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「国民の生活が第一」という視点は、半世紀も前の「胃の腑の問題」の視点と同一の軌道上にある
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/298.html
投稿者 仁王像 日時 2010 年 8 月 07 日 21:35:39: jdZgmZ21Prm8E
 

(回答先: 〔独立〕の課題を提示した『岩波講座現代 第1』(1963年)の巻頭論文 投稿者 仁王像 日時 2010 年 8 月 07 日 18:29:38)

 阿修羅では「国民の生活が第一」という視点のみに大部分を還元してしまうような議論が横行しているが、約50年も前に「胃の腑」の問題としてかなりの部分を括(くく)ってしまうやり方が横行していて、それを上原専禄が的確に批判していたのである。
 「胃の腑」の問題という視点のみに物事を還元してしまうのは視野狭窄だし、サンディカリスム(労働組合至上主義)の思想にも通じていると考えられる。筆者が「金勘定」と言ったのは、この「胃の腑」の問題にも通じている。

 http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/280.html#c49
 http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/280.html#c39
 ↑そもそも「独立戦略としての国民の生活が第一」などという詭弁(こじつけ)が阿修羅ではまかり通っていて、それを怪しむものも少ない印象がある。端的に言って「独立の課題」が波長の低い「胃の腑の問題」に還元されてしまっている。
経済主義的思考法とでも言いかえればそう腹も立たないだろうか。「独立」という高度な政治課題を経済主義的思考法を経なければ理解できない、把握することさえ困難なくらいに思想が劣化しているのだ。
 そして誰に遠慮してか「独立の問題」は軽々しく口にしてはいけないことになってしまうのだ。

 阿修羅の参加者の多くが政治的課題を政治的課題として認識し思考することができなくなっているのではないかという疑いを持つ。「胃の腑」の問題と関連づけなければ「独立の課題」を思考することが不可能になっているのではないだろうか。

 日本国の抱える課題の戦略的な環(幹)が「独立」(完全独立を果たす)であるということ。そしてこれを政治的課題として真正面から認識し「政治的思考」をしていかなくてはならない。

(前掲書から引用)
<根深い弱点としての経験主義>
 大衆は、自分たちが生活と仕事のなかで直接的に経験し、見聞した、その狭い経験のわく内で、問題を定型化し、諸問題を構造化しよう、とします。大衆のそのような認識方法を、ある組合運動家は、「大衆は胃の腑で問題を感じ取るのだ」という言い方で、正当化しました。…しかし、「胃の腑」を唯一の認識器官として機能させる場合には、日本の大衆が発見した多くの重要問題のなかで、たとえば「生活の問題」というものが、文字通り中心問題の位置に祭り上げられ、他の諸問題はたんに付随的な問題にされてしまうでしょう。今日の組合運動では、この傾向が実に強いのです。
 しかし、日本の大衆が、たんに「胃の腑」だけでなく、「頭脳」と「心臓」をも同時に機能させて――というのは、全き人間として、という意味です――、自分たちが発見した諸問題を認識化していくと、「胃の腑」に直接的に対応する生活の問題というものが、ただそれだけとして存在しているのではなく、他のすべての問題を有機的にからみ合っている問題をして存在していることが、はっきり自覚されるでしょう。そのうえ…アジア、アフリカ、ラテン・アメリカの大衆と日本の大衆とは、ほとんど等質の諸問題を担わざるをえない世界史的問題情況のなかに置かれていることも、自覚化されるでしょう。
 しかし、今日における日本の大衆の認識の実情は、このようなものではなく、経験主義にわざわいされて、「胃の腑」の問題に焦点づけつつ問題整理をやっているに過ぎない場合が、実は、多いようにみられるのです。これでは、生きた現代像を主体的かつ客観的に形成していくことなど、とうてい不可能というほかはないでしょう。p39〜40

(参考)
http://www.asyura2.com/10/senkyo89/msg/681.html#c13
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/276.html
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/282.html#c11
 

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