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日本の若者だけ取り残される?世界の学生は中国でハードに勉強
2011.10.18(火)
姫田 小夏
「この夏は、高校生の娘を上海の大学で語学研修させたんですよ」。自称「町工場の親爺」さん、上海に拠点を持って6年になる埼玉県の精密機械メーカーの経営者Aさんはこう近況を語った。
中国抜きで将来は語れない――そうした考えを持つ人はビジネスの世界を超えて、教育の場にまで広がりつつある。
また、先日、上海でこんな日本人の親子と出会った。
「うちのせがれは高校生なんですが、今後は中国の大学への進学を考えているんです」
上海の現地法人に駐在する父親が、夏の休暇をとって息子と2人で中国の大学巡りをしているのだ。グローバルビジネスの最前線で働く父親たちは、自分が受けてきた教育に限界を感じている。せめて自分の子どもたちには、国際舞台で闘える人材になってもらいたいと願っているのだ。
「今後、社会で必要とされる人材像を考えた時に、日本の教育だけではもう限界だと思うんです」(前出の駐在員)。今後の進学先は、日本なのか、アメリカなのか、はたまた中国なのか。親心は揺れる。筆者は「せがれ」と紹介された高校2年生の男子生徒に「いいお父さん持って幸せだね」と声をかけずにはいられなかった。
中国を目指す各国留学生たちの思惑
上海市内の大学では今、何千人という規模で各国からの留学生を受け入れている。
どこでも目立つのは韓国人だ。上海では大学周辺からタクシーに乗れば、決まって「韓国からの留学生?」と訊ねられる。それほどに韓国人留学生はプレゼンスを増してきているのだ。韓国総領事館によれば、上海市における長期滞在者は2009年度で4万5000人(登録ベース、出張者などの短期滞在者は含まない)、そのうち留学生は1万5000人にも上る。
中国の大学に留学してくるのは、もちろん韓国人だけではない。東南アジア、中央アジア諸国のみならず、欧米やロシア、アフリカからもなだれ込んでくる。
タイは今ちょっとした中国留学ブームであり、ラオスはほぼ“国策”にも近い。毎年1000人近い学生が中国留学の奨学金にチャレンジする。ロシア、カザフスタンはむしろ「上海出稼ぎ女子」が中国留学を牽引しているようだ。
ちなみに、どの国も対中感情は複雑なものがある。ベトナム、モンゴルなどは歴史的な国境問題を抱えている。アフリカは押し寄せてくる中国資本に不安を覚えているし、ラオスもその点は同様だ。国家として見た時、どの国も決して対中感情はいいとは言えない。
だが、経済の発展を考えれば、中国とのパートナーシップを構築せざるを得ない。どの国の出身者であれ、次世代を担う若者は、自分の将来を中国の発展に重ね合わせ、中国語や中国人の物の見方、価値観を徹底的に学ぼうとする。
ハードな授業に息も絶え絶え
中国の大学生のガリ勉ぶりは、すでに読者諸氏もお聞き及びのことだと思う。そのモーレツさに、特に日本人をはじめとするアジア諸国、アフリカの学生たちは「中国人、スゴすぎ!」とタジタジだ。
中国人学生は「全国から選ばれし者」たちが門をくぐるわけで、彼らのプライドの高さと学業への入れ込み具合は、日本の大学生とは比べ物にならない。いい企業に就職して、高い収入を得るために、明けても暮れても勉強だ。彼らは寸暇を惜しんで図書館に駆け込む。宿舎にいては、ネットやゲームにすぐに手が伸びてしまうからだ。
中国の大学・大学院の授業は、とにかくハードだ。留学生たちに話を聞いたところ、「ラオスの大学生活はもう少しゆったりしている」(ラオスの学生)、「毎日、宿題がどっさりで、いまだ街に遊びに行ったことがない」(アフリカ人学生)、「死ぬ思い」(タイ人学生)だとか。
授業は朝8時から夜9時近くまで。3時間ぶっ通しの授業もある。中にはつい過熱して「3時間授業」を4時間近くやってしまう教授もいる。ベトナム人の留学生は「教授、学生ともに集中力の高さに驚かされる」と話している。
学科にもよるが、教授陣にはアメリカ帰りの若い研究者をどんどん起用し、最先端の学問を伝える。テキストは欧米の名門大学が出版したテキストを採用する。もちろん中国版もあるが、「あなたたちに問われるのは英語力。社会に出て困らないように」と英語バージョンを使用する。もちろんリポートも英語で書かせる。
中国語や英語による高度な授業についていくためには、相当な語学力が必要だ。しかも、授業は「詰め込み型」のものが多く、進度も速い。モンゴル人の学生は「数学の内容が高度すぎる。もうゴハンものどを通らない」と悲鳴をあげる。
始業のベルが鳴る頃には、3人掛けの座席が学生でびっしり埋まる。遅刻者はほとんどいない。居眠りしたり、ケータイをいじる学生も見られない。
学生たちはアルバイトも遊びもナシだ。上海の大学は中心市街地から離れたところに立地しているケースが多いため、隔離された空間で学生生活を送ることになる。閉ざされたキャンパスの中で、学生たちは生活のすべてを学業に注ぎ込むのだ。
日本企業は日本人の中国留学生をもっと活用せよ
さて、こうして世界中の若者たちが切磋琢磨する中国の大学だが、日本人学生の影が薄いのが気になる。特にガッツのある男子学生が少ないようだ。日本で中国留学を専門に扱う留学エージェントのK社は、「日本から中国に行く留学生は減っています」と言う。
その理由はいろいろあるだろうが、その1つに、留学していると就職活動に乗り遅れてしまうという不安感がある。確かにこの就職難の状況では、その不安も分からないではない。
だが、さらにその根底にあるのは、「日本の企業が留学生の活用方法を知らない」ことではないだろうか。
留学生は語学のみならず、日々の生活を通して中国の強さや弱み、中国人の思考や行動パターンなどを肌で感じ、学び取っている。その貴重な体験を持つ留学生を、日本企業はどれほど評価し、活用することができるのか。
「中国人通訳を雇えばそれでいい」と思っている企業があるとしたら、その考えはもう限界に来ていると言わざるを得ない。
望むと望まざるとにかかわらず、今後、世界経済は中国を軸足としたグローバリゼーションが進展することは必至だ。中国を知る国際人材の養成は、日本の火急の課題である。
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宮崎 圭輔 · トップコメント投稿者 · 勤務先: 病院
自分は、いい会社、いい地位につく為に『ガリ勉する』という彼らの様子を聞いてかなり安心しました。儒教の影響かどうかは知りませんが、既存権威のフレームの中に入ってキャリアを積むという古いストラテジーが限界なようですね。シリコンバレーが良い例ですが、イノベーションに必要な土壌は、カウンターカルチャーです。ガリ勉→既存権威→キャリアアップという方法論ではいづれ行き詰るでしょう。国際市場で今後最も希少となってくるのは『人の関心』でしょう。権威のフレーム自体をひっくり返すような別のゲームを行う、アウトサイダーが求められています。ザッカーバーグやジョブスもそうですが、日本でもヒロユキ氏のようなちょっと面白い人たちが頑張っています。その意味で、日本の若者は最先端かどうかはわかりませんが。SVとは別の意味で最前線です。1行でまとめるなら、『別に、今のところ中華エリートが作ったサービス、コンテンツで面白いもん、ないやん』という感想で締めくくれます。
返信 · 6 ·
· 月曜日20:58
三井適夫 · NPO法人黒部まちづくり協議会 会長
知る限り中国人は子供を日本に留学させる気が殆ど無くなった。私の知人の中国人もその友人も子供はアメリカに留学している。かなりの勢いでアメリカへの留学が増えているようだ。子供を海外に出したがらない日本とは大違いだ。
返信 · 5 ·
· 月曜日16:24
布施 微沙寿 · 慶應義塾大学
おれも中国の大学に行った方がよかったかな 何かを学んでる感じがしない 何をしにきてるのかわからない
返信 · 2 ·
· 月曜日16:56
Song Zhiyuan · Deloitte Business analyst
いや、そうとは思わないぞ。日本には日本の教育のいいところがある。中国が強いというのは知識、学問の吸収だけなんだよ。とはいっても、基礎教育はとてつもなく強いがね
返信 ·
· 月曜日19:31
布施 微沙寿 · 慶應義塾大学
Song Zhiyuan それはどちらにもいいところはあるでしょう。しかし、うちの大学の教育がいいとは思えない。 中国のことはそこまで詳しくはわかりませんが日本の大学も中国から学び変化しなければならないと思います。 ところで、なぜ中国人留学生が廃れつつある日本にもそこそこの数が来ているのでしょうか? おしえてください!
返信 ·
· 月曜日20:27
Song Zhiyuan · Deloitte Business analyst
Bishasu Fuse お疲れ様です。廃れつつと言っていますが、bishasu fuseさんは慶応ではないですか。厳しいゼミ、厳しい且つすばらしい先生など一杯いると思いますよ。
自分の大学にもっと自信を持ってください。ちなみに私は早稲田出身です。他人の理由はいろいろあると思いますが、私の理由は将来的にアジアベースの仕事をしたかったからです。それならば欧米で4年間過ごすより、アジアで4年間過ごしたほうがいいのではないでしょうか?
ちなみに早稲田の4年間中3年間は超がつくほど充実していました。
返信 ·
· 月曜日21:17
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月原 岳 · 上智大学
題名にひかれ、読みこんでみましたが、いまいち訳が分からないと言うのが本音です。日本の若者が取り残される?いやむしろ大きな変革の時だと思いますけどね。ゆとり世代と言われている僕らの先輩は、すごくハードに勉強していたと聞きます。彼らが経験から紡ぎ出した結果、我々ゆとり世代が産まれた。批判が大きいようですが僕はそうとは思いません。詰め込み教育が良いなんて誰が決めたのでしょうか?むしろ悪かったから変革が起きたのではないでしょうか?むしろ日本に出来ることは、以前からある詰め込み教育が悪であったと、もっと良い教育方法があったと、周りの国に言ってあげることが、日本なりの優しさなのではないでしょうか?所詮研究者は研究者。地球の誕生や宇宙を解きほぐす事が専門なのであれば、地球を見て現状を見て、自然と触れ合った方が気付く事の方が多いでしょう。机にしがみつき、本とにらめっこするだけで世界をしったようになっては、終わりだと思いますがね。若者のポテンシャルを活かそうと考える教師が少ないのは、なぜですか?利用することばかりを考えているからではないでしょうか?では、なんのために?
返信 · 1 ·
· 23時間前
Irie Shotaro · 関西学院大学
こういう記事で勘違いする人が多いのだけれど、日本人の海外留学は増えています。確かにピークの2004年(8万2945人)に比べて2010年(6万6833人)はかなり減っているように見える。けれど1989年にはせいぜい2万人とちょっとだったことを考えると、まだ高い水準を維持しているように見えます。また少子高齢化で学生数が逓減していることも忘れてはいけません。
返信 ·
· 昨日 0:53
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