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http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&q=%E9%AC%BC%E9%A6%96%E5%9C%B0%E7%86%B1%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80&lr=lang_ja&rlz=1I7ADFA_ja&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wl ただ、疑問がある。それは、事故のように大量の泥を伴って一気に噴出するような噴気の吹き上げが以前あったのかだ。発電所の所長がテレビインタビューで「このような事故は初めてだ。このような形で熱水が吹き上がることも初めてだ。」のような発言をしていた。つまり、少なくとも地熱発電所の構内では同様の形の熱水の吹き上げは数十年なかったと言うことだ。また、多分、隣接した片山地獄という熱水や熱泥を吹き上げる地区でも一気にあれだけ多量の土砂を吹き上げる例はなかったのであろう。間欠泉は全て水を吹き上げるものであり、土砂を吹き上げる例は聞いたことがない。仕組みを考えても水なら次から次へと補給ができるから何度も繰り返し吹き上げることが可能だ。土砂はそうそう補給ができないはずで、火山の噴火孔のように火山灰を繰り返し吹き上げる場合は、地下でマグマなどの補給がされるからだ。だから、多分、今回の噴出孔も一回限りの吹き上げがあるだけで、このまま事故現場のあたりが「地獄」というような熱水、熱泥が常時吹き上がる場所にはならない様子だ。実際、事故現場のテレビ中継では、事故があった場所から熱水や熱泥が吹き上げている様子はなかった。水蒸気さえ吹き出てはいない様子だった。ここでさらにもう一つ疑問が出てくる。かなり大量の土砂、多分、100立方m以上の大量の土砂を吹き上げたような激しい噴気があったのに、なぜ、一度だけで終わってしまったのかということだ。どこからそれだけのエネルギーが来て、どうして一回限りで消えてしまったのかという疑問だ。いろいろ、熱水や土砂の吹き上げ過程を想像してみることは可能だが、どの程度現実に即したものだか、それが分からない。少なくとも、今回のような規模で、新規にできた噴出孔が土砂を吹き上げる例があったのかどうか、その調査は客観的にできるはずだ。 地熱発電所に関して、いろいろなネガティブキャンペーンがはられているように見える。ヨーロッパで地熱発電施設を作ったらがけ崩れが起きたとか言う記事が昨年出ていたが、よっぽど条件の悪い場所に作ったか、非常に腕のいい土木会社が悪意を持って事故が起こるように仕込んだか、どちらかであろう。 自然エネルギーで、天候などの影響を受けずに安定的に発電ができ、かつ、商業ベースで成立するものは地熱発電だけだ。太陽光、太陽熱、風力、波力発電などがあるがどれも天候の影響を受け、更にシステム的に稼働率が30%にもいかないものがほとんどだ。バイオマスはあまりに小規模で、資源量も少ない。現在の地熱発電は熱水だまりがあるところに立地が制限されるが、高温岩体発電などはほぼ地域の制限なくできるようになりつつある。地下4000mかそれ以上の深さまで井戸を掘れば例外なく数百度の地熱資源があるのだから、地熱発電こそが自然エネルギーの本命であり、これにこそ資本を投じて技術開発をするべきなのだが、日本の現状はどうも異なっているように見える。アメリカをはじめ海外では地熱開発を自然エネルギーの中心に据えて取り組んでいる国が多い。今回の事故で、日本の地熱開発にブレーキがかからないように願いたい。その意味でも事故の原因究明はきちんと行われるべきだ。 更に、地熱開発を進めず、原発建設に向かったり、他の自然エネルギー開発に集中するようなら日本の未来はまず拓けないと言うことを付け加えておきたい。理由は、原発は将来必ず起こる大規模地震に耐えることが出来ないし、他の自然エネルギーは原発の代替にならず、またあまりに高価であったり非効率だからだ。 *6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<220>>
鬼首地熱発電所での熱水汚泥吹き上げ事件について:地熱発電は危険か?
で鬼首地熱発電所のGoogleマップでの航空写真が20mメモリのスケールで見ることが出来る。見ればすぐに分かるように、隣接して西側に片山地獄という熱水や熱泥の噴出地域がある。また、直線距離にして2kmほどのところに間欠泉があるようだ。20mから30mほどの高さに熱水を数十分おきに吹き上げると言うのだから、かなり地熱資源も水資源も豊かなところである様子だ。5kmほどのところに鬼首温泉が位置している。このあたり一帯には「地獄」と言われる熱水噴出孔が数多くあり、17日に事故があったような熱水の噴出孔は珍しくはない様子だ。
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