★阿修羅♪ > エネルギー2 > 1487.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
電力自給率100%以上は全国89市町村に、トップは地熱が豊富な大分県の九重町
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/1487.html
投稿者 taked4700 日時 2014 年 11 月 27 日 20:55:17: 9XFNe/BiX575U
 

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1411/27/news029.html

電力自給率100%以上は全国89市町村に、トップは地熱が豊富な大分県の九重町

再生可能エネルギーだけで地域の電力需要をまかなえる自給率100%以上の市町村が2014年3月末時点で全国89カ所に増えた。最も多く集まっているのは長野県で16カ所、次いで北海道に14カ所ある。自給率の最高は大規模な地熱発電所がある大分県の九重町で2000%を超えている。
[石田雅也,スマートジャパン]

 千葉大学と環境エネルギー政策研究所が政府の公表データなどをもとに試算した。対象になる再生可能エネルギーの電力は太陽光・風力・地熱のほかに、小水力(発電能力1万kW以下)とバイオマス(バイオマス比率50%以上)の5種類である。地域内の家庭用と業務用、さらに農林水産用を加えた電力需要に対する発電量の比率で電力自給率を示した。

 2014年3月末の時点で電力自給率が100%を超えたのは全国で89市町村にのぼる。1年前の2013年3月末の86市町村から3つ増えた。新たに加わったのは北海道の上ノ国町(かみのくにちょう)と豊浦町、長野県の飯島町である。上ノ国町には2014年3月に「上ノ国ウインドファーム」が28MW(メガワット)の規模で運転を開始している。

 全国のトップは大分県の九重町(ここのえまち)で、実に自給率は2293%に達する(図1)。町内には日本で最大の地熱発電所である「八丁原(はっちょうばる)発電所」(110MW)をはじめ、地熱による電力の供給量が圧倒的に多い。このほかトップ10には小水力発電が盛んな長野県から3つの村が入り、熊本県から2カ所、福島県・青森県・北海道・宮崎県から1カ所ずつが並ぶ。

eizoku1_sj.jpg
図1 再生可能エネルギーによる電力自給率トップ10の市町村。出典:千葉大学、環境エネルギー政策研究所
 都道府県ごとに電力の自給率を計算すると、第1位は大分県の26.9%で、次いで秋田県の19.7%、富山県の17.6%の順になる。自給率が10%を超えるのは長野・鹿児島・青森・岩手・熊本・鳥取・群馬・島根・福島・佐賀・山梨を加えた合計14県である。

 さらに地域別に電力会社の管内で分けた場合には、自給率のトップは北陸の13.5%である(図2)。小水力発電だけで地域の電力需要の10%以上を供給できる状態にある。東北は13.0%、九州も11.2%で続く。最も低い関西は2.4%、東京は3.1%で、火力や原子力に依存する大都市圏の電力供給の脆弱性が改めて浮き彫りになる。

eizoku2_sj.jpg
図2 地域別の電力自給率(2014年3月時点)。出典:千葉大学、環境エネルギー政策研究所  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年11月27日 21:08:18 : QxFCEwBKyw
>全国のトップは大分県の九重町(ここのえまち)で、実に自給率は2293%に達する(図1)。町内には日本で最大の地熱発電所である「八丁原(はっちょうばる)発電所」(110MW)をはじめ、地熱による電力の供給量が圧倒的に多い。このほかトップ10には小水力発電が盛んな長野県から3つの村が入り、熊本県から2カ所、福島県・青森県・北海道・宮崎県から1カ所ずつが並ぶ。

九重町は地元で消費する電力の22倍をつくっていることになる。つまり、もし自治体が発電事業をやっていれば、地元で使う電力の20倍を売電できるということになる。自治体の安定財源になる。

また、地熱はもともと発電コストが安い。通常のフラッシュ発電なら1kwhで10円以下でできる。だから、自治体が独自に土地開発をして電力も自治体が供給して、工場を呼ぶこともできる。単に工場団地を造成して誘致するのではあまり効果がないが、電気を安価に供給できるなら、誘致に応じる企業は多いはず。


02. 2014年11月28日 08:02:47 : jXbiWWJBCA

原油安でも再生エネの方が安い、が世界の新常識 本来は先を行くべき日本が周回遅れになる危険性も
2014.11.28(金)堀田 佳男http://goo.gl/0BXFcE   
太陽光や風力といった再生可能エネルギー(以下再エネ)の発電コストの方が、石油や石炭よりも安い――。
 斬新な論点ではない。昨年あたりから米国やヨーロッパ諸国でしきりに指摘され始め、発電分野での新常識になりつつある。
世界中で次々と発表される再生エネルギーに関する報告書

デンマークの風力発電機メーカー、ベスタスの風力発電機〔AFPBB News〕
 これまで、特に日本では、再エネは火力発電に比べると1キロワット時当たりのコストがほぼ2倍近いと言われてきた。だが時代は確実に動いている。複数の報告書や専門家にあたると、新しい時代に突入したと言わざるを得ない。
 米国に限ると、過去5年で再エネの発電コストは下がっている。福島第一原子力発電所の事故以前から、再エネのコストは下落傾向を辿っているのだ。
 原発事故後、世界的に反原発の動きが生まれると同時に、環境を重視した再エネへの動きが加速した。その流れは理念的に真っ当に思えただけでなく、多くの人の賛同を得たし、説得力もあった。
 一方、経済的な側面を考慮すると再エネはコストがかかりすぎるとの批判は消えない。日本だけでなく、本当に再エネに頼れるようになるのは「遠い将来」との思いさえある。
 太陽光や風力の発電施設だけでなく送電網を建設するコストを考えると、政府からの補助金なしで競争力を持たせることは困難に思われるからだ。しかし再エネへの実効性は確実に高まってきている。
 米ニューヨークに本社を置く投資銀行ラザードが11月に公表したエネルギーのコスト分析によると、太陽光発電は1キロワット時当たり5.6セント(約6.5円)という価格まで落ちている。風力に至っては1.4セント(約1.6円)である。
 それに比べて、これまで安いと言われていた天然ガスは6.1セント(約7.1円)、石炭は6.6セント(約7.7円)で、ラザードの数字だけを見る限り、コストの逆転現象が起きている。
 日本政府がこうした数字を出す限り、日本ではいまだに再エネはコスト高という古い常識が幅を利かせる。再エネの電力網の整備などにはコストがかかるが、太陽電池メーカーが故意にコストを下落させない「よからぬ力」を使っているとの声もあり、再エネへの抵抗も知っておく必要がある。
確実に進む再生エネの技術革新

屋根がすべて太陽光発電パネルになった自動車(米フォード・モーター)〔AFPBB News〕
 前述したラザードの報告書の数字とEUの分析が、これからの世界的な再エネのコストであり流れと考えていいだろう。むしろ技術革新が進み、再エネのコストがさらに下落していくと捉えておくべきである。
 しかも世界での太陽光の市場規模は増え続けている。米コンサルティング会社フロスト&サリバンの調査によると、2013年は600億ドル(約7兆円)だったが、20年には1370億ドル(16兆円)市場へと、2倍以上に成長すると予測されている。
 太陽光、風力を始めとする再エネ(水力を除く)が生み出す総電力は2013年、いまだに世界の総電力の8.5%に過ぎないが、シェアは確実に増えている。
 これが世界的な動きであるとすれば、日本も同じ道を辿るであろうし、本来ならば辿るだけでなく、世界の一歩先に出て再エネ業界をリードしてもいいくらいである。
 最後にエネルギーについて語る時の留意点を記したい。世界のエネルギー分野には、絶えず賛否両論が飛び交っている。再エネ推進の動きが半年後には反転したり、火力発電が原油価格の下落によって見直されたり、動きは活発である。
 原油価格は11月に入り、過去5年で最低レベルにまで落ちている。1バレル75ドル(約8700円)という価格は今夏と比較すると25%減だ。来年1月には70ドルを下回るとの予測もある。
 理由はいくつもある。原油の世界的な需要が低迷していると同時に、生産量が上昇しているのだ。米国のシェール革命も大きな要因である。
 米国の原油生産量は6年前、1日500万バレルだったが、いまでは900万バレルに達している。それは再エネ分野への投資額の減少をもたらしている。
 それでは世界の発電業者が再び火力や原子力に重心を移すかと言えば答えはノーである。
 2013年、世界の太陽光による総発電量は前年比で26%増を記録した。紆余曲折を経ながらも、再エネが今後のエネルギー分野の支柱になっていく現実は見えている。
 すでに多くの国で再エネの方が安いのだから。
3

一覧 »

原油安でも再生エネの方が安い、が世界の新常識
本来は先を行くべき日本が周回遅れになる危険性も2014.11.28JBpress

「氷河期が近いから地球温暖化は関係ない」の誤り
岩瀬昇のエネルギー“腑に落ち”講話 第2回2014.11.26プレジデントオンライン

風力発電ベスタスが黒字 14年業績見通しを上方修正2014.11.21AFPBB News

白色の太陽電池モジュール、スイス企業が製造方法を開発2014.11.14AFPBB News
バックナンバー一覧 »
• 40年ぶりに原油輸出に踏み切った米国の事情
• 電力自由化への道はもはや止められない


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42311

2014年11月26日(水)
「氷河期が近いから地球温暖化は関係ない」の誤り
岩瀬昇のエネルギー“腑に落ち”講話 第2回
PRESIDENT Online スペシャル岩瀬 昇=文、石橋素幸=撮影 
世界はこれから氷河期へ!?
宇宙誕生からの歴史を描いた「137億年の物語」(クリストファー・ロイド著、2012年9月1日文藝春秋社刊)によると、地球が誕生してから今日まで46億年が経っているそうだ。我々と同じ人類に繋がる生命体であるホモサピエンスが生まれたのが数十万年前、人類としての活動を何がしかの記録と共に振り返ることができるのはせいぜい紀元前5000年くらいからだ。つまり、人類の歴史は長いようだが、たかだか7000年程度のことに過ぎない。
この7000年という時間は、137億年あるいは46億年を「一日24時間」として考えると、深夜00:00から始まった一日がもう一度深夜を迎え、ミッドナイト24時直前の1秒程度のことだそうだ。人類の歴史はたった1秒……。
このように時間軸を広げて考えると、物事はまったく違うものに見えてくる。だから地質専門家の中には、現代はまた氷河期に向かっているのだ、と主張する人がいる。中には「地球はこれからどんどん寒くなるのだから、温暖化なんて騒ぐほどの問題ではないよ」という人さえいる。
だが、待てよ。
我々が生きられるのはせいぜい数十年、孫子の代まで心配してもせいぜい百数十年のことだ。とすれば十万年単位で巡ってくる氷河期は関係ないが、地球温暖化は大いに関係がある。
というわけで、今回は地球温暖化とエネルギーのお話。

図版を拡大
温室効果の仕組み
気象庁のHPでは次のように説明されている。 地球が温暖化されるとどうなるのだろうか?
地球の気温が上昇することにより、熱波などの異常高温、大雨、干ばつなどが発生する。その結果、水資源や農作物に悪影響が出る、さらに自然生態系が破壊されてしまうのだそうだ。つまり、現在の豊かな生活環境を維持できなくなるという訳だ。気象庁のHPには記載されていないが、海面上昇による問題も忘れてはならないだろう。
地球が温暖化している分かりやすい例として、最近になって北極海の氷が溶け、航海可能な時期が長くなっていることが挙げられる。ロシア国営原子力公社によると、外国商船で初めて北極海を航行したのは、2009年8月の韓国貨物船だそうだ。氷海に入ってからロシアの原子力砕氷船に先導して貰い、韓国からヤマル半島まで資機材を運び、その後ナイジェリアへと西に向けて航行して行った由。同公社の資料によると、その後北極海の航行量は増大し、2010年には約10万トン、11年には約80万トン、12年には約125万トンとなっている。
次のページ温暖化と砕氷船が可能にした「東回り」北極航路


砕氷LNG船「オブ・リバー号」
日本関連の例としては、2012年12月4日にノルウエー産LNGが初めて北極航路を通って九州電力に納入された。(写真は北極海を航行中のLNG船「オブ・リバー号」)
また、今年7月には商船三井が国営中国海運と合弁会社を設立し、韓国・大宇に新造砕氷LNG船3隻を発注している。これらの砕氷LNG船は、2017年に操業開始予定のヤマルLNGプロジェクトに投入予定だ。厚さ最大2.1メートルの氷海を航行可能とのこと。おそらく、冬の間は西向き航路に使用し、夏の間だけ東にも向かい、ベーリング海峡を通って中国にLNGを運んでくるものと思われる。ヤマルからだと、西回りに比べ航海日数をほぼ半減出来ることになり、経済効果は大きい。

図版を拡大
ヤマル航路
ちなみにヤマルLNGプロジェクトには中国の三大国営石油会社の一つ、CNPC(中国石油天然気集団公司)が20%権益参加していて、年間300万トンのLNGを引き取ることになっている。60%の権益を持つロシアのノバテックは、持分から9%を譲渡する計画だが、春先まで交渉に参加していた日本勢は、ウクライナ情勢を巡る対露制裁の動きの中で離脱したと伝えられている。残りの20%はフランスのトタール(エクソンモービル、シェルと並ぶスーパーメジャー)が保持している。先ごろ、筆者も知己のクリストファー・ド・マルジュリー前社長がモスクワ空港の飛行機事故で逝去されたが、ヤマルLNGプロジェクトもあってモスクワに出張していたのだろう。合掌。
地球は間違いなく温暖化している。
人類はこのような地球温暖化問題に気がつき、1992年に「リオサミット」(環境と開発に関する国際連合会議)を開催、爾来、地球上のすべての人々が一体となってこの地球温暖化問題に立ち向かうための努力を傾注している。その中心となっているのがIPCC(International Panel on Climate Change=気候変動に関する政府間パネル)だ。
次のページ温暖化対策、待ったなし
IPCCはこのほどコペンハーゲンで第40回総会を開催し、11月2日、7年ぶりに第5次統合報告書を発表した。これは昨年秋以来、地球温暖化の「科学的評価」。「影響」および「対策」について3つの作業部会が発表した各報告書を横断的に取りまとめたものである。
この統合報告書は、これまで言われて来たことを改めて強く確認している。要点は次の通りだ。
・近年のCO2排出量は歴史上最多。
・気候温暖化は疑いようのない科学的事実。
・原因は、経済成長と人口増。
・産業革命(1870年)以前より地球の気温上昇を2℃以内に押さえるためには、2050年にはCO2の排出量を40〜50%削減し、21世紀末には「ほぼゼロ」にすることが必要。
1870年の産業革命以降の気温上昇を2℃以内に抑えるため許容されるCO2排出量は2兆9000億トンだが、我々は既に1兆9000億トンを排出済みである。従って、残された許容量は1兆トン。何の対策も講ぜず、現状維持(Business as usual case)のままでは、30年以内に排出してしまうと見込まれる。
と言っている。 今でしょ! 2010年に国際合意したこの「2℃未満」を実現するには、CCS=Carbon dioxide Capture and Storage(二酸化炭素回収貯留)等の方策が実用化出来なければ、電源燃料として化石燃料の使用を止め、原子力や再生可能エネルギーに頼らざるを得ない、という訳だ。IPCCは、いま行わなければ将来の対応必要コストは計算出来ないくらいに高くなる、いつやるの?
次のページ米国と中国の合意は本物か?
もちろん、IPCCは政策立案・決定の役割を担っている訳ではない。各国の政策立案・決定者に対し、地球温暖化の科学的評価と対策案を提示することにより、来月のリマIPCC第41回総会で討議を進め、来年2月に予定されているパリCOP21(第21回国連気候変動枠組み条約締結国会議)で実効力のある国際合意実現の必要性を訴えているのだ。
我々がエネルギー問題を考える場合、地球温暖化問題を避けて通ることは出来ない。
エネルギー情報学入門』で述べたように、まず考えなければいけないことは、我々がどのような生活を望むのか、どんな社会に住みたいのか、つまりは我が日本はどのような国であって欲しいのか、ということだ。我が国は一次エネルギー資源をほぼ持たないという現実を直視し、その上で望ましいエネルギー政策を考える時、同時に地球温暖化問題への対応も考えなければならない。 弊著『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?
どのような生活を選択しても、化石燃料以外の一次エネルギー、すなわち原子力および再生可能エネルギーだけでは、人類が必要とするすべてのエネルギーを賄うことは出来ない。比喩的に言えば、「埋蔵量」が足りないのだ。残念ながらこれは冷徹な事実だ。我々はここから出発しなければならない。
現代の生活を支えるエネルギーとして、電源燃料以外に各種産業の燃料用(重油)、輸送用(ガソリン、軽油)および製鉄用(石炭)などにも必要だが、これらは技術革新により電力で置き換えることが出来ないわけではない。だが、石油化学用原料としては化石燃料がどうしても必要だ。また、発展途上国においては、これから経済成長をして行くために、先進国と同じように非化石燃料にのみ依存することは経済的に出来ない。どうしても化石燃料は必要だ。
このように、先進国でも発展途上国でも化石燃料の使用をゼロにすることはほぼ不可能だ。従って、CCS(CO2回収貯留)の技術革新と効率化達成が喫緊の課題になって来る。
CCSは、工程としては二酸化炭素の(1)分離・回収、(2)輸送、(3)圧入・貯留の三段階に分けられる。技術的手段としては地中貯留と海洋隔離とがあるが、現在は主に地中貯留の研究開発が進められている。地中の帯水層や油田、ガス田に圧入する方法だ。
 現時点において、世界的に実用化されているものは石油・ガス開発関連のもののみで、ノルウエー、カナダ、アルジェリア等にしか存在していない。肝心の発電所からのCCSはまだ実例がない。
我が日本では、長岡で実証研究がなされている他、2020年までの実用化を目指して苫小牧において実証研究が進められている。共に帯水層へのCCSである。このように、CCSの実用化は未だ研究段階にある。
話が大きすぎて、日常性との関連を見つけることは簡単ではない。 さて、我々に出来ることは何だろうか?
おそらく大事なことは、我々が一次エネルギー資源をほぼ持たない国に生存していること、その一方で地球温暖化の問題を抱えていることを十分に意識して、日常生活の中で出来ることを地道に、根気強く実行していく、それしかないのではなかろうか。
この稿を書いている11月中旬、アメリカと中国が地球温暖化対策で協調して行くことで合意した、とのニュースがAPEC会場であった北京から飛び込んで来た。合算すると世界中のCO2排出量の半分ほどを排出している両国が協調して動き出すということは、人類の未来にとって極めて明るいニュースだ。我々も意を強くし、一緒に動き出そうではないか。

岩瀬 昇 エネルギー情報学入門』(文春新書)がある。 (いわせ・のぼる)●エネルギーアナリスト、金曜懇話会代表世話人。1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校を経て、東京大学法学部を卒業。71年三井物産入社、一貫してエネルギー関連業務に従事する。その間、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を経験。2002年より三井石油開発に出向。10年常務執行役員、12年顧問に就任。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。近著として『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?>> 金曜懇話会https://ja-jp.facebook.com/platform.japan
http://president.jp/articles/-/14005? 


03. 2014年12月08日 06:51:26 : jXbiWWJBCA

日本の電力会社:太陽光発電の混乱
2014年12月08日(Mon) The Economist
(英エコノミスト誌 2014年11月29日号)

日本はドイツの再生可能エネルギーの混乱から学ばなかった。

 福島の巨大な原発の廃墟から約130キロ北西に行った場所で、中小企業を営む佐藤弥右衛門氏が太陽光発電ビジネスに乗り出した。佐藤氏は土地を借り、人員を雇い、地元の投資家と銀行から8000万円の資本を調達した。

 彼の会社は、およそ700世帯分の電力を生産できると話している。だが、地元の電力会社は同社の発電量の4分の1以上を買い取ることを拒否している。

 日本は福島の惨事を受け、原子力のない暮らしを目指す取り組みの一環として、2012年に世界最高の部類に入る再生可能エネルギー買取価格を設定した。電力会社は佐藤氏のような新規生産者に対して、1キロワット時当たり42円支払うよう命じられた。これほど高い買取保証価格の約束に、120万件超の申請が殺到した。大半が太陽光発電の設備設置だ。

高額買取の保証で申請殺到、電力会社が接続をストップ

 日本の電力会社は大量の申請に圧倒されていると話しており、抵抗に出た。大半の電力会社は、送電網への接続を遮断し始めている。

 最初に反発したのは、陽光降り注ぐ日本の南部で900万の顧客に電力を供給する九州電力だ。保証価格が1キロワット時32円に引き下げられる今年9月の期限に間に合うよう7万2000の太陽光発電事業者から申請が殺到したことを受け、停止措置に踏み切った。九州電力は、新規生産者による供給の信頼性への懸念が解消されるまで送電網への接続の申請を受け付けないと話ている。

 経済産業省も電力会社を支持し、買取価格のさらなる引き下げを検討している。

 電力各社の反発で、2030年までに発電量に占める再生可能エネルギーの割合を福島の事故前の2倍近い20%に引き上げるという日本の計画に対する疑念が高まった。シンクタンク、日本自然エネルギー財団の大林ミカ氏は、もし経産省が申請を受理したプロジェクトがすべて実行されたら、日本は国内の大半の原発を停止したままにできると指摘する。

 だが、同氏によると、今のところ設備の設置が完了しているのは全体のわずか12%で、あまり太陽が照らない地域ではソーラーパネルの発電量にばらつきが出ることを考えると、残りの多くは利益が見込めない可能性があるという。

 電力会社は停電を回避したいと主張する。批判的な向きは、太陽光発電所が需要を満たせるだけの電力を生産していない時に対処できるよう、電力会社は貯蔵設備やバックアップ技術にもっと投資すべきだと主張する。

 パリのエネルギーコンサルタントのマイケル・シュナイダ―氏は、日本が抱える送電網の問題は現実のものだが、新しい再生可能エネルギー設備をすべて阻止する正当な理由にはならないと言う。

 電力会社は、これほど多くの独立系生産者の出現が自分たちのビジネスモデルを破壊することを「死ぬほど恐れている」とシュナイダー氏。そして「恐れるのは正しい」と言う。

 米国最大のソーラーパネルメーカー、ファーストソーラーは、九州に大規模プラントを設置しており、日本国内での投資を続ける計画だ。しかし、同社幹部のジャック・カ―ティス氏は再編を予測し、経産省はもっと厳しく実行不能なプロジェクトを審査で排除すべきだと言う。

 日本の政府は、再生可能エネルギーの推進で現在直面している問題を予測すべきだった。

手厚い制度で消費者負担が急増したドイツの前例

ドイツの太陽光発電、新記録を達成 一時2200万キロワット超える
ドイツ南部プッフハイムにある太陽光発電所〔AFPBB News〕

 ドイツは20年間の保証価格と送電網への優先的なアクセスを提示したことで2009〜12年に同じような小規模生産者の殺到を招いた。

 そのおかげもあってドイツのクリーンエネルギーのシェアは消費電力全体の25%近くまで伸びたが、電気料金も高騰した。昨年、助成金の消費者負担は160億ユーロ(210億ドル)に達した。

 また、一部の電力会社は助成金のせいで事業が被害を被ったとして政府を提訴している。

 経産省はドイツの失敗から学び、再生可能エネルギー事業者に保証する買取価格を低く設定し、新規生産者の誕生に備えて送電網の近代化を推進すべきだった。

 東京のコンサルタント、トム・オサリバン氏は、理想的には、経産省は大手電力会社から独立した別の送電線運営会社を設立すべきだったと言う。現在は、電力会社がすべてを所有しており、独立系事業者をシステムに参加させるインセンティブはほとんどない。

 元投資銀行家で現在は日本最大のソーラーエネルギープロジェクトを率いる山崎養世氏は、日本は再生エネルギー業者向けの優遇価格を助成するために今後20年間で600億ドル使わねばならないかもしれないと予測する。だが、同氏はそれを賢明なカネの使い方だと考えている。日本が原発の稼働を停止して以来、化石燃料の輸入コストは急増し、年間2500億ドルに達した。

 山崎氏いわく、政府は送電網のアップグレードに必要なお金を納税者からさらに徴収する代わりに、適切なインセンティブを導入することで、今は年金基金と低利の口座に預けられている日本の莫大な個人貯蓄を動員する余地があるという。

 その間、佐藤氏はまだ福島で怒っている。造り酒屋の9代目である佐藤氏の家業は、2011年の原発事故後、放射線の不安によって打撃を受けた。同氏は現在、自分がやっているようなプロジェクトが、大打撃を受けた福島経済を復活させる一助となることを願っている。だが、電力会社との論争が解決するまでは、それは実現しない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42393



  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。) ★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > エネルギー2掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
エネルギー2掲示板  
次へ