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EUでエネルギーがもっとも多く消費されているのが、建物です。
なんとエネルギーの40%もが建物で消費されています。EUの二酸化炭素発生量の36%はビルも出しています。
しかも、古い建物は新築より三倍のエネルギーを使っています。個人世帯のエネルギーの85%が暖房又はお湯に使われます。
省エネという目的も含めて、2002年にDirective on the energy performance of buildings指令が出来、
2006年1月4日までEU加盟国に導入義務で、2009年1月4日までその要求事項を満たさないといけませんでした。
それは例えば、エネルギー性能認証書、ボイラーの検査、エアコンシステムの検査等が含めました。
欧州指令を満たすため、ドイツのエネルギー庁(dena)は「エネルギー証明書」を開発しました。
2004年末までフィールドテストで4000件もの建物がテストされ、省エネ政令(Energieeinsparverordnung、略EnEV) が施行されました。
計算法は全てEnEV政令の計算規定で定められています。アルプスの近くの家であろうが、北海であろうか、平均的な値です。
外壁、屋根等のエネルギー質、そして暖房機器、給湯機器が分析されます。
2009年7日1日から、いかなる建物であっても、その売買、賃貸、リースしようと思っている方にはすぐにエネルギー証明書を見せないといけません。
エネルギー証明書には「近代化推奨書」(Modernisierungsempfehlungen)が添付されています。
「窓を二重する。壁を厚くする。」といった項目が書いてあります。それは新築、改造、増築がなくても、見せないといけません。
つまり、前に住んでいた人が引っ越して、突然証明書を作らないといけません。
エネルギー証明書がなくて、売買、賃貸しようとする人はなんと15千ユーロ(今日の為替レートで180万円)までの罰金が待っています。
賃貸・売買に興味を持っている人はそうやって、実際に住んでみる時の光熱費が分かります。新築又は改造を考えていると、それも大変便利です。
自分が貸そうと思って、自分で住もうと思っても、光熱費はやはり大切なことです。そして、快適に暮らしたいのも当然のことです。
除外されているビルももちろんあります:
※ 常時に使われていない建物(別荘等)
※ 仮説の建物(テント、エアホール等)
※ 特別の用途(家畜小屋、ガラスハウス等)
※ 使用面積が50u以下の建物
それから、公共施設(市役所、公民館、幼稚園、学校等)はエネルギー証明書を展示する義務でさえあります。
写真で写っているのは、1882 年(明治十五年)に建てられた建物です。
改造前のエネルギー需要量(Primarenergiebedarf、建物以前に送電等に使われるエネルギーを含む)は494 kWh/m2aでした。
一方、改造後のエネルギー需要量はなんと34 kWh/m2aになりました。93%もの削減。新築の基準でさえ63%下回っています。すごいでしょう?
詳しく知りたい方は、解説書 「ドイツ省エネ住宅の背景〜エネルギーパスとは〜」(ハンス・ディーター・ヘグナー著、クーラー・アンドレア訳)は
特定非営利活動法人外断熱推進会議から出でいますので是非。
http://sotodan-npo.org/2009/08/-1energieausweis.php
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