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どうも話がウマく出来すぎている。1個のICレコーダーの存在で、検察の駒がパタパタとオセロゲームのようにひっくり返ってゆく。1年も前に知っていたのなら、ヤバい捜査報告書など「これは単に検察内部での報告に過ぎませんから」と回収もできたはずなのに。少なくとも石川氏署名の供述調書はすでに手元にあるのだから。
ミステリー劇場のようなアットと驚くどんでん返しは観衆にとっては面白いだろうが、あくまで作られた驚きでしかない。田代検事は、なぜ事前にレコーダーの有無をよく検査しなかったのか? 検察審査会の開催中にレコーダーの存在を知ったにしても、なぜ「捏造報告書」をそのままにしておいたのか? 石川被告がレコーダー本体をその後に「紛失してしまった」事態になれば、報告書の捏造疑惑は証明できないのに、なぜなにも手を打たなかったのか? お粗末としか言いようがない対応が、小沢氏起訴の呆れるほどの連係動作としっくりいかない。
多少の齟齬はあったにしても「田代報告書」はそのままで通ると判断したのか? それなら検察は、驚くほど緻密なストーリーを創作するくせに、驚くほどわきが甘いことになる。それでよく99パーセントの有罪率が稼げたものだ。
これで小沢氏に有罪判決が出されようものなら「特捜部なんて素人審査員以下じゃねえか」と言われるに決まっている。その時は「起訴したかったのに、政治的圧力が働きまして・・」とか言い訳をするのだろうか? 「元秘書3人の有罪がやっとでした」とか。百歩譲ってその話を信じたとして、「じゃあほかにも政治的圧力で不起訴にしたことを認めるんだな?」と収まりがつかなくなるのでは。検察が貝になりマスコミが芸能記事でお茶を濁して国会議員が見てみぬふりを決め込んでも、釈然としない国民は私ひとりではないはずだ。
ろくすっぽ証拠もないのに裁判で有罪を勝ち取ることは、検察だけがシャカリキになっても無理がある。いいとこ国民の前で赤恥をかくだけである。かといって裁判所が有罪にしてやりたいと思っても、当人を起訴してもらわないことにはどうしようもない。しかしうまいことに2009年から検察審査会だけでも起訴できることになった。検察審査会は最高裁判所の実質的指導下にある。よしこれで検察が失敗をしても法廷には引っ張り出せる。法廷に出てきたらあとは裁判所の思いのままだ、と考えたら?
今回はチョンボして白旗を掲げた検察にもうひと働きしてもらったが、裁判所としては「なんで爆弾(田代報告書)なんて持ち込ませたんだよ!」と大声で怒鳴りたいところか。いっぽう検察とすれば、決着の付いた試合にまた引っ張り出されて「本気でやってられるか!」と言いたかったりして。
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