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グリーンパラドクスって本当? という質問に対して(その1) ドイツ・フライブルク市から地球環境を考える 村上 敦
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/1358.html
投稿者 蓄電 日時 2014 年 6 月 17 日 12:20:42: TR/B2VKXCoTU6
 

グリーンパラドクスって本当? という質問に対して(その1)ドイツ・フライブルク市から地球環境を考える 村上 敦
http://blog.livedoor.jp/murakamiatsushi/archives/51851590.html

ことの発端は5月25日(日)、NHKスペシャルで「エネルギーの奔流」という番組の後半が流されてからです。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0525/

ドイツの再生可能エネルギー推進、エネルギーヴェンデ(エネルギーシフト)の政策や現状について、以下のような質問、というより不安を持たれた方々からメールを受け取ることになりました。

1.上記の番組で流された「グリーンパラドクス」というのは本当?

2.ドイツが脱原発し、再エネがいくら推進されても、電力が必要なときには、チェコやフランスから原発電力を買っているから意味がない、というのは本当?

3.ドイツのFITはやっぱり失敗だった、というのは本当?

とりわけ、地域で脱原発や再生可能エネルギーの推進にかかわる活動を頑張っている方々から、質問というよりも、

・自身がその有効性を地域の方に説明する際に、非常に懐疑心を持たれてしまい、そうした懐疑的な質問にうまく答えられない(番組以前からも、多様なマスメディアでの報道によって)
・自身がよかれと思って推進しているのに、本当に良いのかどうか、こうした報道や見方が広がるなら不安になってしまう(前からも薄々感じていたが、今回の番組でより深刻に)

という感じのようです。

知人でもない方からの場合はやんわりと無視することにし(これまでにこのブログや記事などでいろいろ説明をしてきたので・・・)、知人には多少なりとも説明のお返事を書いているのですが、キリがない状況になりました。
私自身、まだ番組自体を観ていないのですが、問い合わせがあってから「グリーンパラドクス」というのをインターネットで検索して、
おおよそ以下のような番組内での内容だったことが分かりました(正確かどうかは分かりませんが、おおよそ以下のようなことだったとみなして、このブログを続けてゆきます→それでも書く意味はあるかと思います)。

イ.ドイツが脱原発→再エネ発電を拡大させたことによって、国内は「グリーン化」されたものの、電力価格が高騰し、
ロ.高騰を続ける電力価格の影響で、ドイツの製造業はチェコなど海外に移転し、
ハ.移転先の国では(例えばチェコ)、ドイツの製造業の立地移転によって電力需要が増加し、
ニ.それゆえ、移転先の国では急増する電力需要を賄うために原発の新設を計画中→ドイツだけが飛び抜けて推進しての政策は意味があるのか?(パラドクス)

という風が吹けば桶屋が式の内容です。

さて、どのような順序で解答してゆくのが、最も、これを読まれた方にご理解いただきやすいのか・・・回り道のようにも思えますが、
やはり、最初は事実を積み上げることで、まずは妄想と事実を切り分けてご理解いただいて、その後で、事実の積み上げだけでは回答できないところに、私なりの見解を解説するというのが、良いのではないかと思いました。
ということで、まずは、解答が簡単な上記の2.について説明をしてゆくことにします。

ドイツの昨年の貿易黒字額は1989億ユーロ(2734億ドル)に達し、過去最大となった。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0LT1AE20140224

ドイツの電気取引所で電気の卸値は減りつつある。 産業用 08年比で半額
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/1328.html

ドイツの電力輸出入(単位:GWh)

             2011   2012    2013
輸出  独→EU  47,939  66,567  71,826 
輸入  仏→独  20,322  13,210   11,605
輸出  独→仏    138   781    1,606
http://www3.ocn.ne.jp/~elbe/kiso/atomdata03.html

発電のエネルギー源別内訳

     1990  2000  2013 
褐炭   31.1  25.7  25.6
石炭   25.8  24.8  19.6

天然ガス発電
   2010  2012  2013 
独  14.1  12.1  10.5 

http://www3.ocn.ne.jp/~elbe/kiso/atomdata01.html  

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コメント
 
01. 2014年6月18日 14:28:42 : 4Au0F1q11Y
消費エネルギーを半分にする、エネルギーヴェンデ運動に対抗しようとしたら

グリーンパラドクスというトンデモ科学話を創作しましたとさ。


02. 2014年6月18日 14:31:20 : 4Au0F1q11Y
ドイツ:脱原発…前世紀の燃料採掘で光発電施設立ち退きも
【ウェルツォウ(ドイツ東部)で篠田航一】
http://mainichi.jp/select/news/20140617k0000e030250000c.html

03. 2014年6月18日 15:34:29 : 4Au0F1q11Y
増え続ける電力の燃料費 原因は「ジャパンプレミアム」〈AERA〉
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/478.html


脱原発政策が進むドイツで、安定経営を誇っていた電力大手が危機的状況に陥っている。

補助金の後押しを受けた再生可能エネルギーによる電力普及で
電力市価が下落し、大手が保有する火力発電所の収益が悪化しているためだ。

各社は火力発電所の閉鎖を急ピッチで進めているが、業績改善への道筋は見えない。

国内2位のRWEの2013年決算は、純損益が少なくとも旧西ドイツ建国時の
1949年以来の赤字に転落。3位のEnBWも純利益が9割減少した。

最大手エーオンは若干の減益にとどまったが、欧州での同社の総発電量の
4分の1超に当たる1300万キロワット分の火力発電所を閉鎖する方針を明らかにしている。

独電力大手、脱原発で打撃=火力採算悪化、危機的状況に
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201403/2014031500224


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