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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu244.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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中国は、やがては第二次文化大革命で中国は、またもとの第U文明国家
に戻るだろう。高いモラルがなければ近代工業文明は定着しないからだ。
2011年7月25日 月曜日
◆一等車の「後退的進歩」に見る中国の高速鉄道文化が日本にまだ及ばない点 7月21日 莫 邦富
http://diamond.jp/articles/-/13223
今年1月、時事通信社が発行する時事速報にある私のコラムで、次のようなことを取り上げた。
昨年の9月のことだ。内陸の安徽省合肥市の訪問を終えて上海に帰る際、新幹線の中国版である高速鉄道を利用した。そこで予想外のトラブルに巻き込まれた。
私と妻が乗っていたグリーン車に相当する一等席車両に、数人の男女が空席を見つけて勝手に入り、席を占領した。ほどなく検札に来た若い女性の車掌が問題に気付き、駅の入場券しか持っていないこの男女らに一等席車両を出てもらうよう求めた。しかし、男女らはいろいろな理由を並べ、頑として動こうとしなかった。車掌はかなり訓練を受けているらしく、ずっと笑顔を保ったまま説得し続けた。
娘とそう年齢の変わらないこの車掌に感心して、私は「車掌さんの勧めに従ったら」と思わず援護射撃的な発言をした。すると男女らが一斉に矛先を私に向けてきた。「余計なお世話だ。お前に関係ないだろう」。
そこまで言われると、私もそう簡単には引き下がれない。「この車両の乗客として私にも関係があるのだ」と反論した。
男女らがさらに騒ぎ出した。その戦術には呆気にとられた。
「あんた、見た目では高官のようだな。あんたは百姓である俺たちの血税を使ってこの一等車に乗っているのだろう。俺の女房は病気にかかっているよ。どうして俺たち貧乏人がこの車両に乗ってはいけないんだ、高官も水飲み百姓の苦しみを理解しろ」
私を政府高官に仕立てて攻撃してくる戦術だ。これは今、中国各地で見られる社会現象である。特権的な地位にある政府関係者、公務員、警察、「城管」と呼ばれる都市治安補助員に対し、国民は大きな反感を抱いている。庶民がこうした政府関係者らと衝突を起こすと、人々はまず政府関係者側を批判する。しかも、その批判はたいてい的を射ている。
一方、こうした社会現象に目をつけ、私利私欲を満たすため新手の戦術を練りだした輩もいる。この高速鉄道の一等車でまさにそうした人たちに出会ったのである。喧嘩になると、「政府高官」とされてしまう私は立場が悪くなる。相手はそこを計算してしたたかに攻撃してきたのだ。幸い、一等車内の乗客は私と同じ立場にいる人間ばかりで、誰もその手の攻撃に関心を払おうとしなかった。結局、男女らは車掌にせかされ一等車から去り、車内はようやく静けさを取り戻した。
共産党の幹部や政府役人が民衆に信頼されない問題があるから、若い女性車掌を助けようとした私が、逆に悪役の「高官」にされてしまったのだ。
実は、その時、中国の高速鉄道の一等車は日本の新幹線のような管理体制では無理だろうと思っていた。(後略)
◆インド、中国、発展途上国、さらには韓、台、香港、シンガポールも、本格的に近代化することはあり得ない。米、ロは混乱に向かうだろう。 2008年5月21日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/f2edcc844d2b76dc3f04bd0819058aa3
第T文明のエジプト、メソポタミアはすでに滅び去った文明であり、遺跡でしかその面影を知る事はできない。ナイル河やチグリス・ユーフラテス河やインダス河の河口に発達した農耕文明は東西に広がって、ガンジス河や黄河や地中海に広がって行って第U文明を生み出した。
第T文明の地帯は砂漠化してしまったに比べると、第U文明のインドやシナや地中海諸国には農業も盛んであり国家としても存在しているが、マケドニアのアレキサンダー大王の侵略で第T文明が滅び去ったように、第U文明は西欧の侵略によってそれまで存在した大帝国は亡んでしまった。ローマ帝国も北方のゲルマン族によって滅ぼされたのは地理的に近かったせいだろう。
シナの場合も第V文明の日本の侵略によって清帝国は敗れて滅び去った。このように戦争によって文明は交代してきたのですが、文明的には第T、U、V文明と積み重ねるように発達してきた。第V文明の日本とゲルマン民族の末裔のドイツは第W文明のアメリカとロシアによって敗れましたが、第V文明は亡んで第W文明の世界になるのだろうか?
軍事的に見ればアメリカとロシアは核兵器と宇宙兵器で日本やヨーロッパの国を圧倒してしまった。まさに第W文明の時代が始まったように見える。しかしアメリカやロシアは第W文明といえるのだろうか? むしろ石油エネルギーが生んだ第V文明の異端児ではないだろうか? 第W文明と呼ぶには第V文明の近代工業のような革命的な文明があるはずだ。
馬野氏はインドやシナやその他のアジアが本格的な近代化することはありえないとしている。第T文明が滅び去り、第U文明は停滞して第V文明を凌駕する事はありえない。文明のピークが過ぎると盛り返すのは不可能であり、インドや中国が本格的に近代化することは「衰亡の法則」からするとありえない。(後略)
(私のコメント)
莫 邦富氏の記事は、新幹線の大事故の前の記事ですが、中国が抱えている問題点を指摘している。中国が抱えている問題は、一部の特権階級が権力を独り占めしてしまって、国民大衆レベルとの対立が起きていることだ。中国の新幹線も一部の鉄道官僚が暴走してしまって無理な工事と運用を急ぎすぎたのが原因だ。
だから大事故が起きても落雷のせいにして、事故原因の原因究明が行なわれにくい。中国は共産党独裁国家であり、一部のノーメンクラトゥーラが13億人の国民を支配している体制であり、これと近代工業文明が両立しえるのかどうか疑問に思っている。日本における原発の事故にしても近代工業文明の壁であり、一部の経済産業省と原子力安全保安院の官僚によって支配されていたことに問題がある。
日本が民主国家であるならば、今回の原発事故によって原子力行政が大きく変わると思いますが、変えなければチェルノブイリ災害で滅んだようなソ連の二の舞になるだろう。これが一部の特権階級が独占して利権にしようと思っていたから、福島第一原発が爆発したのであり、情報公開がなされていなかったから事故が起きるまで問題点が放置されていたのだ。
一昨日の「株式日記」でも「中国もこのようなノーメンクラトゥーラが支配する国家であり、彼らは富と権力を握って13億の国民を支配している。いずれ中国もチェルノブイリのような重大な事故を起こして崩壊するのでしょう」と書きましたが、新幹線の大事故がその晩に起きた。ソ連や中国のような独裁政権では近代工業文明と両立し得ないのであり、その必然として大事故が起きる。
日本も官僚独裁政権だから原発事故が起きたのだと何度も書いてきましたが、一部の特権階級が原発利権を独り占めしていたら大事故を起こすのは必然だ。菅内閣は災害情報を隠蔽してセシウム汚染された牛肉が出回るようになりましたが、情報公開していれば打つ手があったはずだ。官僚独裁とは情報の独占体制であり、事故やスキャンダルが起きるまで情報は公開されない体制ということだ。
日本は近代工業文明国家として成り立っているかの試練に立たされていますが、一応は民主国家であるので菅政権は国民から総スカン食らって退陣させられるだろう。しかし中国やロシアは独裁国家であり、情報は隠蔽されて最先端の科学技術は進歩発展する基盤がない。ロシアにしても中国にしても有人宇宙船を打ち上げているのに、生活に密接な科学技術はお粗末だ。
中国においても新幹線を「自力更生」でやろうとしましたが上手く行かなかった。そこで日本やドイツなどの技術を導入して新幹線を作りましたが、自動車なども欧米や日本の技術を取り込んで作っている。つまり自立的な近代工業文明の発達の土台がないわけであり、それが18世紀以来の国家の停滞に繋がっている。
近代工業文明は西欧において発生して発展してきましたが、馬野氏はこれを第V文明と名づけている。中国やインドはかつては帝国として栄えたが過去の遺産を食いつぶしている状態であり第U文明と名づけている。アメリカやロシアは第W文明としていますが、建国や革命でいきなり近代工業文明が入ってきて発展して成立した国だ。アメリカもロシアも敗戦国ドイツから技術者を連れてきてロケットやジェット機などを作りましたが、石油を産出した富でヨーロッパや日本を上回る超大国になった。
しかしこの近代工業文明は自前のものではなく、ヨーロッパからの人材が入ってこなければ立ち枯れするようになるだろう。国民自体が近代工業文明に適応が出来ず混乱をもたらすだろう。アメリカもスペースシャトルを打ち上げる国でありながら、キリスト教原理主義が蔓延って聖書にかかれたことが事実だと信じている人たちが多くなってきた。
中国は第U文明国家ですが、ソ連をまねて共産主義革命で一気に第W文明国家になろうとしましたが、アメリカやロシアのような何もないところに出来た国家ではなく、古代文明国家としての歴史を引きずっており、いきなり近代工業文明を持ち込んでも国民がそれに適応が出来ないだろう。馬野氏は著書の「文明の衰亡」において次のように述べている。
「科学技術はヨーロッパでは自然発生した。したがってその社会ではもとから持っている器官の一部である。ところがこれが第W文明に移植されると、異物が体内に入るわげで、強い生体反応を引き起こす。アメリカとソ連の社会にいろいろと現われてきている諸問題は、そのせいであろう。
社会の健康度はその住民の肉体の健康度、つまり平均寿命に表われるとすれば、この両国のそれは西欧、日本よりも低く、驚くべきことには、近年むしろ低下の傾向が見える。この原因は、これらの国に南北戦争が起こり、本質的に少数支配政治が行なわれるのと同じく、工業化という第V文明の特産物が急激に体内に入ったせいであろう。
工業化病を治癒する手段がないことは米・ソの悲劇である。彼らは工業化せざるを得たかった。文明の流入は止められぬからである。アメリカにおげる麻薬、ソ連における飲酒に見られる社会の劣化は、この病状の一端であろう。
第T文明は亡びた。第U文明は衰えている。第W文明は混乱に向かうだろう。これが世界史の冷厳な論理ではあるまいか」(P60〜P67)
(私のコメント)
同じ事が中国でも起きており、各地で起きている反乱や暴動は国家の歪が国民にしわ寄せさせられているのだ。麻薬や飲酒やエイズの氾濫は清朝末期を思わせるものですが、中国人は近代工業文明に耐えられないのだろう。近代工業文明は高いモラルがないと、とんでもない事が起きて大災害と政治的混乱が引き起こされる。
日本は馬野氏によればヨーロッパと同じ第V文明に位置づけていますが、東日本大震災が起きても治安が乱れないように中国とは明らかに違う。しかし政界を見れば明らかに第U文明であり官僚独裁は中国文化を引きずっている。官僚のモラルの低さも中国人並みであり、自分たちを特権階級としてみている。国民は文明人なのに特権階級は第U文明並であり意識の低さは問題だ。
莫 邦富氏の書いた事は、些細な出来事ですが、中国人のモラルの低さが新幹線にも現れているのであり、共産党幹部の汚職が新幹線の工事にも起きていて、事故や故障が続発している。日本やドイツの技術をコピーしていながら独自技術であると言ってみたりする行為は近代工業文明人のすることではない。やがては第二次文化大革命で中国は、またもとの第U文明国家に戻るだろう。高いモラルがなければ近代工業文明は定着しないからだ。
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