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ニューヨーク市でデマンドレスポンス、楽天がネット通販と組み合わせる
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1405/28/news022.html
ネット通販と節電プログラムを組み合わせたサービスが日本から米国へ広がろうとしている。楽天はスマートフォンを活用したデマンドレスポンスの仕組みを米国ニューヨーク市でも今夏に展開する。「coolNYC」と呼ぶ節電プログラムの参加者に楽天のポイントを付与して会員を増やす狙いだ。
ニューヨーク市(略称NYC)で2011年から始まった節電プログラム「coolNYC」は、夏の電力需要が増大した時にエアコンの設定温度を自動的に上げて、市内の電力使用量を抑制する試みである。ニューヨーク市内には窓に取り付けるタイプのエアコンが600万台以上もあって、夏の電力需要の20%を占める。
楽天はcoolNYCを運営するThinkEco社と提携して、2014年夏のプログラムに協力する。楽天のサイトからcoolNYCに参加を申し込むと、通販サービスで利用できるポイントを提供する仕組みだ。現地時間の5月22日から6月5日まで参加申し込みを受け付ける(図1)。
参加者は申し込みを完了して必要な機器を取り付けると、楽天から1000ポイント(10米ドル相当)を受け取ることができる。機器の使用料は無料で、プログラムの終了時にはcoolNYCの運営者から25米ドル相当のギフトが送られてくる。
エアコンの制御には「モドレット」と「スマートACサーモスタット」と呼ぶ2種類の機器を利用する(図2)。モドレットはコンセントとエアコンを接続して、分単位に電力使用量のデータを収集しながら、設定温度に従ってエアコンの電源をオン/オフすることができる。サーモスタットは好みの温度やエアコンの運転時間を設定するのに利用する。
さらにスマートフォンやパソコンに専用のソフトウエアをインストールして、クラウドサービスと連携した遠隔操作が可能になる。coolNYCの対象になるエアコンに対しては、電力需要がピークになる日の設定温度を自動的に高く変更する。参加者には1日前に通知が届き、温度変更を回避することも可能だ。夏の節電期間中に3〜5回程度のデマンドレスポンスが想定されている。
楽天は日本国内でもスマートフォンで加盟店の実店舗に来店を促すO2O(オンライン・トゥ・オフライン)のサービスを実施して、外出によるデマンドレスポンスの効果を実証している。日本と米国の双方でO2Oを促進しながら、ネット通販とエネルギー事業を世界各国で拡大していく狙いだ。
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