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今の会社だと出世とは係長 課長 部長とどんどん多くの人の上にたって指揮し職権を拡大することだ。
個人で商売をして出世するのは極めてまれとなっている。役者や芸能人、弁護士にしても全部事務所に所属している。自由なはずの画家も画廊に雇われているようなもんで、今じゃ冒険家さえ広告代理店や芸能プロに所属している。もちろん社会性は必要だが結局、資本力を伴った組織に支配されているのが現状だ。
今の会社の組織は軍隊を模倣しているとは長谷川慶太郎とか経営関係者にもよく指摘されることだ。一応、大航海時代に株式会社が導入はされて所有と生産組織は分離されうるようにはなったが生産組織の構造は今も昔も変わらない。
そして、軍隊組織に見られるえらくなるほど多くの人の上に立つというのは、いかに少数のものが独占的に多くの者を支配するかという権力志向から発している。ようするにピラミッド型組織は王や司令官という個人がすべての成員を支配するために設計されているのだ。
例えば、総司令官の下には通常3人以上の軍団長が、そのしたにも3人以上の師団長、その下にも3人以上の連隊長というようになっているが、もし軍団長が2人なら一人反逆したら総司令官は戦力の半分から挑戦を受けるようになる。分断統治もなるべく細分化したほうがいいのだが、管理上のコストから3つのセクションを最低限として職掌範囲が決定されることが多い。
そして、現代の資本主義社会の行き詰まりも科学的な生産組織であるはずの会社組織にあまりにも軍隊型官僚型の組織構造が浸透しすぎて経営学者さえそれを当然視しているところにある。
生産的な生産組織とは書く生産者が自らの能力を最大限に発揮出来るものであるはずだが、固定的で少数に指揮された下でそのような個人が能力を全快できるのは極めてまれだ。今までは規模の経済性?とやらの軍事作戦にみたてられるような画一的組織運用の蛮力で中小組織や個人を圧倒してきたがこれからはそうは行かない。
これからは個人と個人がネットワークする階層的な上下関係はなくても蜂の巣型の組織が主流になっていくことだろう。そこでは生産力能力が高くても人の上に立たない職人型幻術家型の人間がおのれの真の指揮能力に応じて他者を指導していくだろう。
また、ある業務面では他者の指導を仰ぐが、ある業務では指導的地位につくということもありうる。そして下請けが親会社より上位に立ったり非正規やアルバイトが社員を指導することも大いに起こりうる。会社と会社の明確な範囲が取り崩されて、個人契約とか内部のセクションごと下請け化するとか組織が複合化していくことだろうし、そういう会社以外は大規模化できなくなるだろう。当然、王を擬した社長や会長なんて役職も大企業じゃ消滅するに違いない。というか大企業自体が恐竜同様に非生産効率的になって少なくなっていくだろう。
というわけで未来の会社は現代の企業の人間支配と人間差配を目的とした奴隷組織構造から決別して、経済性を追求するがゆえに意外と民主的な上下関係のすくない水平的な組織になるだろう。簡単に言えば上司が威張る会社は長続きしない時代に入りつつあるのだ。そしてジャパンの会社がだめなのも世界一上司が威張っているからだ。
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