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「経済学」は「イデオロギー」であって、各学説間の対立はイデオロギー上の対立である。
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/117.html
投稿者 仁王像 日時 2009 年 12 月 09 日 20:05:22: jdZgmZ21Prm8E
 

http://www.asyura2.com/09/senkyo75/msg/739.html
02. 2009年12月09日 18:50:19

 >私は経済学を信じない。

 これは卓見だと思う。私もおおむね同調するところである。
 小室直樹氏によると地球上でもこの経済学を適用できる領域は限られているとしている。
 経済学とは非常にイデオロギー性の強い「学問」であると思う。とりわけフリードマンのそれは資本の論理をむき出しに理論化したもので、強い強いイデオロギー性を持っている。
 それを叩くという意味での宇沢・内橋対談本は意味のあることだと思う。

 続きは論議板へ。(仁)

(上の続き)
「小室直樹の資本主義原論」東洋経済新報社‘97年から抜粋
<資本主義とは近代資本主義のことである>
・経済学が研究するのは、近代資本主義に限定されている。時代的に限定されているだけではなく、地域的にもまた限定されている。
 …
 資本主義とは、歴史的にまた地域的に、ごく特殊な出来事である。古今東西をつうじて、いつどこにでも見出されうるものではない。資本主義は、ごく特殊な特徴をもつ経済である。ゆえに資本主義市場もまた、特殊な特徴をもつ市場である。

<現代の経済学は資本主義以外の国にも通用するのか>
・現在の理論経済学は、ひっきょう、アメリカ製である。主として、アメリカ式資本主義を分析するために発達してきた。
 アダム・スミス以来の経済学は、資本主義の経済学である。しかも、このことに気付いていない人びとがあまりにも多い。あるいは、資本主義を人間の自然状態とでも思い込んでいるのか。
 「アダム・スミス以来の経済学はインドでは通用しない」(さる優れた経済学者)。インドだけではない。アラブでも通用しない。中国でも通用しない。…いや、日本でも通用しない。
 経済学が成立しないのは、アラブ諸国だけではない。豈(あ)にアラブ諸国のみならんや、資本主義でない国では経済学は成立しない。経済学とは、資本主義の価値法則を求める学問であるから。資本主義の他の経済では、成立しなくても当然。インドやアラブ諸国だけではない。中国でも経済学は成立しない。
 しかし、「経済学は成立しない」という命題の読み方には、注意が必要かもしれない。実は、「成立するとはいえない」という意味である。

<現代は混合経済の時代か>
・サムエルソンは一般的な表現を用いて、「混合経済(mixed economy)」と言っているが、念頭にあるのは、主としてアメリカ経済である。そのアメリカ経済は、勿論、純資本主義ではない。社会主義も加わってはいるが、基底にあるのは資本主義である。
 サムエルソンの立場は、一言でいうと新古典派統合と呼ばれるもの。それは、ケインズ経済学を古典派的方法によって統合したという意味である。その要諦を一言でいうと、やはり資本主義。
・このサムエルソンの新古典派統合すら激しい攻撃にさらされることになった。左からの攻撃は淡雪のように消えていったが、右からの攻撃は、執拗でもあり有効でもあった。とくに有力であったのが、ミルトン・フリードマンに代表されるマネタリストとR・E・ルーカスに代表される合理的期待主義者だ。両者とも骨髄からの資本主義者。


〔臭うぞう〜〕
 小室氏は経済学は「近代資本主義」を研究するものだと言う。ゆえに近代資本主義のモデルから外れるにしたがってその適用は不正確になるばかりか、全く適用できなくなる。
 フリードマンとサムエルソンの対決は、資本主義に内在する経済法則をめぐってのものではなく、資本主義をどう運用していくか、という「経済思想」上の対立ではないのか。つまりイデオロギーである。

 『円の支配者』の著者ヴェルナー氏は、大学で学んだ経済学は嘘だ、偽物経済学だ、と喝破してる。故・吉川元忠(経済学者)も、リカードの自由貿易論はイデオロギー性の強い理論と言い、ヴェルナー氏は、イギリスに都合のよい理論を作ったのだとしている。

 筆者も、経済理論上から「ああすればこうなる」という風な言論は信じないし、読む気も起きない。プロであろうとアマであろうと。ただ、国民生活向上のために、こんな政策は可能ではないかという提案や議論はあると思うし、あって然るべきだ。

〔小室直樹著「国民のための経済原論II」から引用(孫引)〕
 「比較優位説は、社会的機能という点から論ずると、イギリス帝国主義のイデオロギーであった。論理的に間然するところがない、というのは、最大の説得力。
 気の毒なのは、この論理に説得されて自由貿易に踏み切った国ぐに。当時世界に冠たるイギリス工業との競争に負けて、みるみる没落していった」。

・Re.中谷に、良心の「一欠けら」を感じた
 http://www.asyura2.com/09/hasan61/msg/334.html
 投稿者 仁王像 日時 2009 年 1 月 30 日 21:39:16: jdZgmZ21Prm8E
 

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