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日本のエネルギー効率は高い?低い? 英国と同程度 スマートジャパン 日本6位
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/1431.html
投稿者 蓄電 日時 2014 年 7 月 29 日 13:25:21: TR/B2VKXCoTU6
 

全文
日本のエネルギー効率は高い?低い? 英国と同程度
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1407/25/news106.html


非営利組織である米エネルギー効率経済協議会(ACEEE)は2017年7月、世界の主要16カ国を対象としたエネルギー効率ランキング第2版を発表した。各国の政策と、エネルギー効率の実績を総合的に評価したものである。日本は輸送部門の実績が優れているものの、それ以外に課題がある。

非営利組織である米エネルギー効率経済協議会(ACEEE:American Council for an Energy-Efficient Economy)は、2017年7月、世界の主要16カ国*1)を対象としたエネルギー効率ランキング第2版(2014 International Energy Efficiency Scorecard)を発表した(図1)。それぞれ国の政策と、エネルギー効率の実績を総合的に評価したランキングだ。各国の現状に将来性を重ね合わせて評価した指標といえる。

 結果は1位がドイツ、2位がイタリア、3位が欧州連合となった。4位は中国とフランス、日本は英国と並んで6位。

 熱利用など各種のエネルギー利用の効率化において、ドイツは既に日本を上回る成果を挙げている。後ほど紹介するACEEEの評価によれば、日本とドイツの政策には得点上の差がない。つまり、今後もドイツに追い付くことは難しい。逆に政策に優れる中国に追い付かれる可能性があるだろう。  

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コメント
 
01. 2014年7月29日 17:30:11 : iIvu3h02Y6
アングル:米国の原油輸出一部解禁、アジアではイランがライバルに
2014年 07月 29日 15:13 JST
http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKBN0FY0DE20140729&channelName=topNews#a=1
1 of 1[Full Size]
[シンガポール 28日 ロイター] - 米国が原油輸出の一部解禁に踏み切ったが、アジア向けの輸出ではイランがライバルとなりそうだ。米国は原油の輸出を原則禁止しているが、政府は今年6月、シェール層から液体分として採取される原油の一種(コンデンセート)について、最低限の加工が加えられていることを理由に、未精製原油の禁輸に抵触しないと判断、輸出を許可した。

三井物産(8031.T: 株価, ニュース, レポート)やコスモ石油(5007.T: 株価, ニュース, レポート)など、日韓の企業は早速、輸入契約を締結したが、世界最大のエネルギー消費国である中国は、すでにイランと長期契約を結んでおり、目先、米国産を輸入する計画はないとみられている。

イランは欧米の制裁で国内経済が打撃を受けており、安価で質の高いコンデンセートを中国に輸出している。

欧州系商社のシンガポール在勤トレーダーは、中国について「イラン産は米国産に比べて大幅に価格が安い。将来的には輸入するかもしれないが、米国産の輸入を急ぐことはないだろう」との見方を示した。

<多くのアジア企業は様子見>

アジアでは、カタールやオーストラリアからコンデンセートを輸入している国が多く、現時点では米国産の品質や価格設定を見極めている段階とみられる。

コンサルティング会社JBCアジアのマネジングディレクター、リチャード・ゴーリー氏は「まだ様子を見ている段階で、年内は大量契約は見込めない」と述べた。

業界関係者によると、アジア向けのコンデンセート輸出は現在、カタール産が日量約45万バレルでトップ。2位はイラン。オーストラリアと東ティモールは合わせて日量17万バレルを生産し、大半をアジアに輸出している。

<輸送費がネック、規制や品質への懸念も>

インドの製油所関係者は、中東のほうが距離が近く、輸送費を考えれば、米国産の輸入は考えづらいと指摘。

米国の輸出規制の先行きが不透明なことも、積極的な輸入を妨げる要因となっている。

米国では上院議員2人が、コンデンセートの輸出を認めた商務省の判断を疑問視。原油輸出禁止に抵触する恐れがあるとの見解を示している。

あるアジアの製油所関係者は「何らかの裁判所命令が出て、輸入した側が制裁を受けるリスクがある。そこまでリスクを負って米国産を輸入する経済的メリットもない」と述べた。

また、米国産コンデンセートの質にばらつきがあるのではないかとの懸念も出ている。コンデンセートが採取されるシェール層が全米各地に散らばっているためだ。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0FY0DE20140729?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29&sp=true


02. 2014年7月29日 19:47:54 : AyQ4b0DQ6Y
エネルギー効率、ドイツが世界一 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
http://www.afpbb.com/articles/-/3021659 @afpbbcomさんから

03. 2014年7月30日 10:55:41 : nJF6kGWndY
>>02

エネルギー効率は、日本も高いが、どちらも価格も高い

http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/41327
JBpress>海外>欧州 [欧州]
ドイツの再生可能エネルギー:“しわ取り”は高くつく
電力会社は火の車。経済を無視したグリーンエネルギー推進のリスク
2014年07月30日(Wed) 川口マーン 惠美
 今日のテーマは「しわ取り」。といっても、美容の話ではなく、電気の話だ。「しわ取り」というのは、電力会社の業界用語でもある。

 太陽光や風力の電気は、お天気によって発電量が多くなったり少なくなったりする。それを見ながら、他の電源の電気を増減させて、全体の発電量を安定させるために調整する作業を、「しわ取り」と言うのだそうだ。とても分かり易い。

「推進派」と「懐疑派」のすれ違う主張

 ドイツでは、再生可能エネルギー(以下、再エネ)の開発に関しては、もちろん、誰も異存はない。ただ、再エネ電気をどの程度、全体の電気に混ぜることができるかという問題になると、賛否両論だ。

 再エネ推進派は、「いずれ再エネだけで、ほとんどの電力需要を賄うことができる」と言う。再エネ推進派は、たいてい強硬な反原発派でもあるので、再エネ電気をどんどん増やし、なるべく早く原発から決別し、できれば空気を汚す火力発電所もなくして、クリーンな国になりましょうというわけだ。

 一方、もう一つのグループ、いわゆる再エネ懐疑派は、「再エネが30%も入ると、ドイツは安定した電力供給を保証できなくなり、コストも急増し、産業国としての大きなハンディを負う」と主張する。

 お金さえかければ再エネ電気を際限なく増やすことは可能だが、太陽光・風力は、発電施設をいくら増やしても、お天気によっては、発電量が突然ほぼゼロになってしまう可能性さえある。このような不安定な電源に多くを託しては、まずいことになる。そもそも、しわ取りの問題はどうするの? というのが、彼らの疑問だ。

 ところが、再エネ推進派は、お天気が悪くて発電がゼロになった時の話を絶対にしない。だから当然、それに対する解決策も一切出さない。いつも、「電気は余っている」の一点張りだ。

 確かに、お天気の良い日は電気は余っていることが多いので、それは嘘ではない。しかし、再エネ懐疑派は、お天気の悪い日のことを心配しているのだから、はっきり言って、この議論は全く噛み合わない。というか、議論にさえならない。

将来は「しわ取り」にも補助金が必要に?

 実際に、ドイツで今、電力の供給はどうなっているかというと、2013年、再エネ電気が全体に占める割合は23.4%だ。発電施設の容量としてはもっとずっと多いが、稼働率が低い。

 再エネの中で稼働率がとてもよいのは水力、比較的良いのはバイオマスだが、風力は17.9%、そして太陽光の稼働率はわずか9.5%で、これらが足を引っ張っている。買い取りに掛かる費用は太陽光に一番たくさん支払われており、それは一般消費者の電気代に乗せられているため、電気代が急激に上がった。これからも上がる予定だ。

 そして、もう一つの問題は、前述のしわ取りである。下の図は、TenneT TSO という大きな送電会社管内で、2011年と12年の2月13日と14日、発電量が需要と供給のバランスの取れた状態から、どのように逸脱したかを示したものだ。


2月13日から14日にかけての発電量グラフ。薄い青が2012年、濃い青は2011年(筆者提供)
 2012年の2月14日の日中には、特に大きな落ち込みがあるのが分かる。寒波が襲って電力の需要が伸びていたのに、太陽も照らず、風が止まり、再エネの電気が急激に減ったためだ。このマイナスになっている部分を既存の電源で絶えず補充するのが、つまり、しわ取り。

 しわ取りの電源は、天然ガスや一般炭火力だ。褐炭火力や原子力は、出力を大きく変えると経済性が維持できないので使わない。ただ、しわ取りを託された火力とて、もちろん、経済的な発電ができるわけではないので、電力会社にとっては大きな負担となる。

 計画的に発電できない電力会社が儲からないのは当然のことで、2013年、ドイツで4社ある大手電力会社のうちのRWEでは、創業以来初めての赤字となった。しかも、28億ユーロ(約4000億円)という巨大赤字だ。

 株価もこの5年で100ユーロから26ユーロに下落。もちろん、他の3社も火の車。儲からない仕事に投資する人はいなくなるだろうから、このままいけば、倒産する会社が出ても不思議はない。

 ただ、電力会社が倒産するとしわ取りができなくなるので、停電の危険が高まる。だから、倒産しないよう、早晩、火力にも補助を出さなければならなくなる可能性は高い。もしそうなれば、ドイツは、再エネと火力の両方に補助金を注ぎ込むことになるわけで、電気代はさらに上がり、国民としてはまったく割が合わなくなる。

再生可能エネルギーのマイナス面を直視すべし

 デンマークは再エネ先進国だ。風力が30%、バイオマスが15%と、再エネ電気の割合が大きい。そのために、常に良いお手本として引き合いに出される。ただ、他の国がデンマークの真似をするのは難しい。なぜなら、彼らは自分でしわ取りをしなくてもよいからだ。

 どうしているかというと、もっぱら隣国のノルウェーとスウェーデンの水力発電に依存している。つまり、夜間の需要が少ない時間帯には余った電気をノルウェーやスウェーデンに安く売り、昼間の不足時間帯には、そこから高い電力を買っている。

 結果として、税金が高いことも相まって、デンマークの電気料金は、EUで(おそらく世界でも)一番高くなってしまったが、たとえ高値に付いたとしても変動吸収にはこの方法が最適なのだという。ただし、これとて、周辺にノルウェーやスウェーデンという、水力発電の国があるからできることだ。

世界最大の風力タービンが試験発電開始、ベスタス発表
今年1月、デンマークで発電量が世界最大の風力タービンが試験発電を始めた ©AFP/Vestas Wind Systems A/S〔AFPBB News〕

 水力は、太陽光や風力とは違って蓄えておけるので、ノルウェーもスウェーデンも、安い電気が入手できるときには自国の水(電気)は蓄えておいて、安く放出されるデンマークの電気を最大限利用する。つまり、輸出する方も輸入する方も、互いにメリットがある。

 また、デンマークが四国電力程度の需要・供給規模しかなく、しわ取りの規模が小さいことも好都合だ。なお、付け加えれば、デンマークの風力電気の割合はまだ30%で、半分近くは石炭火力。それでもこれだけ電気代が上がることも念頭に入れるべきだろう。

 いずれにしても、デンマークのエネルギー政策は、ドイツは真似をしたくともできない。農村地区の小規模なサークルなら、これをお手本にできるかもしれないが、GDP世界第4位の産業国の中枢となる電気を賄うことは無理だろう。

 とはいえ、ドイツはいざとなったら隣国から電気を買えるので、日本よりも、状況はずっとましだ。ドイツには、地続きの隣国が9国もあり、すべて電線は繋がっている。ガスのパイプラインもいろいろあり、ロシアからバルト海底を通ってくる直行のものまである。原発もまだ半分以上が動いている。

 そして日本は? 日本は、世界一高いガスや石油で、オンボロの火力発電所まで総動員で動かしつつ、何の展望も開けない。いくら稼いでも国際収支は大赤字だ。日本の産業が成り立たなくなれば、私たちは何で食べていけばいいのだろう?

 そろそろ豊かさにブレーキをかけてボチボチやりたいと願っても、そんなことを今の世界情勢が許してくれるわけがない。弱った国はあっという間に外国資本に食い尽くされて、植民地のようになるだけだ。そんな国を子供たちに残してはいけない。

 再エネですべて賄えると主張して、もっと太陽光発電の割合を増やそうと言う人は、これらの諸問題をどう解決するつもりなのか、それにちゃんと答えてほしいと思う。


http://www.afpbb.com/articles/-/3021659
エネルギー効率、ドイツが世界一
2014年07月29日 12:00 発信地:ワシントンD.C./米国
環境
 
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エネルギー効率、ドイツが世界一 ×ドイツ・ザルシュテット(Sarstedt)の風力タービン(2012年11月13日撮影)。(c)AFP/JULIAN STRATENSCHULTE 写真写真拡大をみる 写真購入のお問合せはこちら
【7月29日 AFP】米国エネルギー効率経済協議会(American Council for an Energy-Efficient Economy、ACEEE)はこのほど、世界のエネルギー効率についての調査報告を発表し、効率がもっとも良い国はドイツだと評価した。また、中国も急速に独自の取り組みを強化しているという。

 同協議会が世界の主な経済国家16か国のエネルギー消費率について調査した結果、最低評価となったのはメキシコだった。また、米国とオーストラリアについては、取り組みのペースについて懸念の声が上がった。

 もっとも評価が高かったドイツについては、住宅や商業ビルに課される規定のほか、エネルギー消費量を2008年から2020年までに20%削減するという目標に向けた取り組みを行っていることが評価された。

 エネルギー効率が2番目に良かったのはイタリアで、輸送部門の効率性が評価された。また3位が欧州連合全体、4位が中国とフランスで、英国と日本が6位だった。

 報告では、1平方フィート当たりのエネルギー消費量では、建物に課された規定の順守が常に厳格ではないものの、中国が最も少ないことが分かった。

 ACEEEのスティーブン・ネイデル(Steven Nadel)会長は、「中国にできることはまだたくさんある。多くのエネルギーを無駄にはしているが、かなり前進している」と語っている。

 報告では、オーストラリアが「傾向から明らかに後退」していることも明らかになった。トニー・アボット(Tony Abbott)豪首相は、気候変動に関する科学的証明に懐疑的とされ、17日には論争の的となった炭素税の廃止が上院で可決された。

 ランキングでは10位となったオーストラリアは、建物建設や製造についての取り組みが評価されたものの、輸送部門のエネルギー効率は対象国の中で最低だった。

 また世界最大の経済大国である米国は13位で、前進はしているものの、国レベルではまだ「大量の」エネルギーを無駄にしていると指摘されている。(c)AFP


04. 2014年7月30日 11:00:16 : nJF6kGWndY

消費効率は良いが、生産効率(コスパ)は悪いと言っても良いか

05. 2014年7月31日 10:14:33 : nJF6kGWndY
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140730/269437/?ST=print
再生可能エネルギー、日本の常識は世界の「真逆」

ドイツや米国の太陽光や風力が安い理由

2014年7月31日(木)  山根 小雪

世界では再生可能エネルギーは「安い」というのが常識だ。一方の日本での認識は、その真逆を行く。実際のコストにも大きな乖離が存在する。なぜ、これほどまでに再エネを取り巻く状況に差があるのだろうか。
 「『なぜ日本は安価な再生可能エネルギーを活用せず、燃料費が高い火力発電ばかりを使うの?』。欧州へ行くと必ずこう聞かれます」

 国内外で再生可能エネルギーに関する制度・政策の調査を手がける、トーマツ・エンタープライズリスクサービスの水野瑛己マネジャーは苦笑する。

 この指摘の背景には、「太陽光発電の発電コストは、電力の小売料金よりも安く、風力発電の発電コストは火力発電並み」というのが欧米の常識になったことがある。

 翻って日本。東京電力・福島第1原子力発電所事故に始まる原発停止による電力不足は、そのすべてを火力発電で賄ってきた。

 火力発電は原価の約6割を天然ガスや石炭、石油といった燃料費が占める。資源に乏しい日本は火力燃料のほぼすべてを輸入に頼っている。だからこそ、日本向けの燃料価格は「ジャパンプレミアム」と呼ばれ、電力料金高騰の主要因となってきた。

 2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度をようやく導入したものの、あくまで火力発電の方が安価で、再エネは高いというのが日本の常識だ。

 実際、日本でのコスト計算によると、再エネの方が火力よりも相当、割高だ。

 政府が2011年に公表した火力の発電コストは、石炭火力で1キロワット時当たり9.5円、天然ガス火力は同10.7円。一方、固定価格買い取り制度における2014年度の買い取り価格は、太陽光発電が1キロワット時当たり32円(税別)。風力発電は同22円だ。買い取り価格は、発電コストに適正利潤を上乗せしているとはいえ、価格差は2〜3倍もある。

 ところが、米国エネルギー省によると、2013年末時点の米国における太陽光発電のコスト(発電事業者と購入者の契約価格)は1キロワット時当たり平均11セント(約11円)。風力に至っては、2012年の平均でわずか同3.83セント(約3.83円)だという。

日本と世界で再エネ価格が「雲泥の差」になる理由

 日本と欧米の再エネ価格は、まさしく雲泥の差。なぜこれほどまでに、差があるのだろうか。

 ある専門家はこう指摘する。「国内の太陽電池メーカーは、価格が急激に下落することを防ぐために、談合とも言えるような値付けをしている」。適正な競争が働けば、本来下がるはずの価格にまで下がっていないという見立てだ。

 海外メーカーの安価な太陽電池は、「国内販売するために必要な認証などのハードルが高い」という声も漏れてくる。加えて、「電力網との接続工事などの料金が高止まりしていることが、コストを底上げしている」(電力業界関係者)。

コスト低減のスピードに価格見直しが追いつかない

 もう1つの理由は、制度設計に緻密さと柔軟性が足りないことだ。

 固定価格買い取り制度の買い取り価格は、太陽電池などのコスト低減効果を織り込んで見直すことになっている。ところが、現在の1年に1回の改正では、コスト低減のスピードに見直しが追いつかない。その結果、制度設計の想定以上に発電事業者の収益性が高くなるという状況が続いている。

 さらに、トーマツの水野マネジャーは、「制度設計は、数値データに基づいて精緻に行うべきなのに、あいまいな決め方をしているのが日本の問題点だ」と断じる。

 ドイツの場合、膨大なデータを基に固定価格買い取り制度を作り込んでいる。太陽電池などの設備のコスト算定はもちろんのこと、環境影響などのデータも仔細に収集して制度に反映させる。しかも、買い取り価格は毎月見直し、導入状況によって上限値を設けるなどの工夫も加えてきた。運用には苦労しつつも、試行錯誤を重ねて改善を進めている。

日本は制度設計を見直すべき時期を迎えている

 固定価格買い取り制度が、再エネの導入促進に最も効果のある政策手法であることは、先行する各国の状況を見れば明白だ。導入が進めば、コストも下がる。その結果が、「火力発電よりも再エネの方が安い」という世界の常識を生んだ。

 東日本大震災前、日本の再エネ導入比率は大規模水力を除くと1%強しかなかった。再エネに関しては、後進国と言わざるを得ない状況だった。その日本も、固定価格買い取り制度の導入によって、ようやく動き出した。

 固定価格買い取り制度による導入効果は凄まじいものがあり、2012年7月の制度開始から2014年3月までの2年弱で6864万キロワットもの設備が認定を受けた。設備利用率が異なるので一概に比較はできないが、設備の出力だけを比べれば原発60基分に相当する量だ。

制度施行から3年を経て、競争促進策が必要に

 制度の施行から3年間は「加速度期間」と銘打って、買い取り価格などの条件にはプレミアムをつけてきた。長らく微動だにしなかった日本市場を動かすためには、カンフル剤が必要だったと考えれば、これまでの制度設計が間違いだったとは思わない。

 ただ、今年で制度開始から3年目を迎える。見回してみれば、発電コストでは風力などに劣る太陽光発電ばかりが大量に導入されている。日本にもコストを引き下げるための精緻な制度設計と、競争を促すための刺激が必要な時期が来たと感じる。

 ドイツは8月1日、制度改正を実施する。今回の改正では、買い取り価格の引き下げや過剰になっていた補助の廃止、コスト負担方法の見直しなどを行う。最も大きな変化は、再エネへの競争導入だろう。

 再エネのコストは、かつてと比べて大幅に低減し、補助政策なしでもほかの電源と戦えるところまで育ってきたという認識なのだろう。当面、買い取り価格の設定は続けるものの、再エネによる電力の売買については、発電事業者が自ら売り先を探し、取引することが義務付けられる。これまでは発電すれば自動的に買い取ってもらえたことと比べると、大きな変化だ。

 「今回の制度改正には、そろそろ再エネを独り立ちさせようというドイツ政府の狙いが明確に示されている」とトーマツの水野マネジャーは分析する。競争の導入は、電力会社をはじめとするプレーヤーへの刺激になり、ひいては電気料金の引き下げといった形で消費者へ恩恵を与える。

再エネ導入には国家の意思が必要だ

 ドイツの再エネ導入目標は壮大だ。2025年までには再エネを40〜45%、2035年には55〜60%に引き上げる。電気料金の上昇や電力網への対策の必要性が叫ばれるなど、課題はある。それでも、導入促進策の手綱はまったくと言っていいほどゆるめていない。

 再エネの導入に伴うコスト負担方法にも、ドイツ政府の意思が見える。エネルギー多消費型企業への負担は大幅に減免し、国民が負担しているのだ。その結果、ドイツ経済は成長し、国内の雇用は維持される。

 ドイツでは、原子力発電は発電コストが高いという認識が、広く浸透している。加えて、ロシアの天然ガスへの依存度を低下させたいという思いがあり、行き着いた答えが再エネだったというわけだ。

 エネルギー安全保障と経済政策を両立させるドイツを見ていると、再エネ導入には国家としての意思が必要なのだと考えさせられる。

 日本も固定価格買い取り制度を始めとする制度をうまく運用することができれば、資源不足を補い、電気料金を引き下げ、電力市場に競争を起こすことができる。不可能とも思える方程式を解くことすらできる可能性を秘めている。

 「米国の電力会社は、電力自由化よりも、再エネを中心とした分散型電源の導入にビジネスモデルの変更を迫られたと言っている。日本でも、再エネ導入の推進が電力市場に適正な競争を引き起こす可能性は十分にある」とエネルギー戦略研究所の山家公雄所長は指摘する。

 再エネ推進は諸刃の刃だ。今の日本のやり方を踏襲するだけでは、電気料金の高騰を後押しするだけかもしれない。再エネ導入の真価を発揮させるためには、日本はまだ努力が足りない。

このコラムについて
記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。


06. 2014年8月01日 23:02:42 : lKHlcl3gVI
サムスンSDI 日本の太陽光発電所に蓄電池供給 2014/08/01 20:25

【ソウル聯合ニュース】サムスンSDIは1日、電池メーカーエジソンパワーと提携し、鹿児島県徳之島で建設されている発電能力2000キロワットの太陽光発電所(メガソーラー)に容量1000キロワット時のリチウムイオン電池を供給する契約を結んだと発表した。

 供給価格は1キロワット時当たり約10万円。

 エジソンパワーは今後5年間、北海道や九州などの20カ所以上に太陽発電所を建設する計画だ。

kimchiboxs@yna.co.kr

http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2014/08/01/0500000000AJP20140801003000882.HTML
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/08/01/2014080102948.html


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