の大気中の放射線量の調査結果を発表した。原発から3キロ付近では、毎時100マイクロシーベルトを超える地点があった。年間の被曝(ひばく)線量に換算すると、100ミリシーベルトを超える可能性がある地域が1割を超えていた一方で、避難区域の目安となる年間被曝線量が20ミリシーベルトに達しない地点も半数近くあった。

 今回の線量調査は、住民の一時帰宅が可能か判断するために、文科省が東京電力などと協力して行った。20キロ圏内の9市町村を対象に、3月30日〜4月2日に50地点、4月18日〜19日に128地点で計測器を載せた車を走らせて測った。

 一時帰宅が認められない原発から3キロ圏内やその近くで高い値が目立った。2回目の調査の最高値は、西南西3キロ付近の大熊町夫沢で、毎時110マイクロシーベルトだった。この値が1年間変わらずに、屋外に1日8時間いたと仮定すると、年間の被曝線量は578ミリシーベルトに達してしまう。

 年間の推計被曝線量が100ミリシーベルトを超えるのは2回目の調査では128地点中17地点と、1割を超えていた。このうち11地点が原発から10キロ圏内だった。

 ただし、1回目の調査では、毎時100マイクロシーベルトを超えたのは3地点あったが、2回目には1地点に減るなど、低下傾向を示していた。

 一方で、北西約3キロの双葉町新山では、毎時1.8マイクロシーベルトと、原発からの距離が同じでも線量には大きな開きがあった。

 20キロ圏内でも線量はばらついていた。避難区域指定の目安は年間20ミリシーベルト以上とされているが、20ミリシーベルト未満は2回目の調査の時点で、45%にあたる58地点に上った。原発から北約21キロの南相馬市原町区では毎時0.4マイクロシーベルトで、1年間浴び続けても約2.1ミリシーベルトだった。

 文科省は最初の調査後、結果を公表していなかった。その理由について「調査地点などデータが足りず、混乱を生じる恐れがあると考えた」とした。(佐藤久恵、石塚広志)

http://www.asahi.com/national/update/0421/TKY201104210447.html


286. 2011年4月22日 10:06:15: YS8mljovbs
「過酷事故」の想定超える 津波で「電源融通」できず
2011.4.22 01:30

 東京電力が福島第1原子力発電所での深刻な事故を想定して作成した対策のうち、電源喪失時の主要対策が機能しなかったことが21日、分かった。原子炉の電源喪失が起きた場合、隣接する原子炉から電源を供給する手順だったが、1〜4号機が津波で一斉に停電する想定を超えた事態となり、実施できなかった。復旧の遅れの原因になった可能性があり、対策を了承した国とともに妥当性が問われそうだ。

 東電が作成したのは、設計上の想定を大幅に超える炉心溶融などの深刻な事故を防ぐため、必要な手順や設備などをまとめた「アクシデント・マネジメント」(過酷事故対策)と呼ばれる安全対策。平成14年5月、福島第1原発について報告書を作成し、経済産業省原子力安全・保安院に提出した。

 報告書によると、原子炉の電源が失われた場合、隣接する原子炉から電源を供給する「電源融通」と呼ぶ対策を実施。例えば1号機が停電した場合、隣接する2号機から電源供給を受けて早期に復旧させる。

 これにより外部電源が途絶え、非常用ディーゼル発電機も動かない今回のような事態でも電源確保が可能だとし、操作手順を作成。「(原子炉の)複数基立地のメリット」を生かした安全対策だとしていた。

 しかし、今回の事故では1〜4号機が津波で一斉に電源を喪失したため、電源融通ができず、東北電力からの送電で復旧するまでに約10日を要した。この間、原子炉の冷却系が機能せず、炉心溶融や水素爆発の深刻な事態に発展した。

各号機の一斉停電に備えた対策を強化していれば、早期に復旧できた可能性がある。東電は「対策に不備があったかは今後、整理して検討する」としている。

 関係者によると、日本の原発のアクシデント・マネジメントは機器の故障や誤操作による事故を想定したもので、地震や津波の影響は考慮していない。

 故障や誤操作が複数の原子炉で同時に起きる確率は低いため、電源融通は有効と判断したとみられるが、福島第1原発の各号機は海岸沿いに並んでおり、津波が来れば同時に被害を受ける危険性が高かった。

 専門家は「津波で設計を超える事故が起きたうえ、さらにアクシデント・マネジメントでも想定外のことが起きた」と事態の深刻さを指摘している。

 アクシデント・マネジメントは1979年の米スリーマイル島原発事故を機に各国で導入が進み、日本では平成4年に原子力安全委員会が電力各社に自主整備を勧告。東電は16年、対策の整備により電源喪失や炉心溶融の恐れが減ったとする安全評価を保安院に提出し、了承されていた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110422/dst11042201310008-n1.htm


287. 2011年4月22日 11:20:19: YS8mljovbs
東電、社員の年収2割カットを労組に提案

東京電力が労働組合に対し、社員の年収を約2割削減する提案をしたことが、21日わかった。

 福島第一原子力発電所事故の周辺住民に対する損害賠償費用が巨額になることから、合理化策の一環として行う。東電は、すでに役員、管理職の報酬・給与を4月からカットする方針を示している。

 関係者によると、東京電力は18日に、労働組合に対して賃金削減案について提案した。春の定期昇給を見送り、月々の給与の約5%をカットする。夏冬のボーナスも、従来の給与の約2か月分から、約1か月分にほぼ半減させる内容だ。給与とボーナスの削減額を合わせると年収で約2割のカットとなる。

 2010年の夏冬合計のボーナスは、1人あたり168万円だった。東電では、4月中の合意を目指し、労働組合と交渉を続けている。

(2011年4月22日08時26分 読売新聞)


288. 2011年4月22日 21:51:13: gucFW5WiOg
両陛下:海に向かって黙礼 北茨城を訪問

天皇、皇后両陛下は22日、東日本大震災で被害を受けた北茨城市を訪問し、同市大津漁港では、行方不明者が1人いるとの説明を受け、海に向かって黙礼をささげた。豊田稔市長によると、両陛下は漁業の風評被害も心配している様子だったという。

 両陛下の被災地入りは千葉県旭市に次いで2度目。同漁港は震災で防波堤が決壊し漁船約120隻のうち半数以上が損壊した。両陛下は、津波で犠牲になった女性(52)の遺体が見つかった場所でも静かに頭を下げた。漁港には約500人が集まり、両陛下は「被害はどうでしたか」などと声をかけて歩いた。引き続き、約40人が避難生活を送る北茨城市民体育館も慰問した。

 同行した豊田市長によると、同市役所での昼食には、同漁港で前日水揚げされたカレイやアナゴの煮付けが入った弁当が出された。現地では、風評被害による魚の値崩れが起きているといい、天皇陛下は、原子力に対して理解を深め、しっかりした知識に基づいて行動すべきだという趣旨の発言をしたという。【真鍋光之】
http://mainichi.jp/select/wadai/koushitsu/news/20110423k0000m040085000c.html


289. 2011年4月22日 21:52:58: gucFW5WiOg
廊下で仮眠、食事…これが原発作業の最前線「Jヴィレッジ」だ
2011.4.22 21:26

 「第1原発行きのバスが出まーす」。拡声器を通した声がロビーに響く。防護服を着て乗り込む人。すぐ脇の廊下で横になって仮眠する人。壁に張られた予定表や線量に関する注意書き。東京電力福島第1原発事故の対応拠点として、作業員と自衛隊員でごった返す「Jヴィレッジ」(福島県広野町など)を共同通信が取材した。

 第1原発から20キロ圏が警戒区域に設定される直前の21日朝、いわき市からJヴィレッジに向かう国道6号は作業着姿の男性たちを乗せたバスやワゴン車で混雑していた。20キロ地点に設けられた警察の検問を通り、Jヴィレッジに入る。

 玄関先には、防護服やヘルメット、手袋などが入った段ボール箱がうずたかく積まれていた。1階ロビーに足を踏み入れると、人、人、人。ぶつからないように気を使う。ロビー、廊下には防護服を着たまま疲れて倒れ込んでいる作業員も。こんなに雑然とした中でも、寝息を立てていた。

 壁を見ると、第1原発敷地内の放射線量に関する最新情報が。「落下ガレキ 雰囲気20 表面40」「ゾウ周辺 20〜30」。単位はいずれもミリシーベルト。原子炉建屋の周辺、取水口付近…いずれも高い線量だ。

 それにしても「ゾウ」とは…。「以前はキリンだったけど、今じゃゾウ、シマウマもあるよ」と、近くの作業員。原子炉建屋に放水する生コン圧送機を、大きさや形に合わせてそう呼んでいるらしい。

Jヴィレッジからは各地に向けて作業員らを運ぶ定期バスが出ている。乗車管理をする人たちの中には東電の女性社員もいた。第1、第2原発に向かうバス、近隣宿舎に帰るバス。東京直行便もあった。中でも、第1原発行きのバスに並ぶ作業員の顔は、心なしかこわばっているよう。

 「バスの中では窓を開けない」。ロビーの真ん中に立て看板。移動の際の格好についての記載も。防護服、ゴム手袋、全面マスク、靴カバー。雨の日の外作業はアノラックを着用のこと。

 昼食時。3階の講堂は東電社員や作業員の食事場所だ。仕出し弁当やカップ麺を黙々と口に運ぶ。廊下や階段では講堂からあふれた人たちが座って食事をしていた。

 施設では多くの自衛隊員が行き交う。がれき除去のために出動した戦車隊の待機所や、横田基地から来た米軍消防車運用チームの控室もあった。

 サッカー場の一部は、第1、第2原発への補給施設へと様変わり。作業員の一人は、レトルト食品や電子レンジで温めるパックご飯などが山積みになった補給施設前で「一時より、食事はだいぶ良くなりましたよ」と話した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110422/crm11042221320012-n1.htm


290. 2011年4月22日 22:32:21: gucFW5WiOg
風力発電の実力は「控えめにみても全体の7割可能」――環境省
オルタナ 4月22日(金)20時58分配信

環境省は4月21日、風力発電(陸上、洋上の合計)は今後、1億4300万kWの導入が見込めるとした試算を発表した。実に、全国の発電設備総出力2億397万KW(2009年度、電気事業連合会調べ)の約70%に達する。

これまで日本では「風力など自然エネルギーのポテンシャルは低い」という説がなぜか一般的だったが、今回の環境省の試算は、これを根本から覆す数字として注目されそうだ。
この試算は、「2010年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」の名称。国内の自然エネルギー資源量と導入可能な設備容量を試算したもので、対象は太陽光、風力、中小水力、地熱の4つだ。

調査の結果、風力発電の可能性が飛び抜けて高いことが分かった。特に、風力エネルギーが偏在している北海道と東北では、理論上は電力需要を風力だけで十分に賄えるという。
現在の技術水準で利用できるエネルギー資源のうち、採取や利用に伴うさまざまな制約を考慮して絞り込んだ導入可能な量(「導入ポテンシャル」)は、多い順に、風力発電(陸上・洋上)19億kW、太陽光発電(非住宅系)1億5000万kW、中小水力発電と地熱発電(温泉発電を含む)各1400万KWとなった。

全量固定価格買い取り制度(FIT)の適用を前提に、事業収支などを加味して計算した「FIT対応シナリオ」は、より現実的な数字になるが、それでも、風力発電(陸上、洋上)は最大1億4300万kWの導入が見込めるという。これは2009年度の全国の発電設備総出力2億397万KWの約70%に達する。

環境省は、この数字は全量買い取り制度だけを加味した控えめな算出で、技術革新や補助金を駆使すれば、陸と海の合計で15億万kWを見込めるとしている。つまり、風力だけで、日本の全発電設備総出力の7倍以上が賄える計算になる。(オルタナ編集部=瀬戸内千代)2011年4月22日

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110422-00000303-alterna-soci


291. 2011年4月23日 08:56:07: qtW50GpgkQ
「放射性物質は食物連鎖で濃縮されない」と水産庁担当課
4月23日07時00分 提供:NEWSポストセブン

すでに茨城県沖や福島県沖のコウナゴから基準値以上のセシウムが検出された。海の中は何段階もの食物連鎖が起きており、生物濃縮が起きやすい環境にある。かつて有機水銀によって引き起こされた水俣病の例もある。

 しかし、水産庁による調査・研究「水産生物における放射性物質について」によれば、ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、ウラン、プルトニウムなどの生物濃縮は「ほとんど起きない」と結論づけられている。

 31種類の魚類を調べた研究では、セシウムの海水中濃度と魚体中濃度がほぼ正比例することがわかった。具体的には、1990年から1999年までに、海水中濃度はほぼ一定割合で減り続け、9年間で約33%減少した。この間、魚体中濃度も一定割合で減り、9年間で約40%減少していたのである。
 
 これは食物連鎖による生物濃縮が起きていないことを示唆しているが、それはなぜなのか。水産庁増殖推進部研究指導課に聞いた。
 
「海水中の濃度より生物中の濃度のほうが高いという結果なので、一定の濃縮は起きています。しかし、食物連鎖でどんどん濃縮されていくというメカニズムは見られない。PCBやDDTなどの生物濃縮が問題になる毒物は、魚類の脂肪に入り込んで体内に留まるが、放射性物質で長く体内に留まるものはないことが調査でわかっています」

 この仕組みは貝類なども同様だという。また、海草については研究が進んでいないが、今のところ一部の検査で微量のヨウ素が検出されている程度で、危険な物は見つかっていない。

 別掲のデータ(※下記参照)は、毒物が海産魚の体内でどれくらい濃度が上がるかを表わす「濃縮係数」である(海水比)。セシウムの「5〜100倍」は高い印象があるが、PCBの「1200〜100万倍」と比べると確かに低い。ただし、前述のように濃縮されないわけではない。

●海産魚の濃縮係数
ストロンチウム 0.03〜20 *1
セシウム 5〜100
ヨウ素 10
ウラン 10
プルトニウム 3.5
水銀 360〜600
DDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)
PCB(ポリ塩化ビフェニル)

*1は『環境における放射性物質の生物濃縮について』(1973年、東京大学農学部・清水誠)より。その他は『水産生物における放射性物質について』(2011年、水産庁増殖推進部)より。

※週刊ポスト2011年4月29日号
http://news.ameba.jp/20110423-14/


292. 2011年4月23日 10:01:53: qtW50GpgkQ
“事実踏まえ冷静に対応を”(4月23日 5:10更新)
ICRP 20ミリシーベルトに理解

世界の放射線医学などの研究者でつくるICRP=国際放射線防護委員会の議長が22日、NHKのインタビューに応じ、東京電力福島第一原子力発電所の周辺住民の避難について「実際の放射線量がどの程度なのか、きちんと調べて判断する必要がある」と述べ、科学的事実を踏まえ、冷静に対応することが重要だという認識を示しました。
22日に来日したICRPのクレア・カズンズ議長は、NHKの単独インタビューに応じました。
この中でカズンズ議長は、今回の事故に対する日本政府の対応について、「緊急事態なので、年間の被ばく量を平常時の限度としている1ミリシーベルトではなく、20ミリシーベルトを超えないよう対策を取るのは、世界の研究成果を集めて作成したICRPの勧告に沿うものだ」と述べ、理解を示しました。
そのうえで、原発周辺に住む人たちが避難生活を強いられていることについて「自宅に戻って住めるようになるまでしばらくかかると考えられる」とする一方で、「実際の放射線量がどの程度なのか、きちんと調べて判断する必要がある」と述べ、科学的事実を踏まえ、冷静に対応することが重要だという認識を示しました。
また、今回の事故は放射性物質の放出量などチェルノブイリ原発事故とは状況が大きく異なるとし、「周辺では避難が進んでいることから、住民の健康に影響が出るおそれは極めて少ないだろう」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20110423/0510_reisei.html


293. 2011年4月23日 11:22:17: qtW50GpgkQ
政府「東電データ未入手」 2011年4月23日(土)「しんぶん赤旗

日本共産党の吉井英勝議員が22日の衆院経済産業委員会で、原発事故の収束をはかる上で東京電力に、放射能の放出状況などを示す基礎的データを含む全データを提出させよと迫り、政府がいまだに東電の1次データをつかんでいないことが明らかになりました。

 これまでも原子力安全委員会が東電からSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)用のデータを得ていないことはわかっていましたが、班目春樹委員長は吉井氏の質問に「3月21日と27日に項目まで示して、原子力安全・保安院に求めたが、まだデータはいただいていない」と答えました。

 排気筒や排水口などのデータも集中している保安院の緊急時対策支援システム(ERSS)のデータも「とれてない」と発言。「事故状態判断支援システム」や「予測解析システム」のデータについても、それらを運用するオフサイトセンター自体が事故後、福島県庁に移転したため、「現在運用されていない」と述べ、基礎的データをまったくつかんでいないことを明らかにしました。

 吉井氏は、「深刻な問題だ」と強調。安全委員会にデータを提供する保安院の寺坂信昭院長もいまだに「東電に求めている」と述べるにとどまりました。

 吉井氏は、どんな機関もデータがなければ役にたたないと述べ、大臣が東電に提出を命じるよう要求。海江田万里経産相は「原子炉等規制法に基づき、データを全部出させるように文書で指示したい」と述べました。

 吉井氏は、「徹底的に出させるべきだ。国家が機能していないのと同じだ」と厳しく指摘しました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-23/2011042301_02_1.html


294. 2011年4月23日 11:52:06: qtW50GpgkQ
安全な高台か、便利な海岸か 明暗分けた選択 2011年4月23日10時52分

東日本大震災で、かつての津波の教訓で高台に移転した集落は被害を免れ、海岸に残った街は壊滅した。復興策に政府も検討を始めた高所移転。数十年に1度の災害に備え、不便な高台に住み続けるのは簡単ではない。

 岩手県大船渡市三陸町綾里の白浜集落。付近は標高23メートルまで津波が駆け上がったが、約200人が住む62戸の住宅は無傷で犠牲者もいなかった。1933年の昭和三陸大津波を機に、海岸から高台に移していた。

 民宿経営の熊谷正吾さん(85)によると、当時、未明の暗闇を襲った大津波で、住民211人のうち62人が死亡、家屋はほぼ壊滅。生き残った人々は高台に唯一残った家にすし詰めになって暮らしながら、そこより上に集落を再建すると決めたという。

 再興し、次世代が育っても、いろりを囲んで子らに話すのは津波の恐怖。「谷底に住めば、毎日の漁は楽になる。でも80年間、誰も戻ろうと言い出さなかった」と熊谷さんは言う。

 白浜集落と反対に、60年のチリ地震津波で50人が亡くなった大船渡港周辺の中心市街地は、被災地に街を再建。今回はここを中心に市内で500人以上が死亡・安否不明になった。港近くで雑貨店を営んでいた男性(66)は「津波は覚えていたが、怖さを忘れていた。みんな便利な場所に住みたがった」と言う。

 長年にわたり、緊張を維持するのは難しい。

 93年の北海道南西沖地震の津波で多くの犠牲者が出た北海道・奥尻島。かつて島の過半数が参加した年に一度の防災訓練は、今は2割前後だ。

 東北大の今村文彦教授(津波工学)は、2004年のインド洋大津波後、スリランカで政府が海沿いの建築を禁じたが、今は市場もできて元通りになった例を指摘。「海岸に住みたい人にはリスクを十分に知らせた上で自分で決断してもらう仕組みが必要だ。それが津波への緊張感を長持ちさせる手段になる」と話した。(長野剛)
http://www.asahi.com/national/update/0423/TKY201104230099.html?ref=rss


295. 2011年4月23日 11:57:00: qtW50GpgkQ
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1104/04/news113.html
スペインの風力発電、最大の電力源に成長 2011年04月04日

欧州の沿岸諸国は風力発電の採用に熱心だ。スペインの送電企業REEは、2011年3月、風力発電が原子力や水力を上回り、最大の電力源に成長したと発表した

 スペインの送電企業であるRed Electrica de Espana(REE)は2011年3月31日、スペインの電力供給に占める風力発電の比率が前年同月比5%増の21%(4738GWh)に達し、月別統計では初めて最大の電力源になったと発表した。REEは政府系企業が1985年に設立したスペイン全土の送電を担う企業。

 スペインは再生可能エネルギーの採用に熱心であり、風力発電(21%)と水力(17.3%)、太陽光(2.6%)の合計が電力供給の4割を超える(図1)。同社は温室効果ガスの排出削減にも熱心であり、2011年3月には、CO2を発電時に発生しない技術によって、電力の57.9%を生み出したという。


296. 2011年4月23日 12:35:51: RMJWfV6cjg
294の動画
http://video.nytimes.com/video/2011/04/20/world/asia/100000000784105/timescast--warnings-written-in-stone.html?ref=asia

297. 2011年4月23日 13:00:25: RMJWfV6cjg
Secret Weapons Program Inside Fukushima Nuclear Plant?
Global Research, April 12, 2011

U.S.-Japan security treaty fatally delayed nuclear workers' fight against meltdown by Yoichi Shimatsu
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=24275

Confused and often conflicting reports out of Fukushima 1 nuclear plant cannot be solely the result of tsunami-caused breakdowns, bungling or miscommunication. Inexplicable delays and half-baked explanations from Tokyo Electric Power Company (TEPCO) and the Ministry of Economy, Trade and Industry (METI) seem to be driven by some unspoken factor.

The smoke and mirrors at Fukushima 1 seem to obscure a steady purpose, an iron will and a grim task unknown to outsiders. The most logical explanation: The nuclear industry and government agencies are scrambling to prevent the discovery of atomic-bomb research facilities hidden inside Japan's civilian nuclear power plants.

A secret nuclear weapons program is a ghost in the machine, detectable only when the system of information control momentarily lapses or breaks down. A close look must be taken at the gap between the official account and unexpected events.

Conflicting Reports

TEPCO, Japan’s nuclear power operator, initially reported three reactors were operating at the time of the March 11 Tohoku earthquake and tsunami. Then a hydrogen explosion ripped Unit 3, run on plutonium-uranium mixed oxide (or MOX). Unit 6 immediately disappeared from the list of operational reactors, as highly lethal particles of plutonium billowed out of Unit 3. Plutonium is the stuff of smaller, more easily delivered warheads.

A fire ignited inside the damaged housing of the Unit 4 reactor, reportedly due to overheating of spent uranium fuel rods in a dry cooling pool. But the size of the fire indicates that this reactor was running hot for some purpose other than electricity generation. Its omission from the list of electricity-generating operations raises the question of whether Unit 4 was being used to enrich uranium, the first step of the process leading to extraction of weapons-grade fissionable material.

The bloom of irradiated seawater across the Pacific comprises another piece of the puzzle, because its underground source is untraceable (or, perhaps, unmentionable). The flooded labyrinth of pipes, where the bodies of two missing nuclear workers—never before disclosed to the press— were found, could well contain the answer to the mystery: a lab that none dare name.

Political Warfare

In reaction to Prime Minister Naoto Kan's demand for prompt reporting of problems, the pro-nuclear lobby has closed ranks, fencing off and freezing out the prime minister's office from vital information. A grand alliance of nuclear proponents now includes TEPCO, plant designer General Electric, METI, the former ruling Liberal Democratic Party and, by all signs, the White House.

Cabinet ministers in charge of communication and national emergencies recently lambasted METI head Banri Kaeda for acting as both nuclear promoter and regulator in charge of the now-muzzled Nuclear and Industrial Safety Commission. TEPCO struck back quickly, blaming the prime minister's helicopter fly-over for delaying venting of volatile gases and thereby causing a blast at Reactor 2. For "health reasons,” TEPCO 's president retreated to a hospital ward, cutting Kan's line of communication with the company and undermining his site visit to Fukushima 1.

Kan is furthered hampered by his feud with Democratic Party rival Ichiro Ozawa, the only potential ally with the clout to challenge the formidable pro-nuclear coalition

The head of the Liberal Democrats, which sponsored nuclear power under its nearly 54-year tenure, has just held confidential talks with U.S. Ambassador John Roos, while President Barack Obama was making statements in support of new nuclear plants across the U.S.

Cut Off From Communications

The substance of undisclosed talks between Tokyo and Washington can be surmised from disruptions to my recent phone calls to a Japanese journalist colleague. While inside the radioactive hot zone, his roaming number was disconnected, along with the mobiles of nuclear workers at Fukushima 1 who are denied phone access to the outside world. The service suspension is not due to design flaws. When helping to prepare the Tohoku crisis response plan in 1996, my effort was directed at ensuring that mobile base stations have back-up power with fast recharge.

A subsequent phone call when my colleague returned to Tokyo went dead when I mentioned "GE.” That incident occurred on the day that GE’s CEO Jeff Immelt landed in Tokyo with a pledge to rebuild the Fukushima 1 nuclear plant. Such apparent eavesdropping is only possible if national phone carrier NTT is cooperating with the signals-intercepts program of the U.S. National Security Agency (NSA).

The Manchurian Deal

The chain of events behind this vast fabrication goes back many decades.

During the Japanese militarist occupation of northeast China in the 1930s, the puppet state of Manchukuo was carved out as a fully modern economic powerhouse to support overpopulated Japan and its military machine. A high-ranking economic planner named Nobusuke Kishi worked closely with then commander of the occupying Kanto division, known to the Chinese as the Kwantung Army, General Hideki Tojo.

Close ties between the military and colonial economists led to stunning technological achievements, including the prototype of a bullet train (or Shinkansen) and inception of Japan's atomic bomb project in northern Korea. When Tojo became Japan's wartime prime minister, Kishi served as his minister of commerce and economy, planning for total war on a global scale.

After Japan's defeat in 1945, both Tojo and Kishi were found guilty as Class-A war criminals, but Kishi evaded the gallows for reasons unknown—probably his usefulness to a war-ravaged nation. The scrawny economist’s conception of a centrally managed economy provided the blueprint for MITI (Ministry of International Trade and Industry), the predecessor of METI, which created the economic miracle that transformed postwar Japan into an economic superpower.

After clawing his way into the good graces of Cold Warrior John Foster Dulles, Eisenhower's secretary of state, Kishi was elected prime minister in 1957. His protégé Yasuhiro Nakasone, the former naval officer and future prime minister, spearheaded Japan's campaign to become a nuclear power under the cover of the Atomic Energy Basic Law.

American Complicity

Kishi secretly negotiated a deal with the White House to permit the U.S. military to store atomic bombs in Okinawa and Atsugi naval air station outside Tokyo. (Marine corporal Lee Harvey Oswald served as a guard inside Atsugi's underground warhead armory.) In exchange, the U.S. gave the nod for Japan to pursue a "civilian" nuclear program.

Secret diplomacy was required due to the overwhelming sentiment of the Japanese public against nuclear power in the wake of the Hiroshima and Nagasaki atomic bombings. Two years ago, a text of the secret agreement was unearthed by Katsuya Okada, foreign minister in the cabinet of the first Democratic Party prime minister, Yukio Hatoyama (who served for nine months from 2009-10).

Many key details were missing from this document, which had been locked inside the Foreign Ministry archives. Retired veteran diplomat Kazuhiko Togo disclosed that the more sensitive matters were contained in brief side letters, some of which were kept in a mansion frequented by Kishi's half-brother, the late Prime Minister Eisaku Sato (who served from 1964-72). Those most important diplomatic notes, Togo added, were removed and subsequently disappeared.

These revelations were considered a major issue in Japan, yet were largely ignored by the Western media. With the Fukushima nuclear plant going up in smoke, the world is now paying the price of that journalistic neglect.

On his 1959 visit to Britain, Kishi was flown by military helicopter to the Bradwell nuclear plant in Essex. The following year, the first draft of the U.S.-Japan security was signed, despite massive peace protests in Tokyo. Within a couple of years, the British firm GEC built Japan's first nuclear reactor at Tokaimura, Ibaragi Prefecture. At the same time, just after the 1964 Tokyo Olympics, the newly unveiled Shinkansen train gliding past Mount Fuji provided the perfect rationale for nuclear-sourced electricity.

Kishi uttered the famous statement that "nuclear weapons are not expressly prohibited" under the postwar Constitution's Article 9 prohibiting war-making powers. His words were repeated two years ago by his grandson, then Prime Minister Shinzo Abe. The ongoing North Korea "crisis" served as a pretext for this third-generation progeny of the political elite to float the idea of a nuclear-armed Japan. Many Japanese journalists and intelligence experts assume the secret program has sufficiently advanced for rapid assembly of a warhead arsenal and that underground tests at sub-critical levels have been conducted with small plutonium pellets.

Sabotaging Alternative Energy

The cynical attitude of the nuclear lobby extends far into the future, strangling at birth the Japanese archipelago's only viable source of alternative energy—offshore wind power. Despite decades of research, Japan has only 5 percent of the wind energy production of China, an economy (for the moment, anyway) of comparable size. Mitsubishi Heavy Industries, a nuclear-power partner of Westinghouse, manufactures wind turbines but only for the export market.

The Siberian high-pressure zone ensures a strong and steady wind flow over northern Japan, but the region's utility companies have not taken advantage of this natural energy resource. The reason is that TEPCO, based in Tokyo and controlling the largest energy market, acts much as a shogun over the nine regional power companies and the national grid. Its deep pockets influence high bureaucrats, publishers and politicians like Tokyo Governor Shintaro Ishihara, while nuclear ambitions keep the defense contractors and generals on its side. Yet TEPCO is not quite the top dog. Its senior partner in this mega-enterprise is Kishi's brainchild, METI.

The national test site for offshore wind is unfortunately not located in windswept Hokkaido or Niigata, but farther to the southeast, in Chiba Prefecture. Findings from these tests to decide the fate of wind energy won't be released until 2015. The sponsor of that slow-moving trial project is TEPCO.

Death of Deterrence

Meanwhile in 2009, the International Atomic Energy Agency (IAEA) issued a muted warning on Japan's heightened drive for a nuclear bomb— and promptly did nothing. The White House has to turn a blind eye to the radiation streaming through American skies or risk exposure of a blatant double standard on nuclear proliferation by an ally. Besides, Washington's quiet approval for a Japanese bomb doesn't quite sit well with the memory of either Pearl Harbor or Hiroshima.

In and of itself, a nuclear deterrence capability would be neither objectionable nor illegal— in the unlikely event that the majority of Japanese voted in favor of a constitutional amendment to Article 9. Legalized possession would require safety inspections, strict controls and transparency of the sort that could have hastened the Fukushima emergency response. Covert weapons development, in contrast, is rife with problems. In the event of an emergency, like the one happening at this moment, secrecy must be enforced at all cost— even if it means countless more hibakusha, or nuclear victims.

Instead of enabling a regional deterrence system and a return to great-power status, the Manchurian deal planted the time bombs now spewing radiation around the world. The nihilism at the heart of this nuclear threat to humanity lies not inside Fukushima 1, but within the national security mindset. The specter of self-destruction can be ended only with the abrogation of the U.S.-Japan security treaty, the root cause of the secrecy that fatally delayed the nuclear workers' fight against meltdown.

Yoichi Shimatsu who is Editor-at-large with the 4th Media is a Hong Kong–based environmental writer. He is the former editor of the Japan Times Weekly. This article is first appeared in the New American Media.

Yoichi Shimatsu is a frequent contributor to Global Research. Global Research Articles by Yoichi Shimatsu


298. 2011年4月23日 13:05:36: RMJWfV6cjg
福島、汚染水移送は道のり長い 被ばく上限超え30人に
2011年4月23日 12時42分

 福島第1原発事故で、東京電力は23日、2号機のタービン建屋や立て坑にたまった高濃度の放射性物質を含む水の移送を続けた。これまでの移送量は計画する1万トンの10分の1以下で、5月半ばの終了まで長い道のりが残る。

 被ばく線量が緊急時の上限の100ミリシーベルトを超えた作業員が1人増え、23日現在で30人になったことも判明。汚染水処理だけでなく、作業の長期化が確実で、作業員の被ばく線量が今後も増えることが予想される。

 東電は「200ミリシーベルトに近づいた場合は線量が高い作業から外す」としており、最高の約198ミリシーベルトを浴びた作業員は既に現場から外れたという。厚生労働省は今回の事故対策に限り上限を250ミリシーベルトに引き上げている。

 2号機の立て坑などには炉心から漏れた水が流れ込み、推定で計2万5千トンの高濃度汚染水がある。東電は海に流出しないよう19日からポンプで毎時10トンをくみ上げ、ホースで集中廃棄物処理施設に移送。23日午前7時までの移送量は推定約930トン。19日の移送開始から、同施設の水位は約50センチ上昇した。ポンプは今後増設する。

 東電は移送した汚染水を浄化して炉心冷却に再利用する方針。水に含まれる放射性物質や塩分を減らす処理施設を設置し、6月に運用を始めることを計画している。 (共同)


299. 2011年4月23日 13:08:18: RMJWfV6cjg
福島第1原発:学校の屋外活動制限 同じ敷地で違う判断

 東京電力福島第1原発の事故は、避難の対象区域から離れた福島・伊達・郡山の3市の学校現場にも影を落とす。文部科学省は基準値以上の放射線量が測定されたとして、3市の小中学校、幼稚園、保育園の13校・園に「屋外活動を1日1時間以内とする」などの通知をした。対象校に通う小学生の母親は「我が子に『いつ(事故は)終わるの』と聞かれるたび、つらくなる」と話す。放射線への不安や国の対応への不満の声が保護者や学校現場から上がっている。【河津啓介、八田浩輔、蓬田正志】

 第1原発から北西に60キロ以上離れた福島市立福島第三小。19日の文科省の通知で屋外活動が制限され、桜が残る放課後の校庭に児童の姿はない。同じ敷地内にある幼稚園はしかし、同省の放射線量の基準値未満だった。渋谷朗校長兼園長は当惑を隠せない。「安心安全を考え、幼稚園も同様に屋外活動を控えている。兄、姉が小学校にいる園児もおり、配慮が必要」という。

 文科省の基準値は毎時3.8マイクロシーベルトで、年間20ミリシーベルトを超えない線量。これは飯舘村などが指定された計画的避難区域の基準と同じ数字だ。「仮に基準以上(の学校)でも健康被害は起きない」という国の説明を素直に受け取る保護者は多くない。

 21日、福島市であった制限対象校の保護者説明会では、親から疑問や注文が続出した。中学生の娘を持つ母親は「国は(水素)爆発が起きて線量が一番高かった3月中旬に何もしなかった」と批判した。別の母親は「将来子供に何か起きても『想定外だった』と言われそう。行政は集団疎開の実施も考えてほしい」と訴えた。

 福島県内の多くの学校は4月から、自主的に屋外活動を控えてきた。保護者の不安が増す中、基準値を超えていなくても活動自粛の継続を求める市町村教委も出てきた。二本松市教委の幹部は「年間20ミリシーベルト以下」について「大人の基準を子供にあてはめた印象。保護者の理解は得られない」と強調。制限対象校に準じた対応を各校に求めるという。

 安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「国は基準内だからと放置せず、放射性物質が積もった校庭の表土を削り取るなど汚染源を減らす対策を取るべきだ。学校が立ち退くことができない以上、校内の実測データに基づいた対策が望まれる」と話す。

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110423k0000e040053000c.html


300. 2011年4月23日 13:09:10: RMJWfV6cjg
福島第1原発:ぎりぎりで区域外のコメ農家にも不安

 農水省が22日、福島第1原発から半径30キロ圏のほとんどをコメの作付け制限区域に指定したが、ぎりぎりで区域を外れた農家は、区域内の農家仲間の胸中を思いやる一方、風評被害が収まるかどうか、自分たちの今後についても不安を募らせている。

 作付けが制限されるのは、原発から半径20キロの警戒区域内をはじめ、累積放射線量が高くなると予測される計画的避難区域、緊急時に住民が避難や屋内退避できるよう備えておく緊急時避難準備区域。三つの区域は福島県内の12市町村にまたがっており、一部の制限でとどまった自治体もある。

 22日に結論が出るまで作付けが保留されていたものの、全域が制限対象外になった同県いわき市。コメ作りをしている田仲久人さん(59)は「専業農家でこの仕事しかないので頑張りたい」と喜んだが、「また原発で何かあるかもという不安がある。風評被害が広がらないかどうかも心配だ」と話した。

 東部が制限地域となった同県田村市。専業農家の壁谷和男さん(48)の水田は対象外となり、安堵(あんど)の表情をみせたが、福島産品全般への「逆風」も感じるという。最近、他に作っているソバについて製粉業者からJAを通じ、「今年は買わない」と連絡があった。「今、コメを作っても売れるかどうか」と声を落とした。【和田武士】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110423k0000e040041000c.html


301. 2011年4月23日 13:16:12: RMJWfV6cjg
福島第1原発:4号機プールへの注水量倍増 水温低下狙う
現在の水位は燃料上部から2メートル弱

 経済産業省原子力安全・保安院は23日、東京電力福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに約140トン注水することを明らかにした。現在の2倍の量という。プールの水温が約91度と高いために注水分の大半が蒸発し、現在の水位は燃料上部から2メートル弱しかない。保安院は今回の注水で水位が上昇し、燃料上部からの高さが本来の4メートルに戻ることを期待している。

 プールには、使用済み核燃料棒を束ねた燃料集合体が、1〜3号機より多い1331体入っている。これまでコンクリート圧送車を使い、1日平均70トンを注水してきたが、燃料が多いために放出される熱量も高く、水が蒸発し水位が上がらない状態が続いている。

 一方、プール周辺では先月発生した爆発のために、プールを支える構造物が壊れている恐れがある。このため、東電は破損状況を調べた上で、補強工事も実施する方針だ。【関東晋慈、藤野基文】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110423k0000e040061000c.html


302. 2011年4月23日 15:03:09: RMJWfV6cjg
福島県、定期的な健康診断を検討 子どもは長期的に調査
2011年4月23日 12時58分

 福島県は23日、福島第1原発事故の影響で県内各地の放射線量が通常より高い状態が続き、不安を訴える相談が相次いでいることから、住民の定期的な健康診断と、子どもの長期的な健康調査を実施する方向で検討を始めた。

 松本友作副知事は「放射線量は健康への影響を心配するレベルではないとはいえ、通常より高いことは事実。不安を和らげるために何らかの対応が必要だ」としている。

 県の窓口には23日朝までに、妊婦や乳幼児への放射性物質の影響などについて、計1万373件の問い合わせがあった。

 文部科学省が学校での屋外活動を制限する通知を出したこともあり、「子どもへの長期的な影響が心配なので、継続的に調査して健康管理をしてほしい」という趣旨の要望が増加しているという。(共同)


303. 2011年4月23日 17:49:53: RMJWfV6cjg
サクリファイス - 犠牲者ー事故処理作業者(リクビダートル)の知られざる現実

http://video.google.com/videoplay?docid=-6601369124230620869&hl=en# target=


304. 2011年4月23日 18:04:32: RMJWfV6cjg
久住静代原子力安全委員、「20mSvで健康に影響が出るということはない」
2011/04/20(水) 18:05

文部科学省は福島県内の学校などの施設、校庭の利用について校庭、園庭での1時間あたり放射線量が3.8マイクロシーベルトを超えるところでは屋外活動は1日1時間程度とし、屋内、園内での活動を軸にするように措置を講じたが、この基準について放射線影響学が専門の久住静代原子力安全委員会委員は20日開かれた衆議院青少年問題特別委員会で「(基準の妥当性について)社会的、学校教育等々、総合判断の下で可能と判断したもので、年間20ミリシーベルトで健康に影響が出るということはない」とした。

  また、久住原子力委員会委員は「決して、こども達に放射線量を年間20ミリシーベルトまで受けることを容認しているものでない。できるだけ、受けないように努めるべき」とした。また、今回の措置が夏季休業終了までの暫定的なものであることや継続してモニタリングが実施されていくことも総合判断の材料になっていることをうかがわせた。

  また、有松育子文部科学省スポーツ・青少年総括官は「継続的なモニタリングをしており、文部科学省として安心して学校教育を受けられるよう努めたい」とした。

  これは、宮本岳志議員(日本共産党)が「こどもは放射線の感受性が成人に比べ3倍から10倍あり、放射線の影響を受けやすいという専門家もいる」と語り、許容放射線量を年間20ミリシーベルトとした理由と安全性について質したのに答えた。(編集担当:福角忠夫)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0420&f=national_0420_234.shtml


305. 2011年4月23日 20:13:03: RMJWfV6cjg
「浜岡6号機の新設認められない」 と川勝知事(4/23 07:55)

 川勝平太知事は22日、東日本大震災による東京電力福島第1原発事故を受け、中部電力が経済産業省に提出した浜岡原発(御前崎市佐倉)の緊急安全対策について静岡新聞社の取材に応じ、「高さ十数メートル以上の防波壁で津波を防ぐと説明しているが、どれだけ有効なのか分からない」と疑問視。1、2号機の廃炉と6号機新設のリプレース(置き換え)計画について「1、2号機の燃料プールに保管されている使用済み燃料の安全対策に懸念がある」とも指摘し、「6号機の新設は認められない」とした。
 中電の緊急安全対策に川勝知事が疑問を呈したことで、浜岡原発のリプレース計画は抜本的見直しを迫られるのは必至の状況となった。
 知事は「海に近い低地にある原発は、津波対策の観点に立てば、今後も国民の不安を払拭(ふっしょく)できるとは到底思えない。(払拭できないなら)廃炉にせざるを得ない。その意味で、国のエネルギー政策はおのずと脱原発に進む」と説明。エネルギー政策の転換を踏まえた“脱原発”の視点で、国は電源政策を推進すべきとの立場を強調した。
 知事は、水野明久中電社長が福島第1原発での事故を受けた記者会見で、6号機の着工を1年先送りする方針を表明したことに「なぜ1年間の延期なのか分からない」と不快感をあらわにした。4号機で予定されているプルサーマル計画についても「浜岡原発全体の安全確保が先でプルサーマルは難しい」とした。
 一方で知事は、東北電力女川原発(宮城県)が東日本大震災で深刻なダメージを回避したことを例に、「科学的知見に基づく耐震対策は信頼する。国民は原発と共存するしかなく、不信の連鎖は避けたい」と述べた。

直接把握していない
 中部電力広報の話 知事の考えを直接把握していないので、現段階でのコメントは差し控えたい。今後、内容を確認して対応していく。

 浜岡原発のリプレース計画とプルサーマル計画 リプレースは老朽化した1、2号機を廃炉にして、最新鋭の6号機に置き換える計画。中電は当初、2015年の6号機建設開始を目指していたが、福島原発の事故を受けて着工を1年先送りする意向を示している。1、2号機は国の認可を受け、廃炉作業を進めている。使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを発電に再利用するプルサーマルは、4号機で10年度開始予定だったが、県や地元市が求めている新指針に基づく耐震安全性の確認作業が遅れ、実施が延期されている。

http://www.at-s.com/news/detail/100022431.html


306. 2011年4月23日 20:23:29: RMJWfV6cjg
国民バカにした財務省シナリオ…東電“理不尽”値上げのワケ2011.04.22

政府が全国的な電気料金値上げを画策している。東京電力福島第1原発事故の巨額な賠償金にツケ回す狙いだ。人災の疑いも濃い事故の後始末を、電気料金値上げでお手軽に回収しようというツラの皮の厚さには恐れ入るが、東電管内以外の国民も負担するとあってはますます筋が通らない。ただでさえ、原油など燃料価格の上昇で電気料金の値上げが続いているのに、どれだけ国民を苦しめるつもりなのか。

 「『東電を国有化する必要なんてない。電気料金を2割上げれば賠償金を払えるじゃないか』と財務省の官僚は言ってのけた。東電を何としても国有化したくないという本音が伝わってきた」。こう証言するのは、ある外資系金融機関幹部だ。なぜ財務省は、そうまでして東電の国有化回避にこだわるのか。

 「政府が気にしているのは東電の社債。格付けが高く、残高が5兆円もあるので、金融機関や年金資金など保有している投資家が多い。これがデフォルト(債務不履行)になると影響が非常に大きい」と獨協大特任教授で経済評論家の山崎元氏は指摘する。

 東電が原発の周辺住民や農業・漁業関係者などに支払う賠償金の規模は5兆円とも10兆円ともいわれているが、同社の電気事業収入は年間約5兆円もある。たとえば電気料金を2割引き上げれば、1兆円のキャッシュがわき出てくる計算だ。

 現実には、いきなり2割値上げというわけではないが、国有化回避と料金値上げの財務省シナリオは着々と進行している。

 舞台装置として検討されているのが国や各電力会社などが出資する「原発賠償機構(仮称)」。この機構が東電への出資や賠償金支払いのための融資を行い、東電はこの機構に返済するという仕組みだ。その際、賠償金や機構への返済の有力な財源となるのが電気料金の値上げだ。

 電気料金は、発電所や送電施設の建設費と修繕費、燃料費、人件費、税金などの総コストに、電力会社の利益を上乗せする「総括原価方式」という仕組みで決まる。このうち、電気料金に含まれている電源開発促進税の引き上げが有力視されている。

 この税金は原子力など発電所周辺の地域振興にも充てられており、販売電気1000キロワット時につき375円の税金がかかっている。現在、一般的な家庭で年1400円程度を負担、2010年度は約3300億円の税収を見込んでいるが、仮に税率が2倍になれば、家庭の負担は2800円に増え、税収は6600億円に膨らむことになる。

 国民に広く薄く負担させて賠償に充て、東電も延命させる。政府や財務省、東電にとっては理想的なシナリオかもしれない。しかし、前出の山崎氏は「そもそも消費者は原発事故で不自由な思いをしている被害者。なのに、さらに電気料金を引き上げるというのは、いくら独占会社といってもやりたい放題すぎるのではないか」と批判する。

 電気料金に含まれる税金を引き上げることの問題点についても指摘する。

 「税金の部分を上げるということは、東電管内以外の人も賠償金を負担すること。他の電力会社は株主にどう説明するのか」

 ■給与水準高く少々のカットは生ぬるい

 これとは別に、東電は燃料価格上昇を理由に4カ月連続で電気料金を値上げする方針で、東電管内の標準家庭の料金は、3−6月の4カ月で230円以上の引き上げとなっている。

 こんな状況で、さらなる値上げしか方法はないのか。企業法務に詳しいアサミ経営法律事務所の浅見隆行弁護士は、「いまの東電は、新たな借り入れや社債発行、増資が難しく、国が東電に貸し付ける場合も財源調達は簡単ではない。徹底したコストカットと資産売却が前提だが、残された手段は電気料金引き上げと増税しかない」と一定の理解を示す。

 こうした声を見越してか、東電が社員の給料2割カットや数千人規模の人員削減、保有株や資産の売却などを実施するといった報道が次々と出ている。

 ただ、前出の山崎氏はこう見る。

 「東電の給与水準はもともと高いので、少々の給与カットはなまぬるい。取締役の相当数の退陣や幹部社員のリストラ、株主責任を取るための減資など、ケジメをつけ、発電と送電の分離、東西の周波数統一などに踏み込んだうえでの電気料金値上げでないと、不公平感は払拭できないだろう」

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110422/dms1104221553016-n1.htm


307. 2011年4月23日 21:15:06: RMJWfV6cjg
3号機建屋か 放射線900ミリシーベルトのがれき撤去 これまでで最大値
2011.4.23 20:33

 東京電力福島第1原子力発電所事故で、同社は23日、3号機の原子炉建屋付近から撤去したがれきの中に毎時900ミリシーベルトの高放射線量のものがあったと発表した。水素爆発した3号機建屋のコンクリート片とみられ、撤去したがれきの放射線量では最大という。

 東電によると、がれきは縦横30センチ、高さ5センチの大きさ。20日に見つかり、翌21日に作業員が約5メートル離れた場所から重機を使ってコンテナに収容した。

 収容後、コンテナ表面から1メートル離れて測定した線量は毎時1〜2ミリシーベルトだった。撤去作業での作業員の被曝線量は3・17ミリシーベルトだった。

 東電は10日からがれきの撤去作業を行っている。がれきの平均的な線量は毎時100〜200ミリシーベルトで、これまでにコンテナ43個分を撤去したという。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110423/dst11042320340044-n1.htm


308. 2011年4月23日 22:27:33: RMJWfV6cjg
放射能の大気放出続く…1日154兆ベクレル

内閣府原子力安全委員会は23日、東京電力福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性物質の量が、放出量が落ち着いた今月上旬の時点でも、1日あたり154テラ・ベクレル(1テラは1兆)に達していたことを明らかにした。

 福島第一原発から大気に放出された放射性物質の量は、4月5日の時点で、ヨウ素131が毎時0・69テラ・ベクレル、セシウム137が同0・143テラ・ベクレル。この数字に基づき、同委員会は今月12日、大気への推計放出量を「毎時約1テラ・ベクレル」と発表していた。

 しかし、国際的な事故評価尺度(INES)に使われるセシウムなどをすべてヨウ素に換算した数字に直したところ、1日の放出量は154テラ・ベクレルとなった。3か月、この状態が続いた場合の放出量は、INESの「レベル6」の事故に相当する。

 同委員会は、「放出量はあくまでも推計で、誤差や変動も大きいと考えられる。原発周辺での空間線量は徐々に下がっていて、ただちに健康に影響を及ぼす線量ではない」としている。 (2011年4月23日21時15分 読売新聞)


309. 2011年4月23日 22:30:51: RMJWfV6cjg
「排気の遅れ、水素爆発招いた」 米紙が原発事故分析
11年4月23日21時20分

23日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、福島第一原子力発電所の事故について、放射性物質の外部放出を懸念し、東京電力が格納容器内のガスの排出をためらったことで水素爆発を招いたとする分析記事を掲載した。

 同紙は、同原発1号機は地震・津波の発生から半日たった3月12日午前2時半に格納容器内の圧力が2倍に達し、東電は排気を決めたとしている。

 しかし、準備などに手間取り、実際に排気できたのは同日午後。その約1時間後に水素爆発が起きて原子炉建屋が破壊された。これに伴う炉心の損傷はなかったが、「壁」の一つが失われたことでその後の大量の放射性物質の放出につながったほか、炉の冷却のための作業を妨げる原因にもなった。

 同紙によると、日米の専門家は排気の遅れで水素爆発が起きやすい条件ができたと考えている。放射性物質と水素を含む格納容器内のガスは、排気専用のパイプを経由して建屋の外にある排気塔に導かれるが、圧力が2倍になるまで待ったため、パイプの継ぎ目などからガスが漏れやすくなり、建屋内に充満した可能性があるという。

 専門家は「放射性物質の放出を心配するあまり排気に慎重になったことが、事態を悪化させたようだ」とみている。水素爆発の防止を重視する米国は、格納容器内の圧力が耐圧に達する前でも早めに排気を行うことにしており、同様の方針は韓国や台湾でも採用されていると指摘している。

 米国では、1979年のスリーマイル島原発事故で作業員の判断ですばやく排気が行われ、原子力規制委員会(NRC)が追認したが、日本では排気は「最後の手段」として、電力会社のトップや政府の判断を待ってから行う体制。記事はこうした考え方の違いも排気の遅れにつながった可能性を指摘した。(パナマ市=勝田敏彦)


310. 2011年4月24日 09:32:19: 5hG98aKSIM
3月15日にはレベル7相当 放射能放出量、安全委試算
2011年4月24日5時10分

東京電力福島第一原発の事故で、大気への放射能(放射性物質)の放出量が3月15日夜までに約19万テラベクレル(テラは1兆倍、放射性ヨウ素換算)で、国際的な事故評価尺度(INES)で最悪のレベル7に達していた。原子力安全委員会の試算でわかった。

 安全委などは4月12日にレベル7を発表、その夜に政府高官が「3月15〜17日の時点で、レベル7に相当する量が放出されていた」との見方を示していたが、数字上も裏付けられた。

 3月15日朝には、2号機の原子炉格納容器につながる圧力抑制室が爆発しており、この影響を受けている可能性がある。

 今回判明したのは、3月15日午後9時までの放出総量で、約19万テラベクレル。レベル7の判断基準となる5万テラベクレルを超えていた。14日までには5万テラベクレルに達していなかったとされる。安全委は3月11日の地震以降、4月5日までの放出量の総量は63万テラベクレルと試算していた。

 安全委はまた、4月5日時点での1日当たりの放射能放出量は154テラベクレルだったとの試算も明らかにした。ピーク時の1万分の1ほどで、安全委は現状も同様のレベルで推移している、との見方を示した。(佐藤久恵、桜井林太郎)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104230477.html


311. 2011年4月24日 10:57:17: 5hG98aKSIM
事故後、7年後のチェルノブイルの実情

http://www.youtube.com/watch?v=tWWICnIQE9k

http://www.youtube.com/watch?v=gWrfcGlItxk&NR=1


312. 2011年4月24日 11:33:31: 5hG98aKSIM
想定外の大津波「50年以内に10%」 東電06年発表
2011年4月24日8時5分

東京電力は、福島第一原発に、設計の想定を超える津波が来る確率を「50年以内に約10%」と予測し、2006年に国際会議で発表していた。東電は「試算の段階なので、対策にどうつなげるかは今後の課題だった」と説明している。

 東電原子力・立地本部の安全担当らの研究チームは福島原発を襲う津波の高さを「確率論的リスク評価」という方法で調べ、06年7月、米国であった原子力工学の国際会議で報告した。

 その報告書は「津波の影響を評価する時に、『想定外』の現象を予想することは重要である」と書き始められている。

 報告書によると、東電は慶長三陸津波(1611年)や延宝房総津波(1677年)などの過去の大津波を調査。予想される最大の地震をマグニチュード8.5と見積もり、地震断層の位置や傾き、原発からの距離などを変えて計1075通りを計算。津波の高さがどうなるか調べた。

 東電によると、福島第一原発は5.4〜5.7メートルの津波を想定している。だが報告書によると、今後50年以内にこの想定を超える確率が約10%あり、10メートルを超える確率も約1%弱あった。

 報告書は「想定を超える可能性が依然としてある」と指摘。「津波について知識が限られていることや、地震のような自然現象にはばらつきがある」ことを理由にあげている。

 確率で原発の危険度を評価する方法は、地震の揺れが原因になるものは実用化されているが、津波についてはまだ基準が決まっていない。一方で、東電は、地震の規模を最大でも東日本大震災の約5分の1として予測しており、「10%」でも過小評価だった可能性がある。

 報告書について東電は「津波の評価法を検討するための試算段階のもの。まだ広く認められた方法ではないので、公表は考えていない」と説明する。

 また、設計の想定を最大5.7メートルと決めた根拠について、東電は「社内で経緯などを整理しているところ」として明らかにしていない。(木村俊介)

http://www.asahi.com/special/10005/OSK201104230072.html


313. 2011年4月24日 11:34:46: 5hG98aKSIM
福島原発、当初は事故でない「レベル3」と評価 保安院
2011年4月23日15時1分

経済産業省原子力安全・保安院が、福島第一原子力発電所の事故について、事故やトラブルの深刻さを示す国際原子力事象評価尺度(INES)で当初は「レベル3」と暫定評価していたことがわかった。レベル3は「事故」ではなく「事象」に分類される。保安院の初動の認識が甘かったことを示した。

 保安院は3月12日夜の記者会見でINESで「事故」にあたるレベル4と発表した。その後、旧ソ連チェルノブイリ原発事故に匹敵する最高のレベル7にまで引き上げられた。

 レベル3の評価は地震発生から約10時間後の3月12日午前0時半の段階。福島第一1〜3号機、福島第二1、2、4号機について地震と津波の影響で、外部電源も非常用電源も使えなくなっており、原子炉から熱を除く機能が失われたことから評価した。

 その2時間半後には福島第一原発で放射性物質を含む蒸気を外部へ放出する排気(ベント)の方針が発表された。このころ、すでに原子炉につながる配管の隙間などから放射性物質が外部に漏れ出していたとみられ、12日午前6時には中央制御室の放射線量が通常の1千倍に上がったと公表された。

 保安院は3月18日に米国スリーマイル島原発事故に相当するレベル5、4月12日に旧ソ連チェルノブイリ原発事故と同じレベル7に暫定評価を引き上げた。

 INESはレベルが0〜7まで8段階ある。トラブル発生後、24時間以内に暫定評価して国際原子力機関(IAEA)に報告するのが原則的なルールだ。

 住田健二・大阪大名誉教授は「進行中の事故を評価するのは難しい」としたうえで、当初レベル3とした評価について「今からふりかえってみれば、認識が甘かった証しなのではないか」と話している。(小堀龍之)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104230170.html




314. 2011年4月24日 15:07:54: 5hG98aKSIM
みうらじゅん「東電の仕事は全部断った」ギャラは、500万円以上
NCN 4月23日(土)16時47分配信

イラストレーターのみうらじゅんさんは2011年4月22日、ニコニコ本社で公開生放送された「吉田照美&みうらじゅん ときどきアートライフ」で、東京電力から仕事の依頼があったが、「全部断った」と明かした。

 みうらさんは、東電の仕事について「4コマ漫画を書いてくれと言われた。ギャラはすごくいいです。ゼロがいっぱい」と暴露。これに対して、フリーアナウンサーの吉田照美さんが「インターネットでは東電の仕事のギャラは、500万円とか言われているけど・・・」と問いかけると、「もっと上でした」と返答。それでも「全部断った」という理由について、みうらさんは、

「僕みたいなやつにたくさんギャラをくれるのは、あやしいじゃないですか」
 と笑いを誘いつつ明かした。

 また、「飲んでも大丈夫」とプルトニウムの安全性を強調したことで批判を浴びたとされるビデオに登場するキャラクター「プルト君」についてイラストレーターとして言及。「(プルト君のように)ゆるキャラで問題起こしそうなものがたくさんある」と指摘。その上で、

「やり玉に上げられるのがキャラクターであるのはかわいそうだけど、作った人はちゃんと責任を負わないといけないよね」 と語った。

吉田照美&みうらじゅんのときどきアートライフ
「みうらじゅん『東電の仕事は全部断った』」部分から再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv46572988#18:03
(番組はタイムシフト機能で2011年4月29日まで視聴できる)

(ふじいりょう)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw55733


315. 2011年4月24日 15:34:30: 5hG98aKSIM
東電、国内外の子会社売却へ 原発事故賠償の資金確保
2011年4月23日 22時19分

東京電力は23日、福島第1原発事故の賠償金の支払いに備えるため、国内外の子会社を売却する方向で調整に入った。数千億円規模の資金を調達したい考えで、月内にもまとめる経営合理化計画に盛り込む。今後は、本業の国内電気事業に経営資源を集中する。

 売却対象には、海外のウラン鉱山を経営するテプコ・リソーシズ(カナダ)や、人材派遣のキャリアライズ(東京)、東電不動産(同)などが浮上している。東電は既に、大手商社や投資会社などへ売却を打診しているもようだ。

 原発事故で避難などを強いられている周辺住民や、出荷停止で収入を失った農家、漁業関係者らへ支払う東電の賠償総額は、最終的に数兆円に達する見通し。東電はこれらの資産に加え、KDDIなどの保有株式や保養所も売却する。

 清水正孝社長は15日の記者会見で、補償金などの資金確保に向けて「聖域なきスリム化を図る。(詳細は)詰めている段階」と述べている。

 政府は、東電の損害賠償を国が支援する前提として、自らのリストラで資金を捻出することを求めている。東電は既に、社員の年収を2割程度削減する方向で労働組合と交渉中。役員報酬の大幅削減や、新規学卒者の採用計画の見直しも検討している。(共同)


316. 2011年4月24日 15:36:38: 5hG98aKSIM
東日本大震災:津波、史上最大…「明治三陸」超える

東日本大震災で発生した大津波が、国内で過去最大の津波とされてきた明治三陸地震(1896年)による津波を超える規模だったことが、東京大地震研究所の現地調査で明らかになった。岩手県野田村から同県宮古市にわたる約40キロの海岸線の多くで、津波の到達した高さが20メートル以上に及び、5カ所で30メートルを超えた。明治三陸津波で遡上(そじょう)高が30メートルを超えたのは東北全体で2カ所だったことから同研究所は「明治三陸津波を超える津波だったと言える」と分析する。

 ◇30メートル超、5カ所…東大地震研調査
 調査は、同研究所の都司(つじ)嘉宣准教授(津波・古地震学)らが実施した。東日本大震災の津波については、津波の痕跡が発生後1〜2カ月で消えてしまうため、今回の対象地域以外でも全国の津波研究者が分担して現地調査に取り組んでいる。

 都司准教授らの調査の結果、宮古市田老小堀内で津波の到達した高さが37.9メートルに及んだほか、同和野35.2メートル、同青野滝34.8メートル、宮古市・松月31.4メートル、同市・真崎30.8メートル−−の計5カ所で30メートルを超えた。

 明治三陸津波で高台へ運ばれた大きな岩として有名な「津波石」(標高25メートル)が残る岩手県田野畑村の羅賀地区では津波石を超える27.8メートルに達した。明治三陸津波では岩手県大船渡市で38.2メートルを記録したが、30メートル超は他に同県陸前高田市の32.6メートルだけで、昭和三陸地震(1933年)による津波は最高28.7メートル(大船渡市)だった。

 都司准教授は「明治三陸津波で甚大な被害を受けたいくつかの地区は、今回も30メートル近い津波が到達したが、集落を高台に移していたため被害を免れた。今後まとまる被災地全体の調査結果を、復興計画に生かしてほしい」と話す。【永山悦子】

 ◇明治三陸地震と昭和三陸地震◇
 いずれも三陸地方に大きな津波被害をもたらした。明治三陸地震は、1896年に起きたマグニチュード(M)8クラスの地震。地震動による被害はなかったが、大津波が発生し、北海道から宮城県の太平洋岸で約2万2000人の死者を出した。昭和三陸地震は1933年に起きたM8.1の地震。津波によって3000人を超す死者・行方不明者が出た。

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110424k0000m040126000c.html


317. 2011年4月24日 15:42:47: 5hG98aKSIM
東日本大震災:「お父さん、ありがとう」妻の声津波に消え
毎日新聞 2011年4月20日 10時14分

妻が娘に託していた愛用の小銭入れを「お守り」にする熊川さん。「唯一の形見」という=福島県二本松市の遺留品掲示所で2011年4月18日、大場弘行撮影 東日本大震災の津波で数百人の行方不明者が出たにもかかわらず、福島第1原発の事故に伴う避難指示で1カ月以上捜索が実施されなかった福島県浪江町請戸(うけど)地区。津波に遭い、九死に一生を得た男性の耳には、50年近く連れ添った自分への感謝の言葉とともに波間に消えた妻の声が残る。「一刻も早く見つけてほしい」。男性は14日に始まった捜索による発見を祈るように待ち続けている。

 「真っ黒い波が数十メートルの高さに立ち上がり、一気に倒れてきた」。海岸から数百メートル先に住む無職、熊川勝さん(73)は目前に迫る大波に度肝を抜かれた。妻洋子さん(73)の手を引いて2階に駆け上がったが水位はみるみる上がり、洋子さんを抱えて顔を出すのがやっとになった。死を覚悟し「これまで、ありがとな」と呼び掛けると、洋子さんはうなずいて唇を動かした。「お父さん、ありがとう」

 もう一度、熊川さんが「2人で孫3人の名前を呼んで終わりにしよう」と声を掛けた直後に強い衝撃があり、洋子さんが沈んだ。必死で手をたぐったが、渦巻く波に引き込まれていった。熊川さんは着ていたジャンパーが偶然浮袋代わりになり、天井と屋根の隙間(すきま)で息ができた。引き波で家ごと沖に向かって流されかかったが、橋桁に飛び移って助かった。その間、ずっと洋子さんの名を叫び続けた。

 その後、身を寄せた県内の親族宅も原発事故の深刻化でいられなくなり、横浜市の長女(42)の元へ。だが、原発から約5キロの請戸地区には捜索が入らないままで「原発内で(復旧の)作業している人もいるのに、何で警察も自衛隊も助けに行かねんだ」。もどかしさが募った。

 今月14日。警察の捜索がようやく始まり、熊川さんはすぐ福島に戻った。洋子さんが最後までつかんでいたジャンパーを着て、日々、遺体安置所や遺留品写真の掲示所を回る。もし、捜索が打ち切られたら自分で捜しに行くつもりだ。「女房は『金婚式の時は、日光の紅葉を見たい』と楽しみにしていた。秋には骨つぼ抱いて紅葉見に行ぐんだ」【大場弘行】

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110420k0000e040018000c.html


318. 2011年4月25日 08:54:01: 5hG98aKSIM
福島県 5公園の放射線量、利用制限基準超える
2011年4月25日0時13分

福島県は24日、県内5カ所の公園の放射線量が、校舎や校庭を利用できるか判断する目安となる国の基準を超えたと発表した。県は、公園管理者に利用制限の対象とするよう要請するという。

 国は暫定的な利用基準として、校庭の放射線量が毎時3.8マイクロシーベルト以上では屋外活動を制限することとしている。県は、小中学校や高校、公園など計46施設を22日に調査。そのうち、福島市、郡山市、二本松市、本宮市の5公園で、3.8〜3.9マイクロシーベルトを検出したという。

 県は25日にも5公園に看板を設置し、利用は1日あたり1時間程度とすることや、砂場の利用を控えることなどを求めていくという。

 5公園は次の通り。信夫山子供の森公園(福島市)▽新浜公園(同)▽酒蓋公園(郡山市)▽日渉公園(二本松市)▽岩角農村公園(本宮市)。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104240187.html




319. 2011年4月25日 13:46:38: 5hG98aKSIM
先人の知恵浸水防ぐ 宮城県南「浜街道」

東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南の沿岸部で、津波の浸水が江戸時代の街道と宿場町の手前で止まっていたことが、東北大東北アジア研究センターの平川新教授(江戸時代史)らのグループの調査で分かった。平川教授は「過去の津波の浸水域を避けて、街道が整備された可能性が高い。自然と共存するための先人の知恵ではないか」としている。

 グループは震災後の国土地理院の航空写真を基に津波浸水域図を作製し、旧街道や宿場町の地図と照合した=地図=。現在の岩沼市にあった「岩沼宿」から水戸へと続いていた、太平洋岸の主要街道「浜街道」に着目。岩沼宿から宮城県山元町の「坂元宿」までの街道と宿場の大部分が、浸水域からわずかに内陸部に位置し、被害を免れていた。
 浜街道周辺はほぼ400年おきに津波に襲われている。1611年には慶長三陸津波が発生し、仙台藩領内でも1783人が亡くなったという記録が残る。
 街道や宿場は交通や流通の結節点として、人が密集する地域の要衝。平川教授は「慶長津波を受けて、街道や宿場を今の位置にした可能性もある」との見方を示す。
 仙台以北の沿岸部についても今後、詳しく分析する考え。
 平川教授は「明治以降の近代化や宅地開発などで、津波経験の記憶は薄れてしまった。先人が自然災害の教訓をどう生かしていたかを丹念に調べ、今後の復旧に生かすべきだ」と話している。 (菊池春子) 2011年04月25日月曜日

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110425t13021.htm


320. 2011年4月25日 13:57:48: 5hG98aKSIM
「最後に腹いっぱい餌を…」殺処分に養豚農家悲嘆

 福島第1原発事故によって無人の地になった20キロ圏内で、餓死しそうになっている家畜の殺処分が24日決まった。家畜の世話をしようと、避難先から通っていた多くの住民も、22日に警戒区域になり立ち入りはできなくなった。南相馬市小高区飯崎で約48年間、養豚業を営む前田光雄さん(64)は「餌をあげることができないなら、安楽死もやむを得ないのかもしれない。ただせめて、腹いっぱい食わせてからにしてほしい」と声を振り絞った。

 豚約3000匹を飼育する前田さん。「前田美豚(びとん)」の名で知られ、福島県内のレストランなどで提供されているという。原発事故が起きたのは、種豚を増やし規模を拡大した直後。前田さんは3月12日、家族6人で福島市に避難した。
 豚を連れてくるわけにはいかなかった。だが、死なせるわけにもいかない。「豚が死ねば自分も死ぬことになる」。心配する家族を押し切って小高区に通い、豚の世話を続けた。
 しかし、避難区域から警戒区域になって立ち入りが全面禁止され、餌を与えることは不可能になった。最後に訪れたのは警戒区域指定の前日、21日だった。
 豚は空腹を訴え、騒いでいた。豚舎は掃除もできず不衛生な状態で、既に死んでいる豚もいたが、そのまま置いてくるしかなかったという。
 前田さんはともに生きてきた豚を思い、「死ぬか生きるかの境目にいる。もう餓死するだけ。とにかく餌をあげたい」と漏らす一方で、複雑な心境も語った。
 「家族も無事だったし、従業員の生活もかかっている。今は気持ちを切り替えないと。原発を恨んでも仕方ない」
(菊地奈保子) 2011年04月25日月曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110425t13017.htm


321. 2011年4月25日 14:01:51: 5hG98aKSIM
福島市の公園に注意の看板「利用は1日1時間」 基準上回る線量 
2011.4.25 13:03

 福島市は25日、大気中から国の基準(毎時3・8マイクロシーベルト)以上の放射線量が検出された市内の二つの公園に「利用は1日あたり1時間程度としてください」と注意を呼び掛ける看板を設置し、砂場はブルーシートで覆った。

 福島第1原発から60キロ以上離れているにもかかわらず、基準と同じ放射線量が検出された「信夫山子供の森公園」。いつもなら子どもたちの声が響き、桜の花見客でにぎわうが、この日は人の姿は全くなかった。

 市公園緑地課の職員は「いい公園にするために頑張ってきたのに…」と話し、近所の女性(78)は「子どもの声が聞こえなくて寂しい。こんなに静かな春は初めて。原発事故がただただ悔しい」と涙を浮かべた。

 看板は福島市の中心部の新浜公園にも設置された。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110425/dst11042513070019-n1.htm


322. 2011年4月25日 14:07:18: 5hG98aKSIM
東日本大震災 「顔が水より冷たく…」 被災児童が日記
毎日新聞 4月25日

全国から寄せられた激励メッセージへの返事を書く箱石佑太君(左手前)=岩手県山田町の町立大沢小で2011年4月4日、篠口純子撮影

 「お父さんが軽トラでもどっていった姿を見ました。津波にのみ込まれませんように。そう祈っていました」。巨大地震と大津波が東日本を襲ったあの日、子供たちは何を見、その後をどう生きたのか。岩手県山田町の町立大沢小学校を3月に卒業した箱石佑太君(12)が毎日小学生新聞に寄せた体験日記には震災と向き合う姿が率直につづられていた。

 ◇3月11日

 卒業式の歌の練習をしていました。とてもゆれの大きい地震が来ました。最初は単なる地震だと思っていました。大津波警報が出ても、どうせこないと思っていました。来たとしても10センチメートル程度の津波だと思っていました。全然違いました。ぼくが見たのは、国道45号線を水とがれきが流れているところです。お母さんとお父さんが津波が来る前に大沢小に来ているところは見ました。だけどその後、お父さんが軽トラでもどっていった姿を見ました。お父さんのことが不安でした。車を運転しながら津波にのみ込まれませんように。そう祈っていました。

 ◇3月18日

 津波から1週間。お母さんは、もうこんなに日がたっているのに、まだお父さんが見えないとあきらめていました。じいやんは泣いて「家も頑張って建てるし、おまえたちだってしっかり学校にいかせられるように頑張るから、お父さんがもしだめだとしても頑張るからな」と言っていました。

 ◇3月23日

 卒業式でした。「ありがとう」の歌を歌っている時、お父さんに「お父さん、お父さんのおかげで卒業できたよ。ありがとう」と頭の中で言いました。そしたらなぜか、声がふるえて涙が少し出てきました。その夜、こんな夢を見ました。お母さんとお父さんが宮古のスーパーマーケットから帰ってきた夢でした。

 ◇3月25日

 親せきの人の携帯に電話がかかってきました。内容は、お父さんらしき人が消防署の方で見つかったということでした。急いで行ってみると、口を開けて横たわっていたお父さんの姿でした。ねえちゃんは泣き叫び、お母さんは声も出ず、弟は親せきの人にくっついていました。顔をさわってみると、水より冷たくなっていました。

 ぼくは「何でもどったんだよ」と何度も何度も頭の中で言いました。「おれがくよくよしてどうすんだ」と自分に言いました。でも、言えば言うほど目がうるんでくるばかりです。お父さんの身に付けていたチタン、東京で買った足のお守りや結婚指輪、携帯。そして驚いたのが時計が動いていたことです。お父さんの息が絶えた時も、津波に飲み込まれている時も、ずっと。お父さんの時計は今はぼくのものになっている。ぼくがその時計をなくしたりすることは一生ないだろう。

 ◇3月26〜27日

 見つかった時のお父さんの顔。まだ頭のどこかで見なきゃよかったと。でも見つかったおかげで火葬もできるし、お父さんをさわることができた。お父さんの体は水を飲んだのか胸がふくらんでいるだけだ。やっぱり見つかってよかった。

 ◇3月28日

 きょうは火葬の日。ぼくとねえちゃんとお母さんとけいじろうは、手紙を書いて、お父さんと一緒に入れてやりました。拝んでいる時ぼくは「箱石家は頑張って継ぐからまかせて」と言いました。お墓に骨を埋めるまで、ぼくに骨を持たせてくれました。骨をうめてホッとしました。

 ◇4月7日

 きょうは、ありがたいと心から言える日でした。お父さんとぼくたちの記事を見て、お父さんが東京マラソンを走った時の写真とお手紙を新聞の人が持ってきてくれました。ぼくたち家族に贈る言葉や、さらにはぼくに贈る言葉の手紙もありました。やっぱりお父さんはすごい。今日は本当にありがたい日だ。

 *    *

 箱石君は25日、155人の仲間と一緒に町立山田中学校に入学した。日記は、大沢小の子供たちが復興に立ち向かう様子を紹介する「大沢からの報告」として毎日小学生新聞に11日に掲載。「何回も読み、涙が止まりません。皆様が少しずつでも前に進める日がくることを願っております」(2人の子を持つ東京都北区の女性)とのメールが届くなど大きな反響を呼んだ。「大沢からの報告」は同紙で随時掲載され、次回は5月11日の予定。
http://mainichi.jp/select/today/news/20110425k0000e040028000c.html


323. 2011年4月25日 14:12:59: 5hG98aKSIM
石巻・大川小 止まった時間、1カ月遅れの卒業式
産経新聞 4月25日

■「6年間がんばったな」 天国の娘に語りかけ

 「6年間、がんばったな」。父親は天国にいるまな娘にそう語りかけた。東日本大震災の大津波で全校児童108人の大半を亡くした宮城県石巻市の大川小学校で24日、当時の6年生に卒業証書が渡された。卒業式は3月18日に行われる予定だったが、約1カ月遅れでの授与となった。卒業生21人のうち、死亡、または行方の分からない計16人分は保護者が代理で受け取った。晴れの日にも、遺族らは「子供を失った喪失感は地震のときから、何も変わっていない」と現実を受け入れられない苦悩にさいなまれている。(中村翔樹)

 授与式は、新学期から教室を間借りしている同市の飯野川第一小で行われた。遺族感情などに配慮し、無事に助かった卒業生とは時間を分けて行われた。

 午前10時の式には、亡くなったり、行方不明となった16人の保護者全員が出席。同校の柏葉照幸校長が「今後このような悲しいことが起きないようにがんばっていきます」とあいさつしたあと、印刷業者の元に保管されていて無事だった卒業証書を手渡した。

 担任が津波の犠牲になったため、5年時に担任を務めていた女性教諭が卒業生の名前を読み上げ、遺族らに「おめでとう」と声をかけたという。午後には、助かった卒業生にも証書が渡された。

 柏葉校長は「本来手渡すべき子供がおらず、つらい。何とか家族に証書を渡すことができたという意味ではよかった」と話した。

 だが、遺族らは依然として深い悲しみの底にある。一人娘の永遠(とわ)さん=当時(12)=を失った会社員の加納孝行さん(35)は「娘がいなくなって、家はひっそりとしている。部屋はほとんど手つかずのままにしてあり、時間が止まってしまったような気持ちでいる」とうつむく。

 永遠さんは、将来は小学校の先生になりたいと話し、成績も優秀だった。遺体は地震発生から3週間後の今月2日に、学校から500メートルほど離れた田んぼにできた水たまりの中で見つかった。顔は腫れていたが、164センチと大柄な体格や着衣から、すぐに娘だと分かったという。

 仏壇には、好物だったハンバーグを小さく切って供えている。今日からは卒業証書も置くつもりだ。遺影は今も直視することができないが、「今日はちゃんと『6年間、がんばったな』と声をかけてあげたい」。永遠という名前には、いつまでも長く元気で生きてほしいという願いを込めた。「そうはならなかったのが、本当に悔しい」と唇をふるわせた。

 三女の愛さん(13)が行方不明となっている狩野孝雄さん(42)も「卒業証書をもらったことだし、早く帰ってきてくれないかな」と寂しそうに語っていた。


324. 2011年4月25日 16:22:20: 5hG98aKSIM
IWJのスクープ 岩上安身 @iwakamiyasumi 2011-04-22

勉強会に出席していた鳩山前首相が、原子力安全委員会の小原規制課長に放射能が実際にどれだけ放出されているか質問。それに対して、小原課長、「一日あたり、100兆べクレル」と、ぽろり。そんなに多いとは、誰も聞いてないぞと、一時騒然。

これまでの発表では、一時間あたり1テラベクレル、即ち1兆べクレル。一日では24兆べクレル。実際には、その数倍の放出量だというのだ。この勉強会のあとに、小原課長が伝えた正確な数値は、

ヨウ素131が、一時間あたり6990億Bq。一日あたりでは16兆7760億Bq。

セシウム137は、一時間あたり1430億Bq。一日あたりは3兆4320億Bq。
セシウムはヨウ素に換算すると40倍なので、一日あたりは137兆2700億Bq。

合計すると、153兆7120億Bq。

これは4月5日時点での大気中への推定放出率。

さらにこの日は、他の議員から、「福島第一原子力発電所の所長は、なぜ、東京勤務なのか、3月11日の震災当日、東京にいたのか。事故直後には、非常用電源が一つ動いていたから、これを使えば現在のような状態にならなかったはずだ」という暴露発言も出た。これに対し、保安院職員らは沈黙。


325. 2011年4月25日 20:29:36: 5hG98aKSIM
追加の電源装置、冷却機能に懸念 10社の原発ともんじゅ
2011年4月25日 19時52分

東京電力福島第1原発事故を受け、全ての電源が断たれた場合に備えて各電力会社などが新たに配備した電源車や発電機では、ほとんどの原発で原子炉を安定した停止状態にすることはできないことが25日、電力会社などへの取材で分かった。

 容量が小さく、原子炉を冷却する装置を一部しか動かせないのが理由。地震後の福島第1原発と同様に、非常用発電機が使えない場合の代替電源がない状況は事実上、改善されていない。経済産業省原子力安全・保安院は、緊急安全対策の一つに位置付けているが、こうした状態での運転継続は議論を呼びそうだ。

 原発を所有する電力10社と、高速増殖炉もんじゅ(福井県)を持つ日本原子力研究開発機構によると、事故後に電源車や可搬式発電機を原発に配備した。だがこうした電源で動かせるのは計器類や小規模の注水装置だけで「非常用発電機のバックアップとは言えない」(電力関係者)という。

 東京電力だけは、柏崎刈羽原発(新潟県)に配備した4500キロワット1台、500キロワット4台の電源車などで運転中の4基の冷却が可能だとしている。

 ガスタービン発電機の設置などで十分な大容量電源が確保できるのは「2012年度初め」(九州電力)、「2年程度」(北陸電力)と比較的時間がかかる施設と、秋―年内という東北電力東通原発(青森県)、日本原子力発電東海第2原発(茨城県)、関西電力、中国電力、「速やかに」(四国電力、原子力機構)などに分かれている。

 日本原電によると、敦賀原発2号機(116万キロワット、福井県)の安全な冷却には約3500キロワットが必要だが、配備したのは220キロワットと800キロワットの電源車1台ずつ。1825キロワットの電源車3台を手配したが、配備は「来年3月ごろまでに」としている。

 中部電力は東海地震の震源域にある浜岡原発(静岡県)で、廃炉手続き中の2基を含む5基に追加対策。現在ある非常用発電機に加え、津波の影響を受けないように海抜約14〜30メートルの原子炉建屋屋上などに新たにディーゼル発電機計9台を設置したが、容量が小さいため、さらに敷地内の高台にガスタービン発電機3台を配備する。

 北海道電力は、泊原発に3200キロワットの電源車1台を配備したが1〜3号機共用のため、2年以内をめどに1台追加するという。(共同)


326. 2011年4月26日 10:27:21: 0BIPAO5Vpk
第一原発の水素爆発「想定せず」 細野氏、不備認める
2011年4月25日23時16分

東電福島第一原発の事故への対応について、細野豪志首相補佐官は25日の統合本部の会見で「(地震発生直後)水素爆発が起きることはだれも想定していなかった」と述べ、事前に水素爆発の予測に基づく対応がまったく取られていなかったことを公式に認めた。

 同原発では地震発生翌日の3月12日に1号機、14日に3号機、15日に2号機で水素が原因とみられる爆発が起きた。統合本部自体は15日に発足したため、1、3号機の水素爆発が起きた当時はまだなかった。

 細野首相補佐官は、統合本部発足当時の状況やこれまでの情報などをもとに当時を振り返り、原子炉建屋に地震翌日という早い段階から、もれた水素がたまって爆発するという事態はまったく想定していなかった、とした。(竹石涼子)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104250610.html




327. 2011年4月26日 10:30:07: 0BIPAO5Vpk
原子炉建屋の設計図がネット流出 福島第一1号機か
2011年4月26日7時7分

福島第一原発1号機の設計図とみられる原子炉建屋の立面図がインターネット上に流出した。東京電力は「内部資料と思われる」としているが、流出経路は分からないという。図面を掲載しているウェブサイトを運営する米国サウスダコタ州のナンシー・ファウストさん(45)は朝日新聞に対し、「原子力業界を含む産業界の人たちのグループの一人がネット上で見つけてきた」と答えた。

 問題の図面は、原子炉建屋を南北方向、東西方向から見た二つの立面図が並べられたもの。原子炉や、非常用復水器、再循環ポンプなどの機器の配置やそれらの海面からの高さが分かる。注釈の大部分は英語で記述されているが、右下に「福島第一原子力発電所1号機」「東京電力株式会社」と漢字で記載され、その脇に「改訂」の年月日として1980年、1991年、2001年、2003年の四つの日付が添えられている。

 東電側は24日夜の記者会見で、「基本的には内部資料として持たせていただいているもののはずなんですが、それがどういった経緯で、というのは確認していない」と説明した。また、問題の図面が東電のものだとすれば「核物質防護上の規制がかかっている」対象と認めた。これまでも設計図について、東電は「メーカーのノウハウがある」などの理由で公表を拒否している。

 1号機のメーカーはアメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)社。この図面を掲載しているウェブサイト「福島第一写真集」を運営するファウストさんによると、3月中旬に福島第一で爆発があって1週間ほどがたったころ、物理学系のウェブサイトでこの図面が広まり始めていたという。ファウストさんは「東電から電気や配管の作業の委託を受けた契約業者のだれかがオンライン上に載せたのではないか」と推測している。

 東電やその関連会社では06年と08年に、ファイル交換ソフト「ウィニー」を通じて内部資料が流出したことがある。しかし、東電によると、今回の図面はその際に流出した資料の中には含まれていないという。(奥山俊宏)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104250626.html
http://www.houseoffoust.com/fukushima/fukushima.html


328. 2011年4月26日 10:32:50: 0BIPAO5Vpk
今になって公表した放射性物質の飛散予測

内閣府原子力安全委員会は25日、東京電力福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性物質のコンピューターによる拡散予測を公表した。

 予測は本来、事故発生直後の避難に活用する計画だったが、これまで3月23日と4月11日の2回公開されただけだった。細野豪志首相補佐官は25日の事故対策統合本部の共同記者会見で「3月半ばの最も放射性物質が飛んでいた時期に予測を利用できず、大変申し訳ない」と謝罪した。

 公表されたのは、3月11日から4月25日までの1時間ごとの放射性物質の拡散予測と、これまでの積算放射線量。今後は、1時間ごとの予測を毎日正午に更新、積算線量も随時更新する。

(2011年4月26日01時31分 読売新聞)


329. 2011年4月26日 10:35:25: 0BIPAO5Vpk
東電、初期の原子炉データ未取得 対応検証へ取り出し検討
2011年4月26日 09時21分

福島第1原発事故で、原子炉の自動停止から津波で電源が失われるまでの初期段階にあたる原子炉内の圧力や水位といったデータの一部を東京電力がまだ取得していないことが、26日分かった。

 データは中央制御室内に残されているとみられる。室内の放射線量が高く作業は困難だが、東電は初動対応や地震による損傷の程度などを検証するために必要としており、早急に取り出す方策を検討するという。

 各号機の中央制御室は電源が復旧し照明が点灯しているが、空調の停止などで汚染が進行。現在は約6時間ごとに短時間滞在し最小限のデータを確認しているだけで、作業員は常駐していない。東電は「データが打ち出された紙も汚染され、持ち出しにも工夫が必要だ」と説明している。

 政府は発生当初のデータを参考に、原子炉建屋の爆発など放射性物質の大量飛散に至った過程を検証する考え。東電は、データは炉内の状況把握と復旧作業にも役立つ可能性があるとしている。

 東電は26日も原子炉冷却のための注水を進める一方、がれきの撤去やちりの飛散防止剤の散布などを行い、作業環境の整備を続けた。(共同)


330. 2011年4月26日 18:13:24: 0BIPAO5Vpk
東日本大震災:東電社長、防衛相指示でUターン 発生当夜

東京電力の清水正孝社長が、東日本大震災が発生した3月11日夜、出張先の関西から東京に戻る途中、いったん航空自衛隊小牧基地(愛知県)をC130輸送機に乗って離陸しながら、北沢俊美防衛相の指示を受けてUターンしていたことが26日分かった。清水社長の自衛隊機搭乗は経済産業省からの依頼とみられるが、北沢氏は正式要請はなかったとしている。また、北沢氏の許可なく輸送機は離陸しており、自衛隊の判断に疑問も出ている。

 防衛省によると、11日午後9時40分ごろ、首相官邸の緊急参集チームに詰めていた同省の桜井修一運用企画局長から「清水社長を航空自衛隊の輸送機で東京に運べないか」と要請があった。これを受ける形で、清水社長は午後11時半ごろ、空自小牧基地からC130輸送機に乗り、入間基地(埼玉県)に向けて離陸した。

 ほぼ同じころ、要請の事実を伝えられた北沢氏は「被災地への救援活動を最優先にすべきだ」と指示。これを受け同省は午後11時46分に輸送協力に応じないよう伝えたが、すでに離陸しており、急きょ引き返したという。同機は12日午前0時13分に小牧基地に着陸。その後、災害派遣の医療チームの運搬活動にあたった。

 北沢氏は26日の閣議後会見で「連絡の行き違いがあったとは聞いている。しかし、新幹線が動き、高速道路が閉鎖されていない中、対応する道があったのではないか。正式な官庁間協力の要請はなかった」と述べた。

 これに関連し枝野幸男官房長官は26日午前の記者会見で「防衛相の指示は妥当だった。自衛隊も、大臣の決裁を受けずに飛行機がいったん飛び立ったのは不思議だ」と述べ、自衛隊の行動に疑問を呈した。【坂口裕彦】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110426k0000e010066000c.html


東電社長乗る自衛隊機、防衛相指示で引き返す 震災当日
2011年4月26日11時52分
東京電力の清水正孝社長が東日本大震災が発生した3月11日の夜、関西方面の出張先から東京に戻るために搭乗した航空自衛隊の輸送機が、離陸後に引き返していたことがわかった。北沢俊美防衛相が離陸したことを知らずに被災者支援を優先するよう指示し、そのまま実行されたためだという。

 防衛省によると、11日夜、首相官邸の緊急参集チームから防衛省に対し、自衛隊機を使って清水社長を帰京させられないかという依頼があった。防衛省事態対処課が統合幕僚監部などに連絡。小牧基地(愛知県)から入間基地(埼玉県)を経由して東京まで送る計画を立てた。

 午後11時半ごろ、清水社長を乗せた航空自衛隊のC130は小牧基地を飛び立った。ほぼ同時刻に井上一徳事態対処課長が北沢氏に報告すると、北沢氏から「被災者救援を優先すべきだ」と指示された。この時点で北沢氏も井上課長も、輸送機がすでに離陸したことは知らなかったという。

 井上課長はその後、輸送機が離陸していることを知ったが、すぐに引き返すよう指示。午後11時46分にC130に命令が伝わり、翌0時13分に、小牧基地に戻った。

 北沢氏は26日の参院外交防衛委員会で「防衛省の輸送能力はすべて震災対応で物資や隊員の輸送をやるように、と指示した。行き違いがあった」と答弁した。

 東電広報部は「当日は交通網が混乱し、グループ会社のヘリも夜間で飛べなかった。八方手を尽くしたが帰ってくるのは翌日になった。詳細はコメントを控えたい」としている。
http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY201104260141.html


東電社長 搭乗自衛隊機 Uターン
2011年4月26日 夕刊

 東日本大震災に伴う福島第一原発事故が発生した三月十一日夜、東京電力の清水正孝社長が航空自衛隊の輸送機で出張先から東京に戻ろうとしたが、輸送機が途中でUターンし、離陸した空自小牧基地(愛知県)に引き返していたことが分かった。

 清水社長は当日、関西に出張中で、名古屋空港から民間ヘリで帰京しようとした。しかし、夜になっていたため航空法の規定で飛ぶことができなかった。

 防衛省によると、午後九時半ごろ、東電を所管する経済産業省から、自衛隊機に清水社長を搭乗させるように要請があった。これを受け、清水社長は名古屋空港に隣接する空自小牧基地の輸送機C130に搭乗し、十一時半ごろ、入間基地(埼玉県)に向けて離陸した。しかし、防衛省事態対処課長から報告を受けた北沢俊美防衛相が「輸送機の使用は被災者支援を最優先すべきだ」と指摘。輸送機は既に離陸していたため、同課長が引き返すよう指示したという。

 北沢氏は二十六日午前の会見で「当日は新幹線が動いていて、高速道路も閉鎖されていなかったので(社長が帰京する別の)道があったのではないかと思う」と述べた。

 清水社長は事故発生当日は帰京できず、翌十二日早朝に民間ヘリを利用。東電本店に到着したのは同日午前十時ごろだった。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011042602000187.html


331. 2011年4月26日 18:25:02: 0BIPAO5Vpk
まだまだ高給…東電“大甘”報酬カット 値上げの「逃げ得」許すな!2011.04.26

 福島第1原発の事故を起こした東京電力は、全役員の年間報酬を50%程度削減すると発表した。普通のサラリーマンで給料半減なら死活問題だが、東電役員の場合は別次元。半減してもまだ、1人あたり平均2000万円近くが支給される計算なのだ。部長級など管理職で3割、一般社員で2割程度の年収ダウンも実施されるが、こちらもまだサラリーマンの平均年収を上回る。こんな大甘報酬カットでお茶を濁し、巨額賠償の大半を税金と電気代値上げに転嫁する“逃げ得”は許されるものではない。

 東電の2009年度の有価証券報告書によると、社外取締役を除く取締役の報酬総額は約7億円。取締役19人の平均では1人約3700万円で、半分カットしても単純計算で年収1850万円となる。一方、原発事故で避難を余儀なくされた世帯に支払われる一時金は最大でも100万円止まりだ。

 東電は社長、副社長経験者らのOBが就く顧問職についても、制度の見直しや手当のカットを検討しているが、しょせんは焼け石に水。自らも“血を流す”というアリバイづくりであるのは見え見えで、その後の賠償金は、全国一律の電気代値上げに転嫁される公算が大きい。

 経済評論家の山崎元氏は、「人災である原発事故を引き起こした東電役員が、この期に及んで報酬を得られることが不思議」と語る。

 「役員報酬の返上以外にも、余剰資産の売却など、やれることをすべてやったうえで初めて政府や国民に頼るのがスジ。かつて、不良債権問題で巨額の公的資金が注入されたメガバンクの役員が批判にさらされたのと同じ構図ですが、そもそも東電は金融機関ではない。発電や送電の事業を政府が管理すれば、事業体としての継続は銀行ほどの重要性はなく、役員が報酬を受け続ける必然性はまったくありません」

 被災者はもちろん、世間からも納得は得られない、と語る山崎氏。だが、過剰な収入を得るのは役員だけではない。管理職や一般社員の年収ダウン減も、実態はかなりの“眉唾”なのだ。東電社員が声を潜める。

 「年収2割カットといっても、その多くは簡単に復活できる賞与の占める割合が高く、人件費4800億円のうち、実際に削られるのは約1割の540億円程度でしょう。本給のカットは5%にとどまり、退職金や年金部分は温存される可能性もあります。たった100万円のカネで強制避難を余儀なくされた被災者が知ったら、どう思うでしょうね」

 東京電力の有価証券報告書(2009年度)に記載されている「従業員の平均年間給与」をみると、40・6歳で約760万円。これでも十分好待遇だが、この数字にはある事実が隠されている。なぜか給与が高いはずの「監督もしくは管理の地位にある者」が含まれてはいないのだ。

 このことについて、市場関係者の間では、以前から「給与水準の高さを印象づけないため、あえて管理職を除いたのでは」との指摘や噂が絶えなかった。電力会社としては高い給与水準を意識されることほど都合が悪いことはないからだ。

 ■本気で血を流す覚悟なし

 利用者から電気料金の値下げ圧力が高まったり、不測の事態で料金を上げざるを得ないときに、上げる側が高給では説明がつかない。株主からも、人件費削減を要求される場合がある。東電では「載せていない理由は明確にはないが、今後は記載方法を含めて検討する」とコメント。作為的なものではないと説明するが、額面通りには受け取れない。

 前出の山崎氏は、「原発と無関係の社員の年収カットは、気の毒な話ではある」と一定の同情を示すが、総務省統計局の2009年のデータによれば、東電を含む電気・ガス業界の平均給与は月46万5000円。東電の言うとおり、きっちり毎月2割カットされたとしても37万2000円で、全業種平均の35万5000円を余裕で上回る。こうした高給を支えているのは、言うまでもなくわれわれの電気代だ。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏は、「われわれが国際価格の4〜5倍高い料金を黙って支払ってきたのは、何があっても途絶えることがない電力の安定供給に対する対価と信じてきたから」と指摘する。

 「今後の東電と政府がが取るべき道は、発電、送電、売電の3事業のうち、送電事業を政府が買い取り、かつての電電公社→NTTのように自由化することです。東電は政府から得られる巨額の売却資金を賠償金に充て、送電についても通信と同じように他社参入を認める。経済産業省が示した賠償スキームは、東電および東電社員を救済するためのものですが、少なくとも売電に関わる社員は、別会社の社員として出直すことから始めるべきです」

 東電は、1100人を予定していた2012年度の新卒採用を、創業以来初めて中止することを決めた。サッカーJ2のFC東京のスポンサーも降りることで2億円を確保するともいうが、これまでエリートとして人も羨む厚遇を享受してきた役員、社員が本気で血を流さない限り、誰からも信用されることはない。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110426/dms1104261617021-n1.htm


332. 2011年4月26日 20:17:47: 0BIPAO5Vpk
1号機「水棺」作業、27日着手 注水量増やし安定図る
2011年4月26日14時30分

東京電力は26日、東日本大震災で被災した福島第一原発で、依然として高温状態にある1号機について、格納容器を水で満たす「水棺」の作業に着手することを明らかにした。27日に原子炉への注水量を増やして燃料を冷やし、原子炉の安定化をめざす。

 26日午前5時現在、1号機は圧力容器上部の温度が134度と、第一原発の中で最も高い。毎時6トンの水を、格納容器の内側にある原子炉圧力容器に入れて燃料を冷やしている。東電は、27日に「水棺」に向けて注水量を14トンまで増やし、蒸気を意図的に圧力容器の外へ逃がして格納容器に水をためる作業に入る。

 東電によると、格納容器にたまった水の水面は現在、底部から約6〜9メートルの高さの位置にある。まだ圧力容器には接していないとみられる。今後、総量で7400トンの水を入れて、底部から18メートルの高さまで水を満たす予定だ。

 1号機には事故発生から総量で7500トンの水をすでに注入している。東電は「注水量と燃料から出る熱による蒸発量からみても、格納容器の密閉性が保たれずに水が漏れている可能性がある」としている。

 このため、東電は26日、原子炉建屋内に遠隔操作のロボットを入れて、格納容器にケーブルを通すための配管などから水漏れがないか確認した。目立った水漏れなどは確認できなかった。27日に注水量を増やした時点で、改めて圧力や水位の変動を確認する。その後、一度水量を減らして格納容器や容器を支える原子炉建屋の耐震性に問題がないかを調べる。

 問題がないと判断すれば、再び注水量を増やして燃料上端部まで水をためる。核燃料を100度未満の安定した状態にする「冷温停止」をめざす。

 東電は、格納容器が破損している可能性が高い2、3号機についても、漏れを調べて「水棺」の作業に入ることにしている。(川田俊男)
http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY201104260195.html


333. 2011年4月26日 20:19:21: 0BIPAO5Vpk
農水省、牛の牧草に基準値 16都県に調査要請
2011年4月26日 20時07分

 福島第1原発事故のため警戒区域に指定され、人けのなくなった町を群れて移動する牛=25日、福島県浪江町

 農林水産省が、家畜の牛に与える牧草に含まれる放射性物質の基準値を新たに設定し、東北と関東甲信地方などの16都県に調査を要請したことが26日、分かった。福島第1原発事故により、大気中の放射線量が通常より高い地域で生産された牧草を定点調査する。5月中に結果が判明する見通しで、基準値を超えた牧草は使用禁止にする。

 調査対象を食品から牧草にも広げ、食品衛生法の暫定基準値を超える放射性物質が含まれた牛乳や牛肉が市場に出回らないようにする。乳牛が食べる牧草の基準値は、放射性セシウムが1キログラム当たり300ベクレル、放射性ヨウ素が70ベクレル。肉牛はセシウムのみで、300ベクレルとした。

 東北農政局と関東農政局が管轄する青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、静岡の各都県が対象。

 文部科学省が毎日集計している大気中の放射線量のデータを参考に調査するかどうかを判断する。調査する場合は2週間に1回、同じ地域の牧草を検査する。基準値を超えた牧草は牛に与えず、使用禁止とした上で保管するよう求めた。

 その後の調査で3回続けて基準値を下回れば解除する。使用を禁止された農家には損害を賠償する方向で、関係省庁や東京電力と調整する。

 基準値は、飼料に含まれる放射性物質がどの程度、牛乳や牛肉に移るかを公表している国際原子力機関(IAEA)の数値を参考にした。牛乳や牛肉に含まれる放射性物質が食品衛生法の暫定基準値を上回らないようにするため、牧草にも基準値を設けた。

 ヨウ素は半減期が8日と短く、出荷までに数十カ月かかる牛の肉には食品衛生法の暫定基準値がないことから、牧草の基準値も設定しなかった。 (共同)


334. 2011年4月27日 08:59:59: sCUbo1myvA
年間線量マップ初公開 事故1カ月半でようやく
2011年4月27日 朝刊

政府と東京電力の事故対策統合本部は二十六日、福島第一原発周辺の「放射線量マップ」を公開した。これまで観測地点の地図は出ていたが、原発から二十キロ圏内も含めた詳細な「汚染地図」の公開は初めて。計画的避難区域に指定されていない伊達市で、指定基準である年間二〇ミリシーベルトを超える場所が一カ所あった。

 地図は空間放射線量の実測データを基に、事故後一年分の積算線量を推定した。事故後一カ月半たってようやく、全体をカバーする汚染地図ができた。

 最も線量が高い地域は、原発周辺と浪江町周辺の二カ所で、二〇〇ミリシーベルトを超えている。二〇ミリシーベルト超の区域は原発から北西に延び、警戒区域の二十キロ圏外にも広がっている。一方で、二〇キロ圏内の南相馬市の海岸部や楢葉町の全域は二〇ミリシーベルトを下回っている。

 伊達市が計画的避難区域にならなかったことについて、統合本部は同日の会見で「事情を総合的に判断して、指定しなかった」と説明した。

 一方、最近の放射線量の低下を受け、統合本部は「年間二〇ミリシーベルトの被ばくを受けると予想される地域は、やや縮小傾向にある」としている。

 統合本部は今後、積算線量の推定と、最新の毎時放射線量を示した地図を半月に一回程度公開する。土壌汚染の程度を示す地図も早急に作成、公開する。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011042702000029.html


335. 2011年4月27日 09:06:49: sCUbo1myvA
自粛・制限対象ホウレンソウ、故意に7885束出荷−−千葉・香取産

 千葉県は26日、国の暫定規制値を超す放射性物質が検出され出荷の自粛・制限対象となった同県香取市産ホウレンソウを、制限期間中の4月1〜22日、同市の農家が県内の民間青果市場に7885束出荷したと発表した。

 県によると、判明しているだけで農家10戸が同県匝瑳(そうさ)市の八日市場青果地方卸売市場に出荷。市場からの流通先は調査中だが、大半は家庭などで消費されたとみられる。出荷農家と青果市場は県の調査に、自粛や制限は知っていたとしている。

 県は26日、農家と青果市場に厳重注意し、流通経路の報告と回収を要請した。県農林水産部は「出荷制限は伝達していた。怒りを感じ、残念に思う」と話した。香取市産ホウレンソウは県の要請で1日から出荷が自粛され、4日に国が改めて出荷制限を要請。22日に制限が解除された。【森有正、斎藤有香】
http://mainichi.jp/life/food/news/20110427ddm041040118000c.html


336. 2011年4月27日 09:15:22: sCUbo1myvA
OPINION: Children of Fukushima need our protection
By Tilman Ruff
MELBOURNE, April 26, Kyodo

I was dismayed to learn that the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology earlier this week increased the allowable dose of ionizing radiation for children in Fukushima Prefecture.

The dose they set, 3.8 microsieverts per hour, equates to more than 33 millisieverts (mSv) over a year. This is to apply to children in kindergartens, nursery, primary and junior high schools. Let me try to put this in perspective.

Widely accepted science tells us that the health risk from radiation is proportional to the dose -- the bigger the dose the greater the risk, and there is no level without risk.

The International Commission on Radiological Protection recommends that all radiation exposure be kept as low as achievable, and for the public, on top of background radiation and any medical procedures, should not exceed 1 mSv per year.

For nuclear industry workers, they recommend a maximum permissible annual dose of 20 mSv averaged over five years, with no more than 50 mSv in any one year.

In Japan the maximum allowed annual dose for workers, 100 mSv, was already higher than international standards. This has been increased in response to the Fukushima disaster to 250 mSv.

The U.S. National Academy of Sciences BEIR VII report estimates that each 1 mSv of radiation is associated with an increased risk of solid cancer (cancers other than leukemia) of about 1 in 10,000; an increased risk of leukemia of about 1 in 100,000; and a 1 in 17,500 increased risk of dying from cancer.

But a critical factor is that not everyone faces the same level of risk. For infants (under 1 year of age) the radiation-related cancer risk is 3 to 4 times higher than for adults; and female infants are twice as susceptible as male infants.

Females' overall risk of cancer related to radiation exposure is 40 percent greater than for males. Fetuses in the womb are the most radiation-sensitive of all.

The pioneering Oxford Survey of Childhood Cancer found that X-rays of mothers, involving doses to the fetus of 10-20 mSv, resulted in a 40 percent increase in the cancer rate among children up to age 15.

In Germany, a recent study of 25 years of the national childhood cancer register showed that even the normal operation of nuclear power plants is associated with a more than doubling of the risk of leukemia for children under 5 years old living within 5 kilometers of a nuclear plant.

Increased risk was seen to more than 50 km away. This was much higher than expected, and highlights the particular vulnerability to radiation of children in and outside the womb.

In addition to exposure measured by typical external radiation counters, the children of Fukushima will also receive internal radiation from particles inhaled and lodged in their lungs, and taken in through contaminated food and water.

A number of radioactive substances are concentrated up the food chain and in people. As a parent, as a physician, the decision to allow the children of Fukushima to be exposed to such injurious levels of radiation is an unacceptable abrogation of the responsibility of care and custodianship for our children and future generations.

(Tilman Ruff is chair of the International Campaign to Abolish Nuclear Weapons and associate professor at the Nossal Institute for Global Health at the University of Melbourne, Australia.)

==Kyodo
http://english.kyodonews.jp/news/2011/04/87835.html


337. 2011年4月27日 09:31:23: sCUbo1myvA
日弁連、学校の線量見直し求める 会長「安全性に問題」

 福島第1原発事故で、福島県の小中学校や幼稚園での屋外活動を制限する文部科学省の放射線量の目安について、日本弁護士連合会は27日までに、法令で定める放射線管理区域の基準より甘く、安全性に問題があるとして見直しを求める声明を発表した。

 宇都宮健児会長は声明で「(放射線管理区域を)はるかに超える被ばくを許容することを意味する」と批判した。

 文科省は19日、学校や幼稚園で観測される放射線量が屋外で毎時3・8マイクロシーベルト以上の場合は屋外活動を制限するよう福島県に通知。それ未満の場合は平常通り活動できるとした。年間の積算被ばく放射線量が20ミリシーベルトになるかどうかを目安とした。

 法令では、放射線作業をする施設では3カ月の積算で1・3ミリシーベルトを超える恐れがある範囲を放射線管理区域と設定する。年間換算では5・2ミリシーベルトで、文科省が目安とした値はこの4倍近い。

 声明では屋外活動制限についても、そのような制限を受ける学校は教育環境として適切ではないとして、より低い基準値を定め、土壌の除去なども進めるよう求めた。

 労働基準法は放射線管理区域での18歳未満の就労も禁じている。文科省は、安全性に十分配慮したと説明、「放射線管理区域の基準は、平常時に作業員らを保護する狙いがある。今回の基準は、緊急時に安全と生活を両立させる目的で設定しており、単純比較できない」としている。
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011042701000094.html


338. 2011年4月27日 09:34:41: sCUbo1myvA
県の放射線相談1万件超す (2011/04/27 08:15)
 
 福島県が東京電力福島第一原発事故を受けて開設した「放射線に関する問い合わせ窓口」への相談件数は、26日までに一万件を超えた。「子どもに母乳を与えても大丈夫か」「放射能がうつると他県でいじめられた」など涙ながらの訴えが連日、電話越しに響く。未曽有の原発事故が県民生活に深い影を落としている実態があらためて浮かび上がった。
   ◇    ◇ 
 「子どもを外で遊ばせても大丈夫か」。矢吹町の30代の女性は電話口で声を震わせた。喉と腹を痛めた本宮市の30代の男性は、おびえたような息遣いで返答を求めた。「放射線が原因ではないのか」
 福島市の県自治会館に3月17日に設けられた窓口は、放射線量の調査結果などが発表されるたびに、3回線ある電話がパンク状態になる。相談で最も多いのが健康に関する問い合わせで、全体の3割以上を占める。
 原発事故の長期化で、風評被害に関する相談も後を絶たない。県北地方の60代の女性は毎日、他県に避難した娘家族を思い浮かべる。「放射能がうつると、いじめに遭っている」との連絡を受けたためだった。「何とかならないのか」と、すがるような思いで相談員に対応を求めた。
 「県外で給油を断られた」「車に傷を付けられた」「農産物の取引を断られた」といった苦情も頻繁に届く。
   ◇    ◇
 相談は県職員や県職員OBらが受け付けている。国や県の資料を手に助言しているものの、相手はなかなか納得してくれないという。
 「放射線が目に見えないだけに疑心暗鬼になっている。心の底から安心してもらうまでにはなかなか至らない」と窓口の責任者は打ち明ける。その上で一刻も早い原発事故の収束とともに、住民が過度に不安感を抱かないよう丁寧な情報発信を国に求めた。
 ◆放射線に関する問い合わせ(26日)▽件数=210件(累計1万993件)▽問い合わせ窓口=(電話)024(521)8127

http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9834793&newsMode=article

339. 2011年4月27日 11:06:16: sCUbo1myvA
福島第1原発:学校の放射線量目安、市民団体も撤回要求

 福島第1原発事故で、文部科学省が福島県の小中学校や幼稚園での屋外活動を制限する放射線量の目安を決めたことについて、原子力資料情報室など六つの市民団体は27日までに「大人よりはるかに高い子どもの感受性を考慮に入れていない。年20ミリシーベルトを強要する政府に抗議する」と、決定の撤回を求める声明を出した。

 声明は、目安とされた「年間の積算被ばく放射線量20ミリシーベルト」を「原発作業員が白血病で労災認定を受ける基準に匹敵する」と強く批判。また、学校側の自主的な防護措置を妨げる恐れがあり、文科省と原子力安全委員会による決定プロセスも不透明だとした。

 6団体は、ほかに環境保護団体グリーンピース・ジャパン、FoEジャパンなど。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110427k0000e040013000c.html


340. 2011年4月27日 11:07:52: sCUbo1myvA
出荷制限知りながら出荷、香取市の農家認める

千葉県香取市の農家10戸が原子力災害対策特別措置法に基づく出荷制限に従わず、ホウレンソウを市場に出荷していたことが26日、明らかになった。

 県内ではこれまで、出荷自粛や出荷制限の期間中に一部の生産者が葉物野菜を出荷していたことが判明しているが、県の担当者は「今回は確信犯」と戸惑い、農業関係者からは「風評被害を助長する行為」と、怒りの声が上がった。

 県によると、香取市産ホウレンソウは、県が3月31日から旧佐原市を除いて出荷自粛の対象とし、4日から22日までは香取市全域で出荷制限の対象としていた。

 10戸は1日から22日までに計7885束を匝瑳市の八日市場青果地方卸売市場に出荷。10日間で約2200束を出荷していた農家もあったという。

 県に26日、「出荷制限を知らない生産者がいる」とメールで情報提供があり、県が農家に確認したところ、出荷制限を知りながら出荷したことを認めたという。

 同市場もホウレンソウが出荷自粛や出荷制限の対象であると知った上で受け入れていたことが判明。ホウレンソウは首都圏の小売店へ流通していた可能性があり、県は同市場に流通先を調査し、回収するよう要請した。

 県内では、出荷自粛期間中に旭市産のサンチュが大手スーパーなどに出荷されていたほか、出荷制限期間中に多古町産のホウレンソウが東京都内の生協に納品されていたことが判明しているが、いずれも出荷自粛、制限を認識していなかったケースだった。安全農業推進課の奥倉努課長は記者会見で、「非常に残念で怒りを抑えられない。県としては責任はないと思う」と語った。

 香取市の農業男性(63)は、出荷制限に従わなかった生産者と同市場に対して、「出荷する方も出荷する方だが、受ける方も受ける方。まじめな農家が損をする」と憤った。県内の農協幹部も「みんな我慢して出荷を控えていたのに、抜け駆けをするとは、同じ農民として許せない」と怒りをあらわにした。

(2011年4月27日10時34分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110427-OYT1T00235.htm


341. 2011年4月27日 11:20:05: sCUbo1myvA
大津波くれば原発炉心損傷 経産省関連機関が指摘 昨年

経済産業省所管の原子力安全基盤機構が、津波による原発事故の危険性について、東京電力福島第1原発に酷似した条件で分析し、昨年12月の成果報告書にまとめていたことが26日までに分かりました。確率的には、波高7メートルの津波によって炉心損傷に至るケースの頻度が最も大きく、7メートル以上の津波では頻度は小さくなるものの、ほぼ確実に炉心損傷に至るという結果がでました。こうした分析がありながら津波対策を軽視してきた政府や東京電力の責任が、いっそう浮き彫りになっています。 (中村秀生)

 報告書のタイトルは「地震に係る確率論的安全評価手法の改良」。地震や津波時の炉心損傷の頻度などを分析・評価しています。

 津波の分析では、地震による機器の損傷はなく、原子炉の停止にも成功したと仮定。海水ポンプが損傷して海水取水不能による冷却機能喪失▽停電や非常用ディーゼル発電機の故障などですべての交流電源を喪失した後、交流電源を必要としない原子炉隔離時冷却系(緊急炉心冷却装置の一種)で冷却を試みるが失敗▽原子炉建屋内に海水が浸入して機器損傷―といった炉心損傷に至る複数のシナリオを想定。一方、外部電源や非常用ディーゼル発電機が回復して、炉心損傷に至らないケースも想定しました。

 海水周りの条件として、原子炉建屋の開口部や、軽油タンクや燃料移送ポンプなどの屋外機器が設置された敷地は、基準海水面から高さ13メートル、海水ポンプが設置された位置は高さ5メートルとしました。

 波高3〜23メートルの津波の高さごとに、津波発生頻度と炉心損傷に至る確率を合わせた確率を分析した結果、炉心損傷に至るケースの頻度が最も大きいのは、波高7メートルの津波が発生する場合でした。防波堤(高さ13メートルと仮定)の効果を考慮した分析では、波高15メートルの場合でした。

 このとき、防波堤の効果がなければ波高7メートル以上の津波で、防波堤の効果があっても波高15メートル以上の津波で、「条件付き炉心損傷確率がほぼ1・0となり、炉心損傷頻度は津波発生頻度とほぼ同一になる」と結論づけ、津波による影響を評価しました。この条件のもとで津波が到来すれば、ほぼ確実に炉心損傷に至ることになります。報告書は、これらの波高を超えた場合に海水ポンプが機能喪失すると仮定していることが、結果に影響していると説明しています。

 福島第1原発1〜4号機の敷地の高さは10メートル。5、6号機は13メートルです。東電は、海水ポンプ(敷地高さ4メートル)と防波堤は、5・7メートルまで対策済みだったと説明しています。

 今回の報告書の分析では、波高が海水ポンプの設置点より2メートルを超えた場合にポンプが機能喪失すると仮定。福島第1原発1〜4号機に当てはめれば、少なくとも津波が波高7・7メートルを超えると、ほぼ確実に炉心損傷に至ることになります。

 東電の発表では、3月11日に福島第1原発を襲った津波の高さは14〜15メートル。海水ポンプのある海側も、原子炉建屋や主要機器のある敷地も、ほぼ全域が浸水。海水ポンプや非常用ディーゼル発電が機能喪失したほか、長時間の電源喪失の事態が発生して、冷却機能が失われ炉心破損に至りました。

 日本共産党の吉井英勝衆院議員は、早くから国会で津波による原発事故を警告。海水ポンプの水没や電源喪失などで原子炉が冷却できなくなり、炉心溶融につながる事故を懸念し、対策を求めてきました。報告書は、吉井議員の警告を裏づけたものであり、必要な対策を取ってこなかった政府や東京電力の姿勢が改めて問われます。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-27/2011042701_04_1.html


342. 2011年4月27日 15:32:32: sCUbo1myvA
福島原発1号機の炉心「55%損傷」に訂正 東電、従来は70%

2011/4/27 12:09 東京電力は27日、公表していた福島第1原子力発電所の1〜3号機の炉心損傷割合に関するデータに誤りがあったと発表した。燃料棒の被覆管が温度上昇などで損傷した割合を「炉心損傷割合」と呼んでいる。1号機はこれまで約70%と公表していたが、今回約55%に訂正した。2号機は約30%を約35%に、3号機は約25%が約30%にそれぞれ修正した。経済産業省の原子力安全・保安院から指摘を受け、確認作業を進めた結果、誤りが分かったという。〔日経QUICKニュース〕

福島第1原発:1号機燃料棒、損傷55%に訂正 東電

 東京電力は27日、福島第1原発1〜3号機の炉心にある核燃料の損傷割合の推定値を訂正し、経済産業省原子力安全・保安院に報告したと発表した。算出過程でのミスが判明したためで、訂正後の値は、1号機約55%(訂正前は約70%)▽2号機約35%(同約30%)▽3号機約30%(同約25%)−−となった。

 損傷割合は、水素爆発などが起きた後の3月15日現在、各号機の燃料の何%が損傷したかを推定したもので、東電が今月6日に発表した。

 東電によると、1、2号機のミスの原因は、炉心内のデータを測定する格納容器雰囲気モニター(CAMS)の計測値を誤って転記した。3号機は、データの一部の損傷割合が「5%未満」と評価すべき部分を「ゼロ」(損傷なし)として計算していたという。この点について東電は「意図的ではない。原因を調査して公表する」と話した。【中西拓司】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110427k0000e040094000c.html


343. 2011年4月27日 19:30:18: sCUbo1myvA
原発安全、ウソだったんだぜ 反原発曲、ネットで話題に
2011年4月27日19時8分

東京電力の福島第一原発事故をめぐり、反原発の姿勢を打ち出す楽曲が話題になっている。新曲に加え、改めて注目された曲も。レコード会社やラジオ局には「自粛」の動きがあるが、インターネットの投稿サイトなどで広がり続ける。

 「この国を歩けば、原発が54基/教科書もCMも言ってたよ、安全です/俺たちをだまして、言い訳は『想定外』」「ずっとウソだったんだぜ/やっぱ、ばれてしまったな/ホント、ウソだったんだぜ/原子力は安全です」

 4月上旬からネットの投稿サイトで話題になっている反原発の曲がある。題名は「ずっとウソだった」。ロック歌手斉藤和義さんのヒット曲「ずっと好きだった」の替え歌だ。

 替え歌だが、歌っているのは斉藤さん本人だ。

 最初に投稿されたのは7日。斉藤さんが所属するビクターエンタテインメントは「プライベートで撮影した動画が、本人が意図しない形で流出した」と削除を求め、サイト側も応じたが、動画をみた人たちが相次いでコピーを投稿。今もネット上で広がる。

 斉藤さんの所属事務所によると、動画は斉藤さんが自ら撮影した。公表も検討したが、本人と所属事務所、レコード会社で協議した末、関連する会社への配慮や、原発問題については様々な意見があることを考慮し、見送ったという。関連する会社の詳細は明らかにしていないが、ビクター社の親会社は電機メーカーで、元の曲は大手化粧品メーカーとのタイアップだ。

 一方、映像は斉藤さんが友人に渡していたため、そこからネットに広がったらしいと説明する。

 斉藤さん自身はこの件についてコメントしていない。

 福島第一原発の事故を受けてよみがえった反原発の曲もある。

 ロックバンド、RCサクセションの「ラヴ・ミー・テンダー」「サマータイム・ブルース」だ。1988年のアルバム「COVERS」に収録されていた。

86年のチェルノブイリ原発事故の影響もあり、反核の姿勢が鮮明だった。

 リーダーの故・忌野清志郎さんは「ラヴ・ミー・テンダー」に「放射能はいらねえ/牛乳を飲みてえ」と日本語の歌詞を付けた。「サマータイム・ブルース」は「人気のない所で泳いだら/原子力発電所が建っていた/さっぱりわかんねえ、何のため/狭い日本のサマータイム・ブルース」となった。

 88年当時、所属レコード会社の東芝EMIは新聞広告で「素晴らしすぎて発売できません」と表明し、詳しい理由を明らかにしないまま発売を中止。その後、別会社から発売された。

 福島第一原発の事故が起きた後、この2曲も注目を集めた。音楽評論家のピーター・バラカンさんがDJを務めるインターFMの「バラカン・モーニング」にも、「番組を始めて以来、最も多くのリクエストが集中した」という。

 バラカンさんは「かけるべきだ」と考え、「サマータイム・ブルース」を流した。一方で牛乳に触れる「ラヴ・ミー・テンダー」については局と協議し、「風評被害につながるおそれがあり、今の時期はやめた方がいい」との理由で、放送を見送ったという。

 バラカンさんは放送しない理由を番組で紹介したうえで、「インターネットでも簡単に聴けるので、どう思ったのか、教えてください」と呼びかけた。

 番組には「かけるべきだった」「清志郎が生きていたら、こんな状況だからこそ、違う歌を歌うと思う」などという感想が寄せられているという。(五十嵐大介、中井大助)
http://www.asahi.com/national/update/0427/TKY201104270182.html


344. 2011年4月27日 23:02:39: sCUbo1myvA
燃料工場でウラン漏えい 横須賀、環境に影響なし
2011年4月27日 21時56分

 神奈川県は27日、同県横須賀市の核燃料加工会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」で25日、工場のウラン管理区域にある放射性廃棄物貯蔵場のドラム缶(200リットル)から微量のウランを含む油128グラムが漏れたと発表した。

 検出されたウランは1万1千ベクレルで、従業員に被ばくやけがはなく、周辺環境に影響もなかったとしている。県は28日にグ社を立ち入り調査する。

 県やグ社によると、漏えいが見つかったのは25日午後3時25分ごろ。ドラム缶には金属類などの不燃物が入っており、何らかの原因で底に開いた微小な穴から油が漏れたらしい。

 県は3時間半後にグ社から報告を受けたが、放射性物質漏えい時の国への報告基準(37万ベクレル)を下回っていたため、すぐに公表しなかった。

 1万1千ベクレルのウランを含む油を体内に取り込むと、被ばく線量は約500マイクロシーベルトで胃のエックス線検査1回分に相当する。

 グ社は「原因調査中であり、現段階でコメントは控えたい」としている。

(共同)


345. 2011年4月28日 11:02:06: crt4xyvHx2
東電、被ばく線量を推計 記録せず聞き取り
2011年4月28日 10時34分

 福島第1原発事故の対策拠点で作業員が寝泊まりもしている「免震重要棟」という建物に滞在中に浴びた放射線量について、東京電力は個人の線量を毎日は記録せず、後から行動を聞き取って推計していたことが28日、分かった。

 3月11日の地震後、緊急的作業が一段落してから被ばく線量を評価し、第1原発にいた女性19人は3月23日までに全員退避させた。この中には、主に免震重要棟で作業していた放射線業務従事者ではない4人が含まれ、一般人の限度である年間1ミリシーベルトを超える被ばくをした恐れが強い。東電のずさんな被ばく管理に批判が強まりそうだ。

 東電によると、免震重要棟内では、時間当たりの放射線量を記録していただけ。3月23日以降、男性も含め、棟内に滞在していた時間を聞き取り、滞在中の被ばく線量を計算した。

 棟内では事故後、高い線量が続き、水素爆発などが起きた直後には、毎時100マイクロシーベルト(0・1ミリシーベルト)を超えたこともあったという。4月26日現在の線量は毎時1・5〜3マイクロシーベルト。

 屋外の現場作業などをする場合は線量計を持参し、被ばく線量を毎日、台帳などに記録して管理しているが、棟内にいる人は線量計を身につけていなかったという。

 第1原発では、放射線業務従事者の女性社員が、女性の限度の3倍以上の17・55ミリシーベルトを被ばくした。主に放射性物質の吸い込みによる内部被ばくの管理が不十分だったことが要因と判明。この女性の免震重要棟滞在中の外部被ばく線量は1・89ミリシーベルトとされている。(共同)


346. 2011年4月28日 11:03:35: crt4xyvHx2
福島原発敷地 高レベル廃棄物保管へ
2011年4月28日 朝刊

 福島第一原発の事故で、国と東京電力の対策統合本部は二十七日、高濃度汚染水の浄化などで生じた高レベル放射性廃棄物を当面、原発敷地内で保管する方針を明らかにした。緊急的な措置とし、本来は必要な手続きは経ない。

 統合本部は、タービン建屋地下などにたまる高濃度汚染水を浄化し、冷却水に再利用する方針。浄化に伴い、放射性物質を吸着させた鉱物や沈殿物、ろ過後の残りかすが大量に発生する。これらは極めて高レベルの放射性廃棄物になる。

 統合本部事務局長の細野豪志首相補佐官は同日の会見で、原発敷地内に保管する方針を表明。通常なら必要な国の許認可などの手続きを経ないことについて、「汚染水を放置すると環境に影響を及ぼしかねない。処理すれば量が減り、構外への悪影響は出ない」と理解を求めた。

 具体的な保管方法について、東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は「タンクや専用の立て坑の中で保管したい。管理、処分の方法は経済産業省原子力安全・保安院と検討する」と述べた。福島県への対応は「事前の説明はした。反応は聞いていない」と語った。

 福島第一原発では1号機原子炉建屋内で毎時一一二〇ミリシーベルトの放射線量を確認。敷地内では最高九〇〇ミリシーベルトの放射能を帯びたがれきが見つかっており、汚染水浄化以外でも大量の高レベル廃棄物の排出が見込まれる。その処理問題は、より深刻になる可能性が高い。

 また、東電は1〜3号機の炉心損傷の推定割合を訂正。1号機は70%から55%に下げ、2号機は30%から35%、3号機は25%から30%にそれぞれ上げた。計算の基礎になるデータに誤りがあったためと説明している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011042802000039.html


347. 2011年4月28日 11:10:09: crt4xyvHx2
トップを副社長で天下りさせていただくと...
2011年4月28日 00:19
http://www.taro.org/2011/04/post-990.php

電気事業法第十九条二項一
「料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること。」

この文言の下に、壮大な天下り利権がつくられてきた。

一般電気事業供給約款料金算定規則という省令が、電気事業法第十九条の下に制定され、コストに利益を足したものを電気料金とするという究極のぼったくり商法を作り上げた。

資源エネルギー庁の説明はこうだ。
平成20年4月から平成21年3月を原価算定期間として得られた原価を平成20年9月から適用し、それに適正利潤を足したものが電気料金となる。燃料価格は別途、調整する。

適正利潤というのは、電気事業固定資産の簿価に3%をかけたもの。

なぜ3%なのかというと、自己資本比率を3割と想定して、他産業の配当の割合をかけたものと、他人資本7割に対しては借入金利率をかけたものをミックスして3%。

だれがそれを3%だと計算したかというと電力会社。誰がチェックするのというと、(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁がチェックする(ことになっている)。

原価には何が入っているのとたずねると、人件費、燃料費、修繕費、減価償却費、公租公課、購入電力料等など。

人件費がむやみに高くないかを誰がチェックするのかとたずねると、電力会社が他の電力会社の人件費と比較している。

この普及開発関係費とはなにかとたずねると、それは広告などを含む広報予算。それも原価に含まれるのかとたずねると、答えはイエス!

で、だれがコストを計算するのかというと、電力会社。で、それが正しいかどうかのチェックはとたずねると、自由化したので、料金は申請主義。

それなら電力会社は勝手に好き放題できるじゃないかとたずねると、そうならないように、(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁が電力会社の決算と見比べて、かけ離れたものにならないようにチェックしている(ふりをしている)。

それじゃ、僕が全部チェックするから、コストを全部コピーしてくださいというと、企業秘密の分は出せません。

つまり、電力市場は自由化されたから、各電力会社のコストは大切な企業秘密なので非公開にするけれど、電気事業法第十九条からこじつけてコストに適正な利潤を上乗せして料金を決めているので、電力会社が言ってきたコストに電力会社が言ってきた利益を上乗せした料金を支払ってね。その電力会社の言ってきたことが正しいかどうかは、(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁が、チェックする(ふりをする)からね。

そう、新しく参入したエネルギー会社が入札してくるところは、電力料金をダンピングして安くして、(もちろんダンピングなんてしちゃいけないことなので、そんなことをしないように、トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいているエネ庁が、もちろんそこはしっかり(よそを)見ていますよ)、競争のない家庭その他には世界有数の高額な電気料金を請求する。

場合によっては、大口の需要家に対して、需給調整契約をもちかけて、大幅割引をして、いざ、需給調整が必要な時になると、それを無視して、全地域無計画停電!

まさか賠償金を原価に入れることはないよねとたずねると「普通に考えるとダメだが、絶対にダメなわけでもない」(トップを電力会社に副社長で天下りさせていただいている)エネ庁
(週刊東洋経済2011.4.23 48ページ)

さて、谷垣総裁、石破政調会長、連休明けの議論では、もちろんこんなことを許してきたこれまでの自民党の電力利権族の不正を認めて謝罪したうえで、東京電力の元副社長などを党本部からたたき出して、まともなエネルギー政策作りを始めますよね?


348. 2011年4月28日 11:12:27: crt4xyvHx2
福島1号機 原子炉建屋内1000ミリシーベルト以上
被ばく限度 15分で超す量

 東京電力は27日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1号機原子炉建屋1階で1時間当たりの放射線量が1000ミリシーベルト(1シーベルト)を超える区域が見つかったと発表しました。これまで原子炉建屋内で測定された値に比べ、はるかに高い値です。

 東電は、1号機で原子炉圧力容器を覆う原子炉格納容器内に水をためて核燃料を“水漬け”する作業を本格的に実施するため、事前準備として26日にロボットを原子炉建屋1階に入れて水漏れの調査や放射線量の測定を行いました。その結果、「SHCポンプ室」と呼ばれる部屋の入り口付近で1時間当たり1120ミリシーベルトの放射線量を測定しました。他の区域は同12ミリシーベルト程度でした。

 SHCポンプ室には、原子炉を止めた後に核燃料棒から発生する熱を除去するのに使われるポンプや熱交換器があります。入り口付近の床が水でぬれている様子はありませんでしたが、東電は損傷した核燃料から出た放射性物質を含む圧力容器内の水がこれらの設備や配管の中に流れ込んでとどまっている可能性があるとみています。

 原子炉建屋内の放射線量は、17日にも1号機と3号機の原子炉建屋1階でロボットを使って測定されています。そのときの値は1号機が最高49ミリシーベルト、3号機が最高57ミリシーベルトでした。

 原子炉の冷却などを「事故の収束に向けた道筋(工程表)」に沿って進めるには、原子炉建屋内の作業が必要です。福島第1原発事故の発生で、緊急時に復旧作業に当たる男性の被ばく線量限度は100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げられましたが、SHCポンプ室入り口の線量は15分程度いただけで、限度を超えてしまいます。

 東電は、「(人による)この区域での作業はできない」としています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-28/2011042801_02_1.html


349. 2011年4月28日 11:57:43: crt4xyvHx2
出荷制限無視は「生活困る」から…大半高齢者

千葉県香取市の農家10戸が出荷制限に従わず、ホウレンソウを匝瑳市の八日市場青果地方卸売市場に出荷していたことを受け、香取市の宇井成一市長と同市場の泊元明社長は27日、県庁で記者会見し、出荷していた生産者は70〜80歳代が大半で、うち1人が「生活が困るのでやった」と話していることを明らかにした。

 また、ホウレンソウの主な流通先は匝瑳、旭市や多古、横芝光町の青果店で、東京都内の青果店にも流通した可能性があることが判明、同市場などはさらに追跡調査を進める。

 県と市のこれまでの調査によると、農家の1戸がホウレンソウを同市場に持ち込んだうわさが広まり、別の農家も追随して出荷したとみられている。10戸が共同で出荷を画策したり、特定の農家がほかの農家に出荷を持ちかけたりした形跡はなかったという。生産者には複数の農協組合員も含まれ、全員が「ホウレンソウが出荷制限の対象とされていたことは承知していた」と、改めて認めたという。

 一方、県は26日、同市場が、ホウレンソウが香取市産だと知りながら受け入れていたと発表していたが、泊社長は、受け入れの際に生産地を確認していなかったことが今回の問題を引き起こしたと強調した。入荷伝票には生産者の屋号の記載欄しかないため、入荷の際、ホウレンソウの産地を確認する仕組みが存在していなかったといい、泊社長は「手落ちだった。監督不行き届きで、深く反省している」として謝罪した。

 会見に先立ち、宇井市長と泊社長は森田知事を訪ねて謝罪した。会談は約8分間で終了し、森田知事は「残念なこと。法に基づいて決まったことは皆が守らないといけない」と語っただけで、宇井市長と泊社長に問題について深く質問することはなかった。

 また、香取市農政課は取材に対し、今回の経過を説明。市は、旧佐原市を除く市内産のホウレンソウが出荷自粛の対象となった3月31日には対象地域の生産者団体に出荷自粛を要請、市全域でホウレンソウが出荷制限となった4月4日には、畑作農家の約4100戸に対し、農業者団体を通じて文書を配布したという。

 同課は「出荷制限が守られているかどうかは確認していなかったが、現実問題として、そこまでは確認できない」と話し、今後、再び出荷制限となった場合には従うよう、改めて生産者に徹底する方針という。

(2011年4月28日11時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110428-OYT1T00438.htm?from=main5


350. 2011年4月28日 12:06:29: crt4xyvHx2
東電の女性社員、基準3倍超す被曝 原発屋外で作業
2011年4月27日13時0分

東京電力は27日、東日本大震災発生時に福島第一原発にいた50代の女性社員が、原子炉等規制法などの基準の3倍を超える17.55ミリシーベルトを被曝(ひばく)したと発表した。法の定める限度を超えたのは男女を通じ初めて。女性は屋外で、原子炉への海水注入や放水に当たった消防の案内などをしていた。医師の診断では、健康への影響は見られないという。経済産業省原子力安全・保安院は27日、東電に対し口頭で注意した。

 東電によると、女性は水素爆発直後、マスクを外す際などに放射能を含んだほこりを吸ったとみられる。現場を離れた3月22日までに、個人線量計の数値は2.06ミリシーベルト、免震重要棟での滞在で1.89ミリシーベルトを浴びていた。

 その後、今後50年間で13.6ミリシーベルトに相当する内部被曝がわかった。内部被曝は、体内に吸い込んだ放射性物質による被曝のことで、50年分を、事故発生時に浴びたとして換算する。

 原子炉等規制法や労働安全衛生法は、作業員の被曝量について、緊急時でなければ5年間で100ミリシーベルト以内に抑えるよう求めている。ただし、妊娠する可能性がある女性は男性より細やかな管理がされており、3カ月でこの20分の1にあたる5ミリシーベルト以内に抑える必要がある。

 今回の事故を受け、男性作業員の線量限度は「5年間で100ミリシーベルト」が「5年間で250ミリシーベルト」に引き上げられたが、妊娠する可能性のある女性の基準は据え置かれていた。

 第一原発には当時、ほかに10〜50代の18人の女性職員がいた。16人は限度を下回っていたが、残る2人は被曝量が高く、確認を急いでいる。東電福島事務所は「女性はもっと早く撤退させるべきだった。判断ミスで、反省している」とした。保安院は今後、東電に原因究明と再発防止策の策定を求めるという。(東山正宜、小宮山亮磨)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104270212.html


351. 2011年4月28日 18:44:08: crt4xyvHx2
4号機、燃料溶融寸前だった…偶然水流入し回避

東京電力福島第一原子力発電所4号機で3月15日に発生した火災に伴う爆発の際、使用済み核燃料一時貯蔵プールに、爆発の衝撃で隣接する場所から水が偶然流れ込み、プール内にあった核燃料の過熱を食い止めた可能性があることが、東電の調査でわかった。

 過熱が続いていれば核燃料が溶融し、現状を大幅に上回る放射性物質が放出される最悪の事態もあり得たとしている。

 同原発は、3月11日の東日本大震災で津波に襲われ、外部電源が途絶。4号機の燃料プールへの冷却水注入も止まった。東電は現在、プールから1日約70トンの水が蒸発しているとみて、生コン圧送機で注水しているが、水位は計算通り上がっていない。東電はプールから水が漏れている疑いもあるとして調べたものの、原子炉建屋下部への漏水は確認されていない。

 爆発は原子炉建屋の側壁が崩落するほど激しく、水素爆発が起きたとみられる。水の漏出先として東電が有力視しているのは、可動式のゲートを挟んでプールに隣接する「原子炉ウェル」。ゲートは爆発で破損し、水は原子炉ウェル側に漏れている可能性が高いという。

(2011年4月28日14時31分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110428-OYT1T00663.htm?from=main1


352. 2011年4月28日 20:51:55: crt4xyvHx2
原発作業員の被曝上限緩和 5年100ミリシーベルト
2011年4月28日19時10分

細川律夫厚生労働相は28日の閣議後会見で、福島第一原子力発電所で働く作業員の年間被曝(ひばく)線量の規制の運用を緩めると発表した。これまでは被曝線量の累計が1年で50ミリシーベルトを超えた作業員は、福島第一での仕事が終わった後は一定期間、他の原発で働けなかったが、例外として作業を続けられるようにする。

 年間被曝線量は毎年4月1日に「ゼロ」にリセットされる。従来は例えば、他の原発から福島第一に来た作業員が計50ミリシーベルト以上被曝すると、次の4月1日まではもとの原発に戻っても作業できなかった。今回はこの規制を、福島第一での被曝に限り適用しないことにした。

 ただ、これとは別に5年間の被曝線量が累計100ミリシーベルトに達すると最長5年間作業できない規制もあり、こちらは維持する。

 福島第一原発には全国から作業員が応援に入っており、経済産業省などが作業員の雇用確保を理由に上限の緩和を要求していた。細川厚労相は「規制自体は変えないが、労働者の健康への影響を考慮しながら、何らかの弾力的な運用が行えないか検討した」と説明した。
http://www.asahi.com/national/update/0428/TKY201104280447.html


353. 2011年4月29日 10:27:08: QuxnHGVEww
千葉産の牧草、基準超す放射性物質 八街・市原で採取
2011年4月28日23時37分

千葉県は28日、八街(やちまた)市と市原市で21日に採取した牧草から、国が設定した基準を超える放射性物質が検出されたと発表した。県は県全域の生産者に、牛に県内で育てた牧草を与えたり放牧をしたりしないよう自粛を要請するとしている。

 牧草の基準は、それを食べた牛の原乳や食肉から基準を超える放射性物質が検出されることを防ごうと、農林水産省が今月新たに設定した。放射性セシウムは乳牛、肉牛ともに1キログラムあたり300ベクレルで、同ヨウ素は乳牛だけが同70ベクレルで、肉牛にはない。

 県畜産課によると、市原市では放射性ヨウ素が基準の3倍超となる1キロあたり230ベクレルで、同セシウムも基準の3倍超の1110ベクレルだった。八街市でも同ヨウ素が90ベクレル、同セシウムで350ベクレルで、ともにわずかに基準を超えた。今後、同県内の畜産家は、県産の牧草を避け、輸入牧草などを使うことが求められる。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104280716.html


354. 2011年4月29日 10:28:27: QuxnHGVEww
ホウレンソウ出荷続けた農家、新たに5戸 千葉・香取
2011年4月28日23時44分

国が出荷停止を命じていた千葉県香取市産のホウレンソウが市場に出回った問題で、千葉県は28日、新たに同市内の農家5戸が、今月1日から22日に約3千束を出荷していたと発表した。これで出荷した農家は計15戸、出荷数は計1万1379束となった。

 県によると、15農家はいずれも八日市場青果地方卸売市場(千葉県匝瑳〈そうさ〉市)に出荷し、千葉県内の23の青果店や卸売業者と東京都北、江戸川、江東各区と横浜市の計四つの青果店が販売していた。大部分が県内で販売され、2100束が同県以外で売られた。店はいずれも、香取市産と知らずに同市場から仕入れていたと答えているという。

 県は28日、出荷停止の間に産地を確認せずにホウレンソウを販売したのは適切ではないとして同市場に改善を勧告した。

 一方、15戸の農家はいずれも県の調査に対し、出荷自粛と停止を知っていたといい、それでも出荷した理由は、「周りの農家が出荷していた」(6戸)「家計が苦しかった」(2戸)などと説明しているという。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104280715.html


355. 2011年4月29日 10:36:20: QuxnHGVEww
1960年代と同水準、米ソ中が核実験「健康被害なし」 東京の放射性物質降下量 2011.4.28

東京電力福島第1原発の事故で現在、東京の地表から検出される放射性物質(放射能)の量は事故前の数万倍に上る。しかし1960年代初頭にも、海外の核実験の影響で、日本でも同レベルの放射性物質が検出されていた。それでも健康被害が生じたことを示すデータはなく、専門家は「過度な心配は不要だ」との見方を示している。(小野田雄一)


パニック起きず


 研究機関「気象研究所」(茨城県つくば市)によると、これまで放射性物質が国内の地表から最も多く検出されたのは63年(昭和38年)6月。東京で放射性セシウム137が、1カ月間で1平方メートル当たり550ベクレル検出された。

 米国や旧ソ連が繰り返した大気圏内での核実験で拡散した放射性物質の影響によるものだ。以降、数年間、1カ月に1平方メートル当たり数十〜数百ベクレルを観測した。

 その後、60〜70年代の中国などによる核実験やチェルノブイリ原発事故(86年)で放射性物質の降下量が一時的に増えたものの、90年代以降、1カ月の地表への降下量はピーク時の1万分の1以下となる0・01ベクレル程度に落ち着いていた。

 「雨が降ると、親や先生から『放射能が含まれているのでぬれないように』と注意された」。都内に住む男性(61)は小学生当時をそう振り返る。ただ、社会がパニックになった記憶はないという。

 1962(昭和37)年度の厚生白書などによると、相次ぐ核実験を受け、国は61年、「放射能対策本部」を設置。同本部は「汚染はあるものの人体に影響はない」と判断していた。このため、水や食品の摂取制限などは行わなかった。


4月は数百ベクレル


 都内の放射性物質を測定している「東京都健康安全研究センター」(東京都新宿区)の4月1〜28日の観測によると、同区の1平方メートル当たりの降下量は、最大値が11日の170ベクレル、最低値が12日の4ベクレル。降下量は降雨など天候で大きく増減するが、単純計算すると、月間数百ベクレルとなる。

 同センターは「健康に影響が出ることはないと考えている」としている。

 原発周辺の福島県の1平方メートル当たりの降下量は、測定結果がまとまっていない日も多く、月間降下量が不明で、これまでのところ過去との比較はできない。


過度の心配不要


 「放射線医学総合研究所」(千葉市稲毛区)も、現在の東京の地表から60年代と同レベルの放射性物質が検出されていることについて「望ましいことではないが、健康への影響はないと考えられる」とする。

 「このレベルの放射性物質が健康に影響するなら、50〜60年代を生きた世代のがん発生率や死亡率が他の世代に比べ高くなっているはずだが、そうした統計的なデータはない」と理由を説明した。

 ただ、インターネット上には放射性物質とがんの因果関係を結びつけるような書き込みもある。

 「日本人の死因は長らく(1)脳卒中(2)がん(3)心疾患−の順だったが、81年にがんが首位になり、がんで死ぬ人の割合は右肩上がりに伸び続けている。50〜60年代に放射性物質を多くの日本人が取り込み、がんの発症率が高まったためだ」

この指摘に対し、同研究所は「長寿になるほど、がんの発症率は上がる。がんは複合的な要因で発症するが、がんが増えた一番の理由は、日本人が長寿化したためだと考えられる」と否定。その上で「ストレスがたまると免疫機能が低下し、がんなどの発症率が上がってしまう。神経質になりすぎるのも禁物だ」と過度の警戒に注意を促している。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/110428/trd11042823060023-n1.htm


356. 2011年4月29日 21:48:23: QuxnHGVEww
福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任

 東日本大震災発生後の3月16日に内閣官房参与に任命された小佐古敏荘・東京大教授(放射線安全学)が29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校などの屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトに決めたことに「容認すれば学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。

 小佐古氏は、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに実施・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と批判した。

 小佐古氏はまた、学校の放射線基準を、年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を小学生らに求めることは、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と述べた。【吉永康朗】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110430k0000m010073000c.html

内閣官房参与の小佐古敏荘東大大学院教授(放射線安全学)は29日、福島第1原発事故をめぐり「政府は法律などを軽視し、その場限りの対応で事態収束を遅らせている」と批判し、首相官邸に参与を辞任する意向を伝えた。小佐古氏は3月16日に就任。原発施設と放射線に関して首相への助言を求められていた。

 政府の原発事故対応への不満が顕在化した。首相が「知恵袋」として活用するため起用した参与が抗議の辞任をするのは、極めて異例だ。

 小佐古氏は29日夕、国会内で記者会見し、放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による測定結果の公表遅れを問題視。原発作業員の緊急時被ばく線量限度を年100ミリシーベルトから年250ミリシーベルトに急きょ引き上げたことに触れ「もぐらたたき的、場当たり的な政策決定を官邸と行政機関が取り、手続きを無視している」と指摘した。

 同時に、福島県内の小学校校庭などに累積した放射性物質に関し、文部科学省が示した被ばく線量基準は「国際的な常識ではなく、行政の都合で決めている」と述べ、厳格化するよう求めた。(共同)


357. 2011年4月30日 10:17:51: QuxnHGVEww
身内の乱首相窮地 小佐古内閣参与が辞任
2011年4月30日 06時58分

参与を辞任する意向を伝え、記者会見で涙ぐむ小佐古敏荘・内閣官房参与=29日夕、衆院第1議員会館で

 菅直人首相に新たな痛手が二十九日、加わった。自身が内閣官房参与として起用した小佐古敏荘・東大大学院教授が首相の原発事故対応を批判して辞任。休日を返上しての衆院予算委員会での答弁でも、首相は野党の追及に対し、反省の言葉をしきりに口にするなど、力がなく、首相の苦しい立場を示した。 (城島建治)

 小佐古氏の辞任は首相への抗議の意味が強く、これによって、首相のメンツは大きく傷ついたほか、ただでさえ批判が強い首相の原発対応は信頼をさらに失うことになった。

 小佐古氏は放射線の専門家。専門家が政府内で見ていた結果として、放射性物質の拡散予測のデータ公表の遅れなど、政府の対応はおかしいと認定したことになり、首相への打撃は極めて大きいといえる。小佐古氏は記者会見で「何を提言しても無意味だ」と首相をなじった。

 一方、衆院予算委員会でも首相は一連の対応などで厳しく批判された。首相を支えるはずの渡部恒三・民主党最高顧問は、首相が自民党の谷垣禎一総裁に電話で入閣要請したことに対し、「政治経験が浅い。手をついて頼めば、谷垣氏も断らなかった」と苦言。

 首相は「謙虚さに欠けるとみられがちで、おわびする」と非を認めるしかなかった。

 自民党の石破茂政調会長が首相の唐突な大連立模索を批判すると、首相は「思慮に欠けるものだったと反省している」と頭を下げた。

 被災地で首相への不満が高まっているとの指摘に対しても「被災者に心が見えないと指摘される。首相という立場の大きさに対し、十分な形で気持ちを伝えることができていない」と首相としての苦悩を口にした。

 与野党内で高まる退陣論に対し、首相は「神経質になっている」(政府関係者)という。この日の腰の低い答弁ぶりは与野党をいたずらに刺激したくないとの判断だが、震災復興、原発事故にどう対応するのか首相の思いきった考えや流動的な政局にどう対応するのかはまったく見えなかった。

(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011043090065846.html


358. 2011年4月30日 10:20:32: QuxnHGVEww
福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任

辞任会見で、涙ぐみ絶句する小佐古敏荘氏=衆院第1議員会館で2011年4月29日午後6時15分、塩入正夫撮影 内閣官房参与の小佐古敏荘(こさこ・としそう)・東京大教授(61)=放射線安全学=は29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校の屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトを基準に決めたことに「容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。同氏は東日本大震災発生後の3月16日に任命された。

 小佐古氏は、学校の放射線基準を年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は原子力発電所の放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と主張した。

 小佐古氏はまた、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに運用・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と述べた。

 記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属する一方、大震災発生後は小佐古氏と協力して原発対応の提言を首相官邸に行ってきた。菅首相は大震災発生後、原子力の専門家を中心に内閣官房参与を6人増やしている。【吉永康朗】

 ◇「子ども20ミリシーベルト」専門家も賛否
 政府は国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力事故の収束段階で適用すべきだとして勧告した年間許容量1〜20ミリシーベルトの上限を根拠に採用。1日8時間を屋外で過ごすとして子どもの行動を仮定した上で、放射線量が年20ミリシーベルトを超えないよう、毎時3.8マイクロシーベルト以上の学校などで屋外活動を1日1時間に制限する通知を文部科学省が19日に出した。

 文科省は「余裕を持って決めた基準で、実際に年間20ミリシーベルトを被ばくすることはない」と説明するが「子どもを大人と同様に扱うべきでない」として他の放射線の専門家からも異論が出ているほか、日本弁護士連合会も反対声明を出している。

 ICRP主委員会委員の経験がある佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「政府は厳しい側の対応をとっており、影響が出ることはない」と理解を示す一方、「被ばくを減らす努力は必要だ」と指摘する。【西川拓、永山悦子】

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110430k0000m010073000c.html


359. 2011年4月30日 10:24:51: QuxnHGVEww
福島第1原発:20ミリシーベルト基準変えず 細野補佐官

 原発事故担当の細野豪志首相補佐官は29日、TBSの報道番組で「原子力安全委員会から助言を受けているものなので、政府の最終判断だ」と述べ、20ミリシーベルトの基準は変えない考えを示した。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110430k0000m010118000c.html


360. 2011年4月30日 11:26:37: QuxnHGVEww
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/80519.html

2011年04月29日 (金)
小佐古官房参与が辞任・記者会見資料を全文掲載

東京電力福島第一原子力発電所の事故への対応に当たるために、先月、内閣官房参与に任命された、原子力の専門家で東京大学大学院教授の小佐古敏荘氏が、記者会見し、「政府の対策は法にのっとっておらず、場当たり的だ」として、内閣官房参与を辞任することを明らかにしました。

記者会見で辞任の理由について説明した資料を全文掲載します。

*文中の下線は、原文のままです。

*もとの資料に誤字と思われる箇所が2か所あったので、小佐古氏に確認の上、訂正しました。(4月30日午前10時20分)


平成23年4月29日

内閣官房参与の辞任にあたって(辞意表明)

内閣官房参与   小佐古敏荘

平成23年3月16日、私、小佐古敏荘は内閣官房参与に任ぜられ、原子力災害の収束に向けての活動を当日から開始いたしました。そして災害後、一ヶ月半以上が経過し、事態収束に向けての各種対策が講じられておりますので、4月30日付けで参与としての活動も一段落させて頂きたいと考え、本日、総理へ退任の報告を行ってきたところです。
 なお、この間の内閣官房参与としての活動は、報告書「福島第一発電所事故に対する対策について」にまとめました。これらは総理他、関係の皆様方にお届け致しました。

 私の任務は「総理に情報提供や助言」を行うことでありました。政府の行っている活動と重複することを避けるため、原子力災害対策本部、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、文部科学省他の活動を逐次レビューし、それらの活動の足りざる部分、不適当と考えられる部分があれば、それに対して情報を提供し、さらに提言という形で助言を行って参りました。
 特に、原子力災害対策は「原子力プラントに係わる部分」、「環境、放射線、住民に係わる部分」に分かれますので、私、小佐古は、主として「環境、放射線、住民に係わる部分」といった『放射線防護』を中心とした部分を中心にカバーして参りました。
 ただ、プラントの状況と環境・住民への影響は相互に関連しあっておりますので、原子炉システム工学および原子力安全工学の専門家とも連携しながら活動を続けて参りました。
 さらに、全体は官邸の判断、政治家の判断とも関連するので、福山哲郎内閣官房副長官、細野豪志総理補佐官、総理から直命を受けている空本誠喜衆議院議員とも連携して参りました。

 この間、特に対応が急を要する問題が多くあり、またプラント収束および環境影響・住民広報についての必要な対策が十分には講じられていなかったことから、3月16日、原子力災害対策本部および対策統合本部の支援のための「助言チーム(座長:空本誠喜衆議院議員)」を立ち上げていただきました。まとめた「提言」は、逐次迅速に、官邸および対策本部に提出しました。それらの一部は現実の対策として実現されました。
 ただ、まだ対策が講じられていない提言もあります。とりわけ、次に述べる、「法と正義に則り行われるべきこと」、「国際常識とヒューマニズムに則りやっていただくべきこと」の点では考えていることがいくつもあります。今後、政府の対策の内のいくつかのものについては、迅速な見直しおよび正しい対策の実施がなされるよう望むところです。

1.原子力災害の対策は「法と正義」に則ってやっていただきたい

 この1ヶ月半、様々な「提言」をしてまいりましたが、その中でも、とりわけ思いますのは、「原子力災害対策も他の災害対策と同様に、原子力災害対策に関連する法律や原子力防災指針、原子力防災マニュアルにその手順、対策が定められており、それに則って進めるのが基本だ」ということです。

 しかしながら、今回の原子力災害に対して、官邸および行政機関は、そのことを軽視して、その場かぎりで「臨機応変な対応」を行い、事態収束を遅らせているように見えます。
 
 とりわけ原子力安全委員会は、原子力災害対策において、技術的な指導・助言の中核をなすべき組織ですが、法に基づく手順遂行、放射線防護の基本に基づく判断に随分欠けた所があるように見受けました。例えば、住民の放射線被ばく線量(既に被ばくしたもの、これから被曝すると予測されるもの)は、緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)によりなされるべきものでありますが、それが法令等に定められている手順どおりに運用されていない。法令、指針等には放射能放出の線源項の決定が困難であることを前提にした定めがあるが、この手順はとられず、その計算結果は使用できる環境下にありながらきちんと活用されなかった。また、公衆の被ばくの状況もSPEEDIにより迅速に評価できるようになっているが、その結果も迅速に公表されていない。

 初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。

 また、文部科学省においても、放射線規制室および放射線審議会における判断と指示には法手順を軽視しているのではと思わせるものがあります。例えば、放射線業務従事者の緊急時被ばくの「限度」ですが、この件は既に放射線審議会で国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告の国内法令取り入れの議論が、数年間にわたり行われ、審議終了事項として本年1月末に「放射線審議会基本部会中間報告書」として取りまとめられ、500mSvあるいは1Svとすることが勧告されています。法の手順としては、この件につき見解を求められれば、そう答えるべきであるが、立地指針等にしか現れない40−50年前の考え方に基づく、250mSvの数値使用が妥当かとの経済産業大臣、文部科学大臣等の諮問に対する放射線審議会の答申として、「それで妥当」としている。ところが、福島現地での厳しい状況を反映して、今になり500mSvを限度へとの、再引き上げの議論も始まっている状況である。まさに「モグラたたき」的、場当たり的な政策決定のプロセスで官邸と行政機関がとっているように見える。放射線審議会での決定事項をふまえないこの行政上の手続き無視は、根本からただす必要があります。500mSvより低いからいい等の理由から極めて短時間にメールで審議、強引にものを決めるやり方には大きな疑問を感じます。重ねて、この種の何年も議論になった重要事項をその決定事項とは違う趣旨で、「妥当」と判断するのもおかしいと思います。放射線審議会での決定事項をまったく無視したこの決定方法は、誰がそのような方法をとりそのように決定したのかを含めて、明らかにされるべきでありましょう。この点、強く進言いたします。

2.「国際常識とヒューマニズム」に則ってやっていただきたい

 緊急時には様々な特例を設けざるを得ないし、そうすることができるわけですが、それにも国際的な常識があります。それを行政側の都合だけで国際的にも非常識な数値で強引に決めていくのはよろしくないし、そのような決定は国際的にも非難されることになります。

 今回、福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間20mSvの被曝を基礎として導出、誘導され、毎時3.8μSvと決定され、文部科学省から通達が出されている。これらの学校では、通常の授業を行おうとしているわけで、その状態は、通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv)で運用すべきで、警戒期ではあるにしても、緊急時(2,3日あるいはせいぜい1,2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは、全くの間違いであります。警戒期であることを周知の上、特別な措置をとれば、数カ月間は最大、年間10mSvの使用も不可能ではないが、通常は避けるべきと考えます。年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります。

 小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。

 また、今回の福島の原子力災害に関して国際原子力機関(IAEA)の調査団が訪日し、4回の調査報告会等が行われているが、そのまとめの報告会開催の情報は、外務省から官邸に連絡が入っていなかった。まさにこれは、国際関係軽視、IAEA軽視ではなかったかと思います。また核物質計量管理、核査察や核物質防護の観点からもIAEAと今回の事故に際して早期から、連携強化を図る必要があるが、これについて、その時点では官邸および行政機関は気付いておらず、原子力外交の機能不全ともいえる。国際常識ある原子力安全行政の復活を強く求めるものである。 

以上


361. 2011年4月30日 12:33:41: QuxnHGVEww
根室沖カラフトマスからセシウム検出 基準値は下回る(04/28 10:05)

 道は26日、日本200カイリ内で操業中の小型サケ・マス漁で水揚げされたカラフトマスの放射能検査の結果、放射性ヨウ素は不検出、放射性セシウムは基準値を大幅に下回り「安全が確認された」と発表した。

 検出されたのはセシウム134が1キログラム当たり4・39ベクレル、セシウム137が同4・91ベクレル。合わせて同9・3ベクレルで、食品衛生法の暫定基準値500ベクレルの50分の1以下だった。

 検体は歯舞漁協所属の漁船が22日、根室市花咲港の南約45キロの太平洋で漁獲した5匹。18日に公表されたシロザケの検査では放射性ヨウ素は不検出、セシウム137は同0・45ベクレルだった。

 道によると文部科学省の委託検査では2007年以降、道周辺で採取したサケに含まれるセシウム137は同0・1ベクレル以下で推移している。

 道水産林務部は「今回は通常よりレベルが高いが、問題のない数値。福島第1原発事故との関連は分からない」としている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/289078.html


362. 2011年4月30日 13:14:27: QuxnHGVEww
菅官邸が隠した「被爆データ6500枚」=@『週間ポスト』 5/6.13号

本誌はもうひとつの許し難い嘘を掴んだ。停電の嘘が国民財産への挑戦なら、こちらは国民の生命を脅かす重大な背徳行為である。
 政府には、原発事故発生の際に稼働する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(通称スビーデイSPEEDI)」がある。
 SPEEDIには、全国の原子力施設の炉型や周辺地形などがデータとして組み込まれている。原発事故が発生して放射性物質が放出されると、気象庁のアメダスと連動して、風向や風速、気温などから放射性物質の拡散を計算して図形化し、最大79時間後までの飛散を予測する能力を持つ。
 所管は文部科学省で、傘下の財団法人・原子力安全技術センターが運用する。
そこから専用回線で政府の原子力安全委貞会、関係省庁、都道府県の端末にリアルタイムで情報が送られる。
それをもとに関係自治体が住民に「放射能警報」を出すシステムである。
 原子力災害危機管理関係省庁会議が作成した「原子力災害対策マニュアル」にはこう定められている。
(文部科学省は、原災法(原子力災害法)第10条に基づく通報を受けた場合、原子力安全技術センターに対し、直ちにSPEEDIネットワークシステムを緊急時モードとして、原子力事業者又は安全規制担当省庁からの放出l源情報が得られ次第、放射能影響予測を実施するよう指示する〉
 今回の震災に当てはめると、東電から政府に福島第一原発の1〜3号機の電源喪失を報告する「10条通報」は、震災当日3月11日の15時42分になされた。
 政府はマニュアル通りに原子力安全技術センターに指示し、SPEEDIは緊急モードで動き始めた。同センターはこう説明する。
「SPEEDIの拡散試算図の配信を11日の17時頃からスタートさせました。それ以降、1時間ごとに拡散状況を計算し、原子力安全委などの端末に送っています。(発生から4月20日までの)試算図は合計6500枚ほどです」
 ところが、肝心の「放射能警報」は一度も発せられることがなかった。なぜなのか。
 原子力安全委は事故から12日も経った23日になって、SPEEDIの予測図1枚を初めて公表した。その後、4月11日に2枚日を公表したが、本稿締め切り時点までに公表されたのは、わずかにこの2枚だけである。
 原子力安全委は本題取材にこう答えた
「原発からの放射性物質の放出量が掴めず、拡散の定量的予測ができなかった。
むやみに混乱を生じさせることになると判断し公表を控えました。2枚だけは正確なデータだったので公表しました」
 理由は本当にそれだけだろうか。
 嘘の検証の前に、一番大事な「放射能被害」について触れなければならない。
 3月23日に公表された試算図(40nに掲載)を見ると、放射性物質が北西方向に拡散していることがわかる。
当時、屋内退避区域となっていた30`圏の外側にも大きくせり出している。当初から区域外なのに放射線量が高かった飯館村などがすっぽり覆われており、「定量的」ではなべとも予測はかなり正確だったことがわかる。
 それだけに罪は重い。このシステムを正しく運用していれば、飯舘村などの住民を速やかに避難させ、被曝を防げたからである。枝野幸男・官房長官らはそれら地域に対し、ずっと「安全だ」と言い続け、それからも長く放射線量が下がらないと、ついに4月11日になって、同町などを「計画的避難区域」という法律にも定めのない適当な名をつけてやっぱり避難して≠ニ方向転換した。住民たちの1か月間の被曝は、明らかに「政治犯罪」により引き起こされたものだ。
 嘘の検証に移る。原子力安全委は、まるで「2枚以外の予測は意味がなかった」といいたげだが、そんなことはない。
 原子力安全委の専門委員を務めた経験を持つ武田邦彦・中部大学総合工学研究所教授が指摘する。
「確かにSPEEDIでは、放射性物質の量がわからないと飛散『量』の予測はできない。ただし、どの地域に多く飛散するか、どの地域のリスクが高いかという相対的な予測は可能です。
政府は12日段階で半径20`圏内に避難指示を出したが、SPEEDIの予測を踏まえていれば、その圏外でも、リスクの高い地域に警戒を呼びかけることができたと考えられます」
 事実、放射性物質は北西に吹く海風に乗り、地元で古くから「風の道」と呼ばれてきた室原川沿いを遡って飯線材に降り注いだ。同村でモニタリングが始まった4月18日時点でも、毎時30マイクロシーベルトという高い数値が検出されていたのである。
 東電は地震発生翌日の12日に1号機と3号機で炉内の圧力を下げるために放射能を帯びた水蒸気などを建屋外に放出する「ベント」に踏み切り、13日には2号機でも実施。さらに、15日にはフィルターを通さない緊急措置である「ドライベント」も行なった。この夕イミングで大量の放射性物質が飛散したことは間違いない。それはモニタリングのデータもはっきり示している(50n参照)。
 だが、枝野官房長官は1号機のベント後に、「放出はただちに健康に影響を及ぼすものではない」(12日)と発言し、20`圏のみの避難指示を変更しなかった。
センターの証言によれば、枝野氏はSPEEDIのデータを知っていたはずだ。
 SPEEDIを担当する文科省科学技術・学術政策局内部から重大証言を得た。
「官邸幹部から、SPEEDI情報は公表するなと命じられていた。さらに、2号機でベントが行なわれた翌日(16日)には、官邸の指示でSPEEDIの担当が文科省から内閣府の原子力安全委に移された」
 名指しされた官邸幹部は「そうした事実はない」と大慌てで否定したが、政府が口止め≠オた疑いは強い。なぜなら関連自治体も同様に証言するからだ。
 システム通り、福島県庁にもSPEEDIの試算図は当初から送られていたが、県は周辺市町村や県民に警報を出していない。その理由を福島県災害対策本部原子力班はこう説明した。
「原子力安全委が公表するかどうか判断するので、県が勝手に公表してはならないと釘を刺されました」
 福島県は、玄葉光一郎・国家戦略相や渡部恒三・民主党最高顧問という菅政権幹部の地元だ。玄葉氏は原子力行政を推進する立場の科学技術政策担当相を兼務しており、渡部氏は自民党時代に福島への原発誘致に関わった政治家である。
 この経緯は、国会で徹底的に解明されなければならない。「政府が情報を隠して国民を被曝させた」とすれば、チェルノブイリ事故を隠して大量の被曝者を出した旧ソビエト政府と全く同じ歴史的大罪である。しかも、その後も「安全だ」と言い続けた経緯を考えると、その動機は「政府の初動ミスを隠すため」だったと考えるのが妥当だろう。


363. 2011年4月30日 13:51:58: QuxnHGVEww
外部電源喪失 地震が原因
2011年4月30日(土)「しんぶん赤旗」

日本共産党の吉井英勝議員は27日の衆院経済産業委員会で、地震による受電鉄塔の倒壊で福島第1原発の外部電源が失われ、炉心溶融が引き起こされたと追及しました。経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認めました。

 東京電力の清水正孝社長は「事故原因は未曽有の大津波だ」(13日の記者会見)とのべています。吉井氏は、東電が示した資料から、夜の森線の受電鉄塔1基が倒壊して全電源喪失・炉心溶融に至ったことを暴露。「この鉄塔は津波の及んでいない場所にある。この鉄塔が倒壊しなければ、電源を融通しあい全電源喪失に至らなかったはずだ」と指摘しました。

 これに対し原子力安全・保安院の寺坂院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認め、全電源喪失の原因が津波にないことを明らかにしました。海江田万里経産相は「外部電力の重要性は改めて指摘するまでもない」と表明しました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-30/2011043004_04_0.html


364. 2011年4月30日 20:47:07: QuxnHGVEww
母乳から微量の放射性物質 厚労省「乳児に影響ない」
2011年4月30日 20時01分

 厚生労働省は30日、福島など1都4県で乳児がいる女性23人の母乳を調査した結果、7人から微量の放射性物質を検出したと発表した。母乳に含まれる放射線量は安全基準がないが、食品衛生法の牛乳・乳製品の暫定規制値を下回っており、同省は「乳児の健康には影響がない」としている。

 23人は、福島第1原発の周辺や、野菜などの出荷を制限されたり、水道の摂取を控えるよう要請されたりした地域に居住、または以前に住んでいた20〜30代で、福島4人、茨城9人、埼玉1人、千葉2人、東京7人。4月24〜28日に産婦人科医などを通じて80〜100ccの母乳を採取し、国立保健医療科学院で測定した。

 調査結果によると、3月11〜14日の間に原発から30キロ圏内にいた1人から1キログラム当たり放射性ヨウ素3・5ベクレル、放射性セシウム2・4ベクレルを検出。ほかにも現在、茨城県内に住む5人と千葉市の1人から8・0ベクレル〜2・2ベクレルの放射性ヨウ素を検出した。

 厚労省によると、牛乳・乳製品の暫定規制値は放射性ヨウ素が1キログラム当たり100ベクレル、放射性セシウム200ベクレル。 (共同)


365. 2011年4月30日 20:48:00: QuxnHGVEww
審議2時間で「妥当」判断 原子力安全委、学校基準で
2011年4月30日 20時08分

 福島第1原発事故で、文部科学省から小中学校などの屋外活動を制限する基準値への助言を求められた国の原子力安全委員会(班目春樹委員長)が、正式な委員会を招集せず、助言要請から約2時間後には「妥当だ」との助言をまとめ、回答していたことが30日、関係者の話で分かった。

 委員会が開かれなかったため議事録も作られておらず、助言までに至る議論の内容が確認できないことも判明。審議の検証ができなくなった異例の事態に「国の政策を追認しただけだ」と批判の声が上がっている。

 子どもに年間20ミリシーベルトの高い放射線量の被ばくを認めることになる今回の基準に対しては、内外の専門家から批判が続出。29日、内閣官房参与の小佐古敏荘・東大教授が辞任する一因ともなった。

 関係者によると、文科省などが「年間の積算放射線量が20ミリシーベルトに達するかどうかを目安とし、毎時3・8マイクロシーベルトを学校での屋外活動の基準とする」との原案への助言を安全委に求めたのは19日午後2時ごろ。安全委側は正式な委員会を開かず「委員会内部で検討し」(関係者)、午後4時ごろに「妥当だ」と回答した。だが、議事録が残っていないため、安全委内部でどのような議論が行われたかは明らかでないという。

 安全委事務局は事実を認めた上で「9日ごろに文科省から相談したいとの依頼があり、委員らが複数回議論し、その都度結果を文科省に口頭で連絡していた。(正式な検討時間の)妥当性については発言する立場にない」としている。

 基準の撤回を求めている環境保護団体、FoE(地球の友)ジャパンの満田夏花さんは「独立した規制機関であるはずの安全委員会が、ほとんど議論もせずに国の政策を追認したことは明らかだ」と指摘。「子どもの健康を守るという重要な責務も、社会への説明責任もまったく果たしていない」と批判している。

(共同)


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