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電気自動車「燃費」3割向上 ダイキンなど 電池の耐熱性高める新技術 冷却装置いらず車体軽く
ダイキン工業やニッポン高度紙工業はそれぞれ、電気自動車に使うリチウムイオン電池の耐熱性を高める技術を開発した。電池を冷やす装置が不要になって電力消費が減ると同時に車体を軽くできるため、1回の充電で走れる距離を3〜4割伸ばせる。電池の発火事故なども防げ、安全性を高める効果がある。
リチウムイオン電池は発電時の化学変化で熱が生じる。現行の電池はセ氏45度以下でないと性能が低下したり、発火したりするおそれがあり、電気自動車に冷却装置を積んでいる。夏場など気温が高い時期は冷却装置をフルに動かすため、1回の充電で走れる距離が3割ほど短くなる。
冷却装置がないと電池は60度近くになることから、自動車メーカーは60度以上を耐熱性の当面の目標に設定している。これを達成するには、主要部品の電解液、電極、セパレーター(絶縁材)のそれぞれで耐熱性を高める必要がある。
ダイキンは関西大学と共同で耐熱性の高い電解液と電極を開発した。発火しやすい電解液については成分を燃えにくいフッ素に置き換え、60度でも問題なく動作することを確かめた。電極は金属材料を固める接着剤を耐熱性の高い種類に変えるなどの工夫で、高温になっても接着剤が溶け出さないように改良した。
まず電解液について試作品を自動車会社や電池メーカーに出荷した。今後、電極の試作品も併せて評価してもらう予定だ。2020年ごろの実用化を目指す。
ニッポン高度紙は産業技術総合研究所と組み、電極とセパレーターの耐熱性を高めた。植物の繊維を極細に加工して作ったセパレーターは、現行の樹脂フィルム製と違って高温でも縮まず性能が落ちにくい。電極に使う接着剤を耐熱性の高い種類に変えた。いずれも5年後の実用化が目標で、試験出荷を始めた。
[日経新聞3月28日夕刊P.1]
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