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ちょっと冷静に考えて見ましょう。なぜ70年代以前はこの問題が表面化しなかったか。
そうです、200海里が排他的経済水域として国際的に認知されていなかったからだ。
ようするに排他的経済水域の設定に問題があるのだ。例えばアルザスロレーヌ問題の複雑さに比べればはるかに単純だ。アルザスロレーヌじゃ教科書で勉強している皆さんはドイツが悪いとお思いでしょうが住人は圧倒的にドイツ語話者だといったら驚くでしょう。その第一次大戦じゃベルギーのひとつの村を巡って何年にもわたって猫の額のような土地が何万の地を吸い込んだりした。
竹島も尖閣も近代では日本領だったが、中韓は近代以前のほとんど歴史的に確認できない伝説時代を根拠として領有権を主張している。こうなっては近代的な国際慣行なんて重みを持たない。結局実効支配という現実的な力関係が物言い、国際法なんて実際存在しない今も野蛮な国際関係の世界の現実を認識させられるだけだ。
もしかしたら蓬莱島が尖閣だったりするかもしれないが、中韓にこんな物言いをされれば歴史的にどちらの国民が先に上陸したかなんて神様しかわからない。ましてその最初の上陸者が自らの国民としての自覚があったのか。そもそも先に土地を取得したものが永遠に所有を主張できるのか。これはイスラエル パレスチナ問題の根幹だ。
また、北方領土に目を向けてみよう。尖閣じゃヒートアップする日本国民も国後がもはや戻ってくるのは望み薄だと考えている。しかしだ、硬直的な帝国主義時代に形成された領土確定の慣行じゃなくて経済的に考えれば解決案それも実質的に取り戻す手段もあるのだ。
例えばロシアに共同管理を持ちかけ経済援助とともにそれをのませる。しかし、そんなのは長くは続かないからいずれは北方領土は独立する。そうしたら日本側の思う壺。圧倒的な経済投資や植民政策を行い実質的に日本人の島にしてしまう。
この考えに違和感をお持ちならまずは土地の所有権から考えてみればいい。イギリスなど形式的に王家が所有しているが、土地が全面的に国有化されている国は少ない。
バブルのときは札束で日本企業はアメリカの土地不動産を買いあさったが法的には拒否できなかった。
ようするに外国人による土地所有は先進国なら基本的に認められているのは、施政権と所有権は別であることが前提になっているからだ。
この観点から考えてみると解決手段がいくらか見えてくる。今日本の山地は中国人に買いあさられているがそれに反対する日本人は少ない。
尖閣においても施政権を日本が押さえておけば何も都に所有権を移譲せずとも中国人に全島売り渡しても問題は無い。排他的経済水域の資源も同じ考えから中国の会社に使用権を売ってもかまわない。そこで高い税をかければ日本の官僚と結託した民族系の資本に使用させるより日本国民の経済的恩恵は大きくさえなる。
もともとが金に弱い功利的な中国人であるからこういう手に出られれば腰砕けだ。台湾はこのような解決を本心では望んでいる。日本統治下で漁業権を確保できれば何の文句も無いはずだ。
というわけで日本人も少し頭を冷やし硬直的な領土意識を離れて考えたほうがいい。大体2年前は沖縄から米軍撤退を唱えた多くの日本人が今はアメリカの尖閣の安保条約適用発言を歓迎して2年前にグアムに米軍を追い出さなくてよかったと胸をなでおろしている。そのくらい単純な国家意識は危険で浅薄なのだ。ちなみに当投稿者の2年前に米軍沖縄撤退に反対して散々たたかれた投稿を検索参照してみてほしい。
そういうわけで施政権と所有権、あるいは経済的利用権を切り離して考えると一体、国家による領有に何の意味があるのか疑問が増大してくるはずだ。国民が領土の領有を主張するのは結局は自らに経済的利益の可能性を認めるからだろう。
ちなみにアメリカとカナダ間にも今でも領土係争問題がある。しかし、それが国際関係を破綻させないのは実際どちらが領有していても双方の国民への利益は大して変わらないからだ。竹島が尖閣ほど問題視されないのも韓国が同じ資本主義国であるから国家による領有権の帰属問題が相対的に低くなることを国民が無意識に認識しているからだ。また尖閣が共産国家中国の中華覇権の脅威を背景として余計にヒートアップしているのも明らかだ。
というわけで究極的解決は国家間の領有権による利益を経済や社会的な利益が乗り越えることだ。それが戦争撲滅への最も確固とした道程だろう。
まあ、尖閣や竹島では硬直的な国境策定の取り決めである200海里排他的経済水域が最大のネックであることはあきらかで、係争の島に関してはそれを制限したり特別な線引きや利用権の共有を個別国家間で取り決めることも大いに視野に入れるべきだ。
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