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http://www.chosunonline.com/news/20101122000033
米ハーバード大のニーアル・ファーガソン教授(歴史学)は、米ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された長文の寄稿で、過去数百年に西側がいかに世界を支配できたか、現在その地位をなぜ中国、アジアに明け渡すことになったのかを分析した。
■500年の西側優位
ファーガソン教授はまず、競争、科学革命、法治と議会制、近代医学、消費社会と産業革命、労働倫理と資本蓄積という六つの「圧倒的なソフトウエア」を挙げた。アジアの発展も西側が歩んだ道をたどったことで可能だった。しかし、アジアは何が最も大切なのかをめぐり混乱した。日本が寿命を迎えた帝国主義まで模倣し、インドはソ連式の社会主義制度に国運を懸けた。1950年以降の後発走者はさらに選択的だった。競争や議会制は棚上げし、科学、医学、消費社会、労働倫理に集中した。現在のシンガポール、台湾、韓国、中国の発展がそれに属するとした。
■中国はもはや「見習い」ではない
特に中国の成長が目立つ。産業革命を経た国の中で、経済規模が最も大きく、速度が最も速い。世界の製造業に占める比率は日本、ドイツを既に上回り、米国を追い越すのも時間の問題となっている。ゴールドマン・サックスは中国が国内総生産(GDP)基準で2027年には米国に追い付くと見込む。米国は中国との為替戦争を警告し、「運命共同体」を強調するが、有利なのは中国の方だ。中国の生産は金融危機以前よりも20%以上増えている。米国はいまだに2%を下回る伸びにとどまっている
■中国の新たな戦略
中国の新たな戦略は、さらに消費し、さらに輸入し、さらに海外に投資し、さらに変革を目指すという4項目に要約可能だ。中国は現在、最高の貿易パートナーであると同時に、最も躍動的な新興市場だ。それだけに中国と付き合う友人は多い。中国は原材料の安定的確保に向け、全方位的に海外投資を増やしている。そして、海上輸送路の保護を理由に海軍力増強を正当化している。中国を安価な製造工場と見なすのは時代錯誤だ。2007年には中国は特許申請件数でドイツに追い付いた。
ファーガソン教授は「米国をはじめとする西側は、勢力交代期を迎え、慌てているようだが、経済的にも地政学的にも東洋からの挑戦は厳然たる事実だ。あらゆる面で既にアジアの世紀が訪れた」と述べた。
■中国の米国超えに否定的見方も
そうした見方はファーガソン教授だけにとどまらない。スタンフォード大のイアン・モリス教授も新著の中で、「地政学的に見て、中国が世界経済の中心に復帰するのは時間の問題だ」と書いた。モリス教授は地理的要因に注目した。これに対し、米国が自信を取り戻すべきだという主張もある。ハーバード大のジョセフ・ナイ教授は雑誌『フォーリンアフェアーズ』11−12月号で、「21世紀を米国の世紀だと語るのも、米国がすぐにも滅ぶと語るのも正しくない。世界最高の教育水準と人口構成の健全性、先端技術力などを考慮すれば、政治的に不安な中国が数十年以内に米国に追い付くのは難しい」と指摘した。
全炳根(チョン・ビョングン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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