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http://www.gci-klug.jp/yucasee/detail.php?id=6832
一人当たりのGDPが香港を越え、中国1位となった内モンゴル自治区オルドス市。だが、オルドスに負けないほど富豪が多く住む地域があった。それは、内陸部の中級都市・陕西省楡林市だ。
ある調査報告書によると、オルドス市で資産総額が1億元(約12億円)ある富豪は7000人を下らないが、楡林市もオルドス市を下回らないほどの富豪が存在するという。つまり、楡林市には少なくとも億万富豪が7000人いるということだ。
陕西省楡林市はこれまで無名の都市。今や“中国のクウェート”と呼ばれるまでになった。その富の全ては天然資源にある。楡林市では既に48種の鉱産物が発見されている。特に石炭、天然ガス、石油などの資源はこのあたりに集中し、神府炭鉱は世界七大炭鉱の一つだ。「楡林の地下には1平方メートルごとに10億元(約120億円)の資産が眠っている」という人もいるほどだ。こうした天然資源によって、北方地方の貧困の歴史は過去のものとなっている。
だが、オルドス市と同じように、こうした富の出現は一方で“貧富の格差”という問題も生んでいる。農村の貧しさと都市の繁栄、資源の採取と生態系の問題、物価上昇に苦しむ普通の市民…これらをすべてあわせたのが今の楡林市だ。
溢れだした富は、一方で物価の上昇も生んだ。ここ3年のうちに、不動産価格は2倍という驚くべきスピードで上昇し、手軽に味わえた一杯5角(約6円)のラーメンは消えてしまった。7000人という億万富豪の数は驚かされる。
楡林市やオルドス市は中国経済の新スターだ。だが、“中国のクェート”と称賛される一方で、富の突然の来臨は貧富の格差を最大にしてしまったと言える。これは都市の発展には避けられない現実問題だ。
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