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戦後の官庁の事績も見ておく(通産省の例)
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/119.html
投稿者 仁王像 日時 2009 年 12 月 15 日 20:07:15: jdZgmZ21Prm8E
 

・Re: 偉い! このように客観的に認識するのが阿修羅の良さ。
 http://www.asyura2.com/09/idletalk38/msg/205.html
 投稿者 仁王像 日時 2009 年 12 月 14 日 19:39:12: jdZgmZ21Prm8E

(上の続き)
 一部の部落民が不勉強なのは仕方ない。部落に顔を出せば学ぶ機会もある(そこが共同体)。戦後、日本を高度成長に導いたのは通産省の牽引があったからと言われている通産省の誕生には白州次郎も関わった。(下に引用した当時の副島隆彦はまだよかった。筆者は評価していたのだ)。

 高度成長期、55年体制の政権与党は労せずして安定した政権を維持できてきた。自民党と万年野党の(二本)社会党の二党体制である。この過程で与党政治家の官僚依存が深まり政治家としての政治能力を失っていったのだろう。そして官僚をのさばらせてしまった。
 だが、バブルの崩壊を境に、この体質が暴露され政治家の無能力が天下に明らかになってきた(政界再編の動きもこの頃から)。これがことの本質だと思う。それを何を勘違いしてか、これまでの政治責任を棚にあげ、官僚悪玉論のみが展開されているのである。官僚とはその開闢以来、悪玉であったかのようである。

『悪賢いアメリカ騙し返せ』副島隆彦/講談社‘01年から抜粋
・日本の通産省(現・経済産業省)は、30年間「通商戦争・貿易戦争」で、アメリカと争ってきたから、たくさんの戦士を抱えている。アメリカに反抗し過ぎたために、巧妙に首を切られて「戦死」した交渉担当者たちが大勢いる。
最近の4年間の「日米金融戦争」での、大蔵(現・財務)官僚たちの無用で、だらしない姿を目撃し続けたので、なおのこと、「ノートリアス・ミティ(世界にとどろく悪名高い通産省)」が追慕される。

『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち』副島隆彦/講談社α文庫‘03年から抜粋
・実は、この考えは(インダストリアル・ポリシー=産業政策)、70年代の日本の通産省のやり方を、ずば抜けて優れた日本学者チャマーズ・ジョンソンが研究分析したことから始まった政策思想である。
 欧米では、日本の60年代、70年代の高度成長経済の大成功は、通産省などの官僚たちがソフトな統制経済を行って、企業活力を国家目的に添うように上手に誘導したからだ、と考えられている。
 この理論を「通産省の研究」で発表したのがチャマーズ・ジョンソンだが、彼は「米日安保条約破棄、米軍撤退」を唱える根本保守派の学者である。反グローバリストである。
 

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コメント
 
01. 仁王像 2009年12月16日 07:53:27: jdZgmZ21Prm8E
 >最近の4年間の「日米金融戦争」での、大蔵(現・財務)官僚たちの無用で、だらしない姿を目撃し続けた

 以上のような状況にしたのは、時の政権と与党政治家の指導能力の欠如が主因であり、もはや官僚のみでは戦い得ない状況になったと捉えるべきである。
 政府が先頭に立って戦わないばかりでなく、それとなく官僚を後押しする覇気も根性も消え失せていたのだろう。政権が指導力を失い売国化している以上、官僚の戦いには自ずから限界がある。

 万年与党だった自民党は、バブル最盛期までの間におそらく多くの政策を官僚に丸投げする癖が身につき、政治能力を失っていったのだ。

(注)上の記事「言われて通産省の誕生」→「言われている。通産省の誕生」に訂正


02. 仁王像 2009年12月17日 19:54:50: jdZgmZ21Prm8E
万年与党に胡坐をかいて、政策の大部分を優秀な官僚に丸投げしてきた。その一方で利権あさりにだけは血道をあげてきたのだろう。政権与党と与党政治家の腐敗と墜落である。
 この体質は、彼らを支えてきた官僚たちに間もなく伝播していく。墜落した与党政治家たちを隠れ蓑に、官僚たちは天下り先の創造や確保に利権の網を拡大してきたのだ。官僚が売国化したのも、与党政権と与党政治家たちが売国化したからにほかならないし、それ以外にはない。これ以上の明快な説明があろうか。

 だから官僚批判をする場合は、歴代の政権与党の体質批判を基底に据えないと、大局を誤り、「官僚絶滅論」などに短絡してしまうのである。
 日本は、過去にもそんな時代を変遷してきたと考えられるが、健全で覇気のある政権与党の強力なリーダーシップの下に優秀で勤勉な官僚群が必須であると思う。国家の屋台骨だろう。


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