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下の@からLまでは、流出した「7件の報告書」と「健全な法治国家のために声を上げる市民の会」のツイッターから、勝手に順序よく並べたものである。
そこで疑問点の第一、Bで木村検事は斉藤副部長へ「小沢氏の想定弁解の検討結果について」の報告書提出を行なっている。 検察が「不起訴だ」と言い張った小沢氏の「想定弁解検討集(法廷用であろう)」を、なぜあえて木村検事が書き上げたのか? これを使えるのは、あとは指定弁護士しか残っていないのに。 まだ特捜部はやる気だったのか?
小沢氏の最後の取調べは、前日の平成22年5月15日に木村検事により終了している。 取調べ用の「想定問答集」でないことは確かだ。 取調べを踏まえての「想定弁解検討集」は、検察のためではないとしたら誰のために書かれたのか?
疑問点の第二、DとEからは市民の会が言ってるように、田代検事が平成22年5月17日中に報告書を書き上げることは不可能であろう。 午後6時に聴取を終え、木村検事に報告して報告書の作成を依頼されて書き始まったのが午後7時としても、書き終えるのは9時頃にはなろう。 それまで上司は根気強く残って待っていたのか? 捜査機関はテレビドラマなどでは夜も昼もないようだが大変な職場だ、帰ったのは午前様か。
そのうえ田代検事は、FとGで平成22年5月18日に報告書に書き足すことを命じられている。 やはり報告書が完全に仕上がったのは、平成22年5月19日夜頃にはなるだろう。 市民の会が取り上げている「報告書の作成月日」が、なぜ「平成22年5月19日付け」にならなかったのかは、文書を書いたことのある人なら当然持つ疑問だ。 文書が完成した月日が「作成月日」なのだから。
いちおう5月17日に最初に書いて見せたから、内容を追加されても「その月日を使った」と屁理屈をこねることも可能だが、「発議月日」と「作成月日」は違う。 文書を発議して翌日が休みだったりすると、すべての決裁が降りるのは2〜3日後になったりすることもある。 当然文章の手直しも出てくるだろう。 だから「作成月日」は空欄のままで発議するのだ。
まあそんな枝葉の議論は差し置いて、なぜ「平成22年5月17日付けの報告書提出」がよかったのかが問題だろう。 市民の会はLで「検審員に、田代の記憶が鮮明なうちに作成されたもののような印象を与え・・・」と述べているが、これは苦しい。 2回目の審査が始まるのは「平成22年7月13日」である。 2日ぐらい鯖を読んでも大勢に影響はないだろう。 それよりは「作成に2日もかかってしまった」と言ったほうがよっぽど真実味が出る。
Gでは「田代検事は、5月19日夜までに田代報告書を完成させた」と述べている。 いっぽう同日付けで3本の報告書が提出されている。 当然これらの報告書は「勤務時間中」に提出されたものであろう。 それを追って「田代報告書」が5月19日付けで提出されたのでは、うまくなかったんだろうか? 「田代報告書」が5月20日付け(つまり朝一番)で提出されたんではまずかったんだろうか?
結論から言うと「それではまずい」のだ。 Jの平成22年5月19日付け斉藤副部長から佐久間部長への「再捜査の結果を踏まえた証拠の評価」の報告書の中に、『(6) 5月17日付け供述調書・検察官田代政弘作成の同日付捜査報告書』という項目がある。 この欄は5月17日の石川被告の再聴取の内容が書かれている。 斉藤副部長の報告書が前に提出されて、田代検事の報告書が「その日の夜」に完成して提出されたんでは、「斉藤副部長は何を見て書いたんだ?」になってしまう。 それを防ぐ意味で、田代報告書はそれより前の5月17日に提出された、でなければならない。 「それを防ぐ意味」ってなに? 出発点となるべき田代報告書と、それを含むまとめの斉藤報告書が「同時並行的に」書かれたという事実を隠蔽するため、と私は見るけど。
「同時並行的ならどうしたというの?」・・・タネ本をみんなで写した、ということだろう。 しかしこれだけ報告書には「疑惑だらけ」で書かれていながら、2日後の平成22年5月21日には第5検察審査会の起訴相当議決に対して「小沢氏は再度不起訴」で答えている。 検察組織はまるでジキルとハイドのようだ。 一貫性が全然感じられない。
ところで、検察に赤っ恥をかかせてくれた「報告書流出犯」を、このまま見逃すのだろうか? 「漁船体当たりビデオ」のときに見せた逮捕劇は、もう見られないのか。 検察もずいぶん大人になったものだ。 特捜部には軽い処分があったようだが、「それはそれ、これはこれ」だろう。 これで何もしないと、後から後から「流出」が止まらなくなるかもしれない。 流出した報告書のあまりの反響の大きさに「金縛り」になったわけじゃあるまいが、どうしたのだろう?
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《流出した7件の報告書と「健全な法治国家のために声を上げる市民の会」のツイッターから作成したもの。》 (※・7件の報告書 >・市民の会のツイッター)
@※ 平成22年4月30日、木村検事から斉藤副部長へ「平成22年4月27日の検審議決の考え方の検討」報告書を提出。
A※ 平成22年5月15日、木村検事は小沢氏の最後の取調べをやっている。 → 平成22年5月19日、木村検事の捜査報告書より。
B※ 平成22年5月16日、木村検事から斉藤副部長へ「小沢氏の想定弁解の検討結果について」の提出。
C> 木村検事は、田代検事から、平成22年5月17日のB(石川)氏に対する取調べの報告を受け・・・報告書を作成するよう指示した
D> 田代検事は、取調べ終了後、初めて報告書の作成の指示を受け、同年5月17日夕刻から、記憶のみを頼りにその作成を開始した。
E※ 平成22年5月17日、田代検事から佐久間部長あての「石川被告の取調べ報告書」を提出。 (取調日時 平成22年5月17日午後0時50分〜同日午後6時00分)
F> 木村検事は、翌18日、佐久間部長に本件取調べの結果を報告し
G> 木村検事は、この指示に基づき、田代検事に対し、それも報告書に記載するよう追加の指示をした。田代検事は、同月19日夜までに田代報告書を完成させた。
H※ 平成22年5月19日、木村検事から斉藤副部長へ「小沢供述の不自然性の報告書」の提出。
I※ 平成22年5月19日、木村検事から斉藤副部長へ「4億円の出所に関する捜査状況」の報告書提出。
J※ 平成22年5月19日、斉藤副部長から佐久間部長へ「再捜査の結果を踏まえた証拠の評価」の報告書提出。
K> この最高検の報告からすると、田代検事が、本件捜査報告書の作成に着手したのは、早くても5 月18日であり、それが完成したのが5月19日だということになる。ところが、同報告書の作成日付は「5月17日」。
L> 作成日を偽ることで、取調べが行われた日のうちに作成されたものであるかのように装い、検審員に、田代の記憶が鮮明なうちに作成されたもののような印象を与え、実際の取調が報告書通りであったと思わせる意図があるとしか考えられない。
○ 平成22年5月21日 1回目の起訴議決を受けたが検察は小沢氏を嫌疑不十分で再度不起訴に。(小沢一郎事件年表:和モガ氏作成)
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